JP3327441B2 - パネル材のブレージング方法 - Google Patents

パネル材のブレージング方法

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JP3327441B2 JP7660995A JP7660995A JP3327441B2 JP 3327441 B2 JP3327441 B2 JP 3327441B2 JP 7660995 A JP7660995 A JP 7660995A JP 7660995 A JP7660995 A JP 7660995A JP 3327441 B2 JP3327441 B2 JP 3327441B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば自動車の車体パ
ネルなどのように、とくに平面性が要求されるパネル材
を接合するのに利用されるパネル材のブレージング方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図8は、自動車のルーフパネルRとリア
フェンダーパネルFとを接合する要領を示す図である。
リアフェンダーパネルFの端部には、ルーフパネルRの
厚さ程度に曲げ加工されて同ルーフパネルRの裏側へ入
り込む屈曲部Aが設けてあり、両パネルR,Fの裏側に
は、インナパネルBが設けてある。
【0003】両パネルR,Fを接合するには、双方の継
目であるブレージング部Wを間にして各パネルR,Fの
表側面に当接する一方の当金101と、リアフェンダー
パネルFの裏側から屈曲部Aに当接する他方の当金10
2を用い、両当金101,102で両パネルR,Fを密
着状態にしてから、ブレージング部Cにろう付けを行っ
ていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記したよ
うな従来のパネル材の接合では、ブレージング終了後に
おいてパネル材に急激な温度変化が生じる。この温度変
化は、図9に示すように、ブレージング終了時(T1)
においてはブレージング部Wの温度が局部的に高いが、
時間経過(T2〜T4)に伴って、ブレージング部Wの
温度が低下するのに反してその近傍部分の温度が上昇す
る傾向にある。このため、ブレージング部の近傍部分に
熱歪みによる大きな変形が生じることがあり、この場
合、ブレージング終了後にパネル材に対してその裏側か
ら叩き出しをするなどの修正作業を行わねばならず、こ
のような不具合に対する改善が必要であった。
【0005】
【発明の目的】本発明は、上記従来の状況に鑑みて成さ
れたもので、ブレージング終了後における熱歪みを減少
させることができるパネル材のブレージング方法を提供
することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係わるパネル材
のブレージング方法は、請求項1として、一方のパネル
材の端部と、一方のパネル材の厚さ程度で曲げ加工した
他方のパネル材の端部とを重ね合わせて両パネル材の平
面性を確保するために両パネル材の間でブレージングす
るに際し、誘導加熱装置を備え且つパネル材の一方の面
におけるブレージング部の近傍部分に当接する当金と、
パネル材の他方の面に当接する当金を用い、誘導加熱装
置で各パネル材のブレージング部の近傍部分を予め加熱
したのち、ブレージング部にろう付けを行う構成とし、
請求項2として、誘導加熱装置による加熱温度が、ろう
付け時におけるブレージング材の温度以下である構成と
し、請求項3として、パネル材同士をスポット溶接で仮
止めした状態にし、こののち誘導加熱装置によるブレー
ジング部の近傍部分の加熱を行う構成としており、上記
の構成を課題を解決するための手段としている。
【0007】
【発明の作用】本発明の請求項1に係わるパネル材のブ
レージング方法では、誘導加熱装置でブレージング部の
近傍部分を予め加熱したのち、同ブレージング部にろう
付けを行うことにより、ブレージング終了後におけるブ
レージング部およびその近傍部分の温度がいずれも時間
経過とともに低下することとなり、ブレージング部の近
傍部分に熱歪みが生じるのを防止する。また、パネル材
に表裏から当接する当金を用いるので、誘導加熱装置に
よる加熱や、その後のろう付けの作業性が高められるこ
ととなる。
【0008】本発明の請求項2に係わるパネル材のブレ
ージング方法では、誘導加熱装置でブレージング部の近
傍部分を予め加熱する際に、その加熱温度を設定するこ
とにより、熱歪みの発生がより確実に防止されることと
なる。
【0009】また、本発明の請求項3に係わるパネル材
のブレージング方法のように、予めパネル材同士をスポ
ット溶接で仮止めすることにより、誘導加熱装置による
加熱や、その後のろう付けの作業性が高められることと
なる。
【0010】
【実施例】図1〜図7は、本発明に係わるパネル材のブ
レージング方法の一実施例を説明する図である。
【0011】図1および図3は、自動車のルーフパネル
(パネル材)Rとリアフェンダーパネル(パネル材)F
とを接合する要領を示す図である。リアフェンダーパネ
ルFの端部には、ルーフパネルRの厚さ程度に曲げ加工
されて同ルーフパネルRの裏側へ入り込む屈曲部Aが設
けてあり、両パネルR,Fの裏側には、インナパネルB
が設けてある。
【0012】両パネルR,Fを接合するには、ルーフパ
ネルRの端部とリアフェンダーパネルFの屈曲部Aとを
スポット溶接(図1中Sで示す)で仮止めした状態に
し、双方の継目であるブレージング部Wを間にして、同
ブレージング部Wの近傍部分M,Nをパネル表側から誘
導加熱装置1により加熱したのち、ブレージング部Wに
ろう付けを行う。これにより、両パネルR,Fは、その
表面に平面性が確保された状態で接合される。
【0013】ところで、自動車のパネル材のブレージン
グでは、ろう付け時におけるブレージング材の温度は4
50℃以上である。そこで、この実施例では、ブレージ
ング部Wの近傍部分M,Nをブレージング材の温度以下
の温度として300℃に加熱し、こののちブレージング
部Wにろう付けを行った。そして、常温(室温・24
℃)まで自然放冷させた。
【0014】この間のブレージング部Wおよびその近傍
部分M,Nの温度変化を図2に示す。これによると、ブ
レージング終了時(T1)からその後の時間経過(T2
〜T4)において、ブレージング部Wおよびその近傍部
分M,Nの温度がいずれも低下していると共に、近傍部
分M,Nにおける温度の差が小さくなっており、加熱を
行わない従来例(図9参照)のように時間経過に伴って
ブレージング部Wの近傍部分の温度が上昇するようなこ
とがない。
【0015】図4はブレージング終了時におけるブレー
ジング部Wからの距離とその温度との関係を示すグラフ
であって、これによると従来例ではブレージング部とそ
の近傍部分の温度差が著しく大きいのに対して、この実
施例ではブレージング部とその近傍部分の温度差が少な
くなっており、近傍部分においては温度がほとんど一定
である。
【0016】図5は冷却後におけるブレージング部Wか
らの距離と熱歪みの変化との関係を示すグラフであっ
て、これによると従来例では熱歪みの変化が著しいのに
対して、この実施例では変化量が明らかに小さくなって
おり、熱歪みによる変形の減少にきわめて有効であるこ
とを確認した。
【0017】さらに、図6は、冷却後における変形状態
を有限要素法を用いて解析し、その結果をモデル化して
示す図であって、図6(a)に示す従来例では、温度に
より収縮量に差があるため、冷却前の形状P1に対して
冷却後の形状P2に不均一な収縮による歪みが生じてお
り、この歪みが実際のパネル材上では凹凸の変形となっ
ていることがわかる。これに対して図6(b)に示す本
発明の例では、冷却前の形状P3に対して冷却後の形状
P4が均一に収縮しており、歪みが生じていないことを
確認した。
【0018】図7は本発明に係わるパネル材のブレージ
ング方法の他の実施例を説明する図であって、この実施
例では、誘導加熱装置1を備え且つブレージング部Wを
間にして同ブレージング部Wの近傍部分M,Nにパネル
表側から当接する当金2と、リアフェンダーパネルFの
屈曲部Aに当接する当金3とを用いている。パネル表面
側の当金2は、ベース2aに各パネルR,Fに対する当
接部2b,2cを備えると共に、各当接部2b,2cに
誘導加熱装置1,1が収容してあり、ベース2aには、
ブレージング部Wの部分に対応してろう付け作業用の開
口部2dが設けてある。
【0019】そして、両当金2,3で両パネルR,F材
を密着させた状態にし、誘導加熱装置1でブレージング
部Wの近傍部分M,Nに加熱を行ったのち、両当金2,
3で両パネルR,Fを保持したままの状態でブレージン
グ部Wにろう付けを行う。このようにしても先の実施例
と同一の作用効果を得ることができる。
【0020】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の請求
項1に係わるパネル材のブレージング方法によれば、ブ
レージング終了後におけるブレージング部およびその近
傍部分の温度がいずれも時間経過とともに低下するの
で、ブレージング部の近傍部分における熱歪みを大幅に
減少させて熱歪みによる大きな変形を防止することがで
き、これにより後の修正作業が不要になるので、工数の
削減や作業時間の短縮などを実現することができる。ま
た、誘導加熱装置を備えた当金の採用により、パネル材
に熱による損傷を与えることなく同パネル材を容易に加
熱することができると共に、パネル材の保持からろう付
けに至る一連の作業をきわめて容易に行うことができ、
このほか、当金とパネル材との接触を利用して冷却時間
の短縮を図ることも可能である。
【0021】本発明の請求項2に係わるパネル材のブレ
ージング方法によれば、請求項1と同様の効果を得るこ
とができるうえに、熱歪みの発生をより確実に防止する
ことができる。
【0022】また、本発明の請求項3に係わるパネル材
のブレージング方法によれば、請求項1および2と同様
の効果を得ることができるうえに、予めパネル材同士を
スポット溶接で仮止めしておくことにより、その後に行
う加熱およびろう付けの作業性を高めることができると
共に、接合強度をより一層高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるパネル材のブレージング方法に
より自動車のルーフパネルとリアフェンダーパネルを接
合する要領を説明する断面図である。
【図2】図1に示すブレージング部およびその近傍部分
のブレージング終了後の温度変化を示すグラフである。
【図3】ルーフパネルおよびリアフェンダーパネルを示
す側面図(a)および自動車後方から見た状態で示す片
側省略の説明図(b)である。
【図4】ブレージング部からの距離とブレージング終了
時のパネル材の温度との関係を示すグラフである。
【図5】ブレージング部からの距離と熱歪みの変化との
関係を示すグラフである。
【図6】冷却後における変形状態をモデル化した従来
(a)および実施例(b)の説明図である。
【図7】本発明に係わるパネル材のブレージング方法の
他の実施例を説明する断面図である。
【図8】従来において自動車のルーフパネルとリアフェ
ンダーパネルを接合する要領を説明する断面図である。
【図9】図9に示すブレージング部およびその近傍部分
のブレージング終了後の温度変化を示すグラフである。
【符号の説明】
F リアフェンダーパネル(一方のパネル材) M (ブレージング部の)近傍部分 N (ブレージング部の)近傍部分 R ルーフパネル(他方のパネル材) W ブレージング部 1 誘導加熱装置 2 当金 3 当金
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−142901(JP,A) 特開 平6−241113(JP,A) 特開 昭61−253167(JP,A) 特開 昭54−54944(JP,A) 実開 昭55−60272(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23K 1/002 B23K 1/20 B23K 3/00 B23K 31/02 B23K 37/06 B23K 101:18

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方のパネル材の端部と、一方のパネル
    材の厚さ程度で曲げ加工した他方のパネル材の端部とを
    重ね合わせて両パネル材の平面性を確保するために両パ
    ネル材の間でブレージングするに際し、誘導加熱装置を
    備え且つパネル材の一方の面におけるブレージング部の
    近傍部分に当接する当金と、パネル材の他方の面に当接
    する当金を用い、誘導加熱装置で各パネル材のブレージ
    ング部の近傍部分を予め加熱したのち、ブレージング部
    にろう付けを行うことを特徴とするパネル材のブレージ
    ング方法。
  2. 【請求項2】 誘導加熱装置による加熱温度が、ろう付
    け時におけるブレージング材の温度以下であることを特
    徴とする請求項1に記載のパネル材のブレージング方
    法。
  3. 【請求項3】 パネル材同士をスポット溶接で仮止めし
    た状態にし、こののち誘導加熱装置によるブレージング
    部の近傍部分の加熱を行うことを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載のパネル材のブレージング方法。
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DE102014112831B4 (de) * 2014-09-05 2016-03-31 Vacuumschmelze Gmbh & Co. Kg Verfahren zum Hartlöten und Verwendung einer Hartlotfolie zum Induktionslöten

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