JP3326274B2 - 密閉型アルカリ蓄電池 - Google Patents
密閉型アルカリ蓄電池Info
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
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- Y02P70/50—Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product
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- Secondary Cells (AREA)
- Connection Of Batteries Or Terminals (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリアミド樹脂製の不織
布シートをセパレータとして用いた密閉型アルカリ蓄電
池に関する。
布シートをセパレータとして用いた密閉型アルカリ蓄電
池に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
密閉型アルカリ蓄電池のセパレータとしては、一般にポ
リアミド樹脂製の不織布シートが用いられている。これ
は、ポリアミド樹脂は保液性が高く、電池内圧が急上昇
する充電末期又は過充電時に安全弁から電解液がリーク
(漏液)しにくいからである。
密閉型アルカリ蓄電池のセパレータとしては、一般にポ
リアミド樹脂製の不織布シートが用いられている。これ
は、ポリアミド樹脂は保液性が高く、電池内圧が急上昇
する充電末期又は過充電時に安全弁から電解液がリーク
(漏液)しにくいからである。
【0003】しかしながら、ポリアミド樹脂製の不織布
シートをセパレータとして用いたアルカリ蓄電池には、
保存特性が良くないという問題がある。これは、ポリア
ミド樹脂中のアミド基が分解し、この分解により電解液
中に生成した硝酸イオン(NO3 - )又は亜硝酸イオン
(NO2 - )が、正極側で酸化され、負極側で還元され
るという反応が繰り返されること(シャトル効果)によ
り、自己放電が起こるためと言われている。
シートをセパレータとして用いたアルカリ蓄電池には、
保存特性が良くないという問題がある。これは、ポリア
ミド樹脂中のアミド基が分解し、この分解により電解液
中に生成した硝酸イオン(NO3 - )又は亜硝酸イオン
(NO2 - )が、正極側で酸化され、負極側で還元され
るという反応が繰り返されること(シャトル効果)によ
り、自己放電が起こるためと言われている。
【0004】本発明は、上述の問題を解決するべくなさ
れたものであって、その目的とするところは、この種の
自己放電を抑制することにより保存特性に優れた密閉型
アルカリ蓄電池を提供するにある。
れたものであって、その目的とするところは、この種の
自己放電を抑制することにより保存特性に優れた密閉型
アルカリ蓄電池を提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明に係る密閉型アルカリ蓄電池(以下、「本発明
電池」と称する。)は、正極シートと負極シートとをセ
パレータとしてのポリアミド樹脂製の不織布シートを介
して渦巻き状に巻回してなる電極体と、安全弁とを備え
る密閉型アルカリ蓄電池であって、スルホン化ポリプロ
ピレン樹脂製の不織布シートがアルカリ電解液に濡れる
位置に配されてなる。
の本発明に係る密閉型アルカリ蓄電池(以下、「本発明
電池」と称する。)は、正極シートと負極シートとをセ
パレータとしてのポリアミド樹脂製の不織布シートを介
して渦巻き状に巻回してなる電極体と、安全弁とを備え
る密閉型アルカリ蓄電池であって、スルホン化ポリプロ
ピレン樹脂製の不織布シートがアルカリ電解液に濡れる
位置に配されてなる。
【0006】スルホン化ポリプロピレン樹脂製の不織布
シートを電池缶内に配する位置は、アルカリ電解液に濡
れる箇所であれば特に限定されない。具体的な配置方法
としては、例えば正極シートの巻き始め部又は負極シ
ートの巻き始め部(巻回基端部)を被覆するようにスル
ホン化ポリプロピレン樹脂製の不織布シートを折り曲げ
て配する方法、電極体の外周に巻き付けて配する方法
(これに代えて筒状の不織布シートを用いてもよい)、
電極タブ(正極シートのタブ又は負極シートのタブ)
と電極体との間の絶縁部材として従来用いられている塩
化ビニルシート、ポリプロピレンシート、ポリエチレン
シートなどに代えてスルホン化ポリプロピレン樹脂製の
不織布シートを用いる方法などが挙げられる。なかで
も、保存特性を大幅に改善する上で、及びの配置方
法が好ましい。図1、図2及び図3に、順に上記、
及びの配置方法を断面図にて模式的に示す。なお、各
図中の実質的に同じ部材については、同一の符号を付し
て示してある。
シートを電池缶内に配する位置は、アルカリ電解液に濡
れる箇所であれば特に限定されない。具体的な配置方法
としては、例えば正極シートの巻き始め部又は負極シ
ートの巻き始め部(巻回基端部)を被覆するようにスル
ホン化ポリプロピレン樹脂製の不織布シートを折り曲げ
て配する方法、電極体の外周に巻き付けて配する方法
(これに代えて筒状の不織布シートを用いてもよい)、
電極タブ(正極シートのタブ又は負極シートのタブ)
と電極体との間の絶縁部材として従来用いられている塩
化ビニルシート、ポリプロピレンシート、ポリエチレン
シートなどに代えてスルホン化ポリプロピレン樹脂製の
不織布シートを用いる方法などが挙げられる。なかで
も、保存特性を大幅に改善する上で、及びの配置方
法が好ましい。図1、図2及び図3に、順に上記、
及びの配置方法を断面図にて模式的に示す。なお、各
図中の実質的に同じ部材については、同一の符号を付し
て示してある。
【0007】図1に示すように、一方の電極シート(正
極シート又は負極シート)1の巻回基端部1aを被覆す
るようにスルホン化ポリプロピレン樹脂製の不織布シー
ト2を配した場合は、巻回時に電極シート1の巻回基端
部1aの角部がセパレータ3を突き破りにくくなるの
で、保存特性が改善される他、内部ショートの発生率が
低くなる。
極シート又は負極シート)1の巻回基端部1aを被覆す
るようにスルホン化ポリプロピレン樹脂製の不織布シー
ト2を配した場合は、巻回時に電極シート1の巻回基端
部1aの角部がセパレータ3を突き破りにくくなるの
で、保存特性が改善される他、内部ショートの発生率が
低くなる。
【0008】図2に示すように、電極体4の外周面にス
ルホン化ポリプロピレン樹脂製の不織布シート2を配し
た場合は、保存特性が改善される他、電池缶内への電極
体4の収納が容易になる。
ルホン化ポリプロピレン樹脂製の不織布シート2を配し
た場合は、保存特性が改善される他、電池缶内への電極
体4の収納が容易になる。
【0009】図3に示すように、電極タブ5と電極体4
との間の絶縁部材として従来の塩化ビニルシートなどに
代えてスルホン化ポリプロピレン樹脂製の不織布シート
2を用いた場合は、保存特性改善効果は先の2例に比し
若干劣るものの、新たな部材を追加することなく、保存
特性を改善することが可能となる。
との間の絶縁部材として従来の塩化ビニルシートなどに
代えてスルホン化ポリプロピレン樹脂製の不織布シート
2を用いた場合は、保存特性改善効果は先の2例に比し
若干劣るものの、新たな部材を追加することなく、保存
特性を改善することが可能となる。
【0010】本発明においてスルホン化ポリプロピレン
樹脂製の不織布シートを電解液に濡れる位置に配する必
要があるのは、電解液中に溶存せる硝酸イオン又は亜硝
酸イオンを捕捉して自己放電の原因となるシャトル効果
を抑制するためには、スルホン化ポリプロピレン樹脂製
の不織布シートを電解液と接触させる必要があるからで
ある。
樹脂製の不織布シートを電解液に濡れる位置に配する必
要があるのは、電解液中に溶存せる硝酸イオン又は亜硝
酸イオンを捕捉して自己放電の原因となるシャトル効果
を抑制するためには、スルホン化ポリプロピレン樹脂製
の不織布シートを電解液と接触させる必要があるからで
ある。
【0011】本発明におけるスルホン化ポリプロピレン
樹脂製の不織布シートとしては、後述する実施例に示す
ように、分子内にイオウを0.1〜2.0重量%含有す
るスルホン化ポリプロピレン樹脂を用いたものが好適に
用いられる。
樹脂製の不織布シートとしては、後述する実施例に示す
ように、分子内にイオウを0.1〜2.0重量%含有す
るスルホン化ポリプロピレン樹脂を用いたものが好適に
用いられる。
【0012】
【作用】セパレータとしてのポリアミド樹脂製の不織布
シート中のポリアミド樹脂が分解すると、電解液中に硝
酸イオン(NO3 - )、亜硝酸イオン(NO2 - )など
が生成するが、これらのイオンは、スルホン化ポリプロ
ピレン樹脂製の不織布シートに捕捉されて、極板間の移
動が阻止される。このため、シャトル効果に因る自己放
電が抑制される。
シート中のポリアミド樹脂が分解すると、電解液中に硝
酸イオン(NO3 - )、亜硝酸イオン(NO2 - )など
が生成するが、これらのイオンは、スルホン化ポリプロ
ピレン樹脂製の不織布シートに捕捉されて、極板間の移
動が阻止される。このため、シャトル効果に因る自己放
電が抑制される。
【0013】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細
に説明するが、本発明は下記実施例により何ら限定され
るものではなく、その要旨を変更しない範囲において適
宜変更して実施することが可能なものである。
に説明するが、本発明は下記実施例により何ら限定され
るものではなく、その要旨を変更しない範囲において適
宜変更して実施することが可能なものである。
【0014】〔密閉型アルカリ蓄電池の作製〕 (実施例1)市販のミッシュメタル(Mm)、ニッケ
ル、コバルト、アルミニウム及びマンガンを所定の割合
で秤量して混合し、アーク溶解炉を用いて溶融させた
後、冷却して、組成式:MmNi3.2 Co1.0 Al0.6
Mn0.2 で表される水素吸蔵合金塊を得、この合金塊を
機械的に粉砕して平均粒径50μmの水素吸蔵合金粉末
を作製した。
ル、コバルト、アルミニウム及びマンガンを所定の割合
で秤量して混合し、アーク溶解炉を用いて溶融させた
後、冷却して、組成式:MmNi3.2 Co1.0 Al0.6
Mn0.2 で表される水素吸蔵合金塊を得、この合金塊を
機械的に粉砕して平均粒径50μmの水素吸蔵合金粉末
を作製した。
【0015】次いで、この水素吸蔵合金粉末100重量
部に、0.5重量部のポリエチレンオキシドと分散媒と
しての水を加えて混練し、スラリーを調製した。
部に、0.5重量部のポリエチレンオキシドと分散媒と
しての水を加えて混練し、スラリーを調製した。
【0016】このスラリーを容器に流し込み、そのスラ
リー中にニッケルめっきしたパンチングメタルからなる
導電性の支持体を通過させて該支持体の両面に前記スラ
リーを塗布した後、乾燥し、加圧成形して、負極シート
を作製した。
リー中にニッケルめっきしたパンチングメタルからなる
導電性の支持体を通過させて該支持体の両面に前記スラ
リーを塗布した後、乾燥し、加圧成形して、負極シート
を作製した。
【0017】上記負極シートと、先の図1に示す如くス
ルホン化ポリプロピレン樹脂製の不織布シート(幅44
mm、長さ10mm;スルホン化ポリプロピレン樹脂の
イオウ含有率:0.5重量%)で巻き始め部(巻回基端
部)を被覆した公知の焼結式ニッケル極(正極シート)
とをポリアミド樹脂製の不織布からなるセパレータを介
して渦巻き状に巻回して電極体とし、この電極体の外周
にポリアミド樹脂製の不織布シートを巻き付けた後、円
筒状の負極缶内に収納してAAサイズの本発明電池A1
(理論容量:1000mAh)を組み立てた。電極体と
正極タブとの間に、先の図3に示すように、絶縁部材と
しての塩化ビニル樹脂製の絶縁シートを配した。
ルホン化ポリプロピレン樹脂製の不織布シート(幅44
mm、長さ10mm;スルホン化ポリプロピレン樹脂の
イオウ含有率:0.5重量%)で巻き始め部(巻回基端
部)を被覆した公知の焼結式ニッケル極(正極シート)
とをポリアミド樹脂製の不織布からなるセパレータを介
して渦巻き状に巻回して電極体とし、この電極体の外周
にポリアミド樹脂製の不織布シートを巻き付けた後、円
筒状の負極缶内に収納してAAサイズの本発明電池A1
(理論容量:1000mAh)を組み立てた。電極体と
正極タブとの間に、先の図3に示すように、絶縁部材と
しての塩化ビニル樹脂製の絶縁シートを配した。
【0018】(実施例2)巻き始め部をスルホン化ポリ
プロピレン樹脂製の不織布シートに代えてポリアミド樹
脂製の不織布シートで被覆したこと、及び、電極体の外
周に、ポリアミド樹脂製の不織布シートに代えてスルホ
ン化ポリプロピレン樹脂(イオウ含有率:0.5重量
%)製の不織布シートを巻き付けたこと以外は実施例1
と同様にして、本発明電池A2を組み立てた。
プロピレン樹脂製の不織布シートに代えてポリアミド樹
脂製の不織布シートで被覆したこと、及び、電極体の外
周に、ポリアミド樹脂製の不織布シートに代えてスルホ
ン化ポリプロピレン樹脂(イオウ含有率:0.5重量
%)製の不織布シートを巻き付けたこと以外は実施例1
と同様にして、本発明電池A2を組み立てた。
【0019】(実施例3)巻き始め部をスルホン化ポリ
プロピレン樹脂製の不織布シートに代えてポリアミド樹
脂製の不織布シートで被覆したこと、及び、電極体と正
極タブとの絶縁部材として、塩化ビニル樹脂製のシート
に代えてスルホン化ポリプロピレン樹脂(イオウ含有
率:0.5重量%)製の不織布シートを用いたこと以外
は実施例1と同様にして、本発明電池A3を組み立て
た。
プロピレン樹脂製の不織布シートに代えてポリアミド樹
脂製の不織布シートで被覆したこと、及び、電極体と正
極タブとの絶縁部材として、塩化ビニル樹脂製のシート
に代えてスルホン化ポリプロピレン樹脂(イオウ含有
率:0.5重量%)製の不織布シートを用いたこと以外
は実施例1と同様にして、本発明電池A3を組み立て
た。
【0020】(比較例1)巻き始め部をスルホン化ポリ
プロピレン樹脂製の不織布シートに代えてポリアミド樹
脂製の不織布シートで被覆したこと以外は実施例1と同
様にして、比較電池B1を組み立てた。
プロピレン樹脂製の不織布シートに代えてポリアミド樹
脂製の不織布シートで被覆したこと以外は実施例1と同
様にして、比較電池B1を組み立てた。
【0021】(比較例2)セパレータとしてポリアミド
樹脂製の不織布に代えてスルホン化ポリプロピレン樹脂
(イオウ含有率:0.5重量%)製の不織布を用いたこ
と、及び、電極体の外周にポリアミド樹脂製の不織布シ
ートに代えてスルホン化ポリプロピレン樹脂(イオウ含
有率:0.5重量%)製の不織布を巻き付けたこと以外
は実施例1と同様にして、比較電池B2を組み立てた。
樹脂製の不織布に代えてスルホン化ポリプロピレン樹脂
(イオウ含有率:0.5重量%)製の不織布を用いたこ
と、及び、電極体の外周にポリアミド樹脂製の不織布シ
ートに代えてスルホン化ポリプロピレン樹脂(イオウ含
有率:0.5重量%)製の不織布を巻き付けたこと以外
は実施例1と同様にして、比較電池B2を組み立てた。
【0022】本発明電池A1〜A3及び比較電池B1,
B2を組み立てる際に用いたセパレータ、正極の巻き始
め部の被覆部材、電極体外周の被覆部材及び電極体と正
極タブとの間の絶縁部材を、表1にまとめて示す。
B2を組み立てる際に用いたセパレータ、正極の巻き始
め部の被覆部材、電極体外周の被覆部材及び電極体と正
極タブとの間の絶縁部材を、表1にまとめて示す。
【0023】
【表1】
【0024】〔初期の放電容量〕本発明電池A1〜A3
及び比較電池B1,B2について、0.1Cで12時間
充電した後、0.1Cで1Vまで放電して、初期の放電
容量D1を調べた。結果を表2に示す。
及び比較電池B1,B2について、0.1Cで12時間
充電した後、0.1Cで1Vまで放電して、初期の放電
容量D1を調べた。結果を表2に示す。
【0025】〔保存後の残存容量〕各電池について、
0.1Cで12時間充電し、20°Cで30日間保存し
た後、0.1Cで1Vまで放電して、30日間保存後の
残存容量D2を調べた。結果を表2に示す。
0.1Cで12時間充電し、20°Cで30日間保存し
た後、0.1Cで1Vまで放電して、30日間保存後の
残存容量D2を調べた。結果を表2に示す。
【0026】〔保存後の放電容量〕残存容量D2を調べ
た後、さらに0.1Cで12時間充電した後、0.1C
で1Vまで放電して、保存後の放電容量D3を調べた。
結果を表2に示す。
た後、さらに0.1Cで12時間充電した後、0.1C
で1Vまで放電して、保存後の放電容量D3を調べた。
結果を表2に示す。
【0027】〔過充電試験〕各電池(安全弁の開放作動
圧:15kg/cm2 )について、1Cで2.5時間充
電して、過充電時の安全弁からの電解液のリークの有無
を調べた。電解液のリークの有無は、充電後に安全弁の
近傍にフェノールフタレイン溶液を滴下してその着色の
有無より調べた。結果を表2に示す。
圧:15kg/cm2 )について、1Cで2.5時間充
電して、過充電時の安全弁からの電解液のリークの有無
を調べた。電解液のリークの有無は、充電後に安全弁の
近傍にフェノールフタレイン溶液を滴下してその着色の
有無より調べた。結果を表2に示す。
【0028】
【表2】
【0029】表2に示すように、本発明電池A1 〜A3
では保存後の残存容量D2が大きいのに対して、比較電
池B1では保存後の残存容量D2が小さい。このことか
ら、正極の巻き始め部の被覆部材及び電極体外周の被覆
部材として従来用いられているポリアミド樹脂製の不織
布シート、又は、電極体と正極タブとの間の絶縁部材と
して従来用いられている塩化ビニル樹脂製の絶縁シート
に代えて、スルホン化ポリプロピレン樹脂製の不織布シ
ートを用いることにより、自己放電が有効に抑制されて
保存特性が顕著に向上することが分かる。また、セパレ
ータをスルホン化ポリプロピレン樹脂製の不織布シート
で構成した比較電池B2では保存後の残存容量D2は大
きいものの、セパレータの電解液保液性が良くないため
に、過充電時に電解液のリークが起こっている。
では保存後の残存容量D2が大きいのに対して、比較電
池B1では保存後の残存容量D2が小さい。このことか
ら、正極の巻き始め部の被覆部材及び電極体外周の被覆
部材として従来用いられているポリアミド樹脂製の不織
布シート、又は、電極体と正極タブとの間の絶縁部材と
して従来用いられている塩化ビニル樹脂製の絶縁シート
に代えて、スルホン化ポリプロピレン樹脂製の不織布シ
ートを用いることにより、自己放電が有効に抑制されて
保存特性が顕著に向上することが分かる。また、セパレ
ータをスルホン化ポリプロピレン樹脂製の不織布シート
で構成した比較電池B2では保存後の残存容量D2は大
きいものの、セパレータの電解液保液性が良くないため
に、過充電時に電解液のリークが起こっている。
【0030】これらの結果から、セパレータとして、電
解液の保持性(保液性)に優れるポリアミド樹脂製の不
織布シートを用いるとともに、そのポリアミド樹脂の分
解に起因する自己放電を抑制するためにスルホン化ポリ
プロピレン樹脂製の不織布シートをアルカリ電解液に濡
れる位置に配することにより、過充電時に電解液のリー
クが起こらず、しかも保存特性に優れた密閉型アルカリ
蓄電池が得られることが分かる。
解液の保持性(保液性)に優れるポリアミド樹脂製の不
織布シートを用いるとともに、そのポリアミド樹脂の分
解に起因する自己放電を抑制するためにスルホン化ポリ
プロピレン樹脂製の不織布シートをアルカリ電解液に濡
れる位置に配することにより、過充電時に電解液のリー
クが起こらず、しかも保存特性に優れた密閉型アルカリ
蓄電池が得られることが分かる。
【0031】上記実施例1では、正極の巻き始め部の被
覆部材にスルホン化ポリプロピレン樹脂製の不織布シー
トを用いる例について説明したが、負極の巻き始め部の
被覆部材に用いた場合にも同様の効果が得られることを
確認した。
覆部材にスルホン化ポリプロピレン樹脂製の不織布シー
トを用いる例について説明したが、負極の巻き始め部の
被覆部材に用いた場合にも同様の効果が得られることを
確認した。
【0032】また、上記実施例では、密閉型ニッケル−
水素アルカリ蓄電池を例に挙げて説明したが、本発明は
安全弁を備える密閉型アルカリ蓄電池に広く適用し得る
ものである。
水素アルカリ蓄電池を例に挙げて説明したが、本発明は
安全弁を備える密閉型アルカリ蓄電池に広く適用し得る
ものである。
【0033】
【発明の効果】セパレータとして電解液保液性に優れる
ポリアミド樹脂製の不織布シートが用いられているの
で、充電末期又は過充電時に電解液のリークが起こりに
くいとともに、ポリアミド樹脂の分解生成物である硝酸
イオンなどの電解液中での移動が、電解液に濡れる位置
に配されたスルホン化ポリプロピレン樹脂製の不織布シ
ートにより阻止され、自己放電しにくくなっているので
保存特性に優れる。
ポリアミド樹脂製の不織布シートが用いられているの
で、充電末期又は過充電時に電解液のリークが起こりに
くいとともに、ポリアミド樹脂の分解生成物である硝酸
イオンなどの電解液中での移動が、電解液に濡れる位置
に配されたスルホン化ポリプロピレン樹脂製の不織布シ
ートにより阻止され、自己放電しにくくなっているので
保存特性に優れる。
【図1】電極シートの巻回基端部を被覆するようにスル
ホン化ポリプロピレン樹脂製の不織布シートを配した場
合の部分断面図である。
ホン化ポリプロピレン樹脂製の不織布シートを配した場
合の部分断面図である。
【図2】電極体の外周にスルホン化ポリプロピレン樹脂
製の不織布シートを巻き付けた場合の平面断面図であ
る。
製の不織布シートを巻き付けた場合の平面断面図であ
る。
【図3】正極タブと電極体との間の絶縁シートとしてス
ルホン化ポリプロピレン樹脂製の不織布シートを配した
場合の一部切り欠き正面断面図である。
ルホン化ポリプロピレン樹脂製の不織布シートを配した
場合の一部切り欠き正面断面図である。
1 電極シート(正極シート又は負極シート) 1a 巻回基端部 2 スルホン化ポリプロピレン樹脂製の不織布シート 3 セパレータ 4 電極体 5 電極タブ
フロントページの続き (72)発明者 西尾 晃治 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三洋電機株式会社内 (72)発明者 斎藤 俊彦 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三洋電機株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−121063(JP,A) 特開 昭62−115657(JP,A) 特開 平4−137368(JP,A) 特開 平3−295177(JP,A) 特開 平3−184275(JP,A) 特開 平4−174964(JP,A) 特開 昭64−57568(JP,A) 特開 平7−130392(JP,A) 特開 平5−13097(JP,A) 特開 平7−263017(JP,A) 特開 平1−93075(JP,A) 特開 平6−111847(JP,A) 特開 平4−174965(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01M 10/28 H01M 2/16 H01M 2/18 H01M 2/34
Claims (4)
- 【請求項1】正極シートと負極シートとをセパレータと
してのポリアミド樹脂製の不織布シートを介して渦巻き
状に巻回してなる電極体を電池缶内に収納してなる、安
全弁を備えた密閉型アルカリ蓄電池であって、スルホン
化ポリプロピレン樹脂製の不織布シートがアルカリ電解
液に濡れる位置に配されていることを特徴とする密閉型
アルカリ蓄電池。 - 【請求項2】正極シートと負極シートとをセパレータと
してのポリアミド樹脂製の不織布シートを介して渦巻き
状に巻回してなる電極体を電池缶内に収納してなる、安
全弁を備えた密閉型アルカリ蓄電池であって、前記正極
シートの巻き始め部又は前記負極シートの巻き始め部
が、スルホン化ポリプロピレン樹脂製の不織布シートで
被覆されていることを特徴とする密閉型アルカリ蓄電
池。 - 【請求項3】正極シートと負極シートとをセパレータと
してのポリアミド樹脂製の不織布シートを介して渦巻き
状に巻回してなる電極体を電池缶内に収納してなる、安
全弁を備えた密閉型アルカリ蓄電池であって、前記電極
体の外周にスルホン化ポリプロピレン樹脂製の不織布シ
ートが配されていることを特徴とする密閉型アルカリ蓄
電池。 - 【請求項4】正極シートと負極シートとをセパレータと
してのポリアミド樹脂製の不織布シートを介して渦巻き
状に巻回してなる電極体を電池缶内に収納してなる、安
全弁を備えた密閉型アルカリ蓄電池であって、前記正極
シートのタブ又は前記負極シートのタブと前記電極体と
の間の絶縁部材として、スルホン化ポリプロピレン樹脂
製の不織布シートが用いられていることを特徴とする密
閉型アルカリ蓄電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07947094A JP3326274B2 (ja) | 1994-03-25 | 1994-03-25 | 密閉型アルカリ蓄電池 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07947094A JP3326274B2 (ja) | 1994-03-25 | 1994-03-25 | 密閉型アルカリ蓄電池 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07263018A JPH07263018A (ja) | 1995-10-13 |
JP3326274B2 true JP3326274B2 (ja) | 2002-09-17 |
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ID=13690782
Family Applications (1)
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JP07947094A Expired - Fee Related JP3326274B2 (ja) | 1994-03-25 | 1994-03-25 | 密閉型アルカリ蓄電池 |
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---|---|---|---|---|
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JP6103307B2 (ja) * | 2013-09-30 | 2017-03-29 | 株式会社Gsユアサ | アルカリ蓄電池及びアルカリ蓄電池の製造方法 |
JP6292917B2 (ja) * | 2014-02-14 | 2018-03-14 | 湘南Corun Energy株式会社 | アルカリ蓄電池 |
-
1994
- 1994-03-25 JP JP07947094A patent/JP3326274B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH07263018A (ja) | 1995-10-13 |
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