JP3313351B2 - 薬液注入工法 - Google Patents

薬液注入工法

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JP3313351B2 JP2000072674A JP2000072674A JP3313351B2 JP 3313351 B2 JP3313351 B2 JP 3313351B2 JP 2000072674 A JP2000072674 A JP 2000072674A JP 2000072674 A JP2000072674 A JP 2000072674A JP 3313351 B2 JP3313351 B2 JP 3313351B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地盤改良のための
薬液注入工法に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の工法および装置は、主に昭和4
0年代の後半から昭和50年代において多くの改良が加
えられてきた。現在も使用されている代表例はロッド注
入工法、ストレーナ注入工法、および二重管ダブルパッ
カー注入工法である。
【0003】このうち二重管ダブルパッカー注入工法
は、確実な浸透注入を行うことができる点で優れてい
る。
【0004】二重管ダブルパッカー注入においては、予
め対象地盤を所定深度まで掘削して挿入孔を形成し、そ
の挿入孔内に二重管ダブルパッカー注入用注入管(外管
と内管を備える)を挿入する。
【0005】しかし、挿入孔と注入管との間には、クリ
アランスが生じ、薬液を注入したとき、その薬液が地上
に流出してしまうので、予め、そのクリアランスにセメ
ントベントナイト充填材を充填しておき、薬液の圧送圧
によりそのセメントベントナイト充填材を割裂させなが
ら、地盤内に薬液を注入する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】したがって、セメント
ベントナイト充填材を割裂した薬液は、挿入孔壁面に対
応した地盤と接したきわめて狭い面積の部位のみを通し
て浸透注入する。
【0007】このために注入速度を増大させると、地盤
が薬液も受け入れる浸透許容速度を上回り、地盤内にお
いて割裂が生じ、挿入孔の軸心を中心とした同心円筒状
の改良体を造成できず、地盤の緩み部分に多く注入され
る。その結果、改良体は一般的に楕円状となる。ちなみ
に、浸透許容速度は砂質地盤では一般的に約10リット
ル/分である。
【0008】本発明の主たる課題は、浸透注入による横
断面同心円状の改良体を造成すること、注入の各ステー
ジにおいて、直径で約5m程度の球状の大形の改良体を
造成することにある。この改良体を軸方向に連結または
連続させるようにすると、直径約5m程度の円筒状の改
良体を造成できる。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決した本発
明は以下のとおりである。 <請求項1記載の発明> 軸方向に間隔を置いて3個以上のパッカーを外面部に有
し、かつ隣接するパッカー間のそれぞれに注入口を有す
る注入外管と、吐出口を有し前記注入外管内に挿入し移
動可能な注入内管とを用い、対象地盤を所定深度まで掘
削して挿入孔を形成するとともに、前記注入外管を前記
挿入孔内に相対的に挿入し、前記隣接する両パッカーを
膨出させて前記挿入孔壁面に密着させ、このとき前記隣
接パッカーと挿入孔壁面と注入外管外面とで囲まれる領
域を充填材が存在しない空間とした状態で、前記注入内
管に薬液を圧送し、この薬液を前記吐出口から吐出さ
せ、前記注入口から薬液を前記空間に満たしつつ、10
リットル/分を超え40リットル/分以下の注入速度を
もって砂質地盤に注入することをもって、ある隣接パッ
カー間の注入ステージにおける注入を完了させ、その後
前記注入内管を移動させて他の隣接パッカー間における
注入ステージにおける注入を行う、ことを特徴とする薬
液注入工法。
【0010】<請求項2記載の発明> 軸方向に間隔を置いて複数のパッカーを外面部に有し、
かつ下端のパッカーより下方に下端注入口と隣接するパ
ッカー間に中間注入口とを有する注入外管と、吐出口を
有し前記注入外管内に挿入し移動可能な注入内管とを用
い、対象地盤を所定深度まで掘削して挿入孔を形成する
とともに、前記注入外管を前記挿入孔内に相対的に挿入
し、前記下端のパッカー膨出させて前記挿入孔壁面に密
着させ、このとき前記下端のパッカーと挿入孔壁面と注
入外管外面とで囲まれる領域を充填材が存在しない下端
空間とする状態と、前記隣接する両パッカーを膨出させ
て前記挿入孔壁面に密着させ、このとき前記隣接パッカ
ーと挿入孔壁面と注入外管外面とで囲まれる領域を充填
材が存在しない中間空間とする状態とを生成し、前記注
入内管を移動させることにより、前記下端空間を形成す
る状態において前記下端空間に前記吐出口を臨ませる工
程、ならびに前記中間空間を形成する段階おいて前記中
間空間に前記吐出口を臨ませる工程を有し、各工程にお
いてそれぞれ、前記注入内管に薬液を圧送し、この薬液
を前記吐出口から吐出させ、前記下端注入口または前記
中間注入口から薬液を前記下端空間または中間空間を満
たしつつ、10リットル/分を超え40リットル/分以
下の注入速度をもって砂質地盤に注入することにより、
注入を完了する、ことを特徴とする薬液注入工法。
【0011】<請求項3記載の発明> 前記注入外管に透孔が形成され、この透孔を軸方向に跨
いで前記パッカーが設けられ、そのパッカーの軸方向前
後端部が注入外管に液密に封止され、前記透孔を通して
前記パッカー内に膨出用流体を送り込んでパッカーの膨
出を図る請求項1または2記載の薬液注入工法。
【0012】<請求項4記載の発明> 前記注入外管に透孔が形成され、この透孔を覆って変形
可能なスリーブが設けられ、このスリーブを軸方向に跨
いで前記パッカーが設けられ、そのパッカーの軸方向前
後端部が注入外管に液密に封止されたものを用い、前記
膨出用流体を前記透孔を通して送り込み、この送り込み
時においてスリーブが変形させて膨出用流体をパッカー
内に流入させパッカーの膨出を図り、流入完了状態にお
いて、スリーブを復元させて前記透孔を閉塞させる請求
項1または2記載の薬液注入工法。
【0013】
【発明の実施の形態】以下本発明を図面に示す実施の形
態によってさらに詳説する。 <注入装置例> まず、注入装置について説明すると、図1は外管10を
示し、第1管1の壁面に透孔4が形成され、この透孔4
を覆って変形可能なゴムなどの可撓性スリーブ5が設け
られ、このスリーブ5を跨いで、軸方向前後がそれぞ
れ、第1管1と螺合した第2管2および第3管3に液密
に封止されたゴムなどの可撓性のパッカー6が装着され
ている。
【0014】図3に示されているように、外管10は単
位管として用意され、単位管の第2管2と他の単位管の
第3管3とが螺合連設されて長尺の注入外管とされる。
【0015】連設注入外管とする場合、パッカー6は軸
方向に間隔を置いて複数、たとえば3個以上外面部に装
着される。さらに、隣接パッカー6,6の間にそれぞれ
注入口7が、図1に示すように、第3管3に形成されて
いる。注入口7は一つのほか、図1に示すように複数、
たとえば4段で各段において90度間隔で合計16個形
成することができる。これらの注入口7,7…は、周辺
地盤からの砂粒子の侵入防止手段を採用することが望ま
しく、この砂粒子の侵入防止手段としては、各段を図1
に示すように、ゴムなどの可撓性スリーブ8で覆う、あ
るいは薬液の送給圧により破断するたとえば塩化ビニル
製の被膜を各段もしくは全体にわたって被覆するなどの
態様を採用できる。
【0016】一方、図1に示すように、注入内管20が
用意される。この注入内管20は外管10に挿入可能で
あり、外管10内面に吐出口22の前後が液密に密着
し、かつ内部に薬液を圧送するものであれば限定されな
いが、その構造例として、単純に、薬液の送給路を有す
る内管主体21の吐出口22の前後に、ゴムなどのパッ
カー部材23,24を設けたもののほか、特公昭63−
44893号公報の第4図に図示されたものをそのまま
利用することができる。
【0017】<第1の施工例> かかる注入装置を用いて施工を行うに際しては、まず、
図2に示すように、対象地盤30を所定深度まで掘削し
て挿入孔31を形成する。この場合、挿入孔31の崩落
防止のためにケーシング50を用いて削孔することが望
ましい。
【0018】そして、注入外管10を挿入孔31内に挿
入する。
【0019】その後、ケーシング50を用いて挿入孔3
1を形成した場合には、これを撤去する。これにより、
注入外管10を挿入孔31内に相対的に挿入されること
となる。注入外管10は直接またはケーシング50とと
もに建込むことができるので、この意味で注入外管10
を挿入孔31内に「相対的に挿入する」との文言を本発
明において使用するものである。
【0020】しかる後に、パッカー6位置に吐出口22
を位置させてそのパッカー6の透孔4と吐出口22とを
連通させた状態で、注入内管20内の流路を通して膨出
用流体40、好適には固結性材料たとえばセメントもし
くはセメントベントナイトなどを圧送し、隣接するパッ
カー6,6のそれぞれの内部に送り込んでこれらのパッ
カー6,6を膨出させて挿入孔31壁面に密着させる。
【0021】この膨出用流体40の送り込みに際して
は、前述のように、注入内管20を用いてその内部流路
を通して吐出口22から吐出させるほか、他の適宜の手
段を用いることができる。いすれにしても、膨出用流体
40は透孔4を通り、その送給圧によりスリーブ5が変
形し、たとえばそのスリーブ5両端部を第1管1の外面
と離間させながらパッカー6内に送り込まれる。パッカ
ー6が十分に膨出した時点で、膨出用流体40の送り込
みを停止する。すると、スリーブ5は復元して、透孔4
を封止する。このパッカー6の膨出は、少なくとも隣接
パッカー6,6において行えばよいが、必要ならば対象
のパッカーの全てを順次膨出させておいてもよい。
【0022】かかる段取りが終了したならば、あるいは
注入内管20を膨出用流体40の送り込みに用いるので
あればそのまま、注入外管10内に注入内管20を挿入
し、パッカー6,6を作用させた状態で、注入内管20
に膨出用流体40に代えて薬液を圧送して吐出口22か
らから吐出させ、注入口7,7…を通して、可撓性スリ
ーブ8を変形させつつもしくは被膜を破断させて、薬液
を周辺地盤に向かって浸透注入させる。
【0023】薬液の注入に際しては、好適には注入内管
20を外管10の最深部まで挿入し、隣接パッカーをま
たは前述のように全てのパッカーを膨出させた後に、注
入内管20を対応する注入口7,7…形成部位に対応す
る1スナップごと引き上げて順次注入することが望まし
い。逆に、上部から最深部に向かうステップダウン方式
や適宜の選択位置順で上下させる方式を採用できる。
【0024】この場合、従来のように予めセメントベン
トナイト充填材を充填し、薬液の圧送圧によりそのセメ
ントベントナイト充填材を割裂させながら、地盤内に薬
液を注入する方法とは異なり、図5に示すように、隣接
パッカー6,6と挿入孔31壁面と注入外管10外面と
で囲まれる領域は充填材が存在しない空間であるから、
注入口7,7…を通して注入された薬液Gは、隣接パッ
カー6,6間において、比較的広い空間に満たされた状
態で、地盤30内に注入される。
【0025】したがって、その空間に面する挿入孔31
の全体から地盤30内に浸透するので、仮に高い注入速
度であっても割裂を生じることなく浸透することが実験
の結果から判明した。その結果、一つの注入ゾーンから
大量の薬液を注入することが可能となり、地盤内に浸透
した薬液は遠くまで浸透注入されることが判明した。実
験の結果では、注入径として約5mを得ることができ
た。
【0026】薬液として、水ガラス系の薬液、特にシリ
カゾル系薬液を用いることが浸透注入の点で好ましい。
土中のゲルタイムとしては1〜10時間程度が望まし
い。注入速度(地盤からみれば浸透許容速度)として
は、40リットル/分程度まで注入できる。
【0027】パッカーの膨出用流体としては、セメント
ベントナイトのほか、水や空気を用いることもできる
が、セメントベントナイトであると、これがやがて硬化
し、強固にパッカー6を挿入孔31の孔壁面に密着させ
ることができる点で好ましい。パッカー6,6間の寸法
としては、10cm〜2m、特に好ましくは25〜50cm
程度とすることができる。
【0028】図7に示すように、パッカー6とパッカー
6,6間寸法の合計長は、目標の改良体Zの直径(たと
えば5〜6m程度)にほぼ一致させるのが好ましい。
【0029】<第2の施工例> 本発明は、臨海地区のほぼ均一の砂地盤において液状化
対策や地盤強化のための工法として特に有効であるが、
その地盤が、たとえば図8に示すように、砂礫層などを
含んでいる場合には、透水係数がより大きい当該砂礫層
を通して薬液が逸走する可能性がある。そこで、主パッ
カー6長の中間または中央を挟んで、分割パッカー6
A,6Aに分割し、その間に副注入口7Aを形成し、こ
の副注入口7Aを砂礫層に位置させ、分割パッカー6
A,6Aを膨出した後に、副注入口7Aからセメントベ
ントナイトや数秒〜数分のゲルタイムを示す瞬結材など
を注入し、砂礫層に荒詰めし、続いて、主注入口7から
薬液を注入すると、薬液に逸走を生じることなく、均一
な改良体を造成できる。
【0030】<第3の施工例> 改良体は、図6に示すように、軸方向に連続的にほか、
図9に示すように、不連続的に造成するものでもよい。
この場合、同図のように、隣接パッカー6,6間を飛ば
して次の隣接パッカー6,6間において薬液を注入する
とき、飛ばそうとする隣接パッカー6,6間に、予めセ
メントベントナイトなどのシールグラウト材Xを注入し
て孔壁との間に充填しておくのが望ましい。これによ
り、次の隣接パッカー6,6間において注入する薬液
が、パッカー6と孔壁を通って、飛ばした隣接パッカー
6,6間に回り込むことを防止できる。
【0031】(本発明の注入原理) 前述の利点をもたらす本発明の注入原理を改めて説明す
ると、図10(A)に示すように、従来の二重管ダブル
パッカー注入工法は、予め孔壁との間にセメントベント
ナイト充填材Sを充填し、薬液の圧送圧によりそのセメ
ントベントナイト充填材Sを割裂させながら、地盤内に
薬液Gを注入する方法ものである。したがって、充填材
Sの割裂部位はごく少数であり、その割裂部位からのみ
薬液Gが注入されるため、地盤に対する浸透面積は割裂
部位に面する面積の合計であり、浸透面積はきわめて小
さい。
【0032】これに対して、本発明では、図10(B)
に示すように、充填材Sを充填していない空間全体から
薬液Gを注入するものであるために、薬液Gがその広い
空間に満たされつつ地盤30内に注入される。したがっ
て、その空間に面する挿入孔31の全体を浸透対象面積
として浸透注入されるので、一つの注入ゾーンから大量
の薬液を注入することが可能となり、地盤内に浸透した
薬液は遠くまで浸透注入される。
【0033】実際に、従来の二重管ダブルパッカー注入
工法と本発明の注入工法とを、吐出量と注入圧力との関
係を比較すると、表1及び図11の結果が得られた。こ
の結果からも、上記の本発明の注入原理が確認できた。
【0034】
【表1】
【0035】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば、浸透注
入による同心円筒状の改良体を造成することができると
ともに、たとえば直径で約5m程度の大形の改良体を造
成できるなどの利点がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】注入装置例の縦断面図である。
【図2】本発明方法の第1段階の説明図である。
【図3】本発明方法の第2段階の説明図である。
【図4】本発明方法の第3段階の説明図である。
【図5】注入部分及び注入状態の要部説明図である。
【図6】改良体の造成終了段階の説明図である。
【図7】パッカー長と改良体の直径との関係の説明図で
ある。
【図8】第2の施工例の説明図である。
【図9】第3の施工例の説明図である。
【図10】従来例との対比の下で本発明の注入原理の説
明図である。
【図11】従来の二重管ダブルパッカー注入工法と本発
明の注入工法とを、吐出量と注入圧力との関係での比較
結果のグラフである。
【符号の説明】
1…第1管、2…第2管、3…第3管、4…透孔、5…
スリーブ、6…パッカー7…注入口、8…皮膜、10…
外管、20…注入内管、21…内管主体、22…吐出
口、23、24…パッカー部材、30…対象地盤、31
…挿入孔、40…膨張用流体、50…ケーシング、G…
薬液、Z…改良体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭51−30008(JP,A) 特開 平9−217339(JP,A) 特開 平8−226119(JP,A) 特開 平10−88565(JP,A) 特開 平3−271419(JP,A) 特開 昭57−24718(JP,A) 特開 平2−47417(JP,A) 特公 昭63−44893(JP,B2) 「最新・薬液注入工法の設計と施工」 (昭和60年,山海堂),p.178−185 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02D 3/12 101

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】軸方向に間隔を置いて3個以上のパッカー
    を外面部に有し、かつ隣接するパッカー間のそれぞれに
    注入口を有する注入外管と、吐出口を有し前記注入外管
    内に挿入し移動可能な注入内管とを用い、 対象地盤を所定深度まで掘削して挿入孔を形成するとと
    もに、前記注入外管を前記挿入孔内に相対的に挿入し、 前記隣接する両パッカーを膨出させて前記挿入孔壁面に
    密着させ、このとき前記隣接パッカーと挿入孔壁面と注
    入外管外面とで囲まれる領域を充填材が存在しない空間
    とした状態で、前記注入内管に薬液を圧送し、この薬液
    を前記吐出口から吐出させ、前記注入口から薬液を前記
    空間に満たしつつ、10リットル/分を超え40リット
    ル/分以下の注入速度をもって砂質地盤に注入すること
    をもって、ある隣接パッカー間の注入ステージにおける
    注入を完了させ、 その後前記注入内管を移動させて他の隣接パッカー間に
    おける注入ステージにおける注入を行う、 ことを特徴とする薬液注入工法。
  2. 【請求項2】軸方向に間隔を置いて複数のパッカーを外
    面部に有し、かつ下端のパッカーより下方に下端注入口
    と隣接するパッカー間に中間注入口とを有する注入外管
    と、吐出口を有し前記注入外管内に挿入し移動可能な注
    入内管とを用い、 対象地盤を所定深度まで掘削して挿入孔を形成するとと
    もに、前記注入外管を前記挿入孔内に相対的に挿入し、 前記下端のパッカー膨出させて前記挿入孔壁面に密着さ
    せ、このとき前記下端のパッカーと挿入孔壁面と注入外
    管外面とで囲まれる領域を充填材が存在しない下端空間
    とする状態と、 前記隣接する両パッカーを膨出させて前記挿入孔壁面に
    密着させ、このとき前記隣接パッカーと挿入孔壁面と注
    入外管外面とで囲まれる領域を充填材が存在しない中間
    空間とする状態とを生成し、 前記注入内管を移動させることにより、前記下端空間を
    形成する状態において前記下端空間に前記吐出口を臨ま
    せる工程、ならびに前記中間空間を形成する段階おいて
    前記中間空間に前記吐出口を臨ませる工程を有し、 各工程においてそれぞれ、前記注入内管に薬液を圧送
    し、この薬液を前記吐出口から吐出させ、前記下端注入
    口または前記中間注入口から薬液を前記下端空間または
    中間空間を満たしつつ、10リットル/分を超え40リ
    ットル/分以下の注入速度をもって砂質地盤に注入する
    ことにより、注入を完了する、 ことを特徴とする薬液注入工法。
  3. 【請求項3】前記注入外管に透孔が形成され、この透孔
    を軸方向に跨いで前記パッカーが設けられ、そのパッカ
    ーの軸方向前後端部が注入外管に液密に封止され、前記
    透孔を通して前記パッカー内に膨出用流体を送り込んで
    パッカーの膨出を図る請求項1または2記載の薬液注入
    工法。
  4. 【請求項4】前記注入外管に透孔が形成され、この透孔
    を覆って変形可能なスリーブが設けられ、このスリーブ
    を軸方向に跨いで前記パッカーが設けられ、そのパッカ
    ーの軸方向前後端部が注入外管に液密に封止されたもの
    を用い、 前記膨出用流体を前記透孔を通して送り込み、この送り
    込み時においてスリーブが変形させて膨出用流体をパッ
    カー内に流入させパッカーの膨出を図り、流入完了状態
    において、スリーブを復元させて前記透孔を閉塞させる
    請求項1または2記載の薬液注入工法。
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