JP3324669B2 - ワーク保持方法およびワーク保持用治具 - Google Patents

ワーク保持方法およびワーク保持用治具

Info

Publication number
JP3324669B2
JP3324669B2 JP13610994A JP13610994A JP3324669B2 JP 3324669 B2 JP3324669 B2 JP 3324669B2 JP 13610994 A JP13610994 A JP 13610994A JP 13610994 A JP13610994 A JP 13610994A JP 3324669 B2 JP3324669 B2 JP 3324669B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
work
shoe
ring member
work holding
roller
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP13610994A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH081418A (ja
Inventor
又 正 博 小
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP13610994A priority Critical patent/JP3324669B2/ja
Publication of JPH081418A publication Critical patent/JPH081418A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3324669B2 publication Critical patent/JP3324669B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Gripping On Spindles (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車における流体継
手のハブホイールや無段変速機のプーリや軸受のインナ
ーレース,アウターレースなどといった円筒部を有する
ワークの外周面に機械加工を施す際に利用される心なし
式のワーク保持方法およびワーク保持用治具に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、自動車における流体継手
のハブホイール(円筒部を有するワーク)の外周面に機
械加工を施す場合、図8に示すように、円柱状をなしか
つプレスユニットpに連結したシュー101と、回転ユ
ニットrに連結してシュー101の軸心101aに対し
て0.15mmだけオフセットさせた主軸102aまわ
りに回転可能とした駆動板102と、シュー101を径
方向に貫通させたローラ軸103の両端部に設けられた
一対の押圧ローラ104,104を備えたワーク保持用
治具100を用いてハブホイールhを保持するようにし
ていた。
【0003】すなわち、このワーク保持用治具100に
おいては、まず、プレスユニットpの作動によりハブホ
イールhのボールスプラインhbが形成された中心孔部
分hhにシュー101を挿入し、続いて、一対の押圧ロ
ーラ104,104によりハブホイールhを駆動板10
2に押し付けて、このハブホイールhを駆動板102と
一対の押圧ローラ104,104との間で保持するもの
となっており、この保持状態で回転ユニットrの作動に
より駆動板102を回転させると、駆動板102の主軸
102aとシュー101の軸心101aとが0.15m
mだけオフセットさせてあることによって、ハブホイー
ルhは駆動板102とともに回転しながらシュー101
に押し付けられることとなり、ハブホイールhと中心孔
部分hhとの間に生じる摩擦力によりハブホイールhが
シュー101を基準にして回転し始めた状態で、ハブホ
イールhの外周面に機械加工を施すようにしていた。
【0004】また、上記ハブホイールhの外周面に機械
加工を施す場合に用いられる他のワーク保持用治具とし
ては、図10に示すように、ハブホイールhの外径に合
わせた曲率半径を有しかつハブホイールhの外周部分を
支持可能に固定された外被シュー111と、回転ユニッ
トrに連結して外被シュー111の支持中心111aに
対して0.15mmだけオフセットさせた主軸112a
まわりに回転可能とした駆動板112と、プレスユニッ
トpにブロック115,115を介して各々相対向して
設けられかつ外被シュー111の支持中心111aと直
角をなすローラ軸113,113と、これらのローラ軸
113,113の各対向端部に設けた一対の押圧ローラ
114,114を備えたワーク保持用治具110があ
り、このワーク保持用治具110においては、まず、外
被シュー111により決定される位置にハブホイールh
をセットし、続いて、プレスユニットpの作動により一
対の押圧ローラ114,114でハブホイールhを駆動
板112に押し付けて、このハブホイールhを駆動板1
12と一対の押圧ローラ114,114との間で保持す
るものとなっている。
【0005】なお、上記したワーク保持方法およびワー
ク保持用治具に類するものが、昭和63年5月15日
社団法人 日本機械学会 から発行された 機械工学便
覧 B.応用編のB2−第165頁〜第166頁に記載され
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来のワー
ク保持方法およびワーク保持用治具100(110)に
あっては、外周面や内周面にボールスプラインなどの溝
が形成されていない軸受のベアリングレースを保持する
場合には好適であるものの、上記した中心孔部分hhに
ボールスプラインhbが形成されているハブホイールh
を保持する場合には、ハブホイールhにおける一対の押
圧ローラ104,104(114,114)と当接する
面にボールスプラインhbによる切欠が形成されている
ことから、一対の押圧ローラ104,104(114,
114)がこの切欠を通過することによって振動が生じ
る可能性があり、この状態でハブホイールhの外周面に
旋削加工や研削加工を施すと、満足のいく真円度が得ら
れないことがあり得るという問題があり、この問題を解
決することが従来の課題となっていた。
【0007】
【発明の目的】本発明は、上記した従来の課題に着目し
てなされたもので、円筒部を有するワークの外周面に旋
削加工などの機械加工を施すに際して、ワークの中心孔
部分に例えばボールスプラインが形成されている場合で
あっても、真円度を向上させることが可能であるワーク
保持方法およびワーク保持用治具を提供することを目的
としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係わ
るワーク保持方法は、円筒部を有するワークの中心孔部
分に円柱状をなすシューを挿入し、前記シューを径方向
に貫通させたローラ軸の両端部に設けた一対の押圧ロー
ラにより、前記ワークを前記シューの軸心に対してオフ
セットさせた主軸まわりに回転する駆動板に押し付けて
当該ワークを保持するに際して、前記シューにリング部
材を回転可能に嵌装し、前記一対の押圧ローラとワーク
との間にリング部材を位置させてワークを保持する構成
としたことを特徴としており、このワーク保持方法の構
成を前述した従来の課題を解決するための手段としてい
る。
【0009】また、本発明の請求項2に係わるワーク保
持方法は、円筒部を有するワークの外周部分を外被シュ
ーまたは外被ローラで支持し、前記外被シューまたは外
被ローラの支持中心に対して直角に設けられたローラ軸
に支持される一対の押圧ローラにより、前記ワークを前
記外被シューまたは外被ローラの支持中心に対してオフ
セットさせた主軸まわりに回転する駆動板に押し付けて
当該ワークを保持するに際して、前記ワークにおける押
圧ローラ側の端面を支持するワークガイドを設けると共
に前記ワークガイドにリング部材を回転可能に嵌装し、
前記一対の押圧ローラとワークとの間にリング部材を位
置させてワークを保持する構成としたことを特徴として
おり、このワーク保持方法の構成を前述した従来の課題
を解決するための手段としている。
【0010】さらに、本発明の請求項3に係わるワーク
保持方法は、円筒部を有するワークの外周部分を外被シ
ューまたは外被ローラで支持し、前記外被シューまたは
外被ローラの支持中心に対して直角に設けられたローラ
軸に支持される一対の押圧ローラにより、前記ワークを
前記外被シューまたは外被ローラの支持中心に対してオ
フセットさせた主軸まわりに回転する駆動板に押し付け
て当該ワークを保持するに際して、前記外被シューまた
は外被ローラの支持中心上にローラ軸保持体を設けると
共に前記ローラ軸保持体にリング部材を回転可能に嵌装
し、前記一対の押圧ローラとワークとの間にリング部材
を位置させてワークを保持する構成としたことを特徴と
しており、このワーク保持方法の構成を前述した従来の
課題を解決するための手段としている。
【0011】一方、本発明の請求項11に係わるワーク
保持用治具では、円筒部を有するワークの中心孔部分に
挿入される円柱状をなすシューと、前記シューの軸心に
対してオフセットさせた主軸まわりに回転する駆動板
と、前記シューを径方向に貫通させたローラ軸の両端部
に設けられて前記ワークを駆動板に押し付け可能とした
一対の押圧ローラを備えたワーク保持用治具において、
前記ワークの中心孔部分に挿入されるシューの前記一対
の押圧ローラとワークとの間の部分にリング部材を回転
可能に嵌装した構成としたことを特徴としており、この
ワーク保持用治具の構成を前述した従来の課題を解決す
るための手段としている。
【0012】また、本発明の請求項12に係わるワーク
保持用治具では、円筒部を有するワークの外周部分を支
持する外被シューまたは外被ローラと、前記外被シュー
または外被ローラの支持中心に対してオフセットさせた
主軸まわりに回転する駆動板と、前記外被シューまたは
外被ローラの支持中心に対して直角に設けられたローラ
軸に支持される一対の押圧ローラを備えたワーク保持用
治具において、前記ワークの押圧ローラ側に当該ワーク
の端面を支持するワークガイドを設け、前記ワークガイ
ドに前記一対の押圧ローラとワークとの間に位置させた
リング部材を回転可能に嵌装した構成としたことを特徴
としており、このワーク保持用治具の構成を前述した従
来の課題を解決するための手段としている。
【0013】さらに、本発明の請求項13に係わるワー
ク保持用治具では、円筒部を有するワークの外周部分を
支持する外被シューまたは外被ローラと、前記外被シュ
ーまたは外被ローラの支持中心に対してオフセットさせ
た主軸まわりに回転する駆動板と、前記外被シューまた
は外被ローラの支持中心に対して直角に設けられたロー
ラ軸に支持される一対の押圧ローラを備えたワーク保持
用治具において、前記外被シューまたは外被ローラの支
持中心上にローラ軸保持体を設け、前記ローラ軸保持体
の前記一対の押圧ローラとワークとの間の部分にリング
部材を回転可能に嵌装した構成としたことを特徴として
おり、このワーク保持用治具の構成を前述した従来の課
題を解決するための手段としている。
【0014】そして、上記請求項1に係わるワーク保持
方法および請求項11に係わるワーク保持用治具におけ
る好ましい実施態様では、いずれもシューのリング部材
を嵌装した部分の外径寸法と前記リング部材の内径寸法
との差が2mm以下である構成とし、上記請求項2に係
わるワーク保持方法および請求項12に係わるワーク保
持用治具における好ましい実施態様では、いずれもワー
クガイドのリング部材を嵌装した部分の内径寸法と前記
リング部材の外径寸法との差が2mm以下である構成と
し、上記請求項3に係わるワーク保持方法および請求項
13に係わるワーク保持用治具における好ましい実施態
様では、いずれもローラ軸保持体のリング部材を嵌装し
た部分の外径寸法と前記リング部材の内径寸法との差が
2mm以下である構成としている。
【0015】また、上記ワーク保持方法およびワーク保
持用治具における一実施態様において、リング部材がワ
ッシャーである構成とし、この場合採用される好ましい
実施態様では、1枚のワッシャーの厚さ寸法、または、
同一材種のワッシャーを複数枚積み重ねた場合の全体の
厚さ寸法が、1mm以上でかつ当該ワッシャーの外径寸
法以下である構成としており、ワッシャーのワークおよ
び押圧ローラと当接する面のうちの少なくともいずれか
一方の面を鋼,炭素鋼,合金鋼などの鉄鋼材料や、超硬
合金,サーメット,焼結合金などの粉末焼結材料や、窒
化珪素,炭化珪素などのセラミック材料からなるものと
することが好ましく、あるいは、前記一方の面にCBN
(立方晶窒化ホウ素)砥粒やダイヤモンド砥粒を電着さ
せたりコーティングしたりセラミックを溶射したりする
ことが望ましい。
【0016】さらに、上記ワーク保持方法およびワーク
保持用治具における他の実施態様では、ワッシャーが積
層構造をなしている構成としており、この場合、ワッシ
ャーのワークおよび一対の押圧ローラが当接する層の両
方、または、一対の押圧ローラが当接する層に超硬合金
などの硬くて摩耗しにくい材料を採用すると共に中間層
にアルミニウムや銅や樹脂などの比較的軟らかい材料を
採用することが望ましいが、このような3層の構造に限
定されるものではない。
【0017】さらにまた、上記ワーク保持方法およびワ
ーク保持用治具における他の実施態様において、リング
部材がスラスト軸受である構成としており、この場合、
スラスト軸受には、単式スラスト玉軸受,複式スラスト
玉軸受,スラストアンギュラ玉軸受などのスラスト玉軸
受を採用することが可能であるほか、スラスト円筒軸
受,スラストニードル軸受などのスラストころ軸受を用
いることができる。
【0018】
【発明の作用】本発明の請求項1に係わるワーク保持方
法では、例えば、中心孔部分にボールスプラインが形成
されたハブホイールを保持する場合、まず、ハブホイー
ルのボールスプラインが形成された中心孔部分にシュー
を挿入し、次いで、一対の押圧ローラによりハブホイー
ルを駆動板に押し付けると、駆動板と一対の押圧ローラ
との間にハブホイールが保持されることとなり、この状
態で駆動板を回転させると、駆動板の主軸とシューの軸
心とがオフセットさせてあるので、ハブホイールは駆動
板とともに回転しながらシューに押し付けられて、ハブ
ホイールの中心孔部分とシューとの間に生じる摩擦力に
よりシューを基準にして回転し始める。
【0019】このとき、一対の押圧ローラはリング部材
を介してハブホイールの端面に当接しているので、一対
の押圧ローラに振動が生じることはなく、したがって、
この状態でハブホイールの外周面に旋削加工や研削加工
などの機械加工を施すと、真円度の向上が図られること
となる。
【0020】また、本発明の請求項2に係わるワーク保
持方法では、例えば、中心孔部分にボールスプラインが
形成されたハブホイールを保持する場合、まず、駆動板
とワークガイドとの間において外被シューまたは外被ロ
ーラにより決められる位置にハブホイールをセットし、
次いで、一対の押圧ローラによりハブホイールを駆動板
に押し付けると、駆動板と一対の押圧ローラとの間にハ
ブホイールが保持されることとなり、この状態で駆動板
を回転させると、駆動板の主軸と外被シューにより位置
決めされる支持中心とがオフセットさせてあるので、ハ
ブホイールは駆動板との摩擦力により回転しながら外被
シューに押し付けられて、ハブホイールの外周部分と外
被シューとの間に生じる摩擦力により外被シューを基準
にして回転し始める。
【0021】このときも、請求項1に係わるワーク保持
方法と同様にして、一対の押圧ローラはリング部材を介
してハブホイールの端面に当接することから、一対の押
圧ローラに振動が発生することはなく、この状態でハブ
ホイールの外周面に旋削加工や研削加工などの機械加工
を施した場合には、真円度が向上することとなる。
【0022】さらに、本発明の請求項3に係わるワーク
保持方法では、同じく、中心孔部分にボールスプライン
が形成されたハブホイールを保持する場合、まず、外被
シューまたは外被ローラにより決められる位置にハブホ
イールをセットし、次いで、一対の押圧ローラによりハ
ブホイールを駆動板に押し付けて保持すると、一対の押
圧ローラはローラ軸保持体に嵌装したリング部材を介し
てハブホイールの端面に当接するので、この状態で駆動
板を回転させて外被シューを基準にした回転をハブホイ
ールに行わせても、一対の押圧ローラに振動が発生する
ことはなく、この状態でハブホイールの外周面に旋削加
工や研削加工などの機械加工を施した場合には、真円度
が向上することとなる。
【0023】一方、本発明の請求項11ないし請求項1
3に係わるワーク保持用治具では、各々上記した構成と
しているので、例えば、中心孔部分にボールスプライン
が形成されたハブホイールを保持する場合、いずれのワ
ーク保持用治具においても一対の押圧ローラはリング部
材を介してハブホイールの端面に当接することから、駆
動板と一対の押圧ローラとの間にハブホイールを保持し
た状態で回転させながらハブホイールの外周面に旋削加
工などの機械加工を施しても、一対の押圧ローラには振
動が生じないので、真円度の向上が実現することとな
る。
【0024】そして、本発明の請求項4ないし請求項6
に係わるワーク保持方法および請求項14ないし請求項
16に係わるワーク保持用治具では、それぞれ上記した
構成としていることから、ハブホイールを回転させるに
際して、いずれもリング部材には回転振れが生じること
がなく、ハブホイールの外周面に旋削加工や研削加工な
どの機械加工を施した場合には、高い真円度が得られる
こととなる。
【0025】また、本発明の請求項7に係わるワーク保
持方法および請求項17に係わるワーク保持用治具で
は、リング部材にワッシャーを用いているので、コスト
高となる設備の変更を必要とすることなく真円度の向上
が実現することとなり、本発明の請求項8に係わるワー
ク保持方法および請求項18に係わるワーク保持用治具
においては、一対の押圧ローラには振動が生じないう
え、シューの軸心に変位を生じたり一対の押圧ローラの
押し方向に曲りが発生したりすることがないので、コス
トを上昇させることなく真円度の確実な向上が実現する
こととなる。
【0026】さらに、本発明の請求項9に係わるワーク
保持方法および請求項19に係わるワーク保持用治具で
は、ワッシャーが積層構造をなしているので、ワッシャ
ーの寿命の延命化および軽量化が図られることとなり、
回転振れが生じにくくなって、高い真円度が得られるこ
ととなる。
【0027】さらにまた、本発明の請求項10に係わる
ワーク保持方法および請求項20に係わるワーク保持用
治具では、上記した構成としていることから、コストを
上昇させることなく真円度の確実な向上が実現すること
となるうえ、一対の押圧ローラとの間の摩擦が軽減する
こととなる。
【0028】
【実施例】以下、本発明を図面に基づいて説明する。
【0029】図1は本発明に係わるワーク保持方法およ
びワーク保持用治具の一実施例を示しており、この実施
例では、本発明に係わるワーク保持方法およびワーク保
持用治具を自動車における流体継手のハブホイールを保
持するのに採用した場合を示す。
【0030】図1に示すように、ワーク保持用治具1
は、円柱状をなしハブホイール(円筒部を有するワー
ク)HのボールスプラインHbが形成された中心孔部分
Hhに挿入可能でかつプレスユニットPに連結したシュ
ー2と、回転ユニットRに連結してシュー2の軸心2a
に対して0.15mmだけオフセットさせた主軸3aま
わりに回転可能とした駆動板3と、シュー2を径方向に
貫通させたローラ軸4の両端部に設けられた一対の押圧
ローラ5,5と、シュー2における一対の押圧ローラ
5,5とハブホイールHとの間の部分に回転可能に嵌装
した合金鋼よりなるワッシャー(リング部材)6を備え
ている。
【0031】この場合、シュー2の外径寸法とワッシャ
ー6の内径寸法との差を2mm以下としてあると共に、
ワッシャー6の厚さ寸法を1mm以上でかつ当該ワッシ
ャー6の外径寸法以下としてある。
【0032】このワーク保持用治具1により、ハブホイ
ールHを保持する場合には、まず、プレスユニットPの
作動によりハブホイールHのボールスプラインHbが形
成された中心孔部分Hhにシュー2を挿入し、続いて、
一対の押圧ローラ5,5によりハブホイールHを駆動板
3に押し付けると、このハブホイールHは駆動板3と一
対の押圧ローラ5,5との間で保持されることとなり、
この状態で回転ユニットRの作動により駆動板3を回転
させると、駆動板3の主軸3aとシュー2の軸心2aと
が0.15mmだけオフセットさせてあることによっ
て、ハブホイールHは駆動板3とともに回転しながらシ
ュー2に押し付けられて、ハブホイールHの中心孔部分
Hhとシュー2との間に生じる摩擦力によりシュー2を
基準にした回転を開始する。
【0033】このとき、一対の押圧ローラ5,5はボー
ルスプラインHbによる切欠が形成されているハブホイ
ールHの端面にワッシャー6を介して当接しているの
で、ハブホイールHが回転しても一対の押圧ローラ5,
5に振動が生じることはなく、したがって、この状態で
ハブホイールHの外周面に旋削加工や研削加工などの機
械加工を施すと、高い真円度が得られることとなる。
【0034】また、リング部材としてワッシャー6を用
いているので、コスト高となる設備の変更を必要とする
ことがないうえ、シュー2の外径寸法とワッシャー6の
内径寸法との差を2mm以下としてあるので、ハブホイ
ールHを回転させるに際して、ワッシャー6に回転振れ
が発生することがなく、ハブホイールHの外周面に旋削
加工や研削加工などの機械加工を施す場合における真円
度の向上が図られることとなる。
【0035】さらに、ワッシャー6の厚さ寸法を1mm
以上でかつ当該ワッシャー6の外径寸法以下としてある
ことから、一対の押圧ローラ5,5に振動が生じないの
に加えて、シュー2の軸心2aに変位が発生したり一対
の押圧ローラ5,5の押圧方向に曲りが生じたりするこ
とがなく、真円度が確実に向上することとなる。
【0036】さらにまた、ワッシャー6が合金鋼よりな
るものとしてあるので、一対の押圧ローラ5,5は安定
して回転することとなり、真円度のより一層の向上が図
られることとなる。
【0037】次に、このワーク保持用治具1によりハブ
ホイールHを保持して、その外周面に旋削加工や研削加
工などの機械加工を施した場合の真円度と、ワッシャー
6を取り外したワーク保持用治具(従来のワーク保持用
治具)によりハブホイールHを保持して、同じく外周面
に旋削加工や研削加工などの機械加工を施した場合の真
円度とを比較すると、このワーク保持用治具1を用いた
場合には、図2に示すように、輪郭線Lが真円Cとほぼ
一致しているのに対して、ワッシャー6を取り外したワ
ーク保持用治具を用いた場合には、図9に示すように、
輪郭線lが真円cとまったく合っていない。
【0038】これにより、このワーク保持用治具1を用
いてハブホイールHを保持してその外周面に旋削加工や
研削加工などの機械加工を施す場合には、高い真円度が
得られることが実証できた。
【0039】また、ワッシャー6の厚さ寸法と、このワ
ーク保持用治具1に保持されたハブホイールHに機械加
工を施した際の真円度との関係を調べたところ、表1に
示す結果を得た。
【0040】
【表1】
【0041】表1の結果から、ワッシャー6の厚さ寸法
が1mmでは、ハブホイールHを回転させた際に一対の
押圧ローラ5,5に振動が生じて、高い真円度が得られ
ないことが確認できた。
【0042】さらに、ワッシャー6に使用される材料
と、このワーク保持用治具1に保持されたハブホイール
Hに機械加工を施した際の真円度との関係を調べたとこ
ろ、表2に示す結果を得た。
【0043】
【表2】
【0044】表2の結果から、ワッシャー6が合金鋼,
冷間圧延鋼,炭素鋼などの硬い材料からなるものである
場合には、高い真円度が得られるものの、アルミニウム
などの比較的軟らかい材料からなるものである場合に
は、ハブホイールHを回転させた際に一対の押圧ローラ
5,5の回転が不安定なものとなり、高い真円度が得ら
れにくいことが確認できた。
【0045】図3は本発明に係わるワーク保持方法およ
びワーク保持用治具の他の実施例を示している。
【0046】図3に示すように、この実施例におけるワ
ーク保持方法およびワーク保持用治具では、リング部材
を積層構造のワッシャー26としており、他の構成は先
の実施例におけるワーク保持方法およびワーク保持用治
具1と同じである。
【0047】このワッシャー26は、超硬合金よりなる
ハブホイール当接層26aおよびローラ当接層26cを
備えていると共に、アルミニウムよりなる中間層26b
を備えており、このワッシャー26を有するワーク保持
用治具では、ワッシャー26の耐摩耗性に優れているこ
とから、ワッシャー26の寿命が長くなると共に軽量化
が図られることとなり、その結果、回転振れが生じにく
くなって、このワーク保持用治具を用いてハブホイール
Hを保持してその外周面に旋削加工や研削加工などの機
械加工を施す場合においても、高い真円度が得られるこ
ととなる。
【0048】図4は本発明に係わるワーク保持方法およ
びワーク保持用治具のさらに他の実施例を示している。
【0049】図4に示すように、この実施例におけるワ
ーク保持方法およびワーク保持用治具では、リング部材
を鋼よりなるワッシャー36とし、このワッシャー36
のハブホイールHに当接する面にダイヤモンド砥粒をコ
ーティングして形成したダイヤモンド層36aを備えた
構成としており、他の構成は第1実施例におけるワーク
保持方法およびワーク保持用治具1と同じである。
【0050】このワッシャー36を有するワーク保持用
治具では、ワッシャー36の耐摩耗性がより一層優れて
いることから、ワッシャー36の寿命がさらに長くな
り、先の実施例と同様に回転振れが生じにくくなって、
このワーク保持用治具を用いてハブホイールHを保持し
てその外周面に旋削加工や研削加工などの機械加工を施
す場合に、高い真円度が得られることとなる。
【0051】図5は本発明に係わるワーク保持方法およ
びワーク保持用治具のさらに他の実施例を示している。
【0052】図5に示すように、この実施例におけるワ
ーク保持方法およびワーク保持用治具41では、リング
部材を単式スラスト玉軸受46としており、他の構成は
第1実施例におけるワーク保持方法およびワーク保持用
治具1と同じである。
【0053】この単式スラスト玉軸受46を有するワー
ク保持用治具41では、コストを上昇させることなく真
円度の確実な向上が実現することとなるうえ、一対の押
圧ローラ5,5との間の摩擦が軽減することとなる。
【0054】図6は本発明に係わるワーク保持方法およ
びワーク保持用治具のさらに他の実施例を示しており、
この実施例においても、本発明に係わるワーク保持方法
およびワーク保持用治具を自動車における流体継手のハ
ブホイールを保持するのに採用した場合を示している。
【0055】図6に示すように、ワーク保持用治具51
は、ハブホイールHの外径に合わせた曲率半径を有しか
つハブホイールHの外周部分を支持可能に固定された外
被シュー52と、回転ユニットRに連結して外被シュー
52の支持中心52aに対して0.15mmだけオフセ
ットさせた主軸53aまわりに回転可能とした駆動板5
3と、プレスユニットPに平行配置したブロック58,
58に相対向して設けられかつ外被シュー52の支持中
心52aに対して直角をなすローラ軸54,54と、こ
れらのローラ軸54,54の各対向端部にそれぞれ設け
られた一対の押圧ローラ55,55と、ハブホイールH
の一対の押圧ローラ55,55側に設けられてこのハブ
ホイールHの端面の一部を支持する略リング状をなすワ
ークガイド57と、図6の拡大円内にも示すように、こ
のワークガイド57の内側に回転可能に嵌装した合金鋼
よりなるワッシャー56を備えている。
【0056】この場合、ワークガイド57の内径寸法と
ワッシャー56の外径寸法との差を2mm以下としてあ
ると共に、ワッシャー56の厚さ寸法を1mm以上でか
つ当該ワッシャー56の外径寸法以下としてある。
【0057】このワーク保持用治具51により、ハブホ
イールHを保持する場合には、まず、外被シュー52に
より決定される位置にハブホイールHをセットし、続い
て、プレスユニットPの作動により一対の押圧ローラ5
5,55でハブホイールHを駆動板53に押し付ける
と、このハブホイールHは駆動板53と一対の押圧ロー
ラ55,55との間で保持されることとなり、この状態
で回転ユニットRの作動により駆動板53を回転させる
と、駆動板53の主軸53aと外被シュー52の支持中
心52aとが0.15mmだけオフセットさせてあるこ
とによって、ハブホイールHは駆動板53との摩擦力に
よってともに回転しながら外被シュー52に押し付けら
れて、ハブホイールHの外周部分と外被シュー52との
間に生じる摩擦力により、ハブホイールHは外被シュー
52を基準にして回転し始める。
【0058】この実施例においても、一対の押圧ローラ
55,55はボールスプラインHbによる切欠が形成さ
れているハブホイールHの端面にワッシャー56を介し
て当接しているので、ハブホイールHが回転しても一対
の押圧ローラ55,55に振動が生じることはなく、こ
の状態でハブホイールHの外周面に旋削加工や研削加工
などの機械加工を施すと、高い真円度が得られることと
なり、また、リング部材としてワッシャー56を用いて
いるので、コストが低く抑えられることとなり、加え
て、ワークガイド57の内径寸法とワッシャー56の外
径寸法との差を2mm以下としてあるので、ハブホイー
ルHを回転させるに際して、ワッシャー56の回転振れ
を防止することができ、ハブホイールHの外周面に旋削
加工や研削加工などの機械加工を施す場合における真円
度の向上が実現することとなる。
【0059】さらに、ワッシャー56の厚さ寸法を1m
m以上でかつ当該ワッシャー56の外径寸法以下として
いるので、一対の押圧ローラ55,55に振動が生じな
いのに加えて、ワッシャー56が合金鋼よりなるものと
してあるので、一対の押圧ローラ55,55は安定して
回転することとなる。
【0060】図7は本発明に係わるワーク保持方法およ
びワーク保持用治具のさらに他の実施例を示しており、
この実施例においても、本発明に係わるワーク保持方法
およびワーク保持用治具を自動車における流体継手のハ
ブホイールを保持するのに採用した場合を示している。
【0061】図7に示すように、ワーク保持用治具61
は、ハブホイールHの外径に合わせた曲率半径を有しか
つハブホイールHの外周部分を支持可能に固定された外
被シュー62と、回転ユニットRに連結して外被シュー
62の支持中心62aに対して0.15mmだけオフセ
ットさせた主軸63aまわりに回転可能とした駆動板6
3と、円柱状をなしかつ外被シュー62の支持中心62
a上に位置してプレスユニットPに連結したローラ軸保
持体67と、このローラ軸保持体67を径方向に貫通さ
せたローラ軸64の両端部に設けられた一対の押圧ロー
ラ65,65と、ローラ軸保持体67における一対の押
圧ローラ65,65とハブホイールHとの間の部分に回
転可能に嵌装した合金鋼よりなるワッシャー66を備え
ており、ローラ軸保持体67の外径寸法とワッシャー6
6の内径寸法との差を2mm以下としてあると共に、ワ
ッシャー66の厚さ寸法を1mm以上でかつ当該ワッシ
ャー66の外径寸法以下としてある。
【0062】この実施例においても、一対の押圧ローラ
65,65はボールスプラインHbによる切欠が形成さ
れているハブホイールHの端面にワッシャー66を介し
て当接するので、ハブホイールHが回転しても一対の押
圧ローラ65,65に振動が発生することはなく、した
がって、この状態でハブホイールHの外周面に旋削加工
や研削加工などの機械加工を施すと、高い真円度が得ら
れることとなる。
【0063】また、このワーク保持用治具61は、上記
実施例のワーク保持用治具1,41,51のそれぞれに
わずかな改良を加えただけで製作されることから、例え
ば、上記実施例のワーク保持用治具1のようにハブホイ
ールHの中心孔部分Hhを基準にして保持するワーク保
持用治具でありながらハブホイールHの外周部分を基準
にして保持しなければならない場合や、上記実施例のワ
ーク保持用治具51においてワークガイド57を使用で
きないワークを保持する場合などに、保持用治具の変更
を最小限に抑えたうえで、すなわち、コストの上昇を低
く抑えたうえで、高精度な加工が実現できることとな
る。
【0064】なお、上記した各実施例では、本発明に係
わるワーク保持方法およびワーク保持用治具を自動車に
おける流体継手のハブホイールHを保持するのに採用し
た場合を示したが、これに限定されるものではなく、無
段変速機のプーリを保持するのに採用したり、軸受のイ
ンナーレース,アウターレースを保持するのに採用した
りすることが可能であり、例えば、軸受のインナーレー
スを保持するのに適用した場合には、一対の押圧ローラ
の転がり傷がインナーレースに着くのを防止できること
から、品質の向上も図られることとなる。
【0065】また、本発明に係わるワーク保持方法およ
びワーク保持用治具の詳細な構成は、上記した各実施例
に限定されるものではない。
【0066】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
に係わるワーク保持方法では、上記した構成としたか
ら、例えば、中心孔部分にボールスプラインが形成され
たハブホイールをその中心孔部分を基準にして保持する
場合、一対の押圧ローラはボールスプラインによる切欠
が形成されたハブホイールの端面にリング部材を介して
当接することとなり、駆動板とともにハブホイールを回
転させても一対の押圧ローラに振動が生じることはない
ので、この状態でハブホイールの外周面に旋削加工や研
削加工などの機械加工を施した場合には、真円度を向上
させることができるという極めて優れた効果がもたらさ
れる。
【0067】また、本発明の請求項2および請求項3に
係わるワーク保持方法では、上記した構成としたから、
例えば、円筒部を有するハブホイールをその外周部分を
基準にして保持する場合であっても、上記と同様に、一
対の押圧ローラはハブホイールの端面にリング部材を介
して当接するため、駆動板とともにハブホイールを回転
させても一対の押圧ローラには振動が発生しないので、
この状態でハブホイールの外周面に旋削加工や研削加工
などの機械加工を施した場合には、真円度を向上させる
ことができるという極めて優れた効果がもたらされる。
【0068】一方、本発明の請求項11に係わるワーク
保持用治具では、上記した構成としているので、同じく
中心孔部分にボールスプラインが形成されたハブホイー
ルをその中心孔部分を基準にして保持する場合、一対の
押圧ローラはボールスプラインによる切欠が形成された
ハブホイールの端面にリング部材を介して当接すること
から、駆動板と一対の押圧との間にハブホイールを保持
した状態で回転させながらハブホイールの外周面に旋削
加工などの機械加工を施した場合に、一対の押圧ローラ
を振動なく円滑に回転させることができ、その結果、高
い真円度を得ることが可能になるという極めて優れた効
果がもたらされる。
【0069】また、本発明の請求項12および請求項1
3に係わるワーク保持用治具では、上記した構成とした
から、例えば、円筒部を有するハブホイールをその外周
部分を基準にして保持する場合であっても、上記と同様
に、一対の押圧ローラはハブホイールの端面にリング部
材を介して当接するので、駆動板と一対の押圧との間に
ハブホイールを保持した状態で回転させながらハブホイ
ールの外周面に旋削加工などの機械加工を施した場合に
は、一対の押圧ローラを振動なく円滑に回転させること
が可能であり、これにより、高い真円度を得ることがで
きるという極めて優れた効果がもたらされる。
【0070】そして、本発明の請求項4ないし請求項6
に係わるワーク保持方法および請求項14ないし請求項
16に係わるワーク保持用治具では、それぞれ上記した
構成としていることから、同じくハブホイールを回転さ
せるに際して、いずれもリング部材に回転振れが生じの
を防ぐことが可能であり、良好な真円度を得ることがで
きるという極めて優れた効果がもたらされる。
【0071】また、本発明の請求項7に係わるワーク保
持方法および請求項17に係わるワーク保持用治具で
は、リング部材にワッシャーを用いているので、コスト
高となる設備の変更を必要とすることなく真円度の向上
を実現でき、本発明の請求項8に係わるワーク保持方法
および請求項18に係わるワーク保持用治具において
は、一対の押圧ローラに振動が生じるのを防止できるう
え、シューの軸心が変位したり一対の押圧ローラの押圧
方向が曲ったりするのを防止できるので、コストを上昇
させることなく真円度を確実に向上させることが可能で
あるという極めて優れた効果がもたらされる。
【0072】さらに、本発明の請求項9に係わるワーク
保持方法および請求項19に係わるワーク保持用治具で
は、ワッシャーが積層構造をなしているので、ワッシャ
ーの寿命が延びると共に軽量なものとなって、回転振れ
が生じにくくなり、その結果、高い真円度を得ることが
できるという極めて優れた効果がもたらされる。
【0073】さらにまた、本発明の請求項10に係わる
ワーク保持方法および請求項20に係わるワーク保持用
治具では、上記した構成としているので、コストを上昇
させることなく真円度の確実な向上を実現でき、加え
て、一対の押圧ローラとの間の摩擦を軽減させることが
可能であるという極めて優れた効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるワーク保持方法およびワーク保
持用治具の一実施例を示すワーク保持用治具の断面説明
図である。
【図2】図1のワーク保持用治具によりハブホイールを
保持して旋削加工や研削加工などの機械加工を施した場
合の真円度を示す説明図である。
【図3】本発明に係わるワーク保持方法およびワーク保
持用治具の他の実施例を示すワーク保持用治具における
ワッシャーの斜視説明図である。
【図4】本発明に係わるワーク保持方法およびワーク保
持用治具のさらに他の実施例を示すワーク保持用治具に
おけるワッシャーの斜視説明図である。
【図5】本発明に係わるワーク保持方法およびワーク保
持用治具のさらに他の実施例を示すワーク保持用治具の
断面説明図である。
【図6】本発明に係わるワーク保持方法およびワーク保
持用治具のさらに他の実施例を示すワーク保持用治具の
断面説明図である。
【図7】本発明に係わるワーク保持方法およびワーク保
持用治具のさらに他の実施例を示すワーク保持用治具の
断面説明図である。
【図8】従来のワーク保持方法およびワーク保持用治具
を示すワーク保持用治具の断面説明図である。
【図9】図8のワーク保持用治具によりハブホイールを
保持して旋削加工や研削加工などの機械加工を施した場
合の真円度を示す説明図である。
【図10】従来の他のワーク保持方法およびワーク保持
用治具を示すワーク保持用治具の断面説明図である。
【符号の説明】
1,41,51,61 ワーク保持用治具 2 シュー 2a 軸心 3,53,63 駆動板 3a,53a,63a 主軸 4,54,64 ローラ軸 5,55,65 押圧ローラ 6,26,36,56,66 ワッシャー(リング部
材) 46 単式スラスト玉軸受(リング部材) 52,62 外被シュー 52a,62a 支持中心 57 ワークガイド 67 ローラ軸保持体 H ハブホイール(ワーク) Hh 中心孔部分

Claims (20)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒部を有するワークの中心孔部分に円
    柱状をなすシューを挿入し、前記シューを径方向に貫通
    させたローラ軸の両端部に設けた一対の押圧ローラによ
    り、前記ワークを前記シューの軸心に対してオフセット
    させた主軸まわりに回転する駆動板に押し付けて当該ワ
    ークを保持するに際して、前記シューにリング部材を回
    転可能に嵌装し、前記一対の押圧ローラとワークとの間
    にリング部材を位置させてワークを保持することを特徴
    とするワーク保持方法。
  2. 【請求項2】 円筒部を有するワークの外周部分を外被
    シューまたは外被ローラで支持し、前記外被シューまた
    は外被ローラの支持中心に対して直角に設けられたロー
    ラ軸に支持される一対の押圧ローラにより、前記ワーク
    を前記外被シューまたは外被ローラの支持中心に対して
    オフセットさせた主軸まわりに回転する駆動板に押し付
    けて当該ワークを保持するに際して、前記ワークにおけ
    る押圧ローラ側の端面を支持するワークガイドを設ける
    と共に前記ワークガイドにリング部材を回転可能に嵌装
    し、前記一対の押圧ローラとワークとの間にリング部材
    を位置させてワークを保持することを特徴とするワーク
    保持方法。
  3. 【請求項3】 円筒部を有するワークの外周部分を外被
    シューまたは外被ローラで支持し、前記外被シューまた
    は外被ローラの支持中心に対して直角に設けられたロー
    ラ軸に支持される一対の押圧ローラにより、前記ワーク
    を前記外被シューまたは外被ローラの支持中心に対して
    オフセットさせた主軸まわりに回転する駆動板に押し付
    けて当該ワークを保持するに際して、前記外被シューま
    たは外被ローラの支持中心上にローラ軸保持体を設ける
    と共に前記ローラ軸保持体にリング部材を回転可能に嵌
    装し、前記一対の押圧ローラとワークとの間にリング部
    材を位置させてワークを保持することを特徴とするワー
    ク保持方法。
  4. 【請求項4】 シューのリング部材を嵌装した部分の外
    径寸法と前記リング部材の内径寸法との差が2mm以下
    である請求項1に記載のワーク保持方法。
  5. 【請求項5】 ワークガイドのリング部材を嵌装した部
    分の内径寸法と前記リング部材の外径寸法との差が2m
    m以下である請求項2に記載のワーク保持方法。
  6. 【請求項6】 ローラ軸保持体のリング部材を嵌装した
    部分の外径寸法と前記リング部材の内径寸法との差が2
    mm以下である請求項3に記載のワーク保持方法。
  7. 【請求項7】 リング部材がワッシャーである請求項1
    ないし請求項6のいずれかに記載のワーク保持方法。
  8. 【請求項8】 ワッシャーの厚さ寸法が、1mm以上で
    かつ当該ワッシャーの外径寸法以下である請求項7に記
    載のワーク保持方法。
  9. 【請求項9】 ワッシャーが積層構造をなしている請求
    項7または請求項8に記載のワーク保持方法。
  10. 【請求項10】 リング部材がスラスト軸受である請求
    項1ないし請求項6のいずれかに記載のワーク保持方
    法。
  11. 【請求項11】 円筒部を有するワークの中心孔部分に
    挿入される円柱状をなすシューと、前記シューの軸心に
    対してオフセットさせた主軸まわりに回転する駆動板
    と、前記シューを径方向に貫通させたローラ軸の両端部
    に設けられて前記ワークを駆動板に押し付け可能とした
    一対の押圧ローラを備えたワーク保持用治具において、
    前記ワークの中心孔部分に挿入されるシューの前記一対
    の押圧ローラとワークとの間の部分にリング部材を回転
    可能に嵌装したことを特徴とするワーク保持用治具。
  12. 【請求項12】 円筒部を有するワークの外周部分を支
    持する外被シューまたは外被ローラと、前記外被シュー
    または外被ローラの支持中心に対してオフセットさせた
    主軸まわりに回転する駆動板と、前記外被シューまたは
    外被ローラの支持中心に対して直角に設けられたローラ
    軸に支持される一対の押圧ローラを備えたワーク保持用
    治具において、前記ワークの押圧ローラ側に当該ワーク
    の端面を支持するワークガイドを設け、前記ワークガイ
    ドに前記一対の押圧ローラとワークとの間に位置させた
    リング部材を回転可能に嵌装したことを特徴とするワー
    ク保持用治具。
  13. 【請求項13】 円筒部を有するワークの外周部分を支
    持する外被シューまたは外被ローラと、前記外被シュー
    または外被ローラの支持中心に対してオフセットさせた
    主軸まわりに回転する駆動板と、前記外被シューまたは
    外被ローラの支持中心に対して直角に設けられたローラ
    軸に支持される一対の押圧ローラを備えたワーク保持用
    治具において、前記外被シューまたは外被ローラの支持
    中心上にローラ軸保持体を設け、前記ローラ軸保持体の
    前記一対の押圧ローラとワークとの間の部分にリング部
    材を回転可能に嵌装したことを特徴とするワーク保持用
    治具。
  14. 【請求項14】 シューのリング部材を嵌装した部分の
    外径寸法と前記リング部材の内径寸法との差が2mm以
    下である請求項11に記載のワーク保持用治具。
  15. 【請求項15】 ワークガイドのリング部材を嵌装した
    部分の内径寸法と前記リング部材の外径寸法との差が2
    mm以下である請求項12に記載のワーク保持用治具。
  16. 【請求項16】 ローラ軸保持体のリング部材を嵌装し
    た部分の外径寸法と前記リング部材の内径寸法との差が
    2mm以下である請求項13に記載のワーク保持用治
    具。
  17. 【請求項17】 リング部材がワッシャーである請求項
    11ないし請求項16のいずれかに記載のワーク保持用
    治具。
  18. 【請求項18】 ワッシャーの厚さ寸法が、1mm以上
    でかつ当該ワッシャーの外径寸法以下である請求項17
    に記載のワーク保持用治具。
  19. 【請求項19】 ワッシャーが積層構造をなしている請
    求項17または請求項18に記載のワーク保持用治具。
  20. 【請求項20】 リング部材がスラスト軸受である請求
    項11ないし請求項16のいずれかに記載のワーク保持
    用治具。
JP13610994A 1994-06-17 1994-06-17 ワーク保持方法およびワーク保持用治具 Expired - Fee Related JP3324669B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13610994A JP3324669B2 (ja) 1994-06-17 1994-06-17 ワーク保持方法およびワーク保持用治具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13610994A JP3324669B2 (ja) 1994-06-17 1994-06-17 ワーク保持方法およびワーク保持用治具

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH081418A JPH081418A (ja) 1996-01-09
JP3324669B2 true JP3324669B2 (ja) 2002-09-17

Family

ID=15167508

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13610994A Expired - Fee Related JP3324669B2 (ja) 1994-06-17 1994-06-17 ワーク保持方法およびワーク保持用治具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3324669B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111836471B (zh) * 2020-07-06 2021-12-03 台州市路桥聚鑫电子有限公司 一种pcb板的夹持限位装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH081418A (ja) 1996-01-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7118462B2 (en) Disk for toroidal continuously variable transmission and method of machining the same
JP3324669B2 (ja) ワーク保持方法およびワーク保持用治具
CN102639270A (zh) 密封面的加工方法
JP2001227610A (ja) トロイダル型無段変速機用ディスクとその加工方法
JP3583360B2 (ja) 金属加工機械
JPH09290361A (ja) ワイヤーソーのセラミックス製多溝ローラ
US5669274A (en) Method for forming cam face on structure member of loading cam device for toroidal-type continuously variable transmission
JP5523438B2 (ja) 軸受体及び研削装置
JPH11156682A (ja) 内径研削盤
JP2005061494A (ja) 無段変速機のバリエータ部品の製造方法及び無段変速機のバリエータ部品
JP3537403B2 (ja) 軸受内外輪の軌道面加工用バッキングプレート
JP3851094B2 (ja) トロイダル型無段変速機及びこれに用いるローラの加工方法
JP2000061702A (ja) トロイダル型無段変速機用ディスクの端面加工方法
JPH08240251A (ja) トロイダル型無段変速機
JP3539090B2 (ja) 研削装置
JP2002317865A (ja) ローラギヤカム
US20210362299A1 (en) Compound grinding wheel and grinding device including the same
JP4431244B2 (ja) 動圧軸受における動圧発生溝の加工方法
JP7085251B1 (ja) 溝研削装置
JP2001232546A (ja) 動力伝達部材の研磨方法及び研磨装置、及び該動力伝達部材を用いた揺動内接噛合遊星歯車伝動機構
JP2003071685A (ja) 一体型パワーローラの加工方法
JP2003071702A (ja) 玉軸受軌道面の超仕上加工方法および超仕上研削構造体
JP2000061790A (ja) ローディングカム装置のカム面の加工方法及び加工装置
JP2004034229A (ja) トロイダル型無段変速機のディスク加工方法
JP2024073241A (ja) 逃げ部加工装置、逃げ部加工方法、および軸受用外輪製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees