JP3322166B2 - 3次元音響再生方法および装置 - Google Patents
3次元音響再生方法および装置Info
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Description
3次元音響を聴者に提供し得る3次元音響再生方法およ
び装置に関する。
することができる音響再生システムとして、いわゆるマ
ルチスピーカシステムがある。図6はこの種のマルチス
ピーカシステムの構成例を示すものであり、同図におい
て、SCはセンタチャネル音響信号Cによって駆動され
るセンタ定位用スピーカ、SLは左側チャネル音響信号
Lにより駆動される左側定位用スピーカ、SRは右側チ
ャネル音響信号Rにより駆動される右側定位用スピー
カ、SN1〜SN7は各々無定位音響信号Nにより駆動
される無定位用スピーカである。これらの各スピーカ
は、図示のように聴者Mを取り囲むように配置されてい
る。そして、スピーカSC,SLおよびSRにより、各
々所定の音像位置を有する音が出力され、スピーカSN
1〜SN7により、無定位の音、例えばどこからともな
く聞こえてくる人の話し声のような音が出力され、聴者
Mによって聴取される。
る他、センタ定位用スピーカSCを省略して、左側定位
用スピーカSLおよび右側定位用スピーカSRにセンタ
チャネル音響信号Cを供給する構成、無定位用スピーカ
として、スピーカSN3およびSN5の2個あるいは1
個のスピーカSN4のみを使用した構成等が採られる場
合がある。
各種挙げられるが、センタチャネル音響信号C、左側チ
ャネル音響信号L、右側チャネル音響信号R、無定位音
響信号Nが各々独立に与えられる場合には、図7に示す
ように、各音響信号が各々パワーアンプ301〜304
を介して該当する各スピーカに供給される。
響信号を再生する再生系とが分離したシステムでは、録
音系から再生系へ伝送する音響信号の情報量を減らすこ
とが必要とされる。このため、録音系において、図8に
例示するエンコーダ2が使用される。すなわち、センタ
チャネル音響信号Cに対し、アンプ401により−3d
Bの減衰が付与され、このアンプ401の出力信号が加
算器402および403により左側チャネル音響信号L
および右側チャネル音響信号Rに各々加算される。一
方、無定位音響信号Nに対し、アンプ404により−3
dBの減衰が付与される。そして、このアンプ404の
出力信号の位相を90°進めた信号および90°遅らせ
た信号が位相シフタ405および406によって出力さ
れる。そして、加算器402の出力信号と位相シフタ4
05の出力信号が加算器407によって加算され、左側
チャネル音響信号L′として出力される。また、加算器
403の出力信号と位相シフタ406の出力信号が加算
器408によって加算され、右側チャネル音響信号R′
として出力される(なお、位相シフタ405、406に
よる±90°位相シフト回路に代えて、いずれか片側の
回路を180°位相シフト、例えば反転アンプ回路等で
構成することもある)。このようにして4チャネルから
なる音響信号が2チャネルからなる音響信号に圧縮さ
れ、メディアに記録され、あるいは通信手段を介して伝
送される訳である。
ャネルの音響信号を再生系において再生する場合には、
図9に示すデコーダが使用され、2チャネルの音響信号
L′,R′から元の4チャネルの音響信号L,R,C,
Nが復元され、これらが該当する各スピーカに供給され
る。なお、図9において、411および412は加算
器、413は位相反転器、414〜417はパワーアン
プである。
ーカシステムは、臨場感溢れる3次元音響を提供する点
においては優れたシステムであるが、多数のスピーカを
使用した大掛かりなシステムであるため、システム自体
が高価格なものとなってしまう。また、マルチスピーカ
システムを使用する際には、各スピーカを各々所定の位
置に配置しなければならないため、ある程度の広さを持
ったサウンドルームが必要である。
れたものであり、多数のスピーカを使用することなく2
個のスピーカのみにより臨場感溢れる3次元音響を提供
することができる3次元音響再生方法および装置を提供
することを目的としている。
聴者の左側および右側に各々音像定位すべき左右2チャ
ネルの音響信号と、中央に音像定位すべきセンタチャネ
ルの音響信号と、無定位音響信号とを各々を媒体から再
生し、あるいは外部から受信し、前記2チャネルの音響
信号に対し、3次元の音響空間内の仮想点から前記聴者
の左右の耳に至る経路の伝達関数に対応したフィルタ処
理を施すことにより、該仮想点に音像定位のなされた2
チャネルの音響信号を生成し、前記無定位音響信号に位
相シフト処理または位相反転処理を施すことにより、9
0°だけ位相の進んだ無定位音響信号と90°だけ位相
の遅れた無定位音響信号との2チャネルの無定位音響信
号を生成し、前記音像定位のなされた2チャネルの音響
信号の各々に対し、前記センタチャネルの音響信号の各
々および前記2チャネルの無定位音響信号の各々を加算
し、前記加算により得られる2チャネルの音響信号に対
し、各々を聴者の正面に位置する2個のスピーカから各
々発した場合に各々がクロストークを生じることなく前
記聴者の左右の耳に到達するようにクロストークキャン
セル処理を施すことを特徴とする3次元音響再生方法を
要旨とする。請求項2に係る発明は、聴者の左側および
右側に各々音像定位すべき左右2チャネルの音響信号
と、中央に音像定位すべきセンタチャネルの音響信号
と、無定位音響信号とを各々を媒体から再生し、あるい
は外部から受信し、前記2チャネルの音響信号に対し、
3次元の音響空間内の仮想点から前記聴者の左右の耳に
至る経路の伝達関数に対応したフィルタ処理を施すこと
により、該仮想点に音像定位のなされた2チャネルの音
響信号を生成する音像定位部と、前記無定位音響信号に
位相シフト処理または位相反転処理を施すことにより、
90°だけ位相の進んだ無定位音響信号と90°だけ位
相の遅れた無定位音響信号との2チャネルの無定位音響
信号を生成し、前記音像定位のなされた2チャネルの音
響信号の各々に対し、前記センタチャネルの音響信号の
各々および前記2チャネルの無定位音響信号の各々を加
算する加算器と、前記加算により得られる2チャネルの
音響信号に対し、各々を聴者の正面に位置する2個のス
ピーカから各々発した場合に各々がクロストークを生じ
ることなく前記聴者の左右の耳に到達するようにクロス
トークキャンセル処理を施すクロストークキャンセル部
と、を備えたことを特徴とする3次元音響再生装置を要
旨とする。
くするため、その実施の形態について説明する。かかる
実施の形態は、この発明の一態様を示すものであり、こ
の発明を限定するものではなく、この発明の範囲で任意
に変更可能である。
めの3次元音響再生装置1の構成を示すブロック図であ
る。この発明に係る3次元音響再生方法は、センタチャ
ネル音響信号C、左チャネル音響信号L、右チャネル音
響信号Rおよび無定位音響信号Nに基づいて3次元音響
を聴者に提供するものであるが、この第1の実施形態に
係る3次元音響再生装置1には、これらの各音響信号を
エンコードした2チャネルの音響信号L′およびR′が
通信手段またはメディアを介して供給される。例えば映
画用の4チャネル音声信号(C,L,R,S(サラウン
ド))は2チャネルの音声信号にエンコードされた伝送
されるが、この種の2チャネルの音声信号を本実施形態
において入力音響信号として取扱ってもよい。図1で
は、録音から再生に至るまでの全体の信号処理の理解を
容易にするため、これらの音響信号L′およびR′を生
成する録音系のエンコーダ2を図1における一点鎖線よ
り上のエリアに図示した。なお、このエンコーダ2につ
いては、既に図8を参照して説明を行ったので、ここで
の重複した説明は行わない。
元音響再生装置1は、2チャネルの音響信号L′および
R′に対して所定の音像位置を付与する音像定位部10
と、クロストークキャンセル部20とをカスケード接続
してなるものである。
フィルタ21〜24と2個の減算器25および26によ
り構成されており、音像定位部10から出力される2チ
ャネルの音響信号に対しクロストークの発生を防止する
ための処理を行う。
機能について詳述する。本実施形態においては、聴者M
の正面に配置された2個のスピーカ201Lおよび20
1Rのみを使用して3次元音響再生を行うが、スピーカ
201L(201R)から発した音には、実線によって
示した各経路を辿って聴者の耳EL(ER)に伝達され
るものと、破線で示した経路を辿ることにより聴者の耳
ER(EL)に伝達されるものとがある(図1参照)。
これらのうち後者の音の伝達がクロストークと呼ばれる
ものである。
ためには、かかるクロストークをなくし、スピーカ20
1L(201R)から発した各音は聴者の耳EL(E
R)のみに伝達されるようにする必要がある。しかしな
がら、スピーカは聴者の耳からある程度の距離を隔てて
配置せざるを得ないため、スピーカを使用する以上はク
ロストークは避けられない問題である。そこで、本来再
生すべき2チャネルの音響信号に対して所定の処理を施
したものを左右のスピーカ201Lおよび201Rに供
給することにより、実効的にクロストークをなくす、と
いう対応策が採られる。そのための手段がクロストーク
キャンセル部20である。
機能を説明する図である。この図において、X,Yは図
1における音像定位部10から出力される左右2チャネ
ルの音響信号を表しており、A〜Dは各々フィルタ21
〜24の伝達関数を表している。また、HLLは左側の
スピーカ201Lから聴者の左耳ELに至る経路の伝達
関数、HRRは右側のスピーカ201Rから聴者の右耳
ERに至る経路の伝達関数である。そして、HLRおよ
びHRLは、左側のスピーカ201Lから聴者の右耳E
Rに至る経路および右側のスピーカ201Rから聴者の
左耳ELに至る経路、すなわち、クロストークを生じさ
せる各経路の伝達関数を表している。
フィルタ21〜24の伝達関数A〜Dを適当に選ぶこと
により、聴者の左右の耳に聴取される音からクロストー
クの成分を相殺することができる。具体的には次の通り
である。
響信号Xに対応した信号伝達系のみについて考える。
01Lおよび伝達関数HLLの経路を経由することによ
り音aとなって左耳ELに伝達され、さらにフィルタ2
2、スピーカ201Rおよび伝達関数HRLの経路を経
由することにより音bとなって左耳ELに伝達される。
これらの各音aおよびbは、次のように表すことができ
る。 a=A・HLL・X ……(1) b=B・HRL・X ……(2)
応した音のみを伝達させるためには、 a+b =A・HLL・X+B・HRL・X =X ……(3) が成立しなければならない。従って、伝達関数A,B
は、次の条件を満たさねばならない。 A・HLL+B・HRL=1 ……(4)
ーカ201Lおよび伝達関数HLRの経路を経由するこ
とにより音a′となって右耳ERに伝達され、さらにフ
ィルタ22、スピーカ201Rおよび伝達関数HRRの
経路を経由することにより音b′となって右耳ERに伝
達される。これらの各音a′およびb′は、次のように
表すことができる。 a′=A・HLR・X ……(5) b′=B・HRR・X ……(6)
聴者の右耳ERへの音響信号Xの伝達をなくすこと、す
なわち、次の条件が満たされねばならない。 a′+b′ =A・HLR・X+B・HRR・X =0 ……(7) 従って、伝達関数A,Bは、次の条件を満たさねばなら
ない。 A・HLR+B・HRR=0 ……(8)
B・HRR/HLRを上記式(4)に代入すると、 −B・(HRR/HLR)・HLL+B・HRL=1 ……(9) となり、これをBについて解くと、 B=−HLR/(HLL・HRR−HLR・HRL) ……(10) となる。また、このBを式(8)に代入してAについて
解くことにより、 A=HRR/(HLL・HRR−HLR・HRL) ……(11) が得られる。
な伝達係数A,Bを有するものを使用することにより、
左チャネルの音響信号Xに対応した音を聴者の左耳EL
のみに伝達することができるのである。
に説明したが、右チャネルの音響信号Yについても全く
同様の方法を適用することができ、フィルタ23および
24に必要な伝達関数C、Dとして次のものが得られ
る。 C=−HRL/(HLL・HRR−HLR・HRL) ……(12) D=HLL/(HLL・HRR−HLR・HRL) ……(13)
配置する場合には、HLL=HRR、HLR=HRLが
成立するので、この条件の下で算出された伝達関数A,
B,C,D(この場合、A=D,B=C)に基づいてフ
ィルタ21〜24の設計をすればよい。以上が本実施形
態におけるクロストークキャンセル部20の機能の詳細
である。
説明する。本実施形態では図1に示すように聴者の正面
に配置されたスピーカ201Lおよび201Rにより音
響信号の発音が行われるが、音像定位部10は、この音
響信号に対応した音が、あたかもこれらのスピーカとは
別のスピーカ202Lおよび202R(実際には使用し
ない仮想的なスピーカ)から発音されたように聴者に聞
こえるようにするものである。
像を図1における仮想スピーカ202Lの位置に定位さ
せる場合について説明する。図4は仮想スピーカ202
Lと聴者の左右の耳ELおよびERとの位置関係を例示
したものである。この例では仮想スピーカ202Lは、
聴者の正面から角度θの方角にあり、仮想スピーカ20
2Lから発した音は、伝達関数HLの経路を辿って左耳
ELへ、伝達関数HRの経路を辿って右耳ERへ伝達さ
れる。
左チャネル音響信号L′の音像を定位させるためには、
フィルタ11および12として伝達関数HLおよびHR
に対応した伝達関数を有するものを使用する。左チャネ
ル音響信号L′をこれらのフィルタ11および12に与
えることにより、当該音響信号を図1における仮想スピ
ーカ202Lから音として出力した場合に聴者の左右の
耳ELおよびERに聴取される音と全く同じ波形の音響
信号が各フィルタから得られることとなる。
音響信号はクロストークキャンセル部20およびパワー
アンプ27,28を介して左右のスピーカ201Lおよ
び201Rに供給される。従って、スピーカ201Lお
よび201Rと聴者との間の隔たりとは無関係に、各フ
ィルタ11および12から出力される各チャネルの音響
信号に対応した各音を各々独立に聴者の左右の耳に伝達
させることができ、音響信号L′の音像をスピーカ20
2Lの位置に定位させることができる。
したが、右チャネル音響信号R′についても、同様であ
り、当該音響信号R′の音像を図1に例示した仮想スピ
ーカ202Rの位置に定位させるための伝達関数が予め
求められ、そのような伝達関数を有するフィルタ13お
よび14が使用されている。
号L′およびR′は、各々次の成分から成り立ってい
る。 a.音響信号L′の成分 左チャネル音響信号L センタチャネル音響信号C 無定位音響信号Nの位相を90°進めたもの b.音響信号R′の成分 左チャネル音響信号L センタチャネル音響信号C 無定位音響信号Nの位相を90°進めたもの
クキャンセル部20の各処理は、これらの各成分の総体
である音響信号L′およびR′に対して行われるが、そ
の効果を上記の各成分毎に考察すると次のようになる。
音響信号R これらに対応した音像は、既に説明した音像定位部10
の機能により、仮想スピーカ202Lおよび202Rの
各位置に定位する。
想スピーカ202Lの位置に定位し、音響信号R′内の
センタチャネル音響信号Cの音像は仮想スピーカ202
Rの位置に定位することとなる。しかしながら、各音像
は、同じ音に対応したものであるため、センタチャネル
音響信号Cに対応した音像は、結局、仮想スピーカ20
2Lおよび202Rの中間、すなわち、センタに定位す
ることとなる。
が音響信号L′に、90°だけ位相の遅れたものが音響
信号R′に各々含まれているが、これらは聴者の左右の
耳ELおよびERに各々伝達される。なお、無定位音響
信号Nの処理については、前述したように、±90°位
相シフト処理に代えて、音響信号L’または音響信号
R’のいずれか一方のみに位相反転(180°位相シフ
ト)処理を施すようにしても同様の作用を有する。すな
わち、いずれの場合にも聴者の左右の耳ELおよびER
には相互に180°だけ位相がずれた音響信号が供給さ
れるため、聴者には定位感が生じず、聴者には無定位音
響信号Nに対応した音がどちらの方向からともなく聞こ
えることとなる。
の正面に位置する2個のスピーカのみにより、センタチ
ャネル音響信号C、左チャネル音響信号L、右チャネル
音響信号Rおよび無定位音響信号Nに適切な音像定位を
与え、臨場感溢れる3次元音響を聴者に提供することが
できる。また、本実施形態によれば、スピーカおよびス
ピーカ駆動用のパワーアンプは各々2系統あればよいの
で、簡素であり、かつ、使いやすい3次元音響再生装置
を構成することができる。また、聴者からみると、各音
響信号に対応した音は、いずれもスピーカの置かれてい
ない方向から聞こえてくるので、これまでの音響システ
ムでは得られない臨場感が得られる。
装置1aの構成を示すブロック図である。上記第1の実
施形態に係る3次元音響再生装置1は、2チャネルにエ
ンコードされた音響信号L′およびR′を取り扱うもの
であったが、本実施形態に係る3次元音響再生装置1a
は、エンコードされていない4チャネルの音響信号C、
L、RおよびNを取り扱う。クロストークキャンセル部
20は、2チャネルの音響信号を取り扱う構成となって
いるため、これに対応すべく図8に示すエンコーダ2を
構成するアンプ401、加算器402等が3次元音響再
生装置1a内に追加されている。
がクロストークキャンセル部20に至るまでに受ける信
号処理過程は次の通りである。
ネル音響信号Rは、音像定位部10に入力される。この
音像定位部10により、左チャネル音響信号Lの音像を
仮想スピーカ202Lの位置に定位させ、右チャネル音
響信号Rの音像を仮想スピーカ202Rの位置に定位さ
せるような2チャネルの音響信号が生成され、加算器1
5および16から各々出力される。
て−3dBの減衰が付与される。そして、アンプ401
の出力信号は、加算器402および403により、上記
2チャネルの音響信号に各々加算される。
406に入力される。これらの位相シフタ405および
406により、無定位信号Nの位相を90°進めた信号
および90°遅らせた信号が発生され、各々加算器40
7および408により、上記加算器402および403
の各出力信号に各々加算される。なお、この場合も、位
相シフタ405、406による±90°位相シフトに代
え、片側回路を位相反転回路とすることができる。そし
て、加算器407および408の各出力信号がクロスト
ークキャンセル部20に入力される。
響信号Cおよび無定位音響信号Nがクロストークキャン
セル部20に直接供給されるため、これらの信号に対
し、音像定位部10による処理を施さなくて済むという
利点がある。すなわち、センタチャネル音響信号Cは、
センタに音像定位させればよいのであるから単にスピー
カ201Lおよび201Rに供給すればよく(場合によ
っては、クロストークキャンセル部20の入力側で加算
せずに、クロストークキャンセル部20の出力側で左右
チャネルに加算してもよい)、無定位音響信号Nはそも
そも音像定位させない信号である。従って、これらの信
号は音像定位部10を通過させなくてもよいのである。
他の点に関しては既に説明した第1の実施形態と同様で
ある。
チャネル音響信号Cおよび無定位音響信号Nが2チャネ
ルの音響信号L′およびR′に含まれているため、これ
らの信号も音像定位部10の処理を受けることとなった
が、この場合においても、音響信号L′およびR′の各
成分が適切に取り扱われる点については既に説明した通
りである。
ば、多数のスピーカを使用することなく2個のスピーカ
のみにより臨場感溢れる3次元音響を提供することがで
きるという効果がある。
再生装置の構成を示すブロック図である。
部20の機能を説明する図である。
部20の機能を説明する図である。
説明する図である。
再生装置の構成を示すブロック図である。
図である。
す図である。
成を示すブロック図である。
を示すブロック図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 聴者の左側および右側に各々音像定位す
べき左右2チャネルの音響信号と、中央に音像定位すべ
きセンタチャネルの音響信号と、無定位音響信号とを各
々を媒体から再生し、あるいは外部から受信し、 前記2チャネルの音響信号に対し、3次元の音響空間内
の仮想点から前記聴者の左右の耳に至る経路の伝達関数
に対応したフィルタ処理を施すことにより、該仮想点に
音像定位のなされた2チャネルの音響信号を生成し、 前記無定位音響信号に位相シフト処理または位相反転処
理を施すことにより、90°だけ位相の進んだ無定位音
響信号と90°だけ位相の遅れた無定位音響信号との2
チャネルの無定位音響信号を生成し、 前記音像定位のなされた2チャネルの音響信号の各々に
対し、前記センタチャネルの音響信号の各々および前記
2チャネルの無定位音響信号の各々を加算し、 前記加算により得られる2チャネルの音響信号に対し、
各々を聴者の正面に位置する2個のスピーカから各々発
した場合に各々がクロストークを生じることなく前記聴
者の左右の耳に到達するようにクロストークキャンセル
処理を施すことを特徴とする3次元音響再生方法。 - 【請求項2】 聴者の左側および右側に各々音像定位す
べき左右2チャネルの音響信号と、中央に音像定位すべ
きセンタチャネルの音響信号と、無定位音響信号とを各
々を媒体から再生し、あるいは外部から受信し、前記2
チャネルの音響信号に対し、3次元の音響空間内の仮想
点から前記聴者の左右の耳に至る経路の伝達関数に対応
したフィルタ処理を施すことにより、該仮想点に音像定
位のなされた2チャネルの音響信号を生成する音像定位
部と、 前記無定位音響信号に位相シフト処理または位相反転処
理を施すことにより、90°だけ位相の進んだ無定位音
響信号と90°だけ位相の遅れた無定位音響信号との2
チャネルの無定位音響信号を生成し、前記音像定位のな
された2チャネルの音響信号の各々に対し、前記センタ
チャネルの音響信号の各々および前記2チャネルの無定
位音響信号の各々を加算する加算器と、 前記加算により得られる2チャネルの音響信号に対し、
各々を聴者の正面に位置する2個のスピーカから各々発
した場合に各々がクロストークを生じることなく前記聴
者の左右の耳に到達するようにクロストークキャンセル
処理を施すクロストークキャンセル部と、 を備えたことを特徴とする3次元音響再生装置。
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EP2229012A1 (en) | 2009-03-11 | 2010-09-15 | Yamaha Corporation | Device, method, program, and system for canceling crosstalk when reproducing sound through plurality of speakers arranged around listener |
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Publication number | Publication date |
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JPH1070797A (ja) | 1998-03-10 |
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