JP3318962B2 - アクロレイン酸化触媒の製造方法 - Google Patents

アクロレイン酸化触媒の製造方法

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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アクロレインを分子状
酸素で酸化してアクリル酸を製造する際に用いる触媒の
製造方法に関する。詳しくはアクリル酸を製造する際に
用いる少なくともモリブデンとバナジウムとを含有する
複合酸化物触媒の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】アクロレインを気相接触酸化してアクリ
ル酸を製造する際に、触媒としてモリブデンとバナジウ
ムを必須成分として含む複合酸化物系触媒を用いること
は、多数提案されている。
【0003】例えば、特公昭41−1775号にはMo
−Vを担体に担持する触媒を、特公昭49−169号に
はMo−V−(Cu/Sn/Fe/Bi)系でVを蓚酸
存在下で導入する触媒を、また特公昭49−11371
号にはMo−V−Cu−(Cr/W)系で、表面積が2
2 /g以下、気孔率が30〜65%、細孔径の90%
以上が50〜1500μである担体を使用する触媒等が
報告されている。
【0004】触媒は一般的に、触媒構成元素を含む原料
および必要により添加剤を、水などの溶媒に溶解または
懸濁させ、これらを混合し、必要に応じて熟成を施し、
その後濃縮し、得られる触媒前駆体を次いで熱処理工程
等を経て製造される。この触媒前駆体の熱処理工程は原
料や添加物から由来する種々の塩や有機物を熱分解する
役割と、更に触媒の本来もつ活性を有効に発現させる役
割とをもっている。熱処理工程は連続した一工程で行う
こともできるし、二つ以上の工程に分離することもでき
る。特に活性発現のために重要な工程であり、通常行わ
れる空気中での焼成以外に以下に示すような例が知られ
ている。
【0005】特公平2−55103号には、Mo−(V
/Nb)−X(Xは任意成分)系において、熱分解工程
を熱交換型容器で間接加熱し、酸素濃度を0.05〜5
%の雰囲気ガス(他はイナートガス)を流通させて行う
方法が報告されている。特公昭58−8894号には、
Mo−V−W−Cu−Cr系において、アンモニア0.
1〜1%の雰囲気下に350〜450℃で間接加熱処理
によって活性化する方法が報告されている。特公昭47
−30515号には、Mo−V−(Te/P/Cr/F
e/Ni/Zr/Sn/Ce)系触媒において、低級脂
肪族炭化水素及び酸素の混合ガス中で焼成する方法が報
告されている。
【0006】また、特公昭44−11647号には、触
媒をアクロレイン、酸素を含む原料ガスで処理すること
により、活性、選択性が増す、いわゆる賦活現象が報告
されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
従来の方法は必ずしも触媒性能が充分ではなく、また特
殊な雰囲気ガスやそれを供給するための装置、熱交換器
型の焼成炉を必要とするなどの欠点があり、工業的に必
ずしも有利な方法ではない。また、原料ガスで賦活させ
た触媒は、初期においては活性がやや低く、反応が定常
状態になるまでに時間がかかるという問題点を有する。
例えば、空気焼成を施さない触媒を反応器に入れてスタ
ートすると、100%負荷にするのに2〜3日を必要と
し、スタートを急ぐあまり操作判断を誤ると、急激な活
性上昇にあい発熱が起こり温度コントロールが出来なく
なる等の欠点がある。
【0008】かかる事情に鑑み、本発明者らは従来より
簡単な方法で、再現性良く、高活性、高選択性のアクロ
レイン酸化触媒を製造する方法について鋭意検討を重ね
た結果、触媒原料を混合、反応させ、蒸発濃縮して得ら
れる触媒前駆体を空気等の中で焼成する代わりに、蒸焼
することにより、また更に空気雰囲気下に焼成すること
により、再現性良く、高活性、高選択性の触媒が得られ
ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、アク
ロレインを分子状酸素で酸化してアクリル酸を製造する
際に用いる少なくともモリブデンとバナジウムとを含有
する複合酸化物触媒を製造する方法において、触媒原料
を混合、反応させ、蒸発濃縮して得られる触媒前駆体を
蒸焼すること、および蒸焼後、更に空気雰囲気下に焼成
することを特徴とするアクロレイン酸化触媒の製造方法
である。
【0010】本発明における触媒組成は、構成元素とし
て少なくともモリブデンとバナジウムとを含有する複合
酸化物であれば特に制限されるものではなく、これらの
必須構成元素のみから成るものの外に、他の成分を含む
ものであってもよい。他の成分としては、例えば銅、コ
バルト、鉄、ビスマス、ニッケル、クロム、マンガン、
マグネシウム、タングステン、アンチモン、ニオブ等が
ある。触媒成分の種類および量比は、希望する触媒活性
に応じて、適宜選択される。また、本触媒は例えば、ア
ルミナ、シリカ、シリカ−アルミナ、シリコンカーバイ
ト、チタニア等の担体を含んでいてもよい。
【0011】本発明の触媒組成を一般式で表すと、例え
ば次のとおりである。 Mo12V 1-6 Cu0-5 (W/Nb)0-6 (Co/Fe/Ni/Mn/Bi/Cr/Sb/Mg
/As/Sn/Sr/Ca) 0-5−(Si/Al/Ti)0-100
【0012】触媒成分の原料については特に規定するも
のではなく、一般に使用されるアンモニウム塩、硝酸
塩、硫酸塩等が用いられる。
【0013】本発明において触媒の製造は、先ず従来実
施されているとおり、触媒構成元素を含む原料および必
要により添加剤を、水などの溶媒に溶解または懸濁さ
せ、これらを混合し、必要に応じて熟成を施し、その後
蒸発、濃縮する。蒸発、濃縮して得られる固形物を乾燥
し、次いで蒸焼する。蒸焼する前に予め空気雰囲気下に
比較的低温で焼成を行ってもよい。すなわち、本発明に
おける触媒前駆体は蒸発、濃縮して得られる固形物、そ
の乾燥物および比較的低温下での空気焼成品等であり、
蒸発、濃縮して得られる固形物から完全に触媒活性を発
現させる前のものである。
【0014】本触媒は使用するにあたっては、打錠成
形、穴明きリング成形、押し出し成形、または支持担体
に付着させる方法、例えばコーティング成形して用いら
れる。この蒸焼は、担持、打錠、押出し等による成形前
または成形後のものを行ってもよく、成形の前後によっ
て本焼成の効果を何ら損なうものではない。
【0015】蒸焼は通常、容器を用いて行われる。この
容器は特別なものではなく、円柱形、円筒形、立方体形
等いずれの形状でもよく、密閉容器でもよいが、容器本
体に蓋が出来るものまたは容器内と外が小さい穴で通じ
ているものなどで、蒸焼のための加熱によって容器内の
ガス膨張および/または触媒前駆体の分解によって発生
するガスが容易に抜け出し、それらのガスが昇温と共
に、容器内に充満しまたは容器外へ放出されるものが好
ましい。触媒前駆体を入れた容器の空間には、空気が残
っていてもよく、あるいは窒素等の不活性ガスに置換し
てあってもよい、また、空気の洩れ込みは少量あっても
よい。
【0016】蒸焼温度は約330〜430℃、好ましく
は360〜400℃で行われる。圧力は特に制限される
ものではないが、好ましくは大気圧から約3気圧の間で
行われる。蒸焼は約1〜10時間、好ましくは2〜7時
間行われる。
【0017】なぜ、本発明方法により高活性高選択性の
ものが再現性よく得られるか、詳細は不明であるが、こ
うして得られた触媒は、X線回折において2θ(Cuκ
α)=22゜にシャープなピーク、27゜付近にブロー
ドなピークを示し、Mo−Vを主成分とする複合酸化物
の結晶相が支配的である。一方、空気流通下で熱処理を
行ったものは、MoO3 の結晶相が多くみられ、またア
ンモニアなど還元性雰囲気のみで焼成するとMoO2
結晶相がみられる。MoO3 、MoO2 などは本触媒反
応には十分な活性がないことが原因ではないかと考えら
れ、本発明の方法では、この反応に活性な複合酸化物を
作るのに有利な雰囲気になっているものと思われる。
【0018】蒸焼して得られた触媒を空気雰囲気下、約
220〜380℃、好ましくは280〜360℃で焼成
することにより、使用開始の初期から高活性にすること
ができ、塩浴温度に比例した温度分布、負荷に比例した
温度分布を示し、100%負荷にするのに3〜12時間
で可能となる。
【0019】この反応は触媒中の格子酸素が関与するい
わゆる酸化還元機構で進行する反応であることが知られ
ているが、蒸焼しただけの触媒は、反応の定常状態に比
べやや還元されすぎている状態にあり、反応初期におい
て、反応に関与する格子酸素の量が足りていないものと
考えられる。空気焼成により触媒をより酸化された状態
にすることにより初期より活性が発現するものと考えら
れる。220℃より低い温度では触媒の酸化が十分でな
く初期活性の上昇が十分でなく、また380℃より高い
温度では酸化されすぎてしまい、MoO3 の結晶があら
われ、定常活性が低下してしまう。
【0020】
【発明の効果】本発明の方法により、従来より簡単な方
法で、再現性良く、高活性、高選択性で、更に反応初期
から高活性のアクロレイン酸化触媒を製造することがで
きる。
【0021】
【実施例】以下に本発明を実施例をあげて説明するが、
本発明はこの実施例に限定されるものではない。アクロ
レイン反応率、アクリル酸収率は次のとおりである。な
お、アクロレインをAcr、アクリル酸をAAと略記す
る。 Acr反応率(%)=(反応したAcrモル数/供給A
crモル数)×100 AA 収率(%)=(生成AA酸モル数/供給Acrモ
ル数)×100
【0022】実施例1(参考例) 水160リットルに硫酸銅(CuSO4 ・5H2 O)8
0.8kgおよび硫酸コバルト(CoSO4 ・7H2
O)30.4kgを溶解した。別に熱水650リットル
にメタバナジン酸アンモニウム(NH4 VO3 )37.
9kg,モノエタノールアミン(H2 NCH2 CH2
H)8.8kgおよびモリブデン酸アンモニウム((N
46 Mo724・4H2 O)228.4kgを溶解
した。両者を混合し、さらに20%シリカゾル(SiO
2 )32.4kgを添加し、撹拌しながら濃縮した。ス
ラリー状で取り出し、空気流通下200℃で14時間乾
燥し、引き続いて250℃で3時間保持した。その後、
通常の方法でアルミナ担体(5φ)に担持成形した(担
持量は約28%)。
【0023】成形品の一部を容器(500mm×350
mm×120mmの蓋付き直方体に3mmφの穴を明け
たもの)1個当たりに13kgの割合で容器に充填し
た。焼成炉に入れ、380℃に昇温し、3時間保持して
蒸焼した。この触媒の酸素を除く組成は、Mo123
3 Co1 Si1 である。
【0024】この触媒20mlを内径19mmφのガラ
ス反応管に充填し、アクロレイン:酸素:窒素:水蒸気
=1:1.1:9.4:5(モル比)の原料ガスを、空
間速度=1200/H(0℃、1気圧基準)で触媒層に
供給して反応させた。原料を供給してから1時間後の反
応成績と15〜20時間後(以下、定常状態という)の
反応成績は以下のとおりであった。一時間後の反応成績
は、反応温度250℃でAcr反応率5.8%、AA収
率4.5%であった。定常状態での反応成績は、反応温
度260℃でAcr反応率99.7%、AA収率96.
2%であった。
【0025】比較例1 実施例1の成形品の一部を8メッシュ金網バスケットに
充填し、空気流通下380℃に昇温し、3時間保持し焼
成した。実施例1と同じ方法で反応させたところ、定常
状態での反応成績は、反応温度270℃でAcr反応率
92.9%、AA収率89.5%であった。
【0026】比較例2 実施例1の成形品の一部を間接加熱型容器に充填して、
窒素ガス流通下380℃で3時間焼成した。実施例1と
同じ方法で反応させたところ、定常状態での反応成績
は、反応温度260℃でAcr反応率94.4%、AA
収率90.8%であった。
【0027】実施例2(参考例) 実施例1の成形品の一部を実施例1の容器のガス抜き穴
にSUSパイプを接続し、さらにその先端に放出弁を設
けて容器内最高圧力が2気圧を越えないようにして、成
形品の充填量は実施例1と同じくして、380℃で3時
間加圧下蒸焼した。その他は、実施例1と同じである。
実施例1と同じ方法で反応させたところ、定常状態での
反応成績は、反応温度260℃でAcr反応率99.7
%、AA収率95.7%であった。
【0028】実施例3(参考例) 実施例1の成形品の一部を完全密閉容器にいれて380
℃で3時間焼成したところ、容器内の最大圧力8気圧ま
で上昇した。実施例1と同じ方法で反応させたところ、
定常状態での反応成績は、反応温度270℃でAcr反
応率99.0%、AA収率93.7%であった。
【0029】実施例4 実施例1の触媒の一部を取出し、開放型容器に入れて空
気流通下300℃で6時間焼成して触媒とした。実施例
1と同じ反応条件で反応させ、原料を供給してから一時
間後の反応成績と定常状態での反応成績は以下のとおり
であった。一時間後の反応成績は、反応温度250℃で
Acr反応率37.1%AA収率36.1%であった。
定常状態での反応成績は、反応温度260℃でAcr反
応率99.4%、AA収率96.1%であった。
【0030】実施例5 実施例1の触媒の一部を取出し開放型容器に入れて空気
流通下320℃で6時間焼成して触媒とした。実施例1
と同じ反応条件で反応させ、原料を供給してから一時間
後の反応成績と定常状態での反応成績は以下のとおりで
あった。一時間後の反応成績は、反応温度250℃でA
cr反応率54.4%AA収率53.0%であった。定
常状態での反応成績は、反応温度260℃でAcr反応
率99.3%、AA収率96.2%であった。
【0031】実施例6 実施例1の触媒の一部を取出し開放型容器に入れて空気
流通下360℃で6時間焼成して触媒とした。実施例1
と同じ反応条件で反応させ、原料を供給してから一時間
後の反応成績と定常状態での反応成績は以下のとおりで
あった。一時間後の反応成績は、反応温度250℃でA
cr反応率79.7%AA収率77.5%であった。定
常状態での反応成績は、反応温度270℃でAcr反応
率99.6%、AA収率95.7%であった。
【0032】実施例7 水20リットルに硫酸銅(CuSO4 ・5H2 O)10
kgおよび硫酸鉄(Fe2 (SO4 3 ・9H2 O)
2.8kgを溶解し、別に水2.5リットルに硝酸(6
3%)1.3kgを混合した酸性水溶液に、硝酸ビスマ
ス(Bi(NO33 ・5H2 O)4.85kgを溶解
し、銅及び鉄の水溶液と混合する。別に熱水130リッ
トルにメタバナジン酸アンモニウム(NH4 VO3 )1
0.5kg,モノエタノールアミン(H2 NCH2 CH
2 OH)1.8kgおよびモリブデン酸アンモニウム
((NH4 6 Mo7 24・4H2 O)42.4kgを
溶解した。両者を混合し、さらに20%シリカゲル(S
iO2 )6kgを添加し、撹拌しながら濃縮した。
【0033】スラリー状で取り出し、空気流通下200
℃で14時間乾燥し、引き続いて250℃で3時間保持
した。その後、通常の方法でアルミナ担体(5φ)に担
持成形した(担持量は、約31%)。成形品の一部を円
筒型容器(本体400mmφ×200mmφ×250m
m、蓋402mmφ×198mmφ×70mm)一個当
たりに15kgの割合で充填し、数個の容器に充填し
た。焼成炉に入れ、380℃に昇温し3時間保持し蒸焼
した。その後、その一部を取出し開放型容器で空気流通
下340℃で6時間焼成して触媒とした。
【0034】この触媒はMo123 Cu3 Fe1 Bi
0.5 Si1 の組成である。アクロレイン:酸素:窒素:
水蒸気=1:1:8:4.5(モル比)の原料ガスを、
空間速度=940/H(0℃、1気圧基準)で触媒層に
供給して反応させた。定常状態での反応成績は反応温度
280℃でAcr反応率99.8%、AA収率97.3
%であった。
【0035】比較例3 実施例7の成形品の一部を8メッシュ金網バスケットに
充填し、空気流通下380℃に昇温し、3時間保持し焼
成した。実施例7と同じ方法で反応させたところ、定常
状態での反応成績は反応温度270℃でAcr反応率9
7.1%AA収率89.5%であった。
【0036】実施例8 水150mlに硫酸銅(CuSO4 ・5H2 O)および
硫酸クロム(CrSO 4 ・7H2 O)13.7gを溶解
した。別に熱水1200mlにメタバナジン酸アンモニ
ウム(NH4 VO3 )46.8g、モノエタノールアミ
ン(H2 NCH 2 CH2 OH)6ml、パラタングステ
ン酸アンモニウム((NH4 101241・5H2 O)6
4.8gおよびモリブデン酸アンモニウム((NH4 6
Mo7 24・4H2 O)211.8gを溶解した。両者
を混合し、さらに20%シリカゾル(SiO2 )30g
を添加し撹拌しながら濃縮した。
【0037】濃縮物をスラリー状で取出し、空気流通下
200℃で14時間乾燥し、引き続いて250℃に昇温
し3時間保持した。その後、リングタブレットに打錠成
形した。その一部を直方体容器(100mm×60mm
×50mmH)に100g充填し、アルミホイールで蓋
をして焼成炉に入れ380℃で3時間焼成した。冷却
後、アルミホイールを取り除き開放型容器にして、空気
流通下320℃で6時間焼成して触媒とした。
【0038】この触媒は、Mo124 Cu2 2 Cr
0.5 Si1 の組成である。実施例1と同じ方法で反応さ
せ定常状態での反応成績は、反応温度270℃でAcr
反応率99.3%、AA収率96.0%であった。
【0039】比較例4 実施例8の成形品の一部を開放型容器に入れ、空気流通
下380℃で3時間焼成して触媒とした。実施例1と同
じ方法で反応させ定常状態での反応成績は、反応温度2
75℃でAcr反応率95.8%、AA収率89.5%
であった。
【0040】実施例9〜12、比較例5〜8 実施例8に準じて表1に示す組成の触媒を作った。ただ
しFe、Ni、Mn、Nbの原料は、Fe2 (SO4
3 ・9H2 O、Ni(NO3 2 ・6H2 O、Mn(N
3 2 ・6H2 O、Nb2 5 を用いた。実施例9〜
12の成形品の一部を開放型容器に入れ、空気流通下3
80℃で6時間焼成して触媒とした(比較例5〜8)。
実施例1と同じ方法で反応させ定常状態での反応成績を
表1に示した。
【0041】
【表1】
【0042】実施例13(参考例) 実施例1の触媒2リットルを内径25.4mmφ鋼鉄製
反応管に充填し、プロピレン(純度95%以上)をモリ
ブデン−ビスマス−鉄−コバルト系触媒の存在下に気相
接触酸化して得られた混合ガスを導入し、最終的に塩浴
温度255℃、空間速度1600/Hrとなるようにし
て反応を行なった。 尚、反応用混合ガスの平均組成は
次の通りであった。 アクロレイン 5.6% プロピレン+プロパン 0.5% アクリル酸+酢酸 0.8% 窒素 54.0% 水蒸気 30.2% 酸素 7.3% その他 1.6% また、スタートアップ方法については、50%負荷まで
は上記反応用ガス組成中の水蒸気濃度を2倍にして、か
つアクロレインおよびアクリル酸濃度を0%から順次5
0%まで増加させる方法をとった。その後上記反応用ガ
ス組成にしてそれを保ちながら50%負荷から100%
負荷へあげた。定常状態での反応成績は、塩浴温度25
5℃でAcr反応率100%、AA収率95.9%であ
った。スタートアップに要した時間は、約36時間であ
った。これは負荷40%の時、触媒層の温度分布がやや
大きくなったため12時間ほど保持したためによる。
【0043】実施例14 実施例4の触媒2リットルを使用して、実施例13と同
様に反応を行った。スタートアップに要した時間は、約
10時間であった。定常状態での反応成績は、塩浴温度
255℃でAcr反応率100%、AA収率96.0%
であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永井 功一 愛媛県新居浜市惣開町5番1号 住友化 学工業株式会社内 (72)発明者 山西 修 愛媛県新居浜市惣開町5番1号 住友化 学工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭49−97793(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01J 21/00 - 37/36 C07C 57/055

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アクロレインを分子状酸素で酸化してア
    クリル酸を製造する際に用いる少なくともモリブデンと
    バナジウムとを含有する複合酸化物触媒を製造する方法
    において、触媒原料を混合、反応させ、蒸発濃縮して得
    られる触媒前駆体を蒸焼した後、更に空気雰囲気下に2
    20〜380℃で焼成することを特徴とするアクロレイ
    ン酸化触媒の製造方法。
  2. 【請求項2】 330〜430℃で蒸焼する請求項1記
    載のアクロレイン酸化触媒の製造方法。
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