JP2002369282A - スピーカ装置 - Google Patents

スピーカ装置

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JP2002369282A JP2001175413A JP2001175413A JP2002369282A JP 2002369282 A JP2002369282 A JP 2002369282A JP 2001175413 A JP2001175413 A JP 2001175413A JP 2001175413 A JP2001175413 A JP 2001175413A JP 2002369282 A JP2002369282 A JP 2002369282A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ボイスコイルの始端と終端の間に生じる逆起電
力成分を、リード接続部の存在に起因する悪影響を生じ
ることなく効率良くメインアンプ部の帰還制御部に供給
することができるスピーカ装置を提供する。 【解決手段】スピーカ14のフレーム14aの底部に磁
気ギャップ18が形成され、その内部には、ボイスコイ
ル19が巻回されたボビン20が配設されている。ボイ
スコイル19の始端に連続するリード部は、ボビン20
の表面に沿って延設された後に振動板22の表面に沿っ
て延設され、錦糸線24,26のそれぞれの片端に共通
接続されている。錦糸線24,26のそれぞれの他端
は、入力端子部24aと検出端子部26aとされてい
る。また、ボイスコイル19の終端に連続するリード部
にも同様の錦糸線25,27が設けられている。入力端
子部24aは、メインアンプ部1のホット信号端子7に
信号ラインL1を用いて接続され、錦糸線26の検出端
子部26aは、リモート検出ラインL3を用いて第1リ
モート検出端子9に接続されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、音声信号を供給し
て駆動されたボイスコイルに生じる逆起電力成分に起因
する特性劣化を防止したスピーカ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】磁界中に配設されたボイスコイルに音声
増幅回路の出力信号を供給することによって所定の放音
を行うスピーカ装置は、ボイスコイルが出力信号によっ
て駆動されるときに逆起電力が発生する。この逆起電力
の成分はスピーカ放音の歪みとなったり、ドライブ能力
が低下したり、ダンピングファクターの低下等々の悪影
響が生じる。
【0003】これを解消するために、例えば図7に示す
ように構成したスピーカ装置が、例えば実開昭57−4
1384に開示された技術として存在する。即ち、所定
の音声信号INを増幅するためのメインアンプ部1は、
正電源部2と負電源部3の各出力電圧が供給されるアン
プ部4の非反転入力端+に音声入力信号INのホット側
が供給され、アンプ部4の出力端がホット信号端子7に
接続され、正電源部2と負電源部3のそれぞれの接地端
が「メインアンプ部1の基準電位端」としてコールド信
号端子8に接続されている。このアンプ部4の反転入力
端−に抵抗でなる負荷5と負荷6のそれぞれの片端が接
続され、負荷5の他端が第1リモート検出端子9に接続
され、負荷6の他端が接地されると共に、第2リモート
検出端子10に接続されている。
【0004】スピーカ11は、そのボイスコイルの始端
と終端のそれぞれに錦糸線等のリード線部を介して接続
されたホット入力端子12とコールド入力端子13が設
けられていて、ホット入力端子12は、信号ラインL1
を介してホット信号端子7に接続され、コールド入力端
子13は、信号ラインL2を介してコールド信号端子8
に接続されている。
【0005】ホット入力端子12は、リモート検出ライ
ンL3を介して第1リモート検出端子9に接続され、コ
ールド入力端子13は、リモート検出ラインL4を介し
て第2リモート検出端子10に接続されている。
【0006】従って、図7に示すスピーカ装置は、メイ
ンアンプ部1に入力信号INが供給されることによって
所定のゲインで増幅された出力がホット信号端子7とコ
ールド信号端子8から出力され、この出力が「信号ライ
ンL1と信号ラインL2」と「ホット入力端子12とコ
ールド入力端子13」を介してスピーカ11のボイスコ
イルに供給されることによって所定の放音がなされる。
【0007】このとき、スピーカ11のボイスコイルに
は当該コイルが駆動されることに伴って逆起電力成分が
発生し、その1つの極性の成分が負荷5に供給され、他
の極性の成分が負荷6の他端(接地端)に供給されるこ
とによってメインアンプ部1における帰還制御がなされ
ることによって、スピーカ放音の歪みが改善されたり、
ドライブ能力の低下が防げたり、ダンピングファクター
の低下等々の悪影響を解消させることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来のスピーカ装置
は、ボイスコイルに生じる逆起電力成分による悪影響を
防止するための検出点がスピーカ本体に設けられたホッ
ト入力端子とコールド入力端子であったので、ある程度
の改善が達成できるものの、1つの端子に対して、本来
の音声信号を流す機能と逆起電力検出の機能とが兼用し
て用いているためにボビンに巻回されているボイスコイ
ルの始端または終端から当該端子までに介在される錦糸
線等で形成されるリード接続部の影響が無視できず、そ
の改善が熱望されている。
【0009】そこで、本発明の目的は、ボイスコイルの
始端と終端の間に生じる逆起電力成分を、リード接続部
の存在に起因する悪影響を生じることなく効率良くメイ
ンアンプ部の帰還制御部に供給することができるスピー
カ装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明によるスピーカ装置は、次に記載するような
特徴的な構成を採用している。
【0011】(1)ボイスコイルの始端と終端のそれぞ
れを第1および第2リード線部を介して接続した第1お
よび第2接続端子と、前記ボイスコイルの始端と終端の
それぞれに、第3および第4リード線部を介して接続し
た第3および第4接続端子と、前記第1および第2接続
端子を、音声増幅回路の基準電位端と出力端のそれぞれ
に接続する第1接続手段と、前記第3および第4接続端
子を前記音声増幅回路に含まれる帰還回路部に接続する
第2接続手段と、前記第1および第2接続端子に前記音
声増幅回路の出力信号が供給されて前記ボイスコイルが
駆動されたときに、該ボイスコイルに生じる逆起電力成
分を、前記第3および第4接続端子を介して前記帰還回
路部に供給し、該逆起電力成分に基づく放音特性劣化を
補償する帰還制御手段とを具備するスピーカ装置。
【0012】(2)前記(1)の第1および第2リード
線部は、錦糸線を含んで構成するスピーカ装置。
【0013】(3)前記(1)の第3および第4リード
線部は、錦糸線を含んで構成するスピーカ装置。
【0014】(4)前記(1)の帰還制御手段は、正帰
還量を制御するように構成するスピーカ装置。
【0015】(5)前記(1)の帰還制御手段は、負帰
還量を制御するように構成するスピーカ装置。
【0016】(6)前記(1)の第3および第4リード
線部は、前記ボイスコイルの始端と終端のそれぞれに接
続された導体箔帯部材を含んで構成するスピーカ装置。
【0017】(7)前記(6)の導体箔帯部材は、前記
ボイスコイルの始端または終端が接続されると共に、前
記第1または第2リード線部が接続される第1接続部位
と、前記第3または第4リード線部が接続される第2接
続部位の間を幅狭になるように構成するスピーカ装置。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を用いて詳細に説明する。先ず、第1の実施の形
態について説明する。なお、本実施形態は図7を用いて
説明したメインアンプ部1と同様のものを用いた例であ
るので、その構成と動作の説明は省略し、異なる点につ
いて詳細に説明する。
【0019】図1において、メインアンプ部1に接続さ
れるスピーカ14の枠体を構成するフレーム14aの底
部にセンターポール15が配設され、これに厚円板状の
マグネット16の片側の板面が密接して固定され、他側
の板面にプレート17が密接して固定され、センターポ
ール15の中心柱の周面とプレート17の内周面との間
に所定間隙が保たれた磁気ギャップ18が形成されてい
る。
【0020】磁気ギャップ18の内部には、下位にボイ
スコイル19が巻回されたボビン20が配設され、当該
ボビン20の上位は、同心円状の波型のダンパー21の
中心部に固定され、当該ダンパー21の周縁部がフレー
ム14aに固定されている。
【0021】ボビン20の上部は、円錐筒の頂部を円状
に欠落させた振動板22が固定され、この振動板22の
頂部にはキャップ23が固定され、振動板22の開放縁
部はエッジ部22aを介してフレーム14aに固定され
ている。
【0022】ボビン20に巻回されたボイスコイル19
の始端に連続するリード部は、図1には表現されていな
いがボビン20の表面に沿って延設された後に振動板2
2の表面に沿って延設され、そのリード部が錦糸線24
と錦糸線26のそれぞれの片端に共通接続されている。
この錦糸線24の片端は、図2に拡大して示すように振
動板22に穿設された孔に挿入され、ボイスコイル19
から延び出すリード部19aと一体になるように半田接
続部24bでもって固定されている。また、錦糸線26
の片端も半田接続部24bの近傍に設けられる半田接続
部でもって固定されている。
【0023】このように片端がボイスコイル19の始端
から延び出すリード部19aに共通接続された錦糸線2
4と錦糸線26のそれぞれの他端は、フレーム14aに
設けられた絶縁部14bに固定された入力端子部24a
と検出端子部26aとされている。また、ボイスコイル
19の終端に連続するリード部には、錦糸線25と錦糸
線27のそれぞれの片端が半田接続部25bと半田接続
部27bとして共通接続され、この錦糸線25と錦糸線
27のそれぞれの他端は前述の絶縁部14bと同様の絶
縁部14cに固定されて入力端子部25aと検出端子部
27aとされている。
【0024】従って、ボイスコイル19の始端と終端の
それぞれを錦糸線24と錦糸線25を介して接続した第
1および第2接続端子が、入力端子部24aと入力端子
部25aとして構成され、ボイスコイル19の始端と終
端のそれぞれに、錦糸線26と錦糸線27を介して接続
した第3および第4接続端子が検出端子部26aと検出
端子部27aとして構成される。
【0025】また、入力端子部24aと入力端子部25
aを、メインアンプ部1の基準電位端と出力端のそれぞ
れに接続する第1接続手段が信号ラインL1と信号ライ
ンL2によって構成され、検出端子部26aと検出端子
部27aメインアンプ部1に含まれる負荷5と負荷6に
接続する第2接続手段が構成される。
【0026】よって、入力信号INをメインアンプ部1
のアンプ部4によって増幅した出力がホット信号端子7
とコールド信号端子8から信号ラインL1と信号ライン
L2を介して入力端子部24aと入力端子部25aに供
給されると、その信号が錦糸線24と錦糸線25を介し
てボイスコイル19に供給されて所定の放音動作がなさ
れる。
【0027】このとき、ボイスコイル19が駆動される
ことに伴って、当該ボイスコイル19に生じる逆起電力
成分は、錦糸線26と錦糸線27を介して検出端子部2
6aと検出端子部27aに伝達されリモート検出ライン
L3とリモート検出ラインL4を介して負荷5と負荷6
に帰還されるので当該逆起電力成分の打ち消しがなされ
放音特性の劣化が補償される。
【0028】ここで、ボイスコイル19の始端に共通的
に接続される錦糸線24,26の接合構造と、ボイスコ
イル19の終端に共通的に接続される錦糸線25,27
の接合構造は、今までの説明とは異なり、ボイスコイル
の始端と終端のそれぞれに接続された導体箔帯部材を含
んで例えば図3に示すように構成してもよい。
【0029】即ち、ダンパー21と振動板22に固定さ
れるボビン20に巻回されるボイスコイル19の始端
を、錦糸線24,26の片端に共通接続するに際して、
錦糸線24,26の先端をダンパー21と振動板22を
貫通させ、その先端を接合部aとして接続し、錦糸線2
5,27も同様にして接合部bとして接続すればよい。
【0030】また、図4に示すように、ダンパー21と
振動板22に固定されるボビン20の内周面に均等帯幅
の銅箔28と銅箔29を添着し、その片端部にボイスコ
イル19の始端を接合部cとして接続し、ボイスコイル
19の終端を接合部dとして接続し、銅箔28の他端に
錦糸線24と錦糸線26を共通接続し、銅箔29の他端
に錦糸線25と錦糸線27を共通接続してもよい。
【0031】図4に示す銅箔28,29は、均等幅の帯
状に形成されているが、導体箔帯部材をボイスコイルの
始端または終端が接続される第1接続部位と、錦糸線が
接続される第2接続部位の間を幅狭になるように例えば
図5のように構成してもよい。
【0032】即ち、銅箔30の片端を接続部30aと
し、これに延設する幅狭の接続部30bを形成し、この
接続部30bに延設する幅広の接続部30cを形成し、
接続部30aに信号端子7,8に接続される錦糸線のラ
インS1を半田接続し、接続部30cに第1リモート検
出端子9,10に接続される錦糸線のラインS2を半田
接続する場合に、接続部30bによって半田接続時の熱
伝導が伝わりにくくなるので半田付け作業を確実に行う
ことができると共に、作業性を向上させることができ
る。
【0033】また、信号端子に接続される錦糸線のライ
ンS1と、リモート検出端子に接続される錦糸線のライ
ンS2を半田接続する例は、図5に示す形態の他に、図
6に示すように均等幅の第1銅箔帯31と細幅の第2銅
箔帯32で構成し、片端の表面部分にラインS1を接続
し、他端の表面部分に細幅の第2銅箔帯32一端を固定
し他端寄りを折り返して錦糸線のラインS2を包み込む
ようにすることによって簡単な作業でもって接続を行う
ことができる。
【0034】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よるスピーカ装置は、帰還回路の検出点をボイスコイル
の始端と終端にすることによって、ボイスコイルの始端
と終端の間に生じる逆起電力成分を、リード接続部の存
在に起因する悪影響が解消される。
【0035】即ち、本発明においては、帰還回路の検出
点をボイスコイルの始端と終端に設定しているので、ダ
ンピングファクターDFの値は、RLを負荷抵抗とし、
R0を錦糸線の直流抵抗値とし、REを出力抵抗値とす
れば、DF=RL/(R0+RE)となるので、逆起電
力における補償を行わないときの値が200程度のDF
値であるに対して補償を行ったときの値である1000
程度の値より錦糸線による成分のR0を補償した値だけ
大きなDF値を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態によるスピーカ装置の回路
部とスピーカの構造を併せて示す概略構成図である。
【図2】図1中に示される錦糸線24の接合部を拡大し
て示す断面図である。
【図3】ボイスコイルに接続される錦糸線の詳細構造の
一例を示す正面図である。
【図4】ボイスコイルに接続される錦糸線の詳細構造の
他の例を示す正面図である。
【図5】2つの錦糸線を銅箔で接続する一例を示す平面
図である。
【図6】2つの錦糸線を銅箔で接続する他例を示す平面
図である。
【図7】従来のスピーカ装置の回路部の概略構成を示す
プロック回路図である。
【符号の説明】
1 メインアンプ部 2 正電源部 3 負電源部 4 アンプ部 5 負荷 6 負荷 7 ホット信号端子 8 コールド信号端子 9 第1リモート検出端子 10 第2リモート検出端子 11 スピーカ 12 端子 13 端子 14 スピーカ 14a フレーム 14b 絶縁部 14c 絶縁部 15 センターポール 16 マグネット 17 プレート 18 磁気ギャップ 19 ボイスコイル 19a リード部 20 ボビン 21 ダンパー 22 振動板 22a エッジ部 23 キャップ 24 錦糸線 24a 入力端子部 24b 半田接続部 25 錦糸線 25a 入力端子部 25b 半田接続部 26 錦糸線 26a 検出端子部 26b 半田接続部 27 錦糸線 27a 検出端子部 27b 半田接続部 28 銅箔 29 銅箔 30 銅箔 30a 接続部 30b 接続部 31 第1銅箔帯 32 第2銅箔帯

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ボイスコイルの始端と終端のそれぞれを第
    1および第2リード線部を介して接続した第1および第
    2接続端子と、 前記ボイスコイルの始端と終端のそれぞれに、第3およ
    び第4リード線部を介して接続した第3および第4接続
    端子と、 前記第1および第2接続端子を、音声増幅回路の基準電
    位端と出力端のそれぞれに接続する第1接続手段と、 前記第3および第4接続端子を前記音声増幅回路に含ま
    れる帰還回路部に接続する第2接続手段と、 前記第1および第2接続端子に前記音声増幅回路の出力
    信号が供給されて前記ボイスコイルが駆動されたとき
    に、該ボイスコイルに生じる逆起電力成分を、前記第3
    および第4接続端子を介して前記帰還回路部に供給し、
    該逆起電力成分に基づく放音特性劣化を補償する帰還制
    御手段とを具備することを特徴とするスピーカ装置。
  2. 【請求項2】前記第1および第2リード線部は、錦糸線
    を含んで構成することを特徴とする請求項1に記載のス
    ピーカ装置。
  3. 【請求項3】前記第3および第4リード線部は、錦糸線
    を含んで構成することを特徴とする請求項1に記載のス
    ピーカ装置。
  4. 【請求項4】前記帰還制御手段は、正帰還量を制御する
    ように構成することを特徴とする請求項1に記載のスピ
    ーカ装置。
  5. 【請求項5】前記帰還制御手段は、負帰還量を制御する
    ように構成することを特徴とする請求項1に記載のスピ
    ーカ装置。
  6. 【請求項6】前記第3および第4リード線部は、前記ボ
    イスコイルの始端と終端のそれぞれに接続された導体箔
    帯部材を含んで構成することを特徴とする請求項1に記
    載のスピーカ装置。
  7. 【請求項7】前記導体箔帯部材は、前記ボイスコイルの
    始端または終端が接続されると共に、前記第1または第
    2リード線部が接続される第1接続部位と、前記第3ま
    たは第4リード線部が接続される第2接続部位の間を幅
    狭になるように構成することを特徴とする請求項6に記
    載のスピーカ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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