JP3319669B2 - 顔料組成物 - Google Patents

顔料組成物

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JP3319669B2
JP3319669B2 JP03819095A JP3819095A JP3319669B2 JP 3319669 B2 JP3319669 B2 JP 3319669B2 JP 03819095 A JP03819095 A JP 03819095A JP 3819095 A JP3819095 A JP 3819095A JP 3319669 B2 JP3319669 B2 JP 3319669B2
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一美 大徳
祐三 由上
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DAIKI KOGYO CO., LTD.
Nippon Steel Corp
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DAIKI KOGYO CO., LTD.
Nippon Steel Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は顔料組成物に関し、詳し
くは、防錆顔料として亜鉛または亜鉛化合物を含有させ
たアルカリ基を含有したスラグを用いた顔料組成物に関
する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】塗料の
防錆顔料としては亜酸化鉛、鉛丹、シアナミド鉛等の鉛
系顔料またはジンククロメート、ストロンチュームクロ
メート等のクロム系顔料が使用されているが、鉛、6価
のクロム等は衛生上の問題があり、人体への健康上の影
響、環境汚染、産業廃棄物の処理の面からより安全な材
料に転換する必要がある。
【0003】これに対し、重金属を含まない衛生性の高
い防錆顔料が検討されているが、防錆効果を充分に得ら
れない場合が多く、仮に効果があったとしても高価であ
り、経済性の面で使用しにくい。
【0004】鉄の防錆方法としては、鉄の表面をアルカ
リ性に保ち不動態化する方法が知られている。また、鉄
はpH9〜12.5の範囲では水酸化鉄(II)の不動態
層が形成され、安定な状態になるといわれている。
【0005】アルカリ基を含有したスラグ(以下アルカ
リ基含有スラグ)はpH9〜12.6を示し、これを含
んだ塗膜は鉄表面をアルカリ性に保つことができ、防錆
性を発揮する。アルカリ基含有スラグが防錆効果を有す
ることは、特願平5−223955号明細書で確かめら
れている。
【0006】一方、鉄鋼製造時に熔鋼炉により排出され
るスラグはスラグセメント等に活用されているが、排出
量が多いため産業廃棄物として処分せざるを得ない状態
にある。
【0007】従って、本発明の目的は、スラグを防錆顔
料として用い、優れた防錆性能を有する顔料組成物を提
供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、スラグの防錆
性をより高めるため、アルカリ基含有スラグ粒子の表面
を亜鉛または亜鉛化合物で特定の処理をして、スラグ粒
子に亜鉛または亜鉛化合物を含有させることにより、ス
ラグのアルカリ成分の溶出が調節され、防錆に最適なア
ルカリ成分の溶出が得るものである。また、アルカリ成
分の溶出が適度に抑制することにより防錆性を長期に渡
り持続させるものである。
【0009】すなわち、本発明は、精錬過程で生成され
たアルカリ基を含有したスラグ100重量部に対し、亜
鉛または亜鉛化合物をアルカリ液で処理したものを用い
て、亜鉛として1〜50重量部含有させたことを特徴と
する顔料組成物である。
【0010】アルカリ基含有スラグとしては高炉徐冷ス
ラグ、高炉水砕スラグ、高炉半急冷スラグ、転炉スラ
グ、SUSスラグ等がある。
【0011】アルカリ基含有スラグに亜鉛を含有させる
には、亜鉛をアンモニア等のアルカリ液に溶解した溶液
に、アルカリ基含有スラグを浸漬した後、ろ過し、水切
りを行い、乾燥炉で水分及びアンモニア等の蒸発成分を
蒸発させて、アルカリ基含有スラグの表面に亜鉛を固着
させる。
【0012】アルカリ液に溶解する亜鉛及び亜鉛化合物
としては亜鉛、亜鉛末、酸化亜鉛、炭酸亜鉛、フッ化亜
鉛四水和物、水酸化亜鉛、硝酸亜鉛六水和物、ホスフィ
ン酸亜鉛、リン酸亜鉛四水和物、二リン酸亜鉛、シュウ
酸亜鉛二水和物等がある。
【0013】アルカリ液の成分としてはアンモニア、有
機アミン、水酸化ナトリュウム、炭酸ソーダ等がある。
【0014】アルカリ液としては、浸漬処理後加熱乾燥
により亜鉛成分以外は蒸発して残らないものが望まし
い。
【0015】また、塩化亜鉛、塩素酸亜鉛四水和物、過
塩素酸亜鉛六水和物、臭化亜鉛、ヨウ化亜鉛、硫酸亜
鉛、チオシアン酸亜鉛、酢酸亜鉛二水和物、六酢酸−酸
化四亜鉛、ビス(2,4−ペンタンジオナト)亜鉛(I
I)−水和物、ジメチル亜鉛、ジエチル亜鉛等、水また
はエタノール等の有機溶剤に溶解する亜鉛化合物も使用
できる。
【0016】これらの場合は、水または有機溶剤に亜鉛
化合物を溶解し、アルカリ基含有スラグをこの液に浸漬
し加熱乾燥することによりスラグ粒子の表面に亜鉛を固
着させることができる。
【0017】亜鉛または亜鉛化合物によるアルカリ基含
有スラグの処理量としては、アルカリ基含有スラグ10
0重量部に対し亜鉛として1〜50重量部である。
【0018】1重量部未満であると防錆性の効果が少な
く、また50重量部を越えて亜鉛を固着させることは製
造工程数が増える割りに効果の向上が少なく経済性に欠
ける。
【0019】
【実施例】
[実施例1] (1)亜鉛アルカリ溶液による単層処理 ガラスビーカーに水を67重量部入れ、撹拌しながら亜
鉛華1号(堺化学(株)製)7.1重量部を徐々に加え
スラリー状にした。
【0020】次に、29%のアンモニア水を13.5重
量部加え、透明になるまで撹拌し、亜鉛アンモニア溶液
を作成した。
【0021】亜鉛アンモニア溶液100重量部に対しア
ルカリ基含有スラグ(高炉水砕スラグ、エスメント、新
日鐵化学(株))を50重量部加え、撹拌し、No2ろ
紙でろ過し、残留物を150℃に保った電機式熱風乾燥
炉で60分間加熱乾燥した。
【0022】処理前後のスラグ重量の測定から、亜鉛の
付着量は4重量%であった。
【0023】乾燥後、スラグを粉砕したところ、平均粒
径は23.2μmであった。
【0024】(2)亜鉛アルカリ溶液による二層処理 アルカリ基含有スラグ(高炉水砕スラグ、エスメント、
新日鐵化学(株))を(1)の方法の乾燥後粉砕前のス
ラグに対し、同様の方法で2回目の処理を行った。
【0025】このときの亜鉛の付着量は8.3重量%で
あった。
【0026】乾燥後、スラグを粉砕したところ、平均粒
径は23.6μmであった。
【0027】(3)亜鉛アルカリ溶液による三層処理 アルカリ基含有スラグ(高炉水砕スラグ、エスメント、
新日鐵化学(株))を(2)の方法の乾燥後粉砕前のス
ラグに対し、同様の方法で3回目の処理を行った。
【0028】このときの亜鉛の付着量は12.8重量%
であった。
【0029】乾燥後、スラグを粉砕したところ、平均粒
径は23.9μmであった。 [比較例1] (1)無処理 アルカリ基含有スラグ(高炉水砕スラグ、エスメント、
新日鐵化学(株))を処理せずにそのまま使用した。
【0030】このスラグの平均粒径は23.0μmであ
った。 (2)けい酸コロイド溶液による単層処理 アンモニアで安定化したけい酸コロイド溶液(スノーテ
ックスN、日産化学(株)製)100重量部に対し、ア
ルカリ基含有スラグ(高炉水砕スラグ、エスメント、新
日鐵化学(株))を50重量部加え、撹拌し、No2ろ
紙でろ過し、ホウロウ引きバットに広げ、150℃に保
った電機式熱風乾燥炉で60分間加熱乾燥した。
【0031】処理前後のスラグ重量の測定から、けい酸
の付着量は10重量%であった。
【0032】乾燥後、スラグを粉砕したところ、平均粒
径は23.2μmであった。 (3)けい酸コロイド溶液による二層処理 アルカリ基含有スラグ(高炉水砕スラグ、エスメント、
新日鐵化学(株))を比較例2の方法で処理し、更に同
じ方法で2回目の処理を行った。
【0033】処理前後のスラグ重量の測定から、けい酸
の付着量は18重量%であった。
【0034】粉砕後の平均粒径は30.8μmであっ
た。
【0035】実施例1、2、3、比較例1、2、3のス
ラグを次の組成で塗料化した。
【0036】エポキシ当量450〜500のビスフェノ
ール型エポキシ樹脂の70%キシレン溶液(エピコート
1001×70、油化シェル(株)製)67重量部に対
し、実施例1、2、3、比較例1、2、3の各スラグを
18重量部、二酸化チタン(R5N 堺化学(株)製)
5重量部、キシレン6重量部、イソブタノール4重量部
加え、それぞれ合計で100重量部とした。
【0037】ガラスビーズペイントシェイカーで60分
間分散した。
【0038】これらの分散液100重量部に対しポリア
ミドアミン系硬化剤(アデカハードナーEH−306、
旭電化(株)製)を17重量部と専用うすめ液(重量比
キシレン/イソブタノール/MIBK=60/20/
20)20重量部加え撹拌し20分熟成した。
【0039】熟成後#320の研磨紙で研磨し、キシレ
ンで2回脱脂した磨き鋼板(SPCC−SB 0.8×
70×150mm)に吹付塗装し、室温で7日間乾燥し
試験片とした。 ○試験項目 (1)膜厚 電磁式膜厚計により試験片の膜厚を測定
した。 (2)鉛筆引っかき値:JIS K 5400 8.
4.2により試験した。 (3)ゴバン目付着性:JIS K 5400 8.
5.2により試験した。 (4)耐塩水噴霧試験:JIS K 5400 9.1
の条件で500時間試験した。
【0040】試験片はNTカッターで素地に達するクロ
スカットを入れて試験した。
【0041】腐食の程度はカット部よりの錆の発生度に
より評価した。
【0042】錆の発生度はカットからの錆幅で評価し
た。
【0043】 ×:片側3mm以上の錆 △:片側2〜3mmの錆 ○:片側2mm以下の錆
【0044】
【発明の効果】アルカリ基を含有するスラグを亜鉛また
は亜鉛化合物で処理することにより、防錆性能を向上さ
せることが可能となり、スラグを防錆顔料として効果的
に活用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 由上 祐三 神奈川県厚木市上依知1043番地 大東ペ イント株式会社内 (72)発明者 池田 幹友 福岡県北九州市小倉北区赤坂5丁目6番 64号 ダイキ工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−137973(JP,A) 特開 平5−305268(JP,A) 特開 昭60−39179(JP,A) 特開 平7−53898(JP,A) 特開 平8−155390(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09C 1/00 - 3/12 C09D 5/08 - 5/12 C09K 15/00 - 15/34 C23F 11/00 - 11/18

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 精錬過程で生成されたアルカリ基を含有
    したスラグ100重量部に対し、亜鉛または亜鉛化合物
    アルカリ液で処理したものを用いて、亜鉛として1〜
    50重量部含有させたことを特徴とする顔料組成物。
JP03819095A 1995-02-27 1995-02-27 顔料組成物 Expired - Fee Related JP3319669B2 (ja)

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