JP3313136B2 - 電子顕微鏡 - Google Patents

電子顕微鏡

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Description

【発明の詳細な説明】
[発明の目的]
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子顕微鏡に係り、例
えば半導体ウェハ表面に存在する極微粒子を検出可能な
走査型低加速電子顕微鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】従来は、半導体ウェハ表面に存在する微
粒子を検出する装置として光散乱方式を利用したものが
挙げられる。例えば、レーザ光をウェハ表面に照射しそ
の表面上に存在する微粒子によって生じた散乱光を検出
して微粒子の有無を確認する装置等である。しかしなが
ら、このような光散乱方式を利用した検査装置では光物
性により解像度に限界があり、その面内分解能はおよそ
800オングストローム程度である。
【0003】一方、高密度化に伴いパターンの微細化が
進んでいる半導体ICの製造分野では、特に64M以降
では500オングストローム以下の微粒子でさえ半導体
素子製造プロセスに影響を与え製造欠陥の原因になりう
る。従って、上記の光散乱方式の以外で500オングス
トローム以下の分解能を有する検査装置の開発が要求さ
れている。
【0004】従来でも低加速電子線を利用した走査型電
子顕微鏡を利用すれば、ウェハ表面にダメージを与えず
に微粒子の検出を行うことができる。しかし、一般に走
査型電子顕微鏡は電子銃が一つしかないため、ウェハ全
面に亘って観察するには長時間を要し効率的でない。ま
た、チャンバ内を真空引きするため装置全体が大型とな
りコスト面でも不利である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、500オン
グストローム以下の高分解能を有し、かつ高速観察が可
能な電子顕微鏡を提供することを目的とする。 [発明の構成]
【0006】本発明は上記課題を参酌してなされたもの
であり、電子を放出する電子走査系と表面に突入した電
子を検出して検出信号を出力する電子検出系とを複数配
列してなるセンサ部と、センサ部に対向して試料を載置
する載置台と載置台をセンサ部に対し相対変位させるス
テージ駆動手段とからなるステージ部と、センサ部への
電圧供給を制御する電圧制御回路とステージ部の駆動を
制御するステージ駆動制御回路とセンサ部からの検出信
号を処理する演算回路とからなる演算制御手段と、セン
サ部とステージ部を格納して内部を真空排気可能な真空
チャンバーとを具備する電子顕微鏡において、前記電子
走査系は、基板と、その基板上に絶縁膜を介して順次積
層されたエミッタとして作用する第1の電極層と、ベー
スとして作用する第2の電極層と、アノードとして作用
する第3の電極層と、偏向電極として作用する第4の電
極層とを有し、第1乃至第4の電極層及び各電極層間の
絶縁膜には前記基板まで達する貫通孔が形成された多層
薄膜構造をなすことを特徴とする電子顕微鏡である。
【0007】また、前記電子検出系は、電圧の印加によ
り二次電子を引き寄せる電極と、突入した電子を光子に
変換するシンチレータと、光子を通過させるライトパイ
プと、光子を電子に増倍させる光電子増倍体とを備えて
いることを特徴とする電子顕微鏡である。また、前記電
子検出系は、二次電子を引き寄せて収集する電極と電流
信号を出力する端子のみからなることを特徴とする電子
顕微鏡である。
【0008】
【作用】センサ部には電子走査系と電子検出系とを複数
配列したものを用いたことから、一回の走査により大面
積を観察でき、スループットが格段に向上する。また、
多層構造をなす電子走査系を試料表面に接近させること
は容易であり、これによって高解像度を得ることができ
る。センサ部は電子走査系と電子検出系とが複数配列さ
れた構造をとっているため、一回の走査で大面積を観察
できる。また、電子走査系は多層薄膜構造のいわゆる電
子放出素子を用いて、低加速電子線によって観察を行う
ので、試料表面を傷つける心配がない。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。
【0010】図1は、本発明の実施例に係る電子顕微鏡
の基本構成を示す図である。この装置は、試料(70)に向
けて電子を放出するとともに試料(70)からの反射電子や
2次電子を検出するセンサ部(10)と、センサ部(10)に対
向して試料(70)を載置し、かつ載置した試料(70)をセン
サ部(10)に対して相対変位可能なステージ部(40)と、セ
ンサ部(10)やステージ部(40)等の本装置全体の動作を制
御するとともにセンサ部(10)からの検出信号を演算処理
する演算制御装置(50)と、センサ部(10)とステージ部(4
0)とを格納して内部を真空排気可能な真空チャンバー(6
0)とを備えている。
【0011】センサ部(10)の構成を図2に示す。即ち、
電子を放射する電子走査系(20)と、試料(70)表面からの
反射電子又は2次電子を検出する電子検出系(30)とから
なるセルを最小単位とし(同図(c) )、このセルが同一
基板状に直線状(同図(a) )やマトリックス状(同図
(b) )に複数形成されてなる。したがって、電子走査系
(20)から放射された電子は、センサ部(10)に対向配置さ
れる試料(70)表面に衝突し、その反射電子や2次電子が
隣接する電子検出系(30)によって検出されるようになっ
ている(同図(d) )。
【0012】電子走査系(20)は、電子を外部に放出する
エミッタ電極(21)と、エミッタ電極(21)から電子を引き
出すベース電極(22)と、引き出された電子を加速するア
ノード電極(23)と、電子を任意方向に偏向させる偏向電
極(24)とを備えている。アノード電極(23)の電圧の高低
によって放出された電子の加速を制御できるようになっ
ている。また、偏向電極(24)は、電子線と直交方向に対
向して形成される正及び負の電極で構成されており、こ
の両極間の電位差の高低によって電子線の偏向角を変え
て電子の走査範囲を制御できるようになっている。図3
に2種類の電子走査系の断面構造を示している。
【0013】同図(a) に示す電子走査系(20)は、シリコ
ン基板(25)上にこれと略直交方向に伸びた先端鋭利なエ
ミッタ電極(21)が突設され、該基板(25)上にはエミッタ
電極(21)の先端を中心とした略同心円状の丸孔を有する
ベース電極(22)、アノード電極(23)の各電極層が絶縁膜
(26)を介して順次積層されて、さらにその上層には絶縁
膜(26)を介して上記丸孔の上方位置にて間隙を有するよ
う4分割状の電極からなる偏向電極(24)が形成されてな
る。同図において偏向電極(24)は、直角をなす先端が丸
孔に外接するように2対の正負極が形成されており、電
子走査系(20)面内方向に電子線を偏向できるようになっ
ている。なお、円錐形あるいは四角錐形等の先端鋭利に
伸びるエミッタ電極(21)は、例えば、まずシリコン基板
上にSiN等のアルカリ不溶性の膜で保護して、次にK
OH等の溶液でウエットエッチングを行えば形成するこ
とができる。また、各絶縁膜(26)及び電極層(21,22,23,
24) は通常の成膜技術によって形成することができる。
【0014】同図(b) に示す電子走査系(20)は、基板(2
5)上に絶縁膜(26)を介して薄膜構造のエミッタ電極(2
1)、ベース電極(22)、アノード電極(23)が順次積層さ
れ、さらにその上層には絶縁膜(26)を介して4分割状の
2対の正負極からなる偏向電極(24)が形成されている。
エミッタ電極(21)は、電極層に先端鋭利な突起が中心に
向かって突出する対向する形状の開口部を形成してな
り、電圧印加時には先端にエネルギーが集中するため電
子が放出されるようになっている。エミッタ電極(21)の
情報に積層されたベース電極(22)とアノード電極(23)
は、エミッタ電極(21)の上方位置に有する開口部からな
っている。その開口部の形状は、同図(a) のように丸孔
状でもエミッタ電極(21)と同一形状でもよいが、後者の
場合では一括して食刻して形成できるので製造上のメリ
ットがある。また、同図(b) のようにエミッタ電極(21)
が薄膜構造であれば、半導体プロセス技術によって容易
にエミッタとベースの電極間距離を調整でき、動作電圧
を低くすることも可能である。また、同図(a),(b) いず
れにおいても各電極(21,22,23,24) 間距離を極力狭く微
細加工すれば、大気圧中でも電子を放出させることが可
能である。
【0015】なお、各電極(21,22,23,24) は第1の電源
(81)と電気的に接続されており、各々の電極への供給電
圧値は演算制御装置(50)の電圧制御回路(51)によって制
御されるようになっている。
【0016】電子検出系(30)は、電子走査系(20)と同一
の基板(25)上に隣接して形成されており、試料(70)表面
からの反射電子や2次電子を受けて、演算制御部(50)に
電流信号Sを出力するするようになっている。図4に2
種類の電子検出系の断面構造を示している。
【0017】同図(a) に示す電子検出系(30)は、電圧を
印加されて2次電子を引き寄せる電極(31)と、突入した
電子を光子に変換するシンチレータ(32)と、光子を通過
させるライトパイプ(33)と、光子を電子に増倍させる光
電子増倍体(34)とを備えており、光電子増倍体(34)は電
流信号Sを演算制御部(50)に出力する。電流信号Sは試
料(70)表面の形態を反映しているので、これを解析すれ
ばその表面の画像情報Gを得ることができる。同図(a)
の電子検出系は、一般の電子顕微鏡で用いられる電子検
出器を微細加工技術によって製造したものと同様の構成
である。また、同図(a)'に示す電子検出系は、同図(a)
の電子検出系の電極(31)に第2の電極(35)からなる外壁
を設けている。この第2の電極(35)は試料(70)からの反
射電子の飛行する方向に対向して配置され、試料(70)表
面からの反射電子を受けて電流信号S' を出力するよう
になっている。なお、反射電子は運動エネルギーが高い
ので、第2の電極(35)に電圧を印加しない場合でも、電
極(31)のなす電界の影響を受けずに直進して第2の電極
(35)に向かう。したがって、反射電子の検出に因る電流
信号S' は試料(70)表面への入射角を反映しており、こ
れによって画像情報Gをさらに明瞭化させることができ
る。一方、第2の電極(35)に電圧を印加すると、2次電
子は運動エネルギーが低く第2の電極(35)に引き寄せら
れて進路が反れてしまうので、第2の電極(35)へ電圧を
印加する必要はない。
【0018】同図(b) に示す電子検出系(30)は、電圧を
印加されて2次電子を引き寄せて収集する電極(36)と電
流信号Sを出力する端子のみからなる単純構造であり、
大気圧下あるいは特定ガス雰囲気下に設置されて用いら
れる。その検出のメカニズムは次の通りである。試料(7
0)表面から生じた2次電子は、電極(36)の電界で加速さ
れながら引き寄せられる。大気圧下あるいは特定のガス
雰囲気下では、加速された2次電子は、ガス分子と衝突
してガス分子を次式のようにイオン化させ、これによっ
て2次電子は増倍される。ここで、ガス分子をMとし、
2次電子をe- とする。 M + e- = M+ + 2e-
【0019】このような増倍過程は2次電子が電極(36)
に到達するまで繰り返され、検出感度は向上する。電極
(36)は2次電子を受けて電流信号Sを演算制御部(50)に
出力するようになっている。なお、このときエミッタ電
極(21)から放出される1次電子と試料(70)表面から生じ
る反射電子は、高エネルギーのためガス分子をイオン化
する割合が2次電子に比し2桁程度低い。したがって、
電極(36)で検出される増倍電子は2次電子に因るものと
なる。2次電子を引き寄せる電極(31,36) の電圧は第2
の電源(82)によって供給電圧され、その電圧値は電圧制
御回路(51)によって制御されるようになっている。
【0020】なお、電子検出系(30)は図4(a) 及び(b)
に示す構造に限定されるものではなく、試料(70)表面か
らの反射電子又は2次電子を検出できかつ、同一の基板
表面上に電子走査系(20)に隣接して微細加工できるもの
であれば他の構造であってもよい。
【0021】ステージ部(40)は、試料(70)を載置する載
置台(41)と、センサ部(10)に対して載置台(41)を相対変
位可能なステージ駆動手段(42)とを備え、センサ部(10)
に対向して設置されている。載置台(41)は真空引きや静
電力によって試料を固定できるようになっている。ステ
ージ駆動手段(42)は、ステージ部(40)に内蔵される3軸
のアクチュエータ(図示しない)を備え、載置台(41)を
ステージ部(40)面内方向(XY方向)及びこれに直交す
る方向(Z方向)の3次元方向に駆動可能となってお
り、その動作は演算制御装置(50)によって制御される。
【0022】演算制御装置(50)は、センサ部(10)とセン
サ部(10)に電圧を供給する電源(81,82) とステージ部(4
0)とに電気的に接続され、電源(81,82) からセンサ部へ
の供給電圧を制御する電圧制御回路(51)と、ステージ部
のステージ駆動制御回路(52)と、センサ部(10)からの電
流信号SやS' を演算処理する演算回路(53)とを備えて
おり、装置全体の動作を統御するとともに試料(70)表面
の解析結果を外部に出力できるようになっている。な
お、本実施例の演算制御装置(50)には、コンソール等の
入力部(54)と、ディスプレイ等の表示部(55)が接続され
ており、外部からステージ部(40)の駆動等の指示を入力
できるとともに、解析して得た画像情報Gを画面上に表
示できるようになっている。
【0023】電圧制御回路(51)は、第1の電源(81)に制
御信号を送って電子走査系(20)の各電極(21,22,23,24)
への印加電圧値を制御して、1次電子の放出、1次電子
の加速及び走査範囲を調整し、また、第2の電源(82)に
制御信号を送って電子検出系(30)の電極(31,36) への印
加電圧を制御して、電極(31,35) による2次電子引き寄
せ作用を調整できるようになっている。
【0024】ステージ駆動制御回路(52)は、ステージ部
(40)に内蔵される3軸各々のアクチュエータに接続さ
れ、例えば、センサ部(10)を試料(70)表面に接近させた
り、電子の走査範囲を補うようステージ部(40)面内方向
に移動させる駆動制御信号を出力することができるよう
になっている。
【0025】演算回路(53)は、通常はマイクロコンピュ
ータと各種ハードウェア回路とから構成されており、入
力部(54)からの入力を受けて電圧制御回路(51)やステー
ジ制御回路(52)に指令を出力したり、電子検出系(30)か
らの電流信号SやS' を演算処理し解析して試料(70)表
面の形態等を示す画像情報Gを作成できるようになって
いる。画像情報Gは表示部(55)を介して外部に出力でき
るようになっている。真空チャンバー(60)は、センサ部
(10)とステージ部(40)を内部に格納する筐体と、筐体の
側部に配設された図示しない排気口と給気口とを有して
いる。筐体は密閉が可能であり、また排気口と給気口は
それぞれ外部に設置された排気系と給気系に連結されて
おり、筐体内部を真空引きし任意の特定ガスを導入する
ことができるようになっている。次に、上記構成の電子
顕微鏡の作用について説明する。
【0026】載置台(41)に試料(70)を固定し、真空チャ
ンバー(60)を密閉して筐体内部を真空引きした後特定ガ
スを導入する。ついで、ステージ部(40)を移動させて、
センサ部(10)を試料(70)表面に数ミリ以下に接近させて
観察を開始する。
【0027】電圧制御回路(51)から指令を受けた第1の
電源(81)は、電子走査系(20)の各電極(21,22,23,24) に
それぞれに応じた電圧を印加する。すると、エミッタ電
極(21)からはベース電極(22)によって1次電子が引き出
される。1次電子は、アノード電極(23)で加速され、偏
向電極(24)によって飛行方向を偏向されて、試料(70)表
面に斜め入射する。ここで、電子走査系(20)は薄膜プロ
セスによって形成された微細形状であり、微細な電子銃
から放出される電子線はビーム系が狭小なので、試料(7
0)表面に充分接近していれば1次電子を収束させる必要
はない。1次電子が試料(70)表面に衝突すると、反射電
子が跳ね返るとともに、衝突によって表面原子が励起さ
れて2次電子が飛び出す。
【0028】一方、電圧制御回路(51)から指令を受けた
第2の電源(82)は、電子検出系(30)の電極(31)あるいは
電極(36)に電圧を印加する。すると、試料(70)表面から
飛び出した2次電子は運動エネルギーが小さいため、電
極(31,36) のなす電界に引き寄せられて電極(31,36) に
突入する。2次電子は、図4に示すメカニズムにより電
子検出系(30)内で、または引き寄せられる過程で増倍さ
れる。そして、電極(31,35,36)は受けた電子の量に応じ
た電流信号SやS' を出力する。
【0029】演算回路(53)は、電流信号SやS' を入力
して演算処理を行う。一般に、2次電子の強度は入射電
子の入射角に依存し、具体的には尖鋭な部分からの発生
率が強い。また、反射電子の進路は機か形状のなす反射
に因って一義的に決まるものである。そこで、演算回路
(53)は電流信号SやS' を解析することによって試料(7
0)表面の形態を反映した画像情報Gを算出する。また、
2次電子の強度は試料(70)表面の元素にも因るため、電
流信号Sを解析することによって、試料表面に付着した
パーティクルの存在を検査することができる。
【0030】ここで、センサ部(10)が図2(a) に示すよ
うなラインセンサ型の場合はその長軸と垂直方向に、ま
た図2(b) に示すようなエリアセンサ型の場合でも偏向
電極により電子の走査範囲が制限されている場合があ
る。演算回路(53)は、これらを補う方向にステージ部(4
0)を駆動させるため、ステージ駆動制御回路(52)に対し
て駆動制御信号を出力させるよう指示する。演算回路(5
3)で解析された画像情報Gやパーティクルの検査結果等
は、表示部(55)に表示される。
【0031】なお、本発明の構成要件である電子走査系
のみをシリコン基板上に複数配置して製作すれば、電子
ビーム露光装置の電子銃としても用いることができる。
また、このような電子走査系のみを形成した基板の構造
を変形すれば、高速動作可能な真空ICを提供すること
ができる。
【0032】
【発明の効果】以上詳記したように本発明に係る電子顕
微鏡によれば、一回の走査で大面積を観察できスループ
ットを向上させることができる。また、低加速電子線を
用いるため試料表面を傷つける心配がない。また、試料
とセンサ部と接近させることができるため電子の収束が
不要となり、高解像度を得ることができ、大気圧下でも
使用可能となる。さらに、電子走査系と電子検出系を一
体化したことから構造が簡単となり、装置全体も小形化
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る電子顕微鏡の基本構成を
示す図。
【図2】センサ部全体の構成及び作用を示す図。
【図3】センサ部のうち電子走査系の上面及び断面を示
す図。
【図4】センサ部のうち電子検出系の断面構造及びその
動作を示す図。
【符号の説明】
10…センサ部、20…電子走査系、30…電子検出
系、40…ステージ部、50…演算制御装置、60…真
空チャンバー、70…試料。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子を放出する電子走査系と表面に突入
    した電子を検出して検出信号を出力する電子検出系とを
    複数配列してなるセンサ部と、センサ部に対向して試料
    を載置する載置台と載置台をセンサ部に対し相対変位さ
    せるステージ駆動手段とからなるステージ部と、センサ
    部への電圧供給を制御する電圧制御回路とステージ部の
    駆動を制御するステージ駆動制御回路とセンサ部からの
    検出信号を処理する演算回路とからなる演算制御手段
    と、センサ部とステージ部を格納して内部を真空排気可
    能な真空チャンバーとを具備する電子顕微鏡において、 前記電子走査系は、基板と、その基板上に絶縁膜を介し
    て順次積層されたエミッタとして作用する第1の電極層
    と、ベースとして作用する第2の電極層と、アノードと
    して作用する第3の電極層と、偏向電極として作用する
    第4の電極層とを有し、第1乃至第4の電極層及び各電
    極層間の絶縁膜には前記基板まで達する貫通孔が形成さ
    れた多層薄膜構造をなすことを特徴とする電子顕微鏡。
  2. 【請求項2】 前記電子検出系は、電圧の印加により二
    次電子を引き寄せる電極と、突入した電子を光子に変換
    するシンチレータと、光子を通過させるライトパイプ
    と、光子を電子に増倍させる光電子増倍体とを備えてい
    ることを特徴とする請求項1記載の電子顕微鏡。
  3. 【請求項3】 前記電子検出系は、二次電子を引き寄せ
    て収集する電極と電流信号を出力する端子のみからなる
    ことを特徴とする請求項1記載の電子顕微鏡。
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