JP3329404B2 - ピリジンの製造方法 - Google Patents
ピリジンの製造方法Info
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Pyridine Compounds (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアルキルピリジン類の酸
化脱アルキル反応によるピリジンの製造方法に関する。
ピリジンは農、医薬の原料として使用されており極めて
有用な化合物である。
化脱アルキル反応によるピリジンの製造方法に関する。
ピリジンは農、医薬の原料として使用されており極めて
有用な化合物である。
【0002】
【従来技術】ピリジン塩基類の製法については、各種の
工業的合成法が開発されているが、いずれもピリジンの
他に相当量のアルキルピリジン類が併産される。従つて
需要構造の変化に対応し、ピリジンとアルキルピリジン
類の製造比率を制御する必要がある。この様な需要変化
に対応して、例えばアクロレインを原料としてピリジン
塩基類を製造する場合アクロレインの一部をアセトアル
デヒドに置き換える事により比率を制御しているがこの
方法にも限界がある。ピリジン塩基類の比率を制御する
有効な方法として、アルキルピリジンの脱アルキルが有
用な手段である。 脱アルキルによるピリジンの製造方
法には水素化脱アルキルもあるが高圧が必要であり、近
年、常圧反応による酸化脱アルキル化が注目されてい
る。
工業的合成法が開発されているが、いずれもピリジンの
他に相当量のアルキルピリジン類が併産される。従つて
需要構造の変化に対応し、ピリジンとアルキルピリジン
類の製造比率を制御する必要がある。この様な需要変化
に対応して、例えばアクロレインを原料としてピリジン
塩基類を製造する場合アクロレインの一部をアセトアル
デヒドに置き換える事により比率を制御しているがこの
方法にも限界がある。ピリジン塩基類の比率を制御する
有効な方法として、アルキルピリジンの脱アルキルが有
用な手段である。 脱アルキルによるピリジンの製造方
法には水素化脱アルキルもあるが高圧が必要であり、近
年、常圧反応による酸化脱アルキル化が注目されてい
る。
【0003】酸化脱アルキルによるピリジンの製造方法
については、例えば特許公報昭和60−16937によ
るとバナジウムを含む酸化触媒とアナタ−ゼ型酸化チタ
ンとを混合した触媒を用いることにより、従来より大幅
に収率が向上することが報告されている。
については、例えば特許公報昭和60−16937によ
るとバナジウムを含む酸化触媒とアナタ−ゼ型酸化チタ
ンとを混合した触媒を用いることにより、従来より大幅
に収率が向上することが報告されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし脱アルキル反応
は発熱量が著しく大きく、従来の円柱状の触媒の場合
は、触媒活性物質層における蓄熱が大きい。特にホット
スポットと呼ばれる局所的異常高温部では過度の酸化反
応により収率が低下するのみならず、熱負荷による触媒
の劣化によって触媒寿命が短くなるという問題が生じ
る。
は発熱量が著しく大きく、従来の円柱状の触媒の場合
は、触媒活性物質層における蓄熱が大きい。特にホット
スポットと呼ばれる局所的異常高温部では過度の酸化反
応により収率が低下するのみならず、熱負荷による触媒
の劣化によって触媒寿命が短くなるという問題が生じ
る。
【0005】この様な欠点を解決するために、前記特許
では触媒層の一部を不活性担体で希釈する方法がとられ
ている。しかしこの方法の場合、触媒の活性に応じて最
適な希釈方法を探す必要があり、また触媒を希釈する繁
雑さがあり工業的に採用する場合には問題点が多い。
では触媒層の一部を不活性担体で希釈する方法がとられ
ている。しかしこの方法の場合、触媒の活性に応じて最
適な希釈方法を探す必要があり、また触媒を希釈する繁
雑さがあり工業的に採用する場合には問題点が多い。
【0006】
【課題を解決するための手段】本研究者はこれらの問題
点を解決するために、鋭意検討を行った結果、バナジウ
ムを含む酸化触媒と特定の比表面積を有する酸化チタン
とを混合し、不活性担体に被覆した触媒を用いることに
より、前記の問題点が解決出来る事を見出だし、本発明
を完成した。
点を解決するために、鋭意検討を行った結果、バナジウ
ムを含む酸化触媒と特定の比表面積を有する酸化チタン
とを混合し、不活性担体に被覆した触媒を用いることに
より、前記の問題点が解決出来る事を見出だし、本発明
を完成した。
【0007】すなわち「バナジウムを含む酸化触媒と比
表面積が20〜250m2/gの酸化チタンとを混合し
た触媒粉末を不活性担体に被覆した触媒存在下、アルキ
ルピリジンの酸化脱アルキルによりピリジンを製造する
ことを特徴とするピリジンの製造方法」であり工業的に
極めて価値の高い方法である。
表面積が20〜250m2/gの酸化チタンとを混合し
た触媒粉末を不活性担体に被覆した触媒存在下、アルキ
ルピリジンの酸化脱アルキルによりピリジンを製造する
ことを特徴とするピリジンの製造方法」であり工業的に
極めて価値の高い方法である。
【0008】本発明の酸化脱アルキルしてアルキルピリ
ジンからピリジンを製造する触媒は、不活性担体とこの
担体上に被覆担持した触媒活性物質層からなる。
ジンからピリジンを製造する触媒は、不活性担体とこの
担体上に被覆担持した触媒活性物質層からなる。
【0009】本発明の触媒活性物質層はバナジウムを含
む酸化触媒と比表面積が20〜250m2/gの酸化チ
タンからなり、バナジウムを含む酸化触媒としては、東
ドイツ特許59568号に示されているような五酸化バ
ナジウムを基本とし、必要によりこれらに1〜15%程
度の量のCr2O3、CdO,Bi2O3、NiO,C
oOなどの金属酸化物を併用出来る。例えばV−Cr酸
化物、V−Mo酸化物、V−W酸化物などもVを含む酸
化触媒として用いる事ができる。
む酸化触媒と比表面積が20〜250m2/gの酸化チ
タンからなり、バナジウムを含む酸化触媒としては、東
ドイツ特許59568号に示されているような五酸化バ
ナジウムを基本とし、必要によりこれらに1〜15%程
度の量のCr2O3、CdO,Bi2O3、NiO,C
oOなどの金属酸化物を併用出来る。例えばV−Cr酸
化物、V−Mo酸化物、V−W酸化物などもVを含む酸
化触媒として用いる事ができる。
【0010】また、これらの触媒に銀その他の金属成分
を加えたV−Ag酸化物、V−Ag−Cr酸化物、V−
Ag−Mo酸化物,V−Ag−W酸化物,V−Ag−S
b酸化物などを含む酸化触媒を用いることも出来、特に
バナジウムと銀とを含む酸化触媒を用いる事が好まし
い。
を加えたV−Ag酸化物、V−Ag−Cr酸化物、V−
Ag−Mo酸化物,V−Ag−W酸化物,V−Ag−S
b酸化物などを含む酸化触媒を用いることも出来、特に
バナジウムと銀とを含む酸化触媒を用いる事が好まし
い。
【0011】本発明のバナジウムを含む酸化触媒と混合
される酸化チタンは比表面積が20〜250m2/gの
範囲のものを用いるのが好ましい。酸化チタンの比表面
積が20m2/g以下の場合は、最高収率を与える反応
温度が高くなり好ましくない。また逆に比表面積が25
0m2/gの場合は過度の酸化反応により収率が低下し
好ましくない。
される酸化チタンは比表面積が20〜250m2/gの
範囲のものを用いるのが好ましい。酸化チタンの比表面
積が20m2/g以下の場合は、最高収率を与える反応
温度が高くなり好ましくない。また逆に比表面積が25
0m2/gの場合は過度の酸化反応により収率が低下し
好ましくない。
【0012】本発明のバナジウムを含む酸化触媒と比表
面積が20〜250m2/gの酸化チタンとの混合割合
は任意に選ぶことが出来るがバナジウムを含む酸化触媒
1に対して酸化チタンは0.05〜2の範囲である。こ
の範囲以外は収率が低下し好ましくない。
面積が20〜250m2/gの酸化チタンとの混合割合
は任意に選ぶことが出来るがバナジウムを含む酸化触媒
1に対して酸化チタンは0.05〜2の範囲である。こ
の範囲以外は収率が低下し好ましくない。
【0013】本発明のバナジウムを含む酸化触媒と酸化
チタンの混合物を不活性担体に被覆する場合、混合割合
は任意に選ぶことが出来るが、担体1部に対して好まし
い範囲は0.3〜2部である。0.3部以下の場合は反
応活性が低くなり望ましくない。また逆に2部以上の場
合は触媒層が厚くなり、本発明の趣旨である過度の酸化
反応を抑える事が出来なくなり好ましくない。
チタンの混合物を不活性担体に被覆する場合、混合割合
は任意に選ぶことが出来るが、担体1部に対して好まし
い範囲は0.3〜2部である。0.3部以下の場合は反
応活性が低くなり望ましくない。また逆に2部以上の場
合は触媒層が厚くなり、本発明の趣旨である過度の酸化
反応を抑える事が出来なくなり好ましくない。
【0014】本発明の触媒活性物質を担持する不活性担
体としては、炭化ケイ素、シリカ、α−アルミナ、シリ
カ−アルミナ、チタニア、その他耐火物など一般に使用
されている公知のものを使用することが出来る。不活性
担体の形状については特に制限はなく、球状、ペレット
状或いはリング状などいずれでもよい。特に直径が1〜
10mm程度の球状担体が好適に使用される。
体としては、炭化ケイ素、シリカ、α−アルミナ、シリ
カ−アルミナ、チタニア、その他耐火物など一般に使用
されている公知のものを使用することが出来る。不活性
担体の形状については特に制限はなく、球状、ペレット
状或いはリング状などいずれでもよい。特に直径が1〜
10mm程度の球状担体が好適に使用される。
【0015】本発明において、触媒活性物質を不活性担
体に被覆する方法としては、マルメライザ−法、遠心流
動コ−ティング法、触媒活性物質を含むスラリ−を担体
に噴霧する方法等の一般的な方法により担持することが
出来る。担体に強固に付着させる役割を果たすバインダ
−液としては水が一般的であるが、より強固に付着させ
る目的で、ポリビニルアルコ−ル、カルボキシメチルセ
ルロ−ス、ヒドロキシエチルセルロ−スのような有機接
着剤の水溶液あるいはシリカゾル水溶液等を噴霧するこ
とも出来る。
体に被覆する方法としては、マルメライザ−法、遠心流
動コ−ティング法、触媒活性物質を含むスラリ−を担体
に噴霧する方法等の一般的な方法により担持することが
出来る。担体に強固に付着させる役割を果たすバインダ
−液としては水が一般的であるが、より強固に付着させ
る目的で、ポリビニルアルコ−ル、カルボキシメチルセ
ルロ−ス、ヒドロキシエチルセルロ−スのような有機接
着剤の水溶液あるいはシリカゾル水溶液等を噴霧するこ
とも出来る。
【0016】本発明の触媒を調製する原料としては、例
えばメタバナジン酸アンモニウム、塩化バナジル、メタ
またはピロバナジン酸、シュウ酸バナジウム、酸化バナ
ジウムなどのバナジウム化合物、クロムの硝酸塩、塩酸
塩、酸化物、クロム酸などのクロム化合物、モリブデン
酸、モリブデン酸アンモニウム、酸化モリブデンなどの
モリブデン化合物、タングステン酸、タングステン酸ア
ンモニウム、酸化タングステンなどのタングステン化合
物、硝酸銀、酢酸銀、乳酸銀などの有機酸銀、酸化銀な
どの銀化合物が使用される。
えばメタバナジン酸アンモニウム、塩化バナジル、メタ
またはピロバナジン酸、シュウ酸バナジウム、酸化バナ
ジウムなどのバナジウム化合物、クロムの硝酸塩、塩酸
塩、酸化物、クロム酸などのクロム化合物、モリブデン
酸、モリブデン酸アンモニウム、酸化モリブデンなどの
モリブデン化合物、タングステン酸、タングステン酸ア
ンモニウム、酸化タングステンなどのタングステン化合
物、硝酸銀、酢酸銀、乳酸銀などの有機酸銀、酸化銀な
どの銀化合物が使用される。
【0017】本発明の触媒調製法は、この種の触媒を調
製する場合に行う一般的な方法による。例えばメタバナ
ジン酸アンモニウムの水懸濁液を加熱しながらシュウ酸
を徐々に添加し、均一溶液とし、更に硝酸クロム、硝酸
銀を加えて均一溶液とする。この溶液に酸化チタンを加
え、よく混合し均一のスラリーを不活性担体に噴霧した
後、焼成することにより触媒を得る。又はスラリーを蒸
発乾固し、得られたケ−キを乾燥後、仮焼成し硝酸塩を
分解する。更に粉砕し通常の方法により担体に被覆し焼
成して触媒を得る。
製する場合に行う一般的な方法による。例えばメタバナ
ジン酸アンモニウムの水懸濁液を加熱しながらシュウ酸
を徐々に添加し、均一溶液とし、更に硝酸クロム、硝酸
銀を加えて均一溶液とする。この溶液に酸化チタンを加
え、よく混合し均一のスラリーを不活性担体に噴霧した
後、焼成することにより触媒を得る。又はスラリーを蒸
発乾固し、得られたケ−キを乾燥後、仮焼成し硝酸塩を
分解する。更に粉砕し通常の方法により担体に被覆し焼
成して触媒を得る。
【0018】本発明のアルキルピリジン類としては、α
−ピコリン,β−ピコリン,γ−ピコリン等のピコリン
類、ルチジン類、コリジン類、長鎖のアルキル置換ピリ
ジン誘導体及び/又は、それらの混合物等、ピリジン核
にアルキル基一個以上もつものが用いられる。
−ピコリン,β−ピコリン,γ−ピコリン等のピコリン
類、ルチジン類、コリジン類、長鎖のアルキル置換ピリ
ジン誘導体及び/又は、それらの混合物等、ピリジン核
にアルキル基一個以上もつものが用いられる。
【0019】酸素源としては、純粋な酸素でも、酸素濃
度を高めた空気でも、或いは酸素を添加しない空気でも
よい。経済的な理由から酸素含有気体として空気を使用
するのが望ましい。
度を高めた空気でも、或いは酸素を添加しない空気でも
よい。経済的な理由から酸素含有気体として空気を使用
するのが望ましい。
【0020】アルキルピリジン、酸素含有ガスと共に通
常反応器中に添加する水蒸気はピリジン収率を増大させ
ると共に、爆発防止、安全確保の作用をもつ。安全上の
見地から、もし必要なら更に窒素、アルゴンなどの公知
の不活性ガスを希釈剤として使用することが出来る。
常反応器中に添加する水蒸気はピリジン収率を増大させ
ると共に、爆発防止、安全確保の作用をもつ。安全上の
見地から、もし必要なら更に窒素、アルゴンなどの公知
の不活性ガスを希釈剤として使用することが出来る。
【0021】アルキルピリジン類と酸素含有ガスとを含
む気体を触媒と接触させて脱アルキルを行うのに適した
反応温度は、アルキルピリジン類の種類により異なる
が、例えば、β−ピコリンの場合260〜380℃の範
囲である。一般的にいえば、アルキルピリジンの沸点以
上500℃程度までの温度が用いられ、好ましくは24
0〜400℃である。
む気体を触媒と接触させて脱アルキルを行うのに適した
反応温度は、アルキルピリジン類の種類により異なる
が、例えば、β−ピコリンの場合260〜380℃の範
囲である。一般的にいえば、アルキルピリジンの沸点以
上500℃程度までの温度が用いられ、好ましくは24
0〜400℃である。
【0022】酸素量は反応に使用するアルキルピリジン
のアルキル基を完全酸化するのに必要な酸素以上であれ
ばよいが、必要以上に酸素を供給するのはピリジンの空
時収率を低下させ、経済的に悪く、アルキル基に対して
モル比で1〜5倍の範囲が適当である。アルキルピリジ
ンに対する水蒸気の供給比率は特に限定するものではな
いが、通常5モル倍以上が好ましい。しかし必要以上に
水蒸気を供給するのはピリジンの空時収率を低下させ、
経済的に悪く、モル比で5〜35倍の範囲が好ましい。
のアルキル基を完全酸化するのに必要な酸素以上であれ
ばよいが、必要以上に酸素を供給するのはピリジンの空
時収率を低下させ、経済的に悪く、アルキル基に対して
モル比で1〜5倍の範囲が適当である。アルキルピリジ
ンに対する水蒸気の供給比率は特に限定するものではな
いが、通常5モル倍以上が好ましい。しかし必要以上に
水蒸気を供給するのはピリジンの空時収率を低下させ、
経済的に悪く、モル比で5〜35倍の範囲が好ましい。
【0023】本発明における酸化脱アルキル反応は、特
に圧力の制限はなく実施できる。
に圧力の制限はなく実施できる。
【0024】原料ガスの接触時間は0.5〜20秒(N
TP)である。
TP)である。
【0025】本発明によれば、アルキルピリジン類の酸
化脱アルキルによりピリジンを製造する方法に関して本
発明に係る触媒を使用した場合にはアルキルピリジン類
の変化率が高く、又この種の酸化反応でいつも問題にな
る燃焼反応による選択率の低下、特にホットスポットと
呼ばれる局所的異常高温部での熱負荷による触媒の劣化
がなく極めて工業的に優れたピリジンの製造方法であ
る。
化脱アルキルによりピリジンを製造する方法に関して本
発明に係る触媒を使用した場合にはアルキルピリジン類
の変化率が高く、又この種の酸化反応でいつも問題にな
る燃焼反応による選択率の低下、特にホットスポットと
呼ばれる局所的異常高温部での熱負荷による触媒の劣化
がなく極めて工業的に優れたピリジンの製造方法であ
る。
【0026】以下に実施例を挙げて本発明を更に具体的
に明らかにするが、本発明は本実施例により規制される
ものではない。
に明らかにするが、本発明は本実施例により規制される
ものではない。
【0027】実施例、比較例中のアルキルピリジンの変
化率、ピリジン収率は次式で定義される。
化率、ピリジン収率は次式で定義される。
【0028】
【0029】
【実施例1】メタバナジン酸アンモニウム1210gに
水9000mlを加え、撹拌しながら40〜50℃に加
熱し、シュウ酸540gを徐々に加え、メタバナジン酸
アンモニウムを完全に溶解した。次に硝酸クロム293
0gを前記メタバナジン酸アンモニウムのシュウ酸水溶
液に加え溶解した。更に硝酸銀270gを水2000m
lに溶解し溶液を前記バナジウム−クロム溶液に加え充
分に撹拌した。
水9000mlを加え、撹拌しながら40〜50℃に加
熱し、シュウ酸540gを徐々に加え、メタバナジン酸
アンモニウムを完全に溶解した。次に硝酸クロム293
0gを前記メタバナジン酸アンモニウムのシュウ酸水溶
液に加え溶解した。更に硝酸銀270gを水2000m
lに溶解し溶液を前記バナジウム−クロム溶液に加え充
分に撹拌した。
【0030】別に市販の酸化チタンゾル[石原産業
(株)製 MT−A]を110℃で乾燥した後、300
℃で2時間加熱処理して比表面積190m2/gの酸化
チタンを得た。この酸化チタン8500gを上記バナジ
ウム−クロム−銀含有水溶液に混合し、よく撹拌しなが
ら濃縮した。得たケ−キ状物を110℃で5時間乾燥し
た後、更に300℃で2時間加熱処理した。
(株)製 MT−A]を110℃で乾燥した後、300
℃で2時間加熱処理して比表面積190m2/gの酸化
チタンを得た。この酸化チタン8500gを上記バナジ
ウム−クロム−銀含有水溶液に混合し、よく撹拌しなが
ら濃縮した。得たケ−キ状物を110℃で5時間乾燥し
た後、更に300℃で2時間加熱処理した。
【0031】
【実施例2】実施例1で得た触媒活性物を粉砕して(6
0mesh通過)触媒活性粉末を得た。フロイント産業
(株)製 MT−Aの遠心流動コ−ティング造粒装置C
F−360を使用し、バインダ−液として0.3%ポバ
−ル水溶液を用い担体(α−Al2O3 2mmΦ)
1.33kgに触媒活性粉末2kgをコ−ティングし
た。得られた触媒を450℃で3時間加熱処理した。
0mesh通過)触媒活性粉末を得た。フロイント産業
(株)製 MT−Aの遠心流動コ−ティング造粒装置C
F−360を使用し、バインダ−液として0.3%ポバ
−ル水溶液を用い担体(α−Al2O3 2mmΦ)
1.33kgに触媒活性粉末2kgをコ−ティングし
た。得られた触媒を450℃で3時間加熱処理した。
【0032】得られた被覆触媒60mlを充填した反応
管(内径27mmΦ)に、β−ピコリン:水:空気=
1:16:12の組成(容量比)の混合ガスを接触時間
6.4秒で反応した。結果を表1に示した。
管(内径27mmΦ)に、β−ピコリン:水:空気=
1:16:12の組成(容量比)の混合ガスを接触時間
6.4秒で反応した。結果を表1に示した。
【0033】
【比較例1】実施例1で得た、触媒活性物を粉砕して
(32mesh通過)触媒活性粉末を得た。触媒活性粉
末を打錠機で5mmΦ×3mmHのタブレットに成型し
た後450℃で3時間加熱処理した。得られた触媒を用
い実施例1と同一の反応条件で反応した。結果を表1に
示した。
(32mesh通過)触媒活性粉末を得た。触媒活性粉
末を打錠機で5mmΦ×3mmHのタブレットに成型し
た後450℃で3時間加熱処理した。得られた触媒を用
い実施例1と同一の反応条件で反応した。結果を表1に
示した。
【0034】
【表1】
【0035】
【比較例2】比表面積が10m2/gの酸化チタンを担
体として使用した以外は実施例1と同一の方法で触媒活
性粉末を調製し、実施例2の方法で被覆触媒を製造し、
実施例2の反応温度を変化した以外は実施例2と同一の
反応条件で反応した。その結果触媒層最高温度300℃
でピリジン収率53%、365℃でピリジン収率78%
であった。
体として使用した以外は実施例1と同一の方法で触媒活
性粉末を調製し、実施例2の方法で被覆触媒を製造し、
実施例2の反応温度を変化した以外は実施例2と同一の
反応条件で反応した。その結果触媒層最高温度300℃
でピリジン収率53%、365℃でピリジン収率78%
であった。
【0036】
【実施例3〜5】比表面積が50、90、110m2/
gの酸化チタンを用い、V−Ag−Cr酸化触媒と酸化
チタンの混合比率を29:71に変更した以外は実施例
1と同一の方法で触媒活性粉末を調製し、実施例2の方
法で被覆触媒を製造し、実施例2の方法と反応温度を変
化した以外は同一の反応条件で反応した。結果を表2に
記した。
gの酸化チタンを用い、V−Ag−Cr酸化触媒と酸化
チタンの混合比率を29:71に変更した以外は実施例
1と同一の方法で触媒活性粉末を調製し、実施例2の方
法で被覆触媒を製造し、実施例2の方法と反応温度を変
化した以外は同一の反応条件で反応した。結果を表2に
記した。
【0037】
【表2】
【0038】
【実施例6〜7】実施例3で得た触媒活性粉末を用い、
球状の3.5mmΦα−Al2O3に活性粉末の被覆量
を変化させた触媒を調製し、活性を320℃の反応温度
で評価した。結果を表3に記した。
球状の3.5mmΦα−Al2O3に活性粉末の被覆量
を変化させた触媒を調製し、活性を320℃の反応温度
で評価した。結果を表3に記した。
【0039】
【比較例3】触媒活性成分100g、α−Al2O38
00gとし担体1部に対し、活性成分約0.1部とする
以外は実施例6〜7と同様に行い、結果を表3に記し
た。
00gとし担体1部に対し、活性成分約0.1部とする
以外は実施例6〜7と同様に行い、結果を表3に記し
た。
【0040】
【表3】
【0041】
【実施例8〜10】実施例2と同一の触媒を用い、各種
アルキルピリジンの酸化脱アルキルによりピリジンを製
造した。結果を表4に記した。
アルキルピリジンの酸化脱アルキルによりピリジンを製
造した。結果を表4に記した。
【0042】
【表4】
【0043】
【実施例11】実施例1及び2の方法にしたがって表5
の触媒を調製し、実施例2と同一の条件で反応を実施し
た。結果を表5に記した。
の触媒を調製し、実施例2と同一の条件で反応を実施し
た。結果を表5に記した。
【0044】
【表5】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 213/00 - 213/90 B01J 23/00 - 23/68 C07B 61/00 CA(STN) REGISTRY(STN)
Claims (1)
- 【請求項1】 バナジウムを含む酸化触媒と比表面積が
20〜250m2/gの酸化チタンとを混合した触媒粉
末を不活性担体に被覆した触媒存在下、アルキルピリジ
ンの酸化脱アルキルによりピリジンを製造することを特
徴とするピリジンの製造方法。
Priority Applications (1)
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JP23048993A JP3329404B2 (ja) | 1993-08-10 | 1993-09-16 | ピリジンの製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5-198509 | 1993-08-10 | ||
JP19850993 | 1993-08-10 | ||
JP23048993A JP3329404B2 (ja) | 1993-08-10 | 1993-09-16 | ピリジンの製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH07101936A JPH07101936A (ja) | 1995-04-18 |
JP3329404B2 true JP3329404B2 (ja) | 2002-09-30 |
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ID=26511013
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP23048993A Expired - Fee Related JP3329404B2 (ja) | 1993-08-10 | 1993-09-16 | ピリジンの製造方法 |
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JP (1) | JP3329404B2 (ja) |
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CN104496887A (zh) * | 2014-11-22 | 2015-04-08 | 安徽国星生物化学有限公司 | 一种3-甲基吡啶脱甲基生成吡啶的合成方法 |
CN107649131B (zh) * | 2017-10-18 | 2020-09-01 | 安徽工业大学 | 一种甲基吡啶氧化脱甲基催化剂 |
-
1993
- 1993-09-16 JP JP23048993A patent/JP3329404B2/ja not_active Expired - Fee Related
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