JP3315547B2 - 電子写真キャリア用コーティング剤及びそれを用いた電子写真用キャリア - Google Patents

電子写真キャリア用コーティング剤及びそれを用いた電子写真用キャリア

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JP3315547B2 JP33964294A JP33964294A JP3315547B2 JP 3315547 B2 JP3315547 B2 JP 3315547B2 JP 33964294 A JP33964294 A JP 33964294A JP 33964294 A JP33964294 A JP 33964294A JP 3315547 B2 JP3315547 B2 JP 3315547B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真キャリア用コー
ティング剤に関し、特に、キャリア核体粒子の表面に被
覆して硬化させることにより、耐久性、密着性及び環境
安定性に優れた電子写真用キャリアとなるポリエステル
変性シリコーンを主成分とする、電子写真キャリア用コ
ーティング剤、及びそれを用いた電子写真用キャリアに
関する。
【0002】
【従来技術】周知の如く、二成分系乾式複写機の現像剤
は、微細なトナーとそれより大きいキャリアの二成分か
ら構成され、両者を混合撹拌することによって生ずる摩
擦により、トナーとキャリアが各々異なった符号に静電
帯電する。このようにして帯電したトナーを、感光体上
に形成されている静電潜像に静電付着させることによっ
て可視像が形成され、この像を転写シートに転写し、定
着することにより複写が達成される。
【0003】この場合のキャリアとしては、通常酸化さ
せた、または未酸化の鉄粉が使用されるが、これをこの
ままトナーと混合して使用した場合には、トナーに対す
る摩擦帯電特性が不十分な上、使用中にトナーがキャリ
ア表面に固着してトナー膜を形成(スペント化)するた
めに、キャリアの帯電特性が経時的に変化し、結局現像
剤の寿命が短くなるという欠点があった。 更に、乾燥
時と湿潤時ではキャリアの帯電特性の差が大きいという
欠点もあった。
【0004】このような欠点を防止するために、キャリ
ア表面にアクリル樹脂、スチレン−アクリル共重合体、
シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素樹脂等の樹
脂を被覆することが主流となっている。しかしながら、
水酸基含有ポリエステル樹脂やアクリル樹脂等を被覆し
た場合には、イソシアネートやメラミン等で架橋を行う
ため(特開昭59−53875号、同60−59369
号等)、架橋が完全に進行しないと、未反応の水酸基や
イソシアネート基が残存して帯電特性を悪化させるとい
う欠点があった。
【0005】また、アクリル樹脂や、スチレン−アクリ
ル共重合体を被覆した場合には、初期の帯電特性に優れ
ているものの、被膜がもろいために耐久性が劣るという
欠点がある。一方、シリコーン樹脂やフッ素樹脂等につ
いては、これらの樹脂の表面エネルギーが小さいので、
スペント化現象を低下させることができるという点で注
目されている(特開昭54−21730号、同58−4
0557号、特公昭59−26945号、同59−13
1944号等)。
【0006】特にシリコーン樹脂の場合には、モノマー
の選択により多様な分子構造を採り得るため、その選択
により多様な帯電量水準を持つキャリアを作り得るとい
う利点がある上、種々の溶剤に溶解させることができる
のでキャリアの表面に均一に塗布し易く、更に比較的低
温でも硬化を可能とすることもできる等の、数多くの作
業上の利点を有している。
【0007】しかしながら、従来のメチル系シリコーン
樹脂は、アクリル樹脂ほどではないものの、一般に被膜
とした場合の機械的強度が弱いという欠点を有してお
り、長時間使用されるうちに、摩耗、はがれ、クラック
等が発生して、欠落し、その優れた特性を失って複写性
能が低下する等、長時間使用に対する寿命の面では満足
できるものではなかった。
【0008】また、ポリエステル変性シリコーン樹脂は
シリコーン樹脂の機械的強度を補うという点で注目され
ている(特公昭59−8827、特開平2−16025
9号等)。この場合、ポリエステル樹脂とシリコーン樹
脂の反応におけるポリマーとポリマーの相溶性を上げる
必要があるために、フェニル基リッチなシリコーン樹脂
を用いざるを得ない。しかしながら、このようにして得
られたポリエステル変性シリコーン樹脂は、メチル系シ
リコーン樹脂で得られるような良好な帯電特性を得るこ
とができない上、硬化性も悪く、高温加熱処理が必要で
あるという欠点があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明者等は、
帯電特性が良好である上、長寿命のキャリアを得るため
に鋭意検討した結果、アルコキシシラン及び/又はその
部分加水分解縮合物であるアルコキシシロキサンと、1
分子中に少なくとも2個の水酸基を有するポリエステル
樹脂とを混合し、触媒を用いて縮重合反応させることに
より、シリコーン成分中のSi原子に直結する全有機置
換基のうち、メチル基が70モル%以上とメチル基含有
量が高いポリエステル変性シリコーン樹脂を合成するこ
とができること、及びこのポリエステル変性シリコーン
樹脂を使用することにより、キャリア表面に滑り性、撥
水性、剥離性及び流動性に優れる硬化被膜を形成するこ
とができる上、シリコーン樹脂の優れた帯電特性を付与
することができるのみならずスペント化現象も抑制する
ことができること、並びに、ポリエステル樹脂部分の機
械的強度及び密着性によって現像剤の寿命を長くするこ
とができる上、キャリアの帯電特性の温度依存性をも小
さくすることができることを見出し、本発明に到達し
た。
【0010】従って、本発明の第1の目的は、硬化被膜
とした場合の摩耗、はがれ、クラック等が発生し難い
上、スペント化現象の発生をも防止することができ、長
時間の使用に耐え得る、電子写真キャリア用コーティン
グ剤を提供することにある。本発明の第2の目的は、キ
ャリアの帯電特性の温度依存性が小さく、長寿命の電子
写真キャリアを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の上記の諸目的
は、シリコーン成分中ののSi原子に直結する全有機置
換基のうち、メチル基が70%モル以上であるポリエス
テル変性シリコーン樹脂を主成分とすることを特徴とす
る、電子写真キャリア用コーティング剤及びそれを用い
た電子写真用キャリアによって達成された。尚、ここで
言う有機基とは、 〜C 及びC 10 のアルキル基、
フェニル基並びにCF −の中から選択される
である。
【0012】本発明におけるポリエステル変性シリコー
ン樹脂は、一般の塗料やコーティングに使用されるもの
とは異なり、シリコーン成分がモノメチルシロキサン単
位及びジメチルシロキサン単位を多く含み、モノフェニ
ルシロキサン単位及びジフェニルシロキサン単位等が最
小限に抑えられたものである。
【0013】一般に、ポリエステル変性シリコーン樹脂
の製造は、ポリエステル樹脂とフェニル基リッチなシリ
コーン樹脂を脱水又は脱アルコール反応させることによ
り得られる。この反応でメチル基リッチなシリコーン樹
脂を用いると、このシリコーン樹脂とポリエステル樹脂
との相溶性が悪いので反応が進行しにくく、また仕上が
った樹脂も透明性に欠けるという問題がある。従って、
本発明におけるより良好な製法は下記の方法である。
【0014】メチル基リッチなシリコーンポリエステル
を得る好適な製造方法としては、ポリエステル樹脂、ア
ルコキシシラン及び/又はアルコキシシロキサン、触
媒、及び水を混合し、加水分解又は縮重合反応を行なう
方法が挙げられる。即ち、アルコキシシラン或いはアル
コキシシロキサンの加水分解反応が始めに進行し、引き
続いて、生成した加水分解物相互の縮重合によるシリコ
ーン樹脂の生成、及び生成したシリコーン樹脂とポリエ
ステル樹脂との縮重合反応が並行して進行し、一段でポ
リエステル変性シリコーン樹脂が得られる。
【0015】この方法においては、シリコーンがモノマ
ーもしくはオリゴマー状態であるため、相溶性の問題は
ない。更に、このような方法により製造されたポリエス
テル変性シリコーン樹脂は、従来の方法で製造したポリ
エステル変性シリコーン樹脂に比較して硬化性に優れて
おり、硬度が高く、曲げ強度の大き塗膜を形成すること
ができる。本発明においては、上記した、ポリエステル
樹脂の存在下でのシリコーン樹脂の形成のために、アル
コキシシラン及び/又はその部分加水分解縮合物である
アルコキシシロキサンが使用される。
【0016】本発明において使用されるアルコキシシラ
ンの代表例としては、以下のものを例示することができ
る。これらは2種以上を組み合わせて使用しても良い
が、シリコーン成分中のSi原子に直結する全有機置換
基のうち、メチル基が70モル%以上であることが必要
である。なお、Si原子に直結する全有機置換基はメチ
ル基とフェニル基であることが工業的観点から好まし
い。
【0017】また、皮膜硬度を高めるために、モノメチ
ルシロキサン単位及びモノフェニルシロキサン単位を利
用することが好ましいが、耐衝撃性及び柔軟性が必要と
される場合には、ジメチルシロキサン単位及びジフェニ
ルシロキサン単位が利用される。特に、Si原子に直結
する全有機置換基のうち、メチル基が75モル%〜95
モル%となるように配合することが好ましい。
【0018】CH3 Si(OCH3)3 、CH3 Si(OC2 H5)3 、CH3
Si(OC3H7)3、C6 H5 Si(OCH3 )3、C6 H5 Si(OC2H5)3、(C
H3)2 Si(OCH3)2 、(CH3)2 Si(OC2H5)2 、(C6H5)2 Si(OC
H3)2、(C6H5)2 Si(OC2H5)2
【0019】Si(OCH3)4 、Si(OC2H5)4、CH3 CH2Si(OC
H3)3、C3H7Si(OCH3)3 、C4H9 CH2Si(OCH3)3 、C10H21 C
H2Si(OCH3)3 、CF3 C2H4Si(OCH3)3 等。
【0020】またアルコキシシロキサンとして代表的な
ものは、上記したアルコキシシランの部分加水分解縮合
物であり、中でも好ましいものは、平均して2〜4量体
程度のものである。メチル基が95モル%以上であると
反応が進行しにくく、反応に時間がかかる上樹脂溶液の
外観も白化する。また、75モル%以下であるとキャリ
ア材にした場合に帯電量が上がらず、充分な帯電特性を
期待することができない。さらに、塗膜に滑り性や流動
性等を付与する場合には、アルコキシ基を含有したジメ
チルシリコーンを併用することも可能である。
【0021】本発明において、シリコーン樹脂の変性材
として使用されるポリエステル樹脂は、従来から使用さ
れている公知のポリエステル樹脂のうち、1分子中に少
なくとも2個の水酸基を含有するものが使用される。即
ち、この水酸基が、シリコーン樹脂中のシラノール基ま
たはアルコキシ基と縮合することにより、シリコーン樹
脂の変性が行なわれる。かかるポリエステル樹脂は、通
常、飽和多塩基酸と多価アルコール類とのエステル化に
よって容易に得られる。
【0022】上記の飽和多塩基酸としては、例えばイソ
フタル酸、テレフタル酸、無水フタル酸、テトラヒドロ
無水フタル酸、アジピン酸等を、単独もしくは2種以上
を組み合わせて使用することができる。また多価アルコ
ール類としては、エチレングリコール、ジエチレングリ
コール、プロピレングリコール、グリセリン、ネオペン
チルグリコール、トリメチロールエタン、トリメチロー
ルプロパン等を、単独もしくは2種以上組み合わせて使
用することができる。
【0023】エステル化反応に際する飽和多塩基酸と多
価アルコール類との使用割合は、形成されるポリエステ
ル樹脂が1分子中に少なくとも2個の水酸基を有するよ
うにするために、飽和多塩基酸のCOOH基に対して、多価
アルコール類のOH基が過剰となる量、例えばCOOH基1モ
ルに対してOH基が1.02〜3.00モルとする。これによ
り、得られるポリエステル樹脂の酸価は、通常、10以
下、好ましくは5以下となる。
【0024】また、用いるポリエステル樹脂の分子量等
は、目的とする変性シリコーン樹脂の特性等に応じて適
宜決定される。更に、ポリエステル樹脂は、固型のもの
でも良いが、通常、溶剤で50〜95重量%程度に溶解し
て、後述するアルコキシシラン等との反応に供すること
が好適である。かかる溶剤としては、例えば酢酸セロソ
ルブ等のセロソルブ系溶剤、プロピレングリコール等の
グリコール系溶剤、キシレン等の炭化水素系溶剤、その
他、アルコール系、エステル系、ケトン系溶剤が挙げら
れる。これらは、単独で使用しても、2種以上を混合し
て使用してもよい。
【0025】シラン及び/又はシロキサンとポリエステ
ル樹脂の配合量は、シラン及びシロキサン全体の固型分
100重量部に対して、ポリエステル樹脂固形分が3〜
900重量部であることが好ましく、特に10〜100
重量部の配合量であることが好ましい。3重量部以下で
あると、ポリエステル樹脂が有している機械的強度及び
密着性が失われ、耐久性が低下する。900重量部以上
であると帯電量が低く、帯電特性が期待できない。
【0026】本発明のポリエステル変性シリコーン樹脂
に対する溶剤としては、前述したセロソルブ系溶剤、プ
ロピレングリコール系溶剤、炭化水素系溶剤、アルコー
ル系溶剤、エステル系溶剤、ケトン系溶剤等を使用する
ことができる。これらは混合溶剤でもよく、加水分解反
応の際に使用される溶剤と同一であっても、異なっても
よい。
【0027】これらの中でも、溶解性及び安全性の高い
プロピレングリコール系溶剤、具体的にはプロピレング
リコールメチルエーテルアセテート、3−メチル−3−
メトキシブチルアセテート等を使用することが好まし
い。更に、安定性を向上させる目的で、イソプロピルア
ルコール、イソブチルアルコール等のアルコール系溶剤
を少量混合することが好ましい。
【0028】本発明で使用する硬化触媒としては、チタ
ン、錫、亜鉛、コバルト、鉄、アルミニウム、鉛系化合
物またはアミン類が好ましく、これらは併用しても良
い。これらの触媒の具体例としては、テトラブチルチタ
ネート若しくはそのホモポリマー、テトライソプロピル
チタネート若しくはそのホモポリマー、ジブチル錫ジア
セテート、ジブチル錫ジオクトエート、ジブチル錫ジラ
ウレート、または、亜鉛、コバルト、鉄、鉛等のナフテ
ン酸塩もしくはオクチル酸塩;
【0029】γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、
γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(β−ア
ミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−
アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−(β−ア
ミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン等
が挙げられる。これらの硬化触媒の使用量は、樹脂固形
分に対して0.05〜5.0重量%であることが好まし
い。
【0030】本発明において使用されるキャリア核体粒
子の代表的なものは、鉄粉またはフェライトであるが、
その他、ニッケル、コバルト等の磁性金属またはその酸
化物、銅、カーボランダム、ガラスビーズ、二酸化ケイ
素等、キャリア核体粒子の素材として公知のものの中か
ら適宜選択して用いることができる。キャリア核体粒子
の粒子径は、10〜1,000μm、好ましくは20〜
300μmである。
【0031】本発明においては、本発明のポリエステル
変性シリコーン樹脂を主成分とする被覆組成物を、必要
であれば有機溶剤に溶解した後、例えば流動化ベット
法、浸漬法、スプレー法等によってキャリア核体粒子上
に塗布し、次いで乾燥、硬化させる。被覆層の膜厚は
0.1〜20μmであることが好ましい。必要により重
ね塗りすることも可能であり、目的によっては各層の成
分を変えて、重ね塗りすることもできる。
【0032】本発明のシリコーン組成物は、常温または
100〜250℃程度に加熱して硬化させればよい。現
像剤として、キャリヤとともに使用されるトナーについ
ては特に制限がなく、天然樹脂、天然及び合成樹脂を組
み合わせた、改良剤を含む広い材料に、公知の各種合成
染料類を分散させて製造したものを使用することができ
る。
【0033】
【発明の効果】本発明の電子写真キャリア用コーティン
グ剤は、メチル基リッチのポリエステル変性シリコーン
樹脂を主成分としているので、キャリア表面に滑り性、
撥水性、剥離性及び流動性に優れた硬化被覆を形成する
ことができる。また、本発明の電子写真用キャリアは、
帯電特性が良好であるのみならず、その温度依存性が小
さいので環境によって画像品質が影響され難い上、スペ
ント化現象も起り難いので長寿命である。
【0034】
【実施例】以下、本発明を実施例によって更に詳述する
が、本発明はこれによって限定されるものではない。
尚、以下の例において、「部」及び「%」は「重量部」
及び「重量%」を意味し、粘度は25℃における測定値を
表す。
【0035】ポリエステル樹脂の製造 温度計及び還流冷却器を備えた攪拌装置に、トリメチロ
ールエタン 255部、イソフタル酸 245部、3−メチル−
3−メトキシブチルアセテート 40部、及びキシレン 1
00部、を仕込み、 220℃で12時間保持して水及びアルコ
ールを留去した後、3−メチル−3−メトキシブチルア
セテート 190部を投入し、酸価が 3.5で不揮発分が70
%、粘度 2,000ポイズのポリエステル樹脂溶液を得た。
【0036】実施例1.温度計及び還流冷却器を備えた
攪拌装置に、平均組成式が下記化1で表されるシロキサ
ン 101.7部、平均組成式が下記化2で表されるシ
ロキサン 17.5部、既に製造されたポリエステル樹
脂44.7部、プロピレングリコールモノメチルエーテ
ルアセテート 17.9部、キシレン 25部、無水マ
レイン酸0.7部、及び水 18.9部を仕込み、2時間
還流した後、アルコール及び、水を留去しながら120
℃まで昇温した。
【0037】
【化1】
【化2】 次いでキシレン 6.4部及びIBA(イソブチルアル
コール)7.0部を投入し、不揮発分が60.0%で粘
度が115cSt のポリエステル変性シリコーン樹脂
(A)を得た。
【0038】次に、不揮発分が3.33%となるように
トルエンで希釈した本発明の電子写真キャリア用コーテ
ィング剤300gと、キャリア核体粒子である平均粒径
100ミクロンのフェライト1Kgを、流動化ベット装
置(スパイラーフローミニ、フロイント産業(株)製)
に仕込み、得られたポリエステル変性シリコーン樹脂
を、100℃で1時間かけてキャリア核体粒子表面に塗
布した。その後、150℃で30分間加熱して、本発明
の電子写真用キャリアを調製した。
【0039】実施例2.温度計及び還流冷却器を備えた
攪拌装置に、実施例1で使用した前記化1で表されるシ
ロキサン 104部、前記化2で表されるシロキサン
14部、前記ポリエステル樹脂 25.7部、プロピレ
ングリコールモノメチルエーテルアセテート 10.3
部、キシレン 30.4部、無水マレイン酸 0.7部、
及び水18.9部を仕込み、2時間還流した後、アルコ
ール及び水を留去しながら120℃まで昇温した。
【0040】次いでキシレン 10.7部及びIBA
6.0部を投入した後キシレンで調整し、不揮発分が6
0.0%で粘度が80cSt のポリエステル変性シリコー
ン樹脂(B)を得た後、実施例1と全く同様にして本発
明の電子写真キャリア用コーティング剤を調製し、次い
で本発明の電子写真用キャリアを調製した。
【0041】実施例3.温度計及び還流冷却器を備えた
攪拌装置に、実施例1で使用した、前記化1で表される
シロキサン 104部、前記化2で表されるシロキサン
14部、前記ポリエステル樹脂 68.5部、プロピ
レングリコールモノメチルエーテルアセテート 27.
3部、キシレン 16.7部、無水マレイン酸 0.7
部、及び水18.9部を仕込み、2時間還流した後、ア
ルコール及び水を留去しながら120℃まで昇温した。
【0042】次いでキシレン 14.3部及びIBA
8.0部を投入し、その後キシレンで調整し、不揮発分
60.0%、粘度 320cSt のポリエステル変性シリ
コーン樹脂(C)を得た後、実施例1と全く同様にして
本発明の電子写真キャリア用コーティング剤を調製し、
次いで本発明の電子写真用キャリアを調製した。
【0043】比較例1.温度計及び還流冷却器を備えた
攪拌装置に、実施例1で使用した前記化1で表されるシ
ロキサン 67.8部、前記化2で表されるシロテキサ
ン 70部、前記ポリエステル樹脂 56.2部、プロ
ピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 2
2.3部、キシレン 31.4部、無水マレイン酸 0.
9部、及び水 18.9部を仕込み、2時間還流した
後、アルコール及び水を留去しながら120℃まで昇温
した。
【0044】次いでキシレン 15.6部及びIBA
8.7部を投入し、その後キシレンで調整し、不揮発分
60.0%、粘度 440cSt のポリエステル変性シリ
コーン樹脂(D)を得た後、実施例1と全く同様にして
電子写真キャリア用コーティング剤を調製し、次いで電
子写真用キャリアを調製した。
【0045】比較例2.温度計、還流冷却器を備えた攪
拌装置に、実施例1で使用した前記化1で表されるシロ
キサン 95.2部、前記化2で表されるシロテキサン
294部、ジメチルジメトキシシラン 34部、前記
ポリエステル樹脂 279部、プロピレングリコールモ
ノメチルエーテルアセテート 112部、キシレン 6
8部無水マレイン酸 3部、及び水 53部を仕込み、
2時間還流した後、アルコール及び水を留去しながら1
20℃まで昇温した。
【0046】次いでキシレン 67部及びIBA 33
部を投入し、その後キシレンで調整し、不揮発分60.
0%、粘度 340cSt のポリエステル変性シリコーン
樹脂(E)を得た後、実施例1と全く同様にして電子写
真キャリア用コーティング剤を調製し、次いで電子写真
用キャリアを調製した。
【0047】比較例3.撹拌装置、リービッヒ冷却器、
滴下ロート及び温度計を備えたフラスコ内に、前記化1
で表されるシロキサンを96g、ジメチルジメトキシシ
ランを12.0g、平均組成式が下記化3で表されるシ
ロキサンを3.7g及びトルエン135.0gを仕込
み、撹拌下でメタンスルホン酸3.8gを投入した。そ
の後水21.6gを1時間かけて滴下し、30℃で12
時間熟成した。中和後、副生したアルコールを留去し、
水洗した後脱水及びろ過を行った。不揮発分が40%と
なるようにトルエンで希釈し、粘度が5cstで水酸基
量が3.5%(固型分中)のシリコーン樹脂を得た。
【0048】
【化3】 得られたシリコーン樹脂100部に、メチルトリス(メ
チルエチルケトオキシム)シラン12部、ジブチルスズ
ジオクトエートの50%キシレン溶液0.4部及び溶剤
揮発油を、不揮発分が25%になるように添加し、混合
して、粘度が1.5csのシリコーン樹脂(F)を得た
後、実施例1と全く同様にして電子写真キャリア用コー
ティング剤を調製し、次いで電子写真用キャリアを調製
した。
【0049】評価方法 実施例1〜3及び比較例1〜3で得られた電子写真用キ
ャリア96部に、正帯電型トナー(富士ゼロックス
(株)社製トナー(黒)Able3300/1300シ
リーズ)4部を加えてポリビン中で振盪(振盪幅50m
m、振盪速度250回/min)帯電させた後、ブロー
オフ粉体帯電量測定装置(東芝ケミカル(株)製)によ
りトナー帯電量を測定した。本発明の電子写真用キャリ
アの場合の結果を表1に、比較用キャリアの結果を表2
に示した。
【0050】
【表1】
【0051】
【表2】
【0052】表1及び表2の結果は、本発明のキャリア
が、経時によってチャージアップもチャージダウンもな
く安定であるのに対し、フェニル基量の多い比較キャリ
アの場合(樹脂D及びE)には、帯電量が上がらず、樹
脂Fの場合には耐久性が悪く、本発明のキャリアより著
しく劣っていることを実証するものである。
【0053】実施例4〜6.各成分の仕込量を表3のよ
うに変えた他は、実施例1と全く同様にして表3に示し
た、粘度及び外観を有する、不揮発成分が60%のポリ
エステル変性シリコーン樹脂溶液を得た。
【0054】
【表3】 これらの溶液を用いて、実施例1と全く同様にして、本
発明のキャリアを調製し、評価した結果は表4に示した
通りである。
【0055】
【表4】 表4の結果は、(メチル/フェニル)比が75/25以
上であると、特に耐久性に優れることを示すものであ
る。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−173371(JP,A) 特開 平6−130728(JP,A) 特開 平5−341580(JP,A) 特開 平3−220564(JP,A) 特開 平3−27050(JP,A) 特開 平3−1163(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 9/113 C08G 63/91 C09D 167/00 - 167/08 C09D 183/00 - 183/16 C09C 3/10 - 3/12

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコーン成分中のSi原子に直結する
    全有機置換基のうち、メチル基が70モル%以上である
    ポリエステル変性シリコーン樹脂を主成分とすることを
    特徴とする、電子写真キャリア用コーティング剤。但
    し、前記有機置換基は、 〜C 及びC 10 のアルキ
    ル基、フェニル基並びにCF −の中から選択
    される基である。
  2. 【請求項2】 シリコーン成分中のSi原子に直結する
    有機置換基がメチル基とフェニル基であって、それらの
    うちのメチル基が75モル%〜95モル%である、請求
    項1に記載された電子写真キャリア用コーティング剤。
  3. 【請求項3】 ポリエステル変性シリコーン樹脂が、ア
    ルコキシシラン及び/またはその部分加水分解縮合物で
    あるアルコキシシロキサンと、1分子中に少なくとも2
    個の水酸基を含有するポリエステル樹脂とを混合し、触
    媒の存在下で、アルコキシシランの加水分解及びポリエ
    ステル樹脂とシリコーン樹脂との縮重合反応を同時に行
    わせることにより製造されたものである、請求項1又は
    2に記載された電子写真キャリア用コーティング剤。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3の何れかに記載された電子
    写真キャリア用コーティング剤を、キャリア核体粒子の
    表面に被覆硬化させてなる、電子写真用キャリア。
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