JP3311701B2 - 疑似ステレオ化装置 - Google Patents

疑似ステレオ化装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、モノラル信号か
らステレオ信号を疑似的に生成する疑似ステレオ化装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】モノラル信号からステレオ信号を疑似的
に生成する疑似ステレオ化方法には、主として2つの方
法がある。つまり、コムフィルタ方式と、帯域分割方式
とがある。 (1)コムフィルタ方式 図5は、コムフィルタ方式を採用した疑似ステレオ化装
置の構成を示している。
【0003】コムフィルタ方式を採用した疑似ステレオ
化装置は、疑似ステレオ化装置としては最も簡単な構成
のものである。
【0004】入力信号Sは、第1の加算器111および
第2の加算器112に送られるとともに、遅延器101
に送られる。遅延器101で遅延された信号は乗算器1
02に送られ、所定の係数が乗算される。乗算器102
の出力は、第1の加算器111および第2の加算器11
2に送られる。
【0005】第1加算器111では、入力信号Sに乗算
器102の出力信号が加算され、疑似レフト信号LOUT
として出力される。第2加算器112では、入力信号S
から乗算器102の出力信号が減算され、疑似ライト信
号ROUTとして出力される。
【0006】遅延器101に与える遅延時間が長ければ
長いほど2つの出力信号LOUT、RO UTの間のステレオ感
が増すが、遅延させた信号がエコーになって聞こえるた
め、遅延器101には数msec程度の遅延時間を与えるの
が一般的である。
【0007】しかしながら、遅延器101による遅延時
間が数msec程度では、2つのチャンネル間の無相関化が
不十分であるため、ステレオ感が乏しいという問題があ
る。また、特に、音像定位処理技術を用いたマルチチャ
ンネル信号の2チャンネル再生処理には不向きである。 (2)帯域分割方式 図6は、帯域分割方式を採用した疑似ステレオ化装置の
構成を示している。
【0008】入力信号Sは、直列に接続された複数の遅
延器D1〜Dmのそれぞれによって、1サンプリング時間
ずつ遅延されていく。
【0009】入力信号Sおよび各遅延器D1〜Dmの出力
信号のそれぞれに対して、一対の2つの乗算器ML1
MLm+1、MR1〜MRm+1が設けられており、入力信号
Sおよび各遅延器D1〜Dmは対応する乗算器対に入力さ
れ係数が乗算される。
【0010】各乗算器対の一方の乗算器ML1〜MLm+1
の出力信号は、加算器AL1〜ALmによって互いに加算
され、疑似レフト信号LOUTとして出力される。各乗算
器対の他方の乗算器MR1〜MRm+1の出力信号は、加算
器AR1〜ARmによって互いに加算され、疑似ライト信
号ROUTとして出力される。
【0011】遅延器D1〜Dmおよび各乗算器対の一方の
乗算器ML1〜MLm+1および加算器AL1〜ALmは、第
1のFIR( Finite Impulse Response)ディジタルフィ
ルタで構成されている。
【0012】遅延器D1〜Dmおよび各乗算器対の他方の
乗算器MR1〜MRm+1および加算器AR1〜ARmは、第
2のFIRディジタルフィルタで構成されている。ただ
し、遅延器D1〜Dmは、第1のFIRディジタルフィル
タおよび第2のFIRディジタルフィルタにおいて共用
されている。
【0013】第1のFIRディジタルフィルタのフィル
タ特性を図7(a)に、第2のFIRディジタルフィル
タのフィルタ特性を図7(b)に示す。図7(a)、
(b)からわかるように、各FIRディジタルフィルタ
のフイルタ特性は、周波数帯域が複数の帯域に分割さ
れ、通過帯域と阻止帯域とが交互に現れるような特性と
なっている。そして、第1のFIRディジタルフィルタ
と第2のFIRディジタルフィルタとの間では、それら
のフィルタ出力LOUT、ROUTとが互いに無相関となるよ
うに、通過待機と阻止帯域とが互いに逆になるような特
性となっている。
【0014】帯域分割方式を採用した疑似ステレオ化装
置では、各FIRディジタルフィルタの各通過帯域幅お
よび各阻止帯域幅が広ければ、各FIRディジタルフィ
ルタのタップ数は数百程度ですむが、広い周波数帯域ご
とに音が偏ってしまい不自然な音色となる。一方、各F
IRディジタルフィルタの各通過帯域幅および各阻止帯
域幅を狭くすると、無相関化が向上し自然な音色が得ら
れるが、数千タップ以上のFIRディジタルフィルタが
必要となり、処理量が膨大となる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、コム
フィルタ方式を採用した疑似ステレオ化装置では、処理
が軽いが十分な無相関化(ステレオ化)を行えないとい
う欠点があり、帯域分割方式を採用した疑似ステレオ化
装置では十分な無相関化を行うためには処理量が膨大と
なるという欠点がある。
【0016】この発明は、十分な無相関を行えかつ処理
量も膨大とならない疑似ステレオ化装置を提供すること
を目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】この発明による第1の疑
似ステレオ化装置は、モノラル信号からステレオ信号を
疑似的に生成する疑似ステレオ化装置において、直列に
接続されかつ入力信号Sを段階的に遅延させるm個の遅
延器、各遅延器の出力信号Sk(k=1,2,…m)を
それぞれフィルタ処理するためのm個のFIRディジタ
ルフィルタ、および各FIRディジタルフィルタの出力
をYk(k=1,2,…m)とすると、次の数式3で表
される演算を行って、疑似ステレオ化信号Lout、Rout
を生成する演算回路を備えていることを特徴とする。
【0018】
【数3】 第1段目の遅延器が省略され、第1段目のFIRディジ
タルフィルタおよび第2段目の遅延器に、入力信号Sが
入力されるようにしてもよい。
【0019】nkをk段目のFIRディジタルフィルタ
のタップ数とすると、各FIRディジタルフィルタのフ
ィルタ係数が、次の数式4で表される条件を満たしてい
ることが好ましい。
【0020】
【数4】 この発明による第2の疑似ステレオ化装置は、第1の疑
似ステレオ化装置において上記数式4を満たしているも
のと等価な疑似ステレオ化装置であって、異なるFIR
ディジタルフィルタ間においてフィルタ係数が互いに等
しい2つの乗算器が1つの乗算器で共用されていること
を特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
の実施の形態について説明する。 〔1〕第1の実施の形態の説明 図1は、疑似ステレオ化装置の構成を示している。
【0022】この疑似ステレオ化装置は、コムフィルタ
方式とFIRディジタルフィルタとを組み合わせたハイ
ブリッド構成となっている。
【0023】モノラルの入力信号Sは、直列に接続され
た複数の遅延器Dk,1(k=1,2,…m)(ただし、
mは奇数)のそれぞれによって、所定時間ずつ遅延され
ていく。
【0024】各遅延器D1,1〜Dm,1の出力信号は、それ
ぞれ別々のFIRディジタルフィルタFk(k=1,
2,…m)に送られ、フィルタ処理される。
【0025】各FIRディジタルフィルタF1〜Fmは、
よく知られているように、遅延時間が1サンプリング時
間である複数の遅延器、複数の乗算器および複数の加算
器から構成されている。
【0026】各遅延器をDk,j(k=1,2,…m:j
=2,3,…nk)で表す。また、各乗算器をMk,j(k
=1,2,…m:j=1,2,…nk)で表す。また、
各加算器をAk,j(k=1,2,…m:j=2,3,…
k)で表すことにする。ただし、nkは、k段目のFI
Rディジタルフィルタのタップ数を示している。
【0027】各FIRディジタルフィルタF1〜Fmは、
それに含まれている乗算器Mkj(k=1,2,…m:j
=1,2,…nk)によって示されるフィルタ係数Wkj
(k=1,2,…m:j=1,2,…nk)を有してい
る。
【0028】各FIRディジタルフィルタF1〜Fmに
よるフィルタ処理結果をYk(k=1,2,…m)とす
る。
【0029】第1段目のFIRディジタルフィルタF1
を除く他のFIRディジタルフィルタF2〜Fmによるフ
ィルタ処理結果Yk(k=2,3,…m)は、複数の加
算器B3〜Bmによって加算され、その加算結果が加算器
3から出力される。加算器B3の出力と、第1段目のF
IRディジタルフィルタF1によるフィルタ処理結果Y1
とが加算器B1によって加算され、疑似レフト信号LOUT
として出力される。
【0030】また、第1段目のFIRディジタルフィル
タF1によるフィルタ処理結果Y1から、加算器B3の出
力が加算器B2によって減算され、疑似ライト信号ROUT
として出力される。
【0031】このようにして得られた疑似レフト信号L
OUTおよび疑似ライト信号ROUTが疑似ステレオ信号であ
る。疑似ステレオ信号LOUT、疑似ライト信号ROUTは、
次の数式5で表される。
【0032】
【数5】 上記疑似ステレオ化装置では、処理が軽いコムフィルタ
方式での無相関化処理を生かすことができるとともに、
コムフィルタ方式による無相関化が不十分である部分の
みにFIRディジタルフィルタが使用されているだけな
ので、FIRディジタルフィルタのタップ数を帯域分割
方式で使用しているFIRディジタルフィルタのタップ
数に比較して大幅に削減させることができる。 〔2〕第2の実施の形態の説明 図2は、疑似ステレオ化装置の構成を示している。
【0033】この疑似ステレオ化装置は、図1の疑似ス
テレオ化装置のm=3,n1=1,n2=n3=5の場合
に相当する。
【0034】モノラルの入力信号Sは、直列に接続され
た複数の3つの遅延器D1,1、D2,1、D3,1のそれぞれ
によって、所定時間ずつ遅延されていく。各遅延器D
1,1、D 2,1、D3,1によって遅延された信号を、それぞ
れS1、S2、S3とする。
【0035】遅延器D1,1の出力信号S1は、第1のFI
RディジタルフィルタF1に送られる。遅延器D2,1の出
力信号S2は、第2のFIRディジタルフィルタF2に送
られる。遅延器D3,1の出力信号S3は、第3のFIRデ
ィジタルフィルタF3に送られる。
【0036】第1のFIRディジタルフィルタF1は、
1つの乗算器M1,1で構成されている。つまり、第1の
FIRディジタルフィルタF1は1タップのFIRディ
ジタルフィルタである。
【0037】第2のFIRディジタルフィルタF2は、
遅延時間が1サンプリング時間である4個の遅延器D
2,2〜D2,5、5個の乗算器M2,1〜M2,5および4個の加
算器A 2,2〜A2,5から構成されている。つまり、第2の
FIRディジタルフィルタF2は、各乗算器M2,1〜M
2,5で示されるフィルタ係数W2,1〜W2,5を有する5タ
ップのFIRディジタルフィルタである。
【0038】第3のFIRディジタルフィルタF3は、
遅延時間が1サンプリング時間である4個の遅延器D
3,2〜D3,5、5個の乗算器M3,1〜M3,5および4個の加
算器A 3,2〜A3,5から構成されている。つまり、第3の
FIRディジタルフィルタF3は、各乗算器M3,1〜M
3,5で示されるフィルタ係数W3,1〜W3,5を有する5タ
ップのFIRディジタルフィルタである。
【0039】第2のFIRディジタルフィルタF2によ
るフィルタ処理結果Y2と、第3のFIRディジタルフ
ィルタF3によるフィルタ処理結果Y3とは、加算器B3
によって加算される。
【0040】第1のFIRディジタルフィルタF1によ
るフィルタ処理結果Y1と加算器B3による加算結果(Y
2+Y3)とは、加算器B1によって加算され、疑似レフ
ト信号LOUTとして出力される。
【0041】第1のFIRディジタルフィルタF1によ
るフィルタ処理結果Y1から、加算器B3による加算結果
(Y2+Y3)が、加算器B2によって減算され、疑似ラ
イト信号ROUTとして出力される。
【0042】したがって、疑似ステレオ信号LOUT、R
OUTは、次の数式6によって表される。
【0043】
【数6】 OUT、ROUTにおいて、Y1、Y2、Y3が共通であるこ
とを考慮すると、実質的に10タップ程度のFIRディ
ジタルフィルタ処理の演算量で疑似ステレオ化装置が実
現できることになる。帯域分割方式を採用した疑似ステ
レオ化装置では数千タップ以上のFIRディジタルフィ
ルタ処理を行わなければならないことに比べると、上記
実施の形態では処理量が大幅に低減されることがわか
る。また、聴感上の効果も帯域分割方式を採用した疑似
ステレオ化装置とほぼ同様である。 〔3〕第3の実施の形態の説明 上記第2の実施の形態において、第2のFIRディジタ
ルフィルタF2の各乗算器M2,1〜M2,5の係数(フィル
タ係数)と、第3のFIRディジタルフィルタF3の各
乗算器M3,1〜M3,5の係数(フィルタ係数)とが次のよ
うな関係となることが好ましい。
【0044】乗算器M2,1の係数=M3,5の係数 乗算器M2,2の係数=M3,4の係数 乗算器M2,3の係数=M3,3の係数 乗算器M2,4の係数=M3,2の係数 乗算器M2,5の係数=M3,1の係数 具体例を以下に挙げておく。
【0045】 遅延器D1,1の遅延時間: 7.48〔msec〕 遅延器D2,1の遅延時間:11.54〔msec〕 遅延器D3,1の遅延時間:27.32〔msec〕 乗算器M2,1,M3,5の係数:5.3540680557
4894e−2 乗算器M2,2,M3,4の係数:1.5964348614
21585e−1 乗算器M2,3,M3,3の係数:2.4951173365
11612e−1 乗算器M2,4,M3,2の係数:−1.586669087
409973e−1 乗算器M2,5,M3,1の係数:−5.256411433
21991e−2 なお、上記のような各FIRディジタルフィルタ間のフ
ィルタ係数の関係を一般式で表すと次のようになる。
【0046】各FIRディジタルフィルタF2〜Fmの各
乗算器をMk,j(k=2,3,…m:j=1,2,…
k)とすると、フィルタ係数Wi,j(i=2,3,…
m:j=1,2,…n)が次式7で表される条件を満た
すように、フィルタ係数を設定すればよい。nkは、k
段目のFIRディジタルフィルタのタップ数である。
【0047】
【数7】 図2の疑似ステレオ化装置において、上記数式7の条件
を満たすようにフィルタ係数が設定された場合には、図
2の疑似ステレオ化装置の代わりに、図3に示すような
等価回路を用いることができる。図3において、図2と
対応するものには同じ符号を付してある。
【0048】この等価回路では、図2の第2のFIRデ
ィジタルフィルタF2内の乗算器M2 ,1〜M2,5および第
3のFIRディジタルフィルタF3内の乗算器M3,1〜M
3,5のうち、フィルタ間で同じ係数をもつもの同志が、
一方の乗算器M2,1〜M2,5によって共用されている。
【0049】乗算器M2,1には、遅延器D2,1の出力S
2,1と遅延器D3,5の出力S3,5とが加算器a1によって加
算された結果が送られている。乗算器M2,2には、遅延
器D2, 2の出力S2,2と遅延器D3,4の出力S3,4とが加算
器a2によって加算された結果が送られている。
【0050】乗算器M2,3には、遅延器D2,3の出力S
2,3と遅延器D3,3の出力S3,3とが加算器a3によって加
算された結果が送られている。乗算器M2,4には、遅延
器D2, 4の出力S2,4と遅延器D3,2の出力S3,2とが加算
器a4によって加算された結果が送られている。乗算器
2,5には、遅延器D2,5の出力S2,5と遅延器D3,1の出
力S3,1とが加算器a5によって加算された結果が送られ
ている。
【0051】乗算器M2,1、M2,2、M2,3、M2,4、M
2,5の出力は、加算器b3〜b6で加算され、加算器b3
ら出力される。乗算器M1,1の出力Y1と加算器b3の出
力とが加算器b1によって加算され、疑似レフト信号L
OUTとして出力される。
【0052】乗算器M1,1の出力Y1から、加算器b3
出力が加算器b2によって減算され、疑似ライト信号R
OUTとして出力される。
【0053】各遅延器Dk,j(k=2,3,…m:j=
1,2,…nk)の出力をSk,j(k=2,3,…m:j
=1,2,…nk)とすると、疑似ステレオ信号LOUT
OU Tは、次の数式8によって表される。
【0054】
【数8】 上記第3の実施の形態によれば、上記第2の実施の形態
に比べてさらに演算数を減らすことができる。 〔4〕応用例の説明 図4は、ドルビープロロジックをデコードした4チャン
ネルの信号など、前方に3チャンネル(Left,Ce
nter,Right)、後方に1チャンネル(Sur
round)の信号を持つような信号を、聴取者の前方
に配置された2つのスピーカ(左スピーカおよび右スピ
ーカ)から出力したにもかかわらず、聴取者の前方の左
右および後方の左右の計4つのスピーカからあたかも出
力されたような仮想立体音響装置に、上記図1、図2ま
たは図3に示す疑似ステレオ化装置を適用した例を示し
ている。
【0055】1チャンネルのサラウンド(Surrou
nd)信号が、上記図1、図2または図3に示す疑似ス
テレオ化装置10に入力される。疑似ステレオ化装置1
0は、1チャンネルのサラウンド信号から、疑似サラウ
ンドレフト信号LOUTおよび疑似サラウンドライト信号
OUTを生成する。
【0056】この疑似サラウンドレフト信号LOUTおよ
び疑似サラウンドライト信号ROUTは、音像定位処理装
置20に送られる。音像定位処理装置20は、入力され
た信号LOUT、ROUTを聴取者の後方左および後方右に定
位させるように、入力された信号LOUT、ROUTに対して
音像定位処理を行う。
【0057】一方、センター信号Centerに乗算器
1で−6dBのゲイン調整をした信号に、加算器2によっ
てレフト信号Leftが加算される。また、センター信
号Centerに乗算器1で−6dBのゲイン調整をした
信号に、加算器3によってライト信号Rightが加算
される。
【0058】加算器2の出力と、音像定位処理装置20
から出力された定位処理後のサラウンドレフト信号L
OUT'とが、加算器4によって加算され、左スピーカへの
出力Lphantomとされる。また、加算器3の出力
と、音像定位処理装置20から出力された定位処理後の
サラウンドライト信号ROUT'とが、加算器5によって加
算され、右スピーカへの出力Rphantomとされ
る。
【0059】
【発明の効果】この発明によれば、十分な無相関を行え
かつ処理量も膨大とならない疑似ステレオ化装置が実現
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態である疑似ステレ
オ化装置の構成を示す回路図である。
【図2】この発明の第2の実施の形態である疑似ステレ
オ化装置の構成を示す回路図である。
【図3】この発明の第3の実施の形態である疑似ステレ
オ化装置の構成を示す回路図である。
【図4】応用例を示すブロック図である。
【図5】コムフィルタ方式を採用した疑似ステレオ化装
置の構成を示す回路図である。
【図6】帯域分割方式を採用した疑似ステレオ化装置の
構成を示す回路図である。
【図7】図6の帯域分割方式を採用した疑似ステレオ化
装置における第1のFIRディジタルフィルタのフィル
タ特性と、第2のFIRディジタルフィルタのフィルタ
特性とを示す特性図である。
【符号の説明】
K,j 遅延器 Mk,j 乗算器

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モノラル信号からステレオ信号を疑似的
    に生成する疑似ステレオ化装置において、 直列に接続されかつ入力信号Sを段階的に遅延させるm
    個の遅延器、 各遅延器の出力信号Sk(k=1,2,…m)をそれぞ
    れフィルタ処理するためのm個のFIRディジタルフィ
    ルタ、および各FIRディジタルフィルタの出力をYk
    (k=1,2,…m)とすると、 次の数式1で表される演算を行って、疑似ステレオ化信
    号Lout、Routを生成する演算回路、を備えていること
    を特徴とする疑似ステレオ化装置。 【数1】
  2. 【請求項2】 上記第1段目の遅延器が省略され、第1
    段目のFIRディジタルフィルタおよび第2段目の遅延
    器に、入力信号Sが入力される請求項1に記載の疑似ス
    テレオ化装置。
  3. 【請求項3】 nkをk段目のFIRディジタルフィル
    タのタップ数とすると、各FIRディジタルフィルタの
    フィルタ係数が、次の数式2で表される条件を満たして
    いる請求項1および2のいずれかに記載の疑似ステレオ
    化装置。 【数2】
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の疑似ステレオ化装置と
    等価な疑似ステレオ化装置であって、異なるFIRディ
    ジタルフィルタ間においてフィルタ係数が互いに等しい
    2つの乗算器が1つの乗算器で共用されている疑似ステ
    レオ化装置。
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