JPH1132400A - デジタル信号再生装置 - Google Patents

デジタル信号再生装置

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JPH1132400A
JPH1132400A JP9188221A JP18822197A JPH1132400A JP H1132400 A JPH1132400 A JP H1132400A JP 9188221 A JP9188221 A JP 9188221A JP 18822197 A JP18822197 A JP 18822197A JP H1132400 A JPH1132400 A JP H1132400A
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digital
channel
band
signal
filter
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JP9188221A
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English (en)
Inventor
Shuji Miyasaka
修二 宮阪
Takashi Fujita
剛史 藤田
Masahiro Sueyoshi
雅弘 末吉
Takashi Katayama
崇 片山
Kazutada Abe
一任 阿部
Masaharu Matsumoto
正治 松本
Akihisa Kawamura
明久 川村
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マルチチャンネルの音像定位処理を行うデジ
タル信号再生装置において、従来技術に比較して演算量
を大幅に小さくする。 【解決手段】 デジタルフィルタ群71−74は、帯域
分割された複数のチャンネルのうちの少なくとも1つの
チャンネルのデジタル帯域信号に対して異なるフィルタ
処理を実行し、加算器群81,82は、複数のチャンネ
ルのうちの一方のチャンネルのデジタル帯域信号と、一
方のフィルタ処理後のデジタル帯域信号とを対応する帯
域毎に加算して一方のチャンネルのデジタル帯域信号を
出力し、複数のチャンネルのうちの他方のチャンネルの
デジタル帯域信号と、他方のフィルタ処理後のデジタル
帯域信号とを対応する帯域毎に加算して他方のチャンネ
ルのデジタル帯域信号を出力する。帯域合成装置91,
92は加算結果の一方のチャンネルのデジタル帯域信号
を帯域合成し、加算結果の他方のチャンネルのデジタル
帯域信号を帯域合成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、MPEG
2のオーディオビットストリームなどのマルチチャンネ
ルのデジタル信号を再生するためのデジタル信号再生装
置に関し、特に、例えば、マルチチャンネルの再生音を
チャンネル数より少ない数のスピーカで仮想的に音像を
定位させて再生するためのデジタル信号再生装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】MPEG2のオーディオビットストリー
ムであるマルチチャンネルのオーディオデジタル信号を
再生するためのデジタル信号再生装置が開発実用化され
ている。しかしながら、従来から、標準的には2個のス
ピーカを用いたオーディオ装置が普及しており、せっか
く、マルチチャンネルの音源でありながら、2チャンネ
ルの信号に変換して、2つのスピーカによって再生する
場合が多かった。
【0003】そこで、近年、チャンネル数より少ない数
(通常2個)のスピーカで仮想的に音像を定位させて再
生する音像定位の技術が開発されている。例えば、特開
平6−303699号公報においては、後方にスピーカ
を配置せずに、視聴者の前方のスピーカのみで前方と側
方又は後方間に反射音を付加するための音場再生装置が
開示され、特に、前方に置かれた左チャンネル(以下、
Lチャンネルという。)と右チャンネル(以下、Rチャ
ンネルという。)の2個のスピーカを用いて視聴者の左
側方又は右側方に仮想的に音像を定位させる方法につい
て詳述されている。このような、音像定位の技術を、I
TU−R勧告BS.775で規定されたMPEG2のオ
ーディオデジタル信号再生装置に適用したときの回路構
成を図4に示す。
【0004】図4において、MPEG2に準拠したオー
ディオビットストリーム(以下、MPEG2のオーディ
オビットストリームという。)はビットストリーム多重
分離装置10に入力され、ビットストリーム多重分離装
置10は、入力されたオーディオビットストリームを多
重分離することにより、各チャンネルの周波数帯域毎の
帯域符号化データを抽出して、各チャンネル毎に逆量子
化装置21,22,23,24に出力する。ここで、複
数のチャンネルは、フロントLチャンネルと、フロント
Rチャンネルと、サラウンドLチャンネルと、サラウン
ドRチャンネルとを含む。各逆量子化装置21,22,
23,24は、各チャンネルの帯域符号化データを逆量
子化することにより、それぞれ32帯域の帯域信号を生
成して帯域合成装置31,32,33,34に出力す
る。次いで、各帯域合成装置31,32,33,34
は、入力される32帯域の帯域信号を合成して、チャン
ネル毎に1つのPCMデータ信号を出力する。ここまで
の処理は、MPEG2マルチチャンネルの国際標準規格
書(ISO/IEC 13818−3)に記載されてい
る。
【0005】帯域合成装置31から出力されるPCMデ
ータ信号はそのまま加算器51に入力され、帯域合成装
置34から出力されるPCMデータ信号はそのまま加算
器52に入力される。また、帯域合成装置32から出力
されるPCMデータ信号は、デジタルフィルタ41を介
して加算器51に入力されるとともに、デジタルフィル
タ42を介して加算器52に入力される。さらに、帯域
合成装置33から出力されるPCMデータ信号は、デジ
タルフィルタ43を介して加算器51に入力されるとと
もに、デジタルフィルタ44を介して加算器52に入力
される。そして、加算器51は入力される3つのPCM
データ信号を対応する時刻毎に加算して、加算結果のP
CMデータ信号をD/A変換器61を介してスピーカ1
に出力する一方、加算器52は入力される3つのPCM
データ信号を対応する時刻毎に加算して、加算結果のP
CMデータ信号をD/A変換器62を介してスピーカ2
に出力する。
【0006】上記4個のデジタルフィルタ41乃至44
と加算器51,52とにより、上述の音像定位処理が実
行される。ここで、音像を定位させる処理は、サラウン
ド音がサラウンドスピーカから聴覚に伝搬される経路に
おいて発生する、音声波形の周波数特性及び位相特性の
ゆがみを再現するフィルタ処理、いわゆる頭部伝達関数
の処理を、サラウンド信号に対して施し、フロントのL
及びRチャンネル信号に充填して再生する処理である。
ここで、頭部伝達関数とは、スピーカと視聴者の一方の
耳の位置関係(正確には、鼓膜の位置であるが、測定を
行うときは、耳道入口の位置である。)を表す、視聴者
の頭部における伝達関数を意味する。
【0007】各デジタルフィルタ41乃至44はそれぞ
れ、有限インパルス応答型デジタルフィルタ(以下、F
IRデジタルフィルタという。)を備えて構成される。
デジタルフィルタ41のFIRデジタルフィルタは、前
方の2個のスピーカ1,2を用いたときに、時間軸信号
の音像が左後方に仮想的に定位するように時間領域で表
したインパルス応答の頭部伝達関数F1を有し、デジタ
ルフィルタ42のFIRデジタルフィルタは、前方の2
個のスピーカ1,2を用いたときに、時間軸信号の音像
が左側方に仮想的に定位するように時間領域で表したイ
ンパルス応答の頭部伝達関数F2を有する。また、デジ
タルフィルタ43のFIRデジタルフィルタは、前方の
2個のスピーカ1,2を用いたときに、時間軸信号の音
像が右側方に仮想的に定位するように時間領域で表した
インパルス応答の頭部伝達関数F3を有し、デジタルフ
ィルタ44のFIRデジタルフィルタは、前方の2個の
スピーカ1,2を用いたときに、時間軸信号の音像が右
後方に仮想的に定位するような時間領域で表したインパ
ルス応答の頭部伝達関数F4を有する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図1の
従来技術のデジタル信号再生装置において、最も大きな
演算量を必要とする処理は、例えばポリフェースフィル
タバンクを用いて実行される帯域合成処理であり、図1
のように、MPEG2のオーディオビットストリームか
ら逆量子化された各チャンネルの帯域信号に対して帯域
合成処理を行っているので、当該デジタル信号再生装置
の演算量がきわめて大きくなるという問題点があった。
【0009】本発明の目的は以上の問題点を解決し、マ
ルチチャンネルの音像定位処理を行うデジタル信号再生
装置において、従来技術のデジタル信号再生装置に比較
して演算量を大幅に小さくすることができるデジタル信
号再生装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係る請求項1記
載のデジタル信号再生装置は、それぞれ所定の帯域数で
帯域分割された複数のチャンネルのデジタル帯域信号を
時間軸信号に再生するためのデジタル信号再生装置にお
いて、上記帯域分割された複数のチャンネルのうちの所
定の少なくとも1つのチャンネルのデジタル帯域信号に
対して互いに異なる所定のフィルタ処理を実行して、一
方のフィルタ処理後の少なくとも1つのチャンネルのデ
ジタル帯域信号を出力するとともに、他方のフィルタ処
理後の少なくとも1つのチャンネルのデジタル帯域信号
を出力するデジタルフィルタ手段と、上記帯域分割され
た複数のチャンネルのうちの所定の一方のチャンネルの
デジタル帯域信号と、上記デジタルフィルタ手段から出
力される一方のフィルタ処理後の少なくとも1つのチャ
ンネルのデジタル帯域信号とを対応する帯域毎に加算し
て、加算結果の一方のチャンネルのデジタル帯域信号を
出力するとともに、上記帯域分割された複数のチャンネ
ルのうちの所定の他方のチャンネルのデジタル帯域信号
と、上記デジタルフィルタ手段から出力される他方のフ
ィルタ処理後の少なくとも1つのチャンネルのデジタル
帯域信号とを対応する帯域毎に加算して、加算結果の他
方のチャンネルのデジタル帯域信号を出力する加算器手
段と、上記加算器手段から出力される加算結果の一方の
チャンネルのデジタル帯域信号を帯域合成して出力する
とともに、上記加算器手段から出力される加算結果の他
方のチャンネルのデジタル帯域信号を帯域合成して出力
する帯域合成手段とを備えたことを特徴とする。
【0011】また、請求項2記載のデジタル信号再生装
置は、請求項1記載のデジタル信号再生装置において、
上記帯域分割された複数のチャンネルは、第1と第2と
第3のチャンネルを含み、上記デジタルフィルタ手段
は、第1のチャンネルのデジタル帯域信号に対して互い
に異なる所定のフィルタ処理を実行して、一方のフィル
タ処理後の第1のチャンネルのデジタル帯域信号を出力
するとともに、他方のフィルタ処理後の第1のチャンネ
ルのデジタル帯域信号を出力し、上記加算器手段は、第
2のチャンネルのデジタル帯域信号と、上記デジタルフ
ィルタ手段から出力される一方のフィルタ処理後の第1
のチャンネルのデジタル帯域信号とを対応する帯域毎に
加算して、加算結果の第2のチャンネルのデジタル帯域
信号を出力するとともに、第3のチャンネルのデジタル
帯域信号と、上記デジタルフィルタ手段から出力される
他方のフィルタ処理後の第1のチャンネルのデジタル帯
域信号とを対応する帯域毎に加算して、加算結果の第3
のチャンネルのデジタル帯域信号を出力し、上記帯域合
成手段は、上記加算器手段から出力される加算結果の第
2のチャンネルのデジタル帯域信号を帯域合成して出力
するとともに、上記加算器手段から出力される加算結果
の第3のチャンネルのデジタル帯域信号を帯域合成して
出力することを特徴とする。
【0012】さらに、請求項3記載のデジタル信号再生
装置は、請求項1記載のデジタル信号再生装置におい
て、上記帯域分割された複数のチャンネルは、第1と第
2と第3と第4のチャンネルを含み、上記デジタルフィ
ルタ手段は、第1のチャンネルのデジタル帯域信号に対
して互いに異なる所定のフィルタ処理を実行して、一方
のフィルタ処理後の第1のチャンネルのデジタル帯域信
号を出力するとともに、他方のフィルタ処理後の第1の
チャンネルのデジタル帯域信号を出力する一方、第2の
チャンネルのデジタル帯域信号に対して互いに異なる所
定の別のフィルタ処理を実行して、一方の別のフィルタ
処理後の第2のチャンネルのデジタル帯域信号を出力す
るとともに、他方の別のフィルタ処理後の第2のチャン
ネルのデジタル帯域信号を出力し、上記加算器手段は、
第3のチャンネルのデジタル帯域信号と、上記デジタル
フィルタ手段から出力される一方のフィルタ処理後の第
1のチャンネルのデジタル帯域信号と、上記デジタルフ
ィルタ手段から出力される一方の別のフィルタ処理後の
第2のチャンネルのデジタル帯域信号とを対応する帯域
毎に加算して、加算結果の第3のチャンネルのデジタル
帯域信号を出力するとともに、第4のチャンネルのデジ
タル帯域信号と、上記デジタルフィルタ手段から出力さ
れる他方のフィルタ処理後の第1のチャンネルのデジタ
ル帯域信号と、上記デジタルフィルタ手段から出力され
る他方の別のフィルタ処理後の第2のチャンネルのデジ
タル帯域信号とを対応する帯域毎に加算して、加算結果
の第4のチャンネルのデジタル帯域信号を出力し、上記
帯域合成手段は、上記加算器手段から出力される加算結
果の第3のチャンネルのデジタル帯域信号を帯域合成し
て出力するとともに、上記加算器手段から出力される加
算結果の第4のチャンネルのデジタル帯域信号を帯域合
成して出力することを特徴とする。
【0013】またさらに、請求項4記載のデジタル信号
再生装置は、請求項1記載のデジタル信号再生装置にお
いて、上記帯域分割された複数のチャンネルは、第1と
第2と第3と第4と第5のチャンネルを含み、上記デジ
タルフィルタ手段は、第1のチャンネルのデジタル帯域
信号に対して互いに異なる所定のフィルタ処理を実行し
て、一方のフィルタ処理後の第1のチャンネルのデジタ
ル帯域信号を出力するとともに、他方のフィルタ処理後
の第1のチャンネルのデジタル帯域信号を出力し、第2
のチャンネルのデジタル帯域信号に対して互いに異なる
所定の別のフィルタ処理を実行して、一方の別のフィル
タ処理後の第2のチャンネルのデジタル帯域信号を出力
するとともに、他方の別のフィルタ処理後の第2のチャ
ンネルのデジタル帯域信号を出力し、第3のチャンネル
のデジタル帯域信号に対して互いに異なる所定の更に別
のフィルタ処理を実行して、一方の更に別のフィルタ処
理後の第3のチャンネルのデジタル帯域信号を出力する
とともに、他方の更に別のフィルタ処理後の第3のチャ
ンネルのデジタル帯域信号を出力し、上記加算器手段
は、第4のチャンネルのデジタル帯域信号と、上記デジ
タルフィルタ手段から出力される一方のフィルタ処理後
の第1のチャンネルのデジタル帯域信号と、上記デジタ
ルフィルタ手段から出力される一方の別のフィルタ処理
後の第2のチャンネルのデジタル帯域信号と、上記デジ
タルフィルタ手段から出力される一方の更に別のフィル
タ処理後の第3のチャンネルのデジタル帯域信号とを対
応する帯域毎に加算して、加算結果の第4のチャンネル
のデジタル帯域信号を出力するとともに、第5のチャン
ネルのデジタル帯域信号と、上記デジタルフィルタ手段
から出力される他方のフィルタ処理後の第1のチャンネ
ルのデジタル帯域信号と、上記デジタルフィルタ手段か
ら出力される他方の別のフィルタ処理後の第2のチャン
ネルのデジタル帯域信号と、上記デジタルフィルタ手段
から出力される他方の更に別のフィルタ処理後の第3の
チャンネルのデジタル帯域信号とを対応する帯域毎に加
算して、加算結果の第5のチャンネルのデジタル帯域信
号を出力し、上記帯域合成手段は、上記加算器手段から
出力される加算結果の第4のチャンネルのデジタル帯域
信号を帯域合成して出力するとともに、上記加算器手段
から出力される加算結果の第5のチャンネルのデジタル
帯域信号を帯域合成して出力することを特徴とする。
【0014】また、本発明に係る請求項5記載のデジタ
ル信号再生装置は、所定の帯域数で帯域分割された1つ
のチャンネルのデジタル帯域信号を時間軸信号に再生す
るためのデジタル信号再生装置において、上記帯域分割
された1つのチャンネルのデジタル帯域信号に対して互
いに異なる所定のフィルタ処理を実行して、一方のフィ
ルタ処理後の1つのチャンネルのデジタル帯域信号を出
力するとともに、他方のフィルタ処理後の1つのチャン
ネルのデジタル帯域信号を出力するデジタルフィルタ手
段と、上記デジタルフィルタ手段から出力される一方の
フィルタ処理後の1つのチャンネルのデジタル帯域信号
を帯域合成して出力するとともに、上記デジタルフィル
タ手段から出力される他方のフィルタ処理後の1つのチ
ャンネルのデジタル帯域信号を帯域合成して出力する帯
域合成手段とを備えたことを特徴とする。
【0015】さらに、本発明に係る請求項6記載のデジ
タル信号再生装置は、それぞれ所定の帯域数で帯域分割
された第1と第2のチャンネルのデジタル帯域信号を時
間軸信号に再生するためのデジタル信号再生装置におい
て、上記帯域分割された第1のチャンネルのデジタル帯
域信号に対して互いに異なる所定のフィルタ処理を実行
して、一方のフィルタ処理後の第1のチャンネルのデジ
タル帯域信号を出力するとともに、他方のフィルタ処理
後の第1のチャンネルのデジタル帯域信号を出力する一
方、上記帯域分割された第2のチャンネルのデジタル帯
域信号に対して互いに異なる所定の別のフィルタ処理を
実行して、一方の別のフィルタ処理後の第2のチャンネ
ルのデジタル帯域信号を出力するとともに、他方の別の
フィルタ処理後の第2のチャンネルのデジタル帯域信号
を出力するデジタルフィルタ手段と、上記デジタルフィ
ルタ手段から出力される一方のフィルタ処理後の第1の
チャンネルのデジタル帯域信号と、上記デジタルフィル
タ手段から出力される一方の別のフィルタ処理後の第2
のチャンネルのデジタル帯域信号とを対応する帯域毎に
加算して、加算結果の第3のチャンネルのデジタル帯域
信号を出力するとともに、上記デジタルフィルタ手段か
ら出力される他方のフィルタ処理後の第1のチャンネル
のデジタル帯域信号と、上記デジタルフィルタ手段から
出力される他方の別のフィルタ処理後の第2のチャンネ
ルのデジタル帯域信号とを対応する帯域毎に加算して、
加算結果の第4のチャンネルのデジタル帯域信号を出力
する加算器手段と、上記加算器手段から出力される加算
結果の第3のチャンネルのデジタル帯域信号を帯域合成
して出力するとともに、上記加算器手段から出力される
加算結果の第4のチャンネルのデジタル帯域信号を帯域
合成して出力する帯域合成手段とを備えたことを特徴と
する。
【0016】また、請求項7記載のデジタル信号再生装
置は、請求項3、4又は6記載のデジタル信号再生装置
において、上記デジタルフィルタ手段の一方のフィルタ
処理のフィルタ係数は、上記デジタルフィルタ手段の他
方の別のフィルタ処理のフィルタ係数に等しく設定さ
れ、上記デジタルフィルタ手段の他方のフィルタ処理の
フィルタ係数は、上記デジタルフィルタ手段の一方の別
のフィルタ処理のフィルタ係数に等しく設定されたこと
を特徴とする。
【0017】さらに、請求項8記載のデジタル信号再生
装置は、請求項1乃至7のうちの1つに記載のデジタル
信号再生装置において、上記デジタルフィルタ手段の各
フィルタ処理のフィルタ係数は、時間軸信号の音像をそ
れぞれ所定の位置に仮想的に定位させて再生するための
伝達関数に、上記帯域合成手段の伝達関数の逆数を乗算
して得られた伝達関数を表わすためのフィルタ係数であ
ることを特徴とする。
【0018】また、請求項9記載のデジタル信号再生装
置は、請求項2又は5記載のデジタル信号再生装置にお
いて、上記帯域数はNであり、上記デジタルフィルタ手
段は、一方のフィルタ処理を実行するためのN個の第1
のデジタルフィルタと、他方のフィルタ処理を実行する
ためのN個の第2のデジタルフィルタとを備え、上記N
個の第1のデジタルフィルタの伝達関数をそれぞれG1n
(n=1,2,…,N)とし、上記N個の第2のデジタ
ルフィルタの伝達関数をそれぞれG2n(n=1,2,
…,N)としたとき、伝達関数Grn=G1n/G2n(n=
1,2,…,N)を演算し、上記N個の第1のデジタル
フィルタの伝達関数をそれぞれ伝達関数Grn(n=1,
2,…,N)に設定する一方、上記N個の第2のデジタ
ルフィルタの伝達関数をそれぞれ1に設定することを特
徴とする。
【0019】さらに、請求項10記載のデジタル信号再
生装置は、請求項3、4又は6記載のデジタル信号再生
装置において、上記帯域数はNであり、上記デジタルフ
ィルタ手段は、一方のフィルタ処理を実行するためのN
個の第1のデジタルフィルタと、他方のフィルタ処理を
実行するためのN個の第2のデジタルフィルタと、一方
の別のフィルタ処理を実行するためのN個の第3のデジ
タルフィルタと、他方の別のフィルタ処理を実行するた
めのN個の第4のデジタルフィルタとを備え、上記N個
の第1のデジタルフィルタの伝達関数をそれぞれG
1n(n=1,2,…,N)とし、上記N個の第2のデジ
タルフィルタの伝達関数をそれぞれG2n(n=1,2,
…,N)とし、上記N個の第3のデジタルフィルタの伝
達関数をそれぞれG3n(n=1,2,…,N)とし、上
記N個の第4のデジタルフィルタの伝達関数をそれぞれ
4n(n=1,2,…,N)としたとき、伝達関数Grn
=G1n/G2n(n=1,2,…,N)を演算し、伝達関
数Gqn=G3n/G4n(n=1,2,…,N)を演算し、
上記N個の第1のデジタルフィルタの伝達関数をそれぞ
れ伝達関数Grn(n=1,2,…,N)に設定する一
方、上記N個の第2のデジタルフィルタの伝達関数をそ
れぞれ1に設定するとともに、上記N個の第3のデジタ
ルフィルタの伝達関数をそれぞれ伝達関数Gqn(n=
1,2,…,N)に設定する一方、上記N個の第4のデ
ジタルフィルタの伝達関数をそれぞれ1に設定すること
を特徴とする。
【0020】また、請求項11記載のデジタル信号再生
装置は、請求項1乃至10のうちの1つに記載のデジタ
ル信号再生装置において、上記デジタルフィルタ手段の
各フィルタ処理のフィルタ次数は、帯域毎に異なること
を特徴とする。さらに、請求項12記載のデジタル信号
再生装置は、請求項11記載のデジタル信号再生装置に
おいて、上記デジタルフィルタ手段において、聴覚的に
より高い感度を有する帯域のフィルタ処理のフィルタ次
数は、聴覚的により低い感度を有する帯域のフィルタ処
理のフィルタ次数に等しく又は大きくするように設定さ
れたことを特徴とする。またさらに、請求項13記載の
デジタル信号再生装置は、請求項11記載のデジタル信
号再生装置において、上記デジタルフィルタ手段におい
て、より低い帯域のフィルタ処理のフィルタ次数は、よ
り高い帯域のフィルタ次数に等しく又は大きくするよう
に設定されたことを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明に
係る実施形態について説明する。
【0022】<第1の実施形態>図1は、本発明に係る
第1の実施形態のMPEG2のオーディオデジタル信号
再生装置の構成を示すブロック図である。図1におい
て、図4と同様のものについては同一の符号を付してい
る。第1の実施形態のデジタル信号再生装置は、図4の
従来技術のデジタル信号再生装置に比較して、デジタル
フィルタ群71,72,73,74及び加算器群81,
82を、帯域合成装置91,92の前段に配置したこと
を特徴とする。
【0023】図1において、MPEG2のオーディオビ
ットストリームはビットストリーム多重分離装置10に
入力され、ビットストリーム多重分離装置10は、入力
されたオーディオビットストリームを多重分離すること
により、各チャンネルの周波数帯域毎の帯域符号化デー
タを抽出して、各チャンネル毎に逆量子化装置21,2
2,23,24に出力する。ここで、複数のチャンネル
は、フロントLチャンネルと、フロントRチャンネル
と、サラウンドLチャンネルと、サラウンドRチャンネ
ルとを含む。各逆量子化装置21,22,23,24
は、各チャンネルの帯域符号化データを逆量子化するこ
とにより、それぞれ32帯域の帯域信号を生成する。こ
こで、逆量子化装置21はフロントLチャンネルの32
帯域の帯域信号をそのまま加算器群81に出力し、逆量
子化装置24はフロントRチャンネルの32帯域の帯域
信号をそのまま加算器群82に出力する。また、逆量子
化装置22はサラウンドLチャンネルの32帯域の帯域
信号を、デジタルフィルタ群71を介して加算器群81
に出力するとともに、デジタルフィルタ群72を介して
加算器群82に出力する。さらに、逆量子化装置23は
サラウンドRチャンネルの32帯域の帯域信号を、デジ
タルフィルタ群73を介して加算器群81に出力すると
ともに、デジタルフィルタ群74を介して加算器群82
に出力する。そして、加算器群81は、入力される3組
の帯域信号を、対応する帯域毎に加算して、加算結果の
32帯域の帯域信号を、伝達関数Hを有する帯域合成装
置91に出力する。また、加算器群82は、入力される
3組の帯域信号を、対応する帯域毎に加算して、加算結
果の32帯域の帯域信号を、伝達関数Hを有する帯域合
成装置92に出力する。さらに、各帯域合成装置91,
92はそれぞれ、入力される32帯域の帯域信号を合成
することにより、チャンネル毎に1つのPCMデータ信
号を生成して、D/A変換器61,62を介してスピー
カ1,2に出力する。
【0024】図5は、図1のデジタルフィルタ群71,
72と加算器群81,82の構成の詳細を示すブロック
図である。図5において、逆量子化装置21から出力さ
れる帯域信号B1−1乃至B1−32はそれぞれ直接に
加算器群81内の加算器501乃至532に入力され、
逆量子化装置24から出力される帯域信号B4−1乃至
B4−32はそれぞれ直接に加算器群82内の加算器5
51乃至582に入力される。また、逆量子化装置22
から出力される帯域信号B2−1乃至B2−32はそれ
ぞれ、デジタルフィルタ群71内のFIRデジタルフィ
ルタ101乃至132を介して加算器群81内の加算器
501乃至532に入力されるとともに、デジタルフィ
ルタ群72内のFIRデジタルフィルタ201乃至23
2を介して加算器群82内の加算器551乃至582に
入力される。さらに、逆量子化装置23から出力される
帯域信号B3−1乃至B3−32はそれぞれ、デジタル
フィルタ群73内のFIRデジタルフィルタ301乃至
332を介して加算器群81内の加算器501乃至53
2に入力されるとともに、デジタルフィルタ群74内の
FIRデジタルフィルタ401乃至432を介して加算
器群82内の加算器551乃至582に入力される。す
なわち、各デジタルフィルタ群71,72内の32個の
FIRデジタルフィルタ101乃至132,201乃至
232,301乃至332,401乃至432はそれぞ
れ、対応する帯域毎に所定のフィルタ処理を実行する一
方、各加算器群81,82内の32個の加算器501乃
至532,551乃至582はそれぞれ、対応する帯域
毎に加算処理を実行する。
【0025】図6は、図5のFIRデジタルフィルタ1
01の構成の詳細を示すブロック図である。図6におい
て、FIRデジタルフィルタ101は、最低の周波数帯
域の信号に対してフィルタ処理を行う、いわゆるトラン
スバーサル型FIRデジタルフィルタを構成しており、
以下の如く構成及び動作を有する。FIRデジタルフィ
ルタ101への入力信号B2−1は、乗算係数a0を有
する乗算器610を介して加算器621に入力されると
ともに、それぞれ同一の所定の遅延時間を有する縦続接
続された8段の遅延回路601乃至608及び、乗算係
数a8を有する乗算器618を介して加算器628に入
力される。遅延回路601から出力される信号は乗算係
数a1を有する乗算器611を介して加算器621に入
力され、遅延回路602から出力される信号は乗算係数
2を有する乗算器612を介して加算器622に入力
され、以下同様に構成される。加算器621からの出力
信号は加算器622に入力され、加算器622からの出
力信号は加算器623に入力され、以下同様に構成され
る。そして、加算器628からの出力信号が当該FIR
デジタルフィルタ101の出力信号となる。
【0026】図7は、図5のFIRデジタルフィルタ1
32の構成の詳細を示すブロック図である。図7におい
て、FIRデジタルフィルタ132は、最高の周波数帯
域の信号に対してフィルタ処理を行う、いわゆるトラン
スバーサル型FIRデジタルフィルタを構成しており、
以下の如く構成及び動作を有する。FIRデジタルフィ
ルタ132への入力信号B2−32は、それぞれ同一の
所定の遅延時間を有する縦続接続された2段の遅延回路
701,702及び、乗算係数b2を有する乗算器71
2を介して、当該FIRデジタルフィルタ132の出力
信号として出力される。
【0027】本実施形態においては、上記4個のデジタ
ルフィルタ群71乃至74と加算器群81,82とによ
り、上述の公知の音像定位処理が実行される。各デジタ
ルフィルタ群71乃至74はそれぞれ、図5に示すよう
に、32個の帯域毎のFIRデジタルフィルタ101乃
至132,201乃至232,301乃至332,40
1乃至432を備えて構成され、これらのFIRデジタ
ルフィルタ101乃至132,201乃至232,30
1乃至332,401乃至432の伝達関数は、帯域合
成装置91,92の伝達関数Hを考慮して、以下に示す
如く設定される。
【0028】デジタルフィルタ群71の各FIRデジタ
ルフィルタ101乃至132は、前方の2個のスピーカ
1,2を用いたときに、時間軸信号の音像が左後方に仮
想的に定位するように各帯域の周波数領域で表したイン
パルス応答の頭部伝達関数F1n(n=1,2,…,3
2)を帯域合成装置91の伝達関数Hで除算した伝達関
数F1n/Hを有し、デジタルフィルタ群72の各FIR
デジタルフィルタ201乃至232は、前方の2個のス
ピーカ1,2を用いたときに、時間軸信号の音像が左側
方に仮想的に定位するように各帯域の周波数領域で表し
たインパルス応答の頭部伝達関数F2n(n=1,2,
…,32)を帯域合成装置92の伝達関数Hで除算した
伝達関数F2n/Hを有する。また、デジタルフィルタ群
73の各FIRデジタルフィルタ301乃至332は、
前方の2個のスピーカ1,2を用いたときに、時間軸信
号の音像が右側方に仮想的に定位するように各帯域の周
波数領域で表したインパルス応答の頭部伝達関数F
3n(n=1,2,…,32)を帯域合成装置91の伝達
関数Hで除算した伝達関数F3n/Hを有し、デジタルフ
ィルタ群74の各FIRデジタルフィルタ401乃至4
32は、前方の2個のスピーカ1,2を用いたときに、
時間軸信号の音像が右後方に仮想的に定位するように各
帯域の周波数領域で表したインパルス応答の頭部伝達関
数F4n(n=1,2,…,32)を帯域合成装置92の
伝達関数Hで除算した伝達関数F4n/Hを有する。すな
わち、従来技術では、時間軸信号に対して時間領域で表
したインパルス応答の頭部伝達関数を用いて音像定位処
理を行っているが、本実施形態では、周波数軸信号に対
して各帯域の周波数領域で表したインパルス応答の頭部
伝達関数を用いて、周波数軸上での利得及び位相を制御
することにより、音像定位処理を行っている。
【0029】ここで、各デジタルフィルタ群71乃至7
4のFIRデジタルフィルタ101乃至132,201
乃至232,301乃至332,401乃至432にお
いて、各FIRデジタルフィルタのフィルタ次数は、好
ましくは、図6及び図7に示すように、帯域毎に異なる
ように構成される。ここで、聴覚的に感度が比較的高い
帯域のFIRデジタルフィルタのフィルタ次数は、聴覚
的に感度が比較的低い帯域の次数よりも大きいか、又は
同一にすることが好ましい。一般に、より低い周波数は
概ね聴覚的に感度が比較的高い帯域である一方、より高
い周波数は概ね聴覚的に感度が比較的低い帯域であるの
で、より低い周波数帯域のFIRデジタルフィルタのフ
ィルタ次数は、より高い周波数帯域のFIRデジタルフ
ィルタのフィルタ次数よりも大きいか、又は同一にする
ことが好ましい。以上のように構成することにより、図
1のように構成して演算量を削減しても、音質及び音像
定位の効果を損なわれないにすることができる。
【0030】また、左右のスピーカ1,2の対称性に基
づいて、デジタルフィルタ群71のFIRデジタルフィ
ルタ101乃至132の伝達関数又はフィルタ係数はそ
れぞれ、デジタルフィルタ群74のFIRデジタルフィ
ルタ401乃至432の伝達関数又はフィルタ係数に等
しくなるように設定してもよく、デジタルフィルタ群7
2のFIRデジタルフィルタ201乃至232の伝達関
数又はフィルタ係数はそれぞれ、デジタルフィルタ群7
3のFIRデジタルフィルタ301乃至332の伝達関
数又はフィルタ係数に等しくなるように設定してもよ
い。以上のように構成することにより、各デジタルフィ
ルタ群71乃至74の演算処理をデジタルプロセッサで
実行したときのソフトウエアを、2チャンネル分のソフ
トウエアのみを作成することで生成することができるの
で、回路構成又はソフトウエア規模を削減することがで
きる。
【0031】さらに、各デジタルフィルタ群71乃至7
4のFIRデジタルフィルタ101乃至132,201
乃至232,301乃至332,401乃至432の伝
達関数の設定を、左右のスピーカ1,2間の差分の補正
する形式で、以下のようにしてもよい。以下のように演
算し、
【数1】F10n=(F1n/H)/(F2n/H),n=
1,2,…,32
【数2】F30n=(F3n/H)/(F4n/H),n=
1,2,…,32 デジタルフィルタ群71のFIRデジタルフィルタ10
1乃至132の伝達関数をそれぞれ、上記数1で演算さ
れた伝達関数F10n(n=1,2,…,32)に設定
し、デジタルフィルタ群72のFIRデジタルフィルタ
201乃至232の伝達関数をそれぞれ1に設定する。
また、デジタルフィルタ群73のFIRデジタルフィル
タ301乃至332の伝達関数をそれぞれ、上記数2で
演算された伝達関数F30n(n=1,2,…,32)に
設定し、デジタルフィルタ群74のFIRデジタルフィ
ルタ401乃至432の伝達関数をそれぞれ1に設定す
る。
【0032】もしくは、以下のように演算し、
【数3】F20n=(F2n/H)/(F1n/H),n=
1,2,…,32
【数4】F40n=(F4n/H)/(F3n/H),n=
1,2,…,32 デジタルフィルタ群72のFIRデジタルフィルタ20
1乃至232の伝達関数をそれぞれ、上記数3で演算さ
れた伝達関数F20n(n=1,2,…,32)に設定
し、デジタルフィルタ群71のFIRデジタルフィルタ
101乃至132の伝達関数をそれぞれ1に設定する。
また、デジタルフィルタ群74のFIRデジタルフィル
タ401乃至432の伝達関数をそれぞれ、上記数4で
演算された伝達関数F40n(n=1,2,…,32)に
設定し、デジタルフィルタ群73のFIRデジタルフィ
ルタ301乃至332の伝達関数をそれぞれ1に設定す
る。
【0033】以上のように、左右のスピーカ1,2間の
差分の補正する形式で、各デジタルフィルタ群71乃至
74のFIRデジタルフィルタ101乃至132,20
1乃至232,301乃至332,401乃至432の
伝達関数を設定することにより、デジタルフィルタ群7
1乃至74を2個のデジタルフィルタ群に減少させるこ
とができ、回路構成を簡単化して、演算量を大幅に減少
させることができる。
【0034】本実施形態においては、音声デジタル信号
を32個の帯域に分割した例を示しているが、帯域の分
割数はこれに限定されず、少なくとも複数の帯域に分割
された音声デジタル信号を再生する装置に適用すること
ができる。また、デジタル信号は、音声信号に限定する
必要はなく、本発明は、例えば、画像信号などの他の種
類のデジタル信号に適用することができる。
【0035】以上説明したように、第1の実施形態にお
いては、音像定位のためのフィルタ処理をデジタルフィ
ルタ群71乃至74で行った後に、L及びRチャンネル
で対応する帯域毎に加算器群81,82により加算し
て、帯域合成装置91,92により帯域合成するように
構成したので、例えばポリフェースフィルタバンクを用
いて実行され最も大きな演算量を必要とする帯域合成処
理を実行する帯域合成装置を半減させることができ、こ
れにより、当該デジタル信号再生装置の演算量を大幅に
削減することができる。
【0036】以上の第1の実施形態において、MPEG
2のオーディオビットストリームには4チャンネルの音
声信号が含まれているが、本発明はこれに限らず、サラ
ウンドL及びRチャンネルのみの音声信号が含まれても
よい。この場合、図1において、逆量子化装置21,2
2が設けられない。
【0037】<第2の実施形態>図2は、本発明に係る
第2の実施形態のMPEG2のオーディオデジタル信号
再生装置の構成を示すブロック図である。図2におい
て、図1及び図4と同様のものについては同一の符号を
付している。第2の実施形態のデジタル信号再生装置
は、図1の第1の実施形態のデジタル信号再生装置に比
較して、入力されるMPEG2のオーディオビットスト
リームに含まれるサラウンドチャンネルが2チャンネル
から1チャンネルになり、逆量子化装置22,23及び
デジタルフィルタ群71乃至74に代えて、逆量子化装
置25及びデジタルフィルタ群75,76のみを設ける
ように構成したことを特徴とする。すなわち、入力され
るMPEG2のオーディオビットストリームに含まれる
チャンネルは、フロントLチャンネルと、フロントRチ
ャンネルと、サラウンドチャンネルである。以下、第1
の実施形態との相違点について説明する。
【0038】図2において、逆量子化装置25は、サラ
ウンドチャンネルの帯域符号化データを逆量子化するこ
とにより、32帯域の帯域信号を生成して、当該帯域信
号を、それぞれ伝達関数F5n/H(n=1,2,…,3
2)を有する32個のFIRデジタルフィルタを備えた
デジタルフィルタ群75を介して加算器群81に出力す
るとともに、それぞれ伝達関数F6n/H(n=1,2,
…,32)を有する32個のFIRデジタルフィルタを
備えたデジタルフィルタ群76を介して加算器群82に
出力する。
【0039】本実施形態においては、上記2個のデジタ
ルフィルタ群75,76と加算器群81,82とによ
り、上述の公知の音像定位処理が実行される。ここで、
デジタルフィルタ群75の各FIRデジタルフィルタ
は、前方の2個のスピーカ1,2を用いたときに、時間
軸信号の音像が左後方に仮想的に定位するように各帯域
の周波数領域で表したインパルス応答の頭部伝達関数F
5n(n=1,2,…,32)を帯域合成装置91の伝達
関数Hで除算した伝達関数F5n/Hを有し、デジタルフ
ィルタ群76の各FIRデジタルフィルタは、前方の2
個のスピーカ1,2を用いたときに、時間軸信号の音像
が右後方に仮想的に定位するように各帯域の周波数領域
で表したインパルス応答の頭部伝達関数F6n(n=1,
2,…,32)を帯域合成装置92の伝達関数Hで除算
した伝達関数F6n/Hを有する。
【0040】ここで、各デジタルフィルタ群75,76
のFIRデジタルフィルタにおいて、各FIRデジタル
フィルタのフィルタ次数は、第1の実施形態と同様に設
定される。また、左右のスピーカ1,2の対称性に基づ
いて、デジタルフィルタ群75の各FIRデジタルフィ
ルタの伝達関数又はフィルタ係数はそれぞれ、デジタル
フィルタ群76の各FIRデジタルフィルタの伝達関数
又はフィルタ係数に等しくなるように設定してもよい。
以上のように構成することにより、各デジタルフィルタ
群75,76の演算処理をデジタルプロセッサで実行し
たときのソフトウエアを、1チャンネル分のソフトウエ
アのみを作成することで生成することができるので、回
路構成又はソフトウエア規模を削減することができる。
【0041】さらに、各デジタルフィルタ群75,76
の各FIRデジタルフィルタの伝達関数の設定を、左右
のスピーカ1,2間の差分の補正する形式で、以下のよ
うにしてもよい。以下のように演算し、
【数5】F50n=(F5n/H)/(F6n/H),n=
1,2,…,32 デジタルフィルタ群75の各FIRデジタルフィルタの
伝達関数をそれぞれ、上記数5で演算された伝達関数F
50n(n=1,2,…,32)に設定し、デジタルフィ
ルタ群76の各FIRデジタルフィルタの伝達関数をそ
れぞれ1に設定する。もしくは、以下のように演算し、
【数6】F60n=(F6n/H)/(F5n/H),n=
1,2,…,32 デジタルフィルタ群76の各FIRデジタルフィルタの
伝達関数をそれぞれ、上記数6で演算された伝達関数F
60n(n=1,2,…,32)に設定し、デジタルフィ
ルタ群75の各FIRデジタルフィルタの伝達関数をそ
れぞれ1に設定する。以上のように、左右のスピーカ
1,2間の差分の補正する形式で、各デジタルフィルタ
群75,76の各FIRデジタルフィルタの伝達関数を
設定することにより、デジタルフィルタ群75,76を
1個のデジタルフィルタ群に半減させることができ、回
路構成を簡単化して、演算量を大幅に減少させることが
できる。
【0042】以上説明したように、第2の実施形態にお
いては、音像定位のためのフィルタ処理をデジタルフィ
ルタ群75,76で行った後に、L及びRチャンネルで
対応する帯域毎に加算器群81,82により加算して、
帯域合成装置91,92により帯域合成するように構成
したので、例えばポリフェースフィルタバンクを用いて
実行され最も大きな演算量を必要とする帯域合成処理を
実行する帯域合成装置を半減させることができ、これに
より、当該デジタル信号再生装置の演算量を大幅に削減
することができる。
【0043】<第3の実施形態>図3は、本発明に係る
第3の実施形態のMPEG2のオーディオデジタル信号
再生装置の構成を示すブロック図である。図3におい
て、図1、図2及び図4と同様のものについては同一の
符号を付している。第3の実施形態のデジタル信号再生
装置は、図1の第1の実施形態のデジタル信号再生装置
に比較して、入力されるMPEG2のオーディオビット
ストリームに含まれるサラウンドチャンネルが2チャン
ネルから5チャンネルになり、逆量子化装置26及びデ
ジタルフィルタ群77,78を追加するように構成した
ことを特徴とする。すなわち、入力されるMPEG2の
オーディオビットストリームに含まれるチャンネルは、
フロント中央チャンネル(以下、フロントCチャンネル
という。)と、フロントLチャンネルと、フロントRチ
ャンネルと、サラウンドLチャンネルと、サラウンドR
チャンネルとを含む。以下、第1の実施形態との相違点
について説明する。
【0044】図3において、逆量子化装置26は、フロ
ントCチャンネルの帯域符号化データを逆量子化するこ
とにより、32帯域の帯域信号を生成して、当該帯域信
号を、それぞれ伝達関数F7n/H(n=1,2,…,3
2)を有する32個のFIRデジタルフィルタを備えた
デジタルフィルタ群77を介して加算器群81に出力す
るとともに、それぞれ伝達関数F8n/H(n=1,2,
…,32)を有する32個のFIRデジタルフィルタを
備えたデジタルフィルタ群78を介して加算器群82に
出力する。
【0045】本実施形態においては、上記6個のデジタ
ルフィルタ群71乃至74及び77,78と加算器群8
1,82とにより、上述の公知の音像定位処理が実行さ
れる。ここで、デジタルフィルタ群77の各FIRデジ
タルフィルタは、前方の2個のスピーカ1,2を用いた
ときに、時間軸信号の音像が前方中央部に仮想的に定位
するように各帯域の周波数領域で表したインパルス応答
の頭部伝達関数F7n(n=1,2,…,32)を帯域合
成装置91の伝達関数Hで除算した伝達関数F7n/Hを
有し、デジタルフィルタ群78の各FIRデジタルフィ
ルタは、前方の2個のスピーカ1,2を用いたときに、
時間軸信号の音像が前方中央部に仮想的に定位するよう
に各帯域の周波数領域で表したインパルス応答の頭部伝
達関数F8n(n=1,2,…,32)を帯域合成装置9
2の伝達関数Hで除算した伝達関数F8n/Hを有する。
【0046】ここで、各デジタルフィルタ群77,78
のFIRデジタルフィルタにおいて、各FIRデジタル
フィルタのフィルタ次数は、第1の実施形態と同様に設
定される。また、左右のスピーカ1,2の対称性に基づ
いて、デジタルフィルタ群71の各FIRデジタルフィ
ルタの伝達関数又はフィルタ係数はそれぞれ、デジタル
フィルタ群74の各FIRデジタルフィルタの伝達関数
又はフィルタ係数に等しくなり、デジタルフィルタ群7
2の各FIRデジタルフィルタの伝達関数又はフィルタ
係数はそれぞれ、デジタルフィルタ群73の各FIRデ
ジタルフィルタの伝達関数又はフィルタ係数に等しくな
り、デジタルフィルタ群77の各FIRデジタルフィル
タの伝達関数又はフィルタ係数はそれぞれ、デジタルフ
ィルタ群78の各FIRデジタルフィルタの伝達関数又
はフィルタ係数に等しくなるように設定してもよい。以
上のように構成することにより、各デジタルフィルタ群
71乃至74及び77,78の演算処理をデジタルプロ
セッサで実行したときのソフトウエアを、3チャンネル
分のソフトウエアのみを作成することで生成することが
できるので、回路構成又はソフトウエア規模を削減する
ことができる。
【0047】さらに、各デジタルフィルタ群77,78
の各FIRデジタルフィルタの伝達関数の設定を、左右
のスピーカ1,2間の差分の補正する形式で、以下のよ
うにしてもよい。以下のように演算し、
【数7】F70n=(F7n/H)/(F8n/H),n=
1,2,…,32 デジタルフィルタ群77の各FIRデジタルフィルタの
伝達関数をそれぞれ、上記数7で演算された伝達関数F
70n(n=1,2,…,32)に設定し、デジタルフィ
ルタ群78の各FIRデジタルフィルタの伝達関数をそ
れぞれ1に設定する。もしくは、以下のように演算し、
【数8】F80n=(F8n/H)/(F7n/H),n=
1,2,…,32 デジタルフィルタ群78の各FIRデジタルフィルタの
伝達関数をそれぞれ、上記数8で演算された伝達関数F
80n(n=1,2,…,32)に設定し、デジタルフィ
ルタ群77の各FIRデジタルフィルタの伝達関数をそ
れぞれ1に設定する。以上のように、左右のスピーカ
1,2間の差分の補正する形式で、各デジタルフィルタ
群77,78の各FIRデジタルフィルタの伝達関数を
設定することにより、デジタルフィルタ群77,78を
1個のデジタルフィルタ群に半減させることができ、回
路構成を簡単化して、演算量を大幅に減少させることが
できる。
【0048】以上説明したように、第3の実施形態にお
いては、音像定位のためのフィルタ処理をデジタルフィ
ルタ群71乃至74及び77,78で行った後に、L及
びRチャンネルで対応する帯域毎に加算器群81,82
により加算して、帯域合成装置91,92により帯域合
成するように構成したので、例えばポリフェースフィル
タバンクを用いて実行され最も大きな演算量を必要とす
る帯域合成処理を実行する帯域合成装置を半減させるこ
とができ、これにより、当該デジタル信号再生装置の演
算量を大幅に削減することができる。
【0049】以上の第3の実施形態においては、フロン
トCチャンネルの音像定位処理については、デジタルフ
ィルタ群77,78を用いて行っているが、本発明はこ
れに限らず、デジタルフィルタ群77,78に代えて、
逆量子化装置26から出力されるフロントCチャンネル
の帯域信号に対して(1/√2)を乗算する乗算器を設
け、当該乗算器から出力される32個の帯域信号を加算
器群81,82に出力するようにしてもよい。
【0050】以上の第3の実施形態において、MPEG
2のオーディオビットストリームには5チャンネルの音
声信号が含まれているが、本発明はこれに限らず、フロ
ントCチャンネルのみのモノラルの音声信号が含まれて
もよい。この場合、図3において、逆量子化装置21乃
至24、デジタルフィルタ群71乃至74及び加算器群
81,82が設けられず、デジタルフィルタ群77から
出力される32個の帯域信号は直接に帯域合成装置91
に入力される一方、デジタルフィルタ群78から出力さ
れる32個の帯域信号は直接に帯域合成装置92に入力
される。
【0051】<変形例>以上の実施形態において、デジ
タルフィルタ群71乃至78においては、音像定位のた
めのフィルタ処理を実行しているが、本発明はこれに限
らず、他の所定のフィルタ処理を実行するように構成し
てもよい。
【0052】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明に係る請求
項1記載のデジタル信号再生装置においては、それぞれ
所定の帯域数で帯域分割された複数のチャンネルのデジ
タル帯域信号を時間軸信号に再生するためのデジタル信
号再生装置において、上記帯域分割された複数のチャン
ネルのうちの所定の少なくとも1つのチャンネルのデジ
タル帯域信号に対して互いに異なる所定のフィルタ処理
を実行して、一方のフィルタ処理後の少なくとも1つの
チャンネルのデジタル帯域信号を出力するとともに、他
方のフィルタ処理後の少なくとも1つのチャンネルのデ
ジタル帯域信号を出力するデジタルフィルタ手段と、上
記帯域分割された複数のチャンネルのうちの所定の一方
のチャンネルのデジタル帯域信号と、上記デジタルフィ
ルタ手段から出力される一方のフィルタ処理後の少なく
とも1つのチャンネルのデジタル帯域信号とを対応する
帯域毎に加算して、加算結果の一方のチャンネルのデジ
タル帯域信号を出力するとともに、上記帯域分割された
複数のチャンネルのうちの所定の他方のチャンネルのデ
ジタル帯域信号と、上記デジタルフィルタ手段から出力
される他方のフィルタ処理後の少なくとも1つのチャン
ネルのデジタル帯域信号とを対応する帯域毎に加算し
て、加算結果の他方のチャンネルのデジタル帯域信号を
出力する加算器手段と、上記加算器手段から出力される
加算結果の一方のチャンネルのデジタル帯域信号を帯域
合成して出力するとともに、上記加算器手段から出力さ
れる加算結果の他方のチャンネルのデジタル帯域信号を
帯域合成して出力する帯域合成手段とを備える。従っ
て、所定のフィルタ処理を上記デジタルフィルタ手段で
行った後に、各チャンネルで対応する帯域毎に上記加算
器手段により加算して、上記帯域合成手段により帯域合
成するように構成したので、例えばポリフェースフィル
タバンクを用いて実行され最も大きな演算量を必要とす
る帯域合成処理を実行する帯域合成装置を削減させるこ
とができ、これにより、当該デジタル信号再生装置の演
算量を大幅に削減することができる。
【0053】また、請求項2記載のデジタル信号再生装
置においては、請求項1記載のデジタル信号再生装置に
おいて、上記帯域分割された複数のチャンネルは、第1
と第2と第3のチャンネルを含み、上記デジタルフィル
タ手段は、第1のチャンネルのデジタル帯域信号に対し
て互いに異なる所定のフィルタ処理を実行して、一方の
フィルタ処理後の第1のチャンネルのデジタル帯域信号
を出力するとともに、他方のフィルタ処理後の第1のチ
ャンネルのデジタル帯域信号を出力し、上記加算器手段
は、第2のチャンネルのデジタル帯域信号と、上記デジ
タルフィルタ手段から出力される一方のフィルタ処理後
の第1のチャンネルのデジタル帯域信号とを対応する帯
域毎に加算して、加算結果の第2のチャンネルのデジタ
ル帯域信号を出力するとともに、第3のチャンネルのデ
ジタル帯域信号と、上記デジタルフィルタ手段から出力
される他方のフィルタ処理後の第1のチャンネルのデジ
タル帯域信号とを対応する帯域毎に加算して、加算結果
の第3のチャンネルのデジタル帯域信号を出力し、上記
帯域合成手段は、上記加算器手段から出力される加算結
果の第2のチャンネルのデジタル帯域信号を帯域合成し
て出力するとともに、上記加算器手段から出力される加
算結果の第3のチャンネルのデジタル帯域信号を帯域合
成して出力する。従って、3つのチャンネルのデジタル
信号再生処理装置において、所定のフィルタ処理を上記
デジタルフィルタ手段で行った後に、2つのチャンネル
で対応する帯域毎に上記加算器手段により加算して、上
記帯域合成手段により帯域合成するように構成したの
で、帯域合成処理は入力信号が3チャンネルであるにも
かかわらず、2チャンネル分の処理でよく、例えばポリ
フェースフィルタバンクを用いて実行され最も大きな演
算量を必要とする帯域合成処理を実行する帯域合成装置
を削減させることができ、これにより、当該デジタル信
号再生装置の演算量を大幅に削減することができる。
【0054】さらに、請求項3記載のデジタル信号再生
装置においては、請求項1記載のデジタル信号再生装置
において、上記帯域分割された複数のチャンネルは、第
1と第2と第3と第4のチャンネルを含み、上記デジタ
ルフィルタ手段は、第1のチャンネルのデジタル帯域信
号に対して互いに異なる所定のフィルタ処理を実行し
て、一方のフィルタ処理後の第1のチャンネルのデジタ
ル帯域信号を出力するとともに、他方のフィルタ処理後
の第1のチャンネルのデジタル帯域信号を出力する一
方、第2のチャンネルのデジタル帯域信号に対して互い
に異なる所定の別のフィルタ処理を実行して、一方の別
のフィルタ処理後の第2のチャンネルのデジタル帯域信
号を出力するとともに、他方の別のフィルタ処理後の第
2のチャンネルのデジタル帯域信号を出力し、上記加算
器手段は、第3のチャンネルのデジタル帯域信号と、上
記デジタルフィルタ手段から出力される一方のフィルタ
処理後の第1のチャンネルのデジタル帯域信号と、上記
デジタルフィルタ手段から出力される一方の別のフィル
タ処理後の第2のチャンネルのデジタル帯域信号とを対
応する帯域毎に加算して、加算結果の第3のチャンネル
のデジタル帯域信号を出力するとともに、第4のチャン
ネルのデジタル帯域信号と、上記デジタルフィルタ手段
から出力される他方のフィルタ処理後の第1のチャンネ
ルのデジタル帯域信号と、上記デジタルフィルタ手段か
ら出力される他方の別のフィルタ処理後の第2のチャン
ネルのデジタル帯域信号とを対応する帯域毎に加算し
て、加算結果の第4のチャンネルのデジタル帯域信号を
出力し、上記帯域合成手段は、上記加算器手段から出力
される加算結果の第3のチャンネルのデジタル帯域信号
を帯域合成して出力するとともに、上記加算器手段から
出力される加算結果の第4のチャンネルのデジタル帯域
信号を帯域合成して出力する。従って、4つのチャンネ
ルのデジタル信号再生処理装置において、所定のフィル
タ処理を上記デジタルフィルタ手段で行った後に、2つ
のチャンネルで対応する帯域毎に上記加算器手段により
加算して、上記帯域合成手段により帯域合成するように
構成したので、帯域合成処理は入力信号が4チャンネル
であるにもかかわらず、2チャンネル分の処理でよく、
例えばポリフェースフィルタバンクを用いて実行され最
も大きな演算量を必要とする帯域合成処理を実行する帯
域合成装置を削減させることができ、これにより、当該
デジタル信号再生装置の演算量を大幅に削減することが
できる。
【0055】またさらに、請求項4記載のデジタル信号
再生装置においては、請求項1記載のデジタル信号再生
装置において、上記帯域分割された複数のチャンネル
は、第1と第2と第3と第4と第5のチャンネルを含
み、上記デジタルフィルタ手段は、第1のチャンネルの
デジタル帯域信号に対して互いに異なる所定のフィルタ
処理を実行して、一方のフィルタ処理後の第1のチャン
ネルのデジタル帯域信号を出力するとともに、他方のフ
ィルタ処理後の第1のチャンネルのデジタル帯域信号を
出力し、第2のチャンネルのデジタル帯域信号に対して
互いに異なる所定の別のフィルタ処理を実行して、一方
の別のフィルタ処理後の第2のチャンネルのデジタル帯
域信号を出力するとともに、他方の別のフィルタ処理後
の第2のチャンネルのデジタル帯域信号を出力し、第3
のチャンネルのデジタル帯域信号に対して互いに異なる
所定の更に別のフィルタ処理を実行して、一方の更に別
のフィルタ処理後の第3のチャンネルのデジタル帯域信
号を出力するとともに、他方の更に別のフィルタ処理後
の第3のチャンネルのデジタル帯域信号を出力し、上記
加算器手段は、第4のチャンネルのデジタル帯域信号
と、上記デジタルフィルタ手段から出力される一方のフ
ィルタ処理後の第1のチャンネルのデジタル帯域信号
と、上記デジタルフィルタ手段から出力される一方の別
のフィルタ処理後の第2のチャンネルのデジタル帯域信
号と、上記デジタルフィルタ手段から出力される一方の
更に別のフィルタ処理後の第3のチャンネルのデジタル
帯域信号とを対応する帯域毎に加算して、加算結果の第
4のチャンネルのデジタル帯域信号を出力するととも
に、第5のチャンネルのデジタル帯域信号と、上記デジ
タルフィルタ手段から出力される他方のフィルタ処理後
の第1のチャンネルのデジタル帯域信号と、上記デジタ
ルフィルタ手段から出力される他方の別のフィルタ処理
後の第2のチャンネルのデジタル帯域信号と、上記デジ
タルフィルタ手段から出力される他方の更に別のフィル
タ処理後の第3のチャンネルのデジタル帯域信号とを対
応する帯域毎に加算して、加算結果の第5のチャンネル
のデジタル帯域信号を出力し、上記帯域合成手段は、上
記加算器手段から出力される加算結果の第4のチャンネ
ルのデジタル帯域信号を帯域合成して出力するととも
に、上記加算器手段から出力される加算結果の第5のチ
ャンネルのデジタル帯域信号を帯域合成して出力する。
従って、5つのチャンネルのデジタル信号再生処理装置
において、所定のフィルタ処理を上記デジタルフィルタ
手段で行った後に、2つのチャンネルで対応する帯域毎
に上記加算器手段により加算して、上記帯域合成手段に
より帯域合成するように構成したので、帯域合成処理は
入力信号が5チャンネルであるにもかかわらず、2チャ
ンネル分の処理でよく、例えばポリフェースフィルタバ
ンクを用いて実行され最も大きな演算量を必要とする帯
域合成処理を実行する帯域合成装置を削減させることが
でき、これにより、当該デジタル信号再生装置の演算量
を大幅に削減することができる。
【0056】また、本発明に係る請求項5記載のデジタ
ル信号再生装置においては、所定の帯域数で帯域分割さ
れた1つのチャンネルのデジタル帯域信号を時間軸信号
に再生するためのデジタル信号再生装置において、上記
帯域分割された1つのチャンネルのデジタル帯域信号に
対して互いに異なる所定のフィルタ処理を実行して、一
方のフィルタ処理後の1つのチャンネルのデジタル帯域
信号を出力するとともに、他方のフィルタ処理後の1つ
のチャンネルのデジタル帯域信号を出力するデジタルフ
ィルタ手段と、上記デジタルフィルタ手段から出力され
る一方のフィルタ処理後の1つのチャンネルのデジタル
帯域信号を帯域合成して出力するとともに、上記デジタ
ルフィルタ手段から出力される他方のフィルタ処理後の
1つのチャンネルのデジタル帯域信号を帯域合成して出
力する帯域合成手段とを備える。従って、所定のフィル
タ処理を上記デジタルフィルタ手段で行った後に、上記
帯域合成手段により帯域合成するように構成したので、
例えばポリフェースフィルタバンクを用いて実行され最
も大きな演算量を必要とする帯域合成処理を実行する帯
域合成装置を削減させることができ、これにより、当該
デジタル信号再生装置の演算量を大幅に削減することが
できる。
【0057】さらに、本発明に係る請求項6記載のデジ
タル信号再生装置においては、それぞれ所定の帯域数で
帯域分割された第1と第2のチャンネルのデジタル帯域
信号を時間軸信号に再生するためのデジタル信号再生装
置において、上記帯域分割された第1のチャンネルのデ
ジタル帯域信号に対して互いに異なる所定のフィルタ処
理を実行して、一方のフィルタ処理後の第1のチャンネ
ルのデジタル帯域信号を出力するとともに、他方のフィ
ルタ処理後の第1のチャンネルのデジタル帯域信号を出
力する一方、上記帯域分割された第2のチャンネルのデ
ジタル帯域信号に対して互いに異なる所定の別のフィル
タ処理を実行して、一方の別のフィルタ処理後の第2の
チャンネルのデジタル帯域信号を出力するとともに、他
方の別のフィルタ処理後の第2のチャンネルのデジタル
帯域信号を出力するデジタルフィルタ手段と、上記デジ
タルフィルタ手段から出力される一方のフィルタ処理後
の第1のチャンネルのデジタル帯域信号と、上記デジタ
ルフィルタ手段から出力される一方の別のフィルタ処理
後の第2のチャンネルのデジタル帯域信号とを対応する
帯域毎に加算して、加算結果の第3のチャンネルのデジ
タル帯域信号を出力するとともに、上記デジタルフィル
タ手段から出力される他方のフィルタ処理後の第1のチ
ャンネルのデジタル帯域信号と、上記デジタルフィルタ
手段から出力される他方の別のフィルタ処理後の第2の
チャンネルのデジタル帯域信号とを対応する帯域毎に加
算して、加算結果の第4のチャンネルのデジタル帯域信
号を出力する加算器手段と、上記加算器手段から出力さ
れる加算結果の第3のチャンネルのデジタル帯域信号を
帯域合成して出力するとともに、上記加算器手段から出
力される加算結果の第4のチャンネルのデジタル帯域信
号を帯域合成して出力する帯域合成手段とを備える。従
って、所定のィルタ処理を上記デジタルフィルタ手段で
行った後に、各チャンネルで対応する帯域毎に上記加算
器手段により加算して、上記帯域合成手段により帯域合
成するように構成したので、例えばポリフェースフィル
タバンクを用いて実行され最も大きな演算量を必要とす
る帯域合成処理を実行する帯域合成装置を削減させるこ
とができ、これにより、当該デジタル信号再生装置の演
算量を大幅に削減することができる。
【0058】また、請求項7記載のデジタル信号再生装
置においては、請求項3、4又は6記載のデジタル信号
再生装置において、上記デジタルフィルタ手段の一方の
フィルタ処理のフィルタ係数は、上記デジタルフィルタ
手段の他方の別のフィルタ処理のフィルタ係数に等しく
設定され、上記デジタルフィルタ手段の他方のフィルタ
処理のフィルタ係数は、上記デジタルフィルタ手段の一
方の別のフィルタ処理のフィルタ係数に等しく設定され
る。以上のように構成することにより、上記デジタルフ
ィルタ手段の演算処理をデジタルプロセッサで実行した
ときのソフトウエアを半減させることができるので、回
路構成又はソフトウエア規模を削減することができる。
【0059】さらに、請求項8記載のデジタル信号再生
装置においては、請求項1乃至7のうちの1つに記載の
デジタル信号再生装置において、上記デジタルフィルタ
手段の各フィルタ処理のフィルタ係数は、時間軸信号の
音像をそれぞれ所定の位置に仮想的に定位させて再生す
るための伝達関数に、上記帯域合成手段の伝達関数の逆
数を乗算して得られた伝達関数を表わすためのフィルタ
係数である。すなわち、従来技術では、時間軸信号に対
して時間領域で表したインパルス応答の頭部伝達関数を
用いて音像定位処理を行っているが、本発明では、周波
数軸信号に対して各帯域の周波数領域で表したインパル
ス応答の頭部伝達関数を用いて、周波数軸上での利得及
び位相を制御することにより、音像定位処理を行ってい
る。従って、音像定位のためのフィルタ処理を上記デジ
タルフィルタ手段で行った後に、各チャンネルで対応す
る帯域毎に上記加算器手段により加算して、上記帯域合
成手段により帯域合成するように構成したので、例えば
ポリフェースフィルタバンクを用いて実行され最も大き
な演算量を必要とする帯域合成処理を実行する帯域合成
装置を削減させることができ、これにより、当該デジタ
ル信号再生装置の演算量を大幅に削減することができ
る。
【0060】また、請求項9記載のデジタル信号再生装
置においては、請求項2又は5記載のデジタル信号再生
装置において、上記帯域数はNであり、上記デジタルフ
ィルタ手段は、一方のフィルタ処理を実行するためのN
個の第1のデジタルフィルタと、他方のフィルタ処理を
実行するためのN個の第2のデジタルフィルタとを備
え、上記N個の第1のデジタルフィルタの伝達関数をそ
れぞれG1n(n=1,2,…,N)とし、上記N個の第
2のデジタルフィルタの伝達関数をそれぞれG2n(n=
1,2,…,N)としたとき、伝達関数Grn=G1n/G
2n(n=1,2,…,N)を演算し、上記N個の第1の
デジタルフィルタの伝達関数をそれぞれ伝達関数G
rn(n=1,2,…,N)に設定する一方、上記N個の
第2のデジタルフィルタの伝達関数をそれぞれ1に設定
する。従って、2つのチャンネルのスピーカ間の差分の
補正する形式で、上記デジタルフィルタ手段の各デジタ
ルフィルタの伝達関数を設定することにより、上記デジ
タルフィルタ手段内のデジタルフィルタの個数を減少さ
せることができ、回路構成を簡単化して、演算量を大幅
に減少させることができる。
【0061】さらに、請求項10記載のデジタル信号再
生装置においては、請求項3、4又は6記載のデジタル
信号再生装置において、上記帯域数はNであり、上記デ
ジタルフィルタ手段は、一方のフィルタ処理を実行する
ためのN個の第1のデジタルフィルタと、他方のフィル
タ処理を実行するためのN個の第2のデジタルフィルタ
と、一方の別のフィルタ処理を実行するためのN個の第
3のデジタルフィルタと、他方の別のフィルタ処理を実
行するためのN個の第4のデジタルフィルタとを備え、
上記N個の第1のデジタルフィルタの伝達関数をそれぞ
れG1n(n=1,2,…,N)とし、上記N個の第2の
デジタルフィルタの伝達関数をそれぞれG2n(n=1,
2,…,N)とし、上記N個の第3のデジタルフィルタ
の伝達関数をそれぞれG3n(n=1,2,…,N)と
し、上記N個の第4のデジタルフィルタの伝達関数をそ
れぞれG4n(n=1,2,…,N)としたとき、伝達関
数Grn=G1n/G2n(n=1,2,…,N)を演算し、
伝達関数Gqn=G3n/G4n(n=1,2,…,N)を演
算し、上記N個の第1のデジタルフィルタの伝達関数を
それぞれ伝達関数Grn(n=1,2,…,N)に設定す
る一方、上記N個の第2のデジタルフィルタの伝達関数
をそれぞれ1に設定するとともに、上記N個の第3のデ
ジタルフィルタの伝達関数をそれぞれ伝達関数Gqn(n
=1,2,…,N)に設定する一方、上記N個の第4の
デジタルフィルタの伝達関数をそれぞれ1に設定する。
従って、2つのチャンネルのスピーカ間の差分の補正す
る形式で、上記デジタルフィルタ手段の各デジタルフィ
ルタの伝達関数を設定することにより、上記デジタルフ
ィルタ手段内のデジタルフィルタの個数を減少させるこ
とができ、回路構成を簡単化して、演算量を大幅に減少
させることができる。
【0062】また、請求項11記載のデジタル信号再生
装置においては、請求項1乃至10のうちの1つに記載
のデジタル信号再生装置において、上記デジタルフィル
タ手段の各フィルタ処理のフィルタ次数は、帯域毎に異
なる。さらに、請求項12記載のデジタル信号再生装置
は、請求項11記載のデジタル信号再生装置において、
上記デジタルフィルタ手段において、聴覚的により高い
感度を有する帯域のフィルタ処理のフィルタ次数は、聴
覚的により低い感度を有する帯域のフィルタ処理のフィ
ルタ次数に等しく又は大きくするように設定される。ま
たさらに、請求項13記載のデジタル信号再生装置は、
請求項11記載のデジタル信号再生装置において、上記
デジタルフィルタ手段において、より低い帯域のフィル
タ処理のフィルタ次数は、より高い帯域のフィルタ次数
に等しく又は大きくするように設定される。このよう
に、上記デジタルフィルタ手段の各フィルタ処理のフィ
ルタ次数を設定することにより、上述のように演算量を
削減しても、音質及び音像定位の効果を損なわれないに
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る第1の実施形態のMPEG2の
オーディオデジタル信号再生装置の構成を示すブロック
図である。
【図2】 本発明に係る第2の実施形態のMPEG2の
オーディオデジタル信号再生装置の構成を示すブロック
図である。
【図3】 本発明に係る第3の実施形態のMPEG2の
オーディオデジタル信号再生装置の構成を示すブロック
図である。
【図4】 従来技術のMPEG2のオーディオデジタル
信号再生装置の構成を示すブロック図である。
【図5】 図1のデジタルフィルタ群71,72と加算
器群81,82の構成の詳細を示すブロック図である。
【図6】 図5のFIRデジタルフィルタ101の構成
の詳細を示すブロック図である。
【図7】 図5のFIRデジタルフィルタ132の構成
の詳細を示すブロック図である。
【符号の説明】
1,2…スピーカ、 10…ビットストリーム多重分離装置、 21,22,23,24,25,26…逆量子化装置、 61,62…D/A変換器、 71,72,73,74,75,76,77,78…デ
ジタルフィルタ群、 81,82…加算器群、 91,92…帯域合成装置、 101乃至132,201乃至232,301乃至33
2,401乃至432…FIRデジタルフィルタ、 501乃至532,551乃至582…加算器、 601乃至608,701,702…遅延回路、 610乃至618,712…乗算器、 621乃至628…加算器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 片山 崇 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 阿部 一任 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 松本 正治 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 川村 明久 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれ所定の帯域数で帯域分割された
    複数のチャンネルのデジタル帯域信号を時間軸信号に再
    生するためのデジタル信号再生装置において、 上記帯域分割された複数のチャンネルのうちの所定の少
    なくとも1つのチャンネルのデジタル帯域信号に対して
    互いに異なる所定のフィルタ処理を実行して、一方のフ
    ィルタ処理後の少なくとも1つのチャンネルのデジタル
    帯域信号を出力するとともに、他方のフィルタ処理後の
    少なくとも1つのチャンネルのデジタル帯域信号を出力
    するデジタルフィルタ手段と、 上記帯域分割された複数のチャンネルのうちの所定の一
    方のチャンネルのデジタル帯域信号と、上記デジタルフ
    ィルタ手段から出力される一方のフィルタ処理後の少な
    くとも1つのチャンネルのデジタル帯域信号とを対応す
    る帯域毎に加算して、加算結果の一方のチャンネルのデ
    ジタル帯域信号を出力するとともに、上記帯域分割され
    た複数のチャンネルのうちの所定の他方のチャンネルの
    デジタル帯域信号と、上記デジタルフィルタ手段から出
    力される他方のフィルタ処理後の少なくとも1つのチャ
    ンネルのデジタル帯域信号とを対応する帯域毎に加算し
    て、加算結果の他方のチャンネルのデジタル帯域信号を
    出力する加算器手段と、 上記加算器手段から出力される加算結果の一方のチャン
    ネルのデジタル帯域信号を帯域合成して出力するととも
    に、上記加算器手段から出力される加算結果の他方のチ
    ャンネルのデジタル帯域信号を帯域合成して出力する帯
    域合成手段とを備えたことを特徴とするデジタル信号再
    生装置。
  2. 【請求項2】 上記帯域分割された複数のチャンネル
    は、第1と第2と第3のチャンネルを含み、 上記デジタルフィルタ手段は、第1のチャンネルのデジ
    タル帯域信号に対して互いに異なる所定のフィルタ処理
    を実行して、一方のフィルタ処理後の第1のチャンネル
    のデジタル帯域信号を出力するとともに、他方のフィル
    タ処理後の第1のチャンネルのデジタル帯域信号を出力
    し、 上記加算器手段は、第2のチャンネルのデジタル帯域信
    号と、上記デジタルフィルタ手段から出力される一方の
    フィルタ処理後の第1のチャンネルのデジタル帯域信号
    とを対応する帯域毎に加算して、加算結果の第2のチャ
    ンネルのデジタル帯域信号を出力するとともに、第3の
    チャンネルのデジタル帯域信号と、上記デジタルフィル
    タ手段から出力される他方のフィルタ処理後の第1のチ
    ャンネルのデジタル帯域信号とを対応する帯域毎に加算
    して、加算結果の第3のチャンネルのデジタル帯域信号
    を出力し、 上記帯域合成手段は、上記加算器手段から出力される加
    算結果の第2のチャンネルのデジタル帯域信号を帯域合
    成して出力するとともに、上記加算器手段から出力され
    る加算結果の第3のチャンネルのデジタル帯域信号を帯
    域合成して出力することを特徴とする請求項1記載のデ
    ジタル信号再生装置。
  3. 【請求項3】 上記帯域分割された複数のチャンネル
    は、第1と第2と第3と第4のチャンネルを含み、 上記デジタルフィルタ手段は、第1のチャンネルのデジ
    タル帯域信号に対して互いに異なる所定のフィルタ処理
    を実行して、一方のフィルタ処理後の第1のチャンネル
    のデジタル帯域信号を出力するとともに、他方のフィル
    タ処理後の第1のチャンネルのデジタル帯域信号を出力
    する一方、第2のチャンネルのデジタル帯域信号に対し
    て互いに異なる所定の別のフィルタ処理を実行して、一
    方の別のフィルタ処理後の第2のチャンネルのデジタル
    帯域信号を出力するとともに、他方の別のフィルタ処理
    後の第2のチャンネルのデジタル帯域信号を出力し、 上記加算器手段は、第3のチャンネルのデジタル帯域信
    号と、上記デジタルフィルタ手段から出力される一方の
    フィルタ処理後の第1のチャンネルのデジタル帯域信号
    と、上記デジタルフィルタ手段から出力される一方の別
    のフィルタ処理後の第2のチャンネルのデジタル帯域信
    号とを対応する帯域毎に加算して、加算結果の第3のチ
    ャンネルのデジタル帯域信号を出力するとともに、第4
    のチャンネルのデジタル帯域信号と、上記デジタルフィ
    ルタ手段から出力される他方のフィルタ処理後の第1の
    チャンネルのデジタル帯域信号と、上記デジタルフィル
    タ手段から出力される他方の別のフィルタ処理後の第2
    のチャンネルのデジタル帯域信号とを対応する帯域毎に
    加算して、加算結果の第4のチャンネルのデジタル帯域
    信号を出力し、 上記帯域合成手段は、上記加算器手段から出力される加
    算結果の第3のチャンネルのデジタル帯域信号を帯域合
    成して出力するとともに、上記加算器手段から出力され
    る加算結果の第4のチャンネルのデジタル帯域信号を帯
    域合成して出力することを特徴とする請求項1記載のデ
    ジタル信号再生装置。
  4. 【請求項4】 上記帯域分割された複数のチャンネル
    は、第1と第2と第3と第4と第5のチャンネルを含
    み、 上記デジタルフィルタ手段は、第1のチャンネルのデジ
    タル帯域信号に対して互いに異なる所定のフィルタ処理
    を実行して、一方のフィルタ処理後の第1のチャンネル
    のデジタル帯域信号を出力するとともに、他方のフィル
    タ処理後の第1のチャンネルのデジタル帯域信号を出力
    し、第2のチャンネルのデジタル帯域信号に対して互い
    に異なる所定の別のフィルタ処理を実行して、一方の別
    のフィルタ処理後の第2のチャンネルのデジタル帯域信
    号を出力するとともに、他方の別のフィルタ処理後の第
    2のチャンネルのデジタル帯域信号を出力し、第3のチ
    ャンネルのデジタル帯域信号に対して互いに異なる所定
    の更に別のフィルタ処理を実行して、一方の更に別のフ
    ィルタ処理後の第3のチャンネルのデジタル帯域信号を
    出力するとともに、他方の更に別のフィルタ処理後の第
    3のチャンネルのデジタル帯域信号を出力し、 上記加算器手段は、第4のチャンネルのデジタル帯域信
    号と、上記デジタルフィルタ手段から出力される一方の
    フィルタ処理後の第1のチャンネルのデジタル帯域信号
    と、上記デジタルフィルタ手段から出力される一方の別
    のフィルタ処理後の第2のチャンネルのデジタル帯域信
    号と、上記デジタルフィルタ手段から出力される一方の
    更に別のフィルタ処理後の第3のチャンネルのデジタル
    帯域信号とを対応する帯域毎に加算して、加算結果の第
    4のチャンネルのデジタル帯域信号を出力するととも
    に、第5のチャンネルのデジタル帯域信号と、上記デジ
    タルフィルタ手段から出力される他方のフィルタ処理後
    の第1のチャンネルのデジタル帯域信号と、上記デジタ
    ルフィルタ手段から出力される他方の別のフィルタ処理
    後の第2のチャンネルのデジタル帯域信号と、上記デジ
    タルフィルタ手段から出力される他方の更に別のフィル
    タ処理後の第3のチャンネルのデジタル帯域信号とを対
    応する帯域毎に加算して、加算結果の第5のチャンネル
    のデジタル帯域信号を出力し、 上記帯域合成手段は、上記加算器手段から出力される加
    算結果の第4のチャンネルのデジタル帯域信号を帯域合
    成して出力するとともに、上記加算器手段から出力され
    る加算結果の第5のチャンネルのデジタル帯域信号を帯
    域合成して出力することを特徴とする請求項1記載のデ
    ジタル信号再生装置。
  5. 【請求項5】 所定の帯域数で帯域分割された1つのチ
    ャンネルのデジタル帯域信号を時間軸信号に再生するた
    めのデジタル信号再生装置において、 上記帯域分割された1つのチャンネルのデジタル帯域信
    号に対して互いに異なる所定のフィルタ処理を実行し
    て、一方のフィルタ処理後の1つのチャンネルのデジタ
    ル帯域信号を出力するとともに、他方のフィルタ処理後
    の1つのチャンネルのデジタル帯域信号を出力するデジ
    タルフィルタ手段と、 上記デジタルフィルタ手段から出力される一方のフィル
    タ処理後の1つのチャンネルのデジタル帯域信号を帯域
    合成して出力するとともに、上記デジタルフィルタ手段
    から出力される他方のフィルタ処理後の1つのチャンネ
    ルのデジタル帯域信号を帯域合成して出力する帯域合成
    手段とを備えたことを特徴とするデジタル信号再生装
    置。
  6. 【請求項6】 それぞれ所定の帯域数で帯域分割された
    第1と第2のチャンネルのデジタル帯域信号を時間軸信
    号に再生するためのデジタル信号再生装置において、 上記帯域分割された第1のチャンネルのデジタル帯域信
    号に対して互いに異なる所定のフィルタ処理を実行し
    て、一方のフィルタ処理後の第1のチャンネルのデジタ
    ル帯域信号を出力するとともに、他方のフィルタ処理後
    の第1のチャンネルのデジタル帯域信号を出力する一
    方、上記帯域分割された第2のチャンネルのデジタル帯
    域信号に対して互いに異なる所定の別のフィルタ処理を
    実行して、一方の別のフィルタ処理後の第2のチャンネ
    ルのデジタル帯域信号を出力するとともに、他方の別の
    フィルタ処理後の第2のチャンネルのデジタル帯域信号
    を出力するデジタルフィルタ手段と、 上記デジタルフィルタ手段から出力される一方のフィル
    タ処理後の第1のチャンネルのデジタル帯域信号と、上
    記デジタルフィルタ手段から出力される一方の別のフィ
    ルタ処理後の第2のチャンネルのデジタル帯域信号とを
    対応する帯域毎に加算して、加算結果の第3のチャンネ
    ルのデジタル帯域信号を出力するとともに、上記デジタ
    ルフィルタ手段から出力される他方のフィルタ処理後の
    第1のチャンネルのデジタル帯域信号と、上記デジタル
    フィルタ手段から出力される他方の別のフィルタ処理後
    の第2のチャンネルのデジタル帯域信号とを対応する帯
    域毎に加算して、加算結果の第4のチャンネルのデジタ
    ル帯域信号を出力する加算器手段と、 上記加算器手段から出力される加算結果の第3のチャン
    ネルのデジタル帯域信号を帯域合成して出力するととも
    に、上記加算器手段から出力される加算結果の第4のチ
    ャンネルのデジタル帯域信号を帯域合成して出力する帯
    域合成手段とを備えたことを特徴とするデジタル信号再
    生装置。
  7. 【請求項7】 上記デジタルフィルタ手段の一方のフィ
    ルタ処理のフィルタ係数は、上記デジタルフィルタ手段
    の他方の別のフィルタ処理のフィルタ係数に等しく設定
    され、上記デジタルフィルタ手段の他方のフィルタ処理
    のフィルタ係数は、上記デジタルフィルタ手段の一方の
    別のフィルタ処理のフィルタ係数に等しく設定されたこ
    とを特徴とする請求項3、4又は6記載のデジタル信号
    再生装置。
  8. 【請求項8】 上記デジタルフィルタ手段の各フィルタ
    処理のフィルタ係数は、時間軸信号の音像をそれぞれ所
    定の位置に仮想的に定位させて再生するための伝達関数
    に、上記帯域合成手段の伝達関数の逆数を乗算して得ら
    れた伝達関数を表わすためのフィルタ係数であることを
    特徴とする請求項1乃至7のうちの1つに記載のデジタ
    ル信号再生装置。
  9. 【請求項9】 上記帯域数はNであり、 上記デジタルフィルタ手段は、一方のフィルタ処理を実
    行するためのN個の第1のデジタルフィルタと、他方の
    フィルタ処理を実行するためのN個の第2のデジタルフ
    ィルタとを備え、 上記N個の第1のデジタルフィルタの伝達関数をそれぞ
    れG1n(n=1,2,…,N)とし、上記N個の第2の
    デジタルフィルタの伝達関数をそれぞれG2n(n=1,
    2,…,N)としたとき、 伝達関数Grn=G1n/G2n(n=1,2,…,N)を演
    算し、 上記N個の第1のデジタルフィルタの伝達関数をそれぞ
    れ伝達関数Grn(n=1,2,…,N)に設定する一
    方、上記N個の第2のデジタルフィルタの伝達関数をそ
    れぞれ1に設定することを特徴とする請求項2又は5記
    載のデジタル信号再生装置。
  10. 【請求項10】 上記帯域数はNであり、 上記デジタルフィルタ手段は、一方のフィルタ処理を実
    行するためのN個の第1のデジタルフィルタと、他方の
    フィルタ処理を実行するためのN個の第2のデジタルフ
    ィルタと、一方の別のフィルタ処理を実行するためのN
    個の第3のデジタルフィルタと、他方の別のフィルタ処
    理を実行するためのN個の第4のデジタルフィルタとを
    備え、 上記N個の第1のデジタルフィルタの伝達関数をそれぞ
    れG1n(n=1,2,…,N)とし、上記N個の第2の
    デジタルフィルタの伝達関数をそれぞれG2n(n=1,
    2,…,N)とし、上記N個の第3のデジタルフィルタ
    の伝達関数をそれぞれG3n(n=1,2,…,N)と
    し、上記N個の第4のデジタルフィルタの伝達関数をそ
    れぞれG4n(n=1,2,…,N)としたとき、 伝達関数Grn=G1n/G2n(n=1,2,…,N)を演
    算し、 伝達関数Gqn=G3n/G4n(n=1,2,…,N)を演
    算し、 上記N個の第1のデジタルフィルタの伝達関数をそれぞ
    れ伝達関数Grn(n=1,2,…,N)に設定する一
    方、上記N個の第2のデジタルフィルタの伝達関数をそ
    れぞれ1に設定するとともに、上記N個の第3のデジタ
    ルフィルタの伝達関数をそれぞれ伝達関数Gqn(n=
    1,2,…,N)に設定する一方、上記N個の第4のデ
    ジタルフィルタの伝達関数をそれぞれ1に設定すること
    を特徴とする請求項3、4又は6記載のデジタル信号再
    生装置。
  11. 【請求項11】 上記デジタルフィルタ手段の各フィル
    タ処理のフィルタ次数は、帯域毎に異なることを特徴と
    する請求項1乃至10のうちの1つに記載のデジタル信
    号再生装置。
  12. 【請求項12】 上記デジタルフィルタ手段において、
    聴覚的により高い感度を有する帯域のフィルタ処理のフ
    ィルタ次数は、聴覚的により低い感度を有する帯域のフ
    ィルタ処理のフィルタ次数に等しく又は大きくするよう
    に設定されたことを特徴とする請求項11記載のデジタ
    ル信号再生装置。
  13. 【請求項13】 上記デジタルフィルタ手段において、
    より低い帯域のフィルタ処理のフィルタ次数は、より高
    い帯域のフィルタ次数に等しく又は大きくするように設
    定されたことを特徴とする請求項11記載のデジタル信
    号再生装置。
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