JP3343394B2 - アルミ合金のアプセットバット溶接方法 - Google Patents

アルミ合金のアプセットバット溶接方法

Info

Publication number
JP3343394B2
JP3343394B2 JP12031293A JP12031293A JP3343394B2 JP 3343394 B2 JP3343394 B2 JP 3343394B2 JP 12031293 A JP12031293 A JP 12031293A JP 12031293 A JP12031293 A JP 12031293A JP 3343394 B2 JP3343394 B2 JP 3343394B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
upset
aluminum alloy
butt welding
welding method
pressure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP12031293A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06328262A (ja
Inventor
幸充 鈴木
彰弘 永田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Central Motor Wheel Co Ltd
Original Assignee
Central Motor Wheel Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Central Motor Wheel Co Ltd filed Critical Central Motor Wheel Co Ltd
Priority to JP12031293A priority Critical patent/JP3343394B2/ja
Publication of JPH06328262A publication Critical patent/JPH06328262A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3343394B2 publication Critical patent/JP3343394B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Forging (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車両に使うアルミ合金製
ディスクホィールの板リム素材製造工程におけるアプセ
ットバット溶接方法に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車等の車両に使うディスクホィール
リムを製造する工程においては、フラッシュバット溶接
法が採用されていたが、フラッシュ(火花)の飛ばし代
とアプセット代とで無駄が多く、原単位の面で欠点があ
った。又、火花が飛び散ることから作業環境面でも欠点
があった。
【0003】そこで、これらの欠点に対処したアプセッ
トバット溶接が鋼板製ディスクホィールリムの製造工程
で近時採用されるようになった。ディスクホィールリム
のアプセットバット溶接方法は、板材を図3に示すよう
に円筒形に丸めた端部同志をそれぞれ電極でクランプ
し、端面を突き合わせ、加圧をかけたまま、その後電極
間に電圧を印加して所定の電流を流し、突き合わせ面の
接触抵抗及び板材の固有抵抗によるジェール熱により突
き合わせ面を加熱軟化させ、加圧力により軟化部を接合
面直に押し出して接合する溶接方法である。
【0004】鋼板(熱延鋼板)を材料とするディスクホ
ィールリムのアプセット溶接法は、図4に示すように、
加圧力P1 で所定の電流i1 を流す第1の工程と、P1
より大きな加圧力P2 でアプセットする第2の工程から
なる2段加圧方式又は、図5に示すように、加圧力P1
でアプセットする1段加圧方式に所定の電流iを流して
溶接を行なうのが一般的である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】アルミ合金のディスク
ホィールリムについても、前記原単位や作業環境面から
アプセットバット溶接法の適用が強く要望されていたも
のの、溶接性に関して十分な検討がなされておらず、特
に溶接条件と溶接性との関係が明確になっていなかっ
た。
【0006】そのため、アプセットバット溶接によりア
ルミ合金製ディスクホィールリムを製造しようとして
も、接合部に割れが発生して、歩留りの低下を確実かつ
十分に防止する事が困難であった。
【0007】そこで、本発明はアルミ合金製ディスクホ
ィールリムの強度、成形性をそこねないアプセットバッ
ト溶接方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らはアルミ合金
製ディスクホィールリムの接合部のアプセットバット溶
接について鋭意研究を重ねた結果、加圧力を経時的に制
御することが突き合わせ面への効率的な入熱につなが
り、その結果として強度、成形性をそこねないで、接合
部の溶接性を向上させられるとの知見を得て本発明を完
成するに至った。
【0009】すなわち、本発明のアプセットバット溶接
方法は、アルミ合金製ディスクホィール板リム素材の抵
抗溶接方法において、電流密度50〜300A/m
2 、加圧力30〜150N/mm2 の範囲により行な
う第1の工程と、電流密度と加圧力とを、第1の工程に
おける値の10%を下回らない範囲で低下させた第2の
工程と、第2の工程よりも大きい加圧力を付加する第3
の工程と、の少なくとも三つの段階の工程を採用したこ
とを特徴とする。
【0010】
【作用】第1の工程で、予熱・変形を加えることで、入
熱によるアルミ合金の固有抵抗の増加と変形による接合
界面の均一化がなされる。
【0011】第2の工程では、加圧力を低下させて接触
抵抗の増加を活用して入熱を図る。又、電流密度を下げ
ることで、溶融金属の飛散と爆音が防止される。第3の
工程ではアプセット変形をさせる。
【0012】
【実施例】図3は本発明の溶接方法の実施に用いるアプ
セットバット溶接機で、1、1′と2、2′は電極で、
アルミ合金のリム素材4の接合界面3、3′をそれぞれ
クランプする。5は両電極間に電流を供給する溶接電
源、6は電流制御装置、7は油圧源でシリンダ8に油圧
をかけて電極2、2′を駆動加圧する。9は加圧力制御
装置である。
【0013】このアプセットバット溶接機は、図示され
てないベンディング、トリミング及びエッジトリム等の
機構を構えており、供試材として幅202mm、板厚
5.0mmのアルミ合金の板材を円筒形に丸め、その端
部同志を突き合わせ、突き合わせ部を表1に示す各種溶
接条件でアプセットバット溶接し、溶接接合試験を実施
した。なお、供試材はJIS規格5454材相当品を用
いた。
【0014】又、溶接方法は、図1に示すように、加圧
力P1 と電流密度I1 の第1の工程(以後スクイズ工程
という)、加圧力P2 と電流密度I2 の第2の工程(以
後加熱工程という)及び加圧力P3 の第3の工程(以後
アプセット工程という)の三つの段階の工程からなる。
1 ,T2 ,T3 はそれぞれ第1,第2及び第3の工程
の時間で、以後、それぞれスクイズ時間、加熱時間及び
アプセット時間と言う。
【0015】
【表1】 接合部の溶接品質は、V曲げ試験とフレアー加工、ロー
ル加工、エキスパンド加工のリム成形試験で評価した。
【0016】V曲げ試験は、フープ材の溶接部を中心に
約200ミリ長で切断し、曲げ角度90°、先端R5で
行ない、接合部長さ(L=202)に於ける割れ長さの
合計ΣLn をLで除したクラック率により○(クラック
率:0%割れなし)、△(クラック率:2%以下)、×
(クラック率:2%超)にて評価した。
【0017】リム成形試験は、フレア加工、ロール成
形、エキスパンド加工を行なった成形完了品での割れ不
良率により、○(不良率:0%)、△(不良率:3%以
下)、×(不良率:3%超)にて評価した。
【0018】表1のNo.1〜5の実施例で詳細を説明
すると、まずスクイズ工程として電流密度60〜250
A/mm2 、加圧力49〜142N/mm2 の範囲内で
加圧、通電し、接合面近傍が入熱により、軟化し始め一
定の変位量に達するまでT1時間予熱・変形させる。
【0019】これは予熱・変形を加えることにより、入
熱によるアルミ合金の固有抵抗の増加と変形による接合
界面の均一化とを目的とする。次に加熱工程としてスク
イズ工程より低い電流密度40〜200A/mm2 と低
い加圧力24〜98N/mm2 で加熱する。
【0020】これはアルミ合金の場合熱伝導度、電気伝
導度が高く、また非常に酸化し易い物性を持っている。
そこで接合界面近傍の入熱量を上げ、アプセット変形を
効率的に行なうため、スクイズ工程の後に加熱工程とし
て、加圧力を低下させ、接合界面の面圧を下げることに
よる接触抵抗の増加を有効に活用する入熱工程を実施す
る。加圧力を低下させることにより電流値も不可避的に
下がるが、さらに電流密度を下げて制御するのは、加圧
力低減に伴い、加圧力に比し、電流密度が高過ぎると、
溶融金属の飛散と共に爆音が発生し、健全な溶接品質を
得ることができないからである。
【0021】次にアプセット工程として加熱工程よりも
高い加圧力196N/mm2 でアプセット加圧する。こ
のアプセット工程は加熱工程で接合面近傍が入熱により
軟化し始め、ある変位量に達した所で加熱工程よりも高
い加圧力を付加し、アプセット変形をさせる工程であ
る。
【0022】以上のようにして造られたアルミ合金製デ
ィスクホィールリムの溶接部品質は、非常に広い電流密
度と加圧力の条件範囲に於いて溶接性に優れ、溶接後に
各種成形加工を行なっても、溶接部割れによる製品の歩
留り低下が少ないことが明らかとなった。
【0023】前記実施例及び例示しない他の実施例から
スクイズ及び加熱工程に於ける好ましい加圧力、電流密
度の範囲を図2に示す。表2は、加熱工程を有しなく
て、図4に示すように、スクイズ時間t1 で示されるス
クイズ工程と、アプセット時間t2 で示されるアプセッ
ト工程のみによる溶接方法と図5に示すように加圧力P
1=P2でアプセットする溶接方法で、電流密度i1 と加
圧力p1 ,p2 を変えて実験したときの例を示す。この
表2における評価を表1の評価と比較すると、その悪い
ことが明らかである。尚表1、表2の実験例に於ける総
変位量は一定である。
【0024】
【表2】
【0025】
【発明の効果】本発明のアプセットバット溶接方法は上
述のように構成されているので、自動車用ディスクホィ
ールの板リムのように溶接後に各種の成形加工を行なう
場合に適用しても、接合部に割れが発生する可能性が極
めて少なく、製品の歩留りを著しく向上させることがで
き、アルミ合金製の板リムへのアプセットバット溶接の
実施を実用化することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の加圧力と電流密度のパターンを示す
図。
【図2】本発明における好ましい加圧力と電流密度の範
囲を示す図。
【図3】アプセットバット溶接機の正面略図。
【図4】従来技術の加圧力と電流密度のパターンの図。
【図5】従来技術の加圧力と電流密度のパターンの異な
る図。
【符号の説明】
1 ,I2 電流密度 P1 ,P2 ,P3 加圧力 T1 スクイズ時間 T2 加熱時間 T3 アプセット時間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23K 11/00 - 11/24

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミ合金製ディスクホィール板リム素
    材の抵抗溶接方法において、 電流密度50〜300A/mm2 、加圧力30〜150
    N/mm2 の範囲により行なう第1の工程と、 電流密度と加圧力とを、第1の工程における値の10%
    を下回らない範囲で低下させた第2の工程と、 第2の工程よりも大きい加圧力を付加する第3の工程
    と、の少なくとも三つの段階の工程を採用したことを特
    徴とするアルミ合金のアプセットバット溶接方法。
JP12031293A 1993-05-24 1993-05-24 アルミ合金のアプセットバット溶接方法 Expired - Fee Related JP3343394B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12031293A JP3343394B2 (ja) 1993-05-24 1993-05-24 アルミ合金のアプセットバット溶接方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12031293A JP3343394B2 (ja) 1993-05-24 1993-05-24 アルミ合金のアプセットバット溶接方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06328262A JPH06328262A (ja) 1994-11-29
JP3343394B2 true JP3343394B2 (ja) 2002-11-11

Family

ID=14783130

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12031293A Expired - Fee Related JP3343394B2 (ja) 1993-05-24 1993-05-24 アルミ合金のアプセットバット溶接方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3343394B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
NL1028829C2 (nl) 2005-04-20 2006-10-23 Fontijne Grotnes B V Werkwijze en systeem voor het aan elkaar lassen van delen.
JP5876244B2 (ja) * 2011-07-29 2016-03-02 Jfeテクノワイヤ株式会社 溶接接合方法
US9636485B2 (en) 2013-01-17 2017-05-02 Abbott Cardiovascular Systems, Inc. Methods for counteracting rebounding effects during solid state resistance welding of dissimilar materials
CN105643077B (zh) * 2016-04-12 2018-11-20 南京英尼格玛工业自动化技术有限公司 一种铝合金工件的点焊工艺方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06328262A (ja) 1994-11-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3313911A (en) Method of joining metal sheet and strip
JP2009241112A (ja) 抵抗スポット溶接方法
US10195686B2 (en) Method for joining two essentially metal sheet-type workpieces using friction squeeze welding
JP2001170779A (ja) 鋼管の製造方法
JP3343394B2 (ja) アルミ合金のアプセットバット溶接方法
JP3884360B2 (ja) 突き合わせ溶接装置及び突き合わせ溶接方法並びに突き合わせ溶接製品
KR102142789B1 (ko) 알루미늄계 도금 강재의 저항 점 용접 방법
JPH0224197B2 (ja)
JP6969649B2 (ja) 抵抗スポット溶接方法および溶接部材の製造方法
JP5906618B2 (ja) 抵抗スポット溶接方法
JP2650558B2 (ja) 高加工性溶接鋼管の製造方法
JPH10277639A (ja) 鋼管の製造方法
JP3889068B2 (ja) ディスクホイール用リム素材
JPS59179279A (ja) スポツト溶接方法
JP2000167673A (ja) テーラードブランク材およびその製造方法
JP3619610B2 (ja) 自動車ドア用インパクトビームとその製造方法
JP2859484B2 (ja) 酸化物分散強化白金と白金との複合材料の製造方法
JP3207465B2 (ja) アルミニウム又はアルミニウム合金の摩擦接合方法
JPS58387A (ja) 複合ロ−ルの製造方法
JP2870433B2 (ja) 溶接管の製造方法
JP3327510B2 (ja) 電縫管の製造方法
JP5923273B2 (ja) ホイールリムのアプセット溶接方法
JPH07270306A (ja) クラッド鋼板の接合強度評価方法
JPH071151A (ja) アルミニウム合金板の直流バット溶接方法
KR101077995B1 (ko) 초음파 용접방법

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110823

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees