JP5474279B2 - 冷却タービン翼 - Google Patents

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本発明は、翼表面に冷却空気を噴き出してフィルム冷却するためのフィルム冷却孔を備えた冷却タービン翼に関する。
ガスタービンのタービン翼を冷却することによって、より高いタービン入口温度を採用することができ、これにより、ガスタービンの性能が向上することは従来周知である。このため、翼表面を効果的に冷却するために、インピンジ冷却、フィルム冷却、トランスピレーション冷却、等の冷却手段を設けた冷却タービン翼が採用されている。
図3は、下記特許文献1に開示された従来の冷却タービン翼の構造を示す断面図である。この冷却タービン翼17では、翼の内部に冷却空気流路を設け、この冷却空気流路を通り翼の内面をインピンジ冷却した冷却空気が、翼の背側、腹側に設けられた空気冷却孔(フィルム冷却孔)18から噴き出して翼表面に冷却空気の薄い膜(フィルム)を形成し、翼表面をフィルム冷却するようになっている。
タービン翼は高速で回転しており、その回転速度を上げるほど効率よく動力を取り出すことができるが、タービン翼を支えるタービンディスクの強度で回転速度の限度が定まっていた。すなわち、ディスクに加わる力の大部分は、回転するタービン翼に作用する遠心力によるもので、タービン翼の総重量が結果的に回転速度の限界を決めている。したがってタービン翼は軽量であるほど有利であるが、前述のようにタービン翼の内部に冷却空気流路を形成するため翼に一定の厚みが必要であり、これがタービン翼の重量を増大させる要因となっていた。また、空気力学的に良好な性能を発揮するためにはタービン翼の背側と腹側との流速の差を大きくとる必要があり、一定の厚みを確保しなければならず、タービン翼の軽量化、薄肉化を実現することが困難であった。
このような事情に鑑み、本出願人は、薄肉軽量型の冷却タービン翼を創案し、出願した(下記特許文献2参照)。
図4は、特許文献2に開示された薄肉軽量型の冷却タービン翼の構造を示す断面図である。この冷却タービン翼20は、翼の前方を構成する前翼部20aと、翼の後方を構成する後翼部20bと、前翼部20aと後翼部20bの間を構成する中翼部20cとを備えている。前翼部20aは内部に冷却空気を通す前翼部冷却空気流路22aとこの前翼部冷却空気流路22aに導入された冷却空気を翼の表面(前縁・背側・腹側)に噴き出すための前側フィルム冷却孔27とを有する。中翼部20cと後翼部20bは薄肉中実構造であり、この薄肉中実構造の部分には、前側フィルム冷却孔27から吹き出された冷却空気の一部を翼の腹側から背側に供給するための連通孔(バイパスフィルム孔)28が複数設けられている。この連通孔28から背側に冷却空気を吹き出すことにより、背側表面がフィルム冷却される。
また、冷却タービン翼20において、翼の腹側は、図3に示した冷却タービン翼17の腹側を削り取ったような形状を有している。このような形状をなすことにより、燃焼器から流入する高温ガスは翼の前縁部腹側で一旦後縁部方向と腹側に沿う方向とに分岐して剥離し、後縁部腹側で再付着する。そしてこの流れが剥離している領域(剥離領域S)は、あたかも肉厚の翼形状があるかのような流れ場を実現する。したがって、薄肉軽量型の冷却タービン翼20によれば、高温ガスの流れが剥離している区間では従来のような肉厚の翼形状は必要でなく、従来の冷却タービン翼に比較して翼厚を非常に薄くして軽量化することができ、タービン翼の軽量化によりタービン回転速度を向上させることが可能となる。
特開平8−28203号公報 特開2004−162603号公報
しかしながら、従来の薄肉軽量型の冷却タービン翼20では、後縁側の連通孔28からフィルム空気を噴出させると、その部位を流れる主流と噴出された冷却空気の速度差が大きいため、大きな混合損失が生じ、タービン性能が悪化するという問題がある。
本発明は上述した問題に鑑みてなされたものであり、薄肉軽量型の冷却タービン翼において、フィルム冷却孔から噴出される冷却空気と主流との合流時の混合損失を低減し、タービン性能を改善することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明の冷却タービン翼は、以下の手段を採用する。
(1)本発明は、翼の前縁側を構成する前縁部と、該前縁部の後端から後縁までの翼部分を構成し前記前縁部よりも薄肉の中実構造を有する薄肉部とを備え、前記前縁部は内部に冷却空気を通す前側冷却路と該前側冷却路に導入された冷却空気を翼表面から噴き出すための前側フィルム冷却孔とを有し、前記薄肉部は腹側を流れる冷却空気の一部を導入して後縁側に向って背側から噴き出すバイパスフィルム孔を有し、腹側を流れる高温ガスが前記前縁部で後縁方向と腹側表面に沿う方向とに分岐して剥離し後縁側の位置で再付着する分離領域が形成されるように腹側形状が湾曲している冷却タービン翼において、前記バイパスフィルム孔は、翼コード長方向の一箇所又は複数個所に設けられており、噴出口に向うに従い断面積が減少することを特徴とする。
このように、バイパスフィルム孔は、噴出口に向うに従い断面積が減少する形状すなわち先細り形状となっているので、冷却空気がバイパスフィルム孔を通る過程で加速される。この結果、バイパスフィルム孔から噴出される冷却空気は主流との速度差が減少されたうえで主流と合流するので、混合損失を低減することができる。したがって、タービン性能を改善することができる。
また、全体が中空構造の従来の冷却タービン翼(例えば、図3に示した冷却タービン翼)に先細り形状のフィルム孔を適用しようとした場合、ドリル加工や放電加工では中空部から翼表面へ断面積が減少する形状は加工が不可能であるし、鋳造ではコストが上昇する。これに対し本発明は、バイパスフィルム孔を設ける部位は中空構造となっているため、ドリル加工や放電加工によっても容易に先細り形状のフィルム孔を開けることができる。
(2)また、前記前側フィルム冷却孔は、噴出口に向うに従い断面積が減少することを特徴とする。
上記の構成によれば、前側フィルム冷却孔から噴出される冷却空気と主流との速度差を減少させることができるので、混合損失を低減することができる。
(3)また、本発明は、翼の前縁側を構成する前縁部と、翼の後縁側を構成する後縁部と、前記前縁部と前記後縁部の間の翼部分を構成し前記前縁部及び前記後縁部よりも薄肉の中実構造を有する薄肉部とを備え、前記前縁部は内部に冷却空気を通す前側冷却路と該前側冷却路に導入された冷却空気を翼表面に噴き出すための前側フィルム冷却孔とを有し、前記薄肉部は腹側を流れる冷却空気の一部を導入して後縁側に向って背側から噴き出すバイパスフィルム孔を有し、前記後縁部は内部に冷却空気を通す後側冷却路と該後側冷却路に導入された冷却空気を後縁側に向って翼の背側と腹側に噴き出すための後側フィルム冷却孔とを有し、腹側を流れる高温ガスが前記前縁部で後縁方向と腹側表面に沿う方向とに分岐して剥離し後縁側の位置で再付着する分離領域が形成されるように腹側形状が湾曲している冷却タービン翼において、前記バイパスフィルム孔は、噴出口に向うに従い断面積が減少することを特徴とする。
このように、バイパスフィルム孔は先細り形状となっているので、冷却空気がフィルム孔を通る過程で加速される。この結果、バイパスフィルム孔から噴出される冷却空気は主流との速度差が減少されたうえで主流と合流するので、混合損失を低減することができる。したがって、タービン性能を改善することができる。
(4)また、上記の冷却タービン翼において、前記前側フィルム冷却孔と前記後側フィルム冷却孔の少なくとも一つは、噴出口に向うに従い断面積が減少することを特徴とする。
上記の構成によれば、前側フィルム冷却孔と後側フィルム冷却孔の少なくとも一つのフィルム孔から噴出される冷却空気と主流との速度差を減少させることができるので、混合損失を低減することができる。
本発明によれば、フィルム冷却孔から噴出される冷却空気と主流との合流時の混合損失を低減し、タービン性能を改善することができるという優れた効果が得られる。
以下、本発明の好ましい実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
[第1実施形態]
図1(A)は、本発明の第1実施形態にかかる冷却タービン翼10Aの構造を示す断面図である。図1(A)に示すように、冷却タービン翼10Aは、翼の前縁側を構成する前縁部10aと、前縁部10aの後端から後縁までの翼部分を構成し前縁部10aよりも薄肉の中実構造を有する薄肉部10bとを備えている。前縁部10aは内部に冷却空気を通す前側冷却路12とこの前側冷却路12に導入された冷却空気を翼表面に噴き出すための前側フィルム冷却孔7とを有している。前側フィルム冷却孔7は、前縁、背側及び腹側にそれぞれ回転半径方向(翼の高さ方向)に複数設けられており、各孔から冷却空気を噴き出して前縁、背側及び腹側の翼表面をフィルム冷却する。
薄肉部10bは腹側を流れる冷却空気の一部を導入して後縁側に向って背側から噴き出すバイパスフィルム孔8a、8bを有している。本実施形態において、バイパスフィルム孔8a、8bは、翼のコード長方向に間隔をおいて設けられている。また、各位置のバイパスフィルム孔8a、8bは、回転半径方向(翼の高さ方向)に複数設けられており、各孔から冷却空気を噴き出して背側の翼表面をフィルム冷却する。
また、図1(A)に示すように、冷却タービン翼10Aは、腹側を流れる高温ガスが前縁部10aで後縁方向と腹側表面に沿う方向とに分岐して剥離し後縁側の位置で再付着する分離領域Sが形成されるように腹側形状が湾曲している。このため、翼の腹側は、図3に示した従来の冷却タービン翼17の腹側を削り取ったような形状を有している。そして、分離領域Sでは、あたかも肉厚の翼形状があるかのような流れ場が形成される。
したがって、高温ガスの流れが剥離している区間では従来のような肉厚の翼形状は必要でなく、従来の冷却タービン翼(例えば図3に示した冷却タービン翼)に比較して翼厚を非常に薄くすることができ、これにより最大で約50%の軽量化が可能となる。タービン翼が50%軽量化できた場合、軽量化前と同じ遠心力がタービンディスクに作用するまでタービンの回転速度を上げることが可能であるとすれば、従来に比べてタービンの回転速度を40%上げることが可能となり、タービンから取り出せる仕事も同じ割合で増加させることができる。
一方、同様にタービン翼の重量を50%軽量化できた場合であって、回転速度を維持した場合は、タービン翼を支えるタービンディスクに作用する遠心力が半減するため、タービンディスクの重量も半減することが可能となる。これにより、タービンディスクを支えるシャフト、シャフトを支えるケースを軽量化することができる。
いずれにしても、一定のタービン仕事で考えると、ガスタービンの軽量化を大幅に図ることが可能となる。したがって、航空機用ガスタービンエンジンに本発明の冷却タービン翼を適用すれば、エンジンを支える航空機の構造重量もその数倍減少させることが可能となって、航空機積載総重量を増やすことが可能となるため、運航費の低減が図ることができる。
また、前縁、腹側及び背側に前側フィルム冷却孔7を設け、この前側フィルム冷却孔7から噴き出される冷却空気によりフィルム冷却を行うと共に、翼の腹側に設けられた前側フィルム冷却孔7から吹き出される冷却空気の一部をバイパスフィルム孔8a、8bを通して翼の腹側から背側に供給することにより、背側をフィルム冷却する。これにより、翼全体をフィルム冷却することが可能となる。
図1(B)は、図1(A)のB部拡大図である。図1(B)に示すように、バイパスフィルム孔8bは、噴出口に向うに従い断面積が減少する形状すなわち先細り形状を有する。また、B部よりも前縁側に設けられたバイパスフィルム孔8aも同様の先細り形状を有する。バイパスフィルム孔8a、8bから冷却空気が噴出する位置での主流速度は高くなっているが、バイパスフィルム孔8a、8bは上述のように先細り形状となっているので、冷却空気がバイパスフィルム孔8a、8bを通る過程で加速されることにより、バイパスフィルム孔8a、8bから噴出される冷却空気は主流との速度差が減少されたうえで主流と合流するので、混合損失を低減することができる。したがって、タービン性能を改善することができる。
また、全体が中空構造の従来の冷却タービン翼(例えば、図3に示した冷却タービン翼)に先細り形状のフィルム孔を適用しようとした場合、ドリル加工や放電加工では中空部から翼表面へ断面積が減少する形状は加工が不可能であるし、鋳造ではコストが上昇する。これに対し本発明は、バイパスフィルム孔8a、8bを設ける部位は中空構造となっているため、ドリル加工や放電加工によっても容易に先細り形状のフィルム孔を開けることができる。
なお、本実施形態では、バイパスフィルム孔8a、8bの両方を先細り形状としたが、少なくとも一方を先細り形状とした場合でも混合損失の低減効果が期待できる。
また、前側フィルム冷却孔7は、噴出口に向うに従い断面積が減少する形状すなわち先細り形状を有することが好ましい。また、本実施形態のように前側フィルム冷却孔7が翼コード長方向に複数設けられる場合は、そのうちの一部の孔を先細り形状としてもよい。また、前縁に設けられた前側フィルム冷却孔7を先細り形状とすると主流と逆方向に噴出速度が増加するため、前縁以外の部位で後縁側に向って冷却空気を噴出する位置に設けられた前側フィルム冷却孔7を先細り形状とするのが好ましい。また、この場合の前側フィルム冷却孔7の形状は、図1(B)示した先細り形状と同様である。この構成によれば、冷却空気が前側フィルム冷却孔7を通る過程で加速されることにより、前側フィルム冷却孔7から噴出される冷却空気は主流との速度差が減少されたうえで主流と合流するので、混合損失を低減することができる。
[第2実施形態]
図2は、本発明の第2実施形態にかかる冷却タービン翼10Bの構造を示す断面図である。図2に示すように、冷却タービン翼10Bは、翼の前縁側を構成する前縁部10aと、翼の後縁側を構成する後縁部10cと、前縁部10aと後縁部10cの間の翼部分を構成し前縁部10a及び後縁部10cよりも薄肉の中実構造を有する薄肉部10dとを備えている。
前縁部10aは内部に冷却空気を通す冷却路とこの前側冷却路12に導入された冷却空気を翼表面に噴き出すための前側フィルム冷却孔7とを有する。前側フィルム冷却孔7は、前縁、背側及び腹側にそれぞれ回転半径方向(翼の高さ方向)に複数設けられており、各孔から冷却空気を噴き出して前縁、背側及び腹側の翼表面をフィルム冷却する。
前記薄肉部10dは腹側を流れる冷却空気の一部を導入して後縁側に向って背側から噴き出すバイパスフィルム孔8を有する。本実施形態において、バイパスフィルム孔8は、翼コード長方向の中央部付近に設けられているが、この位置よりも前縁側又は後縁側に設けられてもよく、翼コード長方向の複数個所に設けられてもよい。またバイパスフィルム孔8は、回転半径方向に複数設けられており、各孔から冷却空気を噴き出して背側の翼表面をフィルム冷却する。
後縁部10cは翼コード長方向の中央位置よりも後縁側の翼部分を構成しており、内部に冷却空気を通す後側冷却路13とこの後側冷却路13に導入された冷却空気を後縁側に向って翼の背側と腹側に噴き出すための後側フィルム冷却孔9とを有する。後側フィルム冷却孔9は、背側及び腹側にそれぞれ回転半径方向に複数設けられており、各孔から冷却空気を噴き出して背側及び腹側の翼表面をフィルム冷却する。
また、図1(B)に示すように、冷却タービン翼は、腹側を流れる高温ガスが前縁部10aで後縁方向と腹側表面に沿う方向とに分岐して剥離し後縁側の位置で再付着する分離領域Sが形成されるように腹側形状が湾曲している。このため、翼の腹側は、図4に示した従来の冷却タービン翼4aの腹側を削り取ったような形状を有している。そして、分離領域Sでは、あたかも肉厚の翼形状があるかのような流れ場が形成される。
したがって、本実施形態の構成によっても、全体が中空構造の従来の冷却タービン翼に比較して薄肉部10dにおいて翼厚を非常に薄くすることができるので、翼を軽量化することができ、これによりガスタービンを軽量化することができる。また、本実施形態の構成によれば、後側冷却路13を流れる冷却空気により内部からも冷却できるので、後縁部10cの冷却性能を向上させることができる。
薄肉部10dのバイパスフィルム孔8は、噴出口に向うに従い断面積が減少する形状すなわち先細り形状を有する。この形状は、図1(B)示した先細り形状と同様である。このため、冷却空気がバイパスフィルム冷却孔8を通る過程で加速されることにより、バイパスフィルム冷却孔8から噴出される冷却空気は主流との速度差が減少されたうえで主流と合流するので、混合損失を低減することができる。したがって、タービン性能を改善することができる。
また、前側フィルム冷却孔7と後側フィルム冷却孔9の少なくとも一つは、噴出口に向うに従い断面積が減少する形状すなわち先細り形状を有することが好ましい。この場合の前側フィルム冷却孔7と後側フィルム冷却孔9の形状は、図1(B)示した先細り形状と同様である。またこの場合、前縁に設けられた前側フィルム冷却孔7を先細り形状とすると主流と逆方向に噴出速度が増加するため、前縁以外の部位で後縁側に向って冷却空気を噴出する位置に設けられた前側フィルム冷却孔7を先細り形状とするのが好ましい。
この構成によれば、冷却空気が前側フィルム冷却孔7及び/又は後側フィルム冷却孔9を通る過程で加速されることにより、前側フィルム冷却孔7及び/又は後側フィルム冷却孔9から噴出される冷却空気は主流との速度差が減少されたうえで主流と合流するので、混合損失を低減することができる。
以上のように、バイパスフィルム孔8、前側フィルム孔7及び後側フィルム冷却孔9が、噴出口に向うに従い断面積が減少する形状を有することにより、これらの孔から噴出される冷却空気と主流との速度差を減少させることができるので、混合損失を低減することができる。
なお、上記において、本発明の実施形態について説明を行ったが、上記に開示された本発明の実施の形態は、あくまで例示であって、本発明の範囲はこれら発明の実施の形態に限定されない。本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
本発明の第1実施形態にかかる冷却タービン翼の構造を示す断面図である。 本発明の第2実施形態にかかる冷却タービン翼の構造を示す断面図である。 従来の冷却タービン翼の構成を示す図である。 従来の別の冷却タービン翼の構成を示す図である。
符号の説明
7 前側フィルム冷却孔
8、8a、8b バイパスフィルム孔
9 後側フィルム冷却孔
10A、10B 冷却タービン翼
10a 前縁部
10b 薄肉部
10c 後縁部
10d 薄肉部
12 前側冷却路
13 後側冷却路
S 分離領域

Claims (4)

  1. 翼の前縁側を構成する前縁部と、該前縁部の後端から後縁までの翼部分を構成し前記前縁部よりも薄肉の中実構造を有する薄肉部とを備え、前記前縁部は内部に冷却空気を通す前側冷却路と該前側冷却路に導入された冷却空気を翼表面から噴き出すための前側フィルム冷却孔とを有し、前記薄肉部は腹側を流れる冷却空気の一部を導入して後縁側に向って背側から噴き出すバイパスフィルム孔を有し、腹側を流れる高温ガスが前記前縁部で後縁方向と腹側表面に沿う方向とに分岐して剥離し後縁側の位置で再付着する分離領域が形成されるように腹側形状が湾曲している冷却タービン翼において、
    前記バイパスフィルム孔は、翼コード長方向の一箇所又は複数個所に設けられており、噴出口に向うに従い断面積が減少しており、
    前記バイパスフィルム孔は、前記薄肉部における背側の表面と垂直な方向から翼の後縁側に傾いた方向に冷却空気を吹き出すように、当該垂直な方向から翼の後縁側に傾いた方向に延びている、ことを特徴とする冷却タービン翼。
  2. 前記前側フィルム冷却孔は、噴出口に向うに従い断面積が減少することを特徴とする請求項1に記載の冷却タービン翼。
  3. 翼の前縁側を構成する前縁部と、翼の後縁側を構成する後縁部と、前記前縁部と前記後縁部の間の翼部分を構成し前記前縁部及び前記後縁部よりも薄肉の中実構造を有する薄肉部とを備え、前記前縁部は内部に冷却空気を通す前側冷却路と該前側冷却路に導入された冷却空気を翼表面に噴き出すための前側フィルム冷却孔とを有し、前記薄肉部は腹側を流れる冷却空気の一部を導入して後縁側に向って背側から噴き出すバイパスフィルム孔を有し、前記後縁部は内部に冷却空気を通す後側冷却路と該後側冷却路に導入された冷却空気を後縁側に向って翼の背側と腹側に噴き出すための後側フィルム冷却孔とを有し、腹側を流れる高温ガスが前記前縁部で後縁方向と腹側表面に沿う方向とに分岐して剥離し後縁側の位置で再付着する分離領域が形成されるように腹側形状が湾曲している冷却タービン翼において、
    前記バイパスフィルム孔は、噴出口に向うに従い断面積が減少しており、
    前記バイパスフィルム孔は、前記薄肉部における背側の表面と垂直な方向から翼の後縁側に傾いた方向に冷却空気を吹き出すように、当該垂直な方向から翼の後縁側に傾いた方向に延びている、ことを特徴とする冷却タービン翼。
  4. 前記前側フィルム冷却孔と前記後側フィルム冷却孔の少なくとも一つは、噴出口に向うに従い断面積が減少することを特徴とする請求項3に記載の冷却タービン翼。
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