JP3321223B2 - 電気的コネクタ - Google Patents

電気的コネクタ

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JP3321223B2
JP3321223B2 JP03580993A JP3580993A JP3321223B2 JP 3321223 B2 JP3321223 B2 JP 3321223B2 JP 03580993 A JP03580993 A JP 03580993A JP 3580993 A JP3580993 A JP 3580993A JP 3321223 B2 JP3321223 B2 JP 3321223B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プラグをレセプタクル
に挿入することによって両者の電気的接続を行う電気的
コネクタに関する。
【0002】
【従来の技術】上述の電気的コネクタとしては、例えば
特公昭44−28832号公報等に開示されているもの
が知られている。この種の電気的コネクタは、数々の分
野で使用されているため、コネクタの周囲を電磁的にシ
ールドする必要が生じることも少なくない。
【0003】この場合、例えば特開平2−266314
号公報や特開昭58−4278号公報等に開示されてい
るように、金属性チューブでプラグとレセプタクルとの
うち少なくとも一方を覆うことにより、コネクタの電磁
シールドを行う方法が一般的である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特開平2−2
66314号公報に開示された方法では、単に小さな接
触片をプラグ側に取り付けているのみであり、電気的コ
ネクタの周囲のすべてを電磁シールドすることは不可能
である。
【0005】又、特開昭58−4278号公報等に開示
された方法によると、電気的コネクタとは別体の電磁シ
ールド用の部材をプラグとレセプタクルとの両方に設け
る必要があり、さらに、これら電磁シールド用の部材を
互いに接触させる構造をもコネクタに持たせなければな
らない。
【0006】本発明は上記問題点に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、従来より少ない部品点数
の単純な構造でありながら充分に電磁シールドを行う電
気的コネクタを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本願の請求項1に従った電気的コネクタは、電気
接点をそれぞれ有する第1の接続手段と第2の接続手段
とを互いに嵌合して、互いの電気的接続を行う電気的コ
ネクタにおいて、前記第1の接続手段に設けられ、前記
電気的接点が先端部に幅方向で複数配設された板状の電
気基板と、前記電気基板の前記電気的接点の後方に形成
れたシールド接点と、前記シールド接点の後方部分に
接続して前記電気基板を保持するとともに、前記電気的
接点に接続されるケーブルの一部を内部に収納可能なシ
ールド枠と、前記第2の接続手段に設けられ、前記電気
基板を挿入可能に開口した開口部と、前記開口部内に設
けられ、前記電気基板が前記開口部に挿入されたときに
前記第1の接続手段の前記電気的接点毎に接続可能な複
数の第1の接点部材と、前記開口部内に設けられ、前記
電気基板が前記開口部に挿入されたときに前記シールド
接点の前方部分と接続可能に前記複数の第1の接点部材
より開口側の前記開口部内に配置された第2の接点部材
と、を具備したことを特徴としている。
【0008】
【0009】
【作用】上述した如く構成されたことを特徴とする本願
の請求項1に従った電気的コネクタによれば、第1の接
続手段に設けられた板状の電気基板の先端部に幅方向で
複数配設された電気的接点の後方にシールド接点が形成
されていて、前記シールド接点の後方部分に接続したシ
ールド枠が前記電気基板を保持している。前記シールド
枠は、前記電気基板の先端部の複数の前記電気的接点に
電気的に接続されるケーブルの一部を内部に収納可能で
ある。第1の接続手段の板状の電気基板の先端部が第2
の接続手段の開口部の開口に挿入されたときに、前記
部内の複数の第1の接点部材が第1の接続手段の電気
基板の先端部に幅方向に複数配設された電気的接点と接
触し、また前記開口部内の第2の接点部材が前記複数の
第1の接点部材よりも開口側の前記開口部内で前記電気
基板の前記シールド用接点の前方部分と接続する。
【0010】
【0011】
【実施例】以下、図1乃至図5を参照して、本発明によ
る電気的コネクタの第1実施例を説明する。
【0012】図1において、符号2は、プラグを示す。
このプラグ2は、不導体によって形成されたプラグケー
ス4を有している。このプラグ2の後壁には貫通孔6が
形成されており、この貫通孔6を電気ケーブル8が通っ
ている。この電気ケーブル8の中には、4本の心線10
と、総合シールド12とが通っている。
【0013】プラグケース4の前壁には開口が形成され
ており、この開口を介してケース内に半分ほど位置する
ようにプリント配線板14が配置されている。このプリ
ント配線板14は電気基板を構成している。このプリン
ト配線板14のうち、プラグケース4から突出した端部
(以下「挿入側端部」と称し、符号16で示す)には、
4個の電気的接点18が形成されている。これら電気的
接点18は、それぞれ、4個の第1のスルーホール20
に電気的に接続されている。
【0014】プリント配線板14の挿入側端部16の反
対側の端部(以下「ケーブル側端部」と称し、符号22
で示す)には、4個の第2のスルーホール24が形成さ
れている。これら第2のスルーホール24には、電気ケ
ーブル8の心線10がそれぞれ半田付けされている。
【0015】第1のスルーホール20と第2のスルーホ
ール24との間には、電磁シールド用接点26がプリン
ト配線板14の幅方向において全周に渡り形成されてい
る。詳細には、電磁シールド用接点26は、プリント配
線板14の挿入側端部16から見て電気的接点18より
も遠い位置に形成されている。
【0016】この電磁シールド用接点26は、プラグケ
ース4から半分ほど露出するように配設されている。こ
の電磁シールド用接点26は、導体により形成されプラ
グケース4内に配置されたシールド部材28に電気的に
接触している。このシールド部材28の後壁には、電気
ケーブル8の総合シールド12が電気的に接続されてい
る。
【0017】この様にしてプラグケース4はプラグ2の
構成要素をほぼ覆っており、プリント配線板14の電気
的接点18を設けた挿入側端部16側の半分と、電気ケ
ーブル8とのみがプラグケース4から露出している。
【0018】プリント配線板14は図2乃至図4に示す
ような3層構造となっている。図2に示す第1層14a
の上面には、電気的接点18と、第1及び第2のスルー
ホール20,24と、電磁シールド用接点26とが形成
されている。図3に示す第2層14bの上面には、第1
及び第2のスルーホール20,24を互いに電気的に接
続する配線29が形成されている。図4に示す第3層1
4cの下面には、第1及び第2のスルーホール20,2
4と、電磁シールド用接点26とが形成されている。
【0019】上述したプラグ2を受け入れるレセプタク
ル30は、図5に示すように、レセプタクルケース32
を有している。このレセプタクルケース32は、ビス3
4などによって、例えば、図示しない信号処理装置など
のハウジング36の内面に固定されており、ハウジング
36の開口に対応したプラグ挿入開口を有している。こ
のハウジング36は導体によって形成されており、レセ
プタクルケース32はこのハウジング36を介して接地
されている。
【0020】レセプタクルケース32内で、上記プラグ
挿入開口と対向する端部には、不導体よりなるコンタク
ト用ケース38が配設されている。このコンタクト用ケ
ース38は、レセプタクルケース32に対してほぼ半分
ほどの容積を有している。
【0021】レセプタクルケース32とコンタクト用ケ
ース38との間には、電磁シールド用コンタクト40の
基端部が挿入されている。この電磁シールド用コンタク
ト40の先端部は、レセプタクルケース32のプラグ挿
入開口の手前まで延出しており、図5に示すようにプラ
グ2がレセプタクル30に挿入された時には、プリント
配線板14の電磁シールド用接点26に対して、配線板
14の全周にわたって接触する。
【0022】コンタクト用ケース38の内面には、電気
的コンタクト42が固着されている。この電気的コンタ
クト42の先端部は、図5に示すようにプラグ2がレセ
プタクル30に挿入された時には、プリント配線板14
の電気的接点18に接触する。この電気的コンタクト4
2の基端部はコンタクト用ケース38の基端部に包まれ
た状態でレセプタクルケース32の外側に延出してお
り、例えば信号処理装置の電気回路に接続された外部端
子44に導通されている。
【0023】この様に構成された第1実施例の電気的コ
ネクタの作用を以下に説明する。
【0024】プラグ2をレセプタクル30に挿入する
と、プリント配線板14の電気的接点18がレセプタク
ル30側の電気的コンタクト42の先端部に接触する。
これと同時に、プリント配線板14の電磁シールド用接
点26がレセプタクル30側の電磁シールド用コンタク
ト40の先端部に接触する。電磁シールド用接点26お
よびコンタクト40と、導体により形成されたレセプタ
クルケース32及びハウジング36との電気的接触によ
って、電気的接点18からシールド部材28に至るまで
の配線29はすべて電磁的に遮蔽される。
【0025】この様に、本実施例では、プラグ2に電磁
シールドのために特別に独立して形成される部材を設け
ず、プリント配線板14上に電磁シールド用接点26を
形成するのみで電気的コネクタを電磁的に遮蔽すること
ができる。
【0026】なお、心線10をプリント配線板14に固
定したり、シールド部材28を電磁シールド用接点26
に固定したり、或いは総合シールド12をシールド部材
28に固定する方法はハンダ付に限らず、例えばビスな
どの部材で押し付けて固定しても良い。
【0027】また、プリント配線板14の第1層14a
の電気的接点28を第2層14bの配線29に導通させ
る方法はスルーホールに限らず、例えば図6に示すよう
に、プリント配線板14の挿入側端部16の端面を介し
て、第1層14aの表面から第2層14bの表面の配線
29に対応する位置まで電気的接点28を延出させても
良い。
【0028】さらに、プラグ2においてシールド部材2
8を使用せず、第7図に示すように総合シールド12
を、電磁シールド用接点26に直接半田付けすることも
できる。この様にすれば、シールド部材28が不要とな
るため、組立性を向上させることができる。
【0029】次に、図8及び図9を用いて第2実施例を
説明する。なお、第1実施例と同一の部材には同一の参
照符号を付し、異なるところのみを説明する。以後、第
3乃至第9実施例においても同様に説明する。
【0030】第1実施例の構成では、図8に示すよう
に、プリント配線板14の挿入側端部26(図1に図
示)がレセプタクル30(図5に図示)のプラグ挿入開
口に挿入されるときには、電気的接点18と電気的コン
タクト42との接続(以下、「電気接続」と称する)
が、電磁シールド用接点26と電磁シールド用コンタク
ト40との接続(以下、「シールド接続」と称する)よ
りも先に行われる。この構成であると、レセプタクルに
対するプラグの挿脱時に、シールド接続が行われていな
い状態で電気接続が行われることになる。従って、電気
接続が行われた瞬間に放射ノイズが生じたとき、この放
射ノイズがシールドされない場合がある。
【0031】このような場合を考慮して、本実施例で
は、シールド接続、即ち電磁シールド用接点26と電磁
シールド用コンタクト40との接続が電気接続に先んじ
て行われるように、レセプタクル側の電磁シールド用コ
ンタクト40と電気的コンタクト42との間隔を、図9
に示すように、第1実施例のものよりも広くする。そし
て、電気接続が行われる以前にシールド接続が必ず行わ
れるように、かつ、電気接続が行われた後もシールド接
続が行われるようにする。この様にすれば、プラグの着
脱時にシールド効果がなくなるということがなく、放射
されるノイズも少なくなる。
【0032】また、第2実施例の構成において、電磁シ
ールド用コンタクト40とGND接点とを共通にすれ
ば、例えばCCDラッチアップ対策等に効果がある。
【0033】次に図10を参照して第3実施例を説明す
る。
【0034】本実施例では、プリント配線板14を図1
0に示すように角筒状に形成し、その内周面に電気的接
点18を、外周面に電磁シールド用接点26を、それぞ
れ形成する。また、レセプタクル側も、電気的コンタク
トと電磁シールド用コンタクトとを、電気的接点18と
電磁シールド用接点26とにそれぞれ接触可能に形成す
る。
【0035】この様にすれば、プリント配線板14を3
層以上に構成する必要がなく、層と層とを導通させる手
段も必要無い。さらに、図7に示すような構成を取れ
ば、平板状のプリント配線板を使用する場合に比べて効
果的なシールドを行うことができる。
【0036】なお、プリント配線板14の形状は、図1
0に示すような四角筒状はなくて、多角筒状や円筒状な
どでも良く、筒状であれば本実施例の効果は達せられ
る。
【0037】次に第4実施例を図11乃至図13を用い
て説明する。
【0038】第1乃至第3実施例では、プラグ2がレセ
プタクル30に挿入される際には、プリント配線板14
の電気的接点18は、まず初めに、レセプタクル30側
のシールド用コンタクト40と摺動し、次に電気的コン
タクト42と摺動してこの電気的コンタクト42と接触
するようになっている。この結果、レセプタクル30に
対するプラグ2の挿脱の回数に対して、電気的接点18
は、その2倍の回数摺動するので、電気的接点18の劣
化が激しい。
【0039】そこで、本実施例では、図11に示すよう
にプリント配線板14の電気的接点18と電磁シールド
用接点26との間に、プリント配線板14の厚み方向の
段差46を形成して、プリント配線板14の厚み方向に
おいて、電気的接点18の厚みと電磁シールド用接点2
6の厚みとを異ならせる。そして、このように厚みの異
なる電気的接点18と電磁シールド用接点26とにそれ
ぞれ対応させて、2つの電気的コンタクト42の間隔
と、2つの電磁シールド用コンタクト40の間隔とを設
定する。
【0040】この段差46の形成には種々の方法がある
が、例えば図12の(A)及び(B)に示すように、電
磁シールド用接点26の上下に金属板48を密着状態で
接合するものが考えられる。この接合は、金属板48の
端面を電磁シールド用接点26に半田付けすることによ
りなされる。
【0041】図13の(A)及び(B)では、金属板4
8の代りに別のプリント基板50が密着状態で電磁シー
ルド用接点26に半田付けによって接合されている。
【0042】この様に段差46を形成すれば、プラグ2
をレセプタクル30に対して挿脱する際には、電気的接
点18はシールド用コンタクト40に接触することがな
いので、電気的接点18の摺動による劣化を低減するこ
とができる。
【0043】なお、図12及び図13ではプリント配線
板14の厚みに対して電磁シールド用接点26の部分の
厚みを大きくしているが、プリント配線板14において
電気的接点18に対応する部分に、ストライプ状に凹所
を形成し、これら凹所内に電気的接点18を配置するこ
とによっても本実施例の目的は達せられる。次に第5実
施例を図14及び図15を用いて説明する。
【0044】図14に示すように、プリント配線板14
の上面からは、ロックアーム52が、配線板14の挿入
側端部16から遠ざかるようにして、かつ、やや上方に
向かうようにして延出している。このロックアーム52
の先端部には、大きい摩擦係数を有するように表面に細
かい凹凸が形成された解除部54が形成されている。こ
のロックアーム52の途中部には、縦断面三角形状のロ
ック部56が形成されている。
【0045】レセプタクルケース32内には、電気的接
点18と接触可能な電気的コンタクト42と、ロック部
56と噛み合う突起部58とが形成されている。
【0046】プラグ2がレセプタクルケース32に挿入
されると、ロックアーム52の上面と突起部58の下面
とが摺動してロックアーム52が下方に押し下げられて
行く。されに挿入されると、電気的接点18は電気的コ
ンタクト42と接触する。この後、ロック部56が突起
部58のところにくるまでロックアーム52が挿入され
ると、ロック部56と突起部58とが噛み合い可能な状
態になり、ロックアーム52自体の付勢力によってロッ
ク部56は上方に変位し、突起部58と係合する。この
係合により、プラグ2はレセプタクルケース32に対し
てロックされた状態となる。このとき、解除部54はレ
セプタクルケース32から突出した状態となっている。
【0047】プラグ2をレセプタクルケース32から抜
くときには、レセプタクルケース32から突出している
解除部54を押し下げて、ロック部56と突起部58と
の係合、即ちロックを解除する。
【0048】この様な構成により、簡単な構成でプラグ
2の確実な装着が可能となり、かつ、任意にかつ容易に
解除可能なロック機構を提供することができる。
【0049】次に第6実施例を図16及び図17を用い
て説明する。
【0050】本実施例では、第5実施例とは逆に、ロッ
クアーム52がレセプタクルケース32に一体的に形成
されている。このロックアーム52は、詳しくは2本の
アーム部よりなるL字形状に形成されている。ロックア
ーム52の一方のアーム部は解除部54を有しており、
この解除部54を使用者が操作可能なようにこのアーム
部はレセプタクルケース32より露出している。2つの
アーム部の接合部分の下面には、ロック部56が形成さ
れている。プリント配線板14には、レセプタクルケー
ス32への挿脱方向に沿って延出した案内溝60が形成
されている。この案内溝60の終端には、この溝60よ
りも大きな深さを有し、ロック部56と係合可能な凹部
62が連結されている。
【0051】プラグ2がレセプタクルケース32に挿入
されると、ロックアーム52のロック部56はプリント
配線板14の案内溝60の底面と摺動する。電気的接点
18が電気的コンタクト42と接触し、電気的接続が行
われると、ロック部56と凹部62とが係合し、プラグ
2はレセプタクルケース32に装着された状態でロック
される。
【0052】本実施例のこの他の構成・作用・効果は、
第5実施例と同様である。
【0053】次に図18乃至図20を参照して第7実施
例を説明する。
【0054】本実施例では、図18及び図19に示すよ
うに、電磁シールド用接点26は板状に形成されてい
る。この電磁シールド用接点26上には、ほぼ三角錐形
状の凹みからなる係止部64が形成されている。
【0055】また、レセプタクルケース32中でプラグ
挿入開口の近傍に取り付けられた電磁シールド用コンタ
クト40は、先端に円錐形状を有する短い円柱よりなっ
ている。この電磁シールド用コンタクト40の先端の円
錐部分は、電磁シールド用接点26上の係止部64と係
合可能となっている。
【0056】この電磁シールド用コンタクト40は、弾
性体66を介してレセプタクルケース32に取り付けら
れており、弾性体66によって電磁シールド用接点26
に押し付けられる。また、電磁シールド用コンタクト4
0には、電磁シールド用接点26の信号を図示しないグ
ランドインに通すシールド線68が電気的に接続されて
いる。
【0057】プリント配線板14がレセプタクルケース
32に挿入されると、電磁シールド用コンタクト40の
先端の円錐部分が、弾性体66によって電磁シールド用
接点26に押し付けられ、電磁シールド用接点26の係
止部64と係合し、電磁シールド用接点26に接触して
導通され、この後、電気的コンタクト42と電気的接点
18とが接続される。そして、電磁シールド用コンタク
ト40と係止部64とが一致する位置まで挿入される
と、電磁シールド用コンタクト40は図20に示すよう
に弾性体66の付勢力により係止部64と係合し、プリ
ント配線板14はレセプタクルケース32内にロックさ
れ、電磁シールド用接点26への確実な導通が行われ
る。
【0058】この時、電磁シールド用コンタクト40と
係止部64との確実な接続により、電波などの不要なノ
イズは、電磁シールド用接点26により吸収されて、シ
ールド線68に通すことができる。この結果、ノイズに
よる影響をなくすことができる。
【0059】次に図21を用いて第8実施例を説明す
る。
【0060】第7実施例では、電磁シールド用接点26
に形成された係止部64は凹部であったが、本実施例で
は、プリント配線板14に対して突出した凸部となって
いる。この係止部64とプリント配線板14との間には
空間が存在しており、この空間の存在によって係止部6
4が所定の範囲において変形可能となり、この結果係止
部64は板ばねの役目を果たす。この係止部64に対応
するように、レセプタクルケース32の電磁シールド用
コンタクト40は、凹部状に形成されている。この他の
構成は、第7実施例と同様である。
【0061】上記構成のプリント配線板14をレセプタ
クルケース32に挿入すると、電磁シールド用接点26
の係止部64は、その板ばねの機能により電磁シールド
用コンタクト40に接続され、電磁シールド用接点26
とシールド線68との導通が確実なものとなる。
【0062】この他の作用・効果は第7実施例と同様で
ある。なお本実施例において、係止部64は電磁シール
ド用コンタクト40と一体的に形成されているが、別体
に形成しても良い。
【0063】第9実施例の説明に移る前に、第9実施例
が案出された技術的背景を説明する。
【0064】従来の電気的コネクタの電気基板69は、
図23の(A)乃至(D)に示すように、基本的に各々
が2層以上の構成の2枚の基板、即ち第1及び第2の基
板70,72からなっている。第1の基板70には、図
示しないレセプタクル側の接点と接触する複数の第1の
電気的接点74と、信号線が接続された複数の第1の電
極76とが形成されている。第2の基板72にも、複数
の第2の電気的接点78と第2の電極80とが形成され
ている。これら第2の電気的接点78及び第2の電極8
0は、図23の(B)に示すように、第1の電気的接点
74及び第1の電極76に対して半ピッチずつずれた状
態で配置されている。
【0065】電気的接点74,78と電極76,80と
の間には、電磁シールド用接点82が第1及び第2の基
板70,72の表面に形成されている。
【0066】第1の基板70と第2の基板72との間に
は、配線84が形成されている。また、第1及び第2の
基板70,72には、夫々、配線84と導通したスルー
ホール86が形成されている。これら配線84及びスル
ーホール86によって、第1及び第2の電気的接点7
4,78と第1及び第2の電極76,80とは互いに導
通されている。
【0067】この様な従来の構成であると、密度を上げ
るために2枚の基板を用いているが、電気的接点74,
78及び電極76,80を、第1の基板70のものと第
2の基板72のものとで互いに半ピッチずらした状態で
配置しているので、電気的接点及び電極の幅を広くする
ことが出来ず、さらなる高密度化が妨げられる。また、
只単に2枚の基板を張り合わせているだけなので強度が
低く、また、コストが高い。
【0068】従って本実施例の電気基板87では、図2
2に示すように、第1及び第2の基板88,90を各々
単層にし、これらの2枚の単層基板88,90の間に絶
縁基板92を挟んでいる。したがって本実施例における
電気基板87の構成は、第1の基板88と、絶縁基板9
2と、第2の基板90とからなる3層構造となってい
る。第1及び第2の基板88,90には、極単純なスト
レート形状の複数個の電気的接点94がそれぞれ形成さ
れている。
【0069】この電気基板87の基端部は手持ち部96
に固定されている。この手持ち部96の図示しない端部
には、電気ケーブルが接続されている。手持ち部96の
先端の外周には、導電体98が張り巡らされている。こ
の導電体98は、電気的接点94のうちの一つのグラン
ド100に接続されている。また、絶縁基板92の先端
部の一側には、切り欠き102が形成されており、方向
が決められる。
【0070】この様に電気基板87を構成すれば、電気
的接点94または電極の幅を広くとることができ、高密
度化が可能となる。さらに、絶縁基板92を用いること
により、電気基板87自体の強度が増し、コストが安く
なる。
【0071】
【発明の効果】単純な構造で、かつ、より少ない部品点
数で電磁シールドを行う電気的コネクタを提供すること
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による電気的コネクタの第1実施例のプ
ラグを示す斜視図。
【図2】図1に示すプリント配線板の第1層を示す上面
図。
【図3】図1に示すプリント配線板の第2層を示す上面
図。
【図4】図1に示すプリント配線板の第3層を示す下面
図。
【図5】図1に示すプラグがレセプタクルに挿入された
ときの状態を示す断面図。
【図6】第1実施例におけるプリント配線板の変形例を
示す斜視図。
【図7】第1実施例における電磁シールドの変形例を示
す斜視図。
【図8】第2実施例の電気的コネクタと比較するための
第1実施例のプリント配線板の側面図。
【図9】第2実施例の電気的コネクタのプリント配線板
を示す側面図。
【図10】第3実施例の電気的コネクタのプリント配線
板を示す斜視図。
【図11】第4実施例の電気的コネクタを示し、プラグ
がレセプタクルに挿入されたときの状態を示す断面図。
【図12】第4実施例におけるプリント配線板の段差の
形成方法の一例を示し、(A)はその斜視図、(B)は
その側面図。
【図13】第4実施例におけるプリント配線板の段差の
形成方法の別の例を示し、(A)はその斜視図、(B)
はその側面図。
【図14】第5実施例の電気的コネクタのプラグを示す
斜視図。
【図15】図14に示すプラグがレセプタクルに挿入さ
れようとしている状態を示す部分的に破断した側面図。
【図16】第6実施例の電気的コネクタのプラグを示す
斜視図。
【図17】図16に示すプラグがレセプタクルに挿入さ
れようとしている状態を示す部分的に破断した側面図。
【図18】第7実施例の電気的コネクタを示す部分的に
破断した上面図。
【図19】図18に示す電気的コネクタの縦断面図。
【図20】図19に示す電磁シールド用コンタクトの拡
大図。
【図21】第8実施例の電気的コネクタを示す縦断面
図。
【図22】第9実施例の電気基板を示す斜視図。
【図23】従来の電気基板を説明するための図であり、
(A)はその上面図、(B)は正面図、(C)は側面
図、(D)は下面図。
【符号の説明】
2…プラグ、12…総合シールド、14…プリント配線
板、18…電気的接点、26…電磁シールド用接点、2
8…シールド部材、30…レセプタクル、40…電磁シ
ールド用コンタクト、42…電気的コンタクト。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 一成 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オ リンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 貴俵 厚 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オ リンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 大町 健二 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オ リンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 原 忠義 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オ リンパス光学工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−244570(JP,A) 特開 昭63−44791(JP,A) 特開 平2−266314(JP,A) 特開 平2−291684(JP,A) 実開 平4−8375(JP,U) 実開 昭61−90178(JP,U) 米国特許5035631(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01R 13/648 G02B 23/24 H01R 23/02 H01R 23/68 301

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気接点をそれぞれ有する第1の接続
    手段と第2の接続手段とを互いに嵌合して、互いの電気
    的接続を行う電気的コネクタにおいて、 前記第1の接続手段に設けられ、前記電気的接点が先端
    部に幅方向で複数配設された板状の電気基板と、 前記電気基板の前記電気的接点の後方に形成されたシー
    ルド接点と、前記シールド接点の後方部分に接続して前記電気基板を
    保持するとともに、前記電気的接点に接続されるケーブ
    ルの一部を内部に収納可能なシールド枠と、 前記第2の接続手段に設けられ、前記電気基板を挿入可
    に開口した開口部と、 前記開口部内に設けられ、前記電気基板が前記開口部に
    挿入されたときに前記第1の接続手段の前記電気的接点
    毎に接続可能な複数の第1の接点部材と、 前記開口部内に設けられ、前記電気基板が前記開口部に
    挿入されたときに前記シールド接点の前方部分と接続可
    能に前記複数の第1の接点部材より開口側の前記開口
    に配置された第2の接点部材と、 を具備したことを特徴とする電気的コネクタ。
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