JP3320926B2 - カラーcrt及びその調整方法 - Google Patents

カラーcrt及びその調整方法

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JP3320926B2
JP3320926B2 JP28953094A JP28953094A JP3320926B2 JP 3320926 B2 JP3320926 B2 JP 3320926B2 JP 28953094 A JP28953094 A JP 28953094A JP 28953094 A JP28953094 A JP 28953094A JP 3320926 B2 JP3320926 B2 JP 3320926B2
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辰博 平川
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、カラー陰極線管にか
かる垂直外部磁界の影響を打ち消すことのでるカラー陰
極線管ディスプレイ装置と、その調整方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】カラー画像表示を行う陰極線管(Cat
hode Ray Tube.以下CRTと言う)はブ
ラウン管とも呼ばれ、テレビ受像機等に用いられてい
る。CRTは、電子銃から打ち出された電子ビームを偏
向ヨークで形成する磁界によって偏向させながら表示パ
ネル上を走査し、蛍光体を塗布した表示パネル上で発光
させて画像表示を行うものである。このため第1に外部
磁界の影響を受け易く、地磁気等の外部磁界がCRTに
作用すると、電子ビームの表示パネル上に当たる位置が
変化して適正な画像が得られなくなるという問題があ
り、従来から磁気シールド等で対処する方法がとられて
いることは周知のとおりである。
【0003】しかしながら、CRTの性能向上により、
一般的にCRTの解像度が向上して来た結果、あるいは
又、一地域で製造される製品が世界各地の地磁気の大き
さが異る地域で使用される機会が多くなった結果、簡単
なシールド程度では、その影響を無くすことができなく
なった。
【0004】そこで、従来のカラー陰極線管ディスプレ
イ装置では、例えば特開昭60−118879号公報に
示されているように地磁気をセンサで検出してこれを打
消す方法などがある。図6にその概略を示す。図中1は
CRT、5は偏向コイル(以下偏向ヨークと言う場合も
ある。)31は電子銃、24、25、26はそれぞれ
Z、X、Y方向の外部磁界を打ち消すため磁界を発生さ
せるコイルである。しかし、このように地磁気をセンサ
のある位置で打消しても、地磁気が、打消される程度
は、CRTの部分、部分によってわずかながら異るの
で、CRTの全ての部分で影響をゼロにすることはむつ
かしい。
【0005】また、他の方法として、このような外部磁
界(特に影響が出やすい垂直磁界)からの影響に対して
は使用地域別(例:北半球、赤道、南半球あるいは国
別)にCRTの設計を変えるという方法等も採られてい
る。又、製造されるCRTの個々の構造(例えば表示パ
ネルに対する電子銃の位置、角度等)には製造バラツキ
があるので、これを修正するために、かつまた、打消さ
れずに残った地磁気の影響が少くなるようにビーム軌道
のズレに偏向ヨークの偏向中心を合わせる“首振り”と
いう調整作業が行われている。
【0006】即ち、偏向ヨークの中心を電子ビームの中
心が通って所定の位置に達するように、偏向ヨークの位
置や角度を製造バラツキと地磁気の影響とによって軌道
がずれた分だけ、ずらせるわけである。
【0007】ところが、このように偏向ヨークを製造バ
ラツキに応じて歪めてしまうと当然の事ながら電子ビー
ムが偏向ヨークコイルの中心を、コイルの捲線面に対し
て真直ぐには通らないようになり、ビームの左右も非対
象となって、結果的には画面に歪が生じてしまう。
【0008】さらに詳しく説明すると、CRTの垂直方
向に、外部磁界が発生した場合の画面上の影響は、CR
Tの画面全体において電子ビームを水平方向に平行移動
させるものであり、この平行移動をさらに分析すると、
ラスタ全体の移動と純度(ピュリティ)の移動の2つに
分けることができる。図7、図8は、垂直方向に外部磁
界が発生した場合の画面上の影響を説明する図であり、
この図ではCRTのパネル1bの下側から、上側の方向
に、外部磁界が印加された時の画面を画面の正面から見
た状態を示している。
【0009】図7はラスタ移動を示す図であり、ラスタ
移動とは、電子ビーム全体が外部磁界により大きく横方
向に曲げられ、ラスタ全体が移動する事である。また図
8は、純度移動を示す図であり、同図に示すように純度
移動とは、パネル1bの蛍光体10の位置に対して、シ
ャドウマスク(図示していない)を通過した電子ビーム
11が横方向に移動して、破線に示す位置の様にミスラ
ンディングを起こす事である。このため蛍光体10のう
ち斜線で示した部分にしか電子ビーム11が当たらない
事になる。図示しないが、実際にはRGBの蛍光体が順
に並んでいるので色ズレが生じる。
【0010】これらラスタ移動や純度移動に対しては、
CRTの設計時点でCRTが使用される場所での垂直地
磁気の影響を計算に入れた設計を行うことで対応でき
る。これを露光設計と言う。つまり、この現象に対して
従来技術としてわずかな外部垂直磁界の変化には、装置
内部の消磁回路により補償できるが、北半球と南半球で
は、装置に影響する外部垂直磁界が全く反対方向であ
り、この為、使用地別に露光設計を変える必要があっ
た。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従来のカラー陰極線管
ディスプレイ装置は以上の様に構成されているので、地
磁気消磁装置を用いても、使用地毎に露光設計を行う事
で、結果的にコストUPにつながり、又、製造バラツキ
によるビーム軌道のズレに合わせる為に、偏向ヨークを
色ズレが無くなるように首振り調整する事で、結果とし
て歪などの画質に悪影響が出て、完全な調整が出来ない
という問題点があった。
【0012】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、製造バラツキによるビーム軌道
のズレを吸収し、偏向ヨークをそのための補正に用いる
必要がなく、使用地にCRTの露光設計を行う必要がな
く同一の露光設計で、どの地域でもカバーができるよう
なCRT装置を得る事を目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明に係るカラー陰
極線管ディスプレイ装置は、カラー陰極線管の垂直方向
の外部磁界を補償するコイルを2組(第1と第2の補償
コイル)有する。又、垂直方向外部磁界の極性と強さを
検出する磁界検出素子と、この磁界検出素子の信号に対
応した電流を前記補償コイルに流す電流供給回路2組を
有する。前記2組のコイルは1組が偏向ヨークの後方あ
るいは内部に上下1対に設けられ、他の1組はCRTの
パネルと偏向ヨークの間のファンネル部に上下1対設置
されている。又、このCRTは調整時に上記の構造と組
合さってその特性を発揮できるような調整法を用いてい
る。
【0014】
【作用】この発明のカラーCRTの第1の補償コイル
は、偏向ヨークコイルの近傍に設けられていて、地磁気
を打消す電流と、CRTの製造バラツキによる電子ビー
ムの偏向ヨークに対するズレを補償するための電流とが
加算されて同時に流される。又、第2の補償コイルは、
CRTのファンネル部にあり地磁気を打消す電流と、純
度の狂いを修正する電流とが流される。したがって偏向
ヨークは従来のように地磁気の影響や製造バラツキをカ
バーするように利用される必要性がなくなり、画面の歪
が減少する。
【0015】この発明におけるカラー陰極線管ディスプ
レイ装置は、第1に磁界検出素子により、カラー陰極線
管の垂直方向の外部磁界の極性と、強さとを検出し、電
流供給回路1、2に出力する事により、補償用コイルに
おける外部磁界に対する自動補償を行う。第2に外部操
作回路により、任意の大きさと方向とを示す信号を電流
供給回路1、2に出力する事により、補償用コイルにお
ける手動補償を可能にすると共に磁気検出素子を不用に
することもできる。第3に、切替スイッチにより、向先
の国等を選べば、あらかじめ最適値を設定しておく事で
調整なしに最適値を選択できる。この値を電流供給回路
1、2に出力する事により、補償用コイルにおける無調
整での手動補償を可能にすると共に磁気検出素子を不用
にする。いずれの場合も、CRT製造バラツキ吸収の
為、及び純度調整用に補償用コイル1、2に流す電流を
基準値1、2として、その上に地磁気を打消す電流が加
算される。
【0016】2つの補償用コイルのうち、補償用コイル
1は偏向ヨークの後方あるいは内部に上下1対に設置
し、補償磁界を発生する。補償用コイル2はCRTのフ
ァンネル部に上下1対にCRT上あるいは框体に設置さ
れ補償磁界を発生する。
【0017】
【実施例】
実施例1.以下、この発明の一実施例を図について説明
する。図1は、本発明の第1の発明の一実施例によるカ
ラー陰極線管ディスプレイ装置を横から見た断面図及び
ブロック図であり、図において、1はCRTであり、電
子銃1a、パネル1bおよびファンネル部1cにより構
成される。2は、垂直方向の外部磁界の極性と強さとを
検出する磁界検出素子、3a、3bはその磁界検出素子
2の検出信号に応じて、外部磁界の強さに比例し極性に
対応した方向に流れる電流を供給する電流供給回路、4
aは偏向ヨーク5の後方に設置された上下1対の第1の
補償用コイルであり、電流供給回路3aからの電流に応
じて上下方向の補償磁界を発生する。4bは、CRTの
ファンネル部に設置された、上下1対の第2の補償用コ
イルであり、電流供給回路3bからの電流に応じて上下
方向の補償磁界を発生する。
【0018】5は偏向ヨークで、内部で発生する磁界に
より電子銃1aより出る電子ビームを上下左右に走査さ
せる。6は、装置全体を囲む框体である。20a、20
bはバラツキ補償回路であり、20aは製造バラツキに
よってずれている電子ビームを偏向ヨークの中心に戻す
だけの電流を補償コイル1に、また、20bは純度の狂
いを修正する電流を補償コイル2に基準電流として加算
するものであり、ボリウム等の手動調整要素を有してい
る。
【0019】次に第1及び第2の補償コイルの基準電流
について説明する。まず、CRTの露光設計を行うに際
して仮定した外部環境磁界(例えば外部磁界ゼロで設計
されているならゼロとする)中にて、偏向ヨーク5を首
振り左右中立に設置し、第1の補償コイルにて、CRT
の電子ビームが偏向ヨーク5の偏向中心を通る様にバラ
ツキ補償回路20aにより補償磁界を発生させる。これ
は具体的に画面歪が無くなるように調整することであ
る。この時の電流値を基準電流1とする。これによって
CRTの製造バラツキが補正されることとなる。そし
て、基準電流1を第1の補償コイルに流した状態にて、
第2の補償コイルにバラツキ補償回路20bにより電流
を流し、電子ビームが最適に蛍光体に当たる様に調整す
る。(具体的には、明るさ又は特定の色の純度による)
この時の電流を基準電流2とする。
【0020】上記のように調整した後、仮りに外部磁界
が加わると、外部磁界を打消すための電流が第1及び第
2の補償コイルに加算(減算)される。この状態を図9
で説明する。図9は第1の補償コイルに流れる電流を示
しているが、第2の補償コイルに流れる電流も類似の特
性となる。
【0021】次に、動作について説明する。まず、磁界
検出素子2で検出されたCRT1の垂直方向の外部磁界
の極性と強さは、電気信号に変換されて電流供給回路3
a、3bに出力される。電流供給回路3a、3bは、磁
気検出素子2からの電気信号に応じて前記の基準電流
1、2を基準値として、これに加えて磁界の強さに対応
した電流を補償コイル4a、4bにそれぞれ供給する。
そして第1の補償コイル4aは、CRT1、偏向ヨーク
5の製造バラツキを吸収し、電子ビームが偏向ヨークの
偏向中心を通る様に補正し、更に外部垂直磁界による偏
向ヨーク付近でのビームの移動分を最適に補償する補償
磁界を発生する。さらに補償用コイル4bは製造バラツ
キ補償とファンネル1c近辺での外部垂直磁界によるビ
ームの移動による純度移動とラスタ移動の両方を同時に
最適に補償する補償磁界を発生する。
【0022】実施例2.図2は第2の発明の一実施例に
よるカラー陰極線管ディスプレイ装置を示す側面断面図
及びブロック図であり、図において21はユーザーに開
放された、例えばボリューム、プッシュボタン等のユー
ザーコントロール(外部操作回路)、1はCRTであり
電子銃1a、パネル1bおよびファンネル部1cにより
構成される。2は、3a、3b電流供給回路、4aは偏
向ヨーク5の後方に設置された上下1対の第1の補償用
コイルであり、電流供給回路3aからの電流に応じて上
下方向の補償磁界を発生する。4bは、CRTのファン
ネル部に設置された、上下1対の第2の補償用コイルで
あり、電流供給回路3bからの電流に応じて上下方向の
補償磁界を発生する。 5は偏向ヨークで、内部で発生
する磁界により電子銃1aより出る電子ビームを上下左
右に走査させる。6は、装置全体を囲む框体である。2
0a、20bはバラツキ補償回路であり、20aは製造
バラツキによってずれている電子ビームを偏向ヨークの
中心に戻すだけの電流を補償コイル1に、また、20b
は純度の狂いを修正する電流を補償コイル2に基準電流
として加算するものであり、ボリウム等の手動調整要素
を有している。その他の構成は、実施例1である図1に
示した構成と同じである。CRTの製造バラツキを補正
するため、第1と第2の補償コイルに流す基準電流1、
2を事前に調整しておく点も実施例1と同じである。
【0023】次に動作について説明する。まずユーザー
が外部よりユーザーコントロール21の電流の大きさを
調整するボリューム、電流の方向を切替えるスイッチ等
を操作し、大きさと方向とを示す電気的信号を電流供給
回路3a、3bに出力する。電流供給回路3a、3bで
は予め設定されてある基準電流を基準値として、そのユ
ーザーコントロール21の電気的信号に応じて、その信
号の大きさ方向に対応した電流を補償用コイル4a、4
bに供給する。したがって、補償用コイル4a、4bに
おける手動補償ができると共に、実施例1における磁界
検出素子2を不要にする事ができ、構成を安価にする事
ができる。また補償用コイル4a、4bを偏向ヨーク5
の後方及びCRT1のファンネル部1cに上下1対に、
設置する事により、CRT1、偏向ヨーク5の製造バラ
ツキ類による、軸ズレを最適に手動補償し又CRT1の
垂直方向の外部磁界による純度移動とラスタ移動の画面
上の影響を同時に最適に手動補償する補償磁界を発生す
る。
【0024】実施例3.図3は第3の発明の一実施例に
よるカラー陰極線管ディスプレイ装置を示す断面図であ
る。図において1はCRTであり、電子銃1a、パネル
1bおよびファンネル部1cにより構成される。2は、
垂直方向の外部磁界の極性と強さとを検出する磁界検出
素子、3a、3bはその磁界検出素子2の検出信号に応
じて、外部磁界の強さに比例し極性に対応した方向に流
れる電流を供給する電流供給回路、4aは偏向ヨーク5
の内側に設置された上下1対の第1の補償用コイルであ
り、電流供給回路3aからの電流に応じて上下方向の補
償磁界を発生する。4bは、CRTのファンネル部に設
置された、上下1対の第2の補償用コイルであり、電流
供給回路3bからの電流に応じて上下方向の補償磁界を
発生する。その他は図1と同じであるので説明を省略す
る。補償コイル4aを偏向ヨーク5の内側に上下1対の
形で設置する事により、偏向ヨーク5の前後方向寸法
を、コンパクトにする事ができ、取付スペースがない場
合の手段として有効である。他の構成は、実施例1であ
る図1に示した構成となり、同様な効果が得られる。図
示以外の部分は図1又は図2の構成になっている。
【0025】実施例4.図4は、第4の発明の一実施例
によるカラー陰極線管ディスプレイ装置を示す断面図で
ある。図において、1はCRTであり、電子銃1a、パ
ネル1bおよびファンネル部1cにより構成される。2
は、垂直方向の外部磁界の極性と強さとを検出する磁界
検出素子、3a、3bはその磁界検出素子2の検出信号
に応じて、外部磁界の強さに比例し極性に対応した方向
に流れる電流を供給する電流供給回路、4aは偏向ヨー
ク5の後方に設置された上下1対の第1の補償用コイル
であり、電流供給回路3aからの電流に応じて上下方向
の補償磁界を発生する。4bは框体6にアタッチメント
7を介して設置された上下1対の第2の補償用コイルで
あり、電流供給回路3bからの電流に応じて上下方向の
補償磁界を発生する。その他は図1と同じであるので説
明を省略する。補償用コイル4bをアタッチメント7に
より框体6に固定する事により(この時補償用コイル4
bはファンネル1cの上下の位置に1対の形となる)、
CRT1のまわりに取り付けスペースがない場合の取付
手段として有効である。その他の構成は図1又は図2に
示した構成となり同様の効果が得られる。
【0026】実施例5.図5は第5の発明の一実施例に
よるカラー陰極線管ディスプレイ装置を示す図面であ
り、図において22はユーザーに開放された使用地域設
定入力装置、1はCRTであり電子銃1a、パネル1b
およびファンネル部1cにより構成される。2は、3
a、3b電流供給回路、4aは偏向ヨーク5の後方に設
置された上下1対の第1の補償用コイルであり、電流供
給回路3aからの電流に応じて上下方向の補償磁界を発
生する。4bは、CRTのファンネル部に設置された、
上下1対の第2の補償用コイルであり、電流供給回路3
bからの電流に応じて上下方向の補償磁界を発生する。
5は偏向ヨークで、内部で発生する磁界により電子銃
1aより出る電子ビームを上下左右に走査させる。6
は、装置全体を囲む框体である。20a、20bはバラ
ツキ補償回路であり、20aは製造バラツキによってず
れている電子ビームを偏向ヨークの中心に戻すだけの電
流を補償コイル1に、また、20bは純度の狂いを修正
する電流を補償コイル2に基準電流として加算するもの
であり、ボリウム等の手動調整要素を有している。その
他の構成は図1に示した構成と同じである。
【0027】次に動作について説明する。まずユーザー
が外部より、使用地域に適合したエリアまたは地点をを
国名、地域名、あるいは緯度、経度で、使用地域設定入
力装置22により選択、または入力し、予めプリセット
された大きさと方向とを示す電気的信号を電流供給回路
3a、3bに出力する。即ち、使用地域設定入力装置2
2内には、国、地域、又は緯度、経度に対応する、地磁
気の大きさや方向、又は、補償コイルに流すべき電流の
大きさや方向などが記憶されており、選択スイッチ又は
キーボード等から入力された前記の国、地域、又は緯
度、経度等によって、出力信号が選択される。
【0028】電流供給回路3a、3bでは予め設定され
てある基準電流(実施例1で説明)を基準値として、使
用地域設定入力装置22からの電気的信号に応じて、そ
の信号の大きさ、方向に対応した電流を基準値に加えて
補償用コイル4a、4bに供給する。したがって、補償
用コイル4a、4bにおける手動補償ができると共に、
実施例1における磁気検出素子2を不要にする事がで
き、構成を安価にする事ができる。また補償用コイルを
偏向ヨーク5の後方及びCRT1のファンネル部に、上
下1対に設置する事により、CRT1、偏向ヨーク5の
製造バラツキ類による、軸ズレを最適に手動補償し又C
RTの垂直方向の外部磁界による純度移動とラスタ移動
の画面上の影響を同時に最適に手動補償する補償磁界を
発生する。これによってユーザーの調整操作が容易にな
る。
【0029】実施例6.図1の第2の補償コイル4bの
形状について説明する。図1に示すように第2の補償コ
イル4bはファンネル部1cの上面(あるいは下面)か
ら側面へと巻き付くように折り曲げられており、これに
よって、CRT1のファンネル部1cの複雑な形状にも
かかわらず第2の補償コイルを小型化して収納し、か
つ、小型のコイルの割には垂直方向でより平行な磁界を
発生させ画面の歪みをさらに減少させることができる。
【0030】実施例1〜5に示した各例は、それぞれを
組合せて使用することは可能である。即ち、第1の補償
コイル4aの位置を偏向ヨーク5の後方又は内部のいず
れかにすることと、第2の補償コイル4bの位置をCR
T1の上下あるいは框体6の側のいずれかにすること
と、磁界検出素子2、ユーザーコントロール21、使用
地域設定入力装置22のいずれを用いるかを選択するこ
とは、それぞれに選択を変えて組合せることができ、そ
れによって得られる効果には、それなりの変化がある。
また、第1あるいは第2の補償コイルは、いずれか一方
だけを単独で使用してもそれなりの効果を得ることがで
きる。
【0031】
【発明の効果】以上のように、第1及び第8の発明によ
れば、カラー陰極線管の偏向ヨークと、CRTのファン
ネル部分とにそれぞれ上下1対の第1及び第2の補償用
コイルを設置して、第1の補償用コイルにはCRTの偏
向ヨーク近傍の製造バラツキを補正する電流を基準とし
て、その上に外部磁界を補償する電流を流し、又第2の
補償用コイルにはCRTの純度の狂いを修正する電流を
基準として、その上に外部磁界を補償する電流を流すよ
うにしたので、製造バラツキを吸収するため偏向ヨーク
を歪める調整などを行う必要がなくなり、画面の歪を減
少することができる。又CRTの露光設計を外部磁界に
応じて変えるなどの手間をなくすことができる。
【0032】第2の発明によれば第1の発明の効果に加
えて、外部磁界センサを必要としなくなる効果がある。
【0033】第3の発明によれば第1の発明の効果に加
えてCRTの偏向ヨークと第1の補償コイル部分をより
小形化することができる。
【0034】第4の発明によれば第1の発明の効果に加
えて、CRTのファンネル部の構造を簡素化し、組立を
容易にすることができる。
【0035】第5の発明によれば第1の発明の効果に加
えて、外部磁界センサを必要とせず、かつユーザーによ
る調整操作が容易になる効果がある。
【0036】第6の発明によればCRTの製造バラツキ
に対する補正又はCRTの純度の狂いの修正と、外部磁
界の存在に対する補正とを、分けて調整することがで
き、CRTの補償コイルのそれぞれが目的にかなった性
能を発揮できるように調整することができる。
【0037】第7の発明によれば、第1の発明の効果に
加えて第2の補償コイルを小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の発明の一実施例によるカラー陰極線管
ディスプレイ装置を示す断面図及びブロック図である。
【図2】 第2の発明の一実施例によるカラー陰極線管
ディスプレイ装置を示す断面図及びブロック図である。
【図3】 第3の発明の一実施例によるカラー陰極線管
ディスプレイ装置を示す断面図である。
【図4】 第4の発明の一実施例によるカラー陰極線管
ディスプレイ装置を示す断面図である。
【図5】 第5の発明の一実施例によるカラー陰極線管
ディスプレイ装置を示す断面図及びブロック図である。
【図6】 従来のCRTの構成説明図である。
【図7】 従来のCRTの外部磁界の影響の説明図であ
る。
【図8】 従来のCRTの外部磁界の影響の説明図であ
る。
【図9】 補償コイルの電流値説明図である。
【符号の説明】
1 CRT(カラー陰極線管) 1a 電子銃 1b パネル 1c ファンネル 2 磁界検出素子 3a 第1の電流
供給回路 3b 第2の電流供給回路 4a 第1の補償
用コイル 4b 第2の補償用コイル 5 偏向ヨーク 6 框体 7 アタッチメン
ト 10 蛍光体 11 ビーム 20a バラツキ補正回路 20b バラツキ
補正回路 21 ユーザーコントロール 22 使用地域設
定入力装置
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−255193(JP,A) 特開 昭62−39994(JP,A) 特開 平3−121691(JP,A) 特開 平3−232387(JP,A) 特開 平3−254591(JP,A) 特開 平5−236489(JP,A) 特開 平7−162881(JP,A) 特開 平7−203469(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 3/22,3/23,9/29

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外部磁界の磁気検出素子と、外部垂直磁
    界を打消す補償コイルと、この補償コイルに電流を供給
    する電源とを有するカラーCRTにおいて、前記補償コ
    イルは、前記カラーCRTの偏向ヨークコイルの後方に
    上下1対に設けられた垂直方向磁界を発生する第1の補
    償コイルと、前記カラーCRTのファンネル部に上下1
    対に設けられた垂直方向磁界を発生する第2の補償コイ
    ルとからなり、 前記電源は、1つ又は複数の磁気検出素子から信号を受
    けて、前記第1と第2の補償コイルにそれぞれ異なる電
    流を供給する第1と第2の電流供給回路を有し、又前記
    第1の電流供給回路は、前記外部磁界を打消すための電
    流に、前記カラーCRTの製造バラツキによる電子軌道
    のズレを修正するための電流を加算する第1のバラツキ
    補償回路を含むものであり、前記第2の電流供給回路
    は、前記外部磁界を打消すための電流に、前記カラーC
    RTの純度の狂いを修正する電流を加算する第2のバラ
    ツキ補償回路を含むものであることを特徴とするカラー
    CRT。
  2. 【請求項2】 外部磁界の検出素子に代えて電流の大き
    さ又は方向を調整する可変抵抗素子又はスイッチを含む
    操作回路を用いたことを特徴とする請求項1記載のカラ
    ーCRT。
  3. 【請求項3】 第1の補償コイルは偏向ヨークコイルの
    内側のCRTの上下部に上下一対で設置されていること
    を特徴とする請求項1記載のカラーCRT。
  4. 【請求項4】 第2の補償コイルは、CRTを収納する
    框体内の、前記CRTのファンネル部に対応する位置に
    上下一対取付けられていることを特徴とする請求項1記
    載のカラーCRT。
  5. 【請求項5】 外部磁気の検出素子に代えて、国・地域
    を入力又は選択するスイッチもしくは緯度、経度を入力
    するスイッチと、国・地域あるいは緯度、経度に対応し
    て第1と第2の補償コイルに流す電流の大きさと方向と
    を記憶する記憶装置とからなる使用地域設定入力装置を
    用いたことを特徴とする請求項1記載のカラーCRT。
  6. 【請求項6】 カラーCRTの偏向ヨークコイルの後方
    に上下1対に設けられた垂直方向磁界を発生する第1の
    補償コイルと、前記カラーCRTのファンネル部に上下
    1対に設けられた垂直方向磁界を発生する第2の補償コ
    イルと、1つ又は複数の磁気検出素子から信号を受け
    て、前記第1と第2の補償コイルにそれぞれ異なる電流
    を供給する第1と第2の電流供給回路とを有するカラー
    CRTの調整方法であって、下記の1)と2)の手順を
    含むことを特徴とするカラーCRTの調整方法。 1) CRTの露光設計を行うに際して、設計条件とし
    て仮定した外部磁界と同じ環境中で偏向ヨークを首振り
    左右中立に設置し、第1の補償コイルに流す電流を調整
    して画面歪を最小とする手順。 2) 1)で第1の補償コイルに流した電流を保持した
    まま、第2の補償コイルに電流を流して画面の明るさ又
    は特定の色の純度を調整する手順。
  7. 【請求項7】 第2の補償コイルは、CRTのファンネ
    ル部の上面と側面をおおう上側コイルとファンネル部の
    下面と側面とをおおう下側コイルとで構成されているこ
    とを特徴とする請求項1記載のカラーCRT。
  8. 【請求項8】 カラーCRTの偏向ヨークコイルの近傍
    に上下1対に設けられた垂直方向磁界を発生する第1の
    補償コイルか、もしくは前記カラーCRTのファンネル
    部に上下1対に設けられた垂直方向磁界を発生する第2
    の補償コイルのいずれかと、前記第1もしくは第2の補
    償コイルにそれぞれ電流を供給する第1もしくは第2の
    電流供給回路とを有するカラーCRTであって、前記第
    1の補償コイルは、外部磁界を補償する補償電流と前記
    CRTの製造バラツキを補償する補償電流とを共に含む
    電流を流すものであり、前記第2の補償コイルは、外部
    磁界を補償する補償電流と前記CRTの純度の狂いを修
    正する電流とを共に含む電流を流すものであることを特
    徴とするカラーCRT。
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