JP3327018B2 - クロック供給装置 - Google Patents

クロック供給装置

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JP3327018B2
JP3327018B2 JP31832494A JP31832494A JP3327018B2 JP 3327018 B2 JP3327018 B2 JP 3327018B2 JP 31832494 A JP31832494 A JP 31832494A JP 31832494 A JP31832494 A JP 31832494A JP 3327018 B2 JP3327018 B2 JP 3327018B2
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  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)
  • Synchronisation In Digital Transmission Systems (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、高い信頼性を要求さ
れる情報処理装置のプロセッサの構成要素に供給するク
ロックの供給装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図15〜図17は特開昭62−5571
7号公報に開示されているクロック供給装置を説明する
ための図である。図15はこの回路を用いた同期型共通
バスシステムを示す図で、図において、30〜32はこ
のシステムを構成するモジュールで、同一のバスで接続
されていて、同期した共通クロックで動作する。図16
は各モジュール30〜32内のクロック発生回路をを示
す図で、PLL発振回路35を含み共通クロック信号3
8をバスに送り出すための制御信号33、34及びゲー
ト回路37を有している。図17はPLL発振回路35
の詳細を示す図で、水晶発振回路、分周回路としてのフ
リップフロップ39、位相比較器としてのフリップフロ
ップ40及び位相ロック検出のためのロック状態検出回
路41等から構成されている。
【0003】図において、システム内の複数個のモジュ
ール30〜32は、ある範囲内で発振周波数の可変なク
ロック発振回路を持ち、前記モジュール30〜32内の
クロック発振器は、各モジュールに接続されている共通
クロック信号38を参照信号とするPLL回路35とし
て構成され、前記クロック発振回路の出力を前記共通ク
ロック信号38に追随させ、周波数と位相とを一致させ
る第1の機能と、すべてのモジュール30〜32につい
て十分な精度で一致し、かつ発振周波数の変化範囲のほ
ぼ中央に位置するようなあらかじめ定められた一定の周
波数で発振し、前記共通クロック線38に出力して共通
クロック信号の供給源となる第2の機能とを持ち、シス
テム内のただ一つのモジュールが前記第2の機能に従っ
て動作し、クロック信号を必要とする他のすべてのモジ
ュールは前記第1の機能に従って動作し、かつシステム
の動作中、必要に応じてモジュール間で前記第1の機能
と前記第2の機能の役割の交代を行うための制御が可能
なように構成されている。
【0004】各モジュール30〜32は、内部にそれぞ
れクロック発生回路を含み、共通な共通クロック信号3
8と十分な精度で一致するPLL発振回路35を持つ。
このPLL発振回路35は、他のモジュールより供給さ
れる共通クロック信号38を参照信号とし、発振周波数
を微小変化させて周波数と位相を一致させる動作モード
と、共通クロック信号38の供給源となる動作モードと
を持つ。このようにして、システム内のただ一つのモジ
ュールが第2の動作モードとして共通クロック信号38
の供給源となり、他のすべてのモジュールは共通クロッ
ク信号38に同期させ、共通クロック信号38の供給源
となるモジュールは、別途制御手段を設けることにより
動的に他のモジュールと入れ換わることが出来る。PL
L発振回路35は図17に示すように水晶振動子、CM
BS型インバータ、キャバシタ、スイッチ等から構成さ
れ、このスイッチを制御することによってキャパシタを
変化させて発振周波数を3段階(高、中間、低)に変化
させることができるが、中間周波数はすべてのモジュー
ルで十分な精度で一致している必要がある。
【0005】また、共通クロック38の供給源となるモ
ジュールは、前記スイッチを中間の発振周波数になるよ
うにして共通クロック信号38を供給し、他のモジュー
ルでは、モジュールクロック36と共通クロックの38
位相差からD−フリップフロップ40をセットしてその
出力で前記スイッチを切り換えることによって発振周波
数を調整するようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来のクロック供給装
置は以上のように構成されているので、システム内の複
数個のモジュールが、それぞれクロック発生回路を備
え、共通クロック信号を出力する機能を持たなければな
らないという問題があった。また、共通クロック信号の
供給源のモジュールに永久故障が発生した場合に、各モ
ジュールは自身のクロック発振回路によってそのまま動
作を続けることはできるが、自動的に他のモジュールを
共通クロックの供給源とすることができず、各モジュー
ル間の同期が損なわれるという問題があった。
【0007】この発明は上記のような問題点を解決する
ためになされたもので、システム内の複数個のモジュー
ルにそれぞれクロック発生回路を備えるのではなく、ク
ロックボード1式または複数式のクロックボードからク
ロック信号を複数系統供給し、各クロック信号を同期化
し、1つのクロック発生回路が故障しても他の回路が供
給を継続できるクロック供給方式を提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】第1の発明に係わるクロ
ック供給装置は、クロック発生器と、PLL回路と、ウ
インドウ比較器と、制御手段とを有するクロック回路を
複数備え、前記クロック発生器は、第1のクロックを発
生し、前記PLL回路は、位相比較器とこの位相比較器
の出力を入力するローパスフィルタとこのローパスフィ
ルタの出力を増幅する増幅器とこの増幅器の出力電圧に
応じて周波数が変化する第2のクロックを発生する電圧
制御発振器とを有し、前記ウインドウ比較器は、前記増
幅器の出力の異常を検知し、前記制御手段は、前記ウイ
ンドウ比較器の出力に基づき、前記第1のクロックか他
のクロック回路から供給されるクロックのいずれか1つ
を選択するように制御し、前記位相比較器は、前記制御
手段から出力されるクロックの位相と前記第2のクロッ
クの位相を比較し、前記クロック回路の1つをマスター
モードとして、他のクロック回路をスレーブモードとし
て動作させ、各クロック回路の位相を揃えると共に前記
マスターモードのクロック回路に異常が発生すると自動
的にスレーブモードで動作中のクロック回路の1つをマ
スターモードに切り換えるようにしたものである。
【0009】第2の発明に係わるクロック供給装置は、
第1の発明によるクロック回路を各々別ボードで構成す
るようにしたものである。
【0010】第3の発明に係わるクロック供給装置は、
第1の発明によるクロック回路を同一ボード上に構成す
るようにしたものである。
【0011】第4の発明に係わるクロック供給装置は、
PLL回路と、ウインドウ比較器と、制御手段とを備え
た複数組のクロック回路と1組のクロック発生器とを同
一のボード上に構成し、前記クロック発生器は、第1の
クロックを発生し、前記PLL回路は、位相比較器とこ
の位相比較器の出力を入力するローパスフィルタとこの
ローパスフィルタの出力を増幅する増幅器とこの増幅器
の出力電圧に応じて周波数が変化する第2のクロックを
発生する電圧制御発振器とを有し、前記ウインドウ比較
器は、前記増幅器の出力の異常を検知し、前記制御手段
は、前記ウインドウ比較器の出力に基づき、前記第2の
クロックの有効性を示す信号を制御し、前記クロック発
生器の出力を1組のクロック回路の位相比較器に供給
し、他のクロック回路の位相比較器には前記クロック発
生器の出力が供給されるクロック回路の出力を供給する
ようにし、前記位相比較器は、前記第1のクロック又は
他のクロック回路から供給されるクロックの位相と前記
第2のクロックの位相を比較するようにしたものであ
る。
【0012】第5の発明に係わるクロック供給装置は、
第1のクロック回路と、複数組の第2のクロック回路
と、第2のクロック発生器を同一ボード上に構成し、前
記第1のクロック回路は、第1のクロック発生器と、第
1のPLL回路と、第1のウインドウ比較器と、第1の
制御手段とを有し、前記第1のクロック発生器は、第1
のクロックを発生し、前記第1のPLL回路は、第1の
位相比較器とこの第1の位相比較器の出力を入力する第
1のローパスフィルタとこの第1のローパスフィルタの
出力を増幅する第1の増幅器とこの第1の増幅器の出力
電圧に応じて周波数が変化する第2のクロックを発生す
る第1の電圧制御発振器とを有し、前記第1のウインド
ウ比較器は、前記第1の増幅器の出力の異常を検知し、
前記第1の制御手段は、前記第1のウインドウ比較器の
出力に基づき、前記第2のクロックの有効性を示す信号
を制御し、前記第1の位相比較器は、前記第1のクロッ
クの位相と前記第2のクロックの位相を比較し、前記第
2のクロック回路は、第2のPLL回路と、第2のウイ
ンドウ比較器と、第2の制御手段とを有し、前記第2の
PLL回路は、第2の位相比較器とこの第2の位相比較
器の出力を入力する第2のローパスフィルタとこの第2
のローパスフィルタの出力を増幅する第2の増幅器とこ
の第2の増幅器の出力電圧に応じて周波数が変化する第
3のクロックを発生する第2の電圧制御発振器とを有
し、前記第2のウインドウ比較器は、前記第2の増幅器
の出力の異常を検知し、前記第2の制御手段は、前記第
2のウインドウ比較器の出力に基づき、前記第3のクロ
ックの有効性を示す信号を制御し、前記第2の位相比較
器は、前記第2のクロック又は第2のクロック発生器の
出力の位相と前記第3のクロックの位相を比較して位相
差に応じて変化する電圧を出力し、前記第2のクロック
発生器の出力を1組の第2の制御手段の入力として供給
するようにしたものである。
【0013】第6の発明に係わるクロック供給装置は、
PLL回路と、ウインドウ比較器と、制御手段とを有す
るm組(mは3以上の整数)のクロック回路と、n組
(nはmより小さい正の整数)のクロック発生器とを同
一ボード上に構成し、前記クロック発生器は、第1のク
ロックを発生し、前記PLL回路は、位相比較器とこの
位相比較器の出力を入力するローパスフィルタとこのロ
ーパスフィルタの出力を増幅する増幅器とこの増幅器の
出力電圧に応じて周波数が変化する第2のクロックを発
生する電圧制御発振器とを有し、前記ウインドウ比較器
は、前記増幅器の出力の異常を検知し、前記制御手段
は、前記ウインドウ比較器の出力に基づき、前記第2の
クロックの有効性を示す信号を制御すると共に前記第1
のクロックか他のクロック回路から供給されるクロック
のいずれか1つを選択するように制御し、前記位相比較
器は、前記制御手段から出力されるクロックの位相と前
記第2のクロックの位相を比較し、前記n組のクロック
発生器の出力をn組のクロック回路の制御手段の入力と
して供給するようにしたものである。
【0014】第7の発明に係わるクロック供給装置は、
前記電圧制御発振器の出力をバッファする回路と、この
回路の出力を抑止する手段を設けるようにしたものであ
る。
【0015】第8の発明に係わるクロック供給装置は、
前記ウインドウ比較器のリファレンス電圧を可変にする
ようにしたものである。
【0016】第9の発明に係わるクロック供給装置は、
前記ウインドウ比較器を複数備え、その出力を比較する
手段を備えるようにしたものである。
【0017】第10の発明に係わるクロック供給方式
は、前記ウインドウ比較器の数を3つにして、その出力
を多数決回路でクロック回路及びウインドウ比較器の正
当性を判断するようにしたものである。
【0018】
【作用】第1の発明に係わるクロック供給装置において
は、各クロック回路のウインドウ比較器が自クロック回
路の状態を判断し、異常を検知すると制御手段に通知す
る。通知を受けた制御手段は、自位相比較器へのクロッ
ク信号を予め定められた優先順位に基づいて設定すると
共に、他のクロック回路の制御手段に対して自ロック回
路の異常を通知する。通知を受けた制御手段は、必要で
あれば、位相比較器への入力を切り換える。
【0019】第2の発明に係わるクロック供給装置にお
いては、各クロック回路を別ボードで構成して、クロッ
ク回路間の信号の授受をバックボード経由で行う。
【0020】第3の発明に係わるクロック供給装置にお
いては、各クロックボードを同一ボード上に構成してク
ロック回路間の信号の授受をバックボードの介在無しで
行う。
【0021】第4の発明に係わるクロック供給装置にお
いては、ウインドウ比較器よりクロック回路の異常を通
知されたクロック制御手段がクロックが異常であること
を示す信号を駆動する。
【0022】第5の発明に係わるクロック供給装置にお
いては、ウインドウ比較器より自クロック回路の異常を
通知された第1の制御手段は、他のクロック回路へ自ク
ロック回路の異常を回路の異常を通知する。通知を受け
た第2の制御手段は自位相比較器の入力を切り換える。
【0023】第6の発明に係わるクロック供給装置にお
いては、マスターモードで動作していたクロック回路の
異常を通知されたスレーブモードのクロック回路は自位
相比較器への入力を切り換える。また、その内に1つ制
御手段は、自クロック回路をマスターモードに設定す
る。
【0024】第7の発明に係わるクロック供給装置にお
いては、クロック制御手段がウインドウ比較器よりクロ
ック回路の異常を知らされると他装置へのクロックの供
給を停止させる。
【0025】第8の発明に係わるクロック供給装置にお
いては、ウインドウ比較器のレファレンス電圧の設定さ
れた優先順位に従ってクロック制御手段がクロック回路
の異常を検知する。
【0026】第9の発明に係わるクロック供給装置にお
いては、複数組構成のウインドウ比較器がクロック回路
及びウインドウ比較器の異常を検知する。
【0027】第10の発明に係わるクロック供給装置に
おいては、3組構成のウインドウ比較器がクロック回路
及びウインドウ比較器の異常を検知する。
【0028】
【実施例】
実施例1.図1〜5は、この発明のクロック供給装置の
一実施例を説明するための図である。図1は、この実施
例を適用するシステムのブロック図で、図において、1
はクロックボード、2は3つのプロセッサとそのプロセ
ッサの動作結果の多数決をとる多数決回路から構成され
るCPUボード、3はメモリ、4はシステムバスとI/
Oバスの変換接続を行うシステムブリッジ、5はディス
ク装置などを制御するI/O制御ボード、6〜8はプロ
セッサ、9と10は3つのプロセッサの多数決を取るV
oter(CPU多数決回路)である。また、図2は、
この実施例におけるクロック供給装置(クロックボー
ド)の構成を示す図で、図において、11a〜11cは
水晶発振器等で構成されるクロック発生器、12a〜1
2cは位相比較器への入力を切り換えるための切り換え
機構(制御手段の一部)、13a〜13cはこの切り換
え機構を制御するすると共にクロック回路の状態信号を
出力する切り換え制御回路(制御手段の一部)、14a
〜14cは位相比較器、15a〜15cはローパスフィ
ルタ(以下LPFと称す)、16a〜16cは増幅器
(以下AMPと称す)、17a〜17cは電圧制御型発
振器(以下VCOと称す)、18a〜18cはウィンド
ウ・コンパレータ(以下CMPと称す)、19はクロッ
クボード1等を実装するバックボードである。また、図
3は、CMP18の構成を示す図で、図において、20
及び21はコンパレータ(比較器)である。また、図4
及び図5は各クロックボードの動作状態と切り換え機構
12のスイッチの関係を示す図で、図4は動作状態とス
イッチの関係を、図5は動作状態の遷移を示す図であ
る。
【0029】以下、図を参照しながら、動作について説
明する。まず、クロックボード3式が例えば横実装(上
段、中段、下段)され、何れかのクロックボード1も正
常な場合についての動作を説明する。この場合、何れの
クロックボードもマスタモードで動作することが出来る
ため、システムのパワーオン時にどのクロックボード1
がマスタモードで動作するかを決定する必要がある。そ
こで、マスタモードとなる優先順位を中段、上段、下段
の順と仮定する。ここで、マスタモードとは自クロック
ボード1内のクロック発生器の出力と同一位相の同期し
たクロック信号を出力する動作モードで、一方他のクロ
ックボード1内のクロック発生器の出力と同一位相の同
期したクロック信号を出力する動作モードをスレーブモ
ードと呼ぶこととする。
【0030】システムのパワーオン時、各クロックボー
ド1では実装位置(上段、中段、下段)信号、他のクロ
ックボード1のクロック有効信号と動作モード信号が切
り換え制御回路13a〜13cに入力され、図4に示す
動作状態に従って切り換え機構12a〜12cが制御さ
れる。なお、実装位置は、バックボード19より供給さ
れる信号により切り換え制御回路13が判断する。これ
によって各クロックボード1がマスタモードとして動作
を開始するか、スレーブモードとして動作を開始するか
が決定される。この場合、マスタモードの優先順位を中
段、上段、下段の順と仮定しているため、各クロックボ
ード1が正常である場合には、切り換え制御回路13a
によって切り換え機構12aのSW1Aがb側、SW1
Bがc側、切り換え制御回路13bによって切り換え機
構12bのSW2Aがe側、SW2Bがg側、切り換え
制御回路13cによって切り換え機構12cのSW3A
がj側、SW3Bがl側に設定される(図4の”状態
1”)。すなわち、中段に実装されたクロックボードが
マスタモードで、他のクロックボードがスレーブモード
として動作を開始する。
【0031】中段に実装されたクロックボード1では、
位相比較器14bの入力はクロック発生器11bの出力
信号であり、バックボード19を介したVCO17bの
出力の位相と比較される。位相比較器14bに入力され
た信号の位相の変化に応じた電圧が、LPF15b及び
AMP16bを経由してVCO17bに入力される。こ
のVCO17bは電圧制御型発振器であり、入力電圧が
低い場合には低い周波数の出力を行い、逆に入力電圧が
高い場合には高い周波数の出力を行う。また、VCO1
7bの入力はウィンドウ・コンパレータCMP18bに
も入力され、図3に示すコンパレータ20、21によっ
てVrefAとVrefBの電圧と比較され、このウィ
ンドウ内の電圧ならば切り換え信号がディセーブル状
態”0”として出力される。こうして、クロック発生器
11bと同一位相の同期したクロック信号出力をCLK
#2として得ることが出来る。
【0032】また、上段に実装されたクロックボード1
では、位相比較器14aの入力は中段に実装されたクロ
ックボード1から出力されるクロック信号CLK#2と
なり、バックボード19を介したVCO17aの出力の
位相と比較される。位相比較器14aに入力された信号
の位相の変化に応じた電圧が、LPF15a及びAMP
16aを経由してVCO17aに入力され、同様にCL
K#2と同一位相の同期したクロック信号出力をCLK
#1として得ることが出来る。
【0033】一方、下段に実装されたクロックボード1
でも、位相比較器14cの入力は中段に実装されたクロ
ックボード1から出力されるクロック信号CLK#2と
なり、バックボード19を介したVCO17cの出力の
位相と比較される。位相比較器14cに入力された信号
の位相の変化に応じた電圧が、LPF15c及びAMP
16cを経由してVCO17cに入力され、同様にCL
K#2と同一位相の同期したクロック信号出力をCLK
#3に得ることが出来る。このようにして、CLK#
1、CLK#2、CLK#3は同一位相の同期したクロ
ックとなり、CPUボード2には同期したCLK#1、
CLK#2とCLK#3が供給され、システムブリッジ
ボードには同期したCLK#1とCLK#2が供給され
る。
【0034】次に、上段に実装したクロックボード1の
位相比較器14aに障害が発生し、LPF15a及びA
MP16aを経由したVCO17aの入力電圧が低下し
た場合について説明する(図5に示す状態1から状態4
への遷移)。この場合、CMP18aに入力された電圧
が、図3に示すコンパレータ21によってVrefBよ
りも低いと判断され、切り換え信号#1が有意状態”
1”としてCMP18aより出力され、切り換え制御回
路13aに入力される。その結果、切り換え制御回路1
3aは切り換え機構12aのSW1Bをdに切り換える
(図4に示す状態4)が、位相比較器14aの故障のた
め再びCMP18aにより異常が検出され、切り換え信
号#1が有意状態”1”のまま保持される。その結果、
切り換え制御回路13aからクロック有効信号#1がデ
ィセーブル状態”0”として出力される。
【0035】一方、他のクロックボード1はそのまま動
作を継続する。従って、CPUボード2はクロックボー
ド1からのCLK#1に対応したクロック有効信号#1
がディセーブル”0”となるが、他クロックボード1の
クロック信号CLK#2、CLK#3に対応したクロッ
ク有効信号#2、#3が有意状態”1”であるため、C
PU多数決回路9と10はプロセッサ6(上段のクロッ
クボード1からクロックを供給されている)をシステム
から切り離し、システムブリッジボード4もシステムバ
ス#1を切り離すが、システムとしてはシステムバス#
2を使って動作を継続することが出来る。
【0036】次に、中段に実装したクロックボードのク
ロック発生器11bに障害が発生した場合について説明
する(図5に示す状態1から状態6への遷移)。クロッ
ク発生器11bの周波数が低下しはじめると位相比較器
14bの入力側の位相がバックボード19を介したVC
O17bの出力に比べて遅れが発生してくるため、位相
比較器14bの出力電圧が低下し、LPF15b及びA
MP16bを経由したVCO17bの入力電圧が低下し
てくる。そして、図3に示すコンパレータ21によって
VrefBよりも電圧が低いと判断され、CMP18b
により異常が検出される。この異常は切り換え信号#2
が有意状態”1”となることによって切り換え制御回路
13bに伝えられる。
【0037】切り換え制御回路13bは切り換え機構1
2bのSW2Aをf側に切り換えると共に、動作モード
信号#2をスレーブ状態”0”に切り換えて(図4に示
す状態6)出力する。その結果、位相比較器14bの入
力はCLK#1に切り換わり、バックボード19を介し
たVCO17bの出力の位相と比較され、次第に上段に
実装されたクロックボード1から出力されるクロック信
号CLK#1と同一位相の同期したクロック出力をCL
K#2として得ることが出来る。
【0038】また、上段に実装されたクロックボード1
の切り換え制御回路13aは動作モード信号#2がスレ
ーブ状態”0”に切り換わると直ちに切り換え機構のS
W1Aをa側にして、位相比較器14aの入力をクロッ
ク発生器11aに切り換える(図4に示す状態6)。こ
の信号はバックボード19を介したVCO17aの出力
の位相と比較され、次第にクロック発生器11aと同一
位相の同期したクロック出力をCLK#1として得るこ
とが出来る。
【0039】一方、下段に実装されたクロックボード1
の切り換え制御回路13cは動作モード信号#2がスレ
ーブ状態”0”に切り換わると切り換え機構13cのS
W3Bをk側にして、位相比較器14cの入力をCLK
#1に切り換える(図4に示す状態6)。この信号はバ
ックボード19を介したVCO17cの出力の位相と比
較され、同様に上段に実装されたクロックボード1から
出力されるクロック信号CLK#1と同一位相の同期し
たクロック出力を出力CLK#3として得ることが出来
る。このようにして、CLK#1、CLK#2、CLK
#3は同一位相の同期したクロックとなり、CPUボー
ド2には同期したCLK#1、CLK#2とCLK#3
が供給され、システムブリッジボード4には同期したC
LK#1とCLK#2が供給される。
【0040】次に、故障したクロックボード1をオンラ
イン(システムが動作中)に交換すること場合について
説明する。ここでは、上段に実装されたクロックボード
1が故障し、中段に実装されているクロックボード1が
マスタモードで動作し、下段に実装されているクロック
ボード1がスレーブモードで動作している場合に、上段
に実装されているクロックボード1をシステムの動作状
態(他のクロックボードよりクロック信号が供給され、
CPUボードなどが動作している状態)で交換する場合
について説明する(図5における状態4から状態1への
遷移)。
【0041】この場合、上段に実装されている故障した
クロックボード1を抜き、新しいクロックボード1を挿
入することになる。新たに挿入されたクロックボード1
の切り換え制御回路13aには実装位置信号#1、他の
クロックボード1のクロック有効信号#2/#3と動作
モード信号#2/#3が入力される。その結果、切り換
え制御回路13aは、切り換え機構12aのSW1Aを
b側に、SW1Bをc側に設定する(図4に示す状態
1)。これによって、位相比較器14aの入力はCLK
#2となり、バックボード19を介したVCO17aの
出力の位相と比較され、中段に実装されたクロックボー
ド1から出力されるクロック信号CLK#2と同一位相
の同期したクロック出力を出力CLK#1として得るこ
とが出来ると共に、クロック有効信号#1は有意状態”
1”、動作モード信号#1はスレーブ状態”0”が出力
される。
【0042】次に、中段に実装されたクロックボード1
が故障し、上段に実装されているクロックボード1がマ
スタモードで動作し、下段に実装されているクロックボ
ード1がスレーブモードで動作している場合に、中段に
実装されているクロックボード1をオンラインで交換す
る場合について説明する(図5に示す状態6から状態2
への遷移)。
【0043】中段に実装されている故障したクロックボ
ード1を抜き、新しいクロックボード1を挿入すると、
新たに挿入されたクロックボード1の切り換え制御回路
13bには実装位置信号#2と他のクロックボードのク
ロック有効信号#1/#3と動作モード信号#1/#3
が入力される。その結果、切り換え制御回路13bは切
り換え機構12bのSW2Aをf側、SW2Bをg側に
設定する(図4に示す状態2)。これによって、位相比
較器14bの入力はCLK#1となり、バックボード1
9を介してVCO17bの出力の位相と比較され、上段
に実装されたクロックボード1から出力されるクロック
信号CLK#1と同一位相の同期したクロック出力を出
力CLK#2として得ることが出来ると共に、クロック
有効信号#2には有意状態”1”、動作モード信号#2
にはスレーブ状態”0”が出力される。
【0044】以上のように、この実施例1によれば、ク
ロックボードがマスターモードで動作していた場合、そ
のクロックボードのクロック発生器に故障が発生しても
他のボードが自動的にマスターモードを引き継ぐことに
よって、全てのクロック信号の供給を継続することが出
来る。また、クロックボードのクロック発生器以外の箇
所に障害が発生すると、そのクロックボードが出力する
クロック信号に対応したクロック有効信号がディセーブ
ル状態として出力され、CPUボードでは、そのクロッ
クボードからクロックの供給を受けているプロセッサが
CPU多数決回路によって切り離され、システムブリッ
ジボードでも該当するシステムバスを切り離し、システ
ムとしての動作を継続することが出来る。さらに、故障
したクロックボードをオンラインで交換することによっ
て、システムの動作を継続したまま、当該クロック信号
の供給を再開できる。
【0045】実施例2.図6は、この発明の他の実施例
を示す図である。実施例1ではVCOの入力電圧を検出
するために図3に示すような構成のウィンドウコンパレ
ータを用いたが、この実施例2では、このウィンドウ・
コンパレータの基準電圧VrefA、VrefBを可変
にしてクロックボード毎に基準電圧の設定を変えられる
ようにするものである。なお、図では、1つのボード上
に実装される回路しか示してないが同じ回路が全てのク
ロックボードに実装される。またその他の構成は、実施
例1と同じなので実施例1で使用した図を使って説明す
る。
【0046】クロックボード3式を例えば横実装(上
段、中段、下段)し、上段に実装したクロックボードの
基準電圧をVrefA1、VrefB1、中段に実装し
たクロックボードの基準電圧をVrefA2、Vref
B2、下段に実装したクロックボードの基準電圧をVr
efA3、VrefB3とし、マスターモードとなる優
先順位を中段、上段、下段の順と仮定して、VrefA
2<refA1<refA3、VrefB2<refB
1<refB3となるように設定しておく。なお、この
設定は、手動で行ってもよいし、別途自動的に設定する
手段を設けてもよい。全てのクロックボード1が正常な
場合についての動作は、実施例1の場合と同じであるの
で説明は省略する。
【0047】中段に実装したクロックボード1のクロッ
ク発生器11bに障害が発生し、周波数が低下した場合
について説明する(図5における状態1から状態6への
遷移)。クロック発生器11bの周波数が低下しはじめ
ると位相比較器14bの入力側の位相がVCO17bの
出力に比べて遅れが発生してくるため、位相比較器14
bの出力電圧が低下し、LPF15b及びAMP16b
を経由したVCO17bの入力電圧が低下してくる。一
方、上段に実装されたクロックボード1ではCLK#2
の周波数が低下しはじめるために、位相比較器14aの
入力側の位相がVCO17aの出力に比べて遅れが発生
し、位相比較器14aの出力電圧が低下する。
【0048】また、下段に実装されたクロックボード1
でもCLK#2の周波数が低下しはじめるために、位相
比較器14cの入力側の位相がVCO17cの出力に比
べて遅れが発生し、位相比較器14cの出力が低下す
る。そして、一定のウィンドウ電圧を越えると、Vre
fB2<refB1<refB3と設定されているため
に、最初に中段に実装されたクロックボード1のウィン
ドウコンパレータCMP18bにより異常が検出され
る。即ち、コンパレータ21によってVrefB2より
入力電圧が低いと判断される。この異常は切り換え信号
#2が有意状態”1”として切り換え制御回路13bに
伝えられ、クロック有効信号#2はディセーブル状態”
0”となる。
【0049】また、上段に実装したクロックボード1の
切り換え制御回路13aは、クロック有効信号#2がデ
ィセーブル状態”0”になると直ちに切り換え機構12
aのSW1Aをa側にして、位相比較器14aの入力を
クロック発生器11aに切り換える(図4に示す状態
6)。この信号はバックボード19を介したVCO17
aの出力の位相と比較され、位相比較器14aに入力さ
れた信号の位相の変化に応じた電圧が、LPF15a及
びAMP16aを経由してVCO17aに入力される
が、VCO17aは電圧制御型発振器であるので、クロ
ック発生器11aと同一位相の同期したクロック信号出
力をCLK#1として得ることが出来る。
【0050】一方、下段に実装されたクロックボード1
の切り換え制御回路13cは、CLK#2に対応したク
ロック有効信号#2がディセーブル状態”0”になると
図4に従って直ちに切り換え機構13cのSW3Bをk
側にして、位相比較器14cの入力をCLK#1に切り
換える。この信号はバックボード19を介したVCO1
7cの出力の位相と比較され、位相比較器14cに入力
された信号の位相の変化に応じた電圧が、LPF15c
及びAMP16cを経由してVCO17cに入力され
る。このVCO17cは電圧制御型発振器であり、入力
電圧が低い場合には低い周波数の出力を行い、逆に入力
電圧が高い場合には高い周波数が発振出力として得られ
る。この安定状態ではクロック#1と同一位相の同期し
たクロック信号出力をCLK#3に得ることが出来る。
【0051】一方、CPUボード2はクロックボードか
らのCLK#2に対応したクロック有効信号#2がディ
セーブル状態となるため、CPU多数決回路9と10は
プロセッサ7(中段のクロックボードからクロックを供
給されている)をシステムから切り離し、システムブリ
ッジボード4もシステムバス#2を切り離すが、システ
ムとしては動作を継続することが出来る。
【0052】次に、上段に実装したクロックボードの位
相比較器14aに障害が発生し、LPF15a及びAM
P16aを経由したVCO17aの入力電圧が低下した
場合について説明する(図5における状態1から状態状
態4への遷移)。この場合、CMP18aに入力された
電圧が、図6に示すコンパレータ21によってVref
Bよりも低いと判断され、切り換え信号#1が有意状
態”1”としてCMP18aより出力され、切り換え制
御回路13aに入力される。この結果、切り換え制御回
路13aは、切り換え機構12aのSW1Bをdに切り
換える(図4に示す状態4)が、位相比較器14aが故
障のため再びCMP18aにより異常が検出され、切り
換え信号#1が有意状態”1”のまま保持され、切り換
え制御回路13aからクロック有効信号#1がディセー
ブル状態”0”として出力される。
【0053】一方、他のクロックボード1のCMP18
b、CMP18cは障害を検出することなく、そのまま
動作を継続する。従って、CPUボード2はクロックボ
ード1からのCLK#1に対応したクロック有効信号#
1がディセーブル”0”となっても、他クロックボード
1のクロック信号CLK#2、CLK#3に対応したク
ロック有効信号#2、#3が有意状態”1”であるの
で、CPU多数決回路9及び10はプロセッサ6をシス
テムから切り離し、システムブリッジボード4もシステ
ムバス#1を切り離すが、システムとしてはシステムバ
ス#2を使って動作を継続することが出来る。
【0054】次に、故障したクロックボードをオンライ
ン(システムが動作中)で交換する場合について説明す
る。中段に実装されたクロックボード1が故障し、上段
に実装されているクロックボード1がマスタモードで動
作し、下段に実装されているクロックボード1がスレー
ブモードで動作している場合に、中段に実装されている
クロックボード1をオンラインで交換する場合について
説明する(図5における状態状態2への遷移)。
【0055】中段に実装されている故障したクロックボ
ード1を抜き、新しいクロックボード1を挿入すると、
新たに挿入されたクロックボード1の切り換え制御回路
13bは、実装位置信号#2と他のクロックボードのク
ロック有効信号#1/#3と動作モード信号#1/#3
が入力されると、切り換え機構12bのSW2Aをf
側、SW2Bをg側に設定する(図4に示す状態2)。
また、CMP18bの基準電圧VrefA2とVref
B2を、refA1<refA3<VrefA2、re
fB1<refB3<VrefB2となるように設定す
る(設定はボードの交換の前でも後でもよく、また手動
でも自動でもよい)。これによって、位相比較器14b
の入力はCLK#1となり、バックボード19を介して
VCO17bの出力の位相と比較され、上段に実装され
たクロックボード1から出力されるクロック信号CLK
#1と同一位相の同期したクロック出力をCLK#2と
して得ることが出来る。
【0056】次に、上段に実装されたクロックボード1
が故障し、中段に実装されているクロックボード1がマ
スタモードで動作し、下段に実装されているクロックボ
ード1がスレーブモードで動作している場合に、上段に
実装されているクロックボード1をオンラインで交換す
る場合について説明する(図5における状態4から状態
1への遷移)。
【0057】上段に実装されている故障したクロックボ
ード1を抜き、新しいクロックボード1を挿入すると、
新たに挿入されたクロックボード1の切り換え制御回路
13aは、実装位置信号#1と他のクロックボードのク
ロック有効信号#2/#3と動作モード信号#2/#3
が入力されると、切り換え機構12aのSW1Aをb
側、SW1Bをc側に設定する(図4に示す状態1)。
また、切り換え制御回路13aは、CMP18aの基準
電圧VrefAとVrefBを、refA2<refA
1<VrefA3、refB2<refB1<Vref
B3となるように設定する。この設定は、既に説明した
ように、ボードの交換の前でも後でもよく、手動であっ
ても自動であってもよい。
【0058】これによって、位相比較器14aの入力は
CLK#2となり、バックボード19を介してVCO1
7aの出力の位相と比較され、中段に実装されたクロッ
クボード1から出力されるクロック信号CLK#2と同
一位相の同期したクロック出力を出力CLK#1として
得ることが出来る。
【0059】以上のように、この実施例2によれば、ク
ロックボード毎にVCOの入力電圧の異常の検出タイミ
ングを変えることができるので、マスタモード(自クロ
ックボード内のクロック発生器に同期したクロック信号
を出力するモード)で動作するクロックボードのウィン
ドウコンパレータの基準電圧を最も速く障害検知できる
ように設定することによって、他のクロックボードに速
やかにマスターモードを引き継ぐことが出来とともに、
複数のクロックボードのウィンドウコンパレータで同時
に障害を検出することを防ぐことが出来る。
【0060】実施例3.図7は、この発明のさらに他の
実施例1を示す図であり、図において22aは、CMP
18aの出力の多数決をとる多数決回路である。この実
施例では、VCOの入力電圧を検出するためにウィンド
ウコンパレータを3重化構成とし、その多数決結果をV
CO入力電圧の異常検出結果とすると共に、3重化され
ているウィンドウコンパレータの1つの故障を検出する
ものであり、ウィンドウコンパレータを3重化構成と
し、その出力を比較する多数決回路を設けた点が、実施
例1と異なるが、その他の構成要素は実施例1と同一で
ある。また、図7では、上段のクロックボード1のみを
示しているが、中断及び下段のクロックボード1も同様
に構成されている。
【0061】次に、この実施例における動作を説明す
る。いま、クロックボード3式を例えば横実装(上段、
中段、下段)し、マスタモードとなる優先順位を中段、
上段、下段の順とするものとする。全てのクロックボー
ド1が正常である場合についての動作は、実施例1の場
合と同じであるので説明を省略する。
【0062】中段に実装したクロックボード1のクロッ
ク発生器11bに障害が発生し、周波数が低下した場合
について説明する図5における状態1から状態6への遷
移)。クロック発生器11bの周波数が低下しはじめる
と位相比較器14bの入力側の位相がVCO17bの出
力に比べて遅れが発生してくるため、位相比較器14b
が出力電圧が低下し、LPF15b及びAMP16bを
経由したVCO17bの入力電圧が低下してくる。そし
て、一定のウィンドウ電圧を越えると3個のCMP18
bの全てがともに異常を検出し、その多数決結果として
多数決回路22bより切り換え信号#2が有意状態”
1”として出力される。切り換え制御回路13bは切り
換え機構12bのSW2Aをf側に切り換えるととも
に、動作モードをスレーブモードに切り換えて(図4に
示す状態6)出力する。以降の動作は、実施例1と同じ
なので説明を省略する。
【0063】次に、上段に実装したクロックボード1の
位相比較器14aに障害が発生した場合について説明す
る(図5における状態1から状態4への遷移)。位相比
較器14aに障害が発生すると、LPF15a及びAM
P16aを経由してVCO17aの入力電圧が低下す
る。一定のウィンドウ電圧を越えると3個のCMP18
aがともに異常を検出し、その多数決結果として多数決
回路22aより切り換え信号#1が有意状態”1”とし
て出力される。切り換え制御回路13aは切り換え機構
12aのSW1Bをdに切り換えるが、位相比較器14
aが故障のため再びCMP18aにより異常が検出さ
れ、切り換え信号#1が優位状態”1”のまま保持さ
れ、切り換え制御回路13aからクロック有効信号#1
がディセーブル状態”0”として出力される(図4に示
す状態4)。一方、他のクロックボード1はそのまま動
作を継続する。以降の動作についての説明は、実施例1
と同じなので説明を省略する。
【0064】次に中段に実装されたクロックボード1の
CMP18bの1つが故障した場合について説明する。
中段に実装されたクロックボード1では、位相比較器1
4bの入力はクロック発振器11bの出力信号となり、
バックボード19を介したVCO17bの出力の位相と
比較される。位相比較器14bに入力された信号の位相
の変化に応じた電圧が、LPF15b及びAMP16b
を経由してVCO17bに入力される。
【0065】また、VCO17bの入力は3個のCMP
18bのいづれにも入力されるが、CMP18bの1つ
が故障してるために多数決回路22bより多数決エラー
信号#2が有意状態”1”として出力される。これによ
ってシステムには、中段に実装されたクロックボード1
の故障を通知することが出来る。しかし、CMP18b
に入力される電圧は規定値内であるため、他の2つのC
MP18bは正常であるので多数決回路22bの出力で
ある切り換え信号#2はディセーブル状態”0”として
出力される。こうして、クロック発生器11bと同一位
相の同期したクロック信号出力をCLK#2として得る
ことが出来る。上段、下段に実装されたクロックボード
の動作、中段に実装されたクロックボードのオンライン
交換については実施例1と同じである。
【0066】以上のように、この実施例3によれば、ウ
ィンドウコンパレータを3重化構成とすることによっ
て、ウィンドウコンパレータ自身の故障を検出し、通知
することが出来ると共に、ウィンドウコンパレータの故
障により、クロック信号の出力が正常に行われているに
も拘らず誤って当該の系の動作を停止させることを防ぐ
ことが出来る。なお、この実施例を実施例2と組み合わ
せて実施することも可能である。
【0067】実施例4.図8は、この発明のさらに他の
実施例を示す図であり、図において23aはVCO17
aの出力をバックボード19へ出力する出力ドライバで
ある。この実施例は、実施例1ではクロック信号と共に
クロック有効信号を出力していたのを障害が発生した場
合には、クロック信号の出力を停止することによってク
ロック信号が有効でないことを示すようにしたものであ
る。図では、上段に実装されるクロックボードしか示さ
れていないが他のクロックボーtの構成は同じであり、
且つ、クロックボード間の接続関係は実施例1と同様で
ある。
【0068】まず、クロックボード3式を例えば横実装
(上段、中段、下段)し、マスタモードとなる優先順位
を中段、上段、下段の順として、何れのクロックボード
も正常な場合についての動作を説明する。中段に実装し
たクロックボード1がマスターモードで、他のクロック
ボード1がスレーブモードとして動作する。中段に実装
されたクロックボード1では、位相比較器14bの入力
はクロック発振器11bの出力信号となり、バックボー
ド19を介したVCO17bの出力の位相と比較され
る。位相比較器14bに入力された信号の位相の変化に
応じた電圧が、LPF15b及びAMP16bを経由し
てVCO17bに入力される。
【0069】また、VCO17bの入力はCMP18b
にも入力され、図3に示すコンパレータ20、21によ
って、各々VrefA、VrefBの電圧と比較され、
このウィンドウ内の電圧ならば切り換え信号#2がディ
セーブル状態”0”として出力され、切り換え機構13
bより出力ドライバ23bをイネーブルとする信号が出
力される。その結果、出力ドライバ23bがCLK#2
を出力する。こうして、クロック発生器11bと同一位
相の同期したクロック信号出力をCLK#2として得る
ことが出来る。
【0070】また、上段に実装されたクロックボード1
では、位相比較器14aの入力は中段に実装されたクロ
ックボード1から出力されるクロック信号CLK#2と
なり、バックボード19を介したVCO17aの出力の
位相と比較される。以降の動作は、CLK#1が出力ド
ライバ23aより得られる点を除いて中段のクロックボ
ード1での動作と同様であり、CLK#2と同一位相の
同期したクロック信号出力をCLK#1として得ること
が出来る。また、下段に実装されたクロックボード1の
動作もCLK#3が出力ドライバ23cより得られる点
を除いて上段に実装されたクロックボード1における動
作と同じであるので説明は省略する。
【0071】このようにして、CLK#1、CLK#
2、CLK#3は同一位相の同期したクロックとなり、
CPUボード2には同期したCLK#1、CLK#2と
CLK#3が供給され、システムブリッジボード4には
同期したCLK#1とCLK#2が供給される。
【0072】次に、クロックボード1に故障が発生した
場合について説明する。クロックボード3式を例えば横
実装(上段、中段、下段)し、マスターモードとなる優
先順位を中段、上段、下段の順と仮定し、中段に実装さ
れたクロックボード1がマスタとして動作し、上段、下
段に実装されたクロックボード1がスレーブとして動作
している場合に、中段に実装したクロックボード1の位
相比較器14bに障害が発生し、位相比較器14bの出
力電圧が低下した場合について説明する。(図5におけ
る状態1から状態6への遷移)
【0073】この場合、LPF15b及びAMP16b
を経由したVCO17bの入力電圧が低下してくる。そ
して、一定のウィンドウ電圧を越えるとウィンドウコン
パレータCMP18bにより異常が検出される。この異
常は切り換え信号#2が有意状態”1”となることによ
って切り換え制御回路13bに通知され、切り換え制御
回路13bは切り換え機構12bのSW2Aをf側に切
り換えるが位相比較器14bが故障のために再びCMP
18bにより異常が検出され、切り換え信号#2の有意
状態”1”が保持され、クロック出力ドライバ23bの
出力をディセーブル状態とする。また、動作モード信号
#2はスレーブ状態”0”として出力される(図4に示
す状態6)。
【0074】一方、上段に実装されたクロックボード1
の切り換え制御回路13aは動作モード信号#2がスレ
ーブ状態”0”に切り換わるために切り換え機構12a
のSW1Aをa側に切り換える(図4に示す状態6)。
以降の上段のクロックボード1の動作及び下段のクロッ
クボード1の動作は、実施例1と同じなので説明を省略
する。
【0075】以上の結果、CPUボード2はクロックボ
ー1ドからのCLK#2が停止するために、CPU多数
決回路9と10でプロセッサ7をシステムから切り離
し、システムブリッジボード4もシステムバス#2を切
り離すが、プロセッサ6と8、CPU多数決回路9と1
0、システムバス#1はCLK#1、CLK#3によっ
て正常に動作を継続するためにシステムとしては動作を
継続することが出来る。
【0076】上段に実装したクロックボードの位相比較
器14aに障害が発生した場合における動作も、実施例
1における動作と同様なので説明を省略する。
【0077】以上のように、この実施例4によれば、ク
ロックボード内の障害を検出した場合にクロック信号の
出力を停止することによって、クロック信号を使う側で
の誤動作を防ぐことが出来る。なお、この実施例4を、
実施例2乃至実施例3と組み合わせて実施することも可
能である。
【0078】実施例5.図9、10は、この発明のさら
に他の実施例を説明するための図である。図9は、この
実施例及び以降の実施例を適用するシステムの例を示す
図で、図10はこの実施例を示す図である。図におい
て、実施例1で説明したものと同等のものは、同一の符
号を付して説明を省略する。なお、この実施例以降のク
ロック供給回路は、1つのボード上に構成されるもので
ある。
【0079】まず、クロックボードが正常な場合の動作
について説明する。クロック発振器11aの出力信号は
位相比較器14aに入力され、VCO17aの出力の位
相と比較される。位相比較器14aに入力された信号の
位相の変化に応じた電圧が、LPF15a及びAMP1
6aを経由してVCO17aに入力される。このVCO
17aは、入力電圧が低い場合には低い周波数の出力を
行い、逆に入力電圧が高い場合には高い周波数を出力す
る。こうして、クロック発生器11aと同一位相の同期
したクロック信号出力をCLK#1として得ることが出
来る。
【0080】また、位相比較器14bにはCLK#1が
入力され、VCO17bの出力の位相と比較される。位
相比較器14bに入力された信号の位相の変化に応じた
電圧が、LPF15b及びAMP16bを経由してVC
O17bに入力される。このVCO17bは、VCO1
7aと同等の動作をする。こうして、CLK#1と同一
位相の同期したクロック信号出力をCLK#2として得
ることが出来る。
【0081】さらに、位相比較器14cにもCLK#1
が入力され、VCO17cの出力の位相と比較される。
位相比較器14bに入力された信号の位相の変化に応じ
た電圧が、LPF15c及びAMP16cを経由してV
CO17cに入力される。このVCO17cもVCO1
7aと同様の動作をする。こうして、CLK#1と同一
位相の同期したクロック信号出力をCLK#3として得
ることが出来る。
【0082】このようにして、CLK#1、CLK#
2、CLK#3は同一位相の同期したクロックとなり、
CPUボード2には同期したCLK#1、CLK#2と
CLK#3が供給され、システムブリッジボード4には
同期したCLK#1とCLK#2が供給される。
【0083】次に、位相比較器14bに障害が発生し、
位相比較器14bの出力電圧が低下した場合を想定す
る。この場合、LPF15b及びAMP16bを経由し
たVCO17bの入力電圧が低下してくる。そして、一
定のウィンドウ電圧を越えるとCMP18bにより異常
が検出される。この異常は切り換え信号#2が有意”
1”となることにより切り換え制御回路13bに通知さ
れ、切り換え制御回路13bはクロック有効信号#2を
ディセーブル状態”0”として出力する。
【0084】この結果、CPUボード2はクロックボー
ド1からのCLK#2に対応したクロック有効信号#2
がディセーブル状態”0”となるために、CPU多数決
回路9と10でプロセッサ7をシステムから切り離し、
システムブリッジボード4もシステムバス#2を切り離
すが、プロセッサ6と8、CPU多数決回路9と10、
システムバス#1はCLK#1、CLK#3によって正
常に動作を継続するためにシステムとしては動作を継続
することが出来る。
【0085】以上のように、この実施例5によれば、1
つのクロック発生器と、位相比較器、ローパスフィル
タ、増幅器及び電圧制御型発振器とを有する3組のPL
L回路でクロックボードを構成することによって、PL
L回路の一部が故障しても3系統のうち2系統の同一位
相の同期したクロックを供給することが出来る。
【0086】実施例6.図11は、この発明のさらに他
の実施例を示す図である。この実施例は、実施例5では
クロックボードをクロック発生器1組とPLL回路3組
から構成したのを、クロック発生器2組とPLL回路3
組と切り換え機構から構成するようにしたものである。
【0087】まず、クロックボードが正常な場合の動作
について説明する。クロック発振器11aの出力信号は
位相比較器14aに入力され、VCO17aの出力の位
相と比較される。位相比較器14aに入力された信号の
位相の変化に応じた電圧が、LPF15a及びAMP1
6aを経由してVCO17aに入力される。このVCO
17aは、電圧制御型発振器として動作する。その結
果、クロック発生器11aと同一位相の同期したクロッ
ク信号出力をCLK#1として得ることが出来ると共
に、切り換え制御回路13aよりクロック有効信号#1
が有意状態”1”として出力される。
【0088】また、クロック有効信号#1が有意状態”
1”であるために切り換え制御回路13bによって切り
換え機構12bのSW2Aはf側に設定され、位相比較
器14bにはCLK#1が入力され、VCO17bの出
力の位相と比較される。その結果、位相比較器14bに
入力された信号の位相の変化に応じた電圧が、LPF1
5b及びAMP16bを経由してVCO17bに入力さ
れる。このVCO17bは、VCO17aと同様の動作
をする。その結果、CLK#1と同一位相の同期したク
ロック信号出力をCLK#2として得ることが出来る。
【0089】さらに、クロック有効信号#1が有意状
態”1”であるために切り換え制御回路13cによって
切り換え機構12cのSW3Bはk側に設定され、位相
比較器14cにもCLK#1が入力され、VCO17c
の出力の位相と比較される。その結果、位相比較器14
cに入力された信号の位相の変化に応じた電圧が、LP
F15c及びAMP16cを経由してVCO17cに入
力される。このVCO17cも、VCO17aと同様の
動作をする。こうして、CLK#1と同一位相の同期し
たクロック信号出力をCLK#3として得ることが出来
る。
【0090】従って、CLK#1、CLK#2、CLK
#3は同一位相の同期したクロックとなり、CPUボー
2ドには同期したCLK#1、CLK#2とCLK#3
が供給され、システムブリッジボード4にも同期したC
LK#1とCLK#2が供給される。
【0091】次に、クロック発生器11aに障害が発生
した場合について説明する。クロック発生器11aに障
害が発生し、クロック発生器11aの周波数が低下しは
じめると位相比較器14aの入力側の位相がVCO17
aの出力に比べて遅れが発生してくるため、位相比較器
11aの出力電圧が低下し、LPF15a及びAMP1
6aを経由したVCO17aの入力電圧が低下してく
る。そして、一定のウィンドウ電圧を越えるとCMP1
8bにより異常が検出される。この異常は切り換え信号
#1が有意状態”1”となることにより切り換え制御回
路13bに通知される。その結果、切り換え制御回路1
3bはクロック有効信号#1をディセーブル状態”0”
として出力する。
【0092】また、切り換え制御回路13bはクロック
有効信号#1がディセーブル状態”0”となるために切
り換え機構12bのSW2Aをe側に切り換える。その
結果、クロック発生器11bの出力が位相比較器14b
に入力され、VCO17bの出力の位相と比較される。
位相比較器14bに入力された信号の位相の変化に応じ
た電圧が、LPF15b及びAMP16bを経由してV
CO17bに入力される。このVCO17bは、電圧制
御型発振器としての動作をする。その結果、クロック発
生器11bと同一位相の同期したクロック信号出力をC
LK#2として得ることが出来る。
【0093】さらに、切り換え制御回路13cはクロッ
ク有効信号#1がディセーブル状態”0”となるために
切り換え機構12cのSW3Bをl側に切り換える。そ
の結果、CLK#2が位相比較器14cに入力され、V
CO17cの出力の位相と比較される。位相比較器14
cに入力された信号の位相の変化に応じた電圧が、LP
F15c及びAMP16cを経由してVCO17cに入
力される。このVCO17cはVCO17bと同様の動
作をする。その結果、安定状態ではCLK#2と同一位
相の同期したクロック信号出力をCLK#3として得る
ことが出来る。
【0094】このようにして、CLK#1に対応したク
ロック有効信号はディセーブル状態”0”、CLK#
2、CLK#3は同一位相の同期したクロックとなり、
CPUボード2はCPU多数決回路9と10でプロセッ
サ6をシステムから切り離し、システムブリッジボード
4もシステムバス#1を切り離すが、プロセッサ7と
8、CPU多数決回路9と10、システムバス#2はC
LK#2、CLK#3によって正常に動作を継続するた
めにシステムとしては動作を継続することが出来る。
【0095】次に、位相比較器14bに障害が発生した
場合について説明する。位相比較器14bに障害が発生
し、位相比較器14bの出力電圧が低下すると、LPF
15b及びAMP16bを経由したVCO17bの入力
電圧が低下してくる。そして、一定のウィンドウ電圧を
越えるとCMP18bにより異常が検出される。この異
常は切り換え信号#2が有意状態”1”となることによ
り切り換え制御回路13bに通知され、切り換え制御回
路13bは、切り換え機構12bのSW2Aをf側に切
り換えるが、位相比較器14bが故障のため再びCMP
18bで異常が検出され、切り換え信号#2の有意状
態”1”が保持されるためにクロック有効信号#2がデ
ィセーブル状態”0”として出力される。一方、CLK
#1とCLK#3は変化がなく、そのまま出力が継続さ
れる。
【0096】この結果、CPUボード2はクロックボー
ドからのCLK#2に対応したクロック有効信号#2が
ディセーブル”0”となるために、CPU多数決回路9
と10でプロセッサ7をシステムから切り離し、システ
ムブリッジボード4もシステムバス#2を切り離すが、
プロセッサ6と8、CPU多数決回路9と10、システ
ムバス#1はCLK#1、CLK#3によって正常に動
作を継続するためにシステムとしては動作を継続するこ
とが出来る。
【0097】以上のように、この実施例6によれば、2
組のクロック発生器と、位相比較器とローパスフィルタ
と増幅器と電圧制御型発振器と、を有する3組のPLL
回路と、切り換え機構を備えるようにクロックボードを
構成するようにしたので、クロック発生器の1組、PL
L回路の一部が故障しても3系統のうち2系統の同一位
相の同期したクロックを供給することが出来る。
【0098】実施例7.図12は、この発明のさらに他
の実施例を示す図である。この実施例では、全てのクロ
ック回路に切り換え機構を設けるようにしたところだけ
が実施例6と異なる。以下、この実施例の動作を説明す
る。
【0099】クロックボードの各構成要素が正常な場合
の動作は実施例6と同じであるので、クロック発生器1
1aに障害が発生した場合について説明する。クロック
発生器11aに障害が発生し、クロック発生器11aの
周波数が低下しはじめると位相比較器14aの入力側の
位相がVCO17aの出力に比べて遅れが発生してくる
ため、位相比較器11aの出力電圧が低下し、LPF1
5a及びAMP16aを経由したVCO17aの入力電
圧が低下してくる。そして、図3に示すコンパレータ2
1によってVrefBよりも電圧が低いと判断され、C
MP18aにより異常が検出される。この異常は切り換
え信号#1が有意状態”1”となることにより切り換え
制御回路13aに伝えられる。切り換え制御回路13a
は切り換え機構12aのSW1Aをb側に切り換えると
共に動作モード信号#1をスレーブ状態”0”として出
力する。
【0100】その結果、位相比較器14aの入力はCL
K#2に切り換わり、VCO17aの出力の位相と比較
される。位相比較器14aに入力された信号の位相の変
化に応じた電圧が、LPF15a及びAMP16aを経
由してVCO17aに入力され、VCO17aは、電圧
制御型発振器として動作する。こうして、CLK#2と
同一位相で同期したクロック信号出力をCLK#1とし
て得ることが出来る。
【0101】また、切り換え制御回路13bは動作モー
ド信号#1がスレーブ状態”0”に切り換わると直ちに
切り換え機構12bのSW2Aをe側にして、位相比較
器14bの入力をクロック発生器11bに切り換える。
この信号はVCO17bの出力の位相と比較され、次第
にクロック発生器11bと同一位相の同期したクロック
出力をCLK#2として得ることが出来る。
【0102】一方、切り換え制御回路13cは動作モー
ド信号#1がスレーブ状態”0”に切り換わると直ちに
切り換え機構12cのSW3Bをl側にして、位相比較
器14cの入力をCLK#2に切り換える。この信号は
VCO17cの出力の位相と比較され、同様に図12上
の上段に配置されたクロックボードから出力されるクロ
ック信号CLK#2と同一位相の同期したクロック出力
を出力CLK#3として得ることが出来る。
【0103】このようにして、CLK#1、CLK#
2、CLK#3は同一位相の同期したクロックとなり、
CPUボード2には同期したCLK#1、CLK#2及
びCLK#3が供給され、システムブリッジボード4に
は同期したCLK#1とCLK#2が供給される。
【0104】以上のように、この実施例7によれば、2
組のクロック発生器と、位相比較器とローパスフィルタ
と増幅器と電圧制御型発振器とを有するPLL回路と、
切り換え機構とを備えるようにクロックボードを構成す
るようにしたことによって、クロック発生器の一式が故
障しても3系統の同一位相の同期したクロックを供給す
ることが出来、PLL回路の一部が故障しても3系統の
うち2系統の同一位相の同期したクロックを供給するこ
とが出来る。
【0105】実施例8.この実施例は、実施例6におい
て使用した図11を基本にして説明する。実施例6では
VCOの入力電圧を検出するために図3に示すような構
成のウィンドウ・コンパレータを用いたが、この実施例
8は、このウィンドウ・コンパレータを図6に示すよう
に基準電圧VrefA、VrefBを可変にして、PL
L回路の組毎に基準電圧の設定を変えられるようにした
ものである。
【0106】CMP18aの基準電圧をVrefA1、
VrefB1、CMP18bの基準電圧をVrefA
2、VrefB2、CMP18cの基準電圧をVref
A3、VrefB3とし、VrefA1<VrefA2
<VrefA3、VrefB1<VrefB2<Vre
fB3となるように設定しておく。
【0107】クロックボード1の各構成要素が正常な場
合には実施例6と同じ動作となるので説明は省略して、
位相比較器14aに障害が発生し、位相比較器14aの
出力電圧が低下した場合について説明する。この場合、
LPF15a及びAMP16aを経由したVCO17a
の入力電圧が低下してくる。その結果、CLK#1の周
波数が低下しはじめ、位相比較器14bの入力側の位相
がVCO17bの出力に比べて遅れが発生し、位相比較
器14bの出力電圧がを低下する。
【0108】その結果、位相比較器14cの入力側の位
相がVCO17cの出力に比べて遅れが発生し、位相比
較器14cの出力電圧が低下する。そして一定のウィン
ドウ電圧を越えると、VrefA1<VrefA2<V
refA3とVrefB1<VrefB2<VrefB
3に設定されているので、最初にCMP18aによって
異常が検出される。この異常は切り換え信号#1が有意
状態”1”となることにより切り換え制御回路13aに
通知される。切り換え制御回路13aは、クロック有効
信号#1をディセーブル状態”0”にして出力する。
【0109】一方、切り換え制御回路13bは、クロッ
ク有効信号#1がディセーブル状態”0”となったため
切り換え機構12bのSW2Aをe側に切り換える。そ
の結果、クロック発生器11bの出力が位相比較器14
bに入力され、VCO17bの出力の位相と比較され
る。位相比較器14bに入力された信号の位相に変化に
応じた電圧が、LPF15b及びAMP16bを経由し
てVCO17bに入力される。このVCO17bは、電
圧制御型発振器として動作するので、クロック発生器1
1bと同一位相の同期したクロック信号出力をCLK#
2として得ることが出来る。
【0110】さらに、切り換え制御回路13cはクロッ
ク有効信号#1がディセーブル状態”0”となるために
切り換え機構12cのSW3Bをl側に切り換える。こ
の結果、CLK#2が位相比較器14cに入力され、V
CO17cの出力の位相と比較される。位相比較器14
cに入力された信号の位相の変化に応じた電圧が、LP
F15c及びAMP16cを経由してVCO17cに入
力される。このVCO17cはVCO17bと同様の動
作をする。こうして、CLK#2と同一位相の同期した
クロック信号出力をCLK#3として得ることが出来
る。
【0111】このようにして、CLK#1に対応したク
ロック有効信号はディセーブル状態”0”、CLK#
2、CLK#3は同一位相の同期したクロックとなるの
で、CPUボード2はCPU多数決回路9と10でプロ
セッサ6をシステムから切り離し、システムブリッジボ
ード4もシステムバス#1を切り離すが、プロセッサ7
と8、CPU多数決回路9と10、システムバス#2は
CLK#2、CLK#3によって正常に動作を継続する
ためにシステムとしては動作を継続することが出来る。
【0112】以上のように、この実施例8によれば、P
LL回路の組毎にVCOの入力電圧の異常の検出タイミ
ングを変えることが出来るので、クロック発生器に同期
したクロックを出力するPLL回路のウィンドウ・コン
パレータの基準電圧を最も速く障害検出できるように設
定することにより、速やかに同期する対象を切り換える
ことが出来ると共に、複数のウィンドウ・コンパレータ
が同時に障害を検出することを防ぐことが出来る。な
お、この実施例8を実施例5または実施例7に対して実
施することが可能である。
【0113】実施例9.この実施例も、実施例6におい
て使用した図11を基本にして説明する。実施例6では
VCOの入力電圧を検出するために図3に示すような構
成のウィンドウ・コンパレータを用いたが、この実施例
9は、このウィンドウ・コンパレータ部分を図13に示
すようにを多重化構成とし、その多数決結果をVCO入
力電圧の異常検出結果とするとともに、多重化されてい
るウィンドウ・コンパレータの1つの故障を検出するよ
うにしたものである。なお図13には、1回路分だけし
か図示されていないが、全てのクロック供給回路に適用
されるものである。
【0114】クロックボード1の各構成要素が正常な場
合には実施例6と同じ動作となるので説明を省略し、C
MP18aに障害が発生した場合について説明をする。
クロック発振器11aの出力信号は位相比較器14aに
入力され、VCO17aの出力の位相と比較され、位相
比較器14aに入力された信号の位相の変化に応じた電
圧が、LPF15a及びAMP16aを経由してVCO
17aに入力される。また、このVCO17aの入力電
圧は、図11に示す3重化されたウィンドウ・コンパレ
ータによって異常検出される。この時、3つのCMP1
8aの1つが故障しているために、故障しているCMP
18aの出力と他の2つのCMP18aとの出力が異な
り、多数決回路22aより多数決エラー信号#1が有意
状態”1”として出力され、システムとしては故障を検
出することが出来る。
【0115】しかし、VCO17aの入力電圧は規定電
圧内であるために多数決回路22aの出力である切り換
え信号#1はディセーブル状態”0”であり、切り換え
制御回路13aよりクロック有効信号は有意状態”1”
として出力される。こうして、クロック発生器11aと
同一位相の同期したクロック信号出力をCLK#1とし
て得ることが出来る。
【0116】また、クロック有効信号#1が有意状態”
1”のままであるために切り換え制御回路13bは、現
状をそのまま維持するので、CLK#1と同一位相の同
期したクロック信号出力をCLK#2として得ることが
出来る。また、切り換え制御回路13cも、クロック有
効信号#1が有意状態”1”であるために現状をそのま
ま維持するのでCLK#1と同一位相の同期したクロッ
ク信号出力をCLK#3に得ることが出来る。
【0117】このようにして、CMP18aが故障した
場合には多数決エラー信号によって障害が報告される
が、CLK#1、CLK#2、CLK#3は同一位相の
同期したクロックとなり、CPUボード2には同期した
CLK#1、CLK#2とCLK#3が供給され、シス
テムブリッジボード4には同期したCLK#1とCLK
#2が供給される。
【0118】以上のように、この実施例9によれば、ウ
ィンドウ・コンパレータを3重化構成とすることによっ
て、ウィンドウ・コンパレータの故障を検出し、その故
障をシステムに通知することが出来ると共に、ウィンド
ウ・コンパレータの故障によってクロック信号の出力が
正常に行われているにも拘らず誤って当該の系の動作を
停止させることを防ぐことが出来る。なお、この実施例
9を実施例5または実施例7に適用することも可能であ
る。
【0119】実施例10.図14は、この発明のさらに
他の実施例を示す図である。この実施例は実施例5を基
本にしたもので、実施例5ではクロック信号と共にクロ
ック有効信号を出力していたのを、障害が発生した場合
にはクロック出力を停止することによってクロック信号
が有効でないことをCPUボードなどに通知するように
したものである。
【0120】まず、クロックボードが正常な場合の動作
について説明する。クロック発振器11aの出力信号は
位相比較器14aに入力され、VCO17aの出力の位
相と比較される。位相比較器14aに入力された信号の
位相の変化に応じた電圧が、LPF15a及びAMP1
6aを経由してVCO17aに入力される。このVCO
17aは電圧制御型発振器として動作するので、クロッ
ク発生器11aと同一位相の同期したクロック信号出力
をCLK#1として得ることが出来る。
【0121】また、位相比較器14bにはCLK#1が
入力され、VCO17bの出力の位相と比較される。位
相比較器14bに入力された信号の位相の変化に応じた
電圧が、LPF15b及びAMP16bを経由してVC
O17bに入力される。このVCO17bはVCO17
aと同じ動作をするので、CLK#1と同一位相の同期
したクロック信号出力をCLK#2として得ることが出
来る。
【0122】さらに、位相比較器14cにもCLK#1
が入力され、VCO17cの出力の位相と比較される。
位相比較器14bに入力された信号の位相の変化に応じ
た電圧が、LPF15c及びAMP16cを経由してV
CO17cに入力される。このVCO17cもVCO1
7aと同じ動作をするので、CLK#1と同一位相の同
期したクロック信号出力をCLK#3に得ることが出来
る。
【0123】このようにして、CLK#1、CLK#
2、CLK#3は同一位相の同期したクロックとなり、
CPUボード2には同期したCLK#1、CLK#2と
CLK#3が供給され、システムブリッジボード4には
同期したCLK#1とCLK#2が供給される。
【0124】次に、位相比較器14bに障害が発生し、
位相比較器14bの出力電圧が低下した場合について説
明する。この場合、LPF15b及びAMP16bを経
由したVCO17bの入力電圧が低下してきて、一定の
ウィンドウ電圧を越えるとCMP18bにより異常が検
出される。この異常は切り換え信号#2が優位”1”と
なることにより切り換え制御回路13bに通知され、切
り換え制御回路13bは出力ドライバ23bをディセー
ブル状態”0”とするので、CLK#2の出力が停止す
る。一方、CLK#1とCLK#3は正常に出力を継続
する。
【0125】従って、CPUボード2はクロックボード
からのCLK#2が停止するために、CPU多数決回路
9と10でプロセッサ7をシステムから切り離し、シス
テムブリッジボード4もシステムバス#2を切り離す
が、プロセッサ6と8、CPU多数決回路9と10、シ
ステムバス#1はCLK#1、CLK#3によって正常
に動作を継続するためにシステムとしては動作を継続す
ることが出来る。
【0126】以上のように、この実施例10によれば、
クロックボード内の障害を検出した場合にクロック信号
の出力を停止することによって、クロック信号を使う側
での誤動作を防ぐことが出来る。なお、この実施例10
を実施例5乃至実施例9と組み合わせて実施することも
可能である。
【0127】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、位相
比較器とローパスフィルタと増幅器と電圧制御発振器と
を有するPLL回路と、クロック発生器と、前記増幅器
の出力の異常を検知するウインドウ比較器と、このウイ
ンドウ比較器の出力に基づき前記位相比較器へ供給する
クロックを制御するクロック制御手段とを有するクロッ
ク回路を複数備えるように構成したので、クロック回路
の1つをマスターモードで、他のクロック回路をスレー
ブモードで動作させ、各クロック回路の位相を揃えると
共に上記マスターモードのクロック回路に異常が発生す
ると自動的にスレーブモードで動作中のクロック回路の
1つをマスターモードに切り換えることができる。
【0128】また、クロック回路を別々のボードで構成
するようにしたのでクロックボードの交換をシステムの
動作中でも行うことができる。
【0129】また、クロック回路の全てを同一のボード
上に構成するようにしたのでボード枚数が1枚で良くシ
ステムの構成が簡単になる。
【0130】また、クロック発生器の出力を、PLL回
路とウインドウ比較器と制御手段とで構成された複数組
のクロック回路の中の1組のクロック回路の位相比較器
に供給し、他のクロック回路の位相比較器には前記クロ
ック発生器の出力が供給されるクロック回路の出力を供
給するようにしたので、複数組のクロック回路の1つに
故障が発生しても、クロックの供給を受ける装置では、
正常なクロックだけを使って正常動作を継続できる。
【0131】また、第1のクロック発生器とPLL回路
とウインドウ比較器と制御手段とを備えた第1のクロッ
ク回路と、PLL回路とウインドウ比較器と制御手段を
備えた複数組のクロック回路と、第2のクロック発生器
とを同一ボード上に構成し、第2のクロック発生器の出
力を前記複数組のクロック回路の1組の位相比較器の入
力として供給するようにしたので、マスターモードのク
ロック回路に障害が発生しても、他のクロック回路が自
動的にマスターモードを引き継ぐことができる。
【0132】また、PLL回路とウインドウ比較器と制
御手段とを備えた複数組のクロック回路と、複数組のク
ロック発生器とを同一ボード上に構成し、クロック発生
器の出力を複数組のクロック回路の位相比較器の入力と
して供給するようにしたので、同様にマスターモードの
クロック回路に障害が発生しても、他のクロック回路が
自動的にマスターモードを引き継ぐことができる。
【0133】また、電圧制御型発振器の出力を出力ドラ
イバーで駆動し、この出力ドライバーを制御回路で制御
して出力を停止するようにしたので、クロックの供給を
受ける装置がクロックの異常により誤動作するのを防止
することができる。
【0134】また、ウインドウ比較器のレファレンス電
圧を可変にしたので、各クロック回路毎に設定値を変え
ることができ、マスターモードのウインドウ比較器のレ
ファレンス電圧を最も速く障害検知できるように設定す
ることにより、他のクロック回路に速やかにマスターモ
ードを引き継ぐことができる。
【0135】また、各クロック回路のウインドウ比較器
を多重にしたので、ウインドウ比較器の1つに故障が発
生しても、動作を問題なく継続できる。
【0136】また、各クロック回路のウインドウ比較器
を3重構成にして、その出力を多数決回路でチェックす
るようにしたので、簡単な構成で、ウインドウ比較器の
1つに故障が発生しても、動作を問題なく継続できるク
ロック供給装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明によるクロック供給回路を適用する
システム構成を示すブロック図である。
【図2】 実施例1におけるクロックボード(クロック
供給回路)の構成を示すブロク図である。
【図3】 実施例1におけるウィンドウ・コンパレータ
の構成を示すブロック図である。
【図4】 この発明の実施例1乃至実施例4における動
作状態と切り換え機構との関係を説明する図である。
【図5】 この発明の実施例1乃至実施例4における動
作状態の遷移を説明する図である。
【図6】 実施例2におけるウィンドウ・コンパレータ
の構成を示すブロック図である。
【図7】 実施例3におけるウィンドウ・コンパレータ
の構成を示すブロック図である。
【図8】 実施例4におけるクロックボードの構成を示
すブロック図である。
【図9】 実施例5を適用するシステム構成を示すブロ
ック図である。
【図10】実施例5におけるクロックボードの構成を示
すブロック図である。
【図11】 実施例6におけるクロックボードの構成を
示すブロック図である。
【図12】 実施例7におけるクロックボードの構成を
示すブロック図である。
【図13】 実施例9におけるクロックボードの構成を
示すブロック図である。
【図14】 実施例10におけるクロックボードの構成
を示すブロック図である。
【図15】 従来のクロック供給回路を使用した共通バ
スシステム構成を示す図である。
【図16】 従来のクロック供給回路の構成を示す図で
ある。
【図17】 従来のクロック供給回路で使用しているP
LL回路の構成図である。
【符号の説明】
1 クロックボード、2 CPUボード、3 メモリ、
4 システムブリッジ、5 I/O制御ボード、6〜8
プロセッサ、9〜10 Voter、11クロック発
生器、12 切り換え機構、13 切り換え制御回路、
14 位相比較器、15 ローパスフィルタ、16 増
幅器、17 電圧制御型発振器、18ウィンドウ・コン
パレータ、19 バックボード、20〜21 コンパレ
ータ、22 多数決回路、23 出力ドライバ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−37459(JP,A) 特開 平7−193495(JP,A) 特開 平5−227016(JP,A) 特開 平4−312159(JP,A) 特開 平4−135268(JP,A) 特開 平4−90016(JP,A) 特開 昭57−204932(JP,A) 特開 昭54−100242(JP,A) 実開 昭57−189033(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06F 1/04 G06F 11/18 H03L 7/00 H03L 7/18 H04L 1/22 H04L 7/00

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クロック発生器と、PLL回路と、ウイ
    ンドウ比較器と、制御手段とを有するクロック回路を複
    数備え、 前記クロック発生器は、第1のクロックを発生し、 前記PLL回路は、位相比較器とこの位相比較器の出力
    を入力するローパスフィルタとこのローパスフィルタの
    出力を増幅する増幅器とこの増幅器の出力電圧に応じて
    周波数が変化する第2のクロックを発生する電圧制御発
    振器とを有し、 前記ウインドウ比較器は、前記増幅器の出力の異常を検
    知し、 前記制御手段は、前記ウインドウ比較器の出力に基づ
    き、前記第1のクロックか他のクロック回路から供給さ
    れるクロックのいずれか1つを選択するように制御し、 前記位相比較器は、前記制御手段から出力されるクロッ
    クの位相と前記第2のクロックの位相を比較し、 前記クロック回路の1つをマスターモードとして、他の
    クロック回路をスレーブモードとして動作させ、各クロ
    ック回路の位相を揃えると共に前記マスターモードのク
    ロック回路に異常が発生すると自動的にスレーブモード
    で動作中のクロック回路の1つをマスターモードに切り
    換えることを特徴とするクロック供給装置。
  2. 【請求項2】 上記クロック回路がそれぞれ独立したボ
    ードで形成されていることを特徴とする請求項1に記載
    のクロック供給装置。
  3. 【請求項3】 上記複数のクロック回路が同一のボード
    上に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の
    クロック供給装置。
  4. 【請求項4】 PLL回路と、ウインドウ比較器と、制
    御手段とを備えた複数組のクロック回路と1組のクロッ
    ク発生器とを同一のボード上に構成し、前記クロック発生器は、第1のクロックを発生し、 前記PLL回路は、位相比較器とこの位相比較器の出力
    を入力するローパスフィルタとこのローパスフィルタの
    出力を増幅する増幅器とこの増幅器の出力電圧に応じて
    周波数が変化する第2のクロックを発生する電圧制御発
    振器とを有し、 前記ウインドウ比較器は、上記増幅器の出力の異常を検
    知し、 前記制御手段は、前記ウインドウ比較器の出力に基づ
    き、前記第2のクロックの有効性を示す信号を制御し、 前記クロック発生器の出力を1組のクロック回路の位相
    比較器に供給し、他のクロック回路の位相比較器には前
    記クロック発生器の出力が供給されるクロック回路の出
    力を供給するようにし、前記位相比較器は、前記第1のクロック又は他のクロッ
    ク回路から供給されるクロックの位相と前記第2のクロ
    ックの位相を比較する ようにしたことを特徴とするクロ
    ック供給装置。
  5. 【請求項5】 第1のクロック回路と、複数組の第2の
    クロック回路と、第2のクロック発生器を同一ボード上
    に構成し、 前記第1のクロック回路は、第1のクロック発生器と、
    第1のPLL回路と、第1のウインドウ比較器と、第1
    の制御手段とを有し、 前記第1のクロック発生器は、第1のクロックを発生
    し、 前記第1のPLL回路は、第1の位相比較器とこの第1
    の位相比較器の出力を入力する第1のローパスフィルタ
    とこの第1のローパスフィルタの出力を増幅する第1の
    増幅器とこの第1の増幅器の出力電圧に応じて周波数が
    変化する第2のクロックを発生する第1の電圧制御発振
    器とを有し、 前記第1のウインドウ比較器は、前記第1の増幅器の出
    力の異常を検知し、 前記第1の制御手段は、前記第1のウインドウ比較器の
    出力に基づき、上記第2のクロックの有効性を示す信号
    を制御し、 前記第1の位相比較器は、前記第1のクロックの位相と
    前記第2のクロックの位相を比較し、 前記第2のクロック回路は、第2のPLL回路と、第2
    のウインドウ比較器と、第2の制御手段とを有し、 前記第2のPLL回路は、第2の位相比較器とこの第2
    の位相比較器の出力を入力する第2のローパスフィルタ
    とこの第2のローパスフィルタの出力を増幅する第2の
    増幅器とこの第2の増幅器の出力電圧に応じて周波数が
    変化する第3のクロックを発生する第2の電圧制御発振
    器とを有し、 前記第2のウインドウ比較器は、前記第2の増幅器の出
    力の異常を検知し、 前記第2の制御手段は、前記第2のウインドウ比較器の
    出力に基づき、前記第3のクロックの有効性を示す信号
    を制御し、 前記第2の位相比較器は、前記第2のクロック又は第2
    のクロック発生器の出力の位相と前記第3のクロックの
    位相を比較して位相差に応じて変化する電圧を出力し、 前記第2のクロック発生器の出力を1組の第2の制御手
    の入力として供給するようにしたことを特徴とするク
    ロック供給装置。
  6. 【請求項6】 PLL回路と、ウインドウ比較器と、制
    御手段とを有するm組(mは3以上の整数)のクロック
    回路と、n組(nはmより小さい正の整数)のクロック
    発生器とを同一ボード上に構成し、 前記クロック発生器は、第1のクロックを発生し、 前記PLL回路は、位相比較器とこの位相比較器の出力
    を入力するローパスフィルタとこのローパスフィルタの
    出力を増幅する増幅器とこの増幅器の出力電圧に応じて
    周波数が変化する第2のクロックを発生する電圧制御発
    振器とを有し、前記ウインドウ比較器は、前記増幅器の
    出力の異常を検知し、 前記制御手段は、前記ウインドウ比較器の出力に基づ
    き、前記第2のクロックの有効性を示す信号を制御する
    と共に前記第1のクロックか他のクロック回路から供給
    されるクロックのいずれか1つを選択するように制御
    し、 前記位相比較器は、前記制御手段から出力されるクロッ
    クの位相と前記第2のクロックの位相を比較し、 前記n組のクロック発生器の出力をn組のクロック回路
    制御手段の入力として供給するようにしたことを特徴
    とするクロック供給装置。
  7. 【請求項7】 前記電圧制御発振器の出力をバッファす
    る回路と、この回路の出力を抑止する手段を設けたこと
    を特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の
    クロックを供給装置。
  8. 【請求項8】 前記ウインドウ比較器のレファレンス電
    圧を可変にしたことを特徴とする請求項1乃至請求項7
    のいずれかに記載のクロック供給装置。
  9. 【請求項9】 前記ウインドウ比較器を複数備えその出
    力を比較する手段を備えたことを特徴とする請求項1乃
    至請求項8のいずれかに記載のクロック供給装置。
  10. 【請求項10】 前記ウインドウ比較器の数は3であ
    り、このウインドウ比較器の出力を比較する手段は多数
    決回路であることを特徴とする請求項9に記載のクロッ
    ク供給装置。
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