JP3319159B2 - フィルム冷却孔を備えた冷却タービン翼 - Google Patents

フィルム冷却孔を備えた冷却タービン翼

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JP3319159B2
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film cooling
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俊弥 斉藤
栄道 山脇
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石川島播磨重工業株式会社
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01DNON-POSITIVE DISPLACEMENT MACHINES OR ENGINES, e.g. STEAM TURBINES
    • F01D5/00Blades; Blade-carrying members; Heating, heat-insulating, cooling or antivibration means on the blades or the members
    • F01D5/12Blades
    • F01D5/14Form or construction
    • F01D5/18Hollow blades, i.e. blades with cooling or heating channels or cavities; Heating, heat-insulating or cooling means on blades
    • F01D5/186Film cooling
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F05INDEXING SCHEMES RELATING TO ENGINES OR PUMPS IN VARIOUS SUBCLASSES OF CLASSES F01-F04
    • F05DINDEXING SCHEME FOR ASPECTS RELATING TO NON-POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES OR ENGINES, GAS-TURBINES OR JET-PROPULSION PLANTS
    • F05D2250/00Geometry
    • F05D2250/10Two-dimensional
    • F05D2250/12Two-dimensional rectangular

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Turbine Rotor Nozzle Sealing (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、タービン部材の表面に
冷却空気の薄いフィルムを形成するためのフィルム冷却
孔を備えた冷却タービン翼に関する。
【0002】
【従来の技術】ガスタービンのタービン部材を冷却する
ことによって、部材の使用温度より高いタービン入口ガ
ス温度を採用することができ、これにより、ガスタービ
ンの性能が向上することが、従来から知られている。ま
た、このため、通常の対流冷却以外にインピンジ冷却、
フィルム冷却、トランスピレーション冷却、等の冷却手
段がタービン翼を冷却するために従来から用いられてい
た。
【0003】かかる冷却手段のうちフィルム冷却は、図
6に例示するように、タービン翼1の背側、腹側に空気
吹出孔2(フィルム冷却孔)を設け、この孔から冷却空
気3を吹き出してタービン部材の表面に冷却空気の薄い
フィルムを形成するものであり、従来ほぼ同一の丸孔又
は矩形孔がタービン翼の背側、腹側に設けられていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、かかる従来の
フィルム冷却孔を備えた冷却タービン翼では、タービン
翼表面を効果的に冷却することが困難であり、そのため
部分的に過熱又は過冷却されたり、冷却のために消費さ
れる冷却空気量が過大になる、等の問題点があった。
【0005】本発明はかかる問題点を解決するために創
案されたものである。すなわち、本発明の目的は、ター
ビン翼表面を効果的に冷却でき、かつ必要な冷却空気量
を低減することができるフィルム冷却孔を備えた冷却タ
ービン翼を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、タービ
ン翼の背側及び腹側に空気を吹き出すためのフィルム冷
却孔(14)を備えた冷却タービン翼(10)におい
て、背側及び腹側のフィルム冷却孔が矩形孔であり、
矩形孔の横幅と縦幅の比(アスペクト比)は、背側でほ
ぼ2:1であり、腹側でほぼ1:1であり、更に、ター
ビン翼の前縁部付近にフィルム冷却孔(14)を備え、
該フィルム冷却孔は半径方向に傾斜した丸孔からなる、
ことを特徴とするフィルム冷却孔を備えた冷却タービン
翼が提供される。
【0007】本発明の好ましい実施例によれば、前記各
フィルム冷却孔には、翼表面側が広がったディフューザ
部分が設けられている。
【0008】
【作用】本願発明者等は、フィルム冷却孔の断面形状の
アスペクト比(横幅と縦幅の比)によるフィルム冷却効
率が、タービン翼の部分、すなわち曲率の違いにより相
違することを実験的に発見し、この特性をフィルム冷却
性能を向上させる手段として利用することに着眼した。
本発明はかかる新規の知見と目的に基づくものである。
【0009】すなわち、実験の結果、フィルム冷却効率
は背側ではアスペクト比が大きい方が高く、逆に腹側で
は小さい方が高いので、上述した本発明の構成のよう
に、背側及び腹側のフィルム冷却孔(14)を矩形孔と
し、かつ矩形孔の横幅と縦幅の比(アスペクト比)を、
背側でほぼ2:1、腹側でほぼ1:1にすることによ
り、背側及び腹側の両方のフィルム冷却効率を高めるこ
とができ、タービン翼全面を効果的に冷却し、かつ必要
な冷却空気量を低減することができる。更に、タービン
翼の前縁部付近にフィルム冷却孔(14)を備え、この
フィルム冷却孔は半径方向に傾斜した丸孔とすることに
より、翼表面部の肉厚が同一のままで、冷却空気とフィ
ルム冷却孔との接触面積を拡大することができ、前縁部
における冷却効率を高めることができる。
【0010】言い換えれば、タービン翼の曲率の違いに
応じてフィルム冷却孔(14)の断面のアスペクト比を
変えることにより、翼表面の背側、腹側それぞれに対応
した(曲率に対応した)適切なアスペクト比のフィルム
冷却孔形状を選び、これにより、翼面温度を下げること
ができる。また、このため従来より少ない冷却空気流量
で必要な翼面温度まで下げられるため、冷却空気量の低
減ができ、これにより、ガスタービンの効率を一層高め
ることができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の好ましい実施例を図面を参照
して説明する。なお、各図において、共通する部分には
同一の符号を付して使用する。図1は、本発明によるフ
ィルム冷却孔を備えた冷却タービン翼の横断面図であ
り、図2は図1の説明図である。図1において、冷却タ
ービン翼10は、その内部に設けられた冷却空気流路1
2と、この冷却空気流路12と翼表面とを連通するフィ
ルム冷却孔14と、を備えている。
【0012】図1及び図2に示すように、本発明のフィ
ルム冷却孔14は、前縁部に設けられた丸孔FS1及び
FP1と、背側に設けられた冷却孔FS2〜FS5と、
腹側に設けられた冷却孔FP2〜FP8からなる。また
図1で各フィルム冷却孔14を示す直線は、冷却孔の方
向(冷却空気の吹き出し方向)も併せて示している。す
なわち図1から明らかなように、前縁部に設けられた丸
孔FS1及びFP1は、冷却タービン翼10に流入する
高温ガス4に対向する方向に吹き出し、背側及び腹側に
設けられた冷却孔は、翼に沿って冷却空気が流れ、翼表
面に冷却空気の膜(フィルム)を形成するように下流側
に吹き出すようになっている。
【0013】また、図2(A)に示すように、各フィル
ム冷却孔14の後流側には、翼表面側が広がったディフ
ューザ部分14aが設けられている。これにより、フィ
ルム冷却孔14からの冷却空気を翼表面に拡げて流すこ
とができ、フィルム冷却孔の間隔が大きい場合にも翼表
面をほぼ均等に冷却することができる。図2(B)は、
翼の背側及び腹側に設けられたフィルム冷却孔の断面形
状図である。更に、図2(C)に示すように、各矩形孔
の横幅Wと縦幅Hの比、すなわちアスペクト比は、背側
でほぼ2、腹側でほぼ1であり、横幅Wと縦幅Hの比
(アスペクト比)が、背側が大きく腹側が小さくなって
いる。かかる構成により、後述する理由により、背側及
び腹側の両方のフィルム冷却効率を高めることができ、
タービン翼表面を効果的に冷却し、かつ必要な冷却空気
量を低減することができる。
【0014】また、前縁部に設けられたフィルム冷却孔
14、すなわち丸孔FS1及びFP1は、タービン翼の
半径方向に傾斜して設けられている。これにより、翼表
面部の肉厚が同一のままで、冷却空気とフィルム冷却孔
との接触面積を拡大することができ、前縁部における冷
却効率を高めることができる。
【0015】図3は、フィルム冷却効率の定義を模式的
に示す図である。この図に示すように、主流ガス温度を
Tg、翼面断熱温度をTad、冷却空気温度をTci
n、翼面温度をTwとする場合に、フィルム冷却効率η
fは、ηf=(Tg−Tad)/(Tg−Tci
n)..(式)であらわされ、ηfが高くなるとTa
dが低くなり、Tadが低くなるとTwが低くなる。す
なわち、フィルム冷却効率ηfが高いほど翼面温度Tw
を低くすることができる。
【0016】図4は、背側と腹側におけるフィルム冷却
効率ηfとアスペクト比(矩形孔の横幅と縦幅の比:W
/H)の関係を示す実験結果である。この図で、横軸X
/Dは、フィルム冷却孔からの距離Xとフィルム冷却孔
の代表寸法Dとの比である。図4から明らかなように、
背側ではアスペクト比が2の方が1よりもフィルム冷却
効率が高く、逆に腹側ではアスペクト比が1の方が2よ
りも高くなっている。従って、図1及び図2に示したよ
うに、横幅Wと縦幅Hの比(アスペクト比)を、背側が
大きく腹側が小さくすることにより、背側及び腹側の両
方のフィルム冷却効率を高めることができ、タービン翼
全面を効果的に冷却し、かつ必要な冷却空気量を低減す
ることができる。
【0017】図5は、翼表面温度と翼の各部分との関係
を模式的に示す図である。この図において、2つの実線
は、翼全体のアスペクト比を一定(1又は2)にした場
合であり、破線は背側アスペクト比を2、腹側アスペク
ト比を1にした場合である。この図から明らかなよう
に、翼全体のアスペクト比を一定にすると、背側又は腹
側のいずれかの翼表面温度が高くなる問題が生じるが、
アスペクト比を背側が大きく腹側が小さくすることによ
り、背側、腹側、前縁部、及び後縁部を含むタービン翼
全面の温度をほぼ同一の温度に冷却することができる。
【0018】なお、本発明は上述した実施例に限定され
ず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更できるこ
とは勿論である。
【0019】
【発明の効果】上述したように、本発明のフィルム冷却
孔を備えた冷却タービン翼は、タービン翼の曲率の違い
に応じてフィルム冷却孔の断面のアスペクト比を変える
ことにより、翼表面の背側、腹側それぞれに対応した適
切なアスペクト比のフィルム冷却孔形状を選定して翼面
温度を下げ、併せて従来より少ない冷却空気流量で必要
な翼面温度まで下げることができ、これにより冷却空気
量の低減ができ、ガスタービンの効率を一層高めること
ができる、等の優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるフィルム冷却孔を備えた冷却ター
ビン翼の横断面図である。
【図2】図1の説明図である。
【図3】フィルム冷却効率の定義を模式的に示す図であ
る。
【図4】背側と腹側におけるフィルム冷却効率ηfとア
スペクト比の関係を示す実験結果である。
【図5】翼表面温度と翼の各部分との関係を模式的に示
す図である。
【図6】従来のフィルム冷却孔を備えた冷却タービン翼
の断面図である。
【符号の説明】
1 タービン翼 2 フィルム冷却孔 3 冷却空気 4 高温ガス 10 冷却タービン翼 12 冷却空気流路 14 フィルム冷却孔 14a ディフューザ部分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−135606(JP,A) 特開 昭62−168904(JP,A) 特開 昭62−228328(JP,A) 特開 昭62−165505(JP,A) 実開 昭61−175502(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F01D 5/18 F01D 9/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タービン翼の背側及び腹側に空気を吹き
    出すためのフィルム冷却孔(14)を備えた冷却タービ
    ン翼(10)において、 背側及び腹側のフィルム冷却孔が矩形孔であり、該矩形
    孔の横幅と縦幅の比(アスペクト比)は、背側でほぼ
    2:1であり、腹側でほぼ1:1であり、 更に、タービン翼の前縁部付近にフィルム冷却孔(1
    4)を備え、該フィルム冷却孔は半径方向に傾斜した丸
    孔からなる、 ことを特徴とするフィルム冷却孔を備えた
    冷却タービン翼。
  2. 【請求項2】 前記各フィルム冷却孔には、翼表面側が
    広がったディフューザ部分(14a)が設けられてい
    る、ことを特徴とする請求項に記載のフィルム冷却孔
    を備えた冷却タービン翼。
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JP5474279B2 (ja) * 2007-03-06 2014-04-16 株式会社Ihi 冷却タービン翼

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