JP3323315B2 - エンジンの吸気制御装置 - Google Patents

エンジンの吸気制御装置

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JP3323315B2
JP3323315B2 JP00667294A JP667294A JP3323315B2 JP 3323315 B2 JP3323315 B2 JP 3323315B2 JP 00667294 A JP00667294 A JP 00667294A JP 667294 A JP667294 A JP 667294A JP 3323315 B2 JP3323315 B2 JP 3323315B2
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    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Landscapes

  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、吸気通路内に通路面積
を可変制御する吸気制御弁を備えたエンジンの吸気制御
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】エンジンの特に低速回転域における燃焼
状態を改善するために、気筒内に導入される吸気流に気
筒軸方向への方向性をもった縦渦、いわゆるタンブルを
発生させることが有効であることが知られている。この
タンブルを発生させる手段として、従来例えば、吸気通
路を通路軸方向に延びる隔壁で天壁側通路と底壁側通路
とに分離し、底壁側通路を開閉する切り換え弁を備えた
のものがある。この例では、低速回転域等の吸気量の少
ない運転域では、上記切り換え弁を閉じることにより、
吸入空気が吸気通路の天壁側に偏って流れ、気筒内に気
筒軸心付近から軸方向に方向付けして導入され、その結
果上記タンブルが発生する。
【0003】
【発明が解決しようとする問題点】ところが上記従来装
置の場合、隔壁が必要な分だけ吸気通路の形状が複雑化
する問題がある。またタンブルの発生は可能であるもの
の、高速運転域においても上記隔壁,及び切り換え弁が
吸気通路内に残存する構造であることから、吸気抵抗が
大きく最大吸気量を増大する場合の妨げとなる。
【0004】本発明の目的は、吸気通路形状が複雑化す
ることがなく、また全開時の吸気抵抗が増大することも
ないエンジンの吸気制御装置を提供する点にある。また
本発明の別の目的は、吸気通路形状を複雑化することな
く、吸気流を所定方向に方向付けすることのできるエン
ジンの吸気制御装置を提供する点にある。
【0005】
【問題点を解決するための手段】請求項1の発明は、吸
気通路面積を可変制御する吸気制御弁を備えたエンジン
の吸気制御装置において、該吸気制御弁が、円柱体に吸
気通路の横断面形状に対応した形状の切欠面を形成して
なる弁部を備えたものであり、カム軸と平行に、かつ上
記切欠面が吸気通路の内面と略連続面をなすよう上記弁
部が吸気通路の底壁内に没入する全開位置と、吸気流が
天壁側に偏よるよう上記弁部が吸気通路面積を縮小する
全閉位置との間で回動可能に配置されており、上記弁部
の外周面側に形成された吸気ガイド溝からなり、上記吸
気制御弁が上記全閉位置に回動したとき、吸気流を所定
方向に方向付けする吸気ガイド手段を上記吸気制御弁に
設けたことを特徴としている。
【0006】請求項2の発明は、請求項1において、上
記エンジンが、気筒軸を中心とする略円周上に複数の吸
気弁開口を有するものであり、上記吸気ガイド溝が、吸
気を上記一部の吸気弁開口に偏って流れるよう方向付け
可能に形成されていることを特徴としている。
【0007】また請求項3の発明は、請求項2におい
て、上記エンジンが、気筒軸を中心とする略円周上でか
つ吸気通路軸線上に位置する中央吸気弁開口及び該中央
吸気弁開口の左,右側方に位置する左,右吸気弁開口を
有するものであり、上記吸気ガイド溝が、吸気を上記
左,右の吸気弁開口に偏って流れるよう方向付け可能に
形成されているを特徴としている。
【0008】請求項4の発明は、請求項2において、上
記エンジンが、気筒軸を中心とする略円周上でかつ吸気
通路軸線上に位置する中央吸気弁開口及び該中央吸気弁
開口の左,右側方に位置する左,右吸気弁開口を有する
ものであり、上記吸気ガイド溝が、吸気を上記左,右何
れかの吸気弁開口及び中央吸気弁開口に偏って流れるよ
う方向付け可能に形成されていることを特徴としてい
る。
【0009】請求項5の発明は、請求項2において、上
記エンジンが、気筒軸を中心とする略円周上でかつ吸気
通路軸線上に位置する中央吸気弁開口及び該中央吸気弁
開口の左,右側方に位置する左,右吸気弁開口を有する
ものであり、上記吸気ガイド溝が、吸気を上記左,右何
れかの吸気弁開口に偏って流れるよう方向付け可能に形
成されていることを特徴としている。
【0010】請求項6の発明は、気筒軸を中心とする略
円周上でかつ吸気通路軸線上に位置する中央吸気弁開口
及び該中央吸気弁開口の左,右側方に位置する左,右吸
気弁開口と、上記左,右吸気弁開口に連なる左,右通路
部分及び上記中央吸気弁開口に連なる中央通路部分を有
し、該中央通路部分が上記左,右通路部分より気筒軸方
向にシリンダブロック合面側に偏位するように分岐して
いる吸気通路と、該吸気通路の通路面積を可変制御する
吸気制御弁とを備えたエンジンの吸気制御装置におい
て、上記吸気制御弁を、円柱体に吸気通路の横断面形状
に対応した形状の切欠面を形成してなる弁部を備えたも
のとし、該吸気制御弁を、上記吸気通路の上記分岐の開
始部直近上流部分にカム軸と平行に、かつ上記切欠面が
吸気通路の内面と略連続面をなすよう上記弁部が吸気通
路の底壁内に没入する全開位置と、吸気流が天井壁側に
偏るよう上記弁部が吸気通路面積を縮小する全閉位置と
の間で回動可能に配置したことを特徴としている。
【0011】ここで、上記各発明において、吸気流をい
ずれかの吸気弁開口に偏って流すとは、上記吸気ガイド
手段を備えていないものに比べて上記いずれかの開口へ
の流量を増加させるとの意味である。例えば吸気弁開口
を3つ備えている場合、通常は中央吸気弁開口からより
多くの吸気が気筒内に導入される。本発明で左,右吸気
弁開口に偏らせるとは、この吸気の中央吸気弁開口の集
中を緩和することを意味しており、偏らせた結果、左,
右の吸気量と中央の吸気量が同等となる場合もあり得
る。
【0012】
【作用】本発明に係るエンジンの吸気制御装置によれ
ば、低吸入空気量運転域においては吸気制御弁が全閉位
置側に回動し、吸気は天壁側に偏って流れ、気筒内に気
筒中心付近から縦方向に流入し、タンブルが発生する。
しかもこの場合、吸気制御弁の弁部の外周面側に吸気流
を方向付けする吸気ガイド手段を形成したので、吸気流
により明確な方向性を持たせることが可能である。一
方、高速回転域においては吸気制御弁は全開位置に回動
し、弁部の切欠面が吸気通路内面と略連続面をなすの
で、吸気抵抗が増加することはない。
【0013】請求項2の発明では、上記吸気ガイド溝
を、吸気が複数の吸気弁開口の一部に偏って流れるよう
方向付け可能に形成したので、吸気は、天壁側に偏って
かつ特定の吸気弁開口に偏って流れ、気筒内に導入され
る。従って、例えば請求項3〜5に示すように、上記吸
気ガイド溝の位置,形状を適宜設定することにより、吸
気を所望の吸気弁開口から所望の方向性をもって気筒内
に導入することが可能であり、吸気流に各種の特性を持
たせることができる。
【0014】例えば請求項3の発明では、吸気通路の軸
線上に位置する中央吸気弁開口及びその左,右に位置す
る左,右吸気弁開口を有する場合に、吸気ガイド溝を、
吸気が上記左,右の吸気弁開口に偏って流れるよう方向
付け可能としたので、より多くの吸気が、気筒中心側に
位置する左,右の吸気弁開口から気筒内に導入される。
従って、吸気流は、天壁側に偏るとともに、左,右の吸
気弁開口側により多く流れ、気筒軸線付近から気筒軸方
向(縦方向)に方向付けされて導入され、その結果タン
ブルをより確実に発生させることができる。
【0015】一方、請求項4の発明では、吸気ガイド溝
を、吸気流が上記左,右何れかの吸気弁開口及び中央吸
気弁開口により多く流れるよう形成したので、この場合
の吸気流は上記縦方向に流れるタンブル流の傾向と、気
筒内周面に沿って気筒軸と直角の平面内で流れようとす
るスワール流の傾向とを合わせ持つこととなり、いわゆ
る斜めスワールの流れが得られる。
【0016】さらにまた請求項5の発明では、吸気ガイ
ド溝を、吸気流が上記左,右何れかの吸気弁開口により
多く流れるよう形成したので、上記請求項6の発明にお
けるスワール効果がより顕著となる。
【0017】また請求項6の発明では、中央吸気弁開口
に連なる中央通路部分が左,右吸気弁開口に連なる左,
右通路部分よりシリンダブロック合面側に偏位するよう
に分岐している場合に、この分岐開始部の直近上流部分
に上記吸気制御弁を配置したので、複数の通路部分にお
ける吸気制御を、1本の単純な円柱体に通路内面に対応
した切欠面を形成した弁体で実現できる。
【0018】ちなみに上記分岐開始部より下流側に吸気
制御弁を設けた場合は、吸気制御弁を吸気弁開口により
近接できることから吸気流の制御性をより向上できる。
しかし吸気制御弁の直径は全ての通路部分をカバーでき
る大きさであることから、各通路部分が気筒軸方向にず
れている場合はそれだけ吸気制御弁の直径が大きくなる
問題が生じ、また上記切欠面の形状を気筒軸方向にずれ
た各通路部分に対応した形状に必要があることから制御
弁の構造が複雑となる問題が生じる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面に沿って説
明する。図1ないし図11は本発明の第1実施例による
V型エンジンの吸気制御装置を説明するための図であ
り、図1は本実施例装置を備えたエンジンの全体構成を
示す正面概略図、図2,図3は本実施例装置の断面正面
図、図4は底面図、図5はバルブユニットの側面図、図
6は図2のVI−VI線断面図、図7は全開時における図6
相当図、図8,図9は吸気制御弁の動作を示す図、図1
0,図11は図6のX-X 線,XI-XI線断面図である。
【0020】図において、1は水冷式4サイクルV型8
気筒エンジンであり、該エンジン1はシリンダブロック
2のクランク室上部を形成するスカート部2aの下側合
面にクランク室下部を形成するオイルパン3を結合し、
上記シリンダブロック2のVバンクをなす左,右シリン
ダ部2b,2cの合面に左,右シリンダヘッド4,5を
シリンダボア周囲に配設されたヘッドボルト41で結合
し、該左,右のシリンダヘッド4,5の上側合面に左,
右ヘッドカバー6,7を装着した構造のものである。な
お、本実施例エンジンは、左,右シリンダ部2b,2
c、左,右シリンダヘッド4,5、左,右ヘッドカバー
6,7及び内部に配置された動弁機構,等は左右対称で
あるので、以下の説明,及び図示は左右何れかについて
のみ行う場合がある。
【0021】上記各シリンダ部2b,2cにはそれぞれ
シリンダボア(気筒)2dが4つづつ並列に形成されて
おり、該各シリンダボア2d内に摺動自在に挿入された
ピストン8はコンロッド9を介してクランク軸10に連
結されている。
【0022】上記左,右のシリンダヘッド4,5のシリ
ンダブロック側合面4a,5aにはそれぞれ燃焼室を形
成する燃焼凹部11が4つづつ凹設されている。該各燃
焼凹部11には、中央吸気弁開口11a及び左,右吸気
弁開口11b,11cと、2つの排気弁開口11d,1
1eが形成されており、これらの弁開口11a〜11e
の中心は気筒軸線Hを中心とする円周上に概ね位置して
いる。またカム軸直角方向の位置についてみると、左,
右吸気弁開口11b,11cは中央吸気弁開口11aよ
り気筒軸線H寄り、つまり気筒中心側寄りに位置してい
る。
【0023】なお、図4に示すように、中央吸気弁開口
11aは左,右吸気弁開口11b,11cより小径に形
成されており、これにより中央吸気弁開口11aを可能
な限り気筒軸線H寄りに位置させている。この中央吸気
弁開口11aを気筒軸線H側に寄せることにより、中央
吸気弁14aの気筒軸線Hに対する角度θ2を左,右吸
気弁14bの気筒軸に対する角度θ3に近似させること
ができ、その分だけ燃焼室形状の偏平化を抑制して燃焼
状態を良好にできる。ちなみに中央吸気弁開口11aを
左,右吸気弁開口11b,11cと同径にすると各開口
の干渉を回避するために中央吸気弁開口11aを外側に
配置する必要が生じ、それだけ上記燃焼室が偏平化して
しまい、燃焼性が悪化する。
【0024】上記各排気弁開口11d,11eは排気弁
12で開閉され、該各排気弁12は排気カム軸13で開
閉駆動される。また上記中央吸気弁11aは中央吸気弁
14aにより、左,右吸気弁開口11b,11cは左,
右吸気弁14a,14aで開閉され、該各吸気弁14
a,14bは吸気カム軸15で開閉駆動される。
【0025】上記各排気弁開口11d,11eは二股状
の排気ポート16で各シリンダヘッド4,5のバンク外
側壁に導出されており、該各排気ポート16の外部接続
開口16aには排気マニホールド17が接続されてい
る。
【0026】上記吸気弁開口11a〜11cは吸気ポー
ト(吸気通路)18で各シリンダヘッド4,5のバンク
内側壁に導出されている。この吸気ポート18は、上記
中央吸気弁開口11aに連なる中央通路18aと左,右
吸気弁開口11b,11cに連なる左,右通路18b,
18cとを各吸気弁開口の直近上流側で合流させた形状
のものである。そして上記中央通路18aと左,右通路
18b,18cとはその外部接続口18d付近では、図
10に示すように、楕円状の連続面をなしているが、こ
こから下流側にいくほど、図11に示すように、中央通
路18aが上記左,右通路18b,18cに対して上記
シリンダブロック側合面5a側に偏位するように分岐し
ており、上記外部接続口18d付近で上記分岐が開始し
ている。
【0027】そして上記吸気ポート18の外部接続口1
8dは、上記シリンダヘッド5のバンク内側壁を削り込
むことによって形成されており、この接続口18dに吸
気系19が接続されている。この吸気系19は、図1に
示すように、上記左,右シリンダ部2b,2c、左,右
シリンダヘッド4,5及び左,右ヘッドカバー6,7で
形成されるVバンク空間A内を埋める如き形状に設定さ
れている。上記吸気系19は、上記外部接続口18dに
接続された左,右のバルブユニット20,20と、該両
バルブユニット20,20間にアーチ状に架け渡して配
設された吸気マニホールド21と、該吸気マニホールド
21の下側に吊設されたサージタンク22とを備えてい
る。
【0028】上記吸気マニホルド21は、上記バルブユ
ニット20に接続された合流通路21aと、該合流通路
21aの上流端部に分岐接続され、上記サージタンク2
2内に開口する長尺通路25,及び短尺通路26を備え
ており、上記短尺通路26の分岐部には吸気通路長の切
換弁27が配設されている。
【0029】上記左,右のバルブユニット20,20
は、上記左,右シリンダヘッド4,5の上記各外部接続
口18d部に面一かつクランク軸と平行に形成された接
続合面18eにボルト28で上記吸気マニホールド21
と共締めにより接続固定されている。このバルブユニッ
ト20は、カム軸方向(各気筒の並列方向)に延びる角
柱状のバルブボディ29と、該バルブボディ29内にカ
ム軸と平行にかつ回転可能に挿入された弁体23と、上
記バルブボディ29に取り付けられた燃料噴射弁24と
を備えている。
【0030】上記バルブボディ29には、各気筒毎に1
つのバルブ内吸気通路29aが上記シリンダヘッド5の
各吸気通路18と連続面をなす横長の楕円状に形成され
ており、このバルブ内吸気通路29aに上記吸気マニホ
ールド21の合流部21aが連通接続されている。また
上記バルブボディ29には4つの気筒に共通の円形の弁
穴29bがカム軸方向に貫通形成されており、該弁穴2
9aの軸線は上記吸気通路29aの底壁29dの内面よ
り若干上方に位置している。またこの弁穴29の直径
は、その上縁部が上記吸気通路29aの天壁29cより
若干下方に位置するように、また上記吸気通路29aの
底壁29d内に後述する弁部30を収容する半円状の溝
が形成されるように設定されている。
【0031】上記弁体23は、円柱部材の上記各吸気通
路29aに位置する部分に弁部30を形成し、該各弁部
30間部分を小径の連結部23aとした構造のものであ
る。上記弁部30は、上記弁穴29bの内面に概ね気密
に摺接しつつ回転可能に形成されており、上記連結部2
3aは弁部30の1/5程度の径に切削加工されてい
る。この弁体23は上記弁穴29b内に挿入され、両端
部が上記弁穴29bの両端部内に嵌合装着された軸受3
1により回転自在に支持されている。なお、上記弁体2
3を左,右に2分割するとともに、両者を係脱可能に嵌
合させ、対向軸部23´を軸受31で支持しても良い。
このようにすれば、長尺状の弁体を焼付き等の問題を生
じることなく円滑に回転自在に支持できる。
【0032】また上記弁体23の外方突出端には歯車3
2aが固着され、該歯車32aはサーボモータ33の出
力軸に固着された歯車32bに噛合しており、該サーボ
モータ33はバルブボディ29に固定されている。この
サーボモータ33は、図示しないコントロールユニット
からの制御信号により、弁体23の回動位置を全開位置
と全閉位置との間で制御する。
【0033】上記弁部30には、全開位置に回動したと
き上記吸気通路29aの内面と連続面をなす切欠面30
aが形成されており、また該切欠面30aの裏面側に位
置する外周面部分には吸気ガイド溝30bが形成されて
いる。このガイド溝30bを全閉位置にある場合に吸気
通路軸線直角方向に見ると、図6に示すように、その上
流縁30c側は吸気通路29aと等しい幅を有し、下流
縁30d側ほど上記中央通路18a,及び右通路18c
側に偏るように狭くなっている。この様子は図8に示す
ように吸気通路軸方向に見た場合も同様である。これに
より弁体23を全閉位置に位置させると、吸気は天壁2
9c,18f側に偏って流れ、かつ中央通路18a,及
び右通路18c側に偏って流れることとなる。なお、上
記吸気ガイド溝30bは図6に二点鎖線で示すように、
中央部を越えて左通路18bまで形成しても良い。
【0034】ここで、上記バルブボディ29をシリンダ
ヘッド5に固定するためのボルト28は、上記小径の連
結部23a部分に挿通されており、これにより上記ボル
ト28の配置位置の確保に起因するバルブユニット20
の大型化を回避している。
【0035】また上記バルブボディ29の上記天壁部分
には燃料噴射孔29eが各吸気通路毎に天壁内面に開口
するように形成されており、該各燃料噴射孔29eには
燃料噴射弁24が装着されている。そして各燃料噴射弁
24の上端にはカム軸方向に延びる1本の共通の燃料供
給レール24aが装着されており、該レール24aは上
記吸気マニホールド21の合流部21aに一体形成され
たボス部21bにボルト締め固定されている。
【0036】上記燃料噴射孔29eは、側面から見ると
図2に示すように上記左,右の吸気弁開口11b,11
cに指向している。また平面から見ると図6に示すよう
に吸気通路29aの軸線上に位置しており、さらに左,
右の吸気弁開口11b,11cに向かって円錐状に拡が
っている。また上記燃料噴射弁24は噴射口を2個有す
るタイプのもので、各噴射口は左,右の吸気弁開口11
b,11cに向かって燃料を噴射するようになってい
る。
【0037】ここで本実施例では、上記バルブユニット
20を吸気弁開口11a〜11cにより近接させて配置
し、該バルブユニット20により吸気流の偏流制御をよ
り確実にするために、以下の構成を採用している。点火
プラグ40の軸線Pを気筒軸線Hに対して角θ1だけバ
ンク外側(排気弁側)に傾斜させ、これに応じて吸気弁
14a,14bの気筒軸線Hに対する角度θ2,θ3を
排気弁12の気筒軸線Hに対する角度θ4より小さくし
て吸気弁14a及び14bを気筒軸線H寄りに起立させ
る。この吸気弁14a,14bの起立配置により気筒軸
線Hから排気カム軸13までの距離はL1であるのに対
し、吸気カム軸15までの距離はL2と小さくする。こ
れによりシリンダヘッド5のバンク内側の外部接続面1
8eを可能な限り吸気弁開口11a〜11c側に寄せて
形成し、上記バルブユニット20、ひいては弁体23を
吸気弁開口11a〜11cに近接させる。
【0038】また上述の吸気弁14a,14bの起立配
置、ひいては吸気カム軸15の気筒中心側配置により、
燃料噴射弁24についてもより起立させて配置すること
が可能となり、その結果燃料噴射孔29eの吸気通路2
9aへの開口の上流縁29fをより下流側に位置させる
ことが可能となっている。本実施例では上記燃焼噴射弁
の起立配置により、上記上流縁29fと吸気ガイド溝3
0bの下流縁30dとの吸気通路軸方向位置を略一致さ
せている。このようにして、上記燃料噴射孔29eが吸
気通路内に開口していることにより吸気流の偏流が阻害
されるのを回避している。
【0039】ちなみに、シリンダヘッドのバンク内側壁
面部に燃料噴射弁の配置スペースが十分に確保できない
場合は、燃料噴射弁はそれだけバンク内側,つまり吸気
通路上流側に配置せざるをえない。このようにした場合
は、仮に弁体を下流側に配置しても上述の上流縁29f
が弁部30の下流縁30dより上流側に移行してしま
い、該下流縁30dに対向する壁面が存在しないことと
なり、該弁部30による吸気流の偏流作用が阻害され
る。
【0040】次に本実施例装置における作用効果を説明
する。エンジン回転数2600rpm以下,スロットル
開度20%以下程度の低速回転・低負荷で吸入空気量の
比較的少ない運転域(低吸入空気量運転域)では、弁体
23は図2,図6に示す全閉位置に回動し、また吸気通
路長切換弁27(図1参照)は、短尺通路26を閉じ
る。すると吸気は、サージタンク22内から長尺通路2
5を介して吸気通路29a,18を介してシリンダボア
2d内に導入される。この場合、吸気は、弁部30によ
って吸気通路の天壁29c,18f側に偏り、かつ吸気
ガイド溝30bによって右吸気弁開口11cに連なる右
通路18c,及び中央吸気弁開口11aに連なる中央通
路18aに偏りつつ流れ、主としてこの右,中央吸気弁
開口11c,11aからシリンダボア2d内に導入され
る。
【0041】上記吸気流の偏り状況を概念的に説明する
と、吸気通路の上下方向の偏りについては、図2に6本
の矢印で示すように、全ての吸気が天壁29c,18f
側に偏って流れる。一方、吸気通路の幅方向の偏りにつ
いては、図6に6本の矢印で示すように、吸気の大部分
は吸気ガイド溝30bによって中央通路18a,右通路
18c側に偏流し、一部は弁部30の外周面と吸気通路
29aの天壁29cとの間を通って左通路18b側に流
れ、結果的に右,中央,左吸気弁開口11c,11a,
11bへの吸気量はそれぞれ大,中,小の割合となる。
【0042】このように本実施例では、吸気流を吸気通
路の天壁側に偏流させ、かつ右吸気弁開口11c,及び
中央吸気弁開口11aに偏らせたので、特に、右吸気弁
開口11cからの吸気流は、カム軸方向に見ると(図2
参照)、気筒中心側から縦方向に流入し(図2の矢印a
参照)、いわゆるタンブル流の傾向を有し、かつ気筒軸
方向に見ると図6に矢印aで示すようにシリンダボア2
dの内周面に沿って流れ、いわゆるスワール流の傾向を
示す。その結果、図示していないが、カム軸直角方向
(図2の矢印b方向)に見ると上記右吸気弁開口11c
からの吸気流は左吸気弁開口11b側ほど低くなるよう
斜めに流れることとなり、従って本実施例では、シリン
ダボア2d内において、タンブル流とスワール流とを合
成したごときのいわゆる斜めスワール流が発生する。
【0043】また上記燃料噴射弁24からの燃料は、図
6に破線で示すように、左,右吸気弁開口11b,11
cに向けて噴射される。従って、シリンダボア2d内に
導入される混合気の濃度について見ると、左,右,中央
吸気弁開口11b,11c,11aからの混合気の濃度
はそれぞれ大,中,小の割合となる。
【0044】このように本実施例では、吸入空気量の比
較的少ない運転域において、シリンダボア2d内に導入
される吸気流にいわゆる斜めスワールを発生させること
ができ、その結果、燃焼状態を改善できる。
【0045】例えば、本実施例と同一構成でかつ吸気制
御弁を有しないエンジンにおいて、スロットル開度20
%,エンジン回転数1500rpmの場合に安定したエ
ンジンの運転状態を得るには点火時期を上死点前35°
に設定する必要があった。これに対して本実施例エンジ
ンの場合、上記と同じ条件で点火時期を上死点前15°
まで遅角させた場合でも安定した運転状態が得られた。
このように点火時期を遅角させながら安定した運転状態
が得られたという点から、本実施例エンジンでは燃焼状
態がより良好であることが判る。
【0046】ここで上記弁体23を全閉位置に回動した
場合、該弁体23は吸気抵抗となることから吸気量が不
足する懸念がある。これに対して本実施例では、低速・
低負荷運転域では、吸気通路長の切換弁27によって、
この運転域において慣性過給効果が得られる長さを有す
る長尺通路25側に切り換えられる。従って、該吸気通
路長による慣性過給効果によって、上記弁体23による
吸気抵抗に起因する吸気量の不足を補うことができ、必
要な吸気量を確保できる。
【0047】また、エンジン回転数が例えば2600〜
4600rpmで、スロットル開度が例えば40%程度
の中速回転・中負荷域では上記弁体23は全開位置に回
動し図3に示すように、弁部30が弁穴29b内に没入
し、その切欠面30aが吸気通路29aの内面と連続面
をなす。その結果、吸気通路内に抵抗となるものが残存
することはなく、吸気抵抗をなくすことができ、必要な
吸気量が確保される。
【0048】そしてエンジン回転数が例えば4600r
pm以上で、スロットル開度が略全開の高速高負荷運転
域では、さらに上記通路長切換弁27が短尺通路26を
開く。これにより吸気の大部分は高速回転域において慣
性過給効果の得られる長さの短尺通路26を通って、残
りは長尺通路を通って気筒内に導入され、高速回転域に
おいて多量の吸気が確保される。
【0049】また本実施例では、吸気通路18を構成す
る中央通路18aと左,右通路18b,18cとの気筒
軸方向への分岐開始部より上流側にバルブユニット20
を配設したので、特に弁体23の構造を簡素化でき、ま
た弁体23の直径を最小限にすることができる。ちなみ
に上記分岐開始部より下流側に配置した場合、弁体の外
形及び切欠面形状を例えば図11に示す通路横断面形状
に対応したものとする必要があり、その形状が極めて複
雑となるとともに、その直径が大きくなる。これ対して
本実施例の弁体は単純な円柱体に単純な楕円状の切欠面
30bを形成するだけでよく、形状が簡単であり、また
直径も小さくて済む。
【0050】また本実施例では、点火プラグ40を排気
側に傾斜させ、吸気弁14a,14bを起立させること
により吸気カム軸15を気筒中心側に寄せて配置したの
で、シリンダヘッド4,5の吸気側にスペースが得ら
れ、バルブユニット20を上述の分岐開始部より上流側
でかつ吸気弁開口11a〜11cに、より近接させて配
置でき、その結果上述のバルブ構造を簡単にしながら、
吸気流の制御性を向上できる。即ち、本実施例構造の吸
気制御弁を設ける場合、弁体23が吸気弁開口から離れ
るほど上述の天壁側への偏流が拡散してしまうが、本実
施例では上記点火プラグ,吸気カム軸等の配置構造を採
用したことにより、弁体23を吸気弁開口に近接させる
ことができる。
【0051】また本実施例では、ルブボディ29,弁体
23,燃料噴射弁24,及び駆動用のサーボモータ33
をユニット化してなるバルブユニット20をシリンダヘ
ッドの外部接続面18eに取付ボルト28で着脱可能に
装着するようにしたので、多数の気筒を有するエンジン
の場合のシリンダヘッドまわりの加工及び組立が容易で
ある。例えば、シリンダヘッドに直接弁体を挿入する構
造を採用した場合は、重量,容積共に大きいシリンダヘ
ッド4,5の取り回し工数が増加することから加工組立
上の負担が大きくなる。これに対して、本実施例の場合
は、別の製造ラインにおいてバルブユニット20を加工
組立するサブアッシーが可能であり、このバルブユニッ
ト20は軽量小型であるので取り回しは容易であり、全
体として見た場合、製造工数を軽減できる。
【0052】なお、上記実施例では、燃料噴射弁24を
吸気通路の軸線上に配置し、燃料を左,右吸気弁開口1
1b,11cに向けて噴射したが、この燃料噴射弁の配
置位置,及び燃料の噴射方向については各種の変形例が
採用可能である。例えば図12,図13に第2実施例を
示すように、燃料噴射弁24を右通路18cと中央通路
18aとの間に配置し、2つの噴射口からの燃料を右吸
気弁開口11c,中央吸気弁開口11aに向けて噴射供
給する。
【0053】本第2実施例の場合、吸気流の偏り,及び
各吸気弁開口からの吸気量の割合は上記第1実施例と同
じである。一方、混合気の濃度については、中央,右,
左吸気弁開口11a,11c,11bからの混合気濃度
がそれぞれ大,中,小となる。その結果、中央吸気弁開
口11aからの最も濃度の高い混合気が点火プラグ40
付近に導入されることとなり、燃焼状態を安定化でき
る。特に混合気全体の燃料濃度を薄くした場合にも確実
に着火するので、希薄燃焼を安定化でき、排気ガスの浄
化において有利である。
【0054】ここで上記第2実施例に示すような燃料噴
射弁の配置位置,燃料の噴射方向を採用した場合は、図
14,図15に第3実施例を示すように、左通路18b
と、中央,右通路18a,18cとを分離する隔壁を設
けることもできる。この隔壁は、吸気通路18内に設け
られたヘッド側隔壁18hと吸気通路29a内に設けら
れたバルブボディ側隔壁29gとで構成されている。
【0055】本第3実施例の場合、燃料を吸入空気量の
多い側により確実に供給でき、従って第2実施例におけ
る燃焼状態の安定化をさらに向上できる。
【0056】なお、上記第3実施例の場合に、吸気通路
18内の隔壁18hに、中央,右通路18a,18c側
から左通路18b側に斜めに貫通する連通孔18gを形
成してもよい。このようにすることにより、燃料の一部
が上記連通孔18gを通って左吸気弁開口11b側にも
供給される。その結果、この燃料により左吸気弁開口1
1bを開閉する左吸気弁14bの裏面を冷却でき、該吸
気弁14bの過熱を回避できる。
【0057】また上記第1〜第3実施例では、弁体23
の弁部30に形成した吸気ガイド溝30bが、吸気を右
吸気弁開口11c,及び中央吸気弁開口11aに偏らせ
るように形成されている場合を説明したが、この吸気ガ
イド溝による吸気の偏流方向には、各種の変形例が採用
可能である。
【0058】例えば、図12に二点鎖線で示すように、
吸気ガイド溝30bの下流縁30dを右通路18cのみ
に対向する幅にさらに狭く設定することにより、吸気を
主として右吸気弁開口11cのみに偏って流れるように
してもよく、このようにしたのが請求項5の発明であ
る。このような形状に吸気ガイド溝30bを形成したし
た場合は、中央吸気弁開口11aから導入される吸気量
が減少し、右吸気弁開口11cから導入される吸気量が
増加する。その結果、点火プラグ付近に導入される混合
気濃度がさらに高くなり、着火性がさらに向上する。
【0059】また上記吸気ガイド溝の形状については、
図16〜図19に本発明の第4実施例を示すように、吸
気を左,右の吸気弁開口11b,11cに偏流可能に形
成することもできる。ここで本実施例における偏流させ
るとは、上述のガイド溝を有しないものに比べて左,右
の流量が多くなるとの意味であり、必ずしも中央部より
多量の吸気が流れることを意味しているものではない。
即ち、本実施例エンジンの如き吸気弁開口を3つ有する
場合、中央吸気弁開口に多くの吸気が流れる傾向がある
が、上記ガイド溝はこの傾向を是正するものである。従
って結果的に、左,右と中央とで同等の吸気量となる場
合もある。
【0060】本第4実施例では、弁部30の外周側に
左,右ガイド溝30e,30fをそれぞれ左,右吸気弁
開口11b,11cに偏って流れるように二股状に形成
しており、また燃料噴射弁24の2つの噴射口は左,右
吸気弁開口11b,11cに向かって燃料を噴射供給す
るようになっている。
【0061】本第4実施例では、弁体23を全閉位置に
回動すると、ガイド溝を有しないものに比べて多量の吸
気が左,右吸気弁11b,11cからシリンダボア2d
内に導入され、残りは中央吸気弁開口11aから導入さ
れる。そしてこの場合、左,右吸気弁開口11b,11
cからの吸気流は、そのスワール流の傾向については互
いに打ち消し合うことから、タンブル流をより確実に発
生できることとなる。なお、上記ガイド溝によって吸気
を左,右の開口側に偏流させるようにしたことから、
左,右吸気量と中央吸気量とが同等となる場合もあり得
る。
【0062】一方、燃料はその大部分が左,右吸気弁開
口11b,11cに向けて噴射供給され、周囲に拡散し
たごく僅かの燃料が中央吸気弁開口11aに供給され
る。そのため、混合気中の燃料濃度は、左,右吸気弁開
口11b,11cにおいて比較的高濃度でかつ同じ濃度
となる。
【0063】このように本実施例では、吸気を左,右ガ
イド溝30e,30fによって左,右吸気弁開口11
b,11cに偏流させたので、シリンダボア内に導入さ
れた吸気流にタンブルをより確実に発生させることがで
き、その結果燃焼状態を良好にすることができる。
【0064】なお、上記各実施例では、吸気制御弁とし
て、バルブボディ,弁体等をユニット化したバルブユニ
ット20を採用した場合について説明したが、本発明の
吸気制御弁は必ずしもユニット化する必要はなく、例え
ばシリンダヘッド自体に弁穴を形成し、これに弁体を挿
入するようにてもよい。
【0065】図20は本発明外のいわゆるバタフライ弁
の例であり、カム軸方向に挿入された弁軸51に弁板5
2が固定され、該弁板52の上縁部がカットされてお
り、これにより吸気通路29aの天壁29cとの間に吸
気流を天壁側に偏らせる隙間Aが形成されている。ま
た、上記弁板52の図示右上コーナ部には、吸気流を上
記右吸気弁開口側により多く流すための吸気ガイド切欠
き52aが形成されている。本実施例においても、上記
各実施例と同様に、吸気流を天壁側に偏流させ、かつ右
吸気弁開口側に方向付けすることができ、いわゆる斜め
スワールを発生できる。
【0066】
【発明の効果】以上のように本発明に係るエンジンの吸
気制御装置によれば、低吸入空気量運転域において、吸
気を天壁側に偏流させる吸気制御弁を設けるとともに、
該吸気制御弁の弁部の外周面側に上記天壁側に偏った流
れにさらに任意の方向付けを行う吸気ガイド手段を設け
たので、吸気流に任意の方向性を持たせることができ、
エンジンの燃焼状態を良好にできる効果がある。一方、
高吸入空気量運転域においては、弁部が吸気通路底壁内
に没入し切欠面が吸気通路内面と略連続面をなすので、
吸気抵抗が増加することはない。
【0067】請求項2の発明では、上記吸気制御弁の弁
部の外周面側に形成した吸気ガイド溝を、吸気流が複数
の吸気弁開口の一部に偏って流れるように方向付け可能
に形成したので、吸気を天壁側に偏り、かつ特定の吸気
弁開口側に偏るように流すことができ、シリンダボア内
に導入される吸気流に任意の特性を持たすことができ、
燃焼状態を良好にできる効果がある。
【0068】請求項3〜5の発明では、上記吸気ガイド
溝形状を適宜設定することにより、吸気を所望の吸気弁
開口から所望の方向性をもって気筒内に導入することが
可能であり、吸気流に各種の特性を持たせることができ
る。例えば請求項3の発明では、吸気ガイド溝を、吸気
が上記左,右の吸気弁開口に偏って流れるように形成し
たので、吸気流は、天壁側に偏るとともに、左,右の吸
気弁開口側に偏って流れ、気筒中心付近から気筒軸方向
に方向付けされて導入され、その結果タンブルをより確
実に発生できる効果があり、燃焼状態を良好にでき
る。。
【0069】一方、請求項4の発明では、吸気ガイド溝
を、吸気流が上記左,右何れかの吸気弁開口及び中央吸
気弁開口に偏って流れるよう形成したので、吸気流が上
記縦方向に流れる傾向と、気筒軸と直角の平面内で気筒
内周面に沿って流れようとする傾向とを合わせ持つ、い
わゆる斜めスワール流が得られ、燃焼状態を良好にでき
る。
【0070】さらにまた請求項5の発明では、吸気ガイ
ド溝を、吸気流が上記左,右何れかの吸気弁開口に偏っ
て流れるよう形成したので、上記請求項4の発明におけ
るスワール効果がより顕著となる。
【0071】また請求項6の発明では、中央通路と左,
右通路との分岐開始部より上流側に吸気制御弁を配設し
たので、複数の通路部分における吸気制御を1本の簡単
な形状の弁体で実現できるとともに、弁体を最小限の大
きさとすることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による吸気制御装置を備え
たエンジンの正面概略図である。
【図2】上記第1実施例装置の全閉状態の断面正面図で
ある。
【図3】上記第1実施例装置の全開状態の断面正面図で
ある。
【図4】上記第1実施例装置の底面図である。
【図5】上記第1実施例装置のバルブユニットの側面図
である。
【図6】上記第1実施例装置の全閉状態を示す断面平面
図(図2のVI-VI 線断面図) である。
【図7】上記第1実施例装置の全開状態を示す断面平面
図である。
【図8】上記第1実施例装置の弁部の全閉状態を示す断
面側面図である。
【図9】上記第1実施例装置の弁部の全開状態を示す断
面側面図である。
【図10】上記第1実施例装置の吸気通路部分の断面側
面図(図6のX-X 線断面図) である。
【図11】上記第1実施例装置の吸気通路部分の断面側
面図(図6のXI-XI 線断面図) である。
【図12】上記第1実施例の変形例に相当する第2実施
例装置の全閉状態を示す断面平面図である。
【図13】上記第2実施例装置の全開状態を示す断面平
面図である。
【図14】上記第1実施例の他の変形例に相当する第3
実施例装置の全閉状態を示す断面平面図である。
【図15】上記第3実施例装置の全開状態を示す断面平
面図である。
【図16】本発明の第4実施例の吸気制御装置の全閉状
態を示す断面平面図である。
【図17】上記第4実施例装置の全開状態を示す断面平
面図である。
【図18】上記第4実施例装置の弁部の全閉状態を示す
断面側面図である。
【図19】上記第4実施例装置の弁部の全開状態を示す
断面側面図である。
【図20】本発明の第5実施例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 エンジン 11a 中央吸気弁開口 11b,11c 左,右吸気弁開口 13,15 排気,吸気カム軸 18 吸気通路 18a 中央通路 18b,18c 左,右通路 20 バルブユニット(吸気制御弁) 23 弁体 29a バルブ内吸気通路 29c 天壁 29d 底壁 30 弁部 30a 切欠面 30b 吸気ガイド溝 H 気筒軸

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸気通路面積を可変制御する吸気制御弁
    を備えたエンジンの吸気制御装置において、該吸気制御
    弁が、円柱体に吸気通路の横断面形状に対応した形状の
    切欠面を形成してなる弁部を備えたものであり、カム軸
    と平行に、かつ上記切欠面が吸気通路の内面と略連続面
    をなすよう上記弁部が吸気通路の底壁内に没入する全開
    位置と、吸気流が天壁側に偏よるよう上記弁部が吸気通
    路面積を縮小する全閉位置との間で回動可能に配置され
    ており、上記弁部の外周面側に形成された吸気ガイド溝
    からなり、上記吸気制御弁が上記全閉位置に回動したと
    き、吸気流を所定方向に方向付けする吸気ガイド手段を
    上記吸気制御弁に設けたことを特徴とするエンジンの吸
    気制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、上記エンジンが、気
    筒軸を中心とする略円周上に複数の吸気弁開口を有する
    ものであり、上記吸気ガイド溝が、吸気を上記一部の吸
    気弁開口に偏って流れるよう方向付け可能に形成されて
    いることを特徴とするエンジンの吸気制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、上記エンジンが、気
    筒軸を中心とする略円周上でかつ吸気通路軸線上に位置
    する中央吸気弁開口及び該中央吸気弁開口の左,右側方
    に位置する左,右吸気弁開口を有するものであり、上記
    吸気ガイド溝が、吸気を上記左,右の吸気弁開口に偏っ
    て流れるよう方向付け可能に形成されていることを特徴
    とするエンジンの吸気制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項2において、上記エンジンが、気
    筒軸を中心とする略円周上でかつ吸気通路軸線上に位置
    する中央吸気弁開口及び該中央吸気弁開口の左,右側方
    に位置する左,右吸気弁開口を有するものであり、上記
    吸気ガイド溝が、吸気を上記左,右何れかの吸気弁開口
    及び中央吸気弁開口に偏って流れるよう方向付け可能に
    形成されていることを特徴とするエンジンの吸気制御装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項2において、上記エンジンが、気
    筒軸を中心とする略円周上でかつ吸気通路軸線上に位置
    する中央吸気弁開口及び該中央吸気弁開口の左,右側方
    に位置する左,右吸気弁開口を有するものであり、上記
    吸気ガイド溝 が、吸気を上記左,右何れかの吸気弁開口
    に偏って流れるよう方向付け可能に形成されていること
    を特徴とするエンジンの吸気制御装置。
  6. 【請求項6】 気筒軸を中心とする略円周上でかつ吸気
    通路軸線上に位置する中央吸気弁開口及び該中央吸気弁
    開口の左,右側方に位置する左,右吸気弁開口と、上記
    左,右吸気弁開口に連なる左,右通路部分及び上記中央
    吸気弁開口に連なる中央通路部分を有し、該中央通路部
    分が上記左,右通路部分より気筒軸方向にシリンダブロ
    ック合面側に偏位するように分岐している吸気通路と、
    該吸気通路の通路面積を可変制御する吸気制御弁とを備
    えたエンジンの吸気制御装置において、上記吸気制御弁
    を、円柱体に吸気通路の横断面形状に対応した形状の切
    欠面を形成してなる弁部を備えたものとし、該吸気制御
    弁を、上記吸気通路の上記分岐の開始部直近上流部分に
    カム軸と平行に、かつ上記切欠面が吸気通路の内面と略
    連続面をなすよう上記弁部が吸気通路の底壁内に没入す
    る全開位置と、吸気流が天井壁側に偏るよう上記弁部が
    吸気通路面積を縮小する全閉位置との間で回動可能に配
    置したことを特徴とするエンジンの吸気制御装置。
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