JP3327736B2 - インクジェット被記録媒体 - Google Patents

インクジェット被記録媒体

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JP3327736B2
JP3327736B2 JP16610395A JP16610395A JP3327736B2 JP 3327736 B2 JP3327736 B2 JP 3327736B2 JP 16610395 A JP16610395 A JP 16610395A JP 16610395 A JP16610395 A JP 16610395A JP 3327736 B2 JP3327736 B2 JP 3327736B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インク受容層を有した
インクジェット被記録媒体及びインクジェット被記録
物、並びにインクジェット被記録媒体の製造方法に関す
る。これらの被記録媒体および被記録物は、ポスター・
ステッカー・ラベル・ディスプレー・切文字等に用いら
れる。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方式は、種々の作動
原理により、インクの微小液滴を飛翔させて紙等の被記
録媒体に付着させ、画像や文字等の記録を行なうもので
ある。
【0003】このインクジェット記録方式には、高速印
字、低騒音印字、印字の多色化が容易、現像・定着が不
要などの特徴があるため、文字や図形、カラー画像等の
出力装置として種々の用途において急速に普及してい
る。さらに、多色インクジェット記録方式により形成さ
れる画像は、製版方式による多色印刷やカラー写真方式
による印画と比較して遜色のない記録画像を得ることが
できる。また、製作部数が少数の用途においては、写真
技術を用いるよりも安価に作製することができることか
ら、フルカラーの画像記録分野にまで広く応用されてい
る。
【0004】ところで従来、ポスター・ステッカー・ラ
ベル・ディスプレー・切文字等の貼付部材を、掲示板や
窓ガラスなどの被貼付体に貼り付けてディスプレーを行
なう場合には、貼付部材に又は貼付部材を貼り付ける箇
所に強固な接着剤を塗布して貼り付けたり、予め粘着性
の接着剤が塗布された貼付部材を用いて貼り付けたりし
ていた。
【0005】従来の貼付部材は、使用後の剥離について
は考慮されなかったので、使用後にそれらの貼付部材を
剥離した際、被貼付体の貼り付け面に接着剤の痕跡が残
ったり、剥離が困難であるため被貼付体を損傷すること
があった。また、剥離後の貼付部材を再使用することは
ほとんど不可能であった。
【0006】上記の問題を解決するため、貼付部材のベ
ース材に発泡樹脂層(吸着層)を設け、このベース材に
直接印刷を施したり、ベース材の発泡樹脂層を設けてい
ない面に接着層を介して印刷の施された塩化ビニールシ
ートを貼り付けたりするなどの方法がとられている。こ
れらの方法によって、貼付部材を掲示板や窓ガラス等の
被貼付体に貼り付けても、使用後に容易に被貼付体から
剥離することができ、その貼付部材を繰り返し使用でき
る。
【0007】上記のような製品は既に提供されている。
例えば、リテッカー(登録商標、(株)栄朋製)は、ベ
ース材の不織布にアクリル系特殊合成樹脂を塗布し、そ
れを発泡加工することによって、ベース材に発泡樹脂層
(吸着層)が形成されている。また、パピラル(登録商
標、大日本インキ化学工業(株)製)は、ベース材のP
ETフィルムに発泡樹脂層(吸着層)が形成されてい
る。
【0008】他方、ニーズの多様化に伴って、インクジ
ェット記録方式で印字可能な被記録媒体が、価格表示用
ラベル・バーコード用ラベル・広告宣伝用ラベル等のラ
ベル用途への利用が増加している。バーコード用ラベル
では、インクジェット記録方式の特徴である高鮮鋭性が
生かされている。また、広告宣伝用ラベルでは、鮮鋭性
や色彩性に優れていることから良好な画像を得ることが
可能であるため、宣伝効果が大きい。ラベルは種々の被
着体に良好に接着し、貼り付け作業が簡単なため、多く
の分野で使用されており、このようなラベルの特徴と、
良好な画像を簡単に得られるというインクジェット記録
方式の特徴とを組み合わせたラベル用途が拡大してい
る。
【0009】従来、このようなラベル仕様にするための
インクジェット被記録媒体の製造方法は、既存の技術で
得られたインクジェット被記録媒体の裏面に直接粘着層
を形成し、その粘着層に離型性シートを積層し、次いで
インクジェット被記録媒体を所定のラベル形状に打抜き
加工をすることによって、ラベル用のインクジェット被
記録媒体を作製していた。
【0010】しかし、上記の方法で作製されたラベル用
のインクジェット被記録媒体は、インクジェット被記録
媒体の裏面に直接粘着層を形成しているため、画像形成
を行なうとインクがにじんで、ドット径の肥大化に伴い
鮮鋭性や色彩性の低下が生じ、画像の再現性が悪かっ
た。インクジェット記録方式の特徴である高鮮鋭性・画
像再現性が悪化すれば、ラベル用のインクジェット被記
録媒体としての価値は低い。
【0011】このような粘着層に起因する「インクのニ
ジミ」の問題を解決するため、インクジェット被記録媒
体の裏面にバックコート(バリアー層)を設けたり、粘
着層の形成手段として粘着シートを用いたりする等の方
法が知られている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら第1の問
題として、上記従来製品には以下の欠点があった。
【0013】(a)ベース材の発泡樹脂層(吸着層)を
設けていない面に直接印刷を施す方法では、ポスター・
ステッカー・ラベル・POP・切文字等の版下を作製し
ないと印刷が行なえないために製造コストが高く、同ー
図案のものを多数製作しないと単価が安くならない。
【0014】(b)ベース材の発泡樹脂層(吸着層)を
設けていない面に接着層を介して印刷シート(印刷の施
された塩化ビニールシートやアート紙等)を貼り付ける
方法では、温度や湿度差によってベース材と印刷シート
からなる積層体に反りが発生する。さらには、ベース材
から印刷シートが剥離することもある。
【0015】(c)ベース材の発泡樹脂層(吸着層)を
設けていない面に接着層を介して印刷シートを貼り付け
た後、発泡樹脂層を設けた面に前記印刷シートとほぼ同
サイズの印刷シートを吸着しろを残して貼り付け、これ
をショーウインドーや窓ガラス等の透明被貼付体に貼り
付けて店内・店外の両方からディスプレーする方法にお
いては、(b)と同様な欠点に加え、印刷シートの厚さ
が0.3〜0.5mmと肉厚であるため、貼付部材が被
貼付体から剥離しやすい欠点があった(図15を参
照)。
【0016】そこで本発明の第1の目的は、(i)無版
で画像が形成可能で製造コストが低い、(ii)貼付部材
の反りや剥離が起こりにくい、(iii)透明被貼付体に
貼り付けて両面ディスプレー等を行っても被貼付体から
剥離しにくい、といったこれらの特性のいずれかを又は
全てを有した、繰り返し貼り付け・剥離が可能な貼付部
材からなるインクジェット被記録媒体を提供することで
ある。また、これらのインクジェット被記録媒体に画像
を形成したインクジェット被記録物を提供することであ
る。
【0017】第2の問題として、従来のラベル用のイン
クジェット被記録媒体の製造方法には次のような問題が
あった。
【0018】所定の形状・サイズに加工するため、従来
のインクジェット被記録媒体をスリッター加工や打抜き
加工等によって加工すると、刃先に粘着層の粘着物が付
着して刃の切れ味が著しく低下し、短時間で、インクジ
ェット被記録媒体を裁断したり打抜きをしたりすること
ができなかった。
【0019】また、その都度、刃先から粘着物を取り除
いたり、裁断刃や打抜き刃そのものを交換したりしなけ
ればならず、ラベル用のインクジェット被記録媒体の生
産性を著しく低下させていた。特に打抜き加工は、連続
作業で行うため、粘着物の除去や打抜き刃の交換のタイ
ミングを誤ると、不良品が作製され、ラベル用のインク
ジェット被記録媒体の生産歩留まりを下げることもあっ
た。
【0020】そこで本発明の第2の目的は、裁断刃や打
抜き刃等に粘着物を付着させないインクジェット被記録
媒体の製造方法を提供することである。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成するために種々の検討を重ねた結果、以下の本
発明を完成した。
【0022】本発明は、ベース材の一方の面上に、該ベ
ース材を繰り返し貼り付け・剥離を可能にする発泡樹脂
層と離型物とをこの順に具備し、該ベース材の他方の面
上にインクジェット用インクの受容層を具備しているこ
とを特徴とするインクジェット被記録媒体関する。
記発明において、ベース材としては不織布を好適に用い
ることができ、また離型物は開口部を有し、この開口部
にインク受容層を有していてもよい。
【0023】第1の参考形態は、繰り返し貼り付け・剥
離を可能にする吸着層が形成されたベース材Aを支持体
とし、この支持体の貼り付け・剥離を行わない面上に接
着層を介してベース材Bが積層され、さらにこのベース
材Bの表面にはインク受容層が形成され、また、支持体
の貼り付け・剥離を行なう面上には離型物が積層されて
いることを特徴とするインクジェット被記録媒体、及び
インク受容層に画像形成されたインクジェット被記録物
に関する。
【0024】第2の参考形態は、繰り返し貼り付け・剥
離を可能にする吸着層が形成されたベース材Aを支持体
とし、この支持体の貼り付け・剥離を行わない面上に接
着層を介してインクジェット方式による画像形成物が貼
り合わされ、貼り付け・剥離を行なう面上には離型物が
積層されていることを特徴とするインクジェット被記録
物に関する。
【0025】第3の参考形態は、貼り付け・剥離を行な
う面の特定部分にインク受容層が形成され、さらに、こ
の貼り付け・剥離行う面上に離型物が積層された本発明
または第1若しくは第2の参考形態のインクジェット被
記録媒体、及びインク受容層に画像が形成されたインク
ジェット被記録物に関する。また、貼り付け・剥離を行
う面の特定部分に、インク受容層の代わりに複写機によ
るトナー像が転写された上記インクジェット被記録媒
体、及びインク受容層に画像が形成されたインクジェッ
ト被記録物に関する。
【0026】第4の参考形態は、繰り返し貼り付け・剥
離を可能にする吸着層が形成されたベース材Aを支持体
とし、この支持体の貼り付け・剥離を行わない面上には
直接画像が形成され又は画像形成物(インクジェット方
式以外によるもの)が貼り合わされ、また、貼り付け・
剥離を行なう面の特定部分にインク受容層が形成され、
さらに、この貼り付け・剥離行う面上に離型物が積層さ
れたインクジェット被記録媒体、及びインク受容層に画
像が形成されたインクジェット被記録物に関する。
【0027】第5の参考形態は、本発明または第1〜第
4の参考形態のいずれかのインクジェット被記録物の画
像表面に部分的にインク受容層が形成されたインクジェ
ット被記録媒体、及びインク受容層に画像が形成された
インクジェット被記録物に関する。
【0028】本発明のインクジェット被記録媒体は、次
の各工程の結合からなるインクジェ ット被記録媒体の製
造方法により製造することができる。 (I)繰り返し貼り付け・剥離を可能にする吸着層を形
成したベース材Aを支持体とし、この支持体の貼り付け
・剥離を行わない面上にインク受容層を形成し、貼り付
け・剥離を行なう面上には離型物を積層する第1工程。 (II)所定の幅でスリッター加工を行う第2工程。 (III)離型物の露出表面に一定間隔で画像形成開始マ
ーカーを設ける第3工程。 (IV)画像形成開始マーカーに合わせて、インク受容層
を形成した面側から離型物に達する位置まで所定のラベ
ル形状に打ち抜き加工を行う第4工程。 (V)画像形成領域以外のインクジェット被記録媒体を
除去する第5工程。
【0029】以下、本発明を詳細に説明する。
【0030】図1に、本発明のインクジェット被記録媒
体の模式的断面図を示す。1はインク受容層、2aはベ
ース材A、3は吸着層として機能する発泡樹脂層、5は
離型物である。
【0031】インク受容層(1)はインクジェット方式
により画像を形成するためのものである。このインク受
容層(1)は、インクジェット方式に通常用いられる方
法で形成される。例えばアルミナ水和物等を顔料とした
塗工液を塗布して形成することができる。
【0032】ベース材A(2a)と発泡樹脂層(3)は
支持体(4)を形成する。ベース材Aとしては布、紙、
樹脂フィルム、金属製フィルム等を用いることができ
る。これらは表面に画像を形成したとき、ベース材Aの
地合によって良好な画像を形成するものが望ましい。例
えば、布、樹脂フィルム、透気度が良好な紙等を用いる
ことができる。さらには、形成される画像に意匠性を付
与する基材、例えば、不織布、ペーパーホログラム、ホ
ログラムフィルム(エンボス型のホログラムパターンか
らなる微細な凹凸パターンを有する熱可塑性樹脂フィル
ム等)、金属膜形成ホログラムフィルム、金属膜形成フ
ィルム(金属膜コーティングフィルム)、金属箔等を用
いることができる。
【0033】発泡樹脂層(3)は、繰り返し貼り付け・
剥離を可能にする吸着層である。この吸着層としての発
泡樹脂層は、微細な気泡を複数含有する樹脂であれば特
に制限はないが、例えば、アクリル系特殊合成樹脂をベ
ース材Aに塗布し、これを発泡加工して形成することが
できる。吸着層は、この発泡樹脂層の他に、柔軟で微細
な網目状構造の基材からなる層を用いることができる。
この網目構造の基材からなる層は、例えば、可塑剤を添
加したポリ塩化ビニール等を基材Aの表面に積層し、こ
れをスクリーン印刷法等の方法で網目構造に形成する。
その他、平坦に形成されたシリコーン樹脂系の基材から
なる層を吸着層としてもよい。
【0034】離型物(5)は、未使用時に吸着層を保護
するためのものであり、使用時にはこの離型物を剥がし
て貼り付ける。
【0035】図2に、第1の参考形態のインクジェット
被記録媒体の模式的断面図を示す。1はインク受容層、
2bはベース材B、6は接着層、2aはベース材A、3
は吸着層として機能する発泡樹脂層、5は離型物であ
る。3の発泡樹脂層は、柔軟で微細な網目状構造の基材
からなる層や平坦に形成されたシリコーン樹脂系の基材
からなる層であってもよい。ベース材A(2a)と発泡
樹脂層(3)は支持体(4)を形成する。
【0036】ベース材B(2b)としては、この表面に
画像を形成したとき、ベース材Bの地合によって良好な
画像を形成するものであれば特に制限されないが、形成
される画像に意匠性を付与する基材、例えば、不織布、
ペーパーホログラム、ホログラムフィルム(エンボス型
のホログラムパターンからなる微細な凹凸パターンを有
する熱可塑性樹脂フィルム等)、金属膜形成ホログラム
フィルム、金属膜形成フィルム(金属膜コーティングフ
ィルム)、金属箔等を用いることが望ましい。あるいは
透気度が良好な紙等を用いてもよい。
【0037】図3に、第2の参考形態のインクジェット
被記録物の模式的断面図を示す。7はインクジェット方
式による画像形成物、6は接着層、2aはベース材A、
3は吸着層として機能する発泡樹脂層、5は離型物であ
る。発泡樹脂層(3)は、柔軟で微細な網目状構造の基
材からなる層や平坦に形成されたシリコーン樹脂系の基
材からなる層であってもよい。ベース材A(2a)と発
泡樹脂層(3)は支持体(4)を形成する。
【0038】インクジェット方式による画像形成物
(7)としては、通常の基材(不織布やPETフィルム
等)にインク受容層を形成し、その表面にインクジェッ
ト方式で画像形成したものを用い、これを接着層を介し
てベース材A(2a)に貼り合わせてもよい。
【0039】また、インクジェット方式による画像形成
物(7)としては、透明樹脂層の片面に形成されたイン
ク受容層上に所望の画像に対する鏡像が形成されたもの
であって、さらに、この鏡像が形成されたインク受容層
側の面が接着層を介して支持体に貼り合わされているも
のであってもよい。例えば、図4(A)のように鏡像を
形成すると、表面からは図4(B)の画像としてみるこ
とができる。これにより、画像に光沢等が付与され良好
な画像が形成されるとともに、画像が透明樹脂により保
護され長期間きれいな画像を維持することができる。さ
らに耐水性にも優れる。なお図4(C)は、以上のよう
にして形成された本発明のインクジェット被記録物を、
画像の形状にしたがって打ち抜き加工したものである。
【0040】図5は、本発明のインクジェット被記録物
をカレンダーに応用した例を示している。本発明のイン
クジェット被記録物(9)を一般のカレンダーの印刷物
(8)に貼り付け、オリジナルの絵入りカレンダーを簡
単に作製することができる。
【0041】図6は、本発明のインクジェット被記録物
を花瓶に応用した例を示している。本発明のインクジェ
ット被記録物(9)を一般の花瓶(10)に貼り付け、
オリジナルの絵入り花瓶を簡単に作製することができ
る。
【0042】本発明のインクジェット被記録物は、形成
された画像にしたがって、所望の形状に加工することが
できる。まだ画像を形成していないインクジェット被記
録媒体を予め加工しておき、これに画像を形成してもよ
い。加工方法としては打ち抜き加工等で行われる。図4
(C)、図7及び図8(C)に、打ち抜き加工により作
製した本発明のインクジェット被記録物の例を示す。
【0043】本発明のインクジェット被記録物において
は、貼り付け・剥離を行う面側のインク受容層に形成さ
れた画像を透明樹脂で被覆してもよい。これにより、画
像に光沢等が付与され良好な画像が形成されるととも
に、画像が透明樹脂により保護され長期間きれいな画像
を維持することができる。さらには耐水性が向上する。
樹脂を形成するための方法は、ホットメルト樹脂(アク
リル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂等)、二液混合硬
化型樹脂(エポキシ系樹脂等)、水溶性エマルジョン系
樹脂等を塗布した後に硬化する。また、ポリエチレン樹
脂・ポリオレフィン系樹脂・ポリエステル系樹脂等のシ
ートやフィルムを接着剤又はホットプレス等を用いて被
覆してもよい。例えば、図8(A)のインクジェット被
記録物(8)に図8(B)に示すように透明樹脂(1
2)を被覆する。さらにこれを打ち抜き加工すると、図
8(C)で示される透明樹脂被覆シール(13)が得ら
れる。なお、図8(D)及び(E)はそれぞれ図8
(B)及び(C)の断面図である。また図9に、透明樹
脂被覆シール(13)を蓋止めとしてケーキ箱(14)
に応用した例を示す。
【0044】従来の両面ディスプレーが可能な貼り付け
部材は、図15に示されるように、繰り返し貼り付け・
剥離が可能な支持体(4)の両面に、印刷の施された塩
化ビニールシート(20a、29b)が貼り付けられて
いた。このような貼り付け部材は、印刷の施された塩化
ビニールシートの厚みが0.3〜0.5mmと肉厚のた
め、被貼付体であるガラス窓(15)から剥離し易いと
いった欠点があった。その主な原因は、印刷の施された
塩化ビニールシート(20b)の周囲に発生する吸着部
分の浮き(21)であることが解っている。
【0045】そこで本発明では、支持体(4)の貼り付
け・剥離を行う面の特定部分にインク受容層を形成し、
このインク受容層に画像を形成した。貼り付け・剥離を
行う面のインク受容層が形成されていない領域の吸着性
によって、ガラス窓等の壁面に貼り付けることができ
る。
【0046】図10に、両面ディスプレーが可能な本発
明の他の実施形態に係るインクジェット被記録物の基本
的な構成を示す(窓ガラスに貼り付けた状態)。図10
(A)は背面図、すなわち貼り付け・剥離を行なう面で
あり、図10(B)は(A)のC−C線断面図である。
16a・16bは画像形成されたインク受容層、2aは
ベース材A、3は発泡樹脂層、15はガラス窓である。
【0047】図11には、ベース材B(2b)を有した
両面ディスプレーが可能な第3の参考形態のインクジェ
ット被記録物の構成を示す(窓ガラスに貼り付けた状態
の断面図)。
【0048】本発明のインクジェット被記録物は、貼り
付け剥離を行わない面側の画像表面に部分的にインク受
容層を形成し、そのインク受容層に画像を形成してもよ
い。このときの画像表面とは、インク受容層上に形成さ
れたインクジェット方式による画像の表面、裏面に鏡像
が形成された透明樹脂層の表面、印刷画像の表面等であ
る。
【0049】図12にこの応用例を示した。図12にお
いて、17はコンビニエンスストアーの店主をモチーフ
にした印刷画像、図12(A)の18aはインク受容層
が形成された白抜き部分、図12(B)の18bはイン
クジェット方式により画像形成された前記白抜き部分で
ある。また、両面ディスプレーを可能にした場合のこの
被記録物の図12のD−D線断面図を図13に示した。
16a・16bは画像形成されたインク受容層であり、
16aは前記のインクジェット方式により画像形成され
た前記白抜き部分(18b)にあたる。8は印刷物、6
は接着層、2aはベース材A、3は発泡樹脂層、15は
ガラス窓である。なお図14は、図13において印刷物
(8)に換えて、鏡像が描かれたインク受容層(16
c)を有した透明樹脂層(19)を設けた例である。
【0050】本発明の両面ディスプレーが可能なインク
ジェット被記録物は、支持体の貼り付け・剥離を行なう
面の特定部分に複写機によるトナー像を転写してもよ
い。複写機によるトナー像の転写は、入力画像をトナー
受容シートに鏡像で出力し、次いでこのトナー受容シー
トの画像形成面と、支持体Aの貼り付け・剥離を行なう
面とを密着させ、熱転写することによって行うことが望
ましい。
【0051】本発明のインクジェット被記録媒体・被記
録物において、上記以外の画像形成は、電子写真・熱転
写・湿式銀塩・昇華型・手書き・版画等の記録技術を用
いて、ベース材または画像形成用シートに画像を形成す
ることができる。
【0052】両面ディスプレーが可能なインクジェット
被記録物においても、貼り付け・剥離を行わない面の表
面に形成されている画像に透明樹脂層を被覆してもよ
い。また、画像表面に部分的に積層されたインク受容層
に形成された画像上にも透明樹脂層を被覆することがで
きる。さらに、打ち抜き法等により特定の形状に加工す
ることもできる。
【0053】次に、本発明に係るインクジェット被記録
媒体の製造方法について説明する。図16に製造工程図
を示す。
【0054】第1工程:繰り返し貼り付け・剥離を可能
にする吸着層(22)を形成したベース材A(2a)を
支持体とし、この支持体の貼り付け・剥離を行わない面
上にインク受容層(1)を形成し、貼り付け・剥離を行
なう面上には離型物(5)を積層する(図16(a)参
照)。
【0055】第2工程:例えば図16(a)に示す点線
に従って、所定の幅でスリッター加工を行い、図16
(b)の形状に裁断する。
【0056】第3工程:図16(b)に示すように、離
型物(5)の露出表面に一定間隔で画像形成開始マーカ
ー(23)を設ける。
【0057】第4工程:画像形成開始マーカー(23)
に合わせて、インク受容層(1)を形成した面側から離
型物(5)に達する位置まで所定のラベル形状に打ち抜
き加工を行う。
【0058】第5工程:画像形成領域以外のインクジェ
ット被記録媒体を除去(カス取り)する(図16(c)
参照)。
【0059】以上のようにして作製されたラベル用のイ
ンクジェット被記録媒体は、例えば、図17(a)及び
(b)のように紙管(24)に巻き取り、ロール形態と
することができる。
【0060】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0061】実施例1 ベース材A(2a)である不織布に発泡樹脂層(3)が
形成されたリテッカー(登録商標、(株)栄朋製)に、
離型物(5)として離型紙を積層した。これをA4版サ
イズにカッティングした後、図1に示すようにベース材
A上にインク受容層(1)を形成した。なお発泡樹脂層
は、不織布にアクリル系特殊合成樹脂を塗布し、これを
発泡加工して形成したものである。
【0062】インク受容層(1)を形成するための塗工
液は、顔料としてアルミナ水和物を用いた(アルミナ水
和物の比表面積:200.2m2/g、細孔容積:0.
71ml/g)。 塗工液の作製は次のようにして行っ
た。上記のアルミナ水和物をイオン交換水に分散し、次
いでポリビニルアルコール(ゴーセノールNH−18、
日本合成化学工業(株)製)を溶解したイオン交換水の
水溶液を添加した。このとき、アルミナ水和物の固形分
重量/ポリビニルアルコールの固形分重量(顔料/バイ
ンダー=P/B)の比が15/1になるようにした。添
加後、十分に混合攪拌して分散処理を行った。得られた
塗工液をベース材A(2a)上に滴下した後、ロールバ
ーで均ーに塗工した。次いでオーブンにセットし、10
0℃で10分間乾燥を行なった。なお、インク受容層
(1)の塗工量(100℃・10分間の絶乾燥重量)
は、21〜50g/m2の範囲内に設定した。なお、こ
の塗工量は4〜100g/m2が適当であり、好ましく
は21〜50g/m2である。
【0063】以上のようにして、発泡樹脂層(3)によ
って繰り返し貼り付け・剥離が可能なリテッカー(支持
体(4))のベース材A(2a)にインク受容層(1)
が形成され、発泡樹脂層(3)には離型物(5)が積層
された本発明のインクジェット被記録媒体が得られた。
【0064】ピクセルジェット(登録商標、キヤノン
製)を用いて、本実施例のインクジェット被記録媒体に
「紅葉した山」の写真を入力画像として画像を形成し
た。その結果、不織布の持つ地合いにより、非常に感じ
の良い油絵調の画像が形成されたインクジェット被記録
物を得ることができた。
【0065】OD値(光学濃度)を、カラーチェッカー
(マクベス社製)により測定した結果、Y(イエロ
ー):1.24、M(マゼンタ):1.46、C(シア
ン):1.41、B(ブラック):1.61であった。
【0066】耐水性の評価として、インクジェット被記
録物を水道水に3秒間浸漬した後、吊した状態で自然乾
燥させる「浸漬の耐水性」試験と、スポイトで1滴の水
道水を印字された黒文字(タイトル又はサイン等)に滴
下した後、自然乾燥させる「滴下水の耐水性」試験を行
った。その結果、「滴下水の耐水性」は、非常に良好で
ニジミは全く発生しなかった。「浸漬の耐水性」は、マ
ゼンタのみ若干のインク流れが発生したものの、その他
はほとんど影響は無かった。
【0067】本発明のインクジェット被記録物から離型
物(5)を取外し、発泡樹脂層(3)側の面をドアに貼
り付けた。本発明のインクジェット被記録物は、平滑な
面であれば繰り返し貼り付け・剥離が可能であり、その
日の気分に応じて貼り付ける位置を自由に変えることが
できる。また、額縁等を必要としないため、開閉の多い
ドアに貼り付けても安全である。
【0068】実施例2 ベース材A(2a)であるPETフィルムに発泡樹脂層
(3)が形成されたパピラル(登録商標、大日本インキ
化学工業(株)製)に離型物(5)としての離型シート
を積層した。これをA4版サイズにカッティングした
後、図1に示すようにベース材A上にインク受容層
(1)を形成した。実施例1と同様の塗工液を実施例1
と同様の方法で塗工・乾燥させてベース材A上にインク
受容層(1)を形成した。ただし、塗工量(100℃・
10分間の絶乾燥重量)は40〜120g/m2の範囲
内に設定した。なお、この塗工量は21〜200g/m
2が適当であり、好ましくは40〜120g/m2であ
る。
【0069】以上のようにして、発泡樹脂層(3)によ
って繰り返し貼り付け・剥離が可能なパピラル(支持体
(4))のベース材A(2a)にインク受容層(1)が
形成され、発泡樹脂層(3)には離型物(5)が積層さ
れた本発明のインクジェット被記録媒体が得られた。
【0070】ピクセルジェットを用いて、本実施例のイ
ンクジェット被記録媒体に、日本の四季を撮影した12
枚の写真を入力画像として画像形成を行った。その結
果、PETフィルムの平滑性が良好であったために、そ
れぞれ写真調の画像を得ることができた。
【0071】OD値を、カラーチェッカー(マクベス社
製)により測定した結果、Y、M、C、Bはそれぞれ
1.21、1.47、1.60、1.64であった。
【0072】耐水性は、「滴下水の耐水性」ではニジミ
はあまり無く、インク受容層もわずかに変形するのみで
あった。「浸漬の耐水性」では、Y、M、C、Bは若干
のインク流れが発生したが、ほとんど影響は無かった。
【0073】本実施例のインクジェット被記録物をカレ
ンダーに応用した(図5参照)。樹脂コーティング又は
キャストコートの施された印刷物(8)であるカレンダ
ーの各月の印刷面に、12枚のインクジェット被記録物
(9)をそれぞれ貼り付けて、カレンダーのさし絵とし
た。1ケ月が経過したら被記録物(9)を取り外してフ
ァイルケースに収納し次の年にも使用することにした。
ファイルケースに収納し保管することで、何回でもカレ
ンダーのさし絵として使用することができる。
【0074】参考例1 図2に示す構成のインクジェット被記録物を作製した。
ベース材B(2b)として、透気度が56.0と非常に
良好な、A4版サイズのDXダイヤホワイト<90K>
(登録商標、(株)三菱製紙)を用いた。
【0075】実施例1と同様の塗工液を実施例1と同様
の方法で塗工・乾燥させた後、フェロ掛けを行ない、ベ
ース材B(2b)上にインク受容層(1)を形成した。
ただし、塗工量(100℃・10分間の絶乾燥重量)
は10〜40g/m2の範囲内に設定した。なお、この
塗工量は4〜55g/m2が適当であり、好ましくは1
0〜40g/m2である。
【0076】次に、ベース材B(2b)のインク受容層
を設けていない面と、離型物が積層されたリテッカーの
ベース材A(2a)との間に接着層(6)を介してこれ
らの両方の部材を接合し、次いでトリミングを行なって
本発明のインクジェット被記録媒体を得た。
【0077】ピクセルジェットを用いて、本参考例のイ
ンクジェット被記録媒体に、「紅葉した山」の写真を入
力画像として画像形成を行った。その結果、紙の持つ地
合いにより、非常に感じの良い写真調の画像が形成され
たインクジェット被記録物を得ることができた。
【0078】OD値を、カラーチェッカーにより測定し
た結果、Y、M、C、Bはそれぞれ1.62、1.6
5、1.51、1.67であった。
【0079】耐水性の試験を行なった結果、「滴下水の
耐水性」では印字部にニジミはほとんど見られなかっ
た。「浸漬の耐水性」では、Y、M、C、Bでインク流
れが発生したが、混色が起きるほど顕著なものでは無か
った。
【0080】参考例2 図2に示す構成のインクジェット被記録物を作製した。
ベース材B(2b)として金属膜コーティングフィルム
を用いた。
【0081】実施例1と同様の塗工液を実施例1と同様
の方法で塗工・乾燥させてベース材B(2b)上にイン
ク受容層(1)を形成した。ただし、塗工量(100℃
・10分間の絶乾燥重量)は30〜120g/m2の範
囲内に設定した。なお、この塗工量は10〜200g/
2が適当であり、好ましくは30〜120g/m2であ
る。
【0082】次に、ベース材B(2b)のインク受容層
を設けていない面と、離型物が積層されたリテッカーの
ベース材A(2a)との間に接着層(6)を介してこれ
らの両方の部材を接合し、次いでトリミングを行なって
本発明のインクジェット被記録媒体を得た。
【0083】ピクセルジェットを用いて、本参考例のイ
ンクジェット被記録媒体に、「シャム猫」の写真を入力
画像として画像形成を行った。その結果、金属膜コーテ
ィングフィルムの持つ地合いにより、パール調で意匠性
に富んだ写真調の画像が形成されたインクジェット被記
録物を得ることができた。
【0084】耐水性の試験は、実施例2のインクジェッ
ト被記録物とほぼ同様の結果であり、インクジェット被
記録物にはほとんど影響は無かった。
【0085】参考例3 図2に示す構成のインクジェット被記録物を作製した。
ベース材B(2b)としてエンボス型のホログラムパタ
ーンからなる微細な凹凸パターンを有する熱可塑性樹脂
フィルム(以下「ホログラムフィルム」という。)を用
いた。ホログラムフィルムは、A4版サイズのホログラ
ムフィルムSP−3(サンプル番号、(株)ホログラム
サプライから入手)を用いた。
【0086】実施例1と同様の塗工液を実施例1と同様
の方法で塗工・乾燥させてベース材B(2b)上にイン
ク受容層(1)を形成した。ただし、塗工量(100℃
・10分間の絶乾燥重量)は参考例2と同程度にした。
【0087】次に、ベース材B(2b)のインク受容層
を設けていない面と、離型物が積層されたのベース材A
(2a)との間に接着層(6)を介してこれらの両方の
部材を接合し、次いでトリミングを行なって本発明のイ
ンクジェット被記録媒体を得た。
【0088】ピクセルジェットを用いて、本参考例のイ
ンクジェット被記録媒体に、「羽を広げた孔雀」及び
「蝶」の写真を入力画像として画像形成を行った。その
結果、ホログラムフィルムの持つ高輝度の輝きが生かさ
れ、意匠性に富んだ写真調の画像が形成されたインクジ
ェット被記録物を得ることができた。
【0089】耐水性の試験は、実施例2とほぼ同様の結
果であり、インクジェット被記録物にはほとんど影響は
無かった。
【0090】上記の「蝶」の画像が形成されたインクジ
ェット被記録物(9)から離型物(5)を取り除き、発
泡樹脂層(3)側の面をガラス製の花ビン(10)の曲
面に貼り付けた(図6参照)。1週間経過した後、上記
のインクジェット被記録物(9)を花ビン(10)から
剥離し、「羽を広げた孔雀」の画像が形成されたインク
ジェット被記録物を貼り付け、気分転換を計った。この
ように、部屋の模様替えや季節の変化等に合せて、好き
な時に好きな画像と取り換えることが可能である。
【0091】参考例4 ピクセルジェットを用いて、この装置専用の樹脂シート
(カラーBJフォトフィルムCA−101(登録商標、
キヤノン製))に、発明者が描いた「ネズミ」の絵を入
力画像として画像形成を行なった。
【0092】次に、カラーBJフォトフィルムCA−1
01の画像形成の施されていない面と、離型物が積層さ
れたリテッカーのベース材A(2a)との間に接着層
(6)を介してこれらの両方の部材を接合して本発明の
インクジェット被記録物を得た(図3参照)。
【0093】予め製作しておいた「ネズミ」の絵専用の
打抜き型で、上記のインクジェット被記録物の「ネズ
ミ」の画像の外周を打抜いた。このようにして製作され
た、繰り返し貼り付け・剥離が可能なキャラクターシー
ルを図7に示す。
【0094】参考例5 透明樹脂層上に形成されたインク受容層に、所定の画像
の鏡像をインクジェット方式により形成した。次いで、
この鏡像が形成されたインク受容層側の面と、繰り返し
貼り付け・剥離が可能な支持体の貼り付け・剥離を行わ
ない面との間に接着層を介してこれら両方の部材を貼り
合わせて本発明のインクジェット被記録物を得た。
【0095】ピクセルジェットを用い、この装置専用の
樹脂シート(カラーBJトランスペアレンシーCF−3
01(登録商標、キヤノン製))に、発明者がパソコン
でデザインした鏡像画像(図4(A)の11)を入力画
像として画像形成した。
【0096】次に、透明記録媒体であるカラーBJトラ
ンスペアレンシーCF−301の印字記録の施されてい
る面(インク受容層を有する面)と、離型物が積層され
たリテッカーのベース材Aとの間に接着層を介してこれ
らの両方の部材を接合して本発明のンクジェット被記録
物を得た(図4(B))。
【0097】このようにして製作されたインクジェット
被記録物の層構成を図3に示す。なお、本参考例におい
て、インクジェット方式による画像形成物(7)は、透
明記録媒体であるカラーBJトランスペアレンシーCF
−301に鏡像が記録されたものであって、印字記録が
施されている面がベース材A(2a)と接着されている
ものである。
【0098】さらに、予め製作しておいた打抜き型で、
上記のインクジェット被記録物を打抜いて、繰り返し貼
り付け・剥離が可能なデザインシールを製作した(図4
(C))。
【0099】繰り返し貼り付け・剥離が可能なこのデザ
インシールは、耐水性が非常に優れているために、自動
車・サーフボード・スノーボード・スキー板等に貼り付
けることができ、デザインが自在に変更される用途に使
用することができる。
【0100】参考例6 可塑剤が添加されたポリ塩化ビニールの溶液をスクリー
ン印刷し、柔軟で微細な網目状構造の吸着層(以下「網
目状の吸着層」という。)を、白色PETフィルム(ベ
ース材A)の片面に形成した。これにより、繰り返し貼
り付け・剥離が可能な白色PETフィルム(支持体)が
得られたこの支持体に離型物として離型紙を積層したも
のをA4版サイズにカッティングし、次いで、この支持
体の白色PETフィルム上にインク受容層を形成した。
【0101】実施例1と同様の塗工液を実施例1と同様
の方法で塗工・乾燥させて白色PETフィルム上にイン
ク受容層を形成した。ただし、塗工量(100℃・10
分間の絶乾燥重量)は40〜120g/m2の範囲内に
設定した。なお、この塗工量は21〜200g/m2
適当であり、好ましくは40〜120g/m2である。
【0102】以上のようにして、網目状の吸着層によっ
て繰り返し貼り付け・剥離が可能な本発明のインクジェ
ット被記録媒体を得た。
【0103】ピクセルジェットを用い、日本の四季を撮
影した写真を入力画像として画像形成したところ、白色
PETフィルムの平滑性が良好であったために、写真調
の画像が形成された本発明のインクジェット被記録物を
得ることができた。
【0104】OD値を、カラーチェッカーにより測定し
た結果、Y、M、C、Bはそれぞれ1.28、1.4
7、1.58、1.60であった。
【0105】耐水性試験は、「滴下水の耐水性」ではニ
ジミはあまり無く、インク受容層が少し変形しているの
みであった。「浸漬の耐水性」では、Y、M、C、Bで
若干のインク流れが発生したが、インクジェット被記録
物にはほとんど影響は無かった。
【0106】参考例7 まず、参考例6と同様にして網目状の吸着層を有した繰
り返し貼り付け・剥離が可能な白色PETフィルム(支
持体)を作製した。
【0107】次に、この支持体の吸着層を設けていない
側の面と、参考例1、2及び3で記述したベース材B
(インク受容層が形成されたもの)のインク受容層を設
けていない面との間に接着層を介してこれらの両方の部
材を接合し、次いでトリミングを行なって、3種類の本
発明のインクジェット被記録媒体を得た。
【0108】参考例8 まず、参考例6と同様にして網目状の吸着層を有した繰
り返し貼り付け・剥離が可能な白色PETフィルム(支
持体)を作製した。
【0109】次に、ピクセルジェットの専用紙であるカ
ラーBJペーパーLC−201(登録商標、キヤノン
製)に印字記録を行ない、この記録物の記録の施されて
いない面と、支持体の吸着層を設けていない面との間に
接着層を介してこれらの両方の部材を接合して本発明の
インクジェット被記録物を得た。
【0110】参考例9 まず、参考例6と同様にして網目状の吸着層を有した繰
り返し貼り付け・剥離が可能な白色PETフィルム(支
持体)を作製した。
【0111】次に、参考例5で用いた透明記録媒体であ
るカラーBJトランスペアレンシーCF−301に、
考例5と同様の方法で鏡像画像を形成した。
【0112】続いて、この鏡像画像が形成されている面
と、支持体の吸着層を設けていない面との間に接着層を
介してこれらの両方の部材を接合して本発明のインクジ
ェット被記録物を得た。
【0113】参考例10 ホログラムフィルムに、A4版サイズのホログラムフィ
ルムSP−5(サンプル番号、(株)ホログラムサプラ
イから入手)を用いた以外は、参考例3と同様にして図
2に示す構成の本発明のインクジェット被記録媒体を製
作した。
【0114】パソコン用POPソフトを使用し「サンタ
クロース」の絵を複数描いた後、この画像データをピク
セルジェットに入力し、上記のインクジェット被記録媒
体に画像形成を行なった。ホログラムフィルムの持つ高
輝度の輝きが生かされ、意匠性に富んだ美しい画像を形
成することができた(図8(A)参照)。
【0115】次に、ホログラムフィルムの持つ高輝度の
輝きと意匠性をさらに強調するため、及びこの美しい印
字画像を保護するために、印字画像の表面に透明樹脂を
被覆した(図8(B)参照)。透明樹脂の形成は、溶融
ポリカーボネート系樹脂を複数の印字画像表面に滴下し
た後、自然に冷却させることによって行った。
【0116】さらに、予め製作しておいた専用の打抜き
型で、印字画像周辺を所定の形状に打抜いた。このよう
にして繰り返し貼り付け・剥離が可能な透明樹脂被覆シ
ール(13)を製作した(図8(C)参照)。
【0117】透明樹脂被覆シール(13)はアート性が
高いため、例えば図9に示すようにケーキ箱(14)の
蓋止めとして用いることができる。
【0118】参考例11 ピクセルジェットを用い、この装置の専用紙であるカラ
ーBJペーパーLC−201に、参考例4で描いたもの
と同様の「ネズミ」の絵を形成した。
【0119】次に、透明なカッティングフィルム(中川
ケミカル社製)を剥離紙から剥がし、上記のカラーBJ
ペーパーLC−201の画像表面に貼り付けた。
【0120】続いて、画像の形成されていない面と、離
型物が積層されたリテッカーのベース材Aとの間に接着
層を介してこれらの両方の部材を接合した。
【0121】最後に、予め製作しておいた専用の打抜き
型で、上記のインクジェット被記録物の「ネズミ」の画
像の外周を打抜いた。
【0122】以上ようにして繰り返し貼り付け・剥離が
可能なキャラクターシールを製作した(図7参照)。こ
のキャラクターシールに用いたインクジェット被記録媒
体は紙であるが、印字画像表面に樹脂フィルムを積層し
てあるため、耐水試験を行なっても美しい印字画像を維
持することができた。
【0123】参考例12 ピクセルジェットを用い、「紅葉した山」の写真を入力
画像として、カラーBJペーパーLC−201に画像形
成を行なった。この画像表面に、ヒートシール材である
レイヨーピルフィルム(ユーシービーインターニッポン
(株)製)を貼り付けた。
【0124】次いで、印字記録の施されていない面と、
離型物が積層されたリテッカーのベース材Aとの間に接
着層を介してこれらの両方の部材を接合した。
【0125】以上のようにして繰り返し貼り付け・剥離
が可能な本発明のインクジェット被記録物を得た。この
インクジェット被記録媒体は紙であるが、印字記録面に
樹脂フィルムが積層してあるため、耐水試験を行なって
も美しい印字画像を維持することができた。
【0126】実施例 本実施例では、繰り返し貼り付け・剥離が可能な支持体
(4)の両面にインク受容層を形成することにより、吸
着部分の浮きが発生することのない両面ディスプレーが
可能なインクジェット被記録媒体を作製した。
【0127】まず、実施例1と同様にして図1に示され
るインクジェット被記録媒体を製作した。次いで図10
に示すように、インクジェット被記録媒体の繰り返し貼
り付け・剥離を行う面、すなわち発泡樹脂層(3)の特
定部分にインク受容層(16b)を形成した。このと
き、インク受容層(16b)は、離型物(5)の中央部
に開口部を設け、この開口部から露出した発泡樹脂層
(3)にインク受容層(16b)を形成した。インク受
容層の形成は、実施例1と同様の塗工液をロールバーで
均ーに塗工し、次いで100℃・10分間、オーブンで
乾燥して行なった。インク受容層の塗工量(100℃・
10分間の絶乾燥重量)は21〜50g/m2の範囲内
に設定した。なお、この塗工量は4〜100g/m2
適当であり、好ましくは21〜50g/m2である。離
型物の厚みによって塗工量が変化するので塗工量を微調
整するため、離型物を全て剥離した後、塗工量に合った
厚みのマスキングテープで所定の位置をマスキングし
た。
【0128】以上のようにして、リテッカーのベース材
A(2a)の表面と、発泡樹脂層(3)の貼り付け・剥
離を行う面に、それぞれインク受容層(16a及び16
b)が形成された、両面ディスプレーが可能な本発明の
インクジェット被記録媒体が得られた。
【0129】ピクセルジェットを用い、「ベビー服を着
た赤ちゃん」の写真を入力画像として上記のインクジェ
ット被記録媒体の両面のインク受容層にそれぞれ画像を
形成した。両面とも非常に感じの良い画像を形成するこ
とができ、両面ディスプレーが可能な本発明のインクジ
ェット被記録物を得ることができた。この被記録物を、
離型物を剥離した後、図10(B)に示すようにガラス
窓に貼り付けたところ、インク受容層の厚みが十数μm
と極薄であるため、吸着部分の浮きは発生せず、被貼付
体であるガラス窓(15)から剥れ落ちることはなかっ
た。
【0130】参考例13 まず、参考例1と同様にして図2に示されるインクジェ
ット被記録媒体を製作した。次いで、実施例と同様に
して、この被記録媒体の繰り返し貼り付け・剥離を行う
面、すなわち発泡樹脂層(3)の特定部分にインク受容
層を形成した。
【0131】以上のようにして、ベース材B(2b)の
表面と、発泡樹脂層(3)の貼り付け・剥離を行う面
に、それぞれインク受容層(16a及び16b)が形成
された、両面ディスプレーが可能な本発明のインクジェ
ット被記録媒体を得た。
【0132】ピクセルジェットを用い、「紅葉した山」
の写真を入力画像として上記のインクジェット被記録媒
体の両面のインク受容層にそれぞれ画像を形成した。両
面とも非常に感じの良い画像を形成することができ、両
面ディスプレーが可能な本発明のインクジェット被記録
物を得ることができた。
【0133】このインクジェット被記録物を、離型物を
剥離した後、図11に示すようにガラス窓(15)に貼
り付けたところ、インク受容層の厚みが十数μmと極薄
であるため、吸着部分の浮きは発生せず、被貼付体であ
るガラス窓(15)から剥れ落ちることはなかった。
【0134】参考例14 まず、参考例2と同様にして図3に示されるインクジェ
ット被記録媒体を製作した。次いで、実施例と同様に
して、この被記録媒体の繰り返し貼り付け・剥離を行う
面、すなわち発泡樹脂層(3)の特定部分にインク受容
層を形成した。
【0135】以上のようにして、ベース材B(2b)の
表面と、発泡樹脂層(3)の貼り付け・剥離を行う面
に、それぞれインク受容層(16a及び16b)が形成
された、両面ディスプレーが可能な本発明のインクジェ
ット被記録媒体を得た。
【0136】ピクセルジェットを用い、「シャム猫」の
写真を入力画像として上記のインクジェット被記録媒体
の両面のインク受容層にそれぞれ画像を形成した。繰り
返し貼り付け・剥離を行わない面は、金属膜コーティン
グフィルムの持つ地合いにより、パール調で意匠性に富
んだ写真調の画像が形成された。また、他方の繰り返し
貼り付け・剥離を行う面においても非常に感じの良い写
真調の画像が得られた。以上のようにして、両面に雰囲
気の異なる画像が形成された、両面ディスプレーが可能
な本発明のインクジェット被記録物を得ることができ
た。
【0137】このインクジェット被記録物を、離型物を
剥離した後、図11に示すようにガラス窓に貼り付けた
ところ、インク受容層の厚みが十数μmと極薄であるた
め、吸着部分の浮きは発生せず、被貼付体であるガラス
窓(15)から剥れ落ちることはなかった。
【0138】参考例15 まず、参考例3と同様にして図3に示されるインクジェ
ット被記録媒体を製作した。次いで、実施例と同様に
して、この被記録媒体の繰り返し貼り付け・剥離を行う
面、すなわち発泡樹脂層(3)の特定部分にインク受容
層を形成した。
【0139】以上のようにして、ベース材B(2b)の
表面と、発泡樹脂層(3)の貼り付け・剥離を行う面
に、それぞれインク受容層(16a及び16b)が形成
された、両面ディスプレーが可能な本発明のインクジェ
ット被記録媒体を得た。
【0140】ピクセルジェットを用い、「羽を広げた孔
雀」の写真を入力画像として上記のインクジェット被記
録媒体の両面のインク受容層にそれぞれ画像を形成し
た。繰り返し貼り付け・剥離を行わない面は、ホログラ
ムフィルムの持つ高輝度の輝きが生かされ意匠性に富ん
だ写真調の画像が形成された。また、他方の繰り返し貼
り付け・剥離を行う面においても非常に感じの良い写真
調の画像が得られた。以上のようにして、両面に雰囲気
の異なる画像が形成された、両面ディスプレーが可能な
本発明のインクジェット被記録物を得ることができた。
【0141】このインクジェット被記録物を、離型物を
剥離した後、図11に示すようにガラス窓に貼り付けた
ところ、インク受容層の厚みが十数μmと極薄であるた
め、吸着部分の浮きは発生せず、被貼付体であるガラス
窓(15)から剥れ落ちることはなかった。
【0142】参考例16 印刷適性がある紙に、図12(A)に示す図案でオフセ
ット印刷を施した(印刷画像(17)の形成)。この印
刷の施されたものをA4版サイズにカッティングした
(図13の印刷物(8)の形成。)。次いで、図12
(A)に示すように、白抜き部分(18a)にインク受
容層を形成した。インク受容層の塗工量(100℃・1
0分間の絶乾燥重量)は、40〜120g/m2の範囲
内に設定した。
【0143】他方で、実施例と同様にして、離型物が
積層されたリテッカーの繰り返し貼り付け・剥離を行う
面、すなわち発泡樹脂層(3)の特定部分にインク受容
層(16b)を形成した。
【0144】次に、このリテッカーのベース材A(2
a)と、前記印刷物(8)のインク受容層を設けていな
い面との間に接着層(6)を介してこれらの両方の部材
を接合し、次いでトリミングを行なった。
【0145】以上のようにして、印刷物(8)の表面
と、発泡樹脂層(3)の貼り付け・剥離を行う面に、そ
れぞれインク受容層(16a及び16b)が形成され
た、両面ディスプレーが可能な本発明のインクジェット
被記録媒体を得た。
【0146】図12の印刷画像(17)は、コンビニエ
ンスストアーの店主をモチーフにしたもので、インク受
容層(16a)を形成した白抜き部分(18a)には、
「毎度ありがとうございます。本日のおすすめは串かつ
です。」と印字した(18b)。文字の代わりに、串か
つの画像を形成することもできる。また、貼り付け・剥
離を行う面に形成されたインク受容層(16b)には、
「サービス品:鮎の姿焼き¥500(2匹)」の文字を
朱赤で大きく印字し、画面の下方には「鮎の姿焼き」の
写真の画像を形成した。このような工程を経て、両面デ
ィスプレーが可能な本発明のインクジェット被記録物を
得た。
【0147】なお、インクジェット記録装置は、ピクセ
ルジェット及びカラーインクジェットプリンターBJC
−400J(登録商標、キヤノン製)を使用した。
【0148】上記のインクジェット被記録物を、離型物
を剥した後、図13に示すようにガラス窓(15)の店
内側に貼り付けたところ、店外からは「サービス品:鮎
の姿焼き¥500(2匹)」の文字が鮮やかに見え、さ
らに「鮎の姿焼き」の記録画像が購買意欲をそそるもの
であった。店内からは、店主をモチーフにしたデザイン
画と「毎度ありがとうございます。本日のおすすめは串
かつです。」の文字が目に飛び込んだ。このように非常
に優れたPOPが製作できた。
【0149】参考例17 PETフィルム(ベース材A)に発泡樹脂層が形成され
たパピラルを支持体(4)として用い、このパピラルに
離型物として離型シート(5)を積層したロール(幅:
940mm)の繰り返し貼り付け・剥離を行わない面
に、直接、図12(A)に示す図案でオフセット印刷を
施した。この印刷の施されたものをA4版サイズにカッ
ティングした。
【0150】次に、参考例16と同様にして本発明のイ
ンクジェット被記録物を作製した。参考例16と同様な
非常に優れたPOPが製作できた。
【0151】参考例18 まず、A4版サイズで厚みが80μmの透明PETフィ
ルム(透明樹脂層(19))の表面にインク受容層(1
6c)を形成した。このインク受容層の塗工量(100
℃・10分間の絶乾燥重量)は、40〜120g/m2
の範囲内に設定した。
【0152】次に、図12(A)に示す図案の鏡像を、
上記のPETフィルムのインク受容層(16c)上に画
像形成した。続いて、画像形成の施された透明PETフ
ィルムの裏面にインク受容層(16a)を部分的に形成
した。形成箇所は、図12(A)の白抜き部分(18
a)の真裏に位置する箇所である。インク受容層(16
a)の塗工量(100℃・10分間の絶乾燥重量)は、
40〜120g/m2の範囲内に設定した。
【0153】他方で、実施例と同様にして、離型物が
積層されたリテッカーの繰り返し貼り付け・剥離を行う
面、すなわち発泡樹脂層(3)の特定部分にインク受容
層(16b)を形成した。
【0154】最後に、上記リテッカーのベース材Aと、
透明樹脂層(19)上の画像形成されたインク受容層
(16c)との間に接着層(6)を介してこれらの両方
の部材を接合し、次いでトリミングを行ない、両面ディ
スプレーが可能な本発明のインクジェット被記録媒体を
得た。
【0155】上記インクジェット被記録媒体の貼り付け
・剥離を行う面(発泡樹脂層(3))に形成されたイン
ク受容層(16b)、及び透明樹脂層(19)表面に形
成されたインク受容層(16a)に、それぞれ参考例1
と同様な印字画像を形成した。このような工程を経
て、両面ディスプレーが可能な本発明のインクジェット
被記録媒物を得た。
【0156】本参考例のインクジェット被記録物を、離
型物を剥した後、図14に示すようにガラス窓(15)
の店内側に貼り付けたところ、参考例16と同様な非常
に優れたPOPを得ることができた。
【0157】実施例 実施例3並びに参考例13、14及び15においてそれ
ぞれ製作した、両面ディスプレーが可能なインクジェッ
ト被記録媒体を用い、両面のインク受容層上にそれぞれ
画像を形成した。
【0158】画像には、参考例4で示した「ネズミ」の
絵(図7)を用い、上記のインクジェット被記録媒体の
貼り付け・剥離を行う面には「ネズミ」の絵の鏡像を、
貼り付け・剥離を行わない面には「ネズミ」の画像をそ
のまま形成した。両面の「ネズミ」の画像の位置が互い
にズレないようにして画像を形成した。このようにし
て、両面ディスプレーが可能な本発明のインクジェット
被記録物を得た。
【0159】次に、繰り返し貼り付け・剥離を行わない
面には、参考例8で用いた透明なカッティングフィルム
(中川ケミカル社製)を貼り合わせた。
【0160】最後に、予め製作しておいた専用の打抜き
型で、上記の4枚のインクジェット被記録物に描かれて
いる「ネズミ」の画像の外周をそれぞれ打抜いた。
【0161】以上のようにして、繰り返し貼り付け・剥
離が可能なキャラクターシール(図7)を得た。本実施
例のキャラクターシールは、参考例4のキャラクターシ
ールと異なり、両面に画像が形成されていることが特徴
である。4種類のキャラクターシールは、それぞれの趣
があり、見ていてとても楽しいものであった。
【0162】参考例19 まず、A4版サイズで厚みが80μmの透明PETフィ
ルム(透明樹脂層(19))の表面にインク受容層(1
6c)を形成した。このインク受容層の塗工量(100
℃・10分間の絶乾燥重量)は、40〜120g/m2
の範囲内に設定した。次いで、参考例4で用いた「ネズ
ミ」の絵の鏡像を、上記の透明PETフィルムのインク
受容層(16c)上に画像形成した。
【0163】他方で、実施例と同様にして、離型物が
積層されたリテッカーの繰り返し貼り付け・剥離を行う
面、すなわち発泡樹脂層(3)の特定部分にインク受容
層(16b)を形成した。
【0164】次に、上記リテッカーのベース材Aと、透
明樹脂層(19)上の画像形成されたインク受容層(1
6c)との間に接着層(6)を介してこれらの両方の部
材を接合し、次いでトリミングを行い、両面ディスプレ
ーが可能な本発明のインクジェット被記録媒体を得た。
【0165】上記インクジェット被記録媒体の貼り付け
・剥離を行う面(発泡樹脂層(3))に形成されたイン
ク受容層(16b)に、「ネズミ」の絵の鏡像を画像形
成した。両面の「ネズミ」の画像の位置が互いにズレな
いようにして画像形成した。このようにして、両面ディ
スプレーが可能な本発明のインクジェット被記録物を得
た。
【0166】最後に、予め製作しておいた専用の打抜き
型で、インクジェット被記録物に描かれている「ネズ
ミ」の画像の外周を打抜いた。
【0167】以上のようにして、繰り返し貼り付け・剥
離が可能なキャラクターシール(図7)を得た。本参考
のキャラクターシールは、参考例4のキャラクターシ
ールと異なり、両面に画像が形成されていることが特徴
である。
【0168】実施例 本実施例においては、本発明のインクジェット被記録媒
体の貼り付け・剥離を行う面に、カラー複写機のトナー
像を転写することによって、両面ディスプレーが可能な
インクジェット被記録物を作製した。
【0169】まず、実施例1と同様にして図1に示され
るインクジェット被記録媒体を製作した。次に、カラー
複写機に「紅葉した山」の写真の画像を入力し、トナー
受容層シートに鏡像を出力した。
【0170】上記の「紅葉した山」の写真の鏡像画像が
形成されたトナー受容層シートの画像形成面と、インク
ジェット被記録媒体の貼り付け・剥離を行う面とを密着
させ、次いでトナー受容層シートの画像形成が行われて
いない面から熱と圧力を与えて画像の熱転写を行なっ
た。これにより、インクジェット被記録媒体の貼り付け
・剥離を行う面に「紅葉した山」の画像が形成された。
なお、画像の形成面積は、貼り付け・剥離を行う面の面
積より小さくした。
【0171】最後に、インク受容層(1)の表面に「紅
葉した山」の写真を入力画像としてインクジェットプリ
ントを施し、両面ディスプレーが可能な本発明のインク
ジェット被記録物を得た。
【0172】実施例 本実施例ではラベル用のインクジェット被記録媒体を作
製した。
【0173】第1工程:ベース材A(2a)である不織
布に吸着層(22)が形成されたリテッカー(登録商
標、(株)栄朋製)に、離型物(5)として離型紙を積
層した。この原反(幅:1100mm、長さ:500
m)を紙管に巻付けてロール形態としたものをグラビア
コーターにセットし、ベース材(2a)の表面上にイン
ク受容層(1)を形成した(図16(a))。なお発泡
樹脂層は、不織布にアクリル系特殊合成樹脂を塗布し、
これを発泡加工して形成したものである。
【0174】インク受容層(1)を形成するための塗工
液は、顔料としてアルミナ水和物を用いた(アルミナ水
和物の比表面積:200.2m2/g、細孔容積:0.
71ml/g)。塗工液の作製は次のようにして行っ
た。上記のアルミナ水和物をイオン交換水に分散し、次
いでポリビニルアルコール(ゴーセノールNH−18、
日本合成化学工業(株)製)を溶解したイオン交換水の
水溶液を添加した。このとき、アルミナ水和物の固形分
重量/ポリビニルアルコールの固形分重量(顔料/バイ
ンダー=P/B)の比が15/1になるようにした。添
加後、十分に混合攪拌して分散処理を行った。
【0175】インク受容層(1)を形成するためのグラ
ビアコーターの塗工条件は次の通りである。グラビア番
手を#70、グラビア回転数(rpm)を360〜41
0、ラインスピード(m/min)を2〜5、乾燥温度
(℃)を120〜180とした。なお、インク受容層
(1)の塗工量(100℃・10minの絶乾燥重量)
は10〜30g/m2の範囲内に設定した。
【0176】第2工程:図16(a)に示す点線に従っ
て、幅102mmでスリッター加工を行い、図16
(b)の形状に裁断した。なお、このスリッター加工に
おいては裁断刃に粘着物が付着することが無く、良好な
切れ味を保っていた。
【0177】第3工程:図16(b)に示すように、離
型物(5)の露出表面に75mm間隔で画像形成開始マ
ーカー(23)を印刷で形成した。
【0178】第4工程:画像形成開始マーカー(23)
に合わせて、インク受容層(1)を形成した面側から7
6×98mmのサイズで離型物(5)に達する位置まで
打抜き加工を行った。
【0179】第5工程:カス取り(画像形成領域以外の
インクジェット被記録媒体の除去)を行ない本発明のラ
ベル用のインクジェット被記録媒体を製作した(図16
(c)参照)。スリッター加工と同様に、打抜き加工に
関しても刃先に粘着物が付着しなかったため、連続打抜
き加工機を1度も停止すること無くラベル用のインクジ
ェット被記録媒体を製作できた。
【0180】ラベル用のインクジェット被記録媒体の最
終形態は、図17(a)及び(b)に示すように、内径
3インチの紙管(24)に巻付けられた外径180mm
のロール形態とした。
【0181】「サーフィンボード」の写真とバーコード
を入力画像として、BJフルカラーバーコードプリンタ
ーM−5800(登録商標、オカベマーキングシステム
(株)製)を用い、本発明のラベル用のインクジェット
被記録媒体に画像を形成したところ、不織布の持つ地合
いのため、非常に感じの良い油絵調の画像が形成した。
また、画像形成後のインクのニジミも無く、鮮鋭性およ
び色彩性に優れた良好な画像を得ることができた。
【0182】OD値(光学濃度値)を、カラーチェッカ
ー(マクベス社製)により測定した結果、Y(イエロ
ー):1.23、M(マゼンタ):1.45、C(シア
ン):1.39、B(ブラック):1.59であった。
【0183】耐水性の評価として、上記のインクジェッ
ト被記録物を水道水に3秒間浸漬した後、吊した状態で
自然乾燥させる「浸漬の耐水性」試験と、スポイトで1
滴の水道水を印字された黒文字(タイトル又はバーコー
ド等)に滴下した後、自然乾燥させる「滴下水の耐水
性」試験を検討した。その結果、「滴下水の耐水性」
は、非常に良好でニジミは全く発生しなかった。「浸漬
の耐水性」では、マゼンタのみ若干のインク流れが発生
したものの、その他はほとんど影響は無かった。
【0184】実施例 本実施例ではラベル用のインクジェット被記録媒体を作
製した。
【0185】第1工程:ベース材(2a)であるPET
フィルムに発泡樹脂(吸着層(22))を形成したパピ
ラル(登録商標、大日本インキ化学工業(株)製)に、
離型物(5)として離型紙を積層した。この原反(幅:
940mm・長さ500m)を紙管に巻付けてロール形
態としたものをグラビアコーターにセットし、ベース材
(2a)の表面上にインク受容層(1)を形成した(図
16(a))。
【0186】実施例と同様の塗工液を実施例と同様
の装置で塗工し、乾燥させ、ベース材(2a)の表面上
にインク受容層を形成した。インク受容層の塗工量(1
00℃・10minの絶乾燥重量)は20〜50g/m
2の範囲内に設定した。なお、この塗工量は10〜10
0g/m2が適当であり、好ましくは20〜50g/m2
である。
【0187】実施例と同様にして第2〜第5工程を行
った。スリッター加工および打抜き加工において、刃先
に粘着物が付着しなかったため、連続打抜き加工機を1
度も停止すること無くラベル用のインクジェット被記録
媒体を製作できた。
【0188】ラベル用のインクジェット被記録媒体の最
終形態は、図17(a)及び(b)に示すように、内径
3インチの紙管(24)に巻付けられた外径180mm
のロール形態とした。
【0189】「サーフィンボード」の写真とバーコード
を入力画像として、BJフルカラーバーコードプリンタ
ーM−5800(登録商標、オカベマーキングシステム
(株)製)を用い、本発明のラベル用のインクジェット
被記録媒体に画像を形成したところ、PETフィルムの
平滑性が良好であるため、写真調の画像が形成した。ま
た、画像形成後のインクのニジミも無く、鮮鋭性および
色彩性に優れた良好な画像を得ることができた。
【0190】OD値(光学濃度値)を、カラーチェッカ
ー(マクベス社製)により測定した結果、Y:1.2
3、M:1.45、C:1.39、B:1.59であっ
た。
【0191】「滴下水の耐水性」は、ニジミはほとんど
無く、インク受容層がわずかに変形しているのみであっ
た。「浸漬の耐水性」では、Y、M、C、Bで若干のイ
ンク流れが発生したが、画像にはほとんど影響は無かっ
た。
【0192】実施例 本実施例ではラベル用のインクジェット被記録媒体を作
製した。
【0193】第1工程:ベース材(2a)として紙を用
いた。この紙として、透気度が56.0と非常に良好で
あるDXダイヤホワイト<90K>(登録商標、(株)
三菱製紙)を用いた。原反の大きさは、幅1100mm
・長さ500mとした。この原反の片面にアクリル系特
殊合成樹脂を塗布し、これを発泡加工させて吸着層(2
2)を形成した。この吸着層上に離型物(5)としての
離型紙を積層した。この離型物を積層した原反を紙管に
巻付けてロール形態としたものを、グラビアコーターに
セットし、ベース材(2a)の表面上にインク受容層
(1)を形成した(図16(a))。
【0194】実施例と同様の塗工液を実施例と同様
の装置で塗工し、乾燥させ、ベース材(2a)の表面上
にインク受容層を形成した。インク受容層の塗工量(1
00℃・10minの絶乾燥重量)は10〜30g/m
2の範囲内に設定した。なお本工程において、光沢感を
持たせるため、必要に応じてインク受容層にカレンダー
掛けを施しても良い。本実施例ではカレンダー掛けは行
なわなかった。
【0195】実施例と同様にして第2〜第5工程を行
った。スリッター加工および打抜き加工において、刃先
に粘着物が付着しなかったため、連続打抜き加工機を1
度も停止すること無くラベル用のインクジェット被記録
媒体を製作できた。
【0196】ラベル用のインクジェット被記録媒体の最
終形態は、図17(a)及び(b)に示すように、内径
3インチの紙管(24)に巻付けられた外径180mm
のロール形態とした。
【0197】「サーフィンボード」の写真とバーコード
を入力画像として、BJフルカラーバーコードプリンタ
ーM−5800(登録商標、オカベマーキングシステム
(株)製)を用い、本発明のラベル用のインクジェット
被記録媒体に画像を形成したところ、紙の持つ地合いの
ため、非常に感じの良い写真調の画像が形成した。ま
た、画像形成後のインクのニジミも無く、鮮鋭性および
色彩性に優れた良好な画像を得ることができた。
【0198】OD値(光学濃度値)を、カラーチェッカ
ー(マクベス社製)により測定した結果、Y:1.6
2、M:1.65、C:1.51、B:1.67であっ
た。
【0199】「滴下水の耐水性」ではニジミはほとんど
無かった。浸漬の耐水性では、Y、M、C、Bでインク
流れが発生し、特にマゼンタのインク流れが顕著であっ
た。画像への影響はあったが、混色が起きるほど顕著な
ものではなかった。
【0200】参考例20 本参考例 ではラベル用のインクジェット被記録媒体を作
製した。
【0201】第1工程:ベース材(2a)としてホログ
ラムフィルムを用いた。ホログラムフィルムとして、意
匠性に富んだホログラムフィルムSP−3(サンプル番
号、(株)ホログラムサプライから入手)を用いた。原
反の大きさは、幅1100mm・長さ500mとした。
【0202】可塑剤等が調合されたポリ塩化ビニールの
混合溶液をスクリーン印刷し、柔軟で微細な網目状構造
の吸着層(以下「網目状の吸着層」という。)を、上記
原反の片面に設けた。この網目状の吸着層(22)上に
離型物(5)として離型紙を積層した。この離型物を積
層した原反を紙管に巻付けてロール形態としたものを、
グラビアコーターにセットし、ベース材(2a)の表面
上にインク受容層(1)を形成した(図16(a))。
【0203】実施例と同様の塗工液を実施例と同様
の装置で塗工し、乾燥させ、ベース材(2a)の表面上
にインク受容層を形成した。インク受容層の塗工量(1
00℃・10minの絶乾燥重量)は25〜70g/m
2の範囲内に設定した。
【0204】実施例と同様にして第2〜第5工程を行
った。スリッター加工および打抜き加工において、刃先
に粘着物が付着しなかったため、連続打抜き加工機を1
度も停止すること無くラベル用のインクジェット被記録
媒体を製作できた。
【0205】ラベル用のインクジェット被記録媒体の最
終形態は、図17(a)及び(b)に示すように、内径
3インチの紙管(24)に巻付けられた外径180mm
のロール形態とした。
【0206】「蝶の写真」の写真とバーコードを入力画
像として、BJフルカラーバーコードプリンターM−5
800(登録商標、オカベマーキングシステム(株)
製)を用い、本発明のラベル用のインクジェット被記録
媒体に画像を形成したところ、ホログラムフィルムの持
つ高輝度の輝きが生かされ意匠性に富んだ写真調の画像
が形成した。また、画像形成後のインクのニジミも無
く、鮮鋭性および色彩性に優れた良好な画像を得ること
ができた。
【0207】耐水性については、実施例とほぼ同様の
結果であった。
【0208】参考例21 本参考例 ではラベル用のインクジェット被記録媒体を作
製した。
【0209】第1工程:ベース材(2a)として金属箔
を用いた。この金属箔として、アルミ系のものを用い
た。原反の大きさは、幅320mm・長さ500mとし
た。この原反の片面にシリコーン樹脂系の素材を平坦に
形成することにより吸着層(22)を設けた。この吸着
層上に離型物(5)として離型紙を積層した。この離型
物を積層した原反を紙管に巻付けてロール形態としたも
のを、グラビアコーターにセットし、ベース材(2a)
の表面上にインク受容層(1)を形成した(図16
(a))。
【0210】実施例と同様の塗工液を実施例と同様
の装置で塗工し、乾燥させ、ベース材(2a)の表面上
にインク受容層を形成した。インク受容層の塗工量(1
00℃・10minの絶乾燥重量)は25〜70g/m
2の範囲内に設定した。
【0211】実施例と同様にして第2〜第5工程を行
った。スリッター加工および打抜き加工において、刃先
に粘着物が付着しなかったため、連続打抜き加工機を1
度も停止すること無くラベル用のインクジェット被記録
媒体を製作できた。
【0212】ラベル用のインクジェット被記録媒体の最
終形態は、図17(a)及び(b)に示すように、内径
3インチの紙管(24)に巻付けられた外径180mm
のロール形態とした。
【0213】「孔雀が羽を広げた写真」の写真とバーコ
ードを入力画像として、BJフルカラーバーコードプリ
ンターM−5800(登録商標、オカベマーキングシス
テム(株)製)を用い、本発明のラベル用のインクジェ
ット被記録媒体に画像を形成したところ、金属箔の持つ
地合いのため、パール調で意匠性に富んだ写真調の画像
が形成した。
【0214】耐水性については、実施例とほぼ同様の
結果であった。
【0215】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明に
よれば以下の効果が得られる。
【0216】本発明によれば、貼り付け・剥離を行わな
い面上にインク受容層を設け、このインク受容層に直
接、インクジェット方式により画像を形成したため、温
湿度差の激しい環境であっても、本発明のインクジェッ
ト被記録媒体および被記録物には反りや剥離が起こりに
くく、被貼付体からも剥れにくい。
【0217】また、従来の粘着層を設けないため、イン
クジェット記録方式の特徴である画像の高鮮鋭性・再現
性を損なうことがなく良好な画像が形成される。
【0218】第1の参考形態によれば、ベース材Bとし
て透気度等が良好な紙、金属膜コーティングフィルム、
ホログラムフィルム等を用い、その表面にインク受容層
を設け、このインク受容層にインクジェット方式により
画像形成することによって、意匠性に優れた画像が形成
できる。
【0219】第2の参考形態によれば、インクジェット
方式により画像を形成するため、及びその画像形成物が
比較的薄いため、無版で所望の画像が容易に形成でき、
且つ反りや剥離が起こりにくいインクジェット被記録媒
体および被記録物が作製できる。
【0220】第3の参考形態によれば、貼り付け・剥離
を行なう面の特定部分にもインク受容層が形成され、及
びその厚さが薄いため、両面ディスプレーが可能で且つ
被貼付体から剥がれにくいインクジェット被記録媒体お
よび被記録物が作製できる。
【0221】第4の参考形態によれば、インクジェット
方式限らず、他の方法による画像形成物を利用すること
ができ、多彩な両面ディスプレーが可能なインクジェッ
ト被記録媒体および被記録物が得られる。
【0222】第5の参考形態によれば、予め形成された
画像表面上の特定部分に、インク受容層を形成し、その
インク受容層にインクジェット方式により画像形成を行
うことによって、多種多様な画像が形成できる。
【0223】本発明によれば、刃先に粘着物が付着しな
いため、短時間でインクジェット被記録媒体を裁断した
り打抜きしたりすることができ、さらに生産性や歩留ま
りも向上する。
【0224】以上の本発明のインクジェット被記録媒体
及び記録物は、繰り返し貼り付け・剥離が可能であるた
め、リサイクルを行うことで、環境保護の観点からも多
大な貢献を果たすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインクジェット被記録媒体の模式的断
面図である。
【図2】参考例のインクジェット被記録媒体の模式的断
面図である。
【図3】参考例のインクジェット被記録物の模式的断面
図である。
【図4】本発明のインクジェット被記録物の説明図であ
る。
【図5】本発明のインクジェット被記録物をカレンダー
に応用した例の説明図である。
【図6】本発明のインクジェット被記録物を花瓶に応用
した例の説明図である。
【図7】本発明のインクジェット被記録物を加工して作
製したキャラクターシールの説明図である。
【図8】画像表面が透明樹脂で被覆された本発明のイン
クジェット被記録物の説明図である。
【図9】本発明のインクジェット被記録物をケーキ箱に
応用した例の説明図である。
【図10】両面ディスプレーが可能な本発明のインクジ
ェット被記録物の模式的背面図(A)および断面図
(B)である(ガラス窓に貼り付けた状態)。
【図11】両面ディスプレーが可能なインクジェット被
記録物の参考例の模式的断面図である(ガラス窓に貼り
付けた状態)。
【図12】印刷画像の表面にインク受容層を部分的に形
成し、このインク受容層表面にインクジェット方式によ
り画像を形成した本発明のインクジェット被記録物の説
明図である。
【図13】両面ディスプレーが可能な本発明のインクジ
ェット被記録物の模式的断面図である(ガラス窓に貼り
付けた状態)。
【図14】両面ディスプレーが可能な本発明のインクジ
ェット被記録物の模式的断面図である(ガラス窓に貼り
付けた状態)。
【図15】従来の貼付部材の模式的断面図である(ガラ
ス窓に貼り付けた状態)。
【図16】本発明のラベル用インクジェット被記録媒体
の製造工程図である。
【図17】本発明のラベル用インクジェット被記録媒体
のロール形態の説明図である。
【符号の説明】
1 インク受容層 2a ベース材A 2b ベース材B 3 発泡樹脂層 4 支持体 5 離型物 6 接着層 7 インクジェット方式による画像形成物 8 印刷物 9 インクジェット被記録物 10 花ビン 11 鏡像画像 12 透明樹脂 13 透明樹脂被覆シール 14 ケーキ箱 15 ガラス窓 16a、16b、16c 画像形成されたインク受容層 17 印刷画像 18a インク受容層が形成された白抜き部分 18b インクジェット方式により画像形成された白抜
き部分 19 透明樹脂層 20a、20b 印刷の施された塩化ビニールシート 21 吸着部分の浮き 22 吸着層 23 画像形成開始マーカー 24 紙管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−286275(JP,A) 特開 昭63−162299(JP,A) 特開 平6−98803(JP,A) 実開 平4−67083(JP,U) 登録実用新案3002682(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41M 5/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベース材の一方の面上に、該ベース材を
    繰り返し貼り付け・剥離を可能にする発泡樹脂層と離型
    物とをこの順に具備し、該ベース材の他方の面上にイン
    クジェット用インクの受容層を具備していることを特徴
    とするインクジェット被記録媒体。
  2. 【請求項2】 該ベース材が不織布である請求項1に記
    載のインクジェット被記録媒体。
  3. 【請求項3】 該離型物が開口部を有し、該開口部にイ
    ンク受容層を有している請求項1又は2に記載のインク
    ジェット被記録媒体。
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