JP3322960B2 - 磁気記録装置 - Google Patents

磁気記録装置

Info

Publication number
JP3322960B2
JP3322960B2 JP27149393A JP27149393A JP3322960B2 JP 3322960 B2 JP3322960 B2 JP 3322960B2 JP 27149393 A JP27149393 A JP 27149393A JP 27149393 A JP27149393 A JP 27149393A JP 3322960 B2 JP3322960 B2 JP 3322960B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic recording
lubricant
motor
recording medium
annular
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP27149393A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07131996A (ja
Inventor
勲 金田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nidec America Corp
Original Assignee
Nidec Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nidec Corp filed Critical Nidec Corp
Priority to JP27149393A priority Critical patent/JP3322960B2/ja
Priority to US08/163,111 priority patent/US5521472A/en
Publication of JPH07131996A publication Critical patent/JPH07131996A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3322960B2 publication Critical patent/JP3322960B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Rotational Drive Of Disk (AREA)
  • Brushless Motors (AREA)
  • Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、磁気記録装置に関
し、特に、磁気記録装置の駆動手段の改良に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】磁気記録装置の一種として、円盤状のフ
ロッピーディスクやハードディスクに情報を記録するも
のが知られており、この種の磁気記録媒体の回転駆動用
のモータとして、従来から、ブラシレス多相直流モータ
が用いられている。この種のモータはスピンドルモータ
とも呼ばれ、例えば、ステータコイルによる励磁状態に
おいて磁界を発生するステータコアを備えた静止部材
と、このステータコアの磁界との電磁相互作用により回
転力を得るロータマグネットを備えた回転部材と、ロー
タマグネットの回転位置を検出するセンサとを有する構
造のものがよく知られており、このような構造のスピン
ドルモータでは、多くの場合、半導体チップ化された電
子回路により回転制御が行われている。
【0003】この場合のステータ側の磁界発生タイミン
グは、センサによりロータマグネットの回転位置を検知
して制御され、この種のセンサには、従来からホール素
子が用いられていた。ところが、近時、モータの小型化
やセンサの特性劣化を回避するために、センサを使用し
ないで、休止中のコイルに発生する誘起電圧(または誘
起電流)を利用してロータマグネットの位置を検知する
いわゆるセンサレス多相直流モータが一般かされつつあ
る。
【0004】センサレスモータの起動に際し、モータ停
止時は、逆起電圧が得られないため、まず、ロータを揺
導させることがおこなわれる。例えば、3相コイルのス
ピンドルモータでは、ステータコイルに励磁電流を順次
供給する歩進工程が繰り返され、この歩進工程中には、
通常、正方向,休止,逆方向の励磁電流を各相に流すス
テップが含まれていて、このようなステップが含まれた
所定パターンの励磁電流を流すことによって発生する磁
界と、ロータマグネットとの間の吸引,反発力により駆
動トルクが発生してモータの起動が行われる。
【0005】しかしながら、このようなセンサレス多相
直流モータでは、特に、その起動方法に説明する技術的
課題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、上記センサ
レス多相直流モータにおいては、コイルに鎖交するロー
タマグネットの磁束変化による誘起電圧によりロータマ
グネットの位置を検知しているが、モータの停止時には
磁束変化がないため誘起電圧が発生せず、始動時には、
強制的に起動をかけている。また、誘起電圧が発生して
もマグネットの極性が不明であるため、通電による磁界
が逆方向に発生して、起動立上がりにおいて逆回転する
こともある。さらに、ロータの位置によっては、低トル
クのために起動不良が発生する恐れがある。
【0007】そこで、このような不都合を回避し、起動
信頼性を高めるために、本出願人は、歩進工程の一部を
ダブル駆動方式とする起動方法を開発した。この起動方
法では、センサレスモータの起動時に、休止時間を含ま
ずに通電方向が正から負、または、負から正に逆転する
逆励磁駆動動作を含む起動方法であって、この方法によ
れば、ステータコア中に大きな磁束密度変化幅が生じ
て、起動の死点が解消するとともに、高トルクが発生
し、磁気記録装置の起動信頼性が向上する。
【0008】ところが、このようなダブル駆動方式にお
いては、例えば、記録容量が大きい磁気記録装置や、ま
たは、動圧軸受(例えばオイル)のスピンドルモータを
備えた磁気記録装置のようにモータの回転立上り時に負
荷が大きいものである場合に起動すると、ロータがあま
り動かない状態で歩進シーケンスが繰り返される。この
とき、逆励磁駆動動作が1回のみの場合には、トルクア
ップが不十分になり、その結果、磁気記録装置の起動信
頼性が低下するという問題があった。
【0009】本発明は、以上のような問題点に鑑みてな
されたものであり、その目的とするところは、回転駆動
手段の連続的なトルクアップを図ることにより、起動確
率を向上させ、これにより起動信頼性を向上させるとと
もに、起動時の消費電力の低減が可能になる磁気記録装
置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、磁気記録媒体
と、磁気記録媒体を保持して回転駆動する駆動手段と、
磁気記録媒体に情報の書き込みないしは読み出しを行う
磁気ヘッド手段とを備えた磁気記録装置において、駆動
手段は、磁気記録媒体が装着されるスピンドルモータ
と、スピンドルモータの回転を制御する制御手段とを有
し、スピンドルモータは、ステータコイルに電流を供給
することによって励磁状態となって電流磁界を発生する
ステータコアを備えた静止部材と、ステータコアに発生
する電流磁界との電磁相互作用により回転力を得るロー
タマグネットを備えた回転部材と、静止部材と回転部材
との間に介在された動圧流体軸受手段と、を有し、回転
制御手段は歩進工程時にステータコイルの各相で励磁電
流の通電方向が休止期間を含まないで逆転する逆励磁駆
動動作を順次連続して遂行し、回転部材が所定の回転数
に達すると歩進工程を終了することを特徴とする。
【0011】
【作用】上述の磁気記録装置によれば、スピンドルモー
タの回転制御手段は、歩進工程時にステータコイルの各
相で励磁電流の通電方向が休止期間を含まないで逆転す
る逆励磁駆動動作を順次連続して遂行するので、大きな
磁束密度変化が発生し、記録装置の起動特性が著しく向
上する。また、回転部材が所定の回転数に達すると歩進
工程が終了して加速工程に移行するので、モータの回転
部材は短期間のうちに一定回転となり、起動時間の短縮
を図ることができる。
【0012】
【実施例】以下、添附図面を参照して詳細に説明する。
図1及び図2は、磁気記録装置の一実施例を示してい
る。同図に示す磁気記録装置は、ハードディスク装置に
適用した場合を示しており、装置は、磁気記録媒体10
と、この磁気記録媒体10を保持して回転駆動する駆動
手段12と、前記磁気記録媒体10に情報の書き込みな
いしは読み出しを行う磁気ヘッド手段14とを備えてい
る。
【0013】これらの各構成部品は、上端が開口した凹
形の下ハウジング16と、このハウジング16を閉塞す
る上カバー18とで画成された空間内に収納されてい
る。磁気記録媒体10は、円盤状に形成されたものであ
って、その上下面にデジタル情報が磁気記録される。駆
動手段12は、この実施例では、3相のセンサレス直流
スピンドルモータ20と、その回転制御手段22(図
6)とから構成されていて、下ハウジング16にモータ
の取付孔24が設けられている。
【0014】スピンドルモータ20は、ステータブラケ
ット26(静止部材)とロータハブ28(回転部材)と
を有している。ブラケット26は、環状の基部26a
と、この基部26aの外周に形成された環状外壁26b
と、この環状外壁26bの外周に延設されたブラケット
26cと、基部26aの中心に立設された中空筒状部2
6bとから構成されている。そして、中空筒状部26d
の外周に積層状態のステータコア30が固着され、この
ステータコア30には、ステータコイル32が捲回され
ている。
【0015】ステータコイル32の一端は、基部26a
に穿設された貫通孔26eを介して外部に引き出され、
下ハウジング16の下面に固着されたフレキシブル回路
基板36に接続されている。ロータ28は、逆カップ状
に形成され、環状の基部28aと、この基部28aの中
心に垂設固定された回転軸部28bと、基部28aの外
周に垂設された環状外周壁部28cと、この外周壁部2
8cの外周に突設された張出部28dとから構成されて
いる。
【0016】そして、外周壁部28cの内周面に環状の
ロータヨーク38とロータマグネット40とが、ステー
タコア30に対向するようにして固設され、回転軸部2
8bと中空筒状部26dとの間に玉軸受42を介装する
ことにより、ロータハブ28がステータブラケット26
に対して回転自在に支持されている。磁気記録媒体10
は、この実施例では2枚用いられていて、2枚の記録媒
体10間にスペーサ44を介在させて、ロータハブ28
の外周壁部28cの外周に中心孔が嵌着され、下側の記
録媒体10の下面側を張出部28dに当接し、上側の記
録媒体10の上面側にクランプ46を押圧することによ
り装着されている。
【0017】磁気ヘッド手段14は、磁気記録媒体10
の上下面に近接配置され、媒体10に情報の書き込み
や、書き込まれた情報の読み出しを行う複数の磁気ヘッ
ド14aと、各磁気ヘッド14aを揺動自在に支持する
複数のアーム14bと、アーム14bを、媒体10に対
して位置決めした状態で揺動移動させる回動部14cと
から構成されている。
【0018】玉軸受42を採用したスピンドルモータに
代えて、図3乃至図5に示す動圧軸受を採用したスピン
ドルモータを用いることもできる。図3乃至図5におい
て、図示のスピンドルモータはブラケット110を有
し、このブラケット110が磁気記録装置の下ハウジン
グ108に装着される。ブラケット110は、その上方
開口の環状凹部110aの内周部に上方突出部110b
を有する。上方突出部110bの中央部には、上下方向
の貫通孔110cが設けられている。なお、ブラケット
110を下ハウジング108と一体にすることも勿論可
能である。ブラケット110の貫通孔110c内に、略
円柱状をなす固定軸体112の下端部が嵌合固定され、
もってその固定軸体112がブラケット110の中央部
に立設されている。上方突出部110bの外周部に、ス
テータコア114の内周下部が外嵌固定されている。ス
テータコア114の内周部下端面と環状凹部110aの
底面との間には、ステータコア114を軸線方向に位置
決めする環状のスペーサ115が介装されている。ステ
ータコア114には、ステータコイル116が捲回され
ている。ステータコイル114の引出部114aは、ブ
ラケット110の環状凹部110aの底板を貫通する引
出孔110eを通じて下方に引き出されている。
【0019】固定軸体112の上部には、径方向外方に
突出する環状のスラスト板118が一体的に形成されて
いる。スラスト板118の上下面は、固定軸体112の
略円筒面形状外周部に対し垂直状をなす。スリーブ部材
120は、上端部の外径が拡開された略円筒形状をな
し、内周部は、全体として小径の略円筒面形状をなすラ
ジアル滑部120a(略円筒面形状内周部)と、その上
方において拡径された中内径部120bと、中内径部1
20bの上方において更に拡径された大内径部120c
からなる。
【0020】スリーブ部材120は、固定軸体112が
貫通孔110c内に嵌合固定される前に固定軸体112
にその下方から外嵌され、スリーブ部材120の大内径
部120cに、内周部が固定軸体112との間に僅かな
径方向間隙を隔てる状態で環状のスラスト押え板122
が内嵌され、大内径部120cの上部が、例えば90度
中心角毎に4個所内側へかしめられることによりスラス
ト押え板122が固定されている。そして、スラスト押
え板122とスリーブ部材120によって中内径部12
0bの内側に形成された径方向内方開口の環状凹部12
4内に、スラスト板118が嵌合している。固定軸体1
12の下部は、スリーブ部材120の下方に突出し、そ
の大部分が基盤110の貫通孔110cに嵌合してい
る。以下、固定軸体112の略円筒面形状外周部のうち
ラジアル滑部120aに相対する部分を、ラジアル受部
112aという。
【0021】強磁性材料製のロータハブ128(回転部
材)は、略円筒形状をなす。このロータハブ128は、
その上部においてスリーブ部材120の上部外周部に外
嵌固定されることにより、スリーブ部材120と同軸状
をなしている。ロータハブ128の下端部は環状凹部1
10a内に挿入された状態となっており、ロータハブ1
28の外周部には、ロータハブ128に外嵌固定される
ハードディスクの内周部下面を支持するための環状張出
部128aが設けられている。なお、ロータハブ128
とスリーブ部材120が一体に形成されたものであって
も差し支えない。
【0022】ロータハブ128の内周部には、ステータ
コア114に対し径方向空隙を隔てて相対する円筒状の
ロータマグネット132が内嵌固定されている。ロータ
マグネット132は、その上端面がスリーブ部材120
の上部外周部の下端面に接することにより軸線方向に位
置決めされている。スリーブ部材120のラジアル滑部
120aにおけるほぼ上半部の環状部分に、ヘリングボ
ーン溝134が設けられ、そのヘリングボーン溝134
と、固定軸体112のラジアル受部112aとの間隙
部、すなわちラジアル動圧軸受部136は、スリーブ部
材120の順方向回転により、そこに介装された液状の
潤滑剤139にラジアル荷重支持圧を発生させる。特
に、ヘリングボーン溝134により、その荷重支持圧が
高められる。なお、このようなヘリングボーン溝は、固
定軸体112のラジアル受部112aに設けてもよい。
またヘリングボーン溝以外の溝を採用することも可能で
ある。ラジアル動圧軸受部136は、ラジアル受部11
2aとラジアル滑部120aとの間隙部における1個所
に設けられるので、ヘリングボーン溝134等の溝部を
形成する加工の手間が少なくて済み、製造コストが低減
される。
【0023】スリーブ部材120のラジアル滑部120
aの下端部に、環状のスリーブ側潤滑剤流出防止溝12
0dを有し、固定軸体112のラジアル受部112aの
下端部に、スリーブ側潤滑剤流出防止溝120dに向い
合った環状の軸体側潤滑剤流出防止溝112bを有す
る。このスリーブ側潤滑剤流出防止溝120dと軸体側
潤滑剤流出防止溝112bとにより形成される間隙が、
潤滑剤流出防止部140である。潤滑剤流出防止部14
0の軸線方向長は、比較的短い(この実施例では、ラジ
アル動圧軸受部136の軸線方向長の約5分の1であ
る。)。またスリーブ側潤滑剤流出防止溝120d及び
軸体側潤滑剤流出防止溝112bの内表面には溌油処理
が施されている。
【0024】スリーブ部材120のラジアル滑部120
aのうち、ヘリングボーン溝134とスリーブ側潤滑剤
流出防止溝120dの間は、環状の潤滑剤貯留溝120
eに形成されている。この潤滑剤貯留溝120eと固定
軸体112のラジアル受部112aにより形成される間
隙が、比較的軸線方向長の長い(この実施例では、ラジ
アル動圧軸受部136の軸線方向長の約半分である。)
潤滑剤貯留部142を構成している。
【0025】潤滑剤貯留部142は、ラジアル動圧軸受
部136よりも径方向間隙が拡大され、潤滑剤流出防止
部140は、潤滑剤貯留部142の数倍に径方向間隙が
拡大されている。スラスト板118の上下環状面(アキ
シャル受部)と環状凹部124の上下環状面(アキシャ
ル滑部)とにより、それぞれアキシャル動圧軸受部A1
・A2が構成されている。スラスト板118の上下環状
面と環状凹部124の上下環状面はそれぞれ平行状に相
対し、それらの間には、液状の潤滑剤139が介在して
僅かな軸線方向ギャップを隔てている。そしてスラスト
板118の上下環状面における全周に亙って、ヘリング
ボーン状溝(図示を略す。)が設けられている。このヘ
リングボーン状溝は、スリーブ部材120及びスラスト
押え板122の順方向回転により、環状凹部124の上
下環状面との間に介在する潤滑剤139に高圧を発生さ
せる。なお、このようなヘリングボーン状溝は、スラス
ト板118の上下環状面に対向する環状凹部124の上
下環状面に設けてもよい。またヘリングボーン状溝以外
の溝を採用することも可能である。
【0026】スラスト押え板122の内周部のうち軸線
方向中間位置に、内表面に溌油処理が施された押え板側
環状溝122aを有し、固定軸体112の外周部におけ
るスラスト板118の上側から押え板側環状溝122a
の中間位置に亙り、内表面に溌油処理が施された軸体側
環状溝112cを有する。軸体側環状溝112cは、固
定軸体112とスラスト板118とが一体に形成されて
いることから、スラスト板118の加工時に容易に形成
することができる。スラスト押え板122の下端内周部
には、環状切欠部122bを有する。また、スリーブ部
材120の大内径部120cの下端内周角部には、環状
をなす断面L字状溝部120fを有し、スラスト押え板
122の下端外周角部には、断面L字状溝部120fと
向かい合うように環状をなす断面L字状切欠部122c
を有している。これら断面L字状溝部120f及び断面
L字状切欠部122cの内表面にも、溌油処理が施され
ている。
【0027】このようにして、固定軸体112及びステ
ータコア114等に対し、スリーブ部材120及びロー
タハブ128等が、潤滑剤139を介して自在に回転し
得るよう構成されている。そして、ラジアル動圧軸受部
136によって、スリーブ部材120の回転中における
固定軸体112に対する径方向変位を十分に小さく抑え
ることができ、アキシャル動圧軸受部A1・A2によっ
て、スリーブ部材120の回転中における固定軸体11
2に対する軸線方向変位を十分に小さく抑えることがで
きる。
【0028】固定軸体112に対しスリーブ部材120
が回転すると、スリーブ部材120及びスラスト押え板
122と固定軸体112との間隙部に介装された潤滑剤
139は、ラジアル動圧軸受部136のヘリングボーン
溝134並びにアキシャル動圧軸受部A1・A2の各ヘ
リングボーン溝の部分に引き込まれる。ラジアル動圧軸
受部136は、そこに介装された潤滑剤139に主とし
てラジアル方向の荷重支持圧を発生させ、アキシャル動
圧軸受部A1・A2は、そこに介装された潤滑剤139
に主としてアキシャル方向の荷重支持圧を発生させる。
【0029】回転停止時には、回転中にラジアル動圧軸
受部136のヘリングボーン溝134並びにアキシャル
動圧軸受部A1・A2の各ヘリングボーン溝の部分に引
き込まれていた潤滑剤139が流出し、ラジアル動圧軸
受部136よりも径方向間隙が拡大された潤滑剤貯留部
142、並びに環状切欠部122bとスラスト板118
の上面との間隙に貯留される。
【0030】潤滑剤貯留部142は、ラジアル動圧軸受
部136よりも径方向間隙が拡大され、而もラジアル動
圧軸受部136を1個所とすることにより軸線方向長が
比較的長くとられているので、潤滑剤139を比較的多
量に貯留し得る。それゆえ、モータ回転時にラジアル動
圧軸受部136に潤滑剤139を十分に供給してその潤
滑を十分ならしめると共に、潤滑剤139の蒸発や漏れ
等による散逸に備えることができる。従って、この点に
おいて、良好な信頼性を実現し得る。
【0031】また、熱膨張等により潤滑剤貯留部142
に比較的多量の潤滑剤139が流入した場合にもそれを
潤滑剤貯留部142に保持することが可能であり、而も
潤滑剤流出防止部140は、潤滑剤貯留部142よりも
更に径方向間隙が拡大されると共に、それを構成するス
リーブ側潤滑剤流出防止溝120d及び軸体側潤滑剤流
出防止溝112bの内表面に撥油処理が施されているの
で、潤滑剤貯留部142の潤滑剤139が潤滑剤流出防
止部140へと流出することは、表面張力により十分に
防止される。それゆえ、潤滑剤流出防止部140を経て
間隙部の一端から潤滑剤が漏出することが効果的に防が
れる。なお、潤滑剤貯留部142の下端部(すなわち潤
滑剤流出防止部140の上方)における内外周面にも撥
油処理を施すことにより、潤滑剤流出防止効果が高めら
れる。
【0032】一方、環状切欠部122bとスラスト板1
18の上面との間隙に貯留された潤滑剤139は、軸体
側環状溝112cとスラスト押え板122の内周部との
間隙、及び押え板側環状溝122aと固定軸体112と
の間隙によって、上方への漏出が2段階に効果的に防止
される。また、環状凹部124とスラスト板118との
間隙に有する潤滑剤139が、スラスト押え板122と
スリーブ部材120との間を通ってスラスト押え板12
2の外周部と大内径部120cの内周部の間から滲出す
ることは、滲出経路の途中に、潤滑剤139を貯留し得
るところの対向する断面L字状溝部120fと断面L字
状切欠部122cを有し、且つ大内径部120cの上部
が内側へかしめられることによりスラスト押え板122
が固定されていることにより、効果的に防止される。
【0033】図6は、図1乃至図3に示すスピンドルモ
ータ20の回転制御手段22の詳細を示している。この
回転制御手段は、図3乃至図5に示す、動圧軸受を用い
たスピンドルモータの制御手段としても同様に適用する
ことができ、玉軸受42を用いたものに比してより一層
顕著な作用効果が得られる。図6において、図示の回転
制御手段22は、3相のコイルu,v,w(ステータコ
イル32)において、励磁電流が供給されない休止時間
に各コイルu,v,wに誘起される逆誘起起電圧(逆誘
起起電流でもよい)を検知する逆起電圧検出回路22a
と、逆起電圧検出回路22aの検出信号が入力される制
御回路22bと、制御回路22bの出力側に接続された
ドライバー回路22cおよびパワー回路22dと、シー
ケンサ22eおよび励磁カウンタ22f,歩進タイマ2
2gとを有している。
【0034】パワー回路22dは、制御回路22bから
の指令信号に基づいて作動するドライバー回路22cか
らの出力信号を受けて、各コイルu,v,wに励磁カウ
ンタ22fで設定されたパターンで励磁電流を供給す
る。制御回路22bは、モータ20の起動および起動後
の定常運転の制御を逆起電圧検出回路22aからの信号
に基づいて行う。
【0035】シーケンサ22eは、制御回路22bから
の制御信号を受けて予め設定されている歩進パターンの
励磁電流を送出するものであり、この実施例では、図7
に示すように、コイルu,v,wに対して、u→w,
u→v,w→v,w→u,v→w,v→wの
6つのステップが繰り返される歩進パターンが設定され
ている。
【0036】励磁カウンタ22fは、制御回路22bの
信号を受けて、この信号に基づいて、シーケンサ22e
の歩進パターンを変更するものであって、例えば、これ
が1にセットされた場合には、歩進パターンは、図7に
示された〜のステップが繰り返される励磁電流をド
ライバー回路22cに送出するとともに、励磁カウンタ
22fが+2にセットされた場合には、図7に示した歩
進パターンでは、u→w,w→v,v→wのステ
ップが繰り返される励磁電流を送出する。
【0037】歩進タイマ22gは、励磁カウンタ22f
で設定された励磁電流の継続時間を制御回路22bから
の信号に基づいて設定するものである。図8には、制御
回路22bで実施されるモータ20の制御フローの一例
が示され、また、図9には、起動時の同フローによって
実行される歩進工程のタイムチャートが示されている。
【0038】図8に示す制御フローでは、制御回路22
bがスタート信号を受けて作動すると、まず、ステップ
s1で初期設定が行われ、励磁カウンタ22fおよび歩
進タイマ22gがリセットされる。次に、ステップs2
で励磁カウンタ22fが2にセットされ、歩進タイマ2
2gがT1 時間に設定されるとともに、起動時に励磁電
流を供給する繰り返し回数nが設定される(本実施例で
はnが6に設定されているが任意の整数に設定でき
る)。この励磁電流の期間は、ヘッド系(磁気ヘッド1
4a,アーム14bなど)又は駆動回転系(記録媒体1
0,スピンドルモータ20のロータハブ28など)の共
振周波数を考慮して設定、変化される。
【0039】続くステップs3では、ステップs2で設
定された内容に基づいて、コイルu,v,wに励磁電流
が供給される。ステップs2で設定された条件では、励
磁カウンタ22fが2で、歩進タイマ22gがT1 時間
なので、図9に示すように、各コイルにおいて、3T1
時間u→w,w→v,v→wと流れる励磁電流が供給さ
れることになる。
【0040】このような励磁電流がコイルu,v,wに
供給されると、図9に矢印で示すように、各相で順次休
止期間を含まないで励磁電流の方向が負から正に逆転す
る逆励磁駆動動作が行われる。この逆励磁駆動動作は、
実施例では、負から正に逆転する逆励磁駆動動作を示し
ているが、これとは逆に正から負に逆転する動作であっ
てもよい。次いで、ステップs4でモータ20が回転し
たか否かが判断される。この判断は、例えば、公知の零
クロス方式が採用される。
【0041】ステップs4でモータ20が回転したと判
断された場合(モータ20が所定回転数に達した場合)
には、ステップs5で通常のバイポーラ駆動(u→w,
u→v,w→v,w→u,v→w,v→wの励磁電流が
繰り返される)が行われ、その後加速駆動に移行する
(ステップs6)。なお、この場合のバイポーラ駆動
は、通常のユニポーラ駆動であってもよい。
【0042】一方、ステップs4でモータ20が回転し
ていないと判断された場合(モータ20が所定回転数に
達していない場合)には、ステップs7で繰り返し回数
nに1を加算して、ステップs8で繰り返し回数nが6
よりも大きいか否かが判断される。ステツプs8で繰り
返し回数nが6よりも小さいと判断された場合には、ス
テップs3に戻り、再び逆励磁駆動動作が行われる。
【0043】そして、ステップs8で繰り返し回数nが
6よりも大きいと判断された場合には、ステップs9で
繰り返し回数nが4にセットされて、ステップs3に戻
り、再び逆励磁駆動動作が行われる。なお、このステッ
プs9で設定する繰り返し回数nの数は、必ずしも4に
限ることはなく、ステップs2で設定した回数nの範囲
内で任意の整数が選択できる。
【0044】さて、以上のような手順で磁気記録装置の
モータ20を起動させると、図9にそのタイムチャート
を示すように、コイルu,v,wで順次逆励磁駆動動作
がおこなわれる工程が、最大6回繰り返され、複数の相
で通電方向が休止期間を含まないで逆転する逆励磁駆動
動作が順次行われると、ステータコア30の磁束密度の
変化幅が大きくなって、大幅な連続的トルクアップが達
成され、これが反復されてモータ20の起動確率が向上
する。
【0045】この結果、従来よりも起動電流を少なくす
ることができるため、起動時の消費電力が低下する。さ
らに、モータ20の回転の有無をシーケンスの途中で検
出するので、さらに起動時の消費電力の低減が可能にな
る。図10、11は磁気記録装置の他の実施例を示して
おり、以下にその特徴点についてのみ説明する。同図に
示す実施例は、制御回路22bで行われる制御手順を異
ならせた場合であって、制御回路22bがスタート信号
を受けて作動すると、まず、ステップs20で初期設定
が行われ、励磁カウンタ22fおよび歩進タイマ22g
がリセットされる。次に、ステップs21で励磁カウン
タ22fが2にセットされ、歩進タイマ22gがT2 時
間に設定されるとともに、起動時に励磁電流を供給する
繰り返し回数nが設定される(本実施例ではnが6に設
定されているが任意の整数に設定できる)。
【0046】続くステップs22では、ステップs21
で設定された内容に基づいて、コイルu,v,wに励磁
電流が供給される。ステップs21で設定された条件で
は、励磁カウンタ22fが2で、歩進タイマ22gがT
2 時間なので、図11に示すように、各コイルにおい
て、3T2 時間u→w,w→v,v→wと流れる励磁電
流が供給されることになる。
【0047】このような励磁電流がコイルu,v,wに
供給されると、図11に矢印で示すように、各相で順次
休止期間を含まないで励磁電流の方向が負から正に逆転
する逆励磁駆動動作が行われる。この場合、最初にコイ
ル32に供給する励磁電流の周期は、ヘッド系または回
転駆動系の共振周波数と同一またはその分周(1/2
倍,1/3倍…)もしくは倍長(2倍,3倍…)に設定
するのが望ましく、これにより記録媒体10からヘッド
14aを効果的に浮上させることができる。次いで、ス
テップs23でモータ20が回転したか否かが判断され
る。この判断は、上記実施例と同様に公知の零クロス方
式が採用される。
【0048】ステップs23でモータ20が回転したと
判断された場合には、ステップs24で通常のバイポー
ラ駆動が行われ、その後加速駆動に移行する(ステップ
s25)。一方、ステップs23でモータ20が回転し
ていないと判断された場合には、ステップs26で繰り
返し回数nが6よりも大きいか否かが判断される。ステ
ップs26で回数nが6よりも小さいと判断された場合
には、ステップs27で歩進タイマ22gの設定時間T
2 に所定時間t(例えば、設定時間T2 が18ms程度
であれば、所定時間tは2ms程度に設定する)を加
え、ステップs28で繰り返し回数nに1を加算して、
ステップs22に戻り、再び逆励磁駆動動作が行われ
る。
【0049】この場合、ステップs23でモータ20が
回転していないと判断されると、逆励磁駆動動作が最大
6回繰り返されることになるが、ステップs27を通過
する度に歩進タイマ22gの設定時間がtだけ増加させ
られることになり、この結果、逆励磁駆動動作で励磁電
流を供給する時間が順次増加する(図11参照)。そし
て、ステップs26で繰り返し回数nが6よりも大きい
と判断された場合には、ステップs22に戻り、再び逆
励磁駆動動作が行われる。
【0050】ステップs22に戻る際には、ステップs
29において、歩進タイマ22gの設定時間が9tだけ
減算され(n=6のときには設定時間が(3T2 +15
t)となっており、この設定時間から9t減算され
る)、また、ステップs30において、繰り返し回数n
が3減算される。従って、ステップs22に戻ったとき
には、繰り返し回数nが4から開始される。
【0051】さて、以上のような手順で磁気記録装置の
モータ20を起動させると、図11にそのタイムチャー
トを示すように、コイルu,v,wで順次逆励磁駆動動
作がおこなわれる工程が、最大6回繰り返され、しか
も、繰り返される度に励磁電流の供給時間が漸次増加さ
れるので、より一層起動確率が向上する。なお、上記実
施例では、本発明をハードディスクの駆動装置に用いた
場合を例示したが、本発明の実施はこれに限定されるこ
とはなく、例えば、フロッピーディスクの駆動装置にも
適用することができる。
【0052】
【発明の効果】以上、実施例で詳細に説明したように、
本発明にかかる磁気記録装置によれば、駆動手段の十分
なトルクアップを図ることにより、起動確率を向上さ
せ、これにより起動信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】磁気記録装置の一実施例を示す断面図である。
【図2】図1の磁気記録装置の要部平面図である。
【図3】磁気記録装置に用いられる他のスピンドルモー
タを示す断面図である。
【図4】図3のスピンドルモータの部分拡大断面図であ
る。
【図5】図3のスピンドルモータの他の部分の部分拡大
断面図である。
【図6】図1の磁気記録装置の駆動装置で用いられる回
転制御手段の機能ブロック図である。
【図7】図1の磁気記録装置の駆動装置の供給電流のパ
ターンの説明図である。
【図8】図6の回転制御手段で実行される制御手順の一
例を示すフローチャート図である。
【図9】図8の制御手順で実行される励磁電流のタイム
チャート図である。
【図10】図6の回転制御手段で実行される制御手段の
他の例を示すフローチャート図である。
【図11】図10の制御手順で実行される励磁電流のタ
イムチャート図である。
【符号の説明】
10 磁気記録媒体 12 駆動手段 14 磁気ヘッド手段 20 スピンドルモータ 22 回転制御手段 22a 逆起電圧検出回路 22b 制御回路 22c ドライバー回路 22d パワー回路 22e シーケンサ 22f 励磁カウンタ 22g 歩進タイマ 26,110 ステータブラケット(静止部材) 28,128 ロータハブ(回転部材) 32,116 ステータコイル(u,v,w) 40,132 ロータマグネット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02P 6/20 G11B 19/20 H02K 29/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気記録媒体と、該磁気記録媒体を保持
    して回転駆動する駆動手段と、該磁気記録媒体に情報の
    書き込みないしは読み出しを行う磁気ヘッド手段と、を
    備えた磁気記録装置において、 該駆動手段は、該磁気記録媒体が装着されるスピンドル
    モータと、該スピンドルモータの回転を制御する制御手
    段とを有し、 該スピンドルモータは、ステータコイルに電流を供給す
    ることによって励磁状態となって電流磁界を発生するス
    テータコアを備えた静止部材と、該ステータコアに発生
    する電流磁界との電磁相互作用により回転力を得るロー
    タマグネットを備えた回転部材と、該静止部材と該回転
    部材との間に介在された動圧流体軸受手段と、を有し、 該回転制御手段は歩進工程時にステータコイルの各相で
    励磁電流の通電方向が休止期間を含まないで逆転する逆
    励磁駆動動作を順次連続して遂行し、該回転部材が所定
    の回転数に達すると該歩進工程を終了することを特徴と
    する磁気記録装置。
JP27149393A 1992-12-07 1993-10-29 磁気記録装置 Expired - Fee Related JP3322960B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27149393A JP3322960B2 (ja) 1993-10-29 1993-10-29 磁気記録装置
US08/163,111 US5521472A (en) 1992-12-07 1993-12-06 Multiphase DC motor and starting method thereof

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27149393A JP3322960B2 (ja) 1993-10-29 1993-10-29 磁気記録装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07131996A JPH07131996A (ja) 1995-05-19
JP3322960B2 true JP3322960B2 (ja) 2002-09-09

Family

ID=17500826

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27149393A Expired - Fee Related JP3322960B2 (ja) 1992-12-07 1993-10-29 磁気記録装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3322960B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07131996A (ja) 1995-05-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5191270A (en) Method for starting a motor
US5994803A (en) Brushless DC motor
JP3466945B2 (ja) 記録ディスク駆動用モータ及びこれを備えた記録ディスク駆動装置
US20080037164A1 (en) Adaptive spindle motor startup method and disk drive using the same
JP2000260111A (ja) モータ
US5396159A (en) Method of starting a motor
JP3961885B2 (ja) 磁気ディスク装置のモータ駆動方式
JP3322960B2 (ja) 磁気記録装置
JP3958819B2 (ja) 情報記憶装置の記録円盤駆動装置に用いられる2相クローポール型ステッピングモータの駆動方法
JP2005155685A (ja) スピンドルモータ及びこれを用いた情報記録再生装置
JPH07244923A (ja) 磁気記録装置
JP3244807B2 (ja) センサレス多相直流モータの起動方法
US5521472A (en) Multiphase DC motor and starting method thereof
JPH0759385A (ja) モータの起動方法
JP3311863B2 (ja) ディスク装置
JP3275038B2 (ja) 情報記録装置の記録円盤駆動方式
JPS63103645A (ja) ブラシレスモ−タ
JP3466706B2 (ja) ブラシレスモータ及びその回転制御方法
JPH0757381A (ja) 磁気記録装置
WO2004084381A1 (ja) モータおよび記録媒体駆動装置
JPH09245426A (ja) 動圧軸受を用いたスピンドルモータ
JP3736468B2 (ja) 軸受けユニット、軸受けユニットを有するモータおよび電子機器
JP2001069774A (ja) 流体軸受モータの運転制御方法
JP2569859Y2 (ja) 光ビーム走査装置
JP3244820B2 (ja) センサレス多相直流モータの起動方法

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20020611

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees