JP3314784B2 - ノイズ除去方法、ノイズ除去素子および同素子を有する電気回路 - Google Patents

ノイズ除去方法、ノイズ除去素子および同素子を有する電気回路

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、音質改善素子、電子画
質改善素子等として用いることができるノイズ除去素子
およびそれを有する電気回路に関する。
【0002】
【従来の技術】電気回路のノイズには、交流電力源から
導入されるハム雑音、雷や自動車の点火プラグなどによ
る放電ノイズなどの外部雑音、および抵抗器や半導体素
子などの電子部品の中で電子が熱運動や散乱などの複雑
な挙動をして生じる内部雑音がある。
【0003】これらのノイズの除去、防止技術として、
従来より、ノイズフィルターやノイズカットトランス、
冷却による熱雑音の低減、電磁遮蔽などが知られてい
る。しかし、これら従来のノイズ除去、防止技術は、有
効なノイズ周波数が限られていたり、原信号を歪ませた
りするという問題があった。
【0004】従来、電磁気装置の出力回路には、一般に
コイルを用いている。このコイルに出力信号電流を流す
ことによって、出力信号に応じてコイルに発生する磁界
を変化させる。得られた磁界変化を最終的には電子音響
音波、電子画像表示、記録表示などの所望の形態に変換
している。従来、このような電磁気装置においては、入
力信号に忠実なノイズのない出力を得ることが困難であ
った。
【0005】従来の電磁気装置の出力回路においては、
特に出力信号の電流極性が急激に反転する電流の0点付
近において、コイルや外部磁界との干渉による電磁誘導
電圧が生じ、その結果雑音電流が発生する。そのため、
正規の出力信号に撹乱を受け、この撹乱が繰り返される
ことによって、出力信号の特に0レベル付近などにおけ
る不規則な定在波雑音が発生し成長する。
【0006】また、電磁気装置内には、コイルの他にト
ランス、抵抗器、コンデンサー、半導体素子などの電
気、電子部品が多数接続内蔵されている。上記定在波雑
音を含む出力電流は、これら部品の持つインダクタン
ス、コンダクタンス、キャパシタンスなどの電気的な特
性や、熱雑音あるいは電子の散乱などの材料物性的な特
性の影響をも受ける。その結果、電流の特に0レベル付
近における定在波雑音はさらに助長され、定在波雑音の
干渉によるエネルギーの大きい雑音を発生する。
【0007】これらの定在波雑音は、本来入力信号に忠
実であるべき正規の出力信号に重畳するので、実際には
入力信号を忠実に変換することができない。このような
電磁気装置における雑音は、入力信号の音響、映像、デ
ータ記録などへの再生変換を不正確かつ不明瞭なものと
し、これらの科学的価値、芸術性を喪失させ、かつ人の
視聴覚神経をいたずらに刺激し、社会環境、芸術文化、
精神衛生および科学技術上、極めて大きな悪影響を及ぼ
している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、極めて効果
的に、かつ安価な手段によって、上述した従来の電磁気
装置の雑音の問題を解決するノイズ除去方法、ノイズ除
去素子、および該素子を組込んだ電気回路を提供すると
ともに、入力信号を忠実に再生する電磁気装置を提供す
ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明のノイズ除去方法は、ペルチェ効果とゼーベ
ック効果を同時に利用することを特徴とする。また、本
発明のノイズ除去素子は、異種の導電性材料からなる部
材の接合部を少なくとも1ケ所有し、該部材の少なくと
も二ケ所に電極を形成する素子であって;素子中の各々
の材料の熱電能の絶対値が素子の作動温度において50
μVK-1以上であり、接合部において実質的に整流作用
がないことを特徴とする。
【0010】本発明のノイズ除去素子の部材はバルク
状、膜状など様々な形態であってよく、その製造方法に
は制限はない。本発明の素子の材料として、好ましいも
のは導電形の異なる(p形、n形)の2種の熱電半導体
である。それらは熱電能の絶対値が大きいので、本発明
の目的を達成する良好な素子特性を与えるからである。
【0011】異種の導電性材料からなる部材の接合部と
は、2種類の材料からなる部材が直接接合されている接
合部の他、両者の間に他の材料からなる層が単数層もし
くは複数層介在している接合部をも含む。また、バルク
状あるいは膜状の部材に、異種材料の電極が接合されて
いる部分も、本発明にいう接合部を形成する。図1に、
これらの接合部の概念図を示す。
【0012】接合とは、溶着・ロウ付け・固相拡散接合
などのように両材料が拡散接合している状態ばかりでな
く、機械的な締め付けによる圧着やカシメあるいは液体
の介在下で電気導通を得ているような関係をも含む。要
は、両材料がオーミックな電気的導通状態を保って接し
ていることを指す。好ましくは、適切なロウ材を用いた
ロウ付けによって、過剰な拡散層や有害な反応生成物を
生ずることなく、十分な機械的強度をもって接合する。
【0013】各種材料の熱電能は公知の方法で測定され
る。表1と表2に各種材料の特性の具体例を示す。
【0014】素子の作動温度とはノイズ除去素子が作動
する状態での温度である。一般に常温付近およびそれよ
りやや高めであることが多い。しかし、意図的に加熱さ
れる状態に素子を置いて使用する場合もありうる。加熱
によって素子材料の熱電能の値が素子の性能に有利にな
ることもあるからである。例えば、焼結Bi2 Te3
ついては、p形では450K、n形では360Kくらい
まで、温度上昇とともに熱電能の絶対値が上昇する。
【0015】熱電能の絶対値が50μVK-1以上なけれ
ば、この素子のノイズ除去効果は、意義ある程度には得
られない。この絶対値は大きいほど素子性能上好まし
い。好ましくは100μVK-1以上、さらに好ましくは
200μVK-1以上、特に好ましくは300μVK-1
上である。
【0016】素子の電極は、一般的には、普通の電子回
路に用いる銅線などの配線材を、素子を形成する熱電材
料に接合して形成する。ここで「接合」とは上述したオ
ーミックな電気的導通状態を言う。熱電材料の一部に他
の電子機器の入出力端子等を直接接合する場合は、該
「熱電材料の表面の一部」が電極に該当する。
【0017】本発明の素子では異種材料の接合部におい
て実質的に整流作用がないことが求められる。整流作用
があると、入力信号が歪んでしまうからである。素子の
用途によっては実害の無い程度の整流作用のあるもので
あってもよいというのが「実質的に整流作用がない」と
の意味である。好ましくは、接合部は極性がなく、整流
作用のしきい値は100mV以下である。さらに好まし
くは、整流作用のしきい値は1mV以下である。
【0018】本発明の素子の材料は小さな電気抵抗率
(たとえば常温において1×104 Ω・m以下)である
ことが望ましい。電気抵抗率が大きいと、素子の電気抵
抗を増大させる要因となり、電気機器の出力を低下させ
たり機能を阻害する可能性があるからである。好ましく
は、電気抵抗率は10Ω・m以下、さらに好ましくは
0.1Ω・m以下である。
【0019】本発明の素子の材料は小さな熱伝導率(た
とえば常温において10Wm-1-1以下)のものであっ
てよい。ノイズ除去素子の両端に発生する温度差はきわ
めて短い時間内の過渡的な現象ではあるが、熱伝導率が
大きいと、素子の熱コンダクタンスを増大させる要因と
なり、素子の温度差が低下して、素子のノイズ除去効果
が低下するおそれがある。
【0020】本発明の素子を接続する電気回路はノイズ
除去の必要な電気回路の全てであってよい。この電気回
路には、電源回路、電磁気回路、電子回路、パルス回路
を含む。
【0021】本発明の素子が用いられて特に好ましいの
は、インダクタンス要素(たとえばコイル)を持つ電磁
気回路の最終出力回路においてである。電流が大きくな
った最終出力直前の時点で、ノイズをまとめて取ってし
まうことができるので、雑音除去の技術的・経済的・芸
術的効果が著しいからである。
【0022】本発明の素子の電磁気回路への挿入は、イ
ンダクタンス要素(たとえば出力コイル)への電流回路
中に直列に挿入してもよい。また、前述の回路中に直列
に接続した素子の両電極間に低抵抗体を並列に接続して
もよい。そのような状態でも、ノイズ除去効果があるの
は、素子の抵抗は一般的には極めて低く約1Ω以下であ
るため、電流は素子にも低抵抗部と同様に分流し、素子
に流れる電流によっては、ノイズ除去効果が発生するた
めと思われる。
【0023】本発明のノイズ除去素子および電気回路に
は、当該素子の有する相対熱電能値、素子に流れる電流
値および素子の絶対温度の3つの値に比例したペルチエ
効果による吸熱または発熱が生じる。吸熱か発熱かは当
該素子を流れる電流の方向による。
【0024】このペルチエ効果による吸熱量および発熱
量は、当該素子の電気抵抗によって発生するジュール熱
量と、当該素子を貫流する伝導熱量との双方の影響を受
ける。ところが、本発明における急激な出力電流の変化
に対しては、これらジュール熱量および伝導熱量の影響
は比較的少ない。過渡的には、当該素子接合部およびそ
れに相対する両電極の間に、主としてペルチエ効果によ
る非定常的な温度差が生じる。この温度差は、素子の有
する相対熱電能に比例したゼーベック効果による非定常
的な逆起電力を当該素子両電極部に発生させる。これら
の現象は、当該素子の接合部の接合境界層における電子
の敏速な挙動によって生じるものである。
【0025】上記の非定常的な逆起電力は、定在波の主
たる原因となるコイルのインダクタンスに起因する逆電
磁誘導電圧による電流を、迅速に相殺抑制するように作
用する。その結果として有害な定在波は除去され、入力
信号に忠実な正規の出力信号を維持することになり、ノ
イズのない電磁気装置が実現できる。
【0026】
【実施例】以下に図面を参照して本発明を詳細に説明す
る。図2に本発明のノイズ除去素子の一実施例、図3に
当該素子を用いた音響機器回路、図4に電子画像表示回
路、図5に電子画像表示回路における偏向「のこぎり」
波形を示す。
【0027】図2に示すように、本実施例のノイズ除去
素子(1)は、導電形の異なるp形半導体部材(2)お
よびn形半導体部材(3)の接合部(4)を含む。各部
材の端部の電極接合部(5)、(6)には、リード線の
電極端子(7)、(8)が接続されている。この実施例
のノイズ除去素子は、異種材料の部材の接合部を、中央
の接合部および両端の電極接合部の合計3ケ所有してい
る。図2(a)は、バルク状部材を接合したノイズ除去
素子を示す。図2(b)は、薄膜または厚膜状部材を接
合したノイズ除去素子を示す。図2(c)は、バルク状
部材を接合金属片(9)を用いてΠ形に接合したノイズ
除去素子を示す。図2(d)は素子を直列に複数個接続
したモジュールタイプの素子を示す。
【0028】本実施例のノイズ除去素子の作動原理につ
いて説明する。説明を簡単にするため、p形半導体部材
(2)とn形半導体部材(3)とは熱電能の絶対値、電
気抵抗および熱コンダクタンスは同一とし、また接合部
のハンダは熱電能がほぼ0の金属材料であり、電極
(7)、(8)は熱電能がほぼ0の銅線とする。このよ
うなノイズ除去素子(1)に、例えばp形半導体部材
(2)よりn形半導体部材(3)に電流が流れると、接
合部(4)には同部の熱電能αR4、電流Iおよび接合部
(4)の絶対温度T4 に比例したペルチエ発熱量αR4
4 が生じる。一方、両電極接続部(5)、(6)には
同部の熱電能αR5、αR6と、電流Iおよび電極接続部
(5)、(6)の絶対温度T5 、T6 に比例したペルチ
エ吸熱量αR5IT5 、αR6IT6 が生じる。その結果、
接合部(4)の温度は上昇し、両電極接合部(5)、
(6)の温度は降下する。
【0029】その温度差ΔT(接合部(4)と電極接合
部(5)との間または接合部(4)と電極接合部(6)
との間の温度差ΔT)は、半導体部材の電気抵抗Rによ
るジュール熱量I2 Rと熱抵抗の逆数である半導体部材
の熱コンダクタンスKによる熱貫流量KΔTの影響を受
けて過渡的に変化して定常状態に達する。しかし、本発
明の場合のノイズのような信号電流の急激な変化に対し
ては、ジュール熱量と熱貫流量の影響は比較的少ない。
温度差ΔTは、主としてペルチエ吸熱量および発熱量に
よって、極めて敏速かつ過渡的に変化する。接合部
(4)の温度がTh、電極接続部(5)または(6)の
温度がTc となった時点では、接合部(4)と電極接続
部(5)または(6)の間には、過渡的温度差ΔTt
h −Tc が生じる。
【0030】発生した過渡的温度差ΔTt は、ゼーベッ
ク効果により、熱電能αR5、αR6に比例した過渡的な逆
起電力αR5ΔTt とαR6ΔTt の合計αR4ΔTt を、両
電極間(7)、(8)に与える。p形半導体部材(2)
よりn形半導体部材(3)へ過渡的信号電流が流れる場
合、電極(7)はプラス、電極(8)はマイナスの電圧
極性をもつ。当該素子に流れる信号電流の向きが逆転す
ると、接合部温度と両電極部の温度および電極の電圧極
性が逆になる。
【0031】これらペルチエ吸熱、発熱およびゼーベッ
ク逆起電力は素子の接合部(4)および両電極接合部
(5)、(6)における信号出力に基づく電子の極めて
敏捷な挙動によって生じるものである。それゆえ、この
逆起電力が、電磁気装置のコイル回路に流れる電流の方
向の急激な反転時に、コイルのインダクタンス成分によ
って出力電流の特に0点付近などに発生する、定在波雑
音の原因である逆電磁気誘導電圧を、速やかに相殺抑制
する。その結果、ノイズが除去され、出力信号は入力信
号に忠実な正規な波形に保たれ、出力信号の著しい改善
がもたらされるのである。
【0032】導電形の異なる材料の例としては、表1、
2、3に見られるような金属および化合物半導体をあげ
ることができる。これらの材料は、熱電能の絶対値の大
きな材料である。この中で好適な材料としては、熱電半
導体材料が挙げられる。この材料は、使用する温度領域
において熱電能の絶対値α(μVK-1)が大きく、抵効
率ρ(Ω・m)および熱伝導率κ(Wm-1-1)が低
い。したがって、同一電流に対するペルチエ効果による
温度差ΔTt の発生とゼーベック効果による逆起電力α
ΔTt (V)の発生との両方の効果が大きい。z=α2
ρ-1κ-1は、一般に熱電材料の性能指数と呼ばれ、この
値の大きな導電材料を用いた接合素子が本発明の良好な
ノイズ除去素子であると考えられる。
【0033】ノイズ除去素子に用いる材料の例をさらに
具体的に述べる。現時点においては、性能指数zの大き
いビスマス・テルル系材料、鉛・ゲルマニウム・テルル
系材料、シリコン・ゲルマニウム系材料、セレン化合物
系材料、鉄けい化物材料などが好適である。これらの材
料の製造と特性について述べた代表的文献を以下に示
す。R.B. Horst and L.R. Williams:"Preparation and
Properties of High-Performance (Bi,Sb)2(Te,Se)3 Al
loys", Proc. 4th International Conferenceon Thermo
electric Energy Conversion (ICTEC), Arlington, p.1
19(1982).R.W. Bunce and D.M. Rowe:"The Vacuum Hot-
Pressing of Germanium andSilicon-Germanium Alloy
s", J.Phys., 16D, 941(1977).J.C. Bass and N.B. Els
ner:"Segmented Selenide Thermoelectric Generator",
Proc. 3rd ICTEC, p.8(1980).
【0034】ビスマス・テルル系のp形材料の例として
は、(Sb2Te3)A (Bi2Se3)B(Sb2 Se3)C 、(A=70〜72、B=
23〜27、C=3 〜5)にTeをドナーとして添加したものがあ
る。
【0035】同じ系のn形材料の例としては、(Bi2Te3)
D (Sb2Se3)E(Bi2 Se3)F 、(D=90〜98、E=0 〜50、F =2
〜5)にSbI3、HgBr2 のような金属ハロゲン化物をドナー
として添加したものがある。これらp形およびn形材料
は、何れも常温における熱電能の絶対値は180μVK
-1以上、抵抗率は1×10-5Ω・m以下、熱伝導率は
1.6Wm-1-1以下である。従って、それらの常温に
おける性能指数は何れも2×10-3-1以上である。さ
らにこの性能指数は370K付近まで上昇しつづける。
【0036】次に、部材の成形方法について述べる。バ
ルク状部材は、一方向性凝固による結晶成長法、冷間ま
たは熱間加圧粉末焼結法などの方法によって作ることが
できる。薄膜状もしくは厚膜状の部材は、物理気相蒸着
法(PVD)(真空蒸着法、イオンプレーティング法、
スパッタリング法、反応性イオンプレーティング法
等)、拡散法(CVD法、PCVD法、イオンプランテ
ーション法等)、溶射法(炎溶射法、爆裂法、プラズマ
法)、湿式メッキ法、印刷法、圧延法、押し出し法など
の方法によって作ることができる。また、p−n接合部
をこれら部材の製造工程の途中で同時にまたは連続して
形成することもできる。
【0037】本実施例のノイズ除去素子は、以上の導電
形の異なる半導体材料を少量用いて接合することによ
り、極めて高性能かつ小型、軽量、安価に製造すること
ができる。
【0038】本実施例のノイズ除去素子には、上記ビス
マス・テルル系の常温におけるp形およびn形材料を用
いた。その熱電能の絶対値は200μVK-1、抵抗率は
1×10-5Ω・m、熱伝導率は1.5Wm-1-1であ
る。従って性能指数は2.7×10-3-1である。ま
た、用いた材料小片の寸法は0.4×0.4×1.3mm
〜φ5.0×4.5mmである。それを図2(a)または
(c)の形状にBi−Sn共晶合金の半田接合し、ノイ
ズ除去素子を製作した。
【0039】前記の他、表4に示すノイズ除去素子を作
成し、スピーカ回路やテレビの映像回路等に組込んで、
ノイズ除去効果を確認した。しかし、この接合方法、材
料特性、寸法および形状は、一実施例であって何ら本発
明の請求範囲を拘束するものではない。さらに性能指数
の良い熱電材料が開発されれば、これらは本発明の導電
材料として有効に利用することができる。
【0040】図3は、電磁気装置として音響機器を例に
とり、その増幅回路である音響出力回路とボイスコイル
との結合回路中に、本発明のノイズ除去素子を少なくと
も1個を直列に挿入した本発明の電磁気装置回路の一実
施例である。従来の音響機器には、スピーカとして動電
形と静電形の2種類があったが、現在のスピーカは、ほ
とんどが動電形である。本実施例は、動電形スピーカ回
路に関するものである。
【0041】動電形スピーカでは、ボイスコイルを有す
る振動板すなわち振動系のコイル部がマグネットの磁界
中に置かれている。このコイルに音響電流が流れると、
電磁誘導作用により振動板が振動して音波が放射され
る。理想的には、原音響が無音である場合は、スピーカ
の音響駆動電流は0で、ボイスコイルは振動系の中性点
にあり、スピーカのボイスコイル、すなわち振動板の振
動があってはならない。しかし、このような振動系の中
性点においては、弾性力学的に見ても、微弱な機械的お
よび電磁気的な力に対して、振動板は容易に追従し、雑
音を発生する。
【0042】たとえば、入力信号が大きい値から急に0
となるような状況では、原音響電流による振動系の振動
の後に、速やかに振動板は停止すべきである。ところ
が、振動系に機械的な弾性振動が残存し、この残存量
は、原振動の振幅が大きいほど大きい。この現象は、動
電形スピーカの構造上避けられない。このコイル部の機
械的残振動は、コイルとマグネット磁界との電磁誘導作
用により、逆起電力を発生させ、この逆起電力に起因す
る電流をボイスコイルに流す。この電流は、本来無音で
あるべき中性点領域において、ノイズを放射するため、
本来の音響を不明瞭かつ不快なものにする。
【0043】このノイズは、さらにボイスコイルに帰還
され電気的な干渉が起り、このような現象が繰り返し反
復重畳する。その結果、スピーカからは、これら音響
的、電気的干渉による定在波ノイズ、時には共振、共鳴
などエネルギーの大きい原音にない極めて複雑で有害な
雑音を含んだ再生音響が発生する。この雑音は、ボイス
コイルの中性点において起こり易い。そのため、本来無
音であるべき中性点領域において、原音にない聴覚神経
を苛立たせる不快音が音響機器の再生音に混入し、音質
を阻害している。
【0044】一方、音響機器の増幅回路には50Hz・6
0Hzの電力源から導入されるハム雑音、雷や自動車の点
火栓などによる衝撃性雑音などの外部雑音、および抵抗
器や半導体素子などの電子部品の中で電子が熱運動や散
乱などの複雑な挙動をするために生じる内部雑音などが
存在する。スピーカから発生したこれら雑音を含む音波
は、スピーカ・ケースなどと共鳴し、これがスピーカの
マイクロホン効果によってボイスコイル回路に共鳴電流
を流すこととなるため、エネルギーの大きい雑音に成長
する。
【0045】図3(a)は、モノラルスピーカ(9’)
の回路(10)に本発明のノイズ除去素子1個が直列に
挿入された例を示す。図3(b)は、モノラルスピーカ
(9’)の回路(10)、(11)にノイズ除去素子が
それぞれ1個、計2個が直列に挿入された例を示す。図
3(c)は、ステレオスピーカ(9’)の共通回路すな
わちコモン(12)にノイズ除去素子1個が直列に挿入
された例を示す。図3(d)は、ステレオスピーカ
(9’)の左右両回路(13)、(14)のそれぞれ
に、それぞれ1個ずつのノイズ除去素子が接続挿入され
た例を示す。
【0046】本発明のノイズ除去素子、およびこれを音
響機器とスピーカボイスコイルとの結合回路内に直列に
挿入した回路には、当該素子の有する相対熱電能、それ
に流れる電流およびその絶対温度に比例したペルチエ効
果による吸熱または発熱が生じる。吸熱か発熱かは、当
該素子に流れる音響電流により当該素子に流れる電流の
方向による。
【0047】当該素子(1)がp形半導体部材(2)か
らn形半導体部材(3)に電流が流れる様に接続されて
いるときは、当該素子接合部(4)にはペルチエ発熱が
生じ、電極接合部(5)、(6)にはペルチエ吸熱が生
じる。そのため、当該素子接合部(4)は、電極接合部
(5)、(6)よりも高温となり、当該素子接合部
(4)と電極接合部(5)、(6)との間に温度差を生
じる。また、同時に電極接合部(5)にはプラス、電極
接合部(6)にはマイナスのゼーベック効果による逆起
電力が発生する。この逆起電力は、音響電流が0となっ
たときに発生するコイルとマグネット磁界との相互作用
によって発生する逆電磁誘導起電力を相殺抑制し、その
結果0レベル付近に発生する定在波の原因となる雑音を
抑制する。
【0048】スピーカは、無線通信器、電話器、ラジ
オ、テレビ、ビデオ、テープレコーダ、レコードプレー
ヤ、拡声器、トランシーバなどの音響機器の全てに多用
されているが、本発明のノイズ除去素子(音響改善素
子)は、それら既存の音響機器とボイスコイルとの結合
回路に簡単に追加挿入することができる。
【0049】また、今後生産される音響機器のスピーカ
ボイスコイルには、スピーカ端子部、増幅回路内の音響
出力端子部あるいはボイスコイル回路配線の途中に本発
明の音響改善素子を製造時に、極めて簡単な作業工程で
安価に付加することができる。
【0050】本発明のノイズ除去素子をもつ音響機器の
スピーカは、30〜18000Hzの可聴周波数帯の全域
にわたって、ボイスコイル中性点付近に発生する雑音に
基づく不快音が除去され、極めて良質の音響を放射する
ようになる。
【0051】したがって、本発明は産業上は言うまでも
なく、スピーカ音響による全ての社会環境・芸術文化・
精神衛生上に貢献するところ極めて大である。
【0052】図4は、電磁気装置としてテレビ受像機を
はじめとする電子画像表示装置において、その出力回路
に本発明のノイズ除去素子を用いた本発明の一実施例を
示す。電子画像表示装置には、画像を正しく再現するた
め、同期偏向回路が用いられている。受像側での映像信
号の組立走査を送像側の分解走査のタイミングと一致さ
せるために、この回路は蛍光面に照射する電子ビームの
方向を制御している。一般に、電子画像表示装置では、
受像管のネック部の上下と左右に、水平用および垂直用
2組の偏向コイル(15)および(16)が設けられて
いる。
【0053】図5(a)に示すように、それぞれ水平コ
イルに約15.734KHz 、垂直コイルに約59.94
Hzの周波数と、図の走査線期間ts および帰線期間tb
とをもつ、電流の0点を中心に電流方向が繰り返し変化
する「のこぎり」波電流A−B−Cがコイルに流れる。
それにより、電子ビームに、それぞれのコイルの磁界に
よる力のベクトル和の方向の力を与え、電子ビームを上
下、左右に偏向させ、蛍光面に規定の送査輝点の列すな
わちラスターを得るようになっている。
【0054】偏向コイル回路の空芯部には電子ビームが
走っており、回路内には偏向コイルをはじめトランスな
どのインダクタンス成分をもつ電気部品が含まれてい
る。「のこぎり」波の電流方向の反転する付近の過程、
特にB−Cの期間の電流の0点を切る時点において電磁
誘導による逆起電圧が発生する。この逆起電圧が繰り返
されることによって、「のこぎり」波電流の0レベルを
中心とした領域に不規則な定在波雑音電流を常時、定在
させるようになる。この定在波雑音電流が正規の「のこ
ぎり」波電流に重畳され、図5(b)に示すような、極
めて不規則な波形の「のこぎり」波電流となり、正規の
ラスターからのズレを生じる。その結果、蛍光面に再生
される電子画像表示は極めて不鮮明なものとなる。
【0055】図4に示される、本発明の実施例では、水
平偏向コイル(15)の端子(17)、(18)と水平
偏向出力端子(21)、(22)および垂直偏向コイル
(16)の端子(19)、(20)と垂直偏向出力端子
(23)、(24)とを結合する配線の途中の例えばコ
イル端子(17)と(21)および(20)と(24)
の側に直列に本発明のノイズ除去素子(1)を、それぞ
れ1個挿入する回路構成としたものである。
【0056】この回路構成のうち、例えば水平偏向回路
(15)を例にとって本発明の作用を説明する。水平偏
向出力端子の(22)が「のこぎり」波のプラス極性に
なり、当該素子(1)がn形(3)からp形(2)に電
流が流れるように接続されているとする。このとき、素
子接合部(4)にはペルチエ吸熱、電極接合部(5)、
(6)にはペルチエ発熱が生じ、素子接合部(4)は、
電極接合部(5)、(6)よりも低温となる。そのため
素子接合部(4)と電極接合部(5)、(6)との間に
温度差が生じ、この温度差によって電極接合部(5)に
はプラス、(6)にはマイナスのゼーベック効果による
逆起電力が発生する。
【0057】ゼーベック逆起電力による電流は、「のこ
ぎり」波電流が0点を切る過程で発生して定在波を発生
させる原因となる、電流とコイルとの相互作用による逆
電磁誘導起電圧電流を、相殺抑制する。この効果は、当
該素子および水平偏向出力端子の極性の向きの如何にか
かわらず同様な効果を発揮する。
【0058】同様な現象が、水平および垂直偏向コイル
回路の「のこぎり」波の電流方向の反転の過程において
も起こり、電子画像表示装置の正規の「のこぎり」波形
を常時保持することができる。結果として、極めて正規
のラスターが実現され、入力信号に忠実な鮮明な電子画
像表示を得ることができる。
【0059】カラーテレビの受像管のカソードと映像出
力回路内に当該素子を直列に挿入した実施例(図6)で
は、黒、白、中間色が特に良好になり、小さい文字や表
示が明瞭に表示されるようになった。この結果は、出力
0近辺の波形ばかりではなく、直流バイアスの加わった
波形の上のノイズも有効に除去されることを示してい
る。
【0060】表5に本発明の実施例の確認実験に使用し
たラジオ、テレビ等の機器の具体例を示す。これらの機
器については、表4に示すノイズ除去素子を回路中に挿
入し、ノイズ除去効果を確認した。また、図7に送信器
アンテナ回路にノイズ除去素子を挿入する実施例を、図
8にインバーター回路にノイズ除去素子を挿入する実施
例を示す。
【0061】本実施例のノイズ除去素子の挿入箇所はほ
んの一例を示すものであり、電磁気装置における当該素
子の挿入箇所を限定するものではない。
【0062】
【発明の効果】本発明のノイズ除去素子は、一素子中
でゼーベック効果とペルチエ効果の双方が同時にかつ過
渡的現象として生じる、この両効果に基づく過渡的現
象を利用してノイズ、特に出力電流の0点付近に発生す
る定在波雑音を除去し、従来の熱電冷却素子と異な
り、異種の熱電材料が直接接続しており同部に放・冷熱
板がない、という新規かつきわめて進歩性・有用性に富
むものである。また、本発明の素子は極めて小型軽量か
つ安価で大量に製造することができる。
【0063】本発明のノイズ除去素子をもつ電磁気回路
は、従来の電磁気装置の信号出力回路とコイルとの結合
回路に直列に、当該素子を接続挿入するという極めて簡
単な操作で、実現することができる。
【0064】電磁気装置としては、実施例に挙げた音響
機器および電子画像表示装置の他に、スイッチングレギ
ュレータ、テープレコーダ、ペンレコーダ、入力トラン
ス、マイクロホン、送信用アンテナ、インバータ、コン
バータなど数多く利用されている。本発明のノイズ除去
素子は、それら既存の電磁気装置の信号出力回路とコイ
ルとの結合回路に簡単に追加して挿入することができ
る。また、その効果は顕著であり、当該素子をもつ電磁
気装置回路の発明は、極めて新規かつ有用な発明であ
る。また、電磁気装置ではないが、高速パルス回路、電
子プリント回路、電子配線などで設計上必然的に発生す
るインダクタンスによる定在波、反射波の防止にも、本
発明のノイズ除去素子は有効である。
【0065】また、今後生産される電磁気装置などのコ
イル回路には、出力プリント基板部、コイル端子部、あ
るいはコイル回路配線の途中に本発明のノイズ除去素子
を製造時に、極めて簡単な作業工程で安価に付加するこ
とができる。
【0066】本発明のノイズ除去素子をもつ電磁気装置
などは、出力周波数帯の全域にわたって、コイル回路内
に発生する定在波雑音が除去され、極めて良質の電磁気
装置などを提供するものである。
【0067】したがって、本発明のノイズ除去素子およ
びこれを電磁気装置などにもつ回路は、産業上は云うま
でもなく、電磁気装置などによる全ての社会環境、芸術
文化、精神衛生、科学技術上に貢献するところ極めて大
である。
【0068】
【表1】
【0069】
【表2】
【0070】
【表3】
【0071】
【表4】
【0072】
【表5】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるノイズ除去素子を概念的に示す図
である。
【図2】本発明のノイズ除去素子の一実施例を示す図で
あって、(a)は、バルク状材料を接合した素子を、
(b)は、薄膜・厚膜状材料を接合した素子を、(c)
は、バルク状材料を接合金属片でΠ形に接合した素子
を、(d)は素子を直列に複数個接続したモジュールタ
イプの素子を示す。
【図3】本発明によるノイズ除去素子をもつ音響機器装
置のコイル回路の実施例を示す図であって、(a)、
(b)は、モノラルスピーカ回路に、(c)、(d)
は、ステレオスピーカ回路に当該素子を用いた実施例を
示す。
【図4】本発明によるノイズ除去素子をもつ電子画像表
示装置の水平または垂直偏向コイル回路の実施例を示
す。
【図5】「のこぎり」波形を示す図であって、(a)
は、正規の「のこぎり」波形を、(b)は、定在波雑音
が重畳された不規則な「のこぎり」波形を示す。
【図6】テレビの受像管のカソードと映像出力回路内に
ノイズ除去素子を直列に挿入した実施例を示す。
【図7】送信器アンテナ回路にノイズ除去素子を挿入し
た実施例を示す。
【図8】インバーター回路にノイズ除去素子を挿入した
実施例を示す。
【符号の説明】
(1) ノイズ除去素子 (2) p形半導体部材 (3) n形半導体部材 (4) 接合部 (5) 電極接合部 (6) 電極接合部 (7) 電極 (8) 電極 (9) 接合金属片 (9′)スピーカ・受話器・イヤホン等 (10)モノラルスピーカ配線 (11)モノラルスピーカ配線 (12)ステレオスピーカ配線(コモン) (13)ステレオスピーカ配線(左) (14)ステレオスピーカ配線(右) (15)水平偏向コイル (16)垂直偏向コイル (17)水平偏向コイル端子 (18)水平偏向コイル端子 (19)垂直偏向コイル端子 (20)垂直偏向コイル端子 (21)水平偏向出力回路端子 (22)水平偏向出力回路端子 (23)垂直偏向出力回路端子 (24)垂直偏向出力回路端子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H04R 1/28 310 H04R 1/28 310D 3/02 3/02

Claims (22)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 異種の導電性材料からなる接合部を有す
    る素子を電気回路中に直列に挿入し、該回路に電流を流
    す際に、素子の接合部でのペルチェ発熱又は吸熱によっ
    て素子内に温度差を生じさせ、これによって該温度差に
    起因するゼーベック効果による逆起電力を生じさせ、該
    逆起電力を用いて、回路内インダクタンス成分の作用に
    よって生じる逆電磁気誘導電圧を相殺抑制することを特
    徴とするノイズ除去方法。
  2. 【請求項2】 異種の導電性材料からなる部材の接合部
    を少なくとも1ケ所有し、該部材の少なくとも二ケ所に
    電極が形成され、該接合部に電流が流れる際のペルチェ
    発熱又は吸熱によって生じる温度差に起因するゼーベッ
    ク効果による逆起電力が、インダクタンス成分の作用に
    よって生じる逆電磁気誘導電圧を相殺抑制するようにし
    素子であって;素子中の各々の材料の熱電能の絶対値
    が素子の作動温度において50μVK-1以上であり、接
    合部において実質的に整流作用がないことを特徴とする
    ノイズ除去素子。
  3. 【請求項3】 上記各々の材料の熱電能の絶対値が素子
    の作動温度において100μVK-1以上である請求項
    記載のノイズ除去素子。
  4. 【請求項4】 上記各々の材料の熱電能の絶対値が素子
    の作動温度において200μVK-1以上である請求項
    記載のノイズ除去素子。
  5. 【請求項5】 上記各々の材料の熱電能の絶対値が素子
    の作動温度において300μVK-1以上である請求項
    記載のノイズ除去素子。
  6. 【請求項6】 2種の導電性材料からなる部材の接合部
    と、各々の部材の表面に設けられた電極とを有し、該接
    合部に電流が流れる際のペルチェ発熱又は吸熱によって
    生じる温度差に起因するゼーベック効果による逆起電力
    が、インダクタンス成分の作用によって生じる逆電磁気
    誘導電圧を相殺抑制するようにした素子であって;2種
    の材料の熱電能の絶対値が素子の作動温度において50
    μVK-1以上であり、接合部において実質的に整流作用
    がないことを特徴とするノイズ除去素子。
  7. 【請求項7】 上記2種の材料の熱電能の絶対値が素子
    の作動温度において100μVK-1以上である請求項
    記載のノイズ除去素子。
  8. 【請求項8】 上記2種の材料の熱電能の絶対値が素子
    の作動温度において200μVK-1以上である請求項
    記載のノイズ除去素子。
  9. 【請求項9】 上記2種の材料の熱電能の絶対値が素子
    の作動温度において300μVK-1以上である請求項
    記載のノイズ除去素子。
  10. 【請求項10】 2個の電極を有する1種類の導電性材
    料の部材と該電極との接合部に電流が流れる際のペルチ
    ェ発熱又は吸熱によって生じる温度差に起因するゼーベ
    ック効果による逆起電力が、インダクタンス成分の作用
    によって生じる逆電磁気誘導電圧を相殺抑制するように
    した素子であって;該材料の熱電能の絶対値が作動温度
    において50μVK-1以上であり、実質的に整流作用が
    ないことを特徴とするノイズ除去素子。
  11. 【請求項11】 上記材料の熱電能の絶対値が作動温度
    において100μVK-1以上である請求項10記載のノ
    イズ除去素子。
  12. 【請求項12】 上記材料の熱電能の絶対値が作動温度
    において200μVK-1以上である請求項10記載のノ
    イズ除去素子。
  13. 【請求項13】 上記材料の熱電能の絶対値が作動温度
    において300μVK-1以上である請求項10記載のノ
    イズ除去素子。
  14. 【請求項14】 n形半導体材料の部材とp形半導体材
    料の部材とが直接またはハンダ層を介して接合している
    接合部と、各々の部材の表面に設けられた電極とを有
    し、該接合部に電流が流れる際のペルチェ発熱又は吸熱
    によって生じる温度差に起因するゼーベック効果による
    逆起電力が、回路内インダクタンス成分の作用によって
    生じる逆電磁気誘導電圧を相殺抑制するようにした素子
    であって;両材料の熱電能の絶対値が素子の作動温度に
    おいて50μVK-1以上であり、接合部において実質的
    に整流作用がないことを特徴とするノイズ除去素子。
  15. 【請求項15】 上記両材料の熱電能の絶対値が素子の
    作動温度において100μVK-1以上である請求項14
    記載のノイズ除去素子。
  16. 【請求項16】 上記両材料の熱電能の絶対値が素子の
    作動温度において200μVK-1以上である請求項14
    記載のノイズ除去素子。
  17. 【請求項17】 上記両材料の熱電能の絶対値が素子の
    作動温度において300μVK-1以上である請求項14
    記載のノイズ除去素子。
  18. 【請求項18】 少なくとも、請求項ないし17のい
    ずれか1項記載のノイズ除去素子1個を、回路中に有す
    ることを特徴とする電気回路。
  19. 【請求項19】 少なくとも、請求項ないし17のい
    ずれか1項記載のノイズ除去素子1個が、インダクタン
    ス要素と直列に挿入されていることを特徴とする電磁気
    回路。
  20. 【請求項20】 上記電磁気回路が音響機器のスピーカ
    回路であり、上記インダクタンス要素が該回路中のボイ
    スコイルである請求項19記載の電磁気回路。
  21. 【請求項21】 前記電磁気回路が電子画像表示装置の
    偏向コイル回路であり、上記インダクタンス要素が該回
    路中の偏向コイルである請求項19記載の電磁気回路。
  22. 【請求項22】 上記電磁気回路がテレビの映像出力回
    路であり、上記インダクタンス要素が該回路中の受像管
    のカソードである請求項19記載の電磁気回路。
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