JP3327006B2 - 車両用走行誘導装置 - Google Patents

車両用走行誘導装置

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JP3327006B2
JP3327006B2 JP27944194A JP27944194A JP3327006B2 JP 3327006 B2 JP3327006 B2 JP 3327006B2 JP 27944194 A JP27944194 A JP 27944194A JP 27944194 A JP27944194 A JP 27944194A JP 3327006 B2 JP3327006 B2 JP 3327006B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は車両用走行誘導装置に
係り,特に,ナビゲーションシステム等に利用され,車
載センサなどにより得た交通密度に関する情報と地図情
報データとに基づいて目的地までの最適経路を決定し,
運転者に知らせる車両用走行誘導装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来における車両用走行誘導装置とし
て,例えば,道路側の道路交通情報センターとビーコン
により道路交通情報を受信する特開平2−129800
号公報に開示されている「車両用走行誘導装置」や,特
開平2−2499号公報に開示されている「移動体通信
システムにおける経路誘導方式」が知られている。
【0003】上記従来における車両用走行誘導装置(従
来例1)のシステム構成例を図12に示す。 同図にお
いて,本従来例の車両用走行誘導装置では,道路側に設
置される道路情報センター1201と,ビーコンと呼ば
れる交通情報の送受信装置1202−i(i=1〜n)
と,車両側に搭載される通信機等とを含んだナビゲーシ
ョンシステムとして構成されている。また,車両側に
は,通信機1203の他に,車速センサ1204,演算
処理装置1205,地図情報データベース1206,メ
モリ1207およびディスプレイ1208等が備えられ
ている。
【0004】この従来の車両用走行誘導装置では,道路
側に設置されるビーコン1202−iの近傍を通過する
際に,目的地までの複数の経路の渋滞情報を含む道路交
通情報を,車両側の通信機1203によって受信する。
そして,前記道路交通情報に含まれる目的地までの各経
路における走行速度とその距離から通過所要時間を計算
し,最適経路を決定している。これにより,渋滞の変化
に応じた最適経路を運転者に知らせている。
【0005】また,一般に安価なシステムとして,ナビ
ゲーションシステムのCD−ROM内に渋滞が頻発する
道路を記録しておき,その道路を走行しようとすると,
その渋滞情報を提示する装置(従来例2)も知られてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,上記に
示されるような従来例1における車両用走行誘導装置に
あっては,道路交通情報を受信するために道路側の道路
交通情報センターとビーコンを必要とするので,全国的
に展開整備するには莫大な費用と時間が必要であり,ま
た,現在,このような設備は大都市のごく一部の地域に
しか設置されていないので,全国の殆どの地域において
道路交通情報を受信できず,当該車両用走行誘導装置を
有効に活用することができないという問題点があった。
【0007】また,従来例2における安価なシステムに
あっては,実際にその道路が渋滞していないときにも渋
滞情報を提示してしまうため,経路誘導の情報として利
用できないという問題点があった。
【0008】この発明は,上記に鑑みてなされたもので
あって,目的地への複数の経路上のボトルネックにおけ
る走行速度を求め,最適経路を決定することにより,道
路側に施設を新設せずに,車両単独で渋滞の変化を予測
可能とし,経済的で,且つ,的確な経路誘導を実現する
ことを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に,この発明の請求項1に係る車両用走行誘導装置は,
図1に示す如く,自車走行区間の交通密度を測定する交
通密度測定手段101と,前記交通密度測定手段101
で測定した交通密度と,自車両が次に通過する交差点ま
たは分岐点の前後の区間の交通密度の比とに基づいて,
自車両が次に通過する区間の交通密度を算出し,交通密
度対走行速度の関係式に基づいて目的地に至る複数の経
路における走行速度を求める演算手段105と,前記走
行速度または前記走行速度に基づく目的地までの所要時
間により経路を選択する選択手段105aとを備えたも
のである。
【0010】また,請求項2に係る車両用走行誘導装置
は,請求項1に記載の車両用走行誘導装置において,少
なくとも交差点または分岐点の前後の区間の交通密度に
関する情報を保持する地図情報データベース104を備
え,前記地図情報データベース104の交通密度に関す
る情報は,前記交通密度測定手段101で測定した交通
密度に基づいて更新されるものである。
【0011】また,請求項3に係る車両用走行誘導装置
は,請求項1または2に記載の車両用走行誘導装置にお
いて,自車両の走行速度を測定する速度測定手段103
を備え,前記交通密度対走行速度の関係式は,前記交通
密度測定手段101で測定した交通密度および前記速度
測定手段103で測定した走行速度に基づいて修正され
るものである。
【0012】また,請求項4に係る車両用走行誘導装置
は,請求項1,2または3に記載の車両用走行誘導装置
において,前記交通密度測定手段101は,撮像カメラ
による画像データ,レーダによる車間距離データ,ある
いは走査レーダによる信号波形に基づいて交通密度を測
定するものである。
【0013】また,請求項5に係る車両用走行誘導装置
は,請求項1,2,3または4に記載の車両用走行誘導
装置において,前記交通密度対走行速度の関係式は,v
を走行速度,kを交通密度,A,Bを定数とするときの
Greenbergの式と呼ばれる次式 v=A×ln(B/k) ,Greenshieldsと呼ばれる次式 v=A×(1−k/B) ,あるいはUnderwoodの式と呼ばれる次式 v=A×exp(−k/B) ,若しくはこれら3式の組み合わせである。
【0014】
【作用】この発明の請求項1に係る車両用走行誘導装置
では,図1に示す如く,交通密度測定手段101により
自車走行区間の交通密度を測定し,演算手段105によ
り,前記交通密度測定手段101で測定した交通密度
と,自車両が次に通過する交差点または分岐点の前後の
区間の交通密度の比とに基づいて,自車両が次に通過す
る区間の交通密度を算出し,交通密度対走行速度の関係
式に基づいて目的地に至る複数の経路における走行速度
を求め,選択手段105aにより前記走行速度または前
記走行速度に基づく目的地までの所要時間により経路を
選択するようにしている。これにより,従来の車両用走
行誘導装置と比較して,道路側に設備を新設することな
く渋滞の変化を考慮した経路誘導が可能となる。
【0015】また,請求項2に係る車両用走行誘導装置
では,地図情報データベース104に少なくとも交差点
または分岐点の前後の区間の交通密度に関する情報を保
持し,前記地図情報データベース104の交通密度に関
する情報を,前記交通密度測定手段101で測定した交
通密度に基づいて更新するようにしている。これによ
り,渋滞等の交通状況の変化に対応した経路誘導が可能
となる。
【0016】また,請求項3に係る車両用走行誘導装置
では,速度測定手段103により自車両の走行速度を測
定し,前記交通密度対走行速度の関係式を,前記交通密
度測定手段101で測定した交通密度および前記速度測
定手段103で測定した走行速度に基づいて修正するよ
うにしている。これにより,実際の走行条件に対応した
関係式に修正でき,渋滞等の交通状況の変化にも対応で
き,より的確な経路誘導が可能となる。
【0017】また,請求項4に係る車両用走行誘導装置
では,前記交通密度測定手段101により,撮像カメラ
による画像データ,レーダによる車間距離データ,ある
いは走査レーダによる信号波形に基づいて交通密度を測
定するようにしている。これにより,より正確な交通密
度情報を得ることができる。特に,レーダによる車間距
離データによれば,より少ない計算量で交通密度を求め
ることができ,また走査レーダによる信号波形によれ
ば,より簡単な計算で交通密度を求めることができる。
【0018】また,請求項5に係る車両用走行誘導装置
では,前記交通密度対走行速度の関係式として,vを走
行速度,kを交通密度,A,Bを定数とするときのGr
eenbergの式と呼ばれる式{v=A×ln(B/
k)},Greenshieldsと呼ばれる式{v=
A×(1−k/B)},あるいはUnderwoodの
式と呼ばれる式{v=A×exp(−k/B)},若し
くはこれら3式の組み合わせを用いるようにしている。
これにより,交通密度対走行速度の関係式をより適切な
ものとすることができ,より的確な経路誘導が可能とな
る。
【0019】
【実施例】以下,この発明の車両用走行誘導装置につい
て,〔実施例1〕,〔実施例2〕,〔実施例3〕,〔実
施例4〕の順で図面を参照して詳細に説明する。
【0020】〔実施例1〕図2はこの発明に係る車両用
走行誘導装置のシステム構成を示すブロック図である。
同図においては,この実施例の車両用走行誘導装置のシ
ステム全体が示されており,GPS(Global Positioni
ng System)および推測航法によるナビゲーションシス
テムが含まれる。
【0021】図2において,この実施例の車両用走行誘
導装置は,CCDカメラ201,画像処理装置202,
車速センサ203,地図情報データベース104,演算
処理装置205,メモリ206およびディスプレイ20
7を備えて構成されている。
【0022】CCDカメラ201は,車両の前方上部に
設置され,自車前方の道路の画像データを取り込む。画
像処理装置202は,CCDカメラ201により撮影さ
れた自車前方の映像をデジタル画像データとして一定時
間間隔で入力し,画像データ中に含まれる車両の台数を
演算出力する。なお,CCDカメラ201および画像処
理装置202は,交通密度測定手段101に対応する。
【0023】車速センサ203は速度測定手段103に
対応するもので,車両走行速度を検出出力する。地図情
報データベース104は,CD再生装置およびCD−R
OMで構成され,詳細な道路情報が格納されている。
【0024】また演算処理装置205は演算手段105
および選択手段105aに対応し,画像処理装置202
からの出力画像データおよび車速センサ203からの車
両走行速度に基づき,最適経路の選択およびナビゲーシ
ョンシステムより得た自車位置に基づいた地図情報デー
タベース104の格納データを呼び出し,最適経路の判
定処理等を実行する。
【0025】メモリ206は,演算処理装置205が演
算を実行するときに必要なデータを一時的に記憶する。
ディスプレイ207は自車位置や目的地までの経路を,
例えば,液晶テレビ等を用いて表示する。
【0026】また,地図情報データベース104に格納
される詳細な道路情報としては,例えば, 交差点,分岐点および合流点の位置情報,ならび
に,交差点,分岐点および合流点によって区切られた区
間に関するデータ ボトルネックと呼ばれる車線の減少や合流等によっ
て渋滞の原因となっている地点について,車線数の減少
や合流する道路の車線数等の道路形状に関するデータ 交通密度対走行速度の関係式のデータ 交差点や分岐点の前後に位置する区間の交通密度の
比に関するデータ 等があり,これら各種の道路情報に関するデータがCD
−ROMに格納されている。
【0027】なお,ここで交通密度の比に関するデータ
は,国道,都道府県道および市町村道どうしの交差点や
分岐点の前後に位置する区間のものとし,例えば,交差
点や分岐点の前後500[m]にわたって年間の平均的
な交通密度を測定し,これをデータとする。
【0028】次に,この実施例の車両用走行誘導装置の
具体的な動作を説明する前に,まず,この実施例の基本
原理について説明する。交通密度を道路上の単位長さあ
たりに存在する車両の台数を表す変数として定義する。
この交通密度と走行速度との関係には,図3に示すよう
な相関関係がある。これは,走行速度をv,交通密度を
kとするとき,例えばGreenbergの式と呼ばれ
る次式で表すことができる。 v=A×ln{B/k} ・・・(1) ただし,A,Bは定数である。
【0029】図4は道路網の一例であり,現在,区間F
Aを走行している車両には,目的地に至る経路候補とし
て,ボトルネックBおよびCを含む第1の経路ABC
と,ボトルネックCを含む第2の経路ADCがある。
【0030】区間FAを走行中の車両は,まず,CCD
カメラ101より取り込んだ画像データから交通密度を
算定し,算定した交通密度と次に通過する交差点Aの前
後の区間FAと区間ABの交通密度の比とに基づいて,
区間AB上のボトルネックBにおける交通密度を求め
る。そして,ボトルネックBにおける走行速度を上記関
係式(1)に基づいて求める。
【0031】このように,この実施例では,目的地への
複数の経路上のボトルネックにおける走行速度を求め,
最適経路を決定することにより車両単独で渋滞の変化を
予測するという手法を採っている。
【0032】以下,この実施例の車両用走行誘導装置に
おける動作について詳細に説明する。図5は,演算処理
装置205により実行される目的地への最適経路判定処
理を示すフローチャートである。なお,ここでは,図4
に示す道路網において,現在走行地点から目的地へ向か
う場合を例にとって説明する。
【0033】まずステップS501では,ボトルネック
Fと交差点Aで区切られた区間FAを走行中に,目的地
へ至る次の第1経路ABCおよび第2経路ADCが,地
図情報データベース104より検索される。続いてステ
ップS502では,検索された第1経路ABCおよび第
2経路ADCにおけるボトルネックBおよびCに関する
データが,地図情報データベース104より検索され
る。
【0034】次いでステップS503では,当該車両の
前方で走行している車両の台数が測定可能であるか否か
を判断する。ここで,測定不能であると判断したときに
は上記ステップS501に戻り,反対に測定可能である
と判断したときには次のステップS504に移行する。
【0035】ステップS503における判断処理は次の
ようにして行われる。すなわち,まず,画像処理装置2
02に入力されたデジタル画像データの黒色部を抽出す
ることにより,前方走行車両のタイヤ,車両下部および
影の領域を取り出す。次に,こうして抽出された領域1
つを車両一台として数える。
【0036】ただし,並走車両のみを検出する必要があ
り,対向車や駐車車両がカウントされるのを回避するた
めに,抽出した領域の重心座標を求め,該重心座標のY
方向の値が直前に撮影した画像よりある一定値以上変化
したもの,すなわち一定の距離以上移動した車両は除外
する。ここで,前記領域のX方向の長さがある一定値以
上で,測定台数が1台の状態がある一定時間以上続く場
合には,前方直前に大型車が走行して視界を遮られて測
定不能であると見做し,車両の計算をある一定時間中止
する。
【0037】ステップS503において,測定可能であ
ると判断された場合には,ステップS504で交通密度
の測定処理を実行する。交差点AとボトルネックFで区
切られた区間FAを走行中に,CCDカメラ201から
取り込んだ画像データに基づいて算定した車両走行台数
の平均値を,交通密度に換算する。例えば,CCDカメ
ラ201が100[m]先の画像まで取り込み,走行車
両が4台測定された場合には,交通密度は40[台/K
m]となる。
【0038】次にステップS505では,分岐比率の読
み込みを行う。すなわち,次に通過する交差点Aの前後
の区間FAおよび区間ABの交通密度の比を,地図情報
データベース104より検索する。続いてステップS5
06では,ステップS504において求めた交通密度
と,ステップS505で検索した分岐点(A)の前後の
区間(FAおよびAB)における交通密度の比を用い
て,ステップS502で検索したボトルネック(B)に
おける交通密度を計算する。
【0039】ここで,この交通密度の計算値を実際の分
岐点後の区間(AB)での測定値と比較し,分岐点前後
の区間(FAおよびAB)の交通密度の比に関するデー
タを更新する。さらに,CD−ROM上の交通密度の比
に関するデータを曜日や時間帯別に記録しておき,読み
出し時の曜日や時間に応じてデータを取り出すようにし
てもよい。
【0040】次に,上記ステップS506に続いてステ
ップS507では,ステップS502で検索したボトル
ネック(B)における交通密度対走行速度の関係式(G
reenbergの式;(1)式)を用いて,ステップ
S506で求めた交通密度よりボトルネック(B)にお
ける走行速度を計算する。
【0041】ここで,これから通るように指示されてい
る経路上での突発的な事故や工事の情報をラジオ放送等
から得た場合には,運転者がディスプレイ207上の事
故用あるいは工事用のスイッチ(例えば,視線スイッチ
等)を押下することにより,ここで求めた走行速度を,
例えば50[%]低下させ,その経路へ運転者が誘導さ
れにくいようにすることにより対処する。この場合,道
路上に設置されたビーコンから事故や工事の情報を得る
ようにして自動的に切り替えてもよい。
【0042】次にステップS508では,ステップS5
01において検索した全ての経路について,上記ステッ
プS502〜S507までの処理を終了したか否かを判
断する。ステップS508において,全経路の計算が終
了していないと判断したときにはステップS502に戻
り,また,全経路の計算が終了したと判断したときには
次のステップS509に移行する。
【0043】ステップS509では,ステップS501
において検索した経路の内,ステップS507において
求めた走行速度が最も高い経路へ運転者を誘導する。ま
た,最も走行速度が高い経路が複数個ある場合には,距
離が最も短い経路に誘導する。次にステップS510で
は,目的地までの経路に分岐点があるか否かを判断し,
分岐点がないと判断したときには本処理を終了し,反対
に,分岐点があると判断したときにはステップS501
に戻る。
【0044】以上のように,この実施例の車両用走行誘
導装置における最適経路判定処理によれば,次のような
効果を得ることができる。すなわち,目的地への複数の
経路において,車載のCCDカメラ201で撮影した画
像データに基づく交通密度と,次に通過する分岐点の前
後の区間における交通密度の比とを用いて次の区間の交
通密度を求め,そして,交通密度対走行速度の関係式を
用いて該区間の走行速度を求め,最適経路を決定するこ
ととしたため,従来の車両用走行誘導装置と比較して,
道路側に設備を新設することなく渋滞の変化を考慮した
経路誘導が可能となる。
【0045】〔実施例2〕次に,この発明の実施例2に
係る車両用走行誘導装置について説明する。この実施例
の構成としては,実施例1(図2)と同様のシステム構
成を用いる。また,動作についても,目的地への最適経
路の判定処理は実施例1(図5)と同一である。
【0046】この実施例の特徴は,イグニションキーを
オンとした時点から,走行中に,ボトルネックにおける
交通密度対走行速度の関係式(Greenbergの
式;(1)式)の定数A,Bを修正するところにある。
以下,交通密度対走行速度における相関の修正処理の手
順を,図6のフローチャートを参照して説明する。
【0047】まずステップS601では,地図情報デー
タベース104のデータからナビゲーションシステムに
より自車位置情報を獲得し,自車両がボトルネック付近
を走行中であるか否かを判断する。
【0048】ステップS601において,ボトルネック
付近を走行中であると判断された場合には,ステップS
602で,自車両が近づいているボトルネックの形状を
地図情報データベース104より読み込み,さらにステ
ップS603で,CCDカメラ201から取り込んだ画
像データに基づいて交通密度を測定し,また車速センサ
203より走行速度を測定する。なお,ステップS60
1において,ボトルネック付近を走行中ではないと判断
した場合には,ステップS606に移行する。
【0049】次にステップS604では,ステップS6
03において読み込んだ交通密度と走行速度のデータを
加えて最小二乗法によって計算することにより,ステッ
プS602で読み込んだボトルネックにおける交通密度
対走行速度の関係式(Greenbergの式;(1)
式)の定数A,Bを修正する。ただし,シフトギアをR
に入れてから一定時間内,ならびに,速度が0[Km/
h]となってから一定時間経過した場合は,当該車両用
走行誘導装置の処理を停止させ,車庫入れ時または駐車
中はデータ収集を行わないようにする。
【0050】ステップS604で交通密度対走行速度の
相関修正を実行した後,ステップS605においては,
修正した関係式の定数データを,バッテリーバックアッ
プ機能付きのメモリ206に記憶してデータを更新す
る。そしてステップS606では,イグニションキーが
オンであるか否かを判断し,オンであると判断したとき
にはステップS601に戻り,反対に,オフであると判
断したときには本処理を終了する。
【0051】以上のように,この実施例の車両用走行誘
導装置によれば,実施例1の備える効果に加えて次の効
果を奏する。すなわち,ボトルネックを通過するたびに
交通密度対走行速度の関係式の定数を逐次修正するた
め,頻繁に通過するボトルネックについては,実際の走
行条件に対応した関係式に自動的に修正することができ
る。
【0052】〔実施例3〕次に,この発明の実施例3に
係る車両用走行誘導装置について説明する。図7は,こ
の実施例の車両用走行誘導装置の構成図である。
【0053】この実施例の構成は,実施例1(図2)の
構成と対比して,CCDカメラ201の代わりに,車両
前後のバンパーあるいは灯火装置に取付けられた赤外線
レーダ701が設置され,さらに,画像処理装置202
を設けていない構成となっている。また,他の構成要素
およびその機能は実施例1と同様であるため,図2と同
一符号を付してその説明を省略する。
【0054】次に,この実施例の車両用走行誘導装置の
動作について説明する。赤外線レーダ701では,自車
両の前後を走行する車両との車間距離を測定し,次式に
より交通密度に換算する。 (交通密度[台/km])={(車間距離[m])+
(車長[m])}/1000×(車線数) なお,目的地までの最適経路の判定は,実施例1におい
て示した図5の手順と同様である。
【0055】このように,この実施例では,赤外線レー
ダ701で測定される情報を直接用いることができるの
で,交通密度をより少ない計算量で求めることができ
る。
【0056】以上,実施例1,実施例2または実施例3
を,図2または図7に示す構成に基づいて説明したが,
具体的な構成はこれに限定されるものではなく,この発
明の要旨を逸脱しない範囲において,変更や追加等があ
ってもよい。
【0057】例えば,CD−ROMを地図情報データベ
ース104として用いているが,MD(ミニディスク)
等の記憶手段を用いてボトルネックにおける交通密度対
走行速度の関係式を修正した際に,MDのデータを直接
書換えてもよい。
【0058】また,実施例1では,最適経路の判定を目
的地への各経路上のボトルネックにおける走行速度を比
較して行ったが,各経路の長さを用いて所要時間につい
ても求めておき,運転者の好みに応じて,渋滞があって
も所要時間の短い経路とするか,あるいは所要時間が長
くても渋滞の無い経路とする,の何れかを選択させるよ
うにしてもよい。
【0059】さらに,実施例1では,交通密度対走行速
度の関係式に(1)式で表されるGreenbergの
式を用いているが,その他に, v=A×{1−k/B} ・・・(2) ただし,A,Bは定数により表されるGreenshi
eldsの式や, v=A×exp{−k/B} ・・・(3) ただし,A,Bは定数により表されるUnderwoo
dの式等の他の近似式を用いることもできる。あるいは
数種類の近似式をボトルネックによって使い分けるよう
にしてもよい。
【0060】〔実施例4〕次に,この発明の実施例4に
係る車両用走行誘導装置について説明する。図8は,こ
の実施例の車両用走行誘導装置の構成図である。
【0061】この実施例の構成は,実施例1(図2)の
構成と対比して,CCDカメラ201の代わりに,車両
前後および後部に装着された赤外線スキャニングレーダ
801が設置され,さらに,画像処理装置202を設け
ていない構成となっている。また,他の構成要素および
その構成は実施例1と同様であるため,図2と同一符号
を付してその説明を省略する。
【0062】次に,この実施例の車両用走行誘導装置の
動作について説明する。図9は,道路上を走行中の自車
両について,周辺状況の一例を示す説明図である。車両
の前後および後部に装着された赤外線スキャニングレー
ダ801は,ある一定周期で同期して往復運動を行う。
このとき,赤外線スキャニングレーダ801から発振さ
れる赤外線が物体によって遮断されると電流が流れる。
したがって,周辺状況が図9に示すような道路状況であ
る場合には,赤外線スキャニングレーダ801が往復す
ると,図10に示すような信号波形が検出される。
【0063】図10に示す前方赤外線スキャニングレー
ダ801からの信号波形および後方赤外線スキャニング
レーダ801からの信号波形の内,信号波形の1と3の
領域におけるパルスの立ち上がりを,周辺走行車両1台
として数える。ただし,対向車や路側帯の物体が数えら
れるのを防止するため,以下のようにしてパルスの立ち
上がりを数える。
【0064】すなわち,図11に示すように,図10に
おける信号波形の2と4の領域を,赤外線スキャニング
レーダ801が片道スキャンした時点Tを中心に折り返
し,信号波形の2’と4’の領域とする。次に,信号波
形の1と3の領域におけるパルスの立ち上がり時刻から
ある一定範囲内に,信号波形の2’と4’の領域にもパ
ルスの立ち上がりが1つだけ存在するかどうかを検索
し,存在する場合は周辺走行車両1台として数える。
【0065】例えば図11に示す例では,前方赤外線ス
キャニングレーダ801からの信号波形のパルスの立ち
上がりの内,パルス1,2,4および5が,後方赤外線
スキャニングレーダ801からの信号波形においても同
じ時刻周辺に存在するので,周辺走行車両は4台とな
る。
【0066】したがって,この実施例の車両用走行誘導
装置では,周辺走行車両台数の検出が,前方および後方
の赤外線スキャニングレーダ801からの信号波形のパ
ルスの立ち上がりを見るだけで実現可能となり,より簡
単な手法で周辺走行車両を検出することができる。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように,この発明の請求項
1に係る車両用走行誘導装置によれば,交通密度測定手
段により自車走行区間の交通密度を測定し,演算手段に
より,前記交通密度測定手段で測定した交通密度と,自
車両が次に通過する交差点または分岐点の前後の区間の
交通密度の比とに基づいて,自車両が次に通過する区間
の交通密度を算出し,交通密度対走行速度の関係式に基
づいて目的地に至る複数の経路における走行速度を求
め,選択手段により前記走行速度または前記走行速度に
基づく目的地までの所要時間により経路を選択すること
としたので,従来の車両用走行誘導装置と比較して,道
路側に設備を新設することなく渋滞の変化を考慮した経
路誘導が可能となる。
【0068】また,請求項2に係る車両用走行誘導装置
によれば,地図情報データベースに少なくとも交差点ま
たは分岐点の前後の区間の交通密度に関する情報を保持
し,前記地図情報データベースの交通密度に関する情報
を,前記交通密度測定手段で測定した交通密度に基づい
て更新することとしたので,渋滞等の交通状況の変化に
対応した経路誘導が可能となる。
【0069】また,請求項3に係る車両用走行誘導装置
によれば,速度測定手段により自車両の走行速度を測定
し,前記交通密度対走行速度の関係式を,前記交通密度
測定手段で測定した交通密度および前記速度測定手段で
測定した走行速度に基づいて修正することとしたので,
実際の走行条件に対応した関係式に修正でき,渋滞等の
交通状況の変化にも対応でき,より的確な経路誘導が可
能となる。
【0070】また,請求項4に係る車両用走行誘導装置
によれば,前記交通密度測定手段により,撮像カメラに
よる画像データ,レーダによる車間距離データ,あるい
は走査レーダによる信号波形に基づいて交通密度を測定
することとしたので,より正確な交通密度情報を得るこ
とができ,特に,レーダによる車間距離データによれ
ば,より少ない計算量で交通密度を求めることができ,
また走査レーダによる信号波形によれば,より簡単な計
算で交通密度を求めることができる。
【0071】また,請求項5に係る車両用走行誘導装置
によれば,前記交通密度対走行速度の関係式として,v
を走行速度,kを交通密度,A,Bを定数とするときの
Greenbergの式と呼ばれる式{v=A×ln
(B/k)},Greenshieldsと呼ばれる式
{v=A×(1−k/B)},あるいはUnderwo
odの式と呼ばれる式{v=A×exp(−k/
B)},若しくはこれら3式の組み合わせを用いること
としたので,交通密度対走行速度の関係式をより適切な
ものとすることができ,より的確な経路誘導が可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る車両用走行誘導装置の原理説明
図(クレーム対応図)である。
【図2】この発明の実施例1に係る車両用走行誘導装置
の構成図である。
【図3】実施例1における交通密度対走行速度の相関式
の一例であるGreenbregの式を表す説明図であ
る。
【図4】実施例1の最適経路判定の処理例として使用す
る走行経路例を示す説明図である。
【図5】実施例1における演算処理装置により実行され
る目的地への最適経路判定処理の手順を説明するフロー
チャートである。
【図6】この発明の実施例2に係る車両用走行誘導装置
の交通密度対走行速度の相関の修正処理の手順を説明す
るフローチャートである。
【図7】この発明の実施例3に係る車両用走行誘導装置
の構成図である。
【図8】この発明の実施例4に係る車両用走行誘導装置
の構成図である。
【図9】実施例4において道路上を走行中の車両の周辺
状況の一例を示す説明図である。
【図10】実施例4の赤外線スキャニングレーダから出
力される信号波形例を示す説明図である。
【図11】実施例4の赤外線スキャニングレーダから出
力される信号波形に加工処理を施した例を示す説明図で
ある。
【図12】従来の車両用走行誘導装置の構成図である。
【符号の説明】
101 交通密度測定手段 103 速度測定手段 104 地図情報データベース 105 演算手段 105a 選択手段 201 CCDカメラ 202 画像処理装置 205 演算処理装置 701 赤外線レーダ 801 赤外線スキャニングレーダ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01C 21/00 G08G 1/00 - 1/0969

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自車走行区間の交通密度を測定する交通
    密度測定手段と,前記交通密度測定手段で測定した交通
    密度と,自車両が次に通過する交差点または分岐点の前
    後の区間の交通密度の比とに基づいて,自車両が次に通
    過する区間の交通密度を算出し,交通密度対走行速度の
    関係式に基づいて目的地に至る複数の経路における走行
    速度を求める演算手段と,前記走行速度または前記走行
    速度に基づく目的地までの所要時間により経路を選択す
    る選択手段とを有することを特徴とする車両用走行誘導
    装置。
  2. 【請求項2】 前記車両用走行誘導装置は,少なくとも
    交差点または分岐点の前後の区間の交通密度に関する情
    報を保持する地図情報データベースを有し,前記地図情
    報データベースの交通密度に関する情報は,前記交通密
    度測定手段で測定した交通密度に基づいて更新されるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の車両用走行誘導装置。
  3. 【請求項3】 前記車両用走行誘導装置は,自車両の走
    行速度を測定する速度測定手段を有し,前記交通密度対
    走行速度の関係式は,前記交通密度測定手段で測定した
    交通密度および前記速度測定手段で測定した走行速度に
    基づいて修正されることを特徴とする請求項1または2
    に記載の車両用走行誘導装置。
  4. 【請求項4】 前記交通密度測定手段は,撮像カメラに
    よる画像データ,レーダによる車間距離データ,あるい
    は走査レーダによる信号波形に基づいて交通密度を測定
    することを特徴とする請求項1,2または3に記載の車
    両用走行誘導装置。
  5. 【請求項5】 前記交通密度対走行速度の関係式は,v
    を走行速度,kを交通密度,A,Bを定数とするときの
    Greenbergの式と呼ばれる次式 v=A×ln(B/k) ,Greenshieldsと呼ばれる次式 v=A×(1−k/B) ,あるいはUnderwoodの式と呼ばれる次式 v=A×exp(−k/B) ,若しくはこれら3式の組み合わせであることを特徴と
    する請求項1,2,3または4に記載の車両用走行誘導
    装置。
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