JP3331459B2 - セラミックコーティング余寿命評価診断システム - Google Patents

セラミックコーティング余寿命評価診断システム

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セラミック層及び
耐食合金層がコーティングされた高温部材の劣化損傷を
把握し、セラミック層がはく離する以前にセラミックコ
ーティングの余寿命を評価診断するシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、高温機器の使用温度は、年々上昇
の傾向にあり、構造部材に対して苛酷になってきてい
る。例えば、高温ガスタービンのタービン入口温度は、
高効率化あるいは環境問題の観点等から高温化が図られ
ており、従来の金属材料では対応できなくなってきてい
る。そこで、タービン翼の材料に超合金の一方向凝固材
あるいは単結晶材を用い、さらに、その表面にセラミッ
ク層及び耐食合金層で構成された熱遮へいコーティング
を施工し、燃焼ガスの高温化に対処する検討がなされて
いる。高温ガスタービンにおける高温部材の余寿命を診
断する場合には、従来、高温部材の表面の組織をレプリ
カに取り、経年劣化の度合をその組織変化から把握し、
高温部材の強度低下等からその余寿命を診断する方法が
ある。この方法は、特開平7−12709号公報等に開
示されている。しかしながら、熱遮へいコーティングで
覆われたタービン翼の最表面はセラミック層であるの
で、このレプリカ法を行うことはできない。現在のとこ
ろ、セラミック層がはく離もしくは離脱して初めてその
寿命を認識している状況である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、セラ
ミック層及び耐食合金層がコーティングされた高温部材
において、セラミック層がはく離する以前にセラミック
コーティングの余寿命を非破壊的に評価診断することに
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題は、高温部材に
コーティングされたセラミック層及び耐食合金層が高温
雰囲気に曝露され、劣化損傷する際に、セラミック層と
耐食合金層の間に経年的に生じる酸化物層を非破壊検出
し、この非破壊検出の映像化処理により得られる信号か
ら実機高温部材の運転期間中にセラミック層に負荷され
る変動熱応力値、及び、その熱応力値におけるセラミッ
ク層に繰り返される回数を求め、これらの値をセラミッ
ク層の繰り返し疲労特性から求めた累積損傷則に代入
し、算出した累積損傷度に基づいてセラミック層及び耐
食合金層の余寿命を評価診断することによって、解決さ
れる。
【0005】通常、高温部材にコーティングされたセラ
ミックコーティングには、何層型であれ、セラミック層
と耐食合金層の界面が存在する。セラミック層は、一般
に、部分安定化されたジルコニアを用いることが多い。
セラミック層に部分安定化されたジルコニアを用いた場
合、高温雰囲気に含まれる酸素元素は、セラミック層を
通って耐食合金層の表面に経年的に酸化物層を形成し、
それに伴って実機運転中のセラミック層に発生する熱応
力が増大する。したがって、この酸化物層の成長は、セ
ラミック層における微小き裂の発生・進展・はく離の前
兆を示すことになる。そこで、本発明では、この成長を
非破壊的に捉えて、セラミックコーティングの余寿命を
診断するシステムに組み込み、セラミック層がはく離す
る以前にセラミックコーティングの余寿命を非破壊的に
評価診断する。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
用いて説明する。図1は、本発明の一実施形態を示す。
本実施形態のセラミックコーティング余寿命評価診断シ
ステムは、セラミック層Aと耐食合金層Bの間に経年的
に生じる酸化物層Xを非破壊検出し、映像化処理からそ
の酸化物層Xの量(例えば、セラミック層Aと耐食合金
層Bの界面に対する分布面積量、あるいは、セラミック
層Aと耐食合金層Bの積層方向に対する厚さ量)を推定
する酸化物層推定部分1、セラミック層Aと耐食合金層
Bの間に経年的に生じる酸化物層Xの量とセラミック層
Aに発生する最大熱応力(例えば、ガスタービンの場合
の定格運転状態時、緊急燃料遮断時等に発生する最大熱
応力)の関係を数値解析により求める数値解析部分2、
セラミック層A、その他の層の材料データベース3、及
び、現在までの起動停止等の運転履歴情報の入力部分
4、累積損傷則部分15、余寿命評価部分17から構成
する。
【0007】以下に、本実施形態のセラミックコーティ
ング余寿命評価診断システムにおける各構成部分の詳細
を説明する。図2は、セラミック層Aと耐食合金層Bの
間に経年的に生じる酸化物層Xを非破壊検出し、映像化
処理からその酸化物層Xの量を推定する酸化物層推定部
分1の詳細を示す。図2において、10は実機の高温部
材、11はサンプリング(試験片)、5は非破壊検出装
置、6は電子顕微鏡、7はデータ、8は映像化処理装置
を表す。実機の高温部材10のセラミック層Aと耐食合
金層Bの界面には、高温雰囲気に含まれる酸素元素によ
って経年的に耐食合金層Bの表面に酸化物層Xが形成さ
れる。この酸化物層Xの形成状態をセラミック層A側か
ら、もしくは、基材C側から非破壊検出装置5を用いて
非破壊的に捉えて映像化処理装置8に入力し、映像化す
る。一方、実際に、サンプリング(試験片)11とし
て、これを破壊し、セラミック層Aと耐食合金層Bの界
面に形成された酸化物層Xの分布面積量、あるいは、セ
ラミック層Aと耐食合金層Bの積層方向に対する酸化物
層Xの厚さを電子顕微鏡6を用いて破壊的に調査、観察
する。このようにして得られた映像化処理からの値と実
際に破壊して観察した結果の値とを比較検討し、これら
の関係をデータ7のようにデータ化する。データ7は、
縦軸を実機10の酸化物層Xの映像化処理値、横軸をサ
ンプリング(試験片)11の酸化物層Xの実際の値とし
たときの両者の関係を示す。この場合、酸化物層Xの形
成状態を視覚的に把握することが目的であるため、セラ
ミックコーティングの形態、すなわち、セラミック層A
及び耐食合金層Bの材質、コーティング施工条件、厚さ
が実機の高温部材と同一であれば、高温雰囲気環境、運
転条件等が実機の高温部材と異なっても問題はない。し
たがって、セラミック層Aと耐食合金層Bの間に経年的
に生じる酸化物層Xの映像化処理値と実際の値との関係
つまりデータ7は、セラミック層A及び耐食合金層Bの
材質、コーティング施工条件、厚さが実機の高温部材と
同一の試験片を用いた高温曝露酸化劣化試験から別途求
めることができる。データ7を基に実機の高温部材10
の酸化物層Xの量9を求める。
【0008】図3は、セラミック層Aと耐食合金層Bの
間に経年的に生じる酸化物層Xの量とセラミック層Aに
発生する最大熱応力の関係を数値解析により求める数値
解析部分2の詳細を示す。数値解析は、有限要素法、境
界要素法等の汎用解析法を用い、セラミック層A、酸化
物層X及び耐食合金層Bの界面形状を模擬した要素分割
モデルにセラミック層A、その他の層の材料データベー
ス3から各材料物性値12を、また、実機の高温部材1
0の運転状況に関する境界条件をそれぞれ入力して行
う。図3において、縦軸に最大発生熱応力σi、横軸に
酸化物層Xの量をとり、酸化物層Xの量に対する最大発
生熱応力σiの定格値を示す。図示のように、酸化物層
Xの量が増加することによって、セラミック層Aにかか
る最大熱応力σiが大きくなる。図3(a)のイとロ
は、それぞれ実機の高温部材10の運転初期時の起動停
止による繰り返し熱負荷と運転使用経年時の起動停止に
よる繰り返し熱負荷を表す。図3(b)のハとニは、実
機の高温部材10の定格運転期間が長期間の場合におけ
る1回毎の起動停止による繰り返し熱負荷を表す。図3
の最大発生熱応力σiの定格値から明らかなように、セ
ラミック層Aと耐食合金層Bの間に酸化物層Xが生じる
と、セラミック層A、特に、耐食合金層Bの表面凹凸部
まわりのセラミック層Aに発生する熱応力は、材料物性
値の違いから増大する。したがって、図3(a)に示す
ように、実機の高温部材10の運転初期段階での発生熱
応力と運転使用経年段階での発生熱応力とでは、その値
に差異があるので、運転初期時の起動停止による繰り返
し熱負荷と運転使用経年時の起動停止による繰り返し熱
負荷とでは、セラミック層Aに負荷される応力値が異な
ることになる。また、図3(b)に示すように、実機の
高温部材10の定格運転期間が長期間の場合は、その期
間中に発生した酸化物層Xが成長し、1回毎の起動停止
によってセラミック層Aに負荷されるそれぞれの応力値
が大きく異なることになる。このセラミック層Aと耐食
合金層Bの間に経年的に生じる酸化物層Xの量とセラミ
ック層Aに発生する最大熱応力の関係を求める数値解析
では、これらの関係を正確に把握する必要があるため、
入力条件であるセラミック層A及び耐食合金層B等の材
質、コーティング施工条件、厚さ、高温雰囲気環境、運
転条件等が実機の高温部材と同一でなければならない。
【0009】セラミック層A、その他の層の材料データ
ベース3に関しては、セラミック層Aと耐食合金層Bの
間に経年的に生じる酸化物層Xの量とセラミック層Aに
発生する最大熱応力の関係を数値解析により求める数値
解析部分2に各材料物性値12を与えるとともに、図4
に示すセラミック層Aの繰り返し疲労特性を用いて、セ
ラミック層Aのはく離が規定するセラミックコーティン
グの余寿命を非破壊的に予測、評価することを行う。す
なわち、実機の高温部材10の起動停止によって繰り返
しセラミック層Aに負荷される応力値から、セラミック
層Aのはく離寿命を決定する。
【0010】ここで、繰り返しセラミック層Aに負荷さ
れる応力値は、前述のように、一定ではなく、実機の高
温部材10の運転期間中に変動するので、負荷される応
力値σi、セラミック層Aに繰り返される回数Ni、及
び、セラミック層Aの繰り返し疲労寿命(破断繰り返し
数)Nfは、図4に示すセラミック層Aの繰り返し疲労
特性から、
【数1】 ここで、α、Cは定数で表され、変形して、
【数2】 となる。すなわち、
【数3】 ここで、Dは累積損傷度(D>1で破壊を意味する。)
で表される累積損傷則15を用いて、実機の高温部材1
0の運転期間中に変動する最大熱応力に対するセラミッ
ク層Aの累積損傷度D16を算出し、セラミック層Aが
はく離する以前にセラミックコーティングの余寿命17
を評価する。ここで、実機の高温部材10の起動停止に
よって繰り返しセラミック層Aに負荷される応力値σi
13は、上記のセラミック層Aと耐食合金層Bの間に経
年的に生じる酸化物層Xの量とセラミック層Aに発生す
る最大熱応力の関係を数値解析により求める数値解析部
分2の解析値を用いる。実機の高温部材10の運転期間
中には、セラミック層Aと耐食合金層Bの間に酸化物層
Xが生じることにより、セラミック層Aに負荷される応
力値σi13、及び、その応力値でセラミック層Aに繰
り返される回数Ni14が変動するため、セラミック層
Aに負荷される応力値σi13は、セラミック層Aと耐
食合金層Bの間に経年的に生じる酸化物層Xを非破壊検
出し、映像化処理からその酸化物層Xの量を推定する酸
化物層推定部分1の検出データを基に現状の酸化物層X
の量から決定する。
【0011】現在までの起動停止等の運転履歴情報の入
力部分4は、定格運転状態時、緊急燃料遮断時を含めた
実機の高温部材10の運転時間、運転温度、起動停止回
数等の運転実績をセラミック層Aと耐食合金層Bの間に
経年的に生じる酸化物層Xの量とセラミック層Aに発生
する最大熱応力の関係を数値解析により求める数値解析
部分2、及び、セラミック層A、その他の層の材料デー
タベース3にそれぞれ与える。特に、実機の高温部材1
0の起動停止パターンは、毎日の起動停止が要求される
機器、長期間の連続運転が要求される機器等、各機器の
仕様及び稼働目的によって異なるため、セラミック層A
に発生する最大熱応力の値σi13、及び、その最大熱
応力値での繰り返し回数Ni14も異なる。したがっ
て、実機の高温部材10の運転期間中に変動する最大熱
応力に対してセラミック層Aのはく離寿命を算出するに
は、現時点までの実機の高温部材10の運転履歴情報の
入力が大変重要である。
【0012】次に、実機の高温部材10の運転期間中に
変動する最大熱応力を繰り返し受けたセラミック層Aの
現時点以降のはく離余寿命を算出する方法について説明
する。セラミック層Aには、実機の高温部材10の起動
停止によって発生する熱応力が繰り返し負荷される。特
に、セラミック層Aと耐食合金層Bの界面近傍には高い
熱応力が発生し、この熱応力の繰り返しによってセラミ
ック層Aと耐食合金層Bの界面近傍のセラミック層A側
に疲労損傷き裂が生じる。この疲労損傷き裂は、実機の
高温部材10の起動停止が繰り返されると、成長、合体
し、セラミック層Aのはく離、離脱を引き起こす。ま
た、実際に運転を行った場合、想定した運転条件とは異
なって実機の高温部材10が運転される場合が多々あ
り、運転当初に予測したセラミック層Aのはく離寿命か
ら徐々にずれることがある。したがって、実機の高温部
材10の定期点検時には、現時点でのセラミック層Aと
耐食合金層Bの間に生じた酸化物層Xの量を把握し、以
後、セラミック層Aがはく離するまでの余寿命を随時捉
えて修正しておく必要がある。そこで、本実施形態は、
セラミック層Aと耐食合金層Bの間に経年的に生じる酸
化物層Xを非破壊検出装置5により非破壊検出し、映像
化処理装置8による映像化処理からその酸化物層Xの量
を推定する。すなわち、酸化物層推定部分1においてセ
ラミック層Aと耐食合金層Bの間に経年的に生じる酸化
物層Xの映像化処理値と実際の値との関係つまりデータ
7を基に実機の高温部材10の酸化物層Xの量9を把握
する。次に、この把握した酸化物層Xの量を数値解析部
分2に代入するとともに、数値解析に当って、セラミッ
ク層A、その他の層の材料データベース3から各材料物
性値12を、また、実機の高温部材10の運転状況に関
する境界条件をそれぞれ入力し、定格運転状態時、緊急
燃料遮断時を含めた実機の高温部材10の運転時間、運
転温度、起動停止回数等の運転実績から運転期間中にセ
ラミック層Aに負荷される熱応力値σi13、及び、そ
の熱応力値でセラミック層Aに繰り返される回数Ni1
4を求める。続いて、これらの値を図4に示すセラミッ
ク層Aの繰り返し疲労特性から求めた式(3)の累積損
傷則15に代入し、累積損傷度D16を算出し、実機の
高温部材10の現時点におけるセラミック層Aのはく離
に対する余寿命17を評価する。このように、本実施形
態では、累積損傷度Dを評価することによって、セラミ
ック層Aがはく離する以前にセラミックコーティングの
余寿命を非破壊的に評価診断することができる。
【0013】ここで、図2に示す非破壊検出装置とし
て、次の方法を用いる。すなわち、 (1)超音波伝播を利用してセラミック層Aと耐食合金
層Bの間に経年的に生じる酸化物層Xを非破壊検出す
る。この場合、通常、被検査対象物は、超音波発信部に
対して検査面を垂直に保持し、また、水浸によって検査
するので、実機高温機器本体から取り外しのできる部品
に適用できる。 (2)X線透過を利用してセラミック層Aと耐食合金層
Bの間に経年的に生じる酸化物層Xを非破壊検出する。
この場合、通常、被検査対象物は、X線発生部分と感光
フィルムの間に設置するので、形状が複雑でない比較的
小さい部品に適用できる。 (3)赤外線カメラを用いてセラミック層Aと耐食合金
層Bの間に経年的に生じる酸化物層Xを非破壊検出す
る。すなわち、被検査対象物の検査面の裏側から加熱も
しくは冷却し、被検査対象物のセラミック層Aと耐食合
金層Bの間の酸化物層Xによって生じる内部の伝熱差を
検査面の表面で温度差として捉えることにより、セラミ
ック層Aと耐食合金層Bの間に分布する酸化物層Xを非
破壊検出する。例えば、ガスタービンの翼の場合は、翼
外部に赤外線カメラを設置し、翼内部の冷却空気流路に
高温水あるいは高温空気等を流すことによって、セラミ
ック層Aと耐食合金層Bの間の酸化物層Xによって生じ
る翼内部の伝熱差を翼表面で温度差として捉え、酸化物
層Xを非破壊検出することができる。
【0014】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
セラミック層及び耐食合金層がコーティングされた高温
部材において、セラミック層がはく離する以前にセラミ
ックコーティングの余寿命を非破壊的に評価、診断する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すセラミックコーティ
ング余寿命評価診断システム
【図2】本発明の酸化物層推定部分の説明図
【図3】本発明の数値解析部分の説明図
【図4】セラミック層の繰り返し疲労特性
【符号の説明】
1:酸化物層推定部分 2:数値解析部分 3:材
料データベース 4:現在までの起動停止等の運転履
歴情報の入力部分 5:非破壊検出装置 6:電子顕微鏡 7:セラミック層と耐食合金層の間
に経年的に生じる酸化物層の映像化処理値と実際の値と
の関係 8:映像化処理装置 9:酸化物層の値
10:実機の高温部材 11:サンプリング(試験
片) 12:材料物性値 13:負荷される応力値
σi 14:セラミック層に繰り返される回数Ni
15:累積損傷則部分 16:累積損傷度 17:
余寿命評価部分 A:セラミック層 B:耐食合金層 C:基材
X:酸化物層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 橋本 英雄 宮城県仙台市青葉区一番町三丁目7番1 号 東北電力株式会社内 審査官 竹中 靖典 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 33/38

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高温部材にコーティングされたセラミッ
    ク層及び耐食合金層が高温雰囲気に曝露され、劣化損傷
    する際に、セラミック層と耐食合金層の間に経年的に生
    じる酸化物層を非破壊検出し、この非破壊検出の映像化
    処理により得られる信号から実機高温部材の運転期間中
    にセラミック層に負荷される変動熱応力値、及び、その
    熱応力値におけるセラミック層に繰り返される回数を求
    め、これらの値をセラミック層の繰り返し疲労特性から
    求めた累積損傷則に代入し、セラミック層及び耐食合金
    層の余寿命を評価診断することを特徴とするセラミック
    コーティング余寿命評価診断システム。
  2. 【請求項2】 高温部材にコーティングされたセラミッ
    ク層及び耐食合金層が高温雰囲気に曝露され、劣化損傷
    する際に、セラミックコーティングの余寿命を評価診断
    するシステムにおいて、セラミック層と耐食合金層の間
    に経年的に生じる実機高温部材の酸化物層を非破壊検出
    し、この非破壊検出の映像化処理からその酸化物層の量
    を推定する酸化物層推定部分と、この酸化物層の量と少
    なくともセラミック層及び耐食合金層の材料物性値を用
    いてセラミック層に発生する最大熱応力を数値解析によ
    り求める数値解析部分と、前記熱応力値におけるセラミ
    ック層に繰り返される回数を入力する入力部分と、前記
    熱応力値と前記セラミック層に繰り返される回数をセラ
    ミック層の繰り返し疲労特性から求めた累積損傷則に代
    入し、累積損傷度を算出する部分からなり、この累積損
    傷度に基づいてセラミック層及び耐食合金層の余寿命を
    評価診断することを特徴とするセラミックコーティング
    余寿命評価診断システム。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2において、実機
    高温部材の酸化物層は、実機高温部材の酸化物層を非破
    壊検出し、映像化処理した値と、サンプリング(試験
    片)を破壊して検出した酸化物層の値を比較して求めた
    データに基づいて、推定することを特徴とするセラミッ
    クコーティング余寿命評価診断システム。
  4. 【請求項4】 請求項1、請求項2または請求項3にお
    いて、酸化物層の非破壊検出は、超音波伝播を用い、ま
    たは、X線透過を用い、あるいは、赤外線カメラを用い
    て検出することを特徴とするセラミックコーティング余
    寿命評価診断システム。
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