JP3326269B2 - ベルト分離装置 - Google Patents

ベルト分離装置

Info

Publication number
JP3326269B2
JP3326269B2 JP03552294A JP3552294A JP3326269B2 JP 3326269 B2 JP3326269 B2 JP 3326269B2 JP 03552294 A JP03552294 A JP 03552294A JP 3552294 A JP3552294 A JP 3552294A JP 3326269 B2 JP3326269 B2 JP 3326269B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
belt
belt assembly
movable
separating
shaft
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP03552294A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07241926A (ja
Inventor
良弘 柿沼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bando Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Bando Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bando Chemical Industries Ltd filed Critical Bando Chemical Industries Ltd
Priority to JP03552294A priority Critical patent/JP3326269B2/ja
Publication of JPH07241926A publication Critical patent/JPH07241926A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3326269B2 publication Critical patent/JP3326269B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ベルト材料からなる
筒状成形体を所定幅に輪切りして複数のベルトを製造す
る場合に、輪切り後に一体に付着している複数のベルト
を順に分離するためのベルト分離装置に関し、特にベル
ト長さの異なる筒状成形体を装着する際の段取り替えを
簡略化する対策に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、ポリウレタン樹脂製のベルトを
製造する場合には、ポリウレタン樹脂からなる筒状成形
体を所定幅に輪切りしてベルトが得られるが、この輪切
り後も複数のベルト同士が一体的に付着するので、この
筒状のベルト集合体からベルトを1本ずつ順に分離する
必要がある。そして、この分離作業は、一般には人手に
より行われるが、手作業では作業能率が向上し難くコス
ト高を招くほか、引き離すのにかなりの力が要ることか
ら、ベルトの変形や引き裂き等の不具合が生じ易い。そ
こで、本出願人は、前に、集合体からのベルトの分離作
業を1本ずつ確実にかつ高速度で自動的に行い得る分離
装置を提案している(特開平5−329959号公報参
照)。
【0003】すなわち、この提案のものでは、上記ベル
ト集合体を保持軸に外嵌合状態で保持させ、上記保持軸
を基端において回転させながら、この保持軸に摺動可能
に挿通された送り板でベルト集合体を保持軸の先端側に
向けて押動し、保持軸の先端からベルトの幅と同じ寸法
だけ突出するように間欠送りする一方、上記保持軸と平
行な軸心回りに回転可能に支持された捌きローラで上記
ベルト集合体の保持軸からの突出部分を側方から押圧
し、このことで、ベルト集合体の端部からベルトを1本
ずつ分離するようになされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記提
案の分離装置には、次のような難点があり、改良の余地
があった。つまり、 (1) 保持軸の外径はベルト集合体の内径よりも若干
小さい程度であるので、ベルト集合体を保持軸に外嵌合
状態に保持させる作業が困難である。 (2) ベルト集合体のベルト長さが異なる毎に、捌き
ローラ、保持軸、送り板等の主要部材を段取り替えしな
ければならない。したがって、これらの部材をベルト長
さ毎に揃えておかなければならず、段取り替え部材の増
加によるコストアップが生じる。また、段取り替え部材
の置き場所にスペースが広く取られる。 (3) さらに、段取り替え作業に手間がかかる。特
に、ベルト長さが大きい場合には、各部材が大化する
ので、重量増により段取り替え作業自体が困難になる。
【0005】この発明は斯かる諸点に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、ベルト集合体の保持機構を改良
することで、各種のベルト長さに対応できるようにし
て、段取り替え作業の簡単化と、ベルト集合体の装着作
業の容易化とが図れるようにすることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、請求項1の発明では、互いに平行な軸心回りに回転
可能に支持された第1回転軸と第2回転軸との間にベル
ト集合体を巻き掛けるようにし、その軸間距離を変化さ
せることでベルト長さの異なるベルト集合体でも容易に
巻き掛けることができかつ走行可能に保持できるように
した。
【0007】具体的には、この発明では、筒状成形体を
所定幅に輪切りして形成された複数のベルト同士が一体
に付着してなる筒状のベルト集合体からベルトを順に1
本ずつ分離する分離装置が前提である。
【0008】そして、各々、基端において互いに平行な
軸心回りに回転可能にかつ軸間距離が可変に支持された
第1及び第2回転軸と、これら第1及び第2回転軸を、
両回転軸間へのベルト集合体の巻掛けを可能とする位置
と、両回転軸間に巻き掛けられたベルト集合体を両回転
軸間で走行可能に保持する位置との間で相対移動させる
軸間距離変更手段と、上記第1及び第2回転軸間に巻き
掛けられたベルト集合体を走行駆動する走行駆動手段
と、上記第1及び第2回転軸のうちの一方の回転軸の
端近傍に設けられ、これら両回転軸間を走行しているベ
ルト集合体からその先端側のベルトを順に1本ずつ分離
させる分離手段と、この分離手段の分離動作に同期し
て、第1及び第2回転軸間に巻き掛けられたベルト集合
体を第1及び第2回転軸の先端側に向けてベルトの幅に
対応するピッチずつ間欠送りする送り手段とを備えるよ
うにする。
【0009】さらに、上記の分離手段は、上記一方の
転軸の先端側周面に対し半径方向に進退可能に支持され
かつ前進状態で第1及び第2回転軸間のベルト集合体の
先端のベルトとその基端側に隣接するベルトとの間に割
込可能な割込部材を有していて、上記割込部材をベルト
間に割り込ませた状態で、ベルト集合体の走行に伴って
上記先端ベルトをベルト集合体から分離させるように構
成されているものとする。
【0010】請求項2の発明では、上記請求項1の発明
において、第1回転軸は固定軸心回りに回転可能に支持
されている一方、第2回転軸は上記第1回転軸の固定軸
心との軸間距離が可変な可動軸心回りに回転可能に支持
されている場合に、軸間距離変更手段は、上記第2回転
軸を可動軸心回りに回転可能に支持しかつ第1回転軸に
対し接離する方向に移動可能な可動部と、この可動部に
上記接離方向に相対移動可能に案内支持された可動片
と、作動時には上記可動片を接離方向に移動させる一
方、非作動時には可動片を停止保持する駆動部と、上記
可動部及び可動片間に設けられて可動部及び可動片を一
体移動可能に連結し、第1及び第2回転軸間にベルト集
合体が巻き掛けられた状態で上記駆動部により可動片が
両回転軸の軸間距離の拡がる方向に移動したときに弾性
変形しかつその変形量に応じた付勢力で第2回転軸を第
1回転軸との軸間距離が拡がる方向に付勢する弾性部材
と、この弾性部材の変形量を検出する変形量検出手段
と、この変形量検出手段により検出された弾性部材の変
形量が所定値に達したときに、上記可動片の移動を停止
させるように駆動部を制御する制御手段とを有するもの
とする。請求項の発明では、上記請求項2の発明にお
いて、駆動部は、可動片に移動一体に設けられたラック
部と、所定の固定位置に配設されかつ上記ラック部に噛
合するピニオンとを有してなるものとする。
【0011】請求項の発明では、上記請求項2の発明
において、第1及び第2回転軸間に巻き掛けられたベル
ト集合体の未分離ベルトの残り量を検出する残り量検出
手段を備えるようにする。その上で、制御手段を、上記
残り量検出手段により検出された未分離ベルトの残り量
が減少したときに、弾性部材の変形量を減少させる方向
に可動片が移動するように駆動部を制御する構成とす
る。
【0012】請求項の発明では、上記請求項の発明
において、残り量検出手段を、送り手段によるベルト集
合体の送り量に基づいて残り量を検出するように構成す
る。
【0013】請求項の発明では、上記請求項の発明
において、第1及び第2回転軸間に巻き掛けられている
ベルト集合体の分離作業が終了したことを検知する終了
検知手段を備えるようにする。その上で、制御手段を、
上記終了検知手段によりベルト集合体の分離作業の終了
が検知されたときに、両回転軸の軸間距離を狭める方向
に可動片が移動するように駆動部を制御する構成とす
る。
【0014】請求項の発明では、上記請求項の発明
において、終了検知手段は、弾性部材の変形量を検出す
る変形量検出手段であり、弾性部材の変形量が0になっ
たときを分離作業の終了状態として検知するように構成
する。
【0015】請求項の発明では、上記請求項の発明
において、割込部材を、回転軸の先端側方において該回
転軸の軸心と平行な軸心回りに回転可能に支持され、か
つベルト間に割り込んだ状態でベルト集合体の走行に連
れ回り可能な円板部材で構成する。
【0016】請求項の発明では、上記請求項の発明
において、円板部材の周縁を、半径方向内方に向けて厚
さ寸法が拡大する断面テーパ状に形成する。
【0017】請求項10の発明では、上記請求項の発
明において、送り手段は、ベルト集合体を、その先端面
が第1及び第2回転軸の先端面よりも割込部材の先端ベ
ルトに対する分離寸法だけ手前側に位置付けられる位置
に間欠送りするように構成されているものとする。
【0018】請求項11の発明では、上記請求項10
発明において、第1及び第2回転軸の各々の基端側には
軟質材からなる円筒状のダミーベルトをそれぞれ摺動可
能に外嵌合状態に保持させる。そして、上記第1及び第
2回転軸間に巻き掛けられたベルト集合体を、その基端
面に上記各ダミーベルトの先端面が衝合した状態で送り
手段により間欠送りするように構成する。
【0019】請求項12の発明では、上記請求項の発
明において、一方の回転軸の先端側周面を、ベルト集合
体よりも硬い合成樹脂製の緩衝材料で構成する。
【0020】請求項13の発明では、上記請求項12
発明において、緩衝材料及び該緩衝材料が設けられた回
転軸の双方を、それぞれ導電性を有するものとする。
【0021】請求項14の発明では、上記請求項の発
明において、第1及び第2回転軸の各先端近傍にそれぞ
れ配設され、両回転軸間に巻き掛けられているベルト集
合体から分離された先端ベルトの軸方向への移動を可能
にしつつベルト集合体の先端外周を基端側に向けて押圧
する押圧手段を備えるようにする。
【0022】請求項15の発明では、上記請求項14
発明において、押圧手段は、各回転軸の軸心と略平行な
軸心回りに回転可能にかつ回転軸に対し進退可能に支持
され回転軸の先端側に向かって大径となるテーパ状の押
圧ローラと、この押圧ローラを各回転軸側に向けて付勢
する付勢手段とを有するものとする。
【0023】請求項16の発明では、上記請求項14
発明において、押圧手段は、各回転軸の軸心に対し回転
軸の先端側が基端側よりも近接するように傾斜した傾斜
軸心回りに回転可能にかつ回転軸に対し進退可能に支持
された円筒状の押圧ローラと、この押圧ローラを各回転
軸側に向けて付勢する付勢手段とを有するものとする。
【0024】請求項17の発明では、上記請求項1の発
明において、送り手段は、第1及び第2回転軸の軸方向
に平行移動可能な送り板と、各々、上記送り板の送り方
向前面側に、それぞれの回転軸に対し軸方向に摺動可能
にかつ連れ回り可能に外嵌合状態で保持された状態で配
置され、送り板により回転軸の先端側に向けて連れ回り
しながら押動されるリング部材とを有していて、上記送
り板により、上記各リング部材を介してベルト集合体の
基端面を先端側に向けて押動するように構成されている
ものとする。
【0025】
【作用】以上の構成により、請求項1の発明では、ベル
ト集合体は、第1及び第2回転軸間に巻き掛けられて走
行可能な状態に保持される。すなわち、上記第1及び第
2回転軸が、軸間距離変更手段により巻掛位置に相対移
動されたときには、これら両回転軸間へのベルト集合体
の巻掛けが可能となる。一方、保持位置に相対移動され
たときには、上記ベルト集合体は両回転軸に走行可能に
保持されるようになる。そして、上記ベルト集合体が走
行駆動手段により走行された状態で、第1及び第2回転
軸の一方の先端において分離手段により先端側のベルト
が順に1本ずつ分離され、その分離動作に同期して、ベ
ルト集合体は送り手段により両回転軸の先端側に向けて
間欠送りされる。よって、上記第1及び第2回転軸の軸
間距離を変更することで、ベルト集合体が容易に保持さ
れるようになり、またベルト長さが異なる場合でも走行
可能に保持されることから、ベルト集合体の装着作業が
容易化するとともに、保持軸等の段取り替え部材が不要
になって段取り替え部材の増加に起因するコストアップ
が抑えられかつ段取り替え作業の容易化が図れるように
なる。
【0026】さらに、上記第1及び第2回転軸間に巻き
掛けられたベルト集合体が、走行駆動手段により走行駆
動されかつ送り手段により先端側に向けて間欠送りされ
る際に、分離手段では、割込部材が回転軸の先端側周面
に対し半径方向に進退する。そして、上記割込部材は、
前進状態で、上記ベルト集合体の先端に位置するベルト
とその基端側に隣接して位置するベルトとの間に割り込
む。この割込状態でベルト集合体が走行するのに伴い、
上記先端ベルトはベルト集合体から分離される。したが
って、分離手段によりベルト集合体から先端側のベルト
を分離する作業が具体的に営まれる。
【0027】請求項2の発明では、上記第1回転軸が固
定軸心回りに回転可能に支持されている一方、第2回転
軸が上記第1回転軸の固定軸心との軸間距離が可変な可
動軸心回りに回転可能に支持されている場合に、上記第
2回転軸は、軸間距離変更手段において、可動部により
可動軸心回りに回転可能にかつ第1回転軸に対し接離す
る方向に移動可能に支持されている。そして、巻掛位置
において、上記第1及び第2回転軸間にベルト集合体が
巻き掛けられている状態で、上記可動部により接離方向
に相対移動可能に案内支持されている可動片が、駆動部
により両回転軸の軸間距離の拡がる方向に移動される。
このとき、軸間距離が未だ狭くて上記ベルト集合体に走
行可能な程度にまで張力が付与されていない段階では、
上記可動部には軸間方向に移動する際の摺動抵抗しか作
用しないので、可動部は可動片と一体に移動し、このこ
とで、軸間距離が徐々に拡げられていく。そして、上記
ベルト集合体に張力が生じるようになると、この張力に
より可動部の移動が抑制されるようになるので、可動部
と可動片との間に相対移動が生じるようになる。これに
伴い、上記弾性部材が弾性変形するようになり、その変
形量に応じた付勢力により、可動部及び第2回転軸は、
第1回転軸との軸間距離が拡がる方向に付勢され、この
ことで、ベルト集合体に張力が付与されるようになる。
すなわち、第1及び第2回転軸の軸間距離が拡がること
によってベルト集合体に付与される張力の値は、弾性部
材の変形量に示されることとなる。したがって、上記弾
性部材の変形量が変形量検出手段により検出され、その
変形量が所定値に達したときに、制御手段により駆動部
が制御されて可動片の移動が停止されると、このこと
で、上記ベルト集合体には上記変形量に見合った一定の
張力が付与されるようになる。すなわち、上記第2回転
軸は、両回転軸間に巻き掛けられたベルト集合体を両回
転軸間で走行可能に保持する保持位置に移動されたこと
になる。これにより、上記請求項1の発明において、第
1及び第2回転軸間にベルト集合体が巻き掛けられた
後、そのベルト集合体を両回転軸間で走行可能に保持さ
せる際に、上第1及び第2回転軸間に巻き掛けられるベ
ルト集合体のベルト長さが異なっている場合でも、自動
的に一定の張力が付与されて走行可能な状態に保持され
る。
【0028】請求項の発明では、上記駆動部におい
て、ラック部に噛合するピニオンが固定位置にて正逆回
転することで、可動片は軸間方向にラック部と一体に移
動される。また、ピニオンの回転が停止することで可動
片の軸間方向での移動が停止される。よって、上記請求
項2の発明において、ピニオンの回転動作が制御される
ことにより可動片の移動方向が切り換えられかつその移
動が停止される。
【0029】請求項の発明では、上記第1及び第2回
転軸間に巻き掛けられかつ走行駆動手段により走行駆動
されているベルト集合体は、送り手段により第1及び第
2回転軸の先端側に向けて間欠送りされ、この間欠送り
に伴ってベルト分離作業が進行する。一方、このベルト
集合体の未分離ベルトの残り量が、残り量検出手段によ
り検出される。そして、上記残り量の減少に基づき、弾
性部材の変形量が減少する方向に可動片を移動させるよ
うに駆動部が制御手段により制御され、このことで、可
動部及び第2回転軸を第1回転軸との軸間距離が拡がる
方向に付勢する付勢力が弱められるようになる。これに
より、上記請求項2の発明において、第1及び第2回転
軸間に巻き掛けられているベルト集合体の分離作業が進
行する際に、ベルト集合体の未分離ベルトの残り量が減
少するのに基づいて上記ベルト集合体に張力を付与する
ための付勢力が弱められるので、残りのベルトに過度の
張力が付与されるという事態が回避される。
【0030】請求項の発明では、上記第1及び第2回
転軸間に巻き掛けられて走行駆動されているベルト集合
体が送り手段により先端側に向けて間欠送りされるのに
応じて、上記ベルト集合体から先端側のベルトが分離手
段により1本ずつ分離され、その度に、上記ベルト集合
体の未分離ベルトの残り量が減少する。つまり、送り手
段の送り量が増加するのに応じて未分離ベルトの残り量
が減少することとなる。換言すると、上記送り量が残り
量検出手段により検出されるということは、残り量が検
出されたことになる。そして、上記送り量は軸方向の移
動量という状態で示されるので、その検出は容易であり
かつ確実である。これにより、上記請求項の発明にお
いて、第1及び第2回転軸間に巻き掛けられたベルト集
合体の未分離ベルトの残り量は、送り手段の送り量にて
検出されるので、容易にかつ確実に検出される。
【0031】請求項の発明では、上記ベルト集合体か
ら先端ベルトが順に1本ずつ分離され、やがてその分離
作業が終了すると、そのことが終了検知手段により検知
される。このとき、第1及び第2回転軸間には1本のベ
ルトも残っていないので、弾性部材の変形量は0になっ
ている。ところで、上記弾性部材の変形は、第1及び第
2回転軸間に巻き掛けられているベルト集合体に張力を
付与することで生じるものである。したがって、その変
形量が0であるということは、張力を付与すべきベルト
集合体が第1及び第2回転軸間に巻き掛けられていない
ことを意味しており、もはや、上記ベルト集合体の分離
作業が終了していることを意味する。かくして、上記ベ
ルト分離作業の終了が検知されたとき、第1及び第2回
転軸の軸間距離が狭まる方向に可動片を移動させるよう
に駆動部が制御手段により制御され、このことで、可動
部が同じ方向に一体に移動して上記軸間距離が実際に狭
くなされる。よって、上記請求項の発明において、第
1及び第2回転軸間に巻き掛けられているベルト集合体
の分離作業が終了すると、第2回転軸が自動的に巻掛位
置に移動するので、次のベルト集合体を第1及び第2回
転軸間に巻き掛ける作業が容易に行えるようになる。
【0032】請求項の発明では、上記終了検知手段は
変形量検出手段により構成される。つまり、第1及び第
2回転軸間に巻き掛けられているベルト集合体の未分離
ベルトの残り量が減少するのに基づいて弾性部材の変形
量が減少される際に、その変形量が0になるということ
は、上記残り量が0になったことを意味している。した
がって、上記請求項の発明において、弾性部材の変形
量が0になったことをもって第1及び第2回転軸間に巻
き掛けられているベルト集合体の未分離ベルトの残り量
が0になったことが検知されるので、上記ベルト集合体
の分離作業が終了したことは、新たな終了検知手段を用
いることなく変形量検出手段により簡便に検知される。
【0033】請求項の発明では、上記分離手段の割込
部材としての円板部材がベルト集合体のベルト間に割り
込んだ状態で、上記ベルト集合体が走行される。する
と、上記円板部材は、回転軸の軸心と平行な軸心回りに
ベルト集合体に連れ回りしながらベルト間に全周に亘っ
て割り込んでいくので、上記請求項の発明において、
割込部材が走行中のベルト集合体のベルト間に割り込む
際に、割込部材と両ベルトとの間のベルト走行方向にお
ける摩擦の発生が回避されるので、割込部材によるベル
ト間への割込動作が円滑に行われる。
【0034】請求項の発明では、上記円板部材の周縁
は半径方向内方に向けて厚さ寸法が拡大する断面テーパ
状に形成されているので、ベルト集合体のベルト間に円
滑に割り込みかつその割込程度に応じてベルト間の隙間
は軸方向に確実に押し拡げられる。よって、上記請求項
の発明において、ベルト集合体の先端ベルトは円板部
材により円滑にかつ確実に軸方向に分離される。
【0035】請求項10の発明では、上記ベルト集合体
から割込部材により軸方向に分割された上記先端ベルト
が、分離された寸法だけ先端側に移動されるのに対し、
上記ベルト集合体は、その先端面が第1及び第2回転軸
の先端面よりも上記分離寸法だけ手前側に位置付けられ
る位置に送り手段により間欠送りされる。つまり、送り
手段により間欠送りされた時点での状態では、ベルト集
合体はその先端側端面が第1及び第2回転軸の先端面よ
りも分離寸法だけ手前側に位置付けられる位置に間欠送
りされている。したがって、上記請求項の発明におい
て、第1及び第2回転軸間に巻き掛けられているベルト
集合体が送り手段により先端側に向けて間欠送りされる
際に、上記ベルト集合体は、軸方向に分離された先端ベ
ルトの先端面が第1及び第2回転軸の各先端面を越えな
い位置に送り手段により送られるので、先端ベルトが割
込部材によりベルト集合体から分離されている途中及び
分離直後の段階で、上記先端ベルトが第1及び第2回転
軸から外れることが防止される。
【0036】請求項11の発明では、上記ベルト集合体
の分離作業が進行して最後に1本のベルトが送り手段に
より所定の位置に送られ、このベルトとその基端側に位
置していて送り手段に連なる部分との間に割込部材が割
り込んでくるとき、回転軸の基端側において、上記ベル
トの基端面には第1及び第2回転軸の各々に外嵌合状態
に保持された円筒状のダミーベルトの先端面が衝合して
いる。したがって、上記割込部材は最後のベルトとダミ
ーベルトとの間に割り込んでくることになる。このと
き、上記ダミーベルトは軟質材からなっているので割込
部材は保護され、損傷を受けることが防止される。これ
により、上記請求項10の発明において、第1及び第2
回転軸間に巻き掛けられたベルト集合体の分離作業が進
行し、最後の1本のベルトが送り手段により所定の位置
に所定ピッチずつ間欠送りされた後、上記ベルトを第1
及び第2回転軸の所定の分離位置に移動させるために割
込部材が上記ベルトとその基端側の送り手段に連なる部
分との間に割り込む際に、上記割込部材は軟質のダミー
ベルトと最後のベルトとの間に割り込むことになるの
で、割込部材の損傷が防止される。
【0037】請求項12の発明では、上記ベルト集合体
のベルト間に割込部材が割り込む際に、その先端が回転
軸の先端側周面に達したとき、この先端側周面が合成樹
脂からなる緩衝部材で構成されているので、上記割込部
材の先端の損傷が防止される。また、上記緩衝部材はベ
ルト集合体よりも硬いので、ベルト間に割込部材が割り
込んで先端ベルトを分離する際に、上記回転軸上におい
て先端ベルトは緩衝部材によりその姿勢が傾いたりする
ことなく保持される。したがって、上記請求項の発明
において、第1及び第2回転軸間に巻き掛けられたベル
ト集合体のベルト間に割込部材を割り込ませる際に、割
込部材の先端が合成樹脂製の緩衝部材に押し付けられる
ことになるので、上記割込部材の先端の損傷が防止さ
れ、かつ先端ベルトは回転軸の先端側周においてベルト
よりも硬い緩衝部材により内面から押圧支持されている
ので、反転することなくベルト集合体から分離される。
【0038】請求項13の発明では、上記第1及び第2
回転軸間に巻き掛けられた状態で走行駆動手段により走
行駆動されるベルト集合体と、第1及び第2回転軸の一
方の先端側周にある合成樹脂製の緩衝部材とが互いに擦
れ合って静電気が発生する際に、上記緩衝部材及び該緩
衝部材で先端側周面が構成されてる回転軸の双方がそれ
ぞれ導電性を有するので、上記請求項12の発明におい
て、第1及び第2回転軸間に巻き掛けられたベルト集合
体と一方の回転軸の先端側周の緩衝部材との間にベルト
集合体の走行に伴って発生する静電気の蓄積が回避され
る。
【0039】請求項14の発明では、上記第1及び第2
回転軸の各先端近傍において、両回転軸間に巻き掛けら
れているベルト集合体の先端外周は、押圧手段により基
端側に向けて押圧される。これにより、上記請求項
発明において、第1及び第2回転軸間に巻き掛けられか
つ走行駆動手段により走行駆動されているベルト集合体
は、第1及び第2回転軸の各々において基端側に押圧さ
れているので、走行時の蛇行が防止される。また、上記
ベルト集合体から先端ベルトが分離手段により軸方向に
分離された後にそのベルト集合体が送り手段により先端
側に向けて間欠送りされる際には、上記押圧手段に対す
る先端ベルトの軸方向への移動が可能とされ、したがっ
て、先端ベルトが分離された後のベルト集合体がその新
たな先端外周を押圧手段により押圧されるようになる。
【0040】請求項15の発明では、回転軸に対し進退
可能に支持されている押圧ローラが付勢手段により回転
軸側に向けて付勢されていることで、ベルト集合体の先
端外周は軸心側に向けて押圧される。このとき、上記押
圧ローラは、各回転軸の軸心と略平行な軸心回りに回転
可能に支持されているとともに、回転軸の先端側に向か
って大径となるテーパ状をなしている。したがって、押
圧ローラのベルト集合体の先端外周を押圧する回転軸側
外周面は、回転軸の軸心に対し回転軸の先端側が基端側
よりも近接するように傾斜しており、このことで、上記
ベルト集合体の先端外周には基端側に向けて押圧される
分力が作用する。一方、上記ベルト集合体が送り手段に
より先端側に向けて間欠送りされる際に、押圧ローラの
上記外周面が先端側に向けて押動されたとき、押圧ロー
ラの回転軸側外周面には側方に向けて押動される分力が
作用することから、上記押圧ローラは付勢手段の付勢力
に抗して側方位置に退避し、このことで、先端ベルトの
軸方向への移動が可能となる。よって、上記請求項14
の発明での作用が具体的に営まれる。
【0041】請求項16の発明では、回転軸に対し進退
可能に支持されている押圧ローラが、付勢手段により回
転軸側に向けて付勢されていることで、ベルト集合体の
先端外周は軸心側に向けて押圧される。このとき、上記
押圧ローラは、円筒状をなしているとともに、回転軸の
軸心に対し回転軸の先端側が基端側よりも近接するよう
に傾斜した傾斜軸心回りに回転可能に支持されている。
したがって、押圧ローラのベルト集合体の先端外周を押
圧する回転軸側外周面は、上記テーパ状の押圧ローラの
場合と同様に、回転軸の軸心に対し回転軸の先端側が基
端側よりも近接するように傾斜していることになる。よ
って、上記請求項15の発明と同様の作用が営まれる。
【0042】請求項17の発明では、上記第1及び第2
回転軸間に巻き掛けられたベルト集合体は、第1及び第
2回転軸の軸方向に移動する送り手段の送り板により、
その基端面が押動されることで間欠送りされる。このと
き、上記ベルト集合体は、各々、上記送り板の送り方向
前面に配置されて第1及び第2回転軸に外嵌合状態で保
持されている各々のリング部材を介在して送り板により
押動される。そして、これらリング部材は各々の回転軸
に連れ回りする際に送り板に連れ回り方向に摺動可能に
押動されるので、走行中のベルト集合体は各リング部材
に擦られることなく押動される。よって、上記請求項1
の発明において、第1及び第2回転軸間に巻き掛けられ
かつ走行駆動手段により走行駆動されているベルト集合
体が送り手段の送り板により先端側に向けて押動され、
このことで、ベルト集合体が間欠送りされる際に、上記
ベルト集合体の基端面が第1及び第2回転軸の各々に連
れ回りする各リング部材を介して送り板により押動され
るので、上記ベルト集合体の基端面が走行に伴って擦ら
れることが回避される。
【0043】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づいて説
明する。図1及び図2は実施例に係るベルト分離装置の
全体構成を示し、この分離装置は、ポリウレタンタイミ
ングベルトの製造工程において、ポリウレタン樹脂製の
筒状成形体が所定幅のベルトbに輪切りされた後、その
複数のベルトb同士が一体に付着してなるベルト集合体
Bからベルトbを分離するために使用される。
【0044】上記ベルト分離装置の平面矩形状をなす基
台1の上には、図1に示すように、左右中間位置に配置
され、基端(図1の後端)において前後方向に延びる固
定軸心回りに回転可能に支持されている第1回転軸とし
ての固定軸2と、左側位置に配置され、基端において上
記固定軸心との左右方向の軸間距離が可変な可動軸心回
りに回転可能に支持されている第2回転軸としての可動
軸3と、この可動軸3を、両軸2,3間へのベルト集合
体Bの巻掛けを可能とする図1の巻掛位置と、両軸2,
3間に巻き掛けられたベルト集合体Bを両軸2,3間で
走行可能に保持する保持位置との間で移動させる軸間距
離変更機構4と、上記固定軸2及び可動軸3間に巻き掛
けられたベルト集合体Bを走行駆動する走行駆動機構5
と、上記固定軸2の先端近傍に設けられ、これら両軸
2,3間を走行しているベルト集合体Bからその先端側
のベルトbを順に1本ずつ分離させる分離機構6と、こ
の分離機構6の分離動作に同期して、両軸2,3間に巻
き掛けられたベルト集合体Bを第1及び第2回転軸2,
3の先端側に向けてベルトbの幅に対応するピッチずつ
間欠送りする送り機構7とがそれぞれ設けられている。
【0045】上記軸間距離変更機構4は、可動軸3を可
動軸心回りに回転可能に支持しかつ固定軸2に対し接離
する方向(図1の左右方向)に移動可能な可動部として
の可動板8と、この可動板8に上記接離方向に相対移動
可能に案内支持されている可動片9と、作動時には上記
可動片9を接離方向に移動させる一方、非作動時には可
動片9を停止保持する駆動部10と、上記可動板8及び
可動片9間に設けられて可動板8及び可動片9を一体移
動可能に連結し、両軸2,3間にベルト集合体Bが巻き
掛けられた状態で上記駆動部10により可動片9が両軸
2,3の軸間距離の拡がる方向に移動したときに弾性変
形しかつその変形量に応じた付勢力で可動軸3を固定軸
2との軸間距離が拡がる方向に付勢する弾性部材として
の圧縮コイルばね11とを有する。
【0046】具体的には、上記可動板8は、基台1上の
後側に配設固定した支持板12の上に配置されており、
この支持板12上の前側に配設されて左右方向に延びる
前後1対のガイドレール13、13によりガイドブロッ
ク14を介して左右方向に移動可能に案内支持されてい
る。そして、この可動板8上の前後2箇所に配設された
2つの軸受15により上記可動軸3を回転可能に支持し
ている。また、上記可動片9は可動板8上の後側に載置
されていて、この可動板8の後側左右2箇所に立設され
た2本のガイドピン16が可動片9の長孔9aを接離方
向に相対移動可能に挿通していることで接離方向に移動
可能に案内されている。そして、右方に向けて突設され
た軸部9bが可動板8の突片8aを接離方向に貫通し、
その先端に取り付けられた鍔部9cと突片8aとの間に
上記圧縮コイルばね11が介装されている。尚、このコ
イルばね11は、可動片9の長孔9aの左端に可動
の各ガイドピン16が位置付けられている状態で変形量
が0となるように設けられている。また、上記駆動部1
0は、可動片9の後側縁に移動一体に設けられたラック
部17と、基台1の後面左側に配設固定されかつ上記ラ
ック部17に噛合して正逆方向に回転しかつその回転が
停止可能なピニオン18とからなり、このピニオン18
は正逆回転可能なモータ19の出力軸に駆動連結されて
いる。つまり、モータ19が図1の時計回り方向に正転
するときには可動片9は左側方向に、また反時計回り方
向に逆転するときには右側方向にそれぞれ移動される。
そして、非作動時には回転停止状態に保持される。
【0047】さらに、上記軸間距離変更機構4は、上記
圧縮コイルばね11の変形量を検出する変形量検出部2
0と、この変形量検出部20により検出されたコイルば
ね11の変形量が所定値に達したときに、上記可動片9
の移動を停止させるように駆動部10を制御する制御部
21とを有する。具体的には、上記変形量検出部20
は、各々、上記可動片9の軸部9bに沿って軸間方向に
等間隔に可動板8に配設されかつ可動片9の鍔部9cを
検知して上記制御部21にON信号を出力可能に接続さ
れた第1〜第4変形量センサ20a〜20dからなり、
これら第1〜第4変形量センサ20a〜20dが各配設
位置に位置付けられた鍔部9cを検知することで変形量
を検出するようになっている。つまり、右端位置の第1
変形量センサ20aは変形量が0のときに、また左端位
置の第4変形量センサ20dは変形量が最大のときにそ
れぞれ鍔部9cを検知する位置に配置されている。した
がって、第2変形量センサ20bは変形量が最大値の1
/3のときに、また第3変形量センサ20cは2/3の
ときにそれぞれ鍔部9cを検知してON信号を出力す
る。そして、上記制御部21は、第4変形量センサ20
dがON信号を出力したときに、駆動部10のモータ1
9の回転を停止して固定軸2と可動軸3との軸間距離を
保持するようになされている。すなわち、上記第4変形
量センサ20dがON信号を出力したときの可動軸3の
位置が保持位置となる。
【0048】また、上記軸間距離変更機構4は、送り機
構7によるベルト集合体Bの送り量を検出することでベ
ルト集合体Bの未分離ベルトbの残り量を検出する残り
量検出手段としての送り量検出部22を有する。そし
て、上記制御部21は、上記送り量検出部22により検
出された未分離ベルトbの残り量が減少したときに、コ
イルばね11の変形量を減少させる方向に可動片9が移
動するように駆動部10を制御する構成とされている。
具体的には、この送り量検出部22は、各々、ベルト集
合体Bの送り方向での位置、つまり、後述する送り機構
7の送り板を検知して上記制御部21にON信号を出力
可能に接続された第1及び第2送り量センサ22a,2
2bからなり、これら第1及び第2送り量センサ22
a,22bが各配設位置に位置付けられたベルト集合体
Bをそれぞれ検知することで送り量を検出するようにな
っている。そして、送り方向基端側の第1送り量センサ
22aは送り量が所定送り量の半分に達したときに、ま
た第2送り量センサ22bは所定送り量に近付いて未分
離ベルトの残り量が10本程度にまで減少したときにそ
れぞれベルト集合体Bを検知する位置に配置されてい
る。
【0049】一方、上記制御部21は、第1送り量セン
サ22aがON信号を出力したときに駆動部10のモー
タ19を逆方向に回転させ、上記変形量検出部20の第
3変形量センサ20cがON信号を出力する位置まで可
動片9を右方移動させる。また、第2送り量センサ22
bがON信号を出力したときには、第2変形量センサ2
0bがON信号を出力する位置までさらに右方移動させ
るようになっている。そして、送り量が所定値に達して
ベルト集合体Bのベルト分離作業の終了が検知されたと
き、つまり、上記変形量検出部20により検出される圧
縮コイルばね11の変形量が0になって第1変形量セン
サ20aがON信号を出力したときに、駆動部10を制
御して両軸2,3の軸間距離が狭まる方向に可動片9を
移動させ、このことで、軸間距離を狭めて次のベルト集
合体Bが固定軸2及び可動軸3間に容易に巻き掛けられ
るようになっている。すなわち、上記変形量検出部20
は、この発明の終了検知手段も構成している。
【0050】上記走行駆動機構5は、上記支持板12上
の右端に配設されたモータ31と、このモータ31の出
力軸に回転一体に設けられたプーリ32と、上記固定軸
2の基端近傍位置に回転一体に設けられたプーリ33
と、これら両プーリ32,33間に巻き掛けられた伝動
ベルト34とを有していて、固定軸2を回転駆動するよ
うになされている。また、上記固定軸2の基端に回転一
体に設けられたプーリ35と、上記可動軸3の基端に回
転一体に設けられたプーリ36と、これら両プーリ3
5,36間に巻き掛けられた伝動ベルト37とを有して
いて、可動軸3を固定軸2と同じ方向にかつ同じ周速度
で回転駆動するようになっている。さらに、固定軸2と
可動軸3との間には、両軸2,3間の伝動ベルト37を
押圧して所定の張力を付与するアイドラプーリ38が配
設されている。このアイドラプーリ38は、固定軸2と
可動軸3との軸間距離が変化するのに応じて伝動ベルト
37を押圧する方向において移動可能になされている。
尚、上記固定軸2は、支持板12上の前後2箇所に配設
した2つの軸受39にて回転可能に支持されている。
【0051】上記分離機構6は、固定軸2の先端側周面
に対し半径方向に進退可能に支持されかつ前進状態で両
軸2,3間のベルト集合体Bの先端のベルトbとその基
端側に隣接するベルトbとの間に割込可能な割込部材と
しての捌きローラ40を有する。そして、上記捌きロー
ラ40をベルトb,b間に割り込ませた状態で、ベルト
集合体Bの走行に伴って上記先端ベルトbをベルト集合
体Bから分離させるようになっている。この捌きローラ
40は、進退方向に移動可能な進退ブロック41により
固定軸2の先端側方において固定軸2の軸心と平行な軸
心回りに回転可能に支持された円板部材であり、上記ベ
ルトb,b間に割り込んだ状態でベルト集合体Bの走行
に連れ回り可能になされている。
【0052】具体的には、上記基台1上の右側前部に第
1テーブル42が左右方向に移動可能に、またこの第1
テーブル42の上には第2テーブル43が前後方向に移
動可能にそれぞれ案内支持されており、この第2テーブ
ル43によって上記進退ブロック41が進退可能に支持
されている。すなわち、上記基台1の上には、左右方向
に延びる前後1対のガイドレール44、44が配設され
ている。これらガイドレール44には各々のガイドブロ
ック45が移動可能に乗架され、この両ガイドブロック
45,45に跨って上記第1テーブル42が移動一体に
固定されている。そして、この第1テーブル42は、基
台1の右端側面に配設されたモータ46の回転により左
右方向に移動する。つまり、上記モータ46の出力軸に
は水平面内で回転駆動される円板47が駆動連結されて
いて、この円板47の周縁に一端が枢支されかつ第1テ
ーブル42の下面に他端が枢支された連結ロッド48が
配置されている。そして、上記モータ46が半回転する
ことで第1テーブル42を軸間方向に移動するようにな
っている。また、上記第1テーブル42上の左端側に
は、前後方向に延びる1本のガイドレール49が配設さ
れている。このガイドレール49にはガイドブロック5
0が移動可能に乗架され、このガイドブロック50に上
記第2テーブル43が移動一体に固定されている。
【0053】また、上記第1及び第2テーブル42,4
3間には、第1テーブル42における第2テーブル43
の前後方向での位置決め、つまり、捌きローラ40の固
定軸2に対する軸方向の位置決めを行ってベルト集合体
Bのベルト幅に対応するための位置決め機構が設けられ
ている。この位置決め機構は、第1テーブル42上にお
けるガイドレール49の上面に形成され、別途用意され
た平断面矩形状を有する直方体状の位置決めブロック5
1をその下端部において後方移動不能に収容する凹部4
2aと、第2テーブル43及びガイドブロック50にお
ける上記凹部42aの略上方に位置する部位に形成さ
れ、上記位置決めブロック51を上下方向に挿通する平
面矩形状の開口部43aと、第1及び第2テーブル4
2,43間に前後方向に介装され、第2テーブル43を
常に後方に向けて付勢する引張コイルばね52とからな
っている。そして、上記凹部42a及び開口部43aに
セットする位置決めブロック51の前後方向の厚さ寸法
により第2テーブル43の前後方向での位置決めを行う
ようになっている。したがって、ベルト集合体Bのベル
トbの幅が広いときには厚さ寸法の大きいブロック51
を、また狭いときには厚さ寸法の小さいブロック51を
選んでセットすることになる。さらに、基台1上におけ
る第2テーブル43の後方には、右端側が前方に向けて
若干偏った傾斜板53が立設されており、第1テーブル
42が右方移動したときに第2テーブル43の後端に取
り付けられた当接ローラ43bを上記引張コイルばね5
2の付勢力に抗して前方に向けて押動し、このことで、
第2テーブル43の開口部43aを第1テーブル42の
凹部42a直上に位置付けて位置決めブロック51の脱
着ができるようになっている。
【0054】上記第2テーブル43の上には、左右方向
に延びる1本のガイドレール54が配設されている。こ
のガイドレール54には2つのガイドブロック55が進
出方向の前後2箇所に乗架され、この両ガイドブロック
55上に上記進退ブロック41が移動一体に固定されて
いる。具体的には、進退ブロック41は、進出方向前端
に上記捌きローラ40を回転可能に支持しかつ前側のガ
イドブロック55に固定された前側ブロック41aと、
後端に後述のカムに対するカムフォロワとしてのローラ
56を固定軸2の回転軸心と平行な軸心回りに回転可能
に支持しかつ後側のガイドブロック55に固定された後
側ブロック41bと、これら両ブロック41a,41b
を進退方向において互いに離反させる向きに付勢する圧
縮コイルばね41cと、この圧縮コイルばね41cの付
勢力に抗して両ブロック41a、41bを両者が所定寸
法以上に離反しないように連結する連結ピン41dとか
らなっている。そして、進退ブロック41が前進して捌
きローラ40をベルト集合体Bのベルトb,b間に割り
込ませる際、上記捌きローラ40に所定値以上の力が加
わった場合に、圧縮コイルばね41cが圧縮変形して捌
きローラ40が前進端から後退できるようになってい
る。これにより、ベルトb,b同士の付着が強い場合
に、捌きローラ40がベルトb,b間に所定の力以上で
無理に割り込むのを回避することができ、このことで、
引裂き不良の発生を防止している。
【0055】一方、上記第1テーブル42上の右部に
は、前後2箇所の軸受57で前後方向の回転軸心回りに
回転可能に支持されている支軸58と、両軸受57,5
7間で支軸58に回転一体に設けられたカム59と、上
記支軸58の後端に出力軸が駆動連結されたモータ60
とが配設されている。また、第2テーブル43と進退ブ
ロック41との間には、進退ブロック41を常に右方に
向けて付勢する引張コイルばね61が介装されている。
上記カム59のカム面は、約4分の1周に亘り曲率が小
さく、それに続く約4分の1周に亘り徐々に大きくなさ
れ、残りの約2分の1周に亘りその大きな曲率を維持し
た後、段差をもって上記曲率の小さい部分に連続する形
状に形成されている。
【0056】上記捌きローラ40の周縁は、図4に示す
ように、半径方向内方に向けて厚さ寸法が拡大する断面
テーパ状に形成されている。この実施例では、ベルトb
の幅寸法WがW=2.0mm、厚さ寸法TがT=1.5
mmであるのに応じて、テーパ角度θをθ=20°、先
端の曲率半径rをr=0.1mmに設定している。ま
た、周縁のベルトb,b間の外面側に割り込むことにな
る周縁の半径方向内方部分の厚さ寸法tをt=0.6m
mに設定し、このことで、ベルト集合体Bから先端ベル
トbを軸方向に約0.6mm程度分離させるようにして
いる。そして、これに合せて、上記送り機構7が、ベル
ト集合体Bを、その先端面が固定軸2及び可動軸3の各
先端面よりも捌きローラ40の先端ベルトbに対する上
記分離寸法Lだけ手前側、つまり、先端面から基端側に
向けて軸方向に0.6mmの所に位置付けられる位置に
間欠送りするようにしている。したがって、この場合に
、ベルト集合体Bから分離された先端ベルトbの先端
面は固定軸2及び可動軸3の各先端面と面一状態にな
る。
【0057】また、固定軸2及び可動軸3の各々の基端
側には軟質材からなる円筒状のダミーベルト62が摺動
可能に外嵌合状態に保持され、上記両軸2,3間に巻き
掛けられたベルト集合体Bを、その基端面に上記ダミー
ベルト62の先端面を衝合した状態で送り機構7により
間欠送りするようにしている。この実施例では、上記ダ
ミーベルト62として、ベルト集合体Bと同じポリウレ
タン樹脂からなっていて、厚さ寸法が1.5mm、幅寸
法が25mmのベルトを利用している。このダミーベル
ト62は、上記ベルト集合体Bの分離作業が進行してベ
ルト集合体Bが1本のベルトbだけになったとき、最後
の1本のベルトbを固定軸2及び可動軸3の所定の分離
位置に移動させるために捌きローラ40が上記ベルトb
とその基端側の送り機構7に連なる部分との間に割り込
む際に、上記捌きローラ40が損傷するのを防止するた
めに設けられている。
【0058】上記固定軸2の先端側周面は、ベルト集合
体Bよりも硬いポリウレタン樹脂製の円筒状をなす緩衝
部材63で構成されている。ここでは、上記固定軸2本
体の先端部はベルト集合体が巻き掛けられる他の部分よ
りも小径とされた小径部2aに形成され、この小径部2
aに上記緩衝部材63が回転一体に外嵌合されている。
そして、この緩衝部材63における外周面及び固定軸2
先端側の端面は、それぞれ固定軸2の他の部分の外周面
及び先端面と面一とされかつ研磨仕上げが施されてい
る。これにより、上記捌きローラ40の周縁がベルト
b,b間に割り込んでその先端が固定軸2の先端側周に
達したときに、上記先端の損傷を防止することができ
る。さらに、上記ベルト集合体Bから先端ベルトbが分
離される際に、緩衝部材63がベルト集合体Bよりも硬
いことから、上記先端ベルトbを、その姿勢が傾いたり
することなく保持させることができる。また、この緩衝
部材63は、母材のポリウレタン樹脂に導電材が混入さ
れていて導電性を有するので、上記ベルト集合体Bと擦
れ合って発生した静電気を固定軸2に流すことができ、
上記静電気の蓄積を回避することができる。
【0059】上記送り機構7は、固定軸2及び可動軸3
に軸方向に移動可能に挿通された送り板64を有する。
具体的には、上記基台1の上には、固定軸2及び可動軸
3と平行に前後方向に延びる左右1対のガイドレール6
5、65が配設されている。これらガイドレール65に
は各々のガイドブロック66が移動可能に乗架され、こ
の両ガイドブロック66,66に跨った状態で上記送り
板64が移動一体に固定されている。また、上記両ガイ
ドレール65、65間には前後方向に延びるボールねじ
67が横架されていて、その後端は基台1の後端上に配
置したステッピングモータ68に駆動連結されている一
方、前端は基台1の前端上に立設した軸受69に回転可
能に支持されている。そして、このボールねじ67の前
後中間部に螺合するナット部70が送り板64の下辺中
央に固定されている。また、上記送り板64には、固定
軸2に挿通された固定軸挿通孔64aと、左右方向に延
びて可動軸3に軸間方向に移動可能に挿通された可動軸
挿通孔64bとがそれぞれ設けられている。この送り機
構7では、上記ステッピングモータ68が入力パルス数
に応じて所定の回転角度の回転を行うことによりボール
ねじ67を回転させて送り板64を先端側に向けてスラ
イド移動させ、このことで、ベルト集合体Bを所定ピッ
チ間隔だけ押動するようになっている。
【0060】各々、上記送り板64の送り方向前面側に
は、固定軸2及び可動軸3に対し軸方向に摺動可能にか
つ連れ回り可能に外嵌合状態で保持された状態で、送り
板64により両軸2,3の先端側に向けて連れ回りしな
がら押動されるリング部材71が配置されている。そし
て、これらリング部材71を介して送り板64がベルト
集合体Bの基端面を先端側に向けて押動するようになっ
ている。このリング部材71は金属製で、図3に拡大詳
示するように、本体が両端開口の円筒状をなしかつ基端
側には外向きフランジ部71aが設けられている。この
フランジ部71aの送り板64の送り方向前面に対面す
る部位には摺接部材としてのオイルレスメタル72が回
転一体に設けられている。つまり、オイルレスメタル7
2は、本体が中央部で各軸2,3に挿通された円板状を
なし、その本体の周方向の複数箇所に送り方向前方に向
けて突設された突起72aがフランジ部71aの係止孔
71bに嵌入していることでリング部材71に回転一体
に固定されている。そして、これらのことで、上記各リ
ング部材71は送り板64の送り方向前面に対し連れ回
り方向に円滑に摺動するようになっている。このとき、
上記オイルレスメタル72が廉価であることから、上記
摺動性が低コストで得られることとなる。
【0061】さらに、上記リング部材71の本体内周に
は、フッ素樹脂製の摺接部材としての四フッ化エチレン
樹脂製の樹脂シート73が配置されている。つまり、こ
の樹脂シート73は円筒状をなし、リング部材71の本
体内周に周設された環状溝71c内に半分だけ埋設さ
れ、このことで、リング部材71に軸方向に移動一体に
なされている。そして、上記四フッ化エチレン樹脂が低
摩擦性に優れていることから、リング部材71が軸方向
に摺動する際に各軸2,3の側周面を汚すという事態が
効果的に回避されることとなる。
【0062】上記固定軸2及び可動軸3の各先端近傍に
は、両軸2,3間に巻き掛けられているベルト集合体B
から分離された先端ベルトbの軸方向への移動を可能に
しつつベルト集合体Bの先端外周を基端側に向けて押圧
する押圧機構74がそれぞれ配設されている。上記固定
軸2の側には、2つの押圧機構74が配設されている。
この押圧機構74は、図5に示すように、固定軸2の軸
心と平行な軸心回りに回転可能にかつ固定軸2に対し進
退可能に支持され固定軸2の先端側に向かって大径とな
るテーパ状の押圧ローラ75aと、この押圧ローラ75
aを固定軸2側に向けて付勢する付勢手段としての圧縮
コイルばね76aとを有する。具体的には、各押圧ロー
ラ75aは、上記第2テーブル43に基端が固定されて
いるアーム77aの先端を固定軸2の半径方向に移動可
能に貫通する支持部材78aの軸心側端部において枢支
されている。また、上記支持部材78aの軸心側端部と
アーム77aとの間に支持部材78aの周りに位置する
状態で上記圧縮コイルばね76aが縮装されている。そ
して、押圧ローラ75a及び固定軸2の各軸心を通る平
面上において、押圧ローラ75aの固定軸2側外周面と
固定軸2の軸心とのなす角度αは、45°よりも小さい
15°に設定されている。
【0063】一方、上記可動軸3の側には、1つの押圧
機構74が配設されている。この押圧機構74は、図6
に示すように、可動軸3の軸心に対し可動軸3の先端側
が基端側よりも近接するように傾斜した傾斜軸心回りに
回転可能にかつ可動軸3に対し進退可能に支持された円
筒状の押圧ローラ75bと、この押圧ローラ75bを可
動軸3側に向けて付勢する付勢手段としての引張コイル
ばね76bとを有する。具体的には、押圧ローラ75b
は、上記軸間距離変更機構4の可動板8に基端が固定さ
れているアーム77bの先端に水平回動可能に枢着され
た支持部材78bの回動端において枢支され、かつこの
支持部材78bとアーム77bとの間に上記引張コイル
ばね76bが伸装されている。そして、この押圧機構7
4においても上記固定軸2の押圧機構74と同様に、押
圧ローラ75b及び可動軸3の各軸心を通る平面上にお
いて、押圧ローラ75bの可動軸3側外周面と可動軸3
の軸心とのなす角度βは15°に設定されている。
【0064】ここで、上記のように構成されたベルト分
離装置の作動について説明する。予め、第1テーブル4
2を右方に移動させて捌きローラ40を固定軸2の右方
に後退させておくとともに、可動軸3を巻掛位置に位置
付けて固定軸2及び可動軸3間の軸間距離を狭くしてお
く。一方、分離機構6の進退ブロック41は第2テーブ
ル43上において後退位置に停止させておく。また、送
り機構7の作動も停止させておく。そして、固定軸2及
び可動軸3に各々のダミーベルト62を挿通した状態
で、送り機構7の送り板64、リング部材71及びダミ
ーベルト62を軸方向に互いに密接させておく。尚、上
記捌きローラ40に接することのない可動軸3にもダミ
ーベルト62を挿通させておくのは各リング部材71と
ベルト集合体Bとの間の寸法を同じにするためである。
【0065】この状態で、図7(a)に示すように、
成形体から輪切りされて一体に付着しているベルト集
合体Bを、固定軸2及び可動軸3に先端から奥部まで挿
通する。このとき、上記ベルト集合体Bの先端面の固定
軸2における位置は、捌きローラ40が前進端において
その周縁を固定軸2の先端側周面に押し付ける位置と一
致する。また、各押圧機構74には、各々の押圧ローラ
75a,75bをベルト集合体Bの先端外周に押圧させ
ておく。
【0066】この後、軸間距離変更機構4に電源を投入
し、制御部21により駆動部10のピニオン18を正転
させて可動片9を軸間距離が拡がる左側方向に移動させ
る。このとき、軸間距離が未だ狭くて上記ベルト集合体
Bに走行可能な程度にまで張力が付与されていない段階
では、可動板8の軸間方向での移動を抑制する要素とし
てはその移動に伴う摺動抵抗しか作用しないので、可動
板8は可動片9と一体に移動し、このことで、上記ピニ
オン18の正転に応じて軸間距離が徐々に拡げられてい
く。したがって、この段階では、可動片9の鍔部9cは
可動板8の第1変形量センサ20aの位置に位置付けら
れたままである。
【0067】そして、図7(b)に示すように上記ベル
ト集合体Bに張力が生じ始めると、この張力により可動
板8の移動が抑制されるようになるので、可動板8と可
動片9との間に相対移動が生じるようになる。これに伴
い、上記圧縮コイルばね11が弾性変形するようにな
り、その弾性復元力は可動板8を軸間距離を拡げる方向
に移動させようとする付勢力、つまり、上記ベルト集合
体Bに付与される張力となる。したがって、上記圧縮コ
イルばね11の変形量が変形量検出部20により検出さ
れ、図7(c)に示すように、その変形量が所定値に達
して第4変形量センサ20dがON信号を出力したとき
に、制御部21により駆動部10が制御されて可動片9
の移動が停止されると、このことで、上記ベルト集合体
Bには上記変形量に見合った一定の張力が付与されるよ
うになる。すなわち、可動軸3が保持位置に位置付けら
れたことになる。これにより、上固定軸2及び可動軸3
間に巻き掛けられるベルト集合体Bのベルト長さが異な
っている場合でも、一定の張力を自動的に付与して固定
軸2及び可動軸3間に走行可能に保持させることができ
る。
【0068】次に、走行駆動機構5、分離機講6及び送
り機構7に電源を順次投入すると、上記固定軸2及び可
動軸3間に巻き掛けられているベルト集合体Bは、走行
駆動機構5により走行駆動されつつ送り機構7の送り板
64に押動されて間欠送りされる。このとき、上記ベル
ト集合体Bは、各々の軸2,3に連れ回りしているリン
グ部材71を介在して送り板64により押動されるの
で、その基端面が走行に伴って擦られるのを回避するこ
とができる。また、上記固定軸2及び可動軸3の先端外
周近傍では、ベルト集合体Bの先端外周が各押圧機構7
4により基端側に向けて押圧されるので、走行中のベル
ト集合体Bが蛇行するのを防止するとこができる。
【0069】そして、上記送り機構7により間欠送りさ
れたベルト集合体Bが、図8(a)に示すように、その
先端面を固定軸2及び可動軸3の所定位置に位置付けら
れると、分離機講6では、図8(b)に示すように捌き
ローラ40が固定軸2の先端側周面に向かう前進方向に
前進した状態で、その回転半径方向周縁を上記ベルト集
合体Bの先端に位置するベルトbとその基端側に隣接し
て位置するベルトbとの間に割り込ませる。この状態で
上記ベルト集合体Bが走行されるのに伴い、上記捌きロ
ーラ40は、固定軸2及び可動軸3の軸心と平行な軸心
回りに連れ回りしながらその周縁をベルトb,b間に全
周に亘って割り込ませる。このとき、上記捌きローラ4
0がベルト集合体Bに連れ回りしながらその周縁をベル
トb,b間に割り込ませるので、捌きローラ40と両ベ
ルトb,bとの間のベルト走行方向における摩擦の発生
を回避することができる。また、上記捌きローラ40の
周縁は、半径方向内方に向けて厚さ寸法を拡大させる断
面テーパ状に形成されているので、ベルト集合体Bのベ
ルトb,b間に半径方向内方に向けて容易に割り込むこ
とができる。よって、ベルト集合体Bの先端ベルトbを
円滑に軸方向に分離させることができる。
【0070】そして、上記捌きローラ40によりベルト
集合体Bから軸方向に分割された先端ベルトbは、分離
された寸法だけ先端側に移動されることになる。このと
き、上記ベルト集合体Bは、その先端面が固定軸2及び
可動軸3の先端面よりも上記分離寸法だけ手前側に位置
付けられる位置に間欠送りされた状態で、その先端ベル
トbが分離されている。したがって、上記ベルト集合体
Bは、分離された先端ベルトbの先端面が固定軸2及び
可動軸3の各先端面を越えないような位置に送り機構7
により送られていたことになるので、先端ベルトbが捌
きローラ40によりベルト集合体Bから分離される途中
や分離直後に、上記先端ベルトbが不用意に固定軸2及
び可動軸3から外れるのを防止することができる。
【0071】その後、上記送り機構7によりベルト集合
体Bが間欠送りされることで、図8(c)に示すように
新たな先端ベルトbの先端面が所定の位置に位置付けら
れる一方、既に分離されている前回の先端ベルトbが上
記先端ベルトbに押動されて固定軸2及び可動軸3から
外されることとなる。
【0072】また、集合体Bの分離作業が進行するのに
伴い、送り機構7の送り板64が送り量検出22の第
1及び第2送り量センサ22a,22bにより順次検知
される。そして、上記第1及び第2送り量センサ22
a,22bが順次ON信号を出力するのに応じて、制御
部21により駆動部10が制御され、可動片9が圧縮コ
イルばね11の変形量を減少させる方向に移動されるこ
とで、ベルト集合体Bに付与される張力が順次弱められ
るようになる。これにより、ベルト集合体Bの未分離ベ
ルトbの残り量が減少するのに基づき、残りのベルトb
に過度の張力が付与されるという事態を回避することが
できる。また、上記残り量の検出を、軸方向の移動量で
ある送り板64の移動位置により行っているので、その
検出は容易でありかつ確実である。
【0073】そして、上記ベルト集合体Bの分離作業が
終了すると、軸間距離変更機構4では圧縮コイルばね1
1の変形量が0になり、これに応じて、変形量検出部2
0の第1変形量センサ20aがON信号を出力する。す
ると、制御部21により駆動部10が制御されて固定軸
2及び可動軸3の軸間距離を狭める方向に可動片9が移
動され、このことで、可動板8が同じ方向に一体に移動
して上記軸間距離が実際に狭くなされる。よって、上記
固定軸2及び可動軸3間に巻き掛けられているベルト集
合体Bの分離作業が終了すると、可動軸3が巻掛位置に
移動して軸間距離が自動的に狭まるので、次のベルト集
合体Bを固定軸2及び可動軸3間に巻き掛ける作業が容
易に行えるようになる。
【0074】したがって、この実施例では、可動軸3を
軸間距離変更機構4により巻掛位置と保持位置との間で
移動させ、固定軸2と可動軸3との軸間距離を変更する
ことで、ベルト長さの異なるベルト集合体Bを両軸2,
3に容易に巻き掛けることができ、かつ巻き掛けられた
ベルト集合体Bを両軸2,3間に走行可能に保持させる
ことができる。よって、ベルト集合体Bをベルト分離装
置に装着する作業を容易化することができるとともに、
装置の主要部材を段取り替えすることなくベルト長さの
変更に対応することができる。尚、ベルト幅の変更が伴
う場合には位置決めブロック51を変更することで対応
できる。
【0075】また、上記固定軸2及び可動軸3間に巻き
掛けられたベルト集合体Bに一定の張力を付与すること
ができるので、ベルト長さが異なる場合でも、ベルト集
合体Bを自動的に走行可能な状態に保持させることがで
きる。
【0076】尚、上記実施例では、変形量検出部20に
て終了検知手段を構成しているが、例えば、送り量検出
部22により検出される送り板64の軸方向の移動量が
所定値に達したことをもってベルト分離作業が終了した
ことを検知するようにしてもよい。
【0077】また、上記実施例では、送り量検出部22
により残り量検出手段を構成しているが、例えば、変形
量検出部20により検出されるばね11の変形量に基づ
いてベルト集合体Bの未分離ベルトbの残り量を検出す
るようにしてもよい。
【0078】さらに、上記実施例では、分離機講は割
込部材としての捌きローラ40の周縁をベルト集合体B
のベルトb,b間に割り込ませることにより先端ベルト
bを分離するようにしているが、これとは別の方法でベ
ルトを分離させるようにしてもよい。
【0079】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、筒状成形体を所定幅に輪切りして形成された複
数のベルト同士が一体に付着してなる筒状のベルト集合
体を走行可能に保持した状態で、送り手段により間欠送
りしつつ分離手段により上記ベルトを順に1本ずつ分離
する分離装置において、互いに平行な軸心回りに回転可
能にかつ軸間距離が可変に支持されている第1及び第2
回転軸の軸間距離を軸間距離変更手段にて巻掛位置と保
持位置との間で変更することにより、両回転軸間にベル
ト集合体を容易に巻き掛けることができかつ両回転軸間
に巻き掛けられたベルト集合体を両回転軸に走行可能に
保持させることができるようにしたので、ベルト集合体
の装着作業を容易化することができるとともに、保持軸
等の段取り替え部材を大幅に削減して段取り替え部材の
増加に起因するコストアップを抑えることができ、かつ
段取り替え作業の容易化を図ることができる。
【0080】さらに、上記分離手段が、回転軸の先端側
周面に対し半径方向に進退可能に支持されかつ前進状態
で第1及び第2回転軸間のベルト集合体の先端のベルト
とその基端側に隣接するベルトとの間に割込可能な割込
部材を有していて、この割込部材をベルト間に割り込ま
せた状態でベルト集合体の走行に伴って上記先端ベルト
をベルト集合体から分離させるようにしたので、ベルト
集合体から先端側のベルトを分離する分離手段による作
業を具体的に行うことができるようになる。
【0081】請求項2の発明によれば、上記第1回転軸
が固定軸心回りに回転可能に支持されている一方、第2
回転軸が上記第1回転軸の固定軸心との軸間距離が可変
な可動軸心回りに回転可能に支持されている場合に、上
記軸間距離変更手段を、第2回転軸を可動軸心回りに回
転可能に支持しかつ第1回転軸に対し接離する方向に移
動可能な可動部と、この可動部に上記接離方向に相対移
動可能に案内支持された可動片とを弾性部材により一体
移動可能に連結し、上記両回転軸間にベルト集合体を巻
き掛けた状態で軸間距離の拡がる方向に上記可動片を駆
動部により移動させる一方、上記弾性部材の変形量を変
形量検出手段により検出し、その変形量が所定値に達し
たときに、上記可動片の移動を停止するように制御手段
が駆動部を制御する構成としたので、第1及び第2回転
軸間に巻き掛けられたベルト集合体に自動的に一定の張
力を付与することができ、よって、上記請求項1の発明
において、ベルト長さの異なる場合でも、ベルト集合体
を自動的に第1及び第2回転軸に走行可能に保持させる
ことができる。
【0082】請求項の発明によれば、上記駆動部を、
可動片に移動一体に設けられたラック部と、所定の固定
位置に配設されかつ上記ラック部に噛合するピニオンと
を有してなるものとしたので、上記請求項2の発明によ
る効果を具体的に得ることができる。
【0083】請求項の発明によれば、上記第1及び第
2回転軸間に巻き掛けられたベルト集合体の未分離ベル
トの残り量を検出する残り量検出手段を設け、その残り
量が減少したときに、弾性部材の変形量を減少させる方
向に可動片が移動するように制御手段が駆動部を制御す
る構成としたので、上記請求項2の発明において、第1
及び第2回転軸間に巻き掛けられているベルト集合体の
分離作業が進行して未分離ベルトの残り量が減少する際
に、上記ベルト集合体に張力を付与するための弾性部材
の付勢力を弱めることができ、残りのベルトに過度の張
力が付与されるという事態を回避することができる。
【0084】請求項の発明によれば、上記残り量検出
手段が、送り手段によるベルト集合体の送り量に基づい
て未分離ベルトの残り量を検出するように構成したの
で、上記請求項の発明において、第1及び第2回転軸
間に巻き掛けられたベルト集合体の未分離ベルトの残り
量を、容易にかつ確実に検出することができる。
【0085】請求項の発明によれば、上記第1及び第
2回転軸間に巻き掛けられているベルト集合体の分離作
業が終了したことを検知する終了検知手段を設け、上記
ベルト集合体の分離作業の終了が検知されたときに、制
御手段が駆動部を制御して両回転軸の軸間距離を狭める
方向に可動片が移動するように制御手段が駆動部を制御
する構成としたので、上記請求項の発明において、第
1及び第2回転軸間に巻き掛けられているベルト集合体
の分離作業が終了したときに第2回転軸を自動的に巻掛
位置に移動させることができ、よって、次のベルト集合
体を第1及び第2回転軸間に容易に巻き掛けることがで
きるようになる。
【0086】請求項の発明によれば、上記終了検知手
段を変形量検出手段で構成し、弾性部材の変形量が0に
なったときを分離作業の終了状態として検知するように
したので、上記請求項の発明において、ベルト集合体
の分離作業が終了したことを新たな終了検知手段を用い
ることなく変形量検出手段により簡便に検知することが
できる。
【0087】請求項の発明によれば、上記割込部材
を、回転軸の先端側方において該回転軸の軸心と平行な
軸心回りに回転可能に支持されかつベルト間に割り込ん
だ状態でベルト集合体の走行に連れ回りする円板部材で
構成したので、上記請求項の発明において、連れ回り
する分だけ割込部材によるベルト間への割込動作を円滑
に行え、ベルト集合体のベルト分離作業の円滑化を図る
ことができる。
【0088】請求項の発明によれば、上記割込部材の
周縁を半径方向内方に向けて厚さ寸法が拡大する断面テ
ーパ状に形成したので、上記請求項の発明において、
割込部材が前進してベルト間に割り込んだとき及びベル
ト集合体に走行に連れ回りするときの割込部材の割込動
作をさらに円滑にすることができる。
【0089】請求項10の発明によれば、上記送り手段
が、ベルト集合体を、その先端面が第1及び第2回転軸
の先端面よりも割込部材の先端ベルトに対する分離寸法
だけ手前側に位置付けられる位置に間欠送りするように
したので、上記請求項の発明において、分離途中及び
分離直後の先端ベルトが第1及び第2回転軸から不用意
に外れるのを防止することができる。
【0090】請求項11の発明によれば、上記第1及び
第2回転軸の各々の基端側に、軟質材からなる円筒状の
ダミーベルトをそれぞれ摺動可能に外嵌合状態に保持さ
せ、両回転軸間のベルト集合体を、その基端面に上記各
ダミーベルトの先端面が衝合した状態で送り手段により
間欠送りするようにしたので、上記請求項10の発明に
おいて、第1及び第2回転軸間に巻き掛けられたベルト
集合体の最後のベルトと、その基端側の送り手段に連な
る部分との間に割込部材を割り込ませる際に、割込部材
の損傷を防止することができる。
【0091】請求項12の発明によれば、上記回転軸の
先端側周面を、ベルト集合体よりも硬い合成樹脂製の緩
衝材料で構成したので、上記請求項の発明において、
第1及び第2回転軸間のベルト集合体のベルト間に割り
込んだ割込部材の先端が損傷するのを防止することがで
き、かつベルト集合体の先端ベルトを反転することなく
回転軸に押圧支持させることができる。
【0092】請求項13の発明によれば、上記緩衝材料
及び該緩衝材料が設けられた回転軸の双方が、それぞれ
導電性を有するものとしたので、上記請求項12の発明
において、ベルト集合体と緩衝部材との間にベルト集合
体の走行に伴って発生する静電気が蓄積するのを回避す
ることができる。
【0093】請求項14の発明によれば、上記第1及び
第2回転軸の各先端近傍にそれぞれ配設され、両回転軸
間に巻き掛けられているベルト集合体から分離された先
端ベルトの軸方向への移動を可能にしつつベルト集合体
の先端外周を基端側に向けて押圧する押圧手段を備える
ようにしたので、上記請求項の発明において、第1及
び第2回転軸間に巻き掛けられかつ走行駆動手段により
走行駆動されているベルト集合体の走行時の蛇行を防止
することができる。
【0094】請求項15の発明によれば、上記押圧手段
を、回転軸の軸心と略平行な軸心回りに回転可能にかつ
回転軸に対し進退可能に支持されて回転軸の先端側に向
かって大径となるテーパ状の押圧ローラと、この押圧ロ
ーラを回転軸側に向けて付勢する付勢手段とで構成した
ことにより、ベルト集合体の先端外周を押圧する押圧ロ
ーラの回転軸側外周面を、先端側が基端側よりも回転軸
の軸心に接近する状態に傾斜させることができ、よっ
て、ベルト集合体の先端外周を基端側に向けて押圧でき
る一方、ベルト集合体から先端ベルトが軸方向に分離さ
れる際には、その押動を受けて側方位置に後退して先端
ベルトの軸方向の移動を可能とすることができるので、
上記請求項14の発明による効果を具体的に得ることが
できる。
【0095】請求項16の発明によれば、上記押圧手段
を、回転軸の軸心に対し回転軸の先端側が基端側よりも
近接するように傾斜した傾斜軸心回りに回転可能にかつ
上記各々の軸心に対し進退可能に支持された円筒状の押
圧ローラと、この押圧ローラを上記先端外周に対し各々
の軸心側に向けて常に付勢する付勢手段とで構成したこ
とにより、ベルト集合体の先端外周を押圧する押圧ロー
ラの回転軸側外周面を先端側が基端側よりも回転軸の軸
心に接近する状態に傾斜させることができるので、上記
請求項15の発明と同様の効果を奏することができる。
【0096】請求項17の発明によれば、上記送り手段
が、第1及び第2回転軸の軸方向に移動可能な送り板を
有する場合に、各々、上記送り板の送り方向前面側に、
それぞれの回転軸に軸方向に摺動可能にかつ連れ回り可
能に外嵌合状態で保持された状態で配置されていて、送
り板により回転軸の先端側に向けて連れ回りしながら押
動されるリング部材を設け、上記送り板が上記各リング
部材を介してベルト集合体を先端側に向けて押動するよ
うにしたので、上記請求項1の発明において、走行中の
ベルト集合体を送り板に擦られることなく間欠送りする
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例に係るベルト分離装置を示す
平面図である。
【図2】ベルト分離装置を示す正面図である。
【図3】固定軸のリング部材周りを拡大して示す平面図
である。
【図4】分離機講における捌きローラの周縁形状を拡大
して示す断面図である。
【図5】固定軸の先端側方における上側の押圧機構を拡
大して示す左側面図である。
【図6】可動軸の先端側方における押圧機構を拡大示す
平面図である。
【図7】軸間距離変更機構の張力調整動作を示す平面図
である。
【図8】固定軸の先端側周におけるベルト集合体の間欠
送り位置を捌きローラの進退動作と併せて部分的に拡大
して示す断面図である。
【符号の説明】
2 固定軸(第1回転軸) 3 可動軸(第2回転軸) 4 軸間距離変更機構(軸間距離変更手段) 5 走行駆動機構(走行駆動手段) 6 分離機構(分離手段) 7 送り機構(送り手段) 8 可動板(可動部) 9 可動片 10 駆動部 11 圧縮コイルばね(弾性部材) 17 ラック部 18 ピニオン 20 変形量検出部(変形量検出手段,終了検知手段) 21 制御部(制御手段) 22 送り量検出部(残り量検出手段) 40 捌きローラ(割込部材) 62 ダミーベルト 63 緩衝部材 64 送り板 71 リング部材 74 押圧機構(押圧手段) 75a,75b 押圧ローラ 76a 圧縮コイルばね(付勢手段) 76b 引張コイルばね(付勢手段) B ベルト集合体 b ベルト

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状成形体を所定幅に輪切りして形成さ
    れた複数のベルト同士が一体に付着してなる筒状のベル
    ト集合体からベルトを順に1本ずつ分離する分離装置で
    あって、 各々、基端において互いに平行な軸心回りに回転可能に
    かつ軸間距離が可変に支持された第1及び第2回転軸
    と、 上記第1及び第2回転軸を、両回転軸間へのベルト集合
    体の巻掛けを可能とする巻掛位置と、両回転軸間に巻き
    掛けられたベルト集合体を両回転軸間で走行可能に保持
    する保持位置との間で相対移動させる軸間距離変更手段
    と、 上記第1及び第2回転軸間に巻き掛けられたベルト集合
    体を走行駆動する走行駆動手段と、 上記第1及び第2回転軸のうちの一方の回転軸の先端近
    傍に設けられ、これら両回転軸間を走行しているベルト
    集合体からその先端側のベルトを順に1本ずつ分離させ
    る分離手段と、 上記分離手段の分離動作に同期して、第1及び第2回転
    軸間に巻き掛けられたベルト集合体を第1及び第2回転
    軸の先端側に向けてベルトの幅に対応するピッチずつ間
    欠送りする送り手段とを備え 上記分離手段は、上記一方の回転軸の先端側周面に対し
    半径方向に進退可能に支持されかつ前進状態で第1及び
    第2回転軸間のベルト集合体の先端のベルトとその基端
    側に隣接するベルトとの間に割込可能な割込部材を有
    し、上記割込部材をベルト間に割り込ませた状態で、ベ
    ルト集合体の走行に伴って上記先端ベルトをベルト集合
    体から分離させるように構成され ていることを特徴とす
    るベルト分離装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のベルト分離装置におい
    て、 第1回転軸は固定軸心回りに回転可能に支持されている
    一方、第2回転軸は上記第1回転軸の固定軸心との軸間
    距離が可変な可動軸心回りに回転可能に支持され、 軸間距離変更手段は、上記第2回転軸を可動軸心回りに
    回転可能に支持しかつ第1回転軸に対し接離する方向に
    移動可能な可動部と、 上記可動部に上記接離方向に相対移動可能に案内支持さ
    れた可動片と、 作動時には上記可動片を接離方向に移動させる一方、非
    作動時には可動片を停止保持する駆動部と、 上記可動部及び可動片間に設けられて可動部及び可動片
    を一体移動可能に連結し、第1及び第2回転軸間にベル
    ト集合体が巻き掛けられた状態で上記駆動部により可動
    片が両回転軸の軸間距離の拡がる方向に移動したときに
    弾性変形しかつその変形量に応じた付勢力で第2回転軸
    を第1回転軸との軸間距離が拡がる方向に付勢する弾性
    部材と、 上記弾性部材の変形量を検出する変形量検出手段と、 上記変形量検出手段により検出された弾性部材の変形量
    が所定値に達したときに、上記可動片の移動を停止させ
    るように駆動部を制御する制御手段とを有することを特
    徴とするベルト分離装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のベルト分離装置におい
    て、 駆動部は、可動片に移動一体に設けられたラック部と、 所定の固定位置に配設され、かつ上記ラック部に噛合す
    るピニオンとを有してなることを特徴とするベルト分離
    装置。
  4. 【請求項4】 請求項2記載のベルト分離装置におい
    て、 第1及び第2回転軸間に巻き掛けられたベルト集合体の
    未分離ベルトの残り量を検出する残り量検出手段を備
    え、 制御手段は、上記残り量検出手段により検出された未分
    離ベルトの残り量が減少したときに、弾性部材の変形量
    を減少させる方向に可動片が移動するように駆動部を制
    御する構成とされていることを特徴とするベルト分離装
  5. 【請求項5】 請求項記載のベルト分離装置におい
    て、 残り量検出手段は、送り手段によるベルト集合体の送り
    量に基づいて残り量を検出するように構成されているこ
    とを特徴とするベルト分離装置。
  6. 【請求項6】 請求項記載のベルト分離装置におい
    て、 第1及び第2回転軸間に巻き掛けられているベルト集合
    体の分離作業が終了したことを検知する終了検知手段を
    備え、 制御手段は、上記終了検知手段によりベルト集合体の分
    離作業の終了が検知されたときに、両回転軸の軸間距離
    を狭める方向に可動片が移動するように駆動部を制御す
    る構成とされていることを特徴とするベルト分離装置。
  7. 【請求項7】 請求項記載のベルト分離装置におい
    て、 終了検知手段は、弾性部材の変形量を検出する変形量検
    出手段であり、弾性部材の変形量が0になったときを分
    離作業の終了状態として検知するように構成されている
    ことを特徴とするベルト分離装置。
  8. 【請求項8】 請求項記載のベルト分離装置におい
    て、 割込部材は、回転軸の先端側方において該回転軸の軸心
    と平行な軸心回りに回転可能に支持され、かつベルト間
    に割り込んだ状態でベルト集合体の走行に連れ回り可能
    な円板部材であることを特徴とするベルト分離装置。
  9. 【請求項9】 請求項記載のベルト分離装置におい
    て、 円板部材の周縁は、半径方向内方に向けて厚さ寸法が拡
    大する断面テーパ状に形成されていることを特徴とする
    ベルト分離装置。
  10. 【請求項10】 請求項記載のベルト分離装置におい
    て、 送り手段は、ベルト集合体を、その先端面が第1及び第
    2回転軸の先端面よりも割込部材の先端ベルトに対する
    分離寸法だけ手前側に位置付けられる位置に間欠送りす
    るように構成されていることを特徴とするベルト分離装
    置。
  11. 【請求項11】 請求項10記載のベルトの分離装置に
    おいて、 第1及び第2回転軸の各々の基端側には軟質材からなる
    円筒状のダミーベルトがそれぞれ摺動可能に外嵌合状態
    に保持され、 上記第1及び第2回転軸間に巻き掛けられたベルト集合
    体を、その基端面に上記各ダミーベルトの先端面が衝合
    した状態で送り手段により間欠送りするように構成され
    ていることを特徴とするベルト分離装置。
  12. 【請求項12】 請求項記載のベルト分離装置におい
    て、一方の 回転軸の先端側周面は、ベルト集合体よりも硬い
    合成樹脂製の緩衝材料で構成されていることを特徴とす
    るベルト分離装置。
  13. 【請求項13】 請求項12記載のベルト分離装置にお
    いて、 緩衝材料及び該緩衝材料が設けられた回転軸の双方は、
    それぞれ導電性を有するものであることを特徴とするベ
    ルト分離装置。
  14. 【請求項14】 請求項記載のベルト分離装置におい
    て、 第1及び第2回転軸の各先端近傍にそれぞれ配設され、
    両回転軸間に巻き掛けられているベルト集合体から分離
    された先端ベルトの軸方向への移動を可能にしつつベル
    ト集合体の先端外周を基端側に向けて押圧する押圧手段
    を備えていることを特徴とするベルト分離装置。
  15. 【請求項15】 請求項14記載のベルト分離装置にお
    いて、 押圧手段は、各回転軸の軸心と略平行な軸心回りに回転
    可能にかつ回転軸に対し進退可能に支持され回転軸の先
    端側に向かって大径となるテーパ状の押圧ローラと、 上記押圧ローラを各回転軸側に向けて付勢する付勢手段
    とを有することを特徴とするベルト分離装置。
  16. 【請求項16】 請求項14記載のベルト分離装置にお
    いて、 押圧手段は、各回転軸の軸心に対し回転軸の先端側が基
    端側よりも近接するように傾斜した傾斜軸心回りに回転
    可能にかつ回転軸に対し進退可能に支持された円筒状の
    押圧ローラと、 上記押圧ローラを各回転軸側に向けて付勢する付勢手段
    とを有することを特徴とするベルト分離装置。
  17. 【請求項17】 請求項1記載のベルト分離装置におい
    て、 送り手段は、第1及び第2回転軸の軸方向に移動可能な
    送り板と、 各々、上記送り板の送り方向前面側に、それぞれの回転
    軸に対し軸方向に摺動可能にかつ連れ回り可能に外嵌合
    状態で保持された状態で配置され、送り板により回転軸
    の先端側に向けて連れ回りしながら押動されるリング部
    材とを有し、 上記送り板により、上記各リング部材を介してベルト集
    合体の基端面を先端側に向けて押動するように構成され
    ていることを特徴とするベルト分離装置。
JP03552294A 1994-03-07 1994-03-07 ベルト分離装置 Expired - Fee Related JP3326269B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03552294A JP3326269B2 (ja) 1994-03-07 1994-03-07 ベルト分離装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03552294A JP3326269B2 (ja) 1994-03-07 1994-03-07 ベルト分離装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07241926A JPH07241926A (ja) 1995-09-19
JP3326269B2 true JP3326269B2 (ja) 2002-09-17

Family

ID=12444090

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP03552294A Expired - Fee Related JP3326269B2 (ja) 1994-03-07 1994-03-07 ベルト分離装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3326269B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07241926A (ja) 1995-09-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN1328116C (zh) 具有圆形轨道装置和薄膜输送装置的包装装置
US6244189B1 (en) Machine guide and propulsion system for variable geometry surface
JPH03245995A (ja) 裁断機の刃幅自動切替装置
JP7125071B2 (ja) 裁断装置
KR910005131B1 (ko) 코오드입띠형상재료의 접합장치
JP3326269B2 (ja) ベルト分離装置
JPH06339733A (ja) 回転加工機
CN107000084B (zh) 横切金属带材的滚筒式剪切机及调节其刀片间隙的方法
JP3926130B2 (ja) 管用テーパーねじ転造用ヘッド
CN109623231A (zh) 摩擦传动自动焊接行走机构
JP2567809B2 (ja) パイプ加工装置
US6843444B2 (en) Tracking means for precision cord length on two drums
CN112297370A (zh) 射台结构及注塑机
US20030200845A1 (en) Log saw apparatus and method
JP2010284827A (ja) 接合ゴム部材の製造装置と製造方法、未加硫タイヤの製造装置と製造方法
JP6416346B1 (ja) 鉄心巻締装置
CN206589015U (zh) 一种可调切割角度的胶带自动剪裁装置
CN115519618B (zh) 一种农机用v带加工系统
CN214184701U (zh) 高强度防变形不锈钢管材的成型装置
JP4201275B2 (ja) コンベア装置
KR20190123625A (ko) 파이프부재의 내부비드 제거장치
JP2005193327A (ja) 帯状部材の切断装置
CN220243835U (zh) 用于线材缠绕贴标设备的夹紧单元及线材缠绕贴标设备
JP3730549B2 (ja) 伝動ベルトのカット装置及びそのカット方法
CN214266655U (zh) 三维打印设备的挤出机和三维打印设备

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20020611

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees