JP3316975B2 - 紡機用作業機の走行用レール - Google Patents

紡機用作業機の走行用レール

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JP3316975B2
JP3316975B2 JP27578193A JP27578193A JP3316975B2 JP 3316975 B2 JP3316975 B2 JP 3316975B2 JP 27578193 A JP27578193 A JP 27578193A JP 27578193 A JP27578193 A JP 27578193A JP 3316975 B2 JP3316975 B2 JP 3316975B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は紡機用作業機の走行用レ
ールに係り、詳しくは紡機用作業機が使用する負圧源を
構成するダクトを兼用するのに好適な走行用レールに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】近年省人化、生産性向上のため紡績工場
においても種々の自動化がなされており、精紡機、撚糸
機等の紡機においては、省力化のため粗糸継ぎ、糸継
ぎ、玉揚げ、清掃等の作業の自動化が進んでいる。そし
て、これらの作業を行う作業機は作業の動力源として圧
縮空気あるいは負圧空気等の流体源を使用している。こ
の種の作業機には流体源としてコンプレッサあるいはブ
ロア等を装備し、必要な時期に作動させるようにしたも
のがある。しかし、そのような構成では重量が大きくな
り走行に要する動力消費が多くなるばかりでなく、作業
機が大型化するという問題もある。
【0003】この欠点を解消するため、特開昭58−1
36843号公報等には、流体源に連結されたタンク
(ダクト)を作業機の走行用レールに沿って配設し、そ
のタンクに作業機の作業時停止位置と対応する箇所に連
結部を設けたものが開示されている。又、特開昭50−
20036号公報には紡機に沿って配設された送風主管
と、作業機の作業送風管との接続状態を持続しながら順
次作業位置に至らせるようにしたものが開示されてい
る。この装置では図12に示すように、送風主管80に
可撓性の閉鎖板81を設けた接続口を長手方向に連続し
て設け、該接続口に作業送風管の接続管82を挿入し、
その接続管82を閉鎖板81を連続的に押し開いて走行
させるようになっている。
【0004】又、粗紡機、練条機等の紡機におけるスラ
イバ継ぎ作業の自動化も提案されている(例えば、特開
平2−91233号公報等)。特開平2−91233号
公報に開示されたスライバ継ぎ機にはスライバ把持装置
を有するアームと、スライバピーシングユニットとが装
備されている。そして、スライバ継ぎ機は粗紡機の上方
を移動するクレーンに装備された走行用レールに沿って
移動し、スライバ継ぎ作業時には、紡機に連なる紡出中
のスライバを切断し、紡出中のスライバケンスと並んで
配置された予備ケンスに収容されているスライバの端部
と継ぐスライバ継ぎ作業を行う。スライバ継ぎ作業時に
は不要なスライバ切断端部が生じ、スライバ切断端部は
空のケンス内に捨てられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】特開昭58−1368
43号公報等に開示されたもののように、作業機の作業
時停止位置毎に設けられた連結部を介してタンクと接続
される構成では、作業の開始前と終了毎に各連結部との
接続及び切離し作業が必要となり、その分、次の作業が
遅れるという問題がある。又、タンクに沿って移動しな
がらの連続作業ができないという問題がある。
【0006】又、特開昭50−20036号公報に開示
された装置では、送風主管80と作業機の作業送風管と
の接続状態を持続しながら作業機が移動可能なため、前
記の問題点は解消される。しかし、この装置では可撓性
の閉鎖板81を押し開きながら接続管82が移動するた
め、押し開かれた閉鎖板81と接続管82との間に生じ
るかなり大きな隙間83からの漏れを防止するためのカ
バー84が必要になるという問題がある。又、閉鎖板8
1の開閉が頻繁に行われるため耐久性が悪いという問題
がある。
【0007】又、本願出願人は予備ケンスを配置せず
に、スライバ継ぎ作業を行うスライバ継ぎ機を先に提案
している。この場合は紡出中のスライバの切断後、空の
ケンスと新たに供給されるスライバが収容された満スラ
イバケンスとの交換作業が行われ、その後にスライバ継
ぎ作業が行われる。従って、スライバ継ぎ作業時に生じ
るスライバ切断端部を空のケンス内に捨てることができ
ず、スライバ切断端部を吸引除去するようにしている。
そのため、このスライバ継ぎ機は作業中に負圧源を必要
とする。そして、スライバ継ぎ機を大型化せず負圧源と
連続的に接続された状態で移動可能な構成として、ダク
トの下方を開放するとともに、その開放部をダクトに沿
って周回可能な無端状ベルトの一部で覆い、ベルトの一
部に連結部を設けたものを提案している。この構成では
連結部にスライバ継ぎ機の連結パイプを連結した状態で
移動するとベルトが一体的に移動し、連結パイプを介し
て常にスライバ継ぎ機に負圧が供給される。
【0008】スライバ継ぎ機はケンスの上方を移動する
ため、スライバ継ぎ機の走行用レール及びダクトをケン
スの上方に配設する必要がある。一般に走行用レール及
びダクトをケンスの上方に配設するには、天井から吊下
されたブラケット、床から立設された柱から突設された
ブラケットあるいは柱間に架設された梁から突設された
ブラケットを介して走行用レール及びダクトを支持す
る。しかし、走行用レール及びダクトが独立している場
合は、支持用の部材数が多くなるとともに、取付けに手
間がかかる。又、走行用レールやダクトをブラケットに
取付ける場合は、一般に走行用レールやダクトにボルト
挿通用の孔を形成する必要がある。しかし、紡績工場内
では走行用レールやダクトに対するブラケットの取付け
位置は一定とは限らないので、ブラケットの位置に合わ
せて前記孔を形成する必要があり面倒である。
【0009】本発明は前記の問題点に鑑みてなされたも
のであって、その目的は負圧源や圧縮空気源となるダク
トと接続された状態で作業機が移動可能な構成のダクト
と、作業機の走行用レールの支持ブラケットへの取付け
が容易な紡機用作業機の走行用レールを提供することに
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め本発明の走行用レールは、レールの長手方向に延びる
開口部と、その両側に沿って延びる一対の溝と、前記開
口部と反対側に設けられるとともにレールの外側に開口
部を有する2個のあり溝と、レールの外側に突設されレ
ールの長手方向に延びる支持部とを備えた。
【0011】前記支持部は、レールの外側に形成された
あり溝に嵌合する締付具を介して着脱可能に固定されて
いてもよい。
【0012】
【作用】本発明の走行用レールは、レールの長手方向に
延びる開口部と反対側に設けられた2個のあり溝に、走
行用レールをブラケットに取付けるボルトの頭部あるい
はボルトに螺合するナットが挿入された状態でブラケッ
トに取付けられる。ボルトの頭部あるいはナットは締付
け固定される前は、あり溝に沿って自由に移動できるた
め、ブラケットの位置に合わせて走行用レールに対する
ボルトの位置を簡単に調整できる。開口部の両側に形成
された一対の溝内には無端状のベルトを案内する摩擦抵
抗の少ないガイド部材が嵌入され、ベルトはその両端が
ガイド部材に形成されたガイド溝に遊挿された状態で開
口部全体を覆うように配置される。作業機は作業機の上
部に突設されたブラケットに装備されたローラが支持部
上を転動することにより、走行用レールに沿って移動す
る。そして、ベルトに形成された連結部に作業機の連結
パイプが連結された状態で作業機は移動する。連結パイ
プがベルトの連結部に連結された状態でスライバ継ぎ機
が移動すると、ベルトはレールに形成された開口部を閉
塞する状態でスライバ継ぎ機とともに移動する。作業機
には連結パイプを介して常に負圧又は圧縮空気が供給可
能となる。
【0013】
【実施例】以下、本発明をスライバ継ぎ機の走行用レー
ルに具体化した一実施例を図1〜図8に従って説明す
る。図1に示すように走行用レール1はレール本体2と
支持部としての支持プレート3,4とが別体に形成さ
れ、両者が締付具としてのボルト5及びナット6により
締付け固定されている。
【0014】レール本体2はアルミニウムの押し出し成
形によりほぼ四角筒状に形成され、使用時下側となる壁
面にレール本体2の長手方向に延びる開口部2aが形成
されている。開口部2aの両側には一対のあり溝7が互
いに対向する状態に形成されている。あり溝7はほぼU
字状の断面を有するガイド部材8が嵌入可能に形成され
ている。ガイド部材8は摩擦抵抗の少ない樹脂で形成さ
れている。開口部2aが形成された壁面と反対側の壁面
2bには両あり溝7の底面間の距離より少し短い幅のガ
イド凹部9が長手方向全長に渡って延びるように形成さ
れている。ガイド凹部9の両側にはレール本体2の外側
に向いた開口部を有するあり溝10がガイド凹部9に沿
って延びるように形成されている。あり溝10はナット
11が遊挿可能な形状に形成されている。レール本体2
の内側にはあり溝10と対応する位置に補強用のリブ1
2が形成されている。
【0015】レール本体2の両側壁2cの外側にはあり
溝10と反対側端部に、開口部が側壁2cと直交する方
向に向いたあり溝13が形成されている。あり溝13は
ナット6が遊挿可能な形状に形成されている。両支持プ
レート3,4は鋼材を折り曲げ加工して形成され、所定
間隔でボルト挿入用の孔14が形成された取付け部3
a,4aと、後記する作業機としてのスライバ継ぎ機の
ローラを支持する支持部3b,4bとを備えている。一
方の支持プレート3の支持部3bにはその先端に取付け
部3aと反対側に屈曲された規制部3cが形成されてい
る。両支持プレート3,4はあり溝13に遊挿されたナ
ット6と、支持プレート3,4の外側から座金15及び
孔14を貫通してナット6に螺合するボルト5とにより
レール本体2に締付け固定されている。
【0016】この走行用レール1は例えば粗紡機のスラ
イバ継ぎ作業を行うスライバ継ぎ機の走行用レールとし
て使用される。図2に示すように、粗紡機16の後方
(図2の右方)には粗紡機16にスライバSを供給する
ケンス17が複数列に平行に配置されている。粗紡機1
6の後方にはクリール18が粗紡機16の長手方向(図
2の紙面と直交する方向)と直交する方向に延びるよう
に架設され、フィードローラ19は粗紡機16の長手方
向に沿って延びる状態でクリール18に支持されてい
る。又、フィードローラ19の下方近傍には支持ロッド
20がフィードローラ19と平行に延設されている。ケ
ンス17からのスライバSの立ち上がり位置にはスライ
バSの位置を規制するセパレータ21が、支持ロッド2
0に支持されている。
【0017】図2及び図3に示すように、クリール18
には走行用レール1がケンス17の列の上方において粗
紡機16の長手方向に沿って延びるようにブラケット2
2、ボルト23及びナット11等を介して吊下支持され
ている。ボルト23はブラケット22に固着されたナッ
ト24に螺合してブラケット22からの突出量が調整可
能となっている。そして、ボルト23の先端があり溝1
0内のナット11と螺合し、あり溝10の外側において
ボルト23に螺合する締付けナット25及びナット11
によりレール本体2が締付け固定されている。
【0018】ナット11は締付け固定される前の状態で
はあり溝10に沿って自由に移動可能なため、走行用レ
ール1の固定位置はその長手方向に沿って自由に簡単に
調整できる。従って、取付け用ボルトの挿通位置に対応
して挿通孔を形成する必要のある従来のレールに比較し
て、走行用レール1の取付け位置の調整が簡単で、しか
もボルト挿通用の孔を多数形成する手間が不要となる。
【0019】図4に示すように、レール本体2の両端に
はプーリ26a,26bがブラケット27及びテンショ
ン装置28を介して回動可能に支持されている。両ブラ
ケット27はレール本体2の両端を閉塞する状態でレー
ル本体2に固定されている。レール本体2の第1端部側
に配設されるブラケット27はテンション装置28がレ
ール本体2内に収容されるようにレール本体2の内部に
嵌入された状態で固定されている。そして、ベルト29
の一部が開口部2aを覆う状態でガイド部材8及びガイ
ド凹部9に沿って移動可能に両プーリ26a,26b間
に巻き掛けられている。図3、図4及び図6等に示すよ
うに、ベルト29は上下一対のジョイントプレート30
a,30bによりその両端部が挟持された状態で結合固
定されて無端状となっている。ベルト29及びジョイン
トプレート30a,30bにはレール本体2の内部を外
部と連通させる連結部としての円形の連結孔31が形成
されている。ベルト29は低摩擦でかつ耐摩耗性に優れ
た超高分子量ポリエチレンで形成されている。なお、レ
ール本体2は負圧源としての集綿ボックスに連結パイプ
(いずれも図示せず)を介して連結されている。連結パ
イプには集綿ボックスとレール本体2とを連通状態と遮
断状態とに切り換えるバルブ(図示せず)が設けられて
いる。
【0020】図2及び図3等に示すように、走行用レ―
ル1にはスライバ継ぎ機32が走行可能に支持されてい
る。スライバ継ぎ機32は箱状のハウジング33が駆動
ロ―ラ34a及び被動ロ―ラ34bを装備したブラケッ
ト35を介して走行用レール1に対して懸垂状態で移動
可能となっている。駆動ローラ34aは図示しないモー
タにより駆動され、モ―タの正逆回転によりスライバ継
ぎ機32が走行用レ―ル1に沿って移動する。又、ハウ
ジング33にはスライバ継ぎ機32の横方向の揺れを防
止するため、ガイドローラ36がレール本体2の側壁2
cに当接して転動可能にブラケット37等を介して支持
されている。
【0021】図3及び図5に示すように、ハウジング3
3内には開口部2aと対応する位置に一対のガイドロッ
ド38が上下方向に平行に延びるように固定されてい
る。両ガイドロッド38間にはジョイントブロック39
がブラケット40を介して固定されている。ジョイント
ブロック39には上方及び側方に開放された断面円形の
通路が形成され、支持パイプ41が上部開口に嵌着され
た状態で立設されている。又、側方の開口にはホース4
2の第1端部が連結されている。
【0022】支持パイプ41の上部には支持ブロック4
3が摺動可能に装備されている。支持ブロック43はガ
イドロッド38に対しても摺動可能に支承されている。
支持ブロック43の上部には連結孔31に嵌挿可能な連
結パイプ44が固定されている。支持ブロック43の側
面にはブラケット45が固定され、ブラケット45には
支持部材46が上下方向に延びる状態で固定されてい
る。支持部材46の上部にはカムフォロア47が回動可
能に支持されている。支持ブロック43はガイドロッド
38に巻装されたコイルスプリング48により上方に付
勢され、常には連結パイプ44の上端が連結孔31の下
端より高い位置(連結位置)に配置されるようになって
いる。連結パイプ44は連通孔31と対向する状態で連
結位置に配置されると、連通孔31に嵌挿される。
【0023】図4及び図5に示すように、走行用レール
1の第1端部にはカムフォロア47と係合可能なカム4
9が取付け部4bの側面に固定されている。カム49の
形状は、スライバ継ぎ機32がレール本体2の第1端部
近傍を通過する時にカムフォロア47を上下に往復移動
させる形状に形成されている。カムフォロア47の往復
動の距離は連結パイプ44を連通孔31に対して着脱可
能な距離となっている。
【0024】走行用レール1の第1端部と対応する側の
床面には、レールが走行用レール1と直交する方向に敷
設されている。レール上にはキャリア(いずれも図示せ
ず)が移動可能に配置されている。キャリアはスライバ
継ぎ機32を搭載可能に構成され、スライバ継ぎ機32
をスライバ継ぎ作業を必要とするケンス列と対応する走
行用レール1と対応する位置へ移動させる。キャリアは
走行用レール1の両支持プレート3,4と接続可能な一
対のブリッジレール50(図4及び図5に図示)を備
え、スライバ継ぎ機32はブリッジレール50を経て走
行用レール1上へ移動可能となっている。
【0025】なお、スライバ継ぎ機32には公知の作業
機と同様にキャリアから給電コード(図示せず)を介し
て電源が供給されるようになっている。そして、支持プ
レート3の規制部3cは給電コードが支持部3bから脱
落するのを防止する役割を果たす。
【0026】図7及び図8に示すように、ハウジング3
3の前面にはスライバ導入部51が設けられ、ハウジン
グ33内にはスライバ導入部51対応する位置にスライ
バピーシングユニット(図示せず)が配設されている。
スライバ導入部51の下側には新スライバ用のスライバ
取り込みレバー52が、上側には旧スライバ用のスライ
バ取り込みレバー53がそれぞれ回動可能に装備されて
いる。又、スライバ導入部51と対応する位置には多数
のスライバ押さえ54が一体的に回動可能に装備されて
いる。両スライバ取り込みレバー52,53及びスライ
バ押さえ54は図示しない駆動装置の作用により待機位
置と作用位置とに回動配置されるようになっている。
【0027】スライバ把持アーム55はスライバ継ぎ機
32のスライバ継ぎ作業時の進行方向(図7の矢印方
向)前側となるハウジング33の壁面に配設されてい
る。スライバ把持アーム55を構成する2軸の駆動アー
ムは第1アーム56a及び第2アーム56bからなり、
第1アーム56aは図示しない駆動装置によりその基端
を中心に揺動されるようになっている。第2アーム56
bは第1アーム56aの先端に回動可能に支持され、第
1アーム56aの基端に設けられたモータ57により図
示しない駆動機構を介して揺動される。
【0028】第2アーム56bは中空に形成され、その
先端にスライバ把持装置58が取付けられている。スラ
イバ把持装置58は固定の支持筒(図示せず)が第2ア
ーム56bと直交する状態で基端において第2アーム5
6bに支持されている。支持筒の外側には吸引パイプ5
9が回動可能に遊嵌されている。吸引パイプ59はその
先端がスライバ導入部51と対応可能な長さに形成さ
れ、先端が閉塞されるとともに、先端寄りに吸引口59
aが形成されている。支持筒には吸引口59aと対応す
る透孔(図示せず)が形成されている。支持筒の基端に
はロータリアクチュエータ(ロ―タリソレノイド)60
が固定され、吸引パイプ59はロータリアクチュエータ
60の駆動により、吸引口59aが透孔と対向する開放
位置と、吸引口59aが透孔と対向しない閉塞位置とに
回動可能となっている。
【0029】第1アーム56aの基端近傍にはパイプ6
1が吸引パイプ59と平行に固定されている。パイプ6
1の第1端部はホース42の第2端部に接続され、パイ
プ61の第2端部は蛇腹ホース62を介して第2アーム
56bに接続されている。すなわち、吸引パイプ59
は、第2アーム56b、蛇腹ホース62、パイプ61及
びホース42を介してレール本体2と連通状態となって
いる。
【0030】次に前記のように構成された装置の作用を
説明する。スライバ継ぎ機32はキャリアに搭載された
状態で待機し、制御装置からスライバ継ぎ作業指令信号
を受信すると移動を開始し、ブリッジレール50を通っ
て走行用レール1上へ移動する。なお、スライバ継ぎ機
32の移動に先立って当該走行用レール1と対応するバ
ルブが、集綿ボックスとレール本体2とを連通させる状
態に切り換えられる。
【0031】スライバ継ぎ機32がブリッジレール50
上を移動するときはカムフォロア47は自由な状態にあ
り、連結パイプ44はブリッジレール50の間に突出し
た状態に保持される。この状態では連結パイプ44はベ
ルト29の下面より高い連結位置に配置されている。ス
ライバ継ぎ機32が走行用レール1の第1端部を通過す
る際、カムフォロア47がカム49と係合する。カムフ
ォロア47がカム49と係合を開始した状態(図4の状
態)からスライバ継ぎ機32が走行用レール1の第2端
部側へ移動すると、カムフォロア47はコイルスプリン
グ48の付勢力に抗して支持ブロック43とともに下方
へ押し下げられる。そして、連結パイプ44がテンショ
ン装置28と対向する位置を通過する前に、連結パイプ
44はその上端がベルト29より低い位置(退避位置)
に配置される。従って、スライバ継ぎ機32は連結パイ
プ44がテンション装置28及びベルト29と干渉する
ことなく移動できる。
【0032】そして、カムフォロア47が水平なカム面
と係合する位置(退避位置)に配置された状態で所定距
離スライバ継ぎ機32が移動した後、カムフォロア47
が上昇傾斜するカム面と対応する状態となる。その結
果、支持ブロック43がコイルスプリング48の付勢力
により上昇移動され、連結パイプ44も上昇移動しなが
ら走行用レール1に沿って移動する。移動途中で連結パ
イプ44が所定位置に配置されているジョイントプレー
ト30a,30bの連結孔31に挿入され、その後はベ
ルト29が連結パイプ44を介してスライバ継ぎ機32
と一体的に移動する。そして、図5に示すように、カム
フォロア47とカム49との係合が終了する時点で連結
パイプ44と連結孔31との連結が完了する。
【0033】連結パイプ44と連結孔31とが連結され
ることによりレール本体2の負圧が連結パイプ44、支
持パイプ41、支持ブロック43及びホース42に作用
する。そして、ホース42からパイプ及び第2アーム5
6bを経てスライバ把持装置58に作用する。連結パイ
プ44と連結孔31との連結が完了した後、スライバ継
ぎ機32は走行用レール1の第2端部まで移動する。そ
して、第2端部側から第1端部側へ向かって間欠的に移
動するとともにスライバ継ぎ作業位置で順次停止し、ス
ライバ継ぎ作業を行う。スライバ継ぎ機32が走行用レ
ール1に沿って移動する間、連結パイプ44は連結位置
に保持される。各満ケンスのスライバ継ぎ作業が全て終
了した後、スライバ継ぎ機32がキャリアへ向かって移
動する途中で再びカムフォロア47がカム49と係合す
る状態となる。その状態でスライバ継ぎ機32が移動を
継続するとカムフォロア47が下降移動される。そし
て、ジョイントプレート30a,30bが所定位置に到
達したときに、連結パイプ44は連結孔31との連結が
解除される切離し位置(退避位置)に配置される。その
後、スライバ継ぎ機32はブリッジレール50を通って
キャリア上に復帰する。そして、キャリアはスライバ継
ぎ機32を搭載して、スライバ継ぎ作業を必要とする別
のケンス列と対応する走行用レール1と対応する位置に
移動する。
【0034】スライバ継ぎ機32が走行用レール1に沿
って移動するとき、ベルト29はガイド部材8の溝に沿
って移動する。ベルト29の両側はガイド部材8の溝に
遊挿されているが、レール本体2内が負圧になるとその
吸引作用によりベルト29は上方へ付勢され、ガイド部
材8にベルト29が圧接された状態となり、漏れが防止
される。ベルト44はガイド部材8に圧接された状態で
摺動するが、ベルト29の材質に超高分子量ポリエチレ
ンを使用しているのでベルト44の耐久性はよい。又、
ベルト29とガイド部材8との摩擦抵抗が小さいので、
スライバ継ぎ機32の移動に伴ってベルト29が円滑に
摺動する。
【0035】スライバ継ぎ機32はスライバ継ぎ作業に
先立って切断された仕掛けスライバと、空のケンスと交
換されて配置された満スライバケンス内のスライバとを
接続するスライバ継ぎ作業を行う。スライバ切断作業は
人手あるいは走行レールに沿って移動するスライバ切断
装置によって行われる。切断後のスライバSはフィード
ローラ19から垂れ下がった状態となり、その下方に満
スライバケンス17aが配置される。
【0036】スライバ継ぎ機32は切断スライバSと対
応する所定位置で停止し、図7に示すように、スライバ
取り込みレバー53の作動によりスライバSをスライバ
導入部51に導入する。次いでスライバ把持装置58が
スライバ取り込みレバー53の下方に垂れ下がっている
スライバSの端部を吸引把持した後、下方へ移動されて
スライバSがスライバ取り込みレバー53とスライバ把
持装置58との間で切断される。同時にスライバ押さえ
54が駆動され、スライバSがスライバ導入部51に保
持される。次に吸引パイプ59が開放位置に配置され、
スライバ把持装置58に把持されていたスライバ切断端
部が吸引パイプ59内に吸引される。スライバ切断端部
はレール本体2からの吸引作用により、第2アーム56
b、蛇腹ホース62、パイプ61及びホース42等を経
て回収される。
【0037】次に両アーム56a,56bが駆動され
て、スライバ把持装置58は吸引口59aが満ケンス1
7aのスライバ端部と対応する位置に移動され、スライ
バ端部は吸引口59aに吸引される。その後、吸引パイ
プ59が閉塞位置に配置され、スライバ端部が把持され
る。そして、スライバ押さえ54が解放位置に回動され
た後、スライバ把持装置58が上昇移動され、図8に示
すように、スライバ把持装置58がスライバ取り込みレ
バー53の上方の所定位置に配置された時点で両アーム
56a,56bが停止する。次いでスライバ取り込みレ
バー52が把持位置に回動され、スライバ把持装置58
から満スライバケンス17aに連なるスライバSがスラ
イバ導入部51内に導入される。次にスライバ把持装置
58が上昇移動され、スライバ把持装置58に把持され
ていたスライバSがスライバ取り込みレバー52とスラ
イバ把持装置58との間で切断される。同時にスライバ
押さえ54が駆動される。こうして、前に切断されたス
ライバSの端部に、満スライバケンス17aから新たに
供給されるスライバSの端部が重なった状態となる。
又、吸引パイプ59が開放位置に配置され、スライバ把
持装置58に把持されていたスライバ切断端部が吸引パ
イプ59内に吸引されるとともに、レール本体2を経て
集綿ボックスに回収される。
【0038】次にスライバピーシングユニットが作動さ
れ、スライバ押さえ54により把持された状態にあるス
ライバSの重なった部分の繊維が絡み合ってスライバS
同士が接合される。スライバピーシングユニットによる
スライバSの接合作業完了後、スライバ取り込みレバー
52、スライバ取り込みレバー53及びスライバ押さえ
54が解放位置に回動されると、スライバSがスライバ
導入部51から解放される。その後、スライバ継ぎ機3
2は次の作業位置へと移動し、前記と同様にスライバ継
ぎ作業が行われる。
【0039】走行用レール1はスライバ継ぎ機32の駆
動ローラ34a及び被動ローラ34bを直接支持する支
持プレート3,4が鋼材で形成されているため摩耗もし
難く強度も十分ある。そして、レール本体2がアルミニ
ウムで構成されているため走行用レール1全体として軽
い。
【0040】この実施例の構成では連結パイプ44を連
結位置と、退避位置に移動させる移動タイミング及び移
動範囲の設定がカム機構を利用して行われる。そして、
カム面がスライバ継ぎ機32の移動経路に沿って形成さ
れているため、連結パイプ44と連結孔31との連結及
び切離しをスライバ継ぎ機32が移動しながら行うこと
ができる。又、この実施例の構成ではベルト29がスラ
イバ継ぎ機32により移動され、しかもスライバ継ぎ機
32が元の位置に復帰するため、ベルト29を駆動する
ための駆動源を別に設ける必要がない。
【0041】なお、本発明は前記実施例に限定されるも
のではなく、例えば、走行用レール1上を移動する作業
機の重量が軽い場合は、レール本体2と支持プレート
3,4とを一体に形成してもよい。この場合は支持プレ
ート3,4を固定するあり溝13は不要となり、図9に
示すように、支持部3b,4bが側壁2cと垂直に突設
される。この場合は、走行用レール1をアルミニウムの
押し出し成形のみで簡単に製造できる。図10に示すよ
うに、支持部3b,4bと側壁2cとの間に補強用のリ
ブ63を設けてもよい。又、図11に示すように支持部
3b,4bを側壁2cに対して傾いた状態に形成した場
合は駆動ローラ34a及び被動ローラ34bを円錐台状
とすることにより、ガイドローラ36がなくても横方向
への位置規制が自動的に行われる。支持部3b,4bを
レール本体2と一体に形成する場合は、支持部4bの先
端にも規制部を形成するのが好ましい。この場合は作業
機への供電コードの巻取り装置が走行用レール1のどち
ら側にあっても対応できる。一方、作業機へキャリアか
ら電源を供給する代わりにトロリーダクトから電源を供
給する構成の場合は規制部3cは不要となる。
【0042】又、レール本体2に支持プレート3,4を
固定する際、あり溝13にボルト5の頭を遊挿してナッ
ト6を支持プレート3,4の外側に配置してもよい。走
行用レール1をブラケット22に取付ける際、あり溝1
0にボルト23の頭を遊挿して、ボルト23と締付けナ
ット25でレール本体を締付け固定してもよい。
【0043】又、カム49の形状を連結パイプ44を連
結孔31と連結する位置近傍でのみカムフォロア47を
上下方向に移動させる形状とし、ブリッジレール50側
ではカムフォロア47をコイルスプリング48の付勢力
に抗して連結パイプ44上端がジョイントプレート30
bの下面より低い位置に保持する形状としてもよい。
又、連結パイプ44を連結位置と退避位置とに移動させ
る駆動手段として、カム機構に代えて支持ブロック43
を直接エアシリンダで往復動指せる構成や、支持ブロッ
ク43をラックに固定するとともにラックと噛合するピ
ニオンをモータで駆動する構成としてもよい。
【0044】又、練条機等粗紡機以外の紡機のスライバ
継ぎ作業を行うスライバ継ぎ機の走行用レールに適用し
てもよい。さらには、スライバ継ぎ機に限らず床面の上
方に架設された走行用レールに沿って移動するとともに
負圧あるいは圧縮空気を作業中に使用する作業機の走行
用レールに適用してもよい。
【0045】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、負
圧源や圧縮空気源となるダクトと接続された状態で作業
機が移動可能な構成のダクトを作業機の走行用レールと
兼用でき、しかも支持ブラケットへの取付けが容易とな
る。
【0046】又、請求項2に記載の発明では前記の効果
に加えて、作業機のローラを支持する支持部をレール本
体より強度の大きな材質で構成することができ、作業機
の重量が大きな場合にも、レール本体はアルミニウム等
の軽い材質で形成できるので全体として軽量化を図るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】スライバ継ぎ機用の走行用レールの断面図であ
る。
【図2】走行用レールの支持状態及びスライバ継ぎ機の
支承状態を示す概略側面図である。
【図3】走行用レールの支持状態及びスライバ継ぎ機等
の支承状態を示す断面図である。
【図4】走行用レールとスライバ継ぎ機の連結パイプの
関係を示す一部破断側面図である。
【図5】連結パイプの作用を説明する一部破断側面図で
ある。
【図6】ベルトとジョイントプレートの接続状態を示す
部分平面図である。
【図7】スライバ継ぎ機のスライバ継ぎ作用を示す概略
斜視図である。
【図8】スライバ継ぎ機のスライバ継ぎ作用を示す概略
斜視図である。
【図9】変更例の走行用レールの断面図である。
【図10】変更例の走行用レールの断面図である。
【図11】変更例の走行用レールの断面図である。
【図12】(a)は従来装置の平断面図、(b)は
(a)のB−B断面図、(c)は(a)のC−C断面図
である。
【符号の説明】
1…走行用レール、2…レール本体、2a…開口部、
3,4…支持プレート、3b,4b…支持部、5…締付
具を構成するボルト、6…同じくナット、7…溝として
のあり溝、10,13…あり溝、29…ベルト、30
a,30b…ジョイントプレート、31…連結孔、32
…紡機用作業機としてのスライバ継ぎ機、44…連結パ
イプ。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−100926(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D01H 15/013 D01H 11/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紡機用作業機の走行用レールであって、
    レールの長手方向に延びる開口部と、その両側に沿って
    延びる一対の溝と、前記開口部と反対側に設けられると
    ともにレールの外側に開口部を有する2個のあり溝と、
    レールの外側に突設されレールの長手方向に延びる支持
    部とを備えた紡機用作業機の走行用レール。
  2. 【請求項2】 前記支持部は、レールの外側に形成され
    た有り溝に嵌合する締付具を介して着脱可能に固定され
    ている請求項1に記載の紡機用作業機の走行用レール。
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