JP3313647B2 - キャパシタ充電監視制御装置 - Google Patents

キャパシタ充電監視制御装置

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JP3313647B2 JP21074998A JP21074998A JP3313647B2 JP 3313647 B2 JP3313647 B2 JP 3313647B2 JP 21074998 A JP21074998 A JP 21074998A JP 21074998 A JP21074998 A JP 21074998A JP 3313647 B2 JP3313647 B2 JP 3313647B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蓄電装置を構成す
る複数のキャパシタのそれぞれに並列に接続して該キャ
パシタの電圧を監視し充電を制御するキャパシタ充電監
視制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図6は並列モニタの回路構成を示す図、
図7は並列モニタ付の充放電波形と並列モニタなしの動
作を説明するための図である。図中、Cは電気二重層キ
ャパシタ、CMPはコンパレータ、Dはダイオード、T
rはトランジスタ、Vrは基準電圧を示す。
【0003】複数の大容量のキャパシタを組み合わせ、
蓄電装置とする際に不可欠な条件として、キャパシタの
直列接続時に生ずる、負担電圧の均等化の問題がある。
本発明者らはかねてから、電気二重層キャパシタを用い
たECS(Energy CapacitorSystem)と称する蓄電装置
を提案し(例えば電子技術、1994−12、p1〜
3、電学論B、115巻5号、平成7年 p504〜6
10など)、提供している。ECSでは、直列接続され
る個々のキャパシタに電圧監視制御装置としての並列モ
ニタを接続し、キャパシタの耐電圧の範囲で最大限の充
電が可能となるようにしている。
【0004】並列モニタは、図6に示すようにコンパレ
ータCMPによってキャパシタCの電圧を基準電圧Vr
と比較して監視し、キャパシタCの電圧が基準電圧Vr
による設定値を越えるとトランジスタTrをオンにして
充電電流をバイパスする。この動作によってキャパシタ
Cの充電電圧は、図7のに示すように設定値に保た
れ、直列に接続された他のキャパシタが満充電に達し
て次の放電に移るまでの間、定電圧の緩和充電モード
とするものである。このようにECSでは、キャパシタ
の電圧配分が個々の容量のバラツキや充電開始時の電圧
の差によって図7の円内のようになる問題を、の点で
充電電圧の上限に抑える方法、つまりキャパシタの電圧
を上限で初期化(クランプ)し、そこを起点として充放
電させることにより解決した。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の構成
は、シンプル、低価格で実現でき、動作も確実であるた
め、ECSの実用化に大きな役割を果たしたが、上記
〜の間で、並列モニタがオンになっている期間中の充
電エネルギーが熱になるのが問題となる。すなわち、図
6に示した並列モニタでは、の設定電圧に達した時点
でトランジスタTrを動作させてバイパス回路を形成さ
せて電圧がそれ以上上昇しないようにして、電子回路で
いう「電圧クランプ」の状態を作ったが、そのために、
バイパス回路には、充電電流×満充電電圧に相当する損
失が発生して発熱する。
【0006】ただ、〜間での発熱は、二次電池であ
れば充放電サイクル毎に毎回発生するが、キャパシタで
は、最初に一度発生するだけで、以後は、この設定値で
ある満充電の電位からスタートしてに示すように下向
きに放電し、充電するとまたもとの電位で一緒になる
という特徴がある。そこで、初期化の場合だけ充電電流
を小さくして発生する損失電力を小さくすることは可能
であるが、それによって初期化にかかる時間が延びるの
に対し、初期化に要する電力量は低減できず同じ値とな
る。また、「充電電圧を揃えるための損失電力を小さく
するには、初期化を電圧の低い段階で行う」のがよい
が、電圧の低い段階でクランプすれば、充電は進まずど
のキャパシタが早く充電されるか見分けがつかなくなる
という問題が生じる。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するものであって、直列接続して蓄電装置として用い
るキャパシタの初期化による発熱損失を低減することで
ある。
【0008】そのために本発明は、蓄電装置を構成する
複数のキャパシタの電圧を監視して充電を制御し満充電
電圧まで充電するキャパシタ充電監視制御装置であっ
て、前記複数の各キャパシタの端子電圧を基準電圧と比
較する比較手段と、前記比較手段の出力により前記複数
の各キャパシタの充電電流をバイパスするバイパス手段
と、初期化補正において低電圧を前記基準電圧として充
電を開始して前記複数の各キャパシタのバイパス手段が
動作するまで充電した後、前記満充電電圧を前記基準電
圧として、少なくともいずれかのキャパシタの満充電電
圧まで充電するように前記基準電圧を切り換え制御する
制御手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0009】また、前記低電圧は、前記満充電電圧の数
分の1以下、好ましくは4分の1以下であり、前記制御
手段は、初期化補正において低電圧で動作した前記バイ
パス手段について前記満充電電圧に切り換える間、キャ
パシタを放電させるようにさらに低い基準電圧に切り換
え、前記制御手段は、予め指定されたキャパシタのバイ
パス手段が動作するまで充電した後、前記満充電電圧を
前記基準電圧として、あるいは全てのキャパシタのバイ
パス手段が動作するまで充電した後、前記満充電電圧を
前記基準電圧として、少なくともいずれかのキャパシタ
の満充電電圧まで充電するように前記基準電圧を切り換
え制御し、前記満充電電圧を前記基準電圧として充電す
るとき、前記複数のキャパシタのバイパス手段のいずれ
かが動作したことを条件にそれまでの定電流充電を終了
させることを特徴とするものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しつつ説明する。図1は本発明に係るキャパシタ
充電監視制御装置の実施の形態を示す図、図2は本発明
に係るキャパシタ充電監視制御装置の動作を説明するた
めの図、図3は3個以上のキャパシタを直列に接続した
場合の本発明の動作を説明するための図である。図中、
1 、12 はコンパレータ、2はスイッチ制御回路、C
1 、C2はキャパシタ、D1 、D2 はダイオード、Tr
1 、Tr2 はトランジスタ、S11、S12、S21、S22は
切り換えスイッチ、Vr11、Vr12、Vr21、Vr22は
基準電圧を示す。
【0011】図1(A)において、キャパシタC1 、C
2 は、直並列に接続して蓄電装置を構成する電気二重層
キャパシタであり、トランジスタTr1 、Tr2 は、キ
ャパシタC1 、C2 の充電電流をバイパスするバイパス
手段である。コンパレータ11 、12 は、それぞれのキ
ャパシタC1 、C2 の充電電圧を基準電圧Vr11、Vr
12、Vr21、Vr22と比較して監視し、その充電電圧が
基準電圧に達したことを判定してトランジスタTr1
Tr2 をバイパスモードで動作させるものである。切り
換えスイッチS11、S12、S21、S22は、コンパレータ
1 、12 がキャパシタC1 、C2 の充電電圧と比較す
る基準電圧Vr11、Vr12、Vr21、Vr22を切り換え
るものであり、スイッチ制御回路2は、各コンパレータ
1 、12 の判定出力に基づき切り換えスイッチS11、
12、S21、S22の切り換えを制御するものである。
【0012】本発明に係るキャパシタ充電監視制御装置
では、上記構成において、満充電電圧の数分の1の電圧
の充電がごく初期の段階で、まず、先に所定の電圧に達
したキャパシタの充電電流をバイパスし、他のキャパシ
タが遅れて所定の電圧に達したとき、先のキャパシタの
バイパスモードを解除して充電を満充電電圧まで行う。
例えばキャパシタC1 =1000F、C2 =800F、
満充電電圧を3Vとし、充電電流10Aで0.8Vの段
階で初期化補正を行い合計電圧が6Vに達するまで充電
する場合について説明する。このときの2つのキャパシ
タC1 、C2 の端子間電圧波形を示したのが図2であ
る。まず、基準電圧Vr12、Vr22を0.8V、基準電
圧Vr11、Vr21に3Vを設定し、コンパレータ11
2 の比較端子に接続する基準電圧にVr12、Vr22を
選択する。そして、初期電圧ゼロから充電を開始する
と、容量の小さいキャパシタC2 の方が図2に示すよう
にキャパシタC1 より急速に充電される。したがって、
まず時点AでキャパシタC2 の充電電圧が設定値の0.
8Vに達し、コンパレータ12 の出力によりトランジス
タTr2 をオンにすると、トランジスタTr2 を含めた
回路の抵抗成分R1、R2によって決まる時定数でキャ
パシタC2 が放電(バイパス動作モード)を開始する。
この放電を持続させて他のキャパシタC1 の充電電圧が
設定値の0.8Vに達する時点Bになると、バイパス動
作モードを解除し、コンパレータ11 、12 の比較端子
に接続する基準電圧をVr11、Vr21に切り換えてそれ
ぞれ満充電電圧の3Vまで、合計電圧が6Vに達するま
で充電する。
【0013】さらに、3個以上のキャパシタを直列に接
続する場合には、図3に示すようにその中の最大のキャ
パシタ、つまり最後のキャパシタがこの低電圧の基準電
圧に達した時点がBとなる。図3に示す電圧の変動波形
は、静電容量を1000Fから5%刻みで減少させ、−
20%まで変化させた場合の動作例を示している。
【0014】上記のように基準電圧Vr11、Vr21が3
Vの満充電電圧に対し、充電電圧を揃えるために僅か
0.8Vの段階で基準電圧Vr12、Vr22により初期化
補正を行うと、電力では7%にすぎない。しかし、基準
電圧Vr12、Vr22を小さくすると、トランジスタTr
2 がオンして放電する時の電力損失を一層少なくするこ
とができるが、キャパシタのバラツキが大きい場合に
は、放電電圧がB点で底に着き、正確な補正ができなく
なる。上記のように静電容量1000F、満充電電圧の
3Vのキャパシタでは、初期化補正するときの基準電圧
を0.8Vにしたとき、−20%以内のキャパシタ静電
容量のバラツキまで補正でき、その際に0.8Vからゼ
ロまで放電しても電力で7%で済むので、先に図7で説
明したように満充電電圧の〜で電圧を揃える従来の
並列モニタに比べて本発明のメリットが大きいことは明
らかである。勿論、さらにバラツキが大きなキャパシタ
の場合には、基準電圧を大きくすれば、その分損失は増
えるが補正できる範囲を拡大することは可能である。
【0015】次に、基準電圧を切り換えるスイッチ制御
回路の例を説明する。図4は基準電圧の選択状態とコン
パレータの出力から切り換えスイッチを制御する回路の
構成例を示す図であり、11i 、14i 、16−1〜1
6−n、18はアンドゲート、12i 、13i はフリッ
プフロップ、15i 、17はオアゲートを示す。
【0016】各キャパシタの並列モニタに対応してコン
パレータの基準電圧を選択する切り換えスイッチの制御
を行う回路の構成例を示したのが図4(A)であり、一
旦バイパス動作モードとした各キャパシタの並列モニタ
の動作モードを解除する共通の回路の構成例を示したの
が図4(B)、(C)である。
【0017】図4(A)において、アンドゲート11i
は、図1に示すコンパレータ11 や12 の出力CM
i 、基準電圧Vr11、Vr12、Vr21、Vr22をいず
れかに選択切り換えする切り換えスイッチS11、S21の
選択信号S1i 、基準電圧かアース電位かに選択切り換
えする切り換えスイッチS12、S22の選択信号S2i
論理積を演算するものである。ここで、コンパレータ1
1 、12 の出力CMPi は、キャパシタの電圧が比較電
圧、つまり基準電圧に達すると「H」となり、選択信号
S1i は、切り換えスイッチS11、S21が満充電電圧の
基準電圧を選択するポジションにあるとき「H」、初期
化補正を行う低電圧の基準電圧を選択するポジションに
あるとき「L」となり、選択信号S2i は、切り換えス
イッチS12、S22が基準電圧側を選択するポジションに
あるとき「H」、アース側を選択するポジションにある
とき「L」となる。したがって、アンドゲート11
i は、コンパレータ11 、12 の比較端子に初期化補正
を行う低電圧の基準電圧が接続され、キャパシタの電圧
がその基準電圧に達したとき「H」となる。
【0018】フリップフロップ12i は、切り換えスイ
ッチS11、S21の選択信号Si 1を出力するものであ
り、初期化の際に入力されるリセットパルスをR端子に
入力することによりリセットされて「L」を出力し、S
端子に入力されるアンドゲート11i の「H」出力と共
に「H」となる。フリップフロップ13i は、切り換え
スイッチS12、S22の選択信号Si 2を出力するもので
あり、オアゲート15iを通して初期化開始の際に入力
されるリセットパルス又は初期化補正の終了信号SB
R端子に入力することによりリセットされて「H」を出
力し、アンドゲート14i を通してアンドゲート11の
出力とキャパシタの指定信号SLi をS端子に入力する
ことにより、指定信号SLi が「L」である場合にアン
ドゲート11i の「H」出力と共に「L」となる。指定
信号SLi は、先に述べた最大のキャパシタに対しての
み「H」を設定し、他のキャパシタに対しては「L」を
設定するものである。したがって、複数のキャパシタの
直列接続回路において、その中の唯一のキャパシタに対
してのみ「H」が設定される。そして、初期化補正の終
了信号SB は、その最大のキャパシタが最後に初期化補
正を行う低電圧の基準電圧に達したとき「H」となるも
のであり、その信号発生回路の構成例を示したのが図4
(B)である。図4(B)に示す回路によれば、指定信
号SL1 、SL2 、……、SLn は、いずれか1つのみ
「H」に設定し、その他は全て「L」になっているの
で、コンパレータの出力CMP1 、CMP2 、……、C
MPn が「H」になったときでも、「H」に設定された
指定信号SL1 、SL2 、……、SLn のアンドゲート
16−1、16−2、……、16−nの出力のみが
「H」になるだけで、その他のアンドゲート16−1、
16−2、……、16−nの出力は常に「L」のままで
ある。
【0019】次に、動作を説明する。まず、各キャパシ
タを完全に放電させ、最大のキャパシタ、例えばCn
指定信号SLn を「H」に設定してリセットパルスによ
りフリップフロップ12i 、13i をリセットする。こ
れにより、各キャパシタの並列モニタの切り換えスイッ
チの選択信号S11、S21、……、Sn 1 が「L」、S
12、S22、……、Sn 2 が「H」になるので、図1
(A)に示すようにそれぞれのコンパレータの比較端子
には初期化補正を行う低電圧の基準電圧Vr12、Vr
22、……Vrn 2 が接続される。次に、充電を開始する
と、各キャパシタの充電電圧が上昇し、それぞれが順次
基準電圧Vr12、Vr22、……に達するので、コンパレ
ータの出力CMP1 、CMP2 、……の出力が「H」に
なり、選択信号S11、S21、……が「H」、選択信号S
12、S22、……が「L」に反転する。このとき切り換え
スイッチは、図1(B)に示す接続状態となる。そし
て、最後のキャパシタCn の充電電圧が基準電圧Vrn
2 に達すると、コンパレータの出力CMPn が「H」に
なる。このとき、指定信号SLn が「H」に設定されて
いるので、図4(B)に示すアンドゲート16−nの出
力が「H」になる。また、アンドゲート14n (図4
(A)に示す14i )の出力は、「L」のままであるの
でフリップフロップ13n はセットされることはない。
したがって、オアゲート17の出力である初期化補正の
終了信号SB が「H」になり、フリップフロップ13i
が全てリセットされて出力が「H」に戻り、初期化補正
は終了する。その後は、切り換えスイッチが図1(C)
に示す接続状態となるので、それぞれのキャパシタが基
準電圧Vr11、Vr21、……Vrn 1 で決められた満充
電電圧に向かって充電される。
【0020】キャパシタの数が多くなればなるほど、最
大のキャパシタがどれか特定するのが面倒になるので、
キャパシタを特定することなく、最後のキャパシタが所
定の初期化補正を行う低電圧の基準電圧に達したことを
検出して初期化補正の終了信号SB を発生させるように
した回路の構成例を示したのが図4(C)である。この
場合には、図4(A)において指定信号SLi 及びアン
ドゲート14を省き、アンドゲート11の出力を直接フ
リップフロップのS端子に接続される。そして、アンド
ゲート18では、全ての選択信号S11、S21、……、S
n 1 、つまりフリップフロップ12がセット状態になっ
たときに論理積として出力「H」とすることにより、全
てのフリップフロップ13をリセットするように回路を
構成している。
【0021】図5は本発明に係るキャパシタ充電監視制
御装置の他の実施の形態を示す図である。上記実施の形
態では、低電圧の基準電圧Vri 2 でキャパシタの初期
化補正を行い、その後、満充電電圧に基準電圧Vri 1
を切り換えて満充電まで充電を行うようにしたが、いず
れかが満充電電圧まで充電されたことを検出し、それを
条件にそれまでの定電流充電を終了させ、次の放電(図
7の)まで定電圧の緩和充電モードに制御するように
構成してもよい。その実施の形態を示したのが図5であ
る。図5(A)に示す実施の形態では、コンパレータ1
i の出力とトランジスタTri のゲートとの間に切り換
えスイッチSi 3を挿入接続し、初期化補正が終了する
と、コンパレータ1i の出力をトランジスタTri のゲ
ートから満充電電圧の検出信号Fi を出力する端子に切
り換えている。満充電電圧の検出信号Fi は、図5
(B)に示すように論理和処理するオアゲート19にそ
れぞれのキャパシタの満充電電圧の検出信号F1
2 、……、Fn として入力し、オアゲート19からそ
れまでの定電流充電を定電圧の緩和充電モードに切り換
える充電終了信号を送出する。
【0022】また、充電終了信号を発生させるために、
コンパレータ1i とは別のコンパレータを用意し(図示
省略)、これにより複数のキャパシタのうちの1つ又は
幾つかを代表として選択して充電電圧を監視するように
してもよい。この場合には、図5(C)に示すように切
り換えスイッチSi 3は、初期化補正が終了すると、コ
ンパレータ1i の出力をトランジスタTri のゲートか
ら切り離すようにすればよい。また、キャパシタの充電
電圧が低電圧の基準電圧に達すると、トランジスタTr
i をオンにして所定の時定数でキャパシタを放電させる
場合、コンパレータ1i の比較端子をアース電位に接続
したが、勿論、図5(C)の点線で示すように極低電圧
の基準電圧を接続するように構成してもよい。
【0023】ところで、キャパシタの負担電圧のバラツ
キの原因には、静電容量のバラツキ、漏れ電流のバ
ラツキ、の2つがある。上記実施の形態によれば、の
バラツキは解決できるが、は大幅なバラツキが充放電
サイクルによって積み重ねられ、さらに極端なバラツキ
に成長する場合がある。特にキャバシタの自己放電によ
る漏れ電流は、容量誤差などよりはるかに大きな分布を
示し、その範囲を寿命期間全体にわたって品質管理する
ことは困難である。このような問題に対して、本発明で
は、同じ初期化を反対に全放電して行うことにより解決
することができる。すなわち、キャパシタを完全に放電
し、さらにトランジスタTrと逆並列に接続したダイオ
ードDがオンになるまで小電流で反対極性に充電を続け
る。これを全てのキャパシタに接続したダイオードDが
オンになるまで、キャパシタに固有な時定数だけの時間
その状態を保つことにより、残留電圧を全部揃えること
ができる。
【0024】図5に示す実施の形態の場合には、設定値
(満充電電圧)以上の電圧の上昇をトランジスタTrの
オンにより強制的に抑えていた従来の並列モニタに対
し、上記実施の形態では、図7に示すように強制的に電
圧を抑えることはしない。したがって、初期化補正を実
行した後の充放電では、トランジスタは使用しないの
で、通常の充放電の際の従来のような発熱損失をなくす
ことができ、必要に応じてコンパレータやトランジスタ
を不良キャパシタの短絡、バラツキの拡大の監視、その
他の目的で充電電圧をモニタするのに共用してもよい。
【0025】なお、本発明は、上記実施の形態に限定さ
れるものではなく、種々の変形が可能である。例えば上
記実施の形態では、初期化補正を行う場合のバイパス動
作モードでコンパレータの比較端子をアース電位に接続
したが、他の回路によりバイパス動作モードを保持して
おき、それを初期化補正の終了信号により解除するよう
な回路構成を採用してもよいし、また、ソフトウエアに
よりそのような制御ロジックを組み込むようにしてもよ
い。勿論、図1や図4、図5に示した回路構成に限定す
るものでもない。初期化補正の終了信号を最後のキャパ
シタの電圧を監視して発生させたが、適当なキャパシタ
を選択し、その電圧を監視して、その充電電圧が所定の
電圧に達した後、一定の時間が経過したことを条件に解
除するように構成してもよい。さらに、基準電圧は、そ
れぞれのキャパシタの並列モニタに対応してコンパレー
タのそれぞれに用意して接続しているが、これらを共通
に接続するように構成してもよい。
【0026】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、基準電圧を満充電電圧の数分の1の電圧に設
定して充電の初期化補正として、キャパシタの充電電圧
が基準電圧に達したときにバイパス動作モードを持続さ
せ、他のキャパシタの充電電圧が基準電圧に達した後、
バイパスモードの動作を解除して満充電電圧までの充放
電を行うので、低電圧の初期の段階でキャパシタのバラ
ツキに基づく補正を行うことができ、初期化の発熱損失
を少なくすることができる。しかも、コンパレータと充
電電流をバイパスするトランジスタを初期化補正にだけ
使用することにより、初期化補正後のキャパシタの各種
監視用としてこれらコンパレータやトランジスタを共用
することもでき、回路の簡素化しつつ、多目的でキャパ
シタの監視制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るキャパシタ充電監視制御装置の
実施の形態を示す図である。
【図2】 本発明に係るキャパシタ充電監視制御装置の
動作を説明するための図である。
【図3】 3個以上のキャパシタを直列に接続した場合
の本発明の動作を説明するための図である。
【図4】 基準電圧の選択状態とコンパレータの出力か
ら切り換えスイッチを制御する回路の構成例を示す図で
ある。
【図5】 本発明に係るキャパシタ充電監視制御装置の
他の実施の形態を示す図である。
【図6】 並列モニタの回路構成を示す図である。
【図7】 並列モニタ付の充放電波形と並列モニタなし
の動作を説明するための図である。
【符号の説明】
1 、12 …コンパレータ、2…スイッチ制御回路、C
1 、C2 …キャパシタ、D1 、D2 …ダイオード、Tr
1 、Tr2 …トランジスタ、S11、S21、S22…切り換
えスイッチ、Vr11、Vr12、Vr21、Vr22…基準電
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 最上 明矩 東京都昭島市武蔵野三丁目1番2号 日 本電子株式会社内 (56)参考文献 特開 平7−322492(JP,A) 特開 平10−174285(JP,A) 特開 平8−237861(JP,A) 特開 平10−155236(JP,A) 特開 平10−126973(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02J 1/00 - 1/16 H02J 7/00 - 7/12 H02J 7/34 - 7/36

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蓄電装置を構成する複数のキャパシタの
    電圧を監視して充電を制御し満充電電圧まで充電するキ
    ャパシタ充電監視制御装置であって、 前記複数の各キャパシタの端子電圧を基準電圧と比較す
    る比較手段と、 前記比較手段の出力により前記複数の各キャパシタの充
    電電流をバイパスするバイパス手段と、 初期化補正において低電圧を前記基準電圧として充電を
    開始して前記複数の各キャパシタのバイパス手段が動作
    するまで充電した後、前記満充電電圧を前記基準電圧と
    して、少なくともいずれかのキャパシタの満充電電圧ま
    で充電するように前記基準電圧を切り換え制御する制御
    手段とを備えたことを特徴とするキャパシタ充電監視制
    御装置。
  2. 【請求項2】 前記低電圧は、前記満充電電圧の数分の
    1以下、好ましくは4分の1以下であり、前記制御手段
    は、初期化補正において低電圧で動作した前記バイパス
    手段について前記満充電電圧に切り換える間、キャパシ
    タを放電させるようにさらに低い基準電圧に切り換える
    ことを特徴とする請求項1記載のキャパシタ充電監視制
    御装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、予め指定されたキャパ
    シタのバイパス手段が動作するまで充電した後、前記満
    充電電圧を前記基準電圧として、少なくともいずれかの
    キャパシタの満充電電圧まで充電するように前記基準電
    圧を切り換え制御することを特徴とする請求項1記載の
    キャパシタ充電監視制御装置。
  4. 【請求項4】 前記制御手段は、全てのキャパシタのバ
    イパス手段が動作するまで充電した後、前記満充電電圧
    を前記基準電圧として、少なくともいずれかのキャパシ
    タの満充電電圧まで充電するように前記基準電圧を切り
    換え制御することを特徴とする請求項1記載のキャパシ
    タ充電監視制御装置。
  5. 【請求項5】 前記制御手段は、前記満充電電圧を前記
    基準電圧として充電するとき、前記複数のキャパシタの
    バイパス手段のいずれかが動作したことを条件にそれま
    での定電流充電を終了させることを特徴とする請求項1
    記載のキャパシタ充電監視制御装置。
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