JP3312835B2 - 移動炉の固定装置 - Google Patents

移動炉の固定装置

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JP3312835B2
JP3312835B2 JP30372495A JP30372495A JP3312835B2 JP 3312835 B2 JP3312835 B2 JP 3312835B2 JP 30372495 A JP30372495 A JP 30372495A JP 30372495 A JP30372495 A JP 30372495A JP 3312835 B2 JP3312835 B2 JP 3312835B2
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moving furnace
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儀一 家次
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルミニウム合金
のスラブやビレット等の材料を積載した前方架台および
後方架台の位置に移動炉が移動してきて加熱処理する移
動炉の固定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来この種の移動炉の固定装置として
は、例えば図6に示すように、移動炉21の停止位置の
床面に断面門形状の停止部22が設置されており、移動
炉21がその位置に達すると、車輪受け材23の上面に
設けたシリンダー24を作動させ、ピストンロッド25
に連結する挿入ピン26を停止部22の上面板22aの
長さ方向に穿設された長孔22bに嵌め込んで固定する
ように構成されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この移
動炉の固定装置では、移動炉21の走行慣性が大きいた
め、停止位置の誤差が大きく、ストッパー(図示せず)
に当てて停止させてから固定していた。ところがストッ
パーに当てると衝撃が大きく、移動炉21を傷めること
になり、反動も大きいことから、所定の停止位置での停
止ができず、誤差も大きくなるので、挿入ピン26の嵌
る長孔22bを長くしておかないと挿入することができ
なかった。
【0004】この長孔22bを長くすると、嵌合時に挿
入ピン26と長孔22bとの間に隙間ができ、その範囲
内で移動炉21が自由に移動できることになり、左右の
固定位置に誤差が生じ、図8に示すように、移動炉21
の前面扉圧着面27aおよび後面扉圧着面28aと被処
理材Wを積む架台の前後面の扉圧着面29a,30aに
隙間Sができるため、扉27,28でのシールが充分で
きず、良好な加熱処理ができないと言う問題があった。
【0005】また、移動炉21には天井部に循環ファン
(図示せず)が取り付けられており、循環ファンが始動
すると振動によるビビリを生じるが、前述の固定装置で
はこの振動ビビリを防ぐことができず、その振動が炉本
体から架台に伝わって架台上の被処理材に伝わり、正常
に載置された状態がズレて、熱風の当たる所が変わるこ
とから均一で良好な加熱処理ができない等の問題点があ
った。
【0006】本発明は前記のような問題を解決すること
を課題として開発されたもので、移動炉を定位置に誤差
なく、しかも衝撃なく確実に停止させて固定することが
でき、かつ、前面扉および後面扉を確実にシールできる
と共に、循環ファンによる振動防止を図ることのできる
移動炉の固定装置を提供することを目的とするものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決し、そ
の目的を達成する手段として、本発明では、移動炉の走
行方向に所定間隔を存して前後に配置した、被処理材が
載置された前方架台および後方架台の一側端に前方スト
ッパーおよび後方ストッパーを設置し、前方架台および
後方架台の位置に移動炉が移動してきて、被処理材を移
動炉内に入れて加熱処理する移動炉の固定装置におい
て、移動炉が前方架台の被処理材を加熱処理する時に、
移動炉の下部に設置したシリンダーの作動によりレバー
を介して回動自在に枢着して対設させた押接アームの右
アームが床面に突設したピンを押圧し、その押圧力で移
動炉を前方ストッパーに衝撃なく押圧して固定すると共
に、移動炉が後方架台の被処理材を加熱処理する時に、
左アームが床面に突設したピンを押圧し、その押圧力で
移動炉を後方ストッパーに衝撃なく押圧して固定するよ
うに構成したことを特徴とする移動炉の固定装置を開発
し、採用した。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を、
添付図面に基づいて説明する。1はバッチ式の箱形熱風
循環移動炉で、熱源(図示せず)の吹出す燃焼および燃
焼排気ガスの顕熱を強制循環させるファン2,2が天井
部に配設されており移動炉1内に収納した被処理材Wの
加熱および均熱処理が行われる。
【0009】この移動炉1には前面および後面に上下方
向にスライドする開閉自在の前面扉3と後面扉4が設け
られていると共に、移動炉1の下部の両側に設けた、移
動炉1の長さと略同じ長さの車輪受け材5に車輪6,6
…6が取付けられており、車輪受け材5は支持杆7,7
…7によって移動炉1の底部に固着されている。
【0010】8は車輪受け材5の長さ方向の略中間部に
設置した空気圧力式シリンダーで、ピストンロッド9の
先端にレバー10を連結してあり、該レバー10の一端
に押接アーム11が回動自在に枢着してある。この押接
アーム11は、右アーム11aと左アーム11bの二股
状に対設して形成されていて、その内側面に金属当板1
2,12が固着されている。
【0011】13は床面の1部に設けた突起部14に埋
設したピンで、上半分が突出しており、前述の押接アー
ム11の金属当板12に押接して移動炉を固定するもの
である。15は前方ストッパー、16は後方ストッパ
ー、17はレールである。
【0012】このように構成した本発明の移動炉の固定
装置の使用例を、移動炉1の移動方向に配設した前方架
台Aと後方架台Bに載せたスラブやビレット等の被処理
材Wを加熱処理する場合について説明すると、先ず、移
動炉1は被処理材Wを載置した前方架台A側に走行させ
る。その際、前方ストッパー15に当たるまで移動する
と、その衝撃により移動炉1を傷めることになると共に
反発力も大きいことから、車輪受け材5の先端部5aが
前方ストッパー15に当たる寸前で停止させる。
【0013】その後、図3に示すように、移動炉1に取
付けられたシリンダー8を作動して、ピストンロッド9
を引き込むとレバー10が垂直状態から時計廻り方向に
回動傾斜し、それに伴ってレバー10の端部に回動自在
に枢着した押接アーム11の右アーム11aも時計廻り
方向に回動傾斜し、金属当板12が床面に固定されたピ
ン13を押しつける。その力により移動炉1は前方スト
ッパー15に衝撃なく押しつけられ停止位置が誤差なく
固定される。
【0014】被処理材Wの加熱および均熱が終ると、図
4に示すように、シリンダー8を作動させ、ピストンロ
ッド9を押し出して傾斜していたレバー10を垂直方向
に戻し、レバー10が垂直状態になると右アーム11a
の金属当板12とピン13との押接が完全に解かれ移動
炉1が走行できる状態となる。
【0015】後方架台Bに載った被処理材Wを加熱する
場合の移動炉1の固定は、図5に示すように、移動炉1
を後方に移動させて行き、車輪受け材5の後端部5bが
後方ストッパー16に当たる寸前で停止させる。その
後、シリンダー8を作動させピストンロッド9を押し出
すとレバー10は反時計廻りに回動傾斜し、それによっ
て押接アーム11の左アーム11bも反時計廻りに回動
傾斜し、金属当板12が床面に固定されたピン13を押
しつけ、その力により移動炉1は後方ストッパー16に
衝撃なく押しつけられ、移動炉1は停止位置に誤差なく
固定されるものである。
【0016】このように、本発明は移動炉1の移動方向
に所定間隔を存して配設した前方架台Aと後方架台Bの
2基の架台に載せたスラブやビレット等の被処理材Wを
交互に加熱処理する際の移動炉の固定装置として最適で
ある。
【0017】
【発明の効果】以上のように本発明の移動炉の固定装置
によれば、移動炉の走行方向に所定間隔を存して前後に
配置した、被処理材が載置された前方架台および後方架
台の一側端に前方ストッパーおよび後方ストッパーを設
置し、前方架台および後方架台の位置に移動炉が移動し
てきて、被処理材を移動炉内に入れて加熱処理する移動
炉の固定装置において、移動炉が前方架台の被処理材を
加熱処理する時に、移動炉の下部に設置したシリンダー
の作動によりレバーを介して回動自在に枢着して対設さ
せた押接アームの右アームが床面に突設したピンを押圧
し、その押圧力で移動炉を前方ストッパーに衝撃なく押
圧して固定すると共に、移動炉が後方架台の被処理材を
加熱処理する時に、左アームが床面に突設したピンを押
圧し、その押圧力で移動炉を後方ストッパーに衝撃なく
押圧して固定するように構成したものであるから、次の
優れた効果を奏するものである。
【0018】従来のように、移動炉をストッパーに当て
ることなく、固定停止できることから衝撃もなく、移動
炉の損傷を防止することができる。また、作動レバーを
介して押接アームの右アームがピンを押しつけて前方ス
トッパーに押圧して固定すると共に、押接アームの左ア
ームがピンを押しつけて後方ストッパーに押圧して固定
するので、停止位置に誤差なく確実に固定できる。従っ
て、前扉および後扉による炉本体とのシールが完全にな
る。さらに移動炉は完全に固定されているので、炉に取
付けられた循環ファン等から生じる振動も防止できるも
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】移動炉が前方架台側に固定されている状態の簡
略縦断側面図である。
【図2】移動炉が後方架台側に固定されている状態の簡
略縦断側面図である。
【図3】図1の要部の側面図である。
【図4】移動炉が移動する時の状態の要部の側面図であ
る。
【図5】図2の要部の側面図である。
【図6】従来例の固定装置を示す簡略正面図である。
【図7】図6の停止部の平面図である。
【図8】従来の扉のシールを示す簡略縦断面図である。
【符号の説明】
1 移動炉 8 シリンダー 10 レバー 11 押接アーム 13 ピン A 前方架台 B 後方架台 W 被処理材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C21D 1/00 111 C21D 9/00 101 C22F 1/04 B65G 43/00 B65G 47/00 B62B 3/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動炉の走行方向に所定間隔を存して前
    後に配置した、被処理材が載置された前方架台および後
    方架台の一側端に前方ストッパーおよび後方ストッパー
    を設置し、前方架台および後方架台の位置に移動炉が移
    動してきて、被処理材を移動炉内に入れて加熱処理する
    移動炉の固定装置において、移動炉が前方架台の被処理
    材を加熱処理する時に、移動炉の下部に設置したシリン
    ダーの作動によりレバーを介して回動自在に枢着して対
    設させた押接アームの右アームが床面に突設したピンを
    押圧し、その押圧力で移動炉を前方ストッパーに衝撃な
    く押圧して固定すると共に、移動炉が後方架台の被処理
    材を加熱処理する時に、左アームが床面に突設したピン
    を押圧し、その押圧力で移動炉を後方ストッパーに衝撃
    なく押圧して固定するように構成したことを特徴とする
    移動炉の固定装置。
JP30372495A 1995-10-27 1995-10-27 移動炉の固定装置 Expired - Lifetime JP3312835B2 (ja)

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JP2020507472A (ja) * 2016-12-22 2020-03-12 オートテック・エンジニアリング・ソシエダッド・リミターダAutotech Engineering, S.L. ブランクを加熱するための方法と加熱システム

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