JP3310668B2 - 外科用ステープラカートリッジ用の安全装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、全体的に並列のステープルを圧縮された生
態組織に適用する外科用ステープル止め装置に関し、特
にステープルをステープル止め装置に提供するために用
いられるステープルカートリッジに関する。

背景技術 この技術は、並列のステープルを圧縮された生態組織
に適用するために用いられる外科用ステープル止め装置
を備えている。これらのタイプのステープル止め装置
は、例えば、腸、胃、皮膚、肺組織の切開または再接続
に用いられている。

このタイプの一つの周知の外科用ステープル止め装置
は、十分に周知のことであり且つMinnesota Mining and
Manufacturing Company,St.Paul,Minnesotaのカタログ
＃3957、商標“ILAステープラ”のもとで現在使用でき
る。ステープラの使用は、Minnesota Mining and Manuf
acturing Company,St.Paul,Minnesotaから入手できる会
議カタログ番号85−082599の試料、ISBN 0−937433−00
−４、“胃と小腸のための外科用ステープル止め手順、
第１部”というタイトルの文献に説明されていて、その
内容は参照されることによってここに組み込まれる。IL
Aステープラとそれに対する改善はRedmond他の米国特許
第4,863,088号に説明されていて、その全体的な明細も
参照されることによってここに組み込まれる。そのステ
ープル止め装置は第１および第２の細長い構造部材を具
備していて、各々がハンドル部分およびハンドル部分の
第１の端部から突出する顎部分を具備している。構造部
材は、部材が延長し、なおかつ、ピボット手段が、係合
されている時に、顎部分が接近して間隔を隔てられた関
係にある閉鎖位置と、閉鎖位置におけるよりも更に互い
に間隔を隔てられた開放位置との間の面において、構造
部材の相対的な旋回移動を与える方向と垂直な面におけ
る自由な係合と係合解除のために適応される、それらの
ハンドル部分の第２端部にピボット手段を具備してい
る。第１端部に隣接して枢軸点を具備する細長い錠止部
材が、第２構造部材のハンドル部分に全体的に整列され
る錠止位置と、第２構造部材の第２端部から間隔を隔て
られた錠止部材の第２端部を具備する解放位置との間の
面と全体的に垂直な軸周囲の旋回移動のために第２構造
部材の第１端部のその枢軸点に取り付けられている。錠
止部材の第１端部とその第１端部に隣接する第１構造部
材のハンドル部分は、その解放位置からその錠止位置へ
の錠止部材の移動中の係合が構造部材をそれらの閉鎖位
置に強く移動して、高い圧縮力が構造部材の顎部分間に
ステープル止めされる組織の上に加えられることができ
るようにするために、ピボット手段が係合されていて且
つ構造部材がそれらの開放位置にある時に、適応される
表面を備えている。細長い錠止部材と第２構造部材間で
係合離脱可能な係合のために適応される手段は、錠止部
材をその錠止位置に係合離脱可能に保持するために与え
られているので、顎部分間に加えられる任意の圧縮力を
維持する。ステープル止め装置は、顎部分の一つに沿っ
て位置決定されている固定された或いは取り外し可能な
アンビルと、アンビルと反対側の他の顎部分に沿って位
置設定されている列に配置されている複数のステープル
を具備するカートリッジを具備するように適用され、な
おかつ、カートリッジは、ステープルをカートリッジか
ら順次放出して、ステープルをアンビルに押し付け、構
造部材がそれらの閉鎖位置にある時に顎部分間の組織内
にステープルを係合させかつ閉ざすための手動で操作で
きる手段を具備している。更に、希望される場合、カー
トリッジは、適用されるステープルの列の間で組織を切
断するために、カートリッジとアンビルに沿って移動し
且つブリッジするナイフを具備することができる。

典型的にはILAステープラの顎部分はステープル止め
される組織に隣接して位置せしめられ、必要に応じて組
織がステープラ顎部分間において外にめくり返される場
合、顎部分はステープル止めされる組織にほぼ隣接して
接近せしめられ、なおかつ、ステープラは顎部分を閉鎖
位置に移動することによって組織上にクランプされる。
或る外科用手順の場合、クランプ力は、なかでもステー
プル止めされる組織の適切な止血状態を保証するために
強く圧縮される組織を導く。クランプ力は、ILAタイプ
外科用ステープラのための外科用手順の各々において種
々の状態で存在する。該クランプ力は、少なくとも或る
状態で、組織の組織外傷をステープル止めする。

ILAステープラは、使い尽くされたカートリッジがス
テープラに装填される時を決定することが難しいので問
題を発生する場合がある。一般的に、使い尽くされたカ
ートリッジは、ステープラが同じ患者に対して数回用い
られる外科用手順で、それが発射された後に、ステープ
ラにうっかり残される場合がある。ステープラに使い尽
くされたカートリッジが装填され且つステープラ顎部分
がステープル止めされる組織の両側にクランプされる時
に、組織は顎部分によって生成される圧縮力に起因する
好ましくない外傷を被りやすいので、ユーザは、顎部分
の係合を解除して、使い尽くされたカートリッジと未使
用のカートリッジを交換し、なおかつ、再びステープラ
をステープル止めされる組織の近くに設定しなければな
らない。これらの更なる処理は、外科用手順の貴重な時
間を消費することになる。

或る外科用ステープラカートリッジ・ロックアウト装
置が、ステープラに使い尽くされたステープラカートリ
ッジが装填される時に、ステープラの発射手段が発射さ
れることを防止する手段を示す米国特許第4,863,088号
に説明されている。しかしながら、該ロックアウト機構
の使用は、ステープラに使い尽くされたカートリッジが
装填される時に、ステープラの顎部分がステープル止め
される組織にクランプされることを防止しない。

発明の開示 本発明は、（１）カートリッジ保持部と（２）アンビ
ル部を具備する外科用ステープラに使用するために適応
されるステープルカートリッジ組体を提供し、その部分
は、カートリッジとアンビル部がその間でステープル止
めされる組織をクランプするために接近して間隔を隔て
られた関係にある閉鎖位置と、カートリッジとアンビル
部が閉鎖位置におけるよりも更に互いに間隔を隔てられ
た開放位置との間で、相対的に移動できる。カートリッ
ジ組体は、（１）発射前位置と発射位置との間を移動で
きるステープルを発射する発射組体と、（２）安全部材
と、（３）開放位置と閉鎖位置間におけるカートリッジ
保持部とアンビル部の移動を与える自由移動位置と、カ
ートリッジ保持部とアンビル部が閉鎖位置に移動される
ことを防止するブロッキング位置との間の移動のため
に、安全部材をカートリッジ組体に取り付ける手段と、
（４）発射組体が発射前位置から発射位置に移動される
時に、開放位置に対するカートリッジ保持部とアンビル
部の移動に基づいて、安全部材が、ステープラに使い尽
くされたカートリッジが装填されながら、カートリッジ
部とアンビル部が閉鎖位置に後でそこから移動されるこ
とを防止するために、安全部材を自由移動位置に係合離
脱可能に保持するため且つブロッキング位置への安全部
材の移動を与えるために安全部材を解放する手段を具備
している。安全部材は、ステープルの適用される列の間
で切断するナイフの有無にかかわらず、ステープラが用
いられることを可能にする。

一つの実施例の場合、ステープルカートリッジ組体は
安全部材を自由移動位置からブロッキング位置に向けて
付勢する付勢手段を具備していて、発射組体は、カート
リッジ保持部とアンビル部が閉鎖位置にある時に、顎部
分間の組織内にステープルを係合させかつ閉じるために
ステープルをアンビル部に順次押し込むプッシャを具備
している。本発明によるカートリッジ組体のその実施例
の場合、安全部材を自由移動位置に係合離脱可能に保持
し且つ安全部材を解放する手段は、ベアリング面を形成
する表面を備えたプッシャと、保持表面を備えた安全部
材と、互いに反対側の第１および第２の端部を有するリ
リース部材とを具備し、第１端部は、ベアリング面と係
合するようになっている肩面を有し、第２端部は、安全
部材の保持面と係合するようになっているラッチ面を有
する。ラッチ面が付勢手段の付勢力に抗して自由移動位
置における安全部材の保持を与えるために保持面と係合
されている保持位置と、ラッチ面がブロッキング位置に
向かう安全部材の移動を与えるために保持面から間隔を
隔てられた解放位置との間の移動のためにカートリッジ
組体上にリリース部材を取り付ける手段も設けられる。
発射組体が発射前位置から発射位置に移動される時に、
ベアリング面は、リリース部材の第１端部と係合して、
リリース部材を保持位置から解放位置に駆動する。

本発明の別の実施例では、第１および第２の構造部材
を有する外科用ステープラに使用するために適応される
改善されたステープルカートリッジ組体が与えられてい
て、各々が第１の方向に細長く、第１構造部材は第１お
よび第２の端部を有するハンドル部分を有し、第２構造
部材は第１および第２の端部を有する基部を有し、構造
部材の各々がそれらの第１端部から突出する顎部分を有
する。顎部分は、第１構造部材のハンドル部分の第１端
部および第２構造部材の基部の第１端部に隣接する近位
端部を有する。顎部分の各々は近位端部から離れている
遠位端部を有する。

構造部材は、係合されている時に、顎部分が接近して
間隔を隔てられた関係にある閉鎖位置と、顎部分が閉鎖
位置におけるよりも更に互いに間隔を隔てられた開放位
置との間の面で、構造部材の相対的な旋回移動を与える
ために第１方向と垂直な面における自由な係合と係合解
除のために適応されるそれらの第２端部にピボット手段
を備えている。閉鎖位置で、第１構造部材のハンドル部
分と第２構造部材の基部は、第１および第２の端部間に
おける殆どの距離にわたって構造部材間の空間を形成し
ている。

第１および第２の端部と、錠止部材の第１端部に隣接
する枢軸点とを有する細長い錠止部材が設けられる。錠
止部材の枢軸点は、第２構造部材の基部に全体的に整列
された錠止位置と、錠止部材の第２端部が第２構造部材
の第２端部から間隔を隔てられる解放位置との間の第１
方向と全体的に垂直な軸周囲における旋回移動のために
第２構造部材の第１端部に隣接する第２構造部材上に取
り付けられている。錠止部材の第１端部とその第１端部
に隣接する第１構造部材のハンドル部分は、解放位置か
ら錠止位置への錠止部材の移動中における係合が構造部
材を閉鎖位置に強く移動させるために、ピボット手段が
開放位置の構造部材と係合されている時に、適応される
表面を有する。錠止部材を錠止位置に保持するために細
長い錠止部材と第２構造部材間における係合離脱可能な
係合のために適応される現在の手段もある。

第１構造部材はステープルカートリッジ組体を受容す
るようになっており、第２構造部材の顎部分はアンビル
面を備えた固定された又は着脱可能なアンビルを受容す
るようになっている。例えば、第２構造部材の顎部材の
近位端部に隣接するまたはアンビルの一端部に隣接する
ことができる安全ストッパ面も設けられる。

周知のカートリッジ組体のように、本発明によるステ
ープルカートリッジ組体は、構造部材がそれらの閉鎖位
置にある時に、アンビルと反対側の顎部分に関して縦方
向に向かう列に配置されている複数のステープルを囲む
ステープルハウジングを具備している。駆動部またはプ
ッシャのようなカムを含めた手動で作動できる手段は、
プッシャの第１端部に固定されている連続往復式の発射
組体を手動で押すことによってカートリッジ本体の縦方
向のスリットに移動されるように適応される。プッシャ
の第２端部は、アンビルに対してステープルハウジング
内部で複数のステープルを順次押し付け、構造部材が閉
鎖位置にある時に顎部分間の組織内に複数のステープル
を係合させかつ閉じる。プッシャは、複数のステープル
がカートリッジ本体内部に囲われている引っ込められた
位置と、複数のステープルが組織内部に閉じられている
延ばされた位置との間において第１方向で移動できる。
連続往復式の発射組体は、構造部材間の空間内に位置
し、且つプッシャをそれらの引っ込められた位置からそ
れらの延ばされた位置に移動させるようになっている。

周知のカートリッジ組体と違って、本発明のステープ
ルカートリッジ組体は安全部材または安全アームを具備
し、この安全アームは、第１および第２の端部と、その
第１端部に隣接する基部と、安全ストッパ面に当接する
ようになっているその第２端部に全体的に隣接する当接
面とを有する。カートリッジ組体は、閉鎖位置と開放位
置間における構造部材の動きを与えるために発射前位置
と、構造部材が閉鎖位置に移動されることを防止するた
めに安全ストッパ面によって係合されるように適応され
る安全アームの当接面を備えている発射位置との間にお
ける、安全アームの旋回移動のために、安全アームの第
１端部をカートリッジハウジング上に取り付ける旋回取
付手段を具備している。また、安全アームを発射位置に
向けて付勢するための付勢手段と、プッシャが引っ込め
られた位置にある時に発射前位置に安全アームを保持す
るために安全アームとカートリッジハウジングとの間で
係合離脱可能に係合するために適応されるラッチ手段
と、プッシャが引っ込められた位置から延ばされた位置
に移動される時に発射前位置から発射位置に向かう安全
アームの動きを与えるためにラッチ手段を解放する解放
手段とが設けられる。

図面の簡単な説明 本発明は、類似の参照数字が幾つかの見解に於ける類
似部品を参照している添付図面を参照して更に説明され
る。

図１は、閉鎖位置におけるステープル止め位置の第１
および第２の組体を図解する本発明のカートリッジ組体
を具備して使用するための外科用ステープル止め装置の
第１の実施例の斜視図である。

図２は、図１の外科用ステープル止め装置の側面図で
ある。

図３は、開放位置におけるステープル止め装置の第１
および第２の組体を示す図１の外科用ステープル止め装
置の側面図である。

図４は、発射前位置の安全アームを具備する本発明に
よるカートリッジ組体の第１の実施例の詳細を示すため
に一部を取り除いて示した図１の外科用ステープル止め
装置の拡大部分側面図である。

図５は、開放位置の構造部材を図解し且つ発射位置に
安全アームを備えているカートリッジ組体の第１の実施
例の詳細を示すために一部を取り除いて示した図１の外
科用ステープル止め装置の拡大部分側面図である。

図６は、閉鎖位置の構造部材を図解し且つ発射前位置
と発射位置間の中間位置に安全アームを備えているカー
トリッジ組体の第１の実施例の詳細を示すために一部を
取り除いて示した図１の外科用ステープル止め装置の拡
大部分側面図である。

図７は、詳細を示すために一部を取り除いて示し且つ
ナイフを図解する本発明によるカートリッジ組体の第２
の代替実施例の拡大部分側面図である。

図８は、ほぼ図７の８−８線に沿ってみた且つ詳細を
示すために一部を取り除いて示した図７のカートリッジ
組体の拡大断面図である。

図8Aから図8Cは、カートリッジ組体の動作をシーケン
スで図解する本発明によるカートリッジ組体の第３の代
替実施例の部分側面図である。

図９は、ほぼ図２の９−９線に沿ってみた図１の外科
用ステープル止め装置の拡大断面図である。

図10は、破線で中間位置および実線で第１の位置の発
射本体の位置を図解する図９の10−10線にほぼ沿ってみ
た図１のステープラとカートリッジ組体の拡大部分断面
図である。

図11は、図10と似ているが、第２の位置の発射本体の
位置を図解する、図１の外科用ステープル止め装置の第
１の実施例の拡大断面図である。

図12は、図１の外科用ステープル止め装置の平面図で
ある。

図13は、図２の13−13線にほぼ沿ってみた且つラッチ
位置のレバーロックを図解する図１の外科用ステープル
止め装置の拡大部分断面図である。

図14は、図14が非ラッチ位置のレバーロックを図解し
ていることを除けば、図13と類似している図１の外科用
ステープル止め装置とカートリッジ組体の拡大部分断面
図である。

図15は、図12の15−15線に沿ってみた図１のカートリ
ッジ組体を具備して使用する外科用ステープル止め装置
の拡大部分断面図である。

図16は、閉鎖位置の装置の二つの組体を示す本発明に
よるカートリッジ組体を具備して使用する外科用ステー
プル止め装置の第２の実施例の側面図である。

図17は、相互に離されている位置の二つの組体を図示
し且つ詳細に示すために一部を取り除いて示した図16の
外科用ステープル止め装置の第２の反対側の側面図であ
る。

図18は、図16の外科用ステープル止め装置および本発
明のカートリッジ組体の第４の代替実施例の拡大断面側
面図である。

図19は、図16の外科用ステープル止め装置および本発
明のカートリッジ組体の第５の代替実施例の拡大断面側
面図である。

詳細な説明 図面中の図１から図３を参照すると、その全体を参照
符号２によって表わされる本発明によるカートリッジ組
体と共に用いられる、その全体を参照符号10によって表
わされる外科用ステープル止め装置の第１の実施例が示
されている。この外科用ステープラ10は二つの分離可能
な組体11および13を具備する。

本発明によれば、外科用ステープル止め装置10と共に
用いられる改良されたカートリッジ組体２が提供され
る。外科用ステープル止め装置10は、第１および第２の
側部19,21を有する第１および第２の細長い構造部材12,
14を具備する。第１の構造部材12は、ハンドル部分16
と、ハンドル部分16の第１の端部７から突出する顎部分
20とを有する。第２の構造部分14は、基部８と、基部８
の第１の端部３から突出する顎部分22とを有する。組織
ストッパ面31は第２構造部材14の第１端部３に全体的に
隣接しており、この組織ストッパ面31は組織に当接する
ようになっている。組織ストッパ面31は、ステープル止
めされるべき組織をステープラ顎部分20,22に対して整
列させる手段を提供する。

構造部材12,14は、ハンドル部分16の第２の端部９お
よび基部８の第２の端部５にピボット手段を有する。こ
のピボット手段は、第２構造部材14上に配置された軸線
方向に平行で外方に突出する互いに反対側の二つのピン
25と、第１構造部材12上に設けられた全体的にＵ字形状
をなす支承面26とを具備する。ピン25と支承面26とは、
構造部材12および14の長手方向に垂直な平面内において
自由に係合離脱できるように位置せしめられる。ピボッ
ト手段が係合されているときにピボット手段は、構造部
材12および14の長手方向に垂直な平面内で構造部材12,1
4が、顎部分20,22が接近して間隔を隔てられた関係にあ
る閉鎖位置（図１および図２参照）と、顎部分20,22が
閉鎖位置におけるよりも更に互いに間隔を隔てられた開
放位置（図３参照）との間で相対的に旋回移動できるよ
うにする。

細長い錠止部材28は、錠止部材28の第１の端部４に隣
接したピン29において枢軸点を有する。この錠止部材28
はピン29によって、第２構造部材14の基部８に全体的に
整列された錠止位置（図１および図２参照）と、錠止部
材28の第２の端部６が第２構造部材14の第２端部５から
間隔を隔てられる解放位置（図３参照）との間で平面に
全体的に垂直をなす軸線回りに旋回移動可能に第２構造
部材14の第１端部３上に取り付けられる。細長い錠止部
材28はハンドル部分18を具備し、レバー又はハンドルカ
バー328がハンドル部分18に取り付けられる。錠止部材
が開放位置から前方に旋回して組織をはさむことを防止
するために、レバーストッパ34が第２構造部材14に取り
付けられる。

錠止部材28の第１端部４と第１構造部材12の第１端部
７とは、ハンドル部分18上に配置された軸線方向に平行
で内方に突出する互いに反対側の二つのピン30によって
与えられる表面と、第１構造部材12の第２端部９に向か
って開口する第１構造部材12上の全体的にＵ字形状をな
す支承面32の側面とを有する。これらのピン30によって
与えられる表面と支承面32の側面とは、ピボット手段が
開放位置における構造部材12,14と係合されているとき
に、その解放位置（図３参照）からその錠止位置（図２
参照）への錠止部材28の移動の間に構造部材12,14をそ
れらの閉鎖位置に力強く移動させるように係合可能とな
っており、その結果構造部材12,14の顎部分20,22間で大
きな圧縮力が組織に加えられることができる。

ハンドルカバー15が第１構造部材12のハンドル部分16
に取り付けられる。ハンドルカバー328が錠止部材28の
ハンドル部分18に取り付けられ、このハンドルカバー32
8はハンドルカバー15と同様の形状をなす。ハンドルカ
バー15,328は手で係合可能な突出部23を有し、これらの
突出部23は、顎部分20,22の延長の方向に対して全体的
に90度未満、好ましくは85度の夾角をなして配置された
係合面24を有する。ハンドルカバー15,328の係合面24は
ユーザの手と指と係合されるようになっており、一方そ
の手の親指はステープル43を発射するのに用いられる調
節可能な発射本体組体50を作動させるのに使用される。
顎部分20,22と係合面24との間の角度は、ユーザの指が
ハンドルカバー15,328からスリップする又は滑ることを
防止するように傾斜を与えるためにユーザの指用の把持
手段を提供するように90度未満に形成される。ハンドル
カバー15,328は、ポリカーボネートまたはABS樹脂のよ
うな、しかしそれに限定されず、任意の適切な材料から
作られることができる。

ステープル止め装置10は、細長い錠止部材28と第２構
造部材14間の係合離脱可能な結合を可能にするための、
その全体を参照符号80によって表わされる手段を具備す
る。図12から図15に示されるように、この手段は、第２
構造部材14の第２端部５に隣接する第２構造部材14内に
スリット83を形成する表面を有する両面形レバーロック
リリース組体80と、縦方向軸線を有する全体的に矩形を
なす平坦な基部82を有するレバーロック84とを具備す
る。基部82はハンドル部分18とレバーカバー328間の部
屋81内に配置され、フック部86は基部と一体的に形成さ
れることによって基部82に連結される。フック部86は基
部82に全体的に垂直をなして位置し、このフック部86
は、細長い錠止部材28を錠止位置（図15参照）に保持す
るために第２構造部材14のスリット83の一端部の表面と
係合するようになっている保持面87を有する。レバーロ
ック84は、解放位置（図３参照）への細長い錠止部材28
の移動をもたらす非ラッチ位置（図14参照）と、細長い
錠止部材28を錠止位置（図２参照）に保持するラッチ位
置（図13および図15参照）との間で軸線方向に移動する
ようになっている。細長い錠止部材28のハンドル部分18
は、部屋81と連通しかつ細長い錠止部材28の第２端部６
に隣接して位置する開孔88を形成する表面を有する。こ
の開孔88はフック部86の通路を与える。

両面形レバーロックリリース80は細長い錠止部材28の
第１および第２の側部19′,21′上に位置する。両面形
レバーロックリリース80は第１のリリースアーム92と第
２のリリースアーム94とを具備し、各リリースアーム9
2,94は、互いに反対側の第１および第２の端部35,36
と、互いに反対側の第１および第２の側面37,38とを有
する。リリースアーム92,94の第２端部36はカム面93,95
を具備する。リリースアーム92,94の第１端部35は、カ
ム面93または95がレバーロック84のラッチを解除するた
めにレバーロック84と係合している係合位置（図14参
照）と、カム面93または95がレバーロック84から係合を
解除されている或いは間隔を隔てられている係合解除位
置（図13参照）との間での移動をもたらすように、ピン
98によって細長い錠止部材28のハンドル部分18に旋回可
能に取り付けられる。好ましくはリリースアーム92,94
は、カム面93または95がレバーロック84との接触から外
れるように摺動することを防止するために、リリースア
ームが係合解除位置にある時にレバーロック84とわずか
に係合された状態に保たれるように構成される。

レバーロック84は、リリースアーム92または94の何れ
かが係合位置に移動されたときにカム面93,95を受ける
ためにフック部86に隣接する肩面85を具備する。リリー
スアーム92,94は互いに独立に移動するので、図14は係
合位置に移動された両方のリリースアーム92,94を図示
しているが、ユーザは、レバーロック84を第２構造部材
14から解放する或いはラッチを解除するためにリリース
アーム92または94の一つだけを作動させればよい。この
特徴が、細長い錠止部材の側部19′,21′のいずれかの
側からの細長い錠止部材28の独立した解放を与え、なお
かつ、ステープラ10を混雑していて窮屈な場所で使用す
る時に二者択一的な反対側のリリース手段を提供する。

第１および第２のリリースボタン97,99は、錠止部材2
8に関して第１の位置と第２の位置との間で移動できる
ように細長い錠止部材28の側部19′,21′に隣接するリ
リースアーム92,94上に取り付けられる。第１ボタン97
が第２リリースアームの第１側面38に沿って第２リリー
スアーム92に取り付けられると共に、第２ボタン99が第
１リリースアームの第２側面37に沿って第１リリースア
ーム94に連結される。その結果、錠止部材28に対する第
１位置から第２位置への何れかのボタン97,99の移動
は、関連するリリースアーム92または94を係合解除位置
から係合位置へ旋回移動させ、斯くしてレバーロック84
をラッチ位置から非ラッチ位置に駆動する。

両面形レバーロックリリース組体80はレバーロック84
をラッチ位置に向けて軸線方向に付勢する付勢手段を具
備し、この付勢手段は、細長い錠止部材28とレバーロッ
ク84の一端部とに連結されたコイルばね96の形式をとっ
ている。コイルばね96は、レバーロック84をラッチ位置
に向けて付勢するように引っ張り状態に置かれている。
この付勢手段は、板ばね、コイルばね、引張りばね、圧
縮ばね、またはトーションばねを含めた、しかし限定さ
れず、任意の適切な手段を具備することができる。

フック部86は、細長い錠止部材28が解放位置から錠止
位置に移動される時に、第２構造部材14のスリット83を
形成する表面と係合するようになっているカム面89を具
備する。カム面89は、コイルばね96の付勢力に抗してレ
バーロック84をラッチ位置から非ラッチ位置へ移動さ
せ、その結果第２構造部材14内のスリット83の一側から
他側へのフック部86の通路を与え、これにより、細長い
錠止部材28が解放位置（図３参照）から錠止位置（図２
参照）に移動されたときにフック部86の保持面87とスリ
ット83を包囲する第２構造部材14の表面との間の係合を
与える。コイルばね96は、レバーロック84をラッチ位置
に向けて軸線方向に付勢するので、レバーロック84がラ
ッチ位置に摺動しかつ保持面87がスリット83を包囲する
表面と係合する時に、かちりと嵌まる触感を生じさせ
る。

第２構造部材14は、第１組体11を形成するために顎部
分22上にかつ顎部分22に沿って配置された細長い固定さ
れた又は着脱可能なアンビル40を有するようになってい
る。また、第１構造部材12の顎部分20は、第２組体13を
形成するために本発明に従って改善されたカートリッジ
組体２のカートリッジハウジングまたはカートリッジ本
体41を受容するようになっている細長い溝39を有する。
第２構造部材12の顎部材20の近位端部に隣接して配置さ
れまたはアンビル40に一端部に隣接して配置されていて
後に詳細にわたって説明される、安全ストッパ面33（図
５参照）も設けられている。この代わりに、カートリッ
ジ本体41は第１構造部材12と一体的に形成されることも
できる。

カートリッジ本体41は、構造部材12,14がそれらの閉
鎖位置にある時に、アンビル40と反対側において顎部分
20の縦方向に向けられた列状をなして配置された複数の
ステープル43を内包する。また、カートリッジ組体２
は、縦方向に間隔を隔てられた第１の端部部分44と第２
の端部部分75とを有するカム状の駆動部またはプッシャ
45を有する手動で作動可能な手段を具備する。プッシャ
45は第１の顎部分20に沿って縦方向に移動するようにな
っており、第２端部部分75は、顎部分20,22間の組織内
にステープル43を係合させかつ閉じるためにアンビル40
に対してステープル43を順次押し付け、第１端部部分44
はハンドル部分16と基部８間で移動する。プッシャ45
は、調節可能な発射ハンドル組体50を手動で押すことに
よってカートリッジ本体41内のスリットを通して縦方向
に移動されるようになっている。

調節可能な発射ハンドル組体50はプッシャ45の第１端
部部分44に連結される。連続往復式の発射ハンドル組体
50が発射ハンドル本体52を発射前位置（図２参照）から
発射位置に移動させるために手動で押されたときに、駆
動部またはプッシャ45は、ステープル43の下のカムプラ
ンジャ47によりステープルをカートリッジ本体41から順
次放出する。カムプランジャ47は、ステープル43をアン
ビル40の反対側に位置するカートリッジ本体41の表面に
向けて押し、これによりカムプランジャ47は放出された
ステープル43をアンビル40上の特別な形状をなす表面Ｓ
に押し付け、その結果構造部12,14がそれらの閉鎖位置
にある時に顎部分20,22間の組織内にステープル43を結
合させかつ閉じる。

発射ハンドル組体50は、プッシャ45を引っ込められた
位置（図２参照）から延ばされた位置に移動させるため
に、第１構造部材12のハンドル部分16と第２構造部材14
の基部８との間の空間内に細長い発射ハンドル本体52を
具備する。発射ハンドル本体52は、構造部材12,14の長
手方向に対して横切る縦方向軸線Ｌ（図11参照）を有す
る。発射ハンドル本体52は、発射ハンドル本体52の縦方
向軸線Ｌに対して垂直に位置する全体的に平坦をなす互
いに反対側の第１の端部部分53と第２の端部部分55とを
有する。発射ハンドルアダプタ58は、プッシャ45の第１
端部部分44に取り付けられ且つ発射ハンドル本体52をプ
ッシャ45に連結するようになっている。

縦方向軸線Ｌに沿った発射ハンドル本体52の係合離脱
可能な横方向の往復運動可能に発射ハンドル本体52を発
射ハンドルアダプタ58に取り付ける手段（60）が設けら
れる。この取り付け手段は、端部部分53と55の間を延び
かつ発射ハンドルアダプタ58内の開口部69内に位置する
ロッド61の形式をとる。また、発射ハンドル本体52の第
１端部部分53が構造部材12,14の第１側部19に全体的に
隣接する第１の位置（図11参照）、および細長い発射ハ
ンドル本体52の第２端部部分55が構造部材12,14の第２
側部21に全体的に隣接する第２の位置（図10において実
線で示す）に発射ハンドル本体52を係合離脱可能に取り
付けるための戻り止め手段62が設けられる。

構造部材12,14は、ステープラ10の中央部に沿って第
１の方向に全体的に延びる軸線Ａ（図10および図12参
照）を有する。戻り止め手段62はまた、発射ハンドル本
体52を第１位置と第２位置間の中間の中間位置（図10に
おいて破線で示す）に係合離脱可能に取り付け、この中
間位置では発射本体52の第１および第２の部分53および
55の一部が第１および第２の側部19,21の双方を越えて
突出する。細長い発射ハンドル本体52が中間位置に置か
れたとき、端部部分53および55は、錠止部材28の側部1
9′,21′を横方向に越えて位置し、ステープラ10の両側
に細長い発射ハンドル本体52を手動で押すための表面を
与える。

矩形をなす側壁56が細長い発射ハンドル本体52上に形
成される。側壁56は第１および第２の端部部分53,55と
協働して、側壁56に沿って空洞部59内に開口する矩形の
箱形状64を形成する。細長い発射ハンドル本体52は内側
表面65と外側表面67とを有する。戻り止め手段62は、矩
形の側壁56の一つの内側表面65を越えて延びる戻り止め
面68を具備する。発射本体52は、正方形、三角形、弓
形、およびこれらの形状の組み合わせを含めた、しかし
限定されず、任意の適切な形状を具備することができる
ことに注意されたい。

発射ハンドルアダプタ58は首部70を有し、首部70は、
互いに反対側の全体的に平坦をなす第１および第２のフ
ランク壁72および74と、発射ハンドル本体52の戻り止め
面68を受容するようになっている切欠き76を形成する表
面とを有する。図９に示されるように、首部70は発射ハ
ンドル本体52の空洞部59内に延びるようになっている。

発射ハンドル本体52が第１の位置にあるときに互いに
反対側に位置する第１および第２の平坦なフランク壁7
2,74は、発射ハンドル本体52の第２端部部分55の内側表
面65と戻り止め面68との間に係合離脱可能に取り付けら
れる。発射ハンドル本体52が第２の位置にあるときに互
いに反対側に位置する第１および第２の平坦なフランク
壁72,74は、発射ハンドル本体52の第１端部部分53の内
側表面65と戻り止め面68との間に係合離脱可能に取り付
けられる。

細長い発射ハンドル本体52をその縦方向軸線Ｌに沿っ
て手で移動させることができるように発射ハンドル本体
52を発射ハンドルアダプタ58に取り付ける手段60は、そ
の端部において発射ハンドル本体52の端部部分53,55に
取り付けられた円筒状のピン又はロッド61と、この円筒
状のピン61を受容するようになっている開口部69を形成
する表面を有するアダプタ58の首部70とを具備する。

中間位置において戻り止め手段62は、戻り止め面68が
首部70の切欠き76と係合されるように且つ細長い発射ハ
ンドル本体52の第１端部部分53と第２端部部分55とがス
テープラ10の軸線Ａから全体的に等しい距離を隔てられ
るように、細長い発射ハンドル本体52を発射ハンドルア
ダプタ58に取り付ける。図10に示されるように、中間位
置において第１および第２の端部部分53,55の双方の一
部が第１および第２の側部19,21の双方を越えて突出す
る。

ユーザに近接する発射ハンドル本体52の側壁56は、端
部部分53,55の近くに張り出された縁部57を具備する。
これらの張り出された縁部57は、例えばユーザの親指で
発射ハンドル本体52を把持する手段を提供し、なおか
つ、ユーザの親指が発射ハンドル本体52から横方向に滑
らないように外側に張り出されている。張り出された縁
部57上に手で及ぼされる圧力は発射ハンドル本体52の力
を、発射本体50をその元の位置に保持しようとする方向
に向かわせるので、張り出された縁部57はまた、発射本
体52が第１位置または第２位置にあるときに戻り止め面
68が切欠き76から係合を離脱しないようにする。

ステープラ10の使用中に、ハンドルカバー15,328の係
合面24はユーザの手の指によって係合され、一方ユーザ
の親指は発射ハンドル本体52を作動させるのに用いられ
る。発射ハンドル本体52が第１位置または第２位置にあ
る時に、ユーザは片手だけを用いて発射ハンドル本体52
を操作できる。このような特徴は、ステープラ10を発射
させる時に右手または左手の何れかだけを使用すること
を希望するユーザにとって好ましいことである。しかし
ながら、発射ハンドル本体52が中間位置にあるときには
ユーザの両方の親指が構造部材12,14の両側部19,21から
発射ハンドル本体52を作動させるのに用いられることが
でき、斯くして第１および第２の構造部材12,14の軸線
Ａに関して発射本体２を対称的に手で押すことができ
る。第１および第２の構造部材12,14の軸線Ａの両側か
ら発射ハンドル本体52を対称的に押す能力をユーザに与
えることは、ユーザがステープラ10の位置および安定性
を制御することを助け、かつ、例えば発射ハンドル本体
52を発射前位置から発射位置に移動させるのに比較的大
きな力が必要とされる手順においてステープラが使用さ
れるときにステープラ10のより効果的な発射を提供す
る。

構造部材12,14が開放位置に移動された後にカートリ
ッジ組体２が偶発的な組織の外傷を防止することができ
るようにするカートリッジ組体２の新規な構造の第１の
実施例が図４から図６に示される。カートリッジ組体２
のこの第１実施例は安全部材または安全アーム110を具
備し、この安全アーム110は、第１および第２の端部
と、第１端部に隣接する基部113とを有する。安全アー
ム110はその第２端部に隣接する当接面112を具備し、こ
の当接面112は、顎部22の近位端部に隣接する安全スト
ッパ面33に当接するようになっている。

旋回取付手段114は、安全アーム110が「自由移動（fr
ee−movement）」位置または発射前（pre−fired）位置
（図４参照）と「ブロッキング」位置または発射（fire
d）位置（図５参照）との間で旋回移動できるように、
安全アーム110の第１端部をカートリッジハウジング41
上に取り付ける。自由移動位置では、閉鎖位置と開放位
置間での構造部材12および14の移動が与えられ、ブロッ
キング位置では、安全アーム110の当接面112が安全スト
ッパ面33と係合するようになる。

図４から図６に、安全アーム110を発射位置に向けて
付勢する付勢手段111が示されている。この付勢手段111
は二つのトーションばね115の形式をとり、各トーショ
ンばね115は、互いに反対側の端部においてカートリッ
ジハウジング41と安全アーム110とに取り付けられる。
安全アーム110の側面は、トーションばね115の一端部を
安全アーム110に連結するために横方向に延びる肩面を
具備することができる。ばね115の他端部はカートリッ
ジハウジング41に取り付けられることができる。付勢手
段111は、コイルばね、板ばね、またはトーションばね
を含めた、しかし限定されず、任意の適切な手段である
ことができる。更に、付勢手段111は、二つのトーショ
ンばねを具備しなくてもよく、代わりに単一のばねを具
備することができる。

プッシャ45が引っ込められた位置にとどまっている間
に安全アーム110を発射前位置に保持するために安全ア
ーム110とカートリッジハウジング41との間の係合離脱
可能な係合を与えるようにラッチ手段116が設けられ
る。また、プッシャ45が引っ込められた位置から延ばさ
れた位置に向けて移動されたときに発射前位置から発射
位置への安全アームの移動を与えるようにラッチ手段11
6を解放するために解放手段120が設けられる。ラッチ手
段116は、棚部122の遠位端部におけるカートリッジハウ
ジング41上の保持面121と、安全アーム110上に位置し且
つ遠位端部部分125を有する一体的な可撓性の突出部124
とを具備する。突出部124は、ラッチ位置（図４参照）
と非ラッチ位置（図５および図６参照）との間での端部
部分125の全体的に旋回する移動を与える。ラッチ位置
では、安全アーム110を発射前位置に保持するように端
部部分125が保持面121と係合する。非ラッチ位置では、
付勢手段111の影響のもとに発射位置に向かうリリース
アーム110の移動が与えられるように端部部分125が保持
面121から間隔を隔てられる。

安全アーム110および突出部124は、ポリカーボネート
またはポリエーテルイミドのような、しかし限定され
ず、任意の適切な材料から構成されることができる。こ
の材料は、リリース手段120が端部部分125を非ラッチ位
置に移動させるまで端部部分125を保持面121と係合した
状態に保持するために、ラッチ位置（図４参照）に向か
う板ばね状の付勢力を突出部124に与える特性を有する
べきである。この材料は、亀裂や破損を生ずることなく
安全アーム110と突出部124間の界面または接合部の近く
で突出部124の撓みを与えるように可撓性を有するべき
である。

解放手段120は、一つのプッシャ45上に位置するカム
面126を具備することができる。このカム面126は、プッ
シャ45が引っ込められた位置から延ばされた位置に移動
する間に端部部分125をラッチ位置から非ラッチ位置に
移動させるために可撓性の突出部124の端部部分125と係
合するようになっている。

図６は発射前位置と発射位置との間の中間位置にある
安全アーム110を示している。引っ込められた位置から
延ばされた位置へのプッシャ45の移動中に、ラッチ手段
116が安全アーム110を解放すると共に付勢手段111が安
全アーム110を発射前位置から発射位置に向けて移動さ
せる。図６に示されるように第１および第２の構造部材
12,14が閉鎖位置にとどまっている間には、安全アーム
が第１組体11上の表面と係合するので、安全アーム110
は発射位置に完全に移動することができない。その代わ
りに、安全アーム110は図６に示されるように中間位置
に保持される。ひとたび第１および第２の構造部材12,1
4が閉鎖位置（図１および図２参照）から開放位置（図
３参照）に移動されると、安全アーム110は、付勢手段1
11の作用のもとで発射位置に移動する。その後、第１構
造部材12に使い尽くされたカートリッジが装填されたま
まの状態の間に第１および第２の構造部材12,14を閉鎖
位置に置く任意の試みは、当接面112が第２構造部材14
の安全ストッパ面33と接触する位置にあるので妨げられ
ることになる。斯くして安全アーム110は、第１および
第２の部材12,14が閉鎖位置（図５参照）に移動するこ
とを防止する。本発明のこの特徴によれば、ステープラ
10に使い尽くされたカートリッジが装填されている間に
第１および第２の部材12,14が組織上にクランプされる
ことができないので、偶発的な組織の外傷が防止され
る。

ひとたび安全アーム110が中間位置に移動されると、
突出部124の板ばね状の付勢力は、突出部124を弛緩位置
または非ラッチ位置に移動せしめる。弛緩位置または非
ラッチ位置において、カートリッジ組体２が発射された
後にたとえユーザが安全アーム110を発射前位置にリセ
ットしようと試みたとしても、端部部分125が棚部122と
係合して安全アーム110が発射前位置に設置されないよ
うにする。カートリッジ組体２はまた、ひとたびステー
プラが発射されると安全アーム110が発射前位置にリセ
ットすることを防止するための手段であって、突出部12
4の端部部分125に隣接しかつ棚部122上にあるカム面
（図示しない）を有する形式の手段を具備することがで
きる。上述のカム面は、たとえユーザが安全部材110を
発射前位置にリセットしようと試みたとしても端部部分
125を棚部122の遠位端部における保持面121から遠去か
るように移動せしめようとする。また本発明のこの特徴
は、ユーザが本発明による安全機構を損なわせることを
思い止まらせ、これによりより安全な装置を提供する。

アンビル40の特別な形状の表面Ｓをカートリッジハウ
ジング41のそれらの対応する反対側のステープル43に整
列させるために、カートリッジ組体２に、顎部分20の近
位端部に隣接して位置する整列ピン79が設けられる。ピ
ン79は、アンビル40と顎部分22内の開孔78内に受容され
るようになっている。

図６は、細長い錠止部材28を第２構造部材14に取り付
けるピン29と係合している安全アーム110を示してい
る。ピン29は、発射前位置から発射位置への安全アーム
110の移動中の中間のリリース位置において安全アーム1
10によって係合される表面部分を具備する。ひとたび構
造部材が開放位置に移動されると、安全アーム110は発
射位置（図５参照）に完全に移動する。安全アーム110
は、それが中間位置にある時にピン29と係合しなくても
よく、ステープラ10上の任意の適切な表面と係合するこ
とができる。

次に図７および図８に示されているその全体を参照符
号100によって表わされるカートリッジ組体の第２の実
施例を参照すると、カートリッジ組体100は、ドライブ
ロッドの一端部に固定されたナイフ42（図７および図８
参照）をオプションで具備することができる。ドライブ
ロッドは一端部において発射ハンドル組体（図示しない
が、図９から図11に示される参照符号50と同様である）
に固定されると共に他端部においてナイフ42に固定され
るので、発射ハンドル本体（図示しないが、図９から図
11に示される参照符号52と同様である）の手動操作で、
プッシャまたは駆動部45Aが飛び出してステープル43Aを
閉じる、なおかつ、適用されるステープル43Aの列の間
の組織を切断するために、ナイフ42の遠位端部がアンビ
ル40のスリットまたはチャンネル102にある、顎部分20
A,22Aに沿ってナイフ42を移動する。図８に示されてい
るように、整列ピン79Aは、ナイフ42の通路をスリット1
02に与えるために、カートリッジハウジング41Aの中央
部から偏倚せしめられる。

図８は、突出部124A/125Aが、安全アーム110Aの一側
上に位置し、なおかつ、本発明のカートリッジ組体の第
２の実施例に包含されることもできるオプションのナイ
フまたはブレードにクリアランスを与えるためにカート
リッジ組体２の中央部から偏倚していることを示す。プ
ッシャ45Aは互いに横方向に間隔を隔てられており、こ
れがオプションのナイフのドライブロッド用のクリアラ
ンスを与える。プッシャは、ボトムプレートによって接
続される一つの単独の構造を具備することができるし、
または独立した分離可能なＬ字形状をなす組体を具備す
ることができる。

図８のカートリッジ組体100は、カートリッジ組体２
の部品と基本的に同じであり且つ添字“A"が付記されて
いる同じ参照数字によって識別される数多くの部品を備
えている。カートリッジ組体100は、カートリッジ本体4
1Aの中央部を経由して顎部分20A,22Aの延長の方向に延
びる縦方向のチャンネルまたはスリット102と、チャン
ネル102の内部に位置する前縁部および後縁部を有する
ブレードまたはナイフ42を形成する面を具備している。
チャンネル102は、カートリッジ組体の効果的な構造と
組立性を与えるために、本発明に従うカートリッジ組体
の第１実施例２および第２実施例100の両方に存在する
ことができる。

ブレード42は、ステープル43Aの適用される列の間で
組織を切断するために、その前縁部に切断面を有し、な
おかつ、ブレード42は、第１構造部材12Aの顎部分20Aの
近位端部に隣接する引っ込められた位置と第１構造部材
12Aの顎部分20Aの遠位端部に隣接する延ばされた位置と
の間のチャンネル102の内部で移動するようになってい
る。

またラッチ手段116Aと解放手段120Aは、ブレードまた
はナイフ42およびそれに付随されるドライブロッドに適
したクリアランスを与えるために、スリットまたはチャ
ンネル102から偏倚せしめられる。また安全部材110Aは
ブレード42を収容する溝Ｇを具備する。オプションのナ
イフ42が含まれているときに、使い尽くされたカートリ
ッジが装填されている間に、ステープラ10が発射されな
いようにすることが特に重要である。ナイフを含んでい
る使い尽くされたステープラカートリッジがステープラ
10に装填されている間に、それを発射すると、不要に壊
される組織、出血、時間のロスのような重大な逆効果を
導く恐れがある。

代わりに、カートリッジ組体がオプションのブレード
またはナイフ42を具備するときに、安全部材を自由移動
位置に係合離脱可能に保持し且つ安全部材を解放する手
段は、安全部材上の肩面と係合するようになっているブ
レードの後縁部上に保持溝（図示しない）を形成する表
面を具備することができる。ブレードがその引っ込めら
れた位置からその延ばされた位置に向けて移動されたと
き、保持溝は、肩面を解放して、安全部材のその発射位
置向けた移動を与える。

図8Aから図8Cは、カートリッジ組体２の部品と基本的
に同じであり且つ添字“B"が付記されている同じ参照数
字に依って識別される数多くの部品を備えていてその全
体を参照数字300によって表わされる本発明によるカー
トリッジ組体の第３の実施例を示している。

カートリッジ組体300は、例えば、安全部材310を自由
移動位置（図8A参照）からブロッキング位置（図8C参
照）に向けて付勢するために、トーションばね115Bを有
することができる付勢手段を具備する。発射組体は、カ
ートリッジ保持部12Bとアンビル14Bが閉鎖位置（図8A参
照）にある時に顎部分20B,22B間の組織内にステープル4
3Bを係合させかつ閉じるために、ステープル43Bをアン
ビル部22Bに順次押し付ける複数のプッシャ45Bを具備す
る。安全部材310を自由移動位置に係合離脱可能に保持
し且つ安全部材310を解放する手段が、配置されてい
て、なおかつ、例えば、それと一体化することによって
プッシャ45Bを接続するボトムプレート上に位置するベ
アリング面302を形成する表面を有するプッシャ45Bと、
保持面312を有する安全部材310と、互いに反対側の第１
の端部322および第２の端部324を有するリリース部材32
0とを具備する。リリース部材320の第１端部322はベア
リング面302と係合するようになっている肩面を有し、
なおかつ、第２端部324は安全部材310の保持面312と係
合するようになっているラッチ面を有する。

手段329は、ラッチ面が付勢手段111Bの付勢力に抗し
て自由移動位置の安全部材310の保持を与えるために保
持面312と係合される保持位置（図8A参照）と、ラッチ
面がブロッキング位置（図8C参照）に対する安全部材31
0の動きを与えるために保持面312から間隔を隔てられる
リリース位置（図8Bおよび図8C参照）との間の動きのた
めに、リリース部材320をカートリッジ組体300上に取り
付ける。

図8Aおよび図8Bは、ベアリング面302がリリース部材3
20の第１端部322と係合し且つリリース部材320を保持位
置（図8A参照）からリリース位置（図8Bおよび図8C参
照）に駆動する発射位置に発射前位置から移動される発
射組体を示している。図8Bは自由移動位置とブロッキン
グ位置間の中間の中央位置の安全部材310を示してい
る。安全部材310は、発射組体が発射前位置から発射位
置に移動された後に、しかしステープラ10のカートリッ
ジ保持部12Bとアンビル部14Bとが閉鎖位置（図8Aおよび
図8B参照）から開放位置（図8C参照）に移動される前
に、付勢手段111Bの付勢のもとに中間位置に移動する。

図8Cは、発射組体が発射前位置から発射位置に向けて
移動した後およびステープラ10のカートリッジ保持部12
Bおよびアンビル部14Bが閉鎖位置から開放位置に移動さ
れた後の安全部材310のブロッキング位置を示してい
る。ブロッキング位置で、安全部材310の当接面316は第
１組体11Bの安全ストッパ面33Bと係合する。斯くしてカ
ートリッジ組体300は、ステープラ10に使い尽くされた
カートリッジが装填されている間に、顎部分20Bおよび2
2Bが組織を損ねないようにする。

本発明のカートリッジ組体は周知の“ILAステープ
ラ”と組み合わされて説明されることもできる。図16お
よび図17に示されていて且つ本明細書のこの詳細な説明
部で次に詳細にわたって説明されるステープル止め装置
200の構造はMinnesota Mining and Manufacturing Comp
any,St.Paul,Minnesotaの商標“ILAステープラ”のもと
で販売されている外科用ステープル止め装置と基本的に
同じである。そのステープラは第１および第２の細長い
構造部材212,214を具備していて、各々がハンドル部分2
16と218および顎部分220と222を備えていて、各顎部分
がハンドル部分216または218の第１の端部から突出して
いる。構造部材212および214は、二つの逆の軸線方向に
平行に外側に突出しているピン225を第２構造部材214上
に、なおかつ、全体的にＵ字形状をなす支承面226を、
構造部材212および214が延長し、なおかつ、ピボット手
段が、係合されている時に、構造部材212および214が顎
部分220,222が接近して間隔を隔てられた関係にある閉
鎖位置（図16参照）と顎部分220,222が閉鎖位置におけ
るよりも更に互いに間隔を隔てられた）開放位置との間
で延長する方向に対して垂直な面において構造部材212,
214の相対的な旋回移動を与える、方向に対して垂直な
面における自由な係合と係合解除のために適応され且つ
位置設定されている第１構造部材212上に、具備するそ
れらのハンドル部分216および218の第２端部にピボット
手段を備えている。枢軸点を錠止部材228の第１の端部
に隣接したピン229に備えている細長い錠止部材228は、
第２構造部材214のハンドル部分218に全体的に整列され
た錠止位置（図16参照）と、錠止部材228の第２端部が
第２構造部材214の第２端部から間隔を隔てられる開放
位置（図示しない）との間の面に対して、全体的に垂直
な軸線回りに旋回移動可能に、第２構造部材214の第１
端部のピン229によって取り付けられている。

錠止部材228の第１端部とその第１端部に隣接する第
１構造部材212のハンドル部分216は、錠止部材228上に
二つの逆の軸線方向に平行な外側に突出するピン230に
よって与えられている表面と、なおかつ、錠止部材228
の解放位置からその錠止位置へのその移動中における係
合が構造部材212,214をそれらの閉鎖位置に強く移動さ
せて、高い圧縮力が構造部材212,214の顎部分220,222間
の組織に加えられるために、ピボット手段が開放位置で
構造部材212,214と係合される時に、適応される、第１
構造部材212の第２端部に向けて開いている第１構造部
材212上に全体的にＵ字形状をなす支承面232の側面を具
備している。

細長い錠止部材228と第２構造部材214間における係合
離脱可能な係合のために適応される手段は、錠止部材22
8の片持梁状の可撓性部分235上のカム234の一端部に縁
部当接面238の形式で設けられる（図16および図17参
照）。この表面238は、錠止部材228をその錠止位置に係
合離脱可能に保持すると共に顎部分220,222間に加えら
れる圧縮力を維持するために、第２構造部材214上のカ
ム（図示しない）の一端部における縁部当接面（図示し
ない）と係合する。

ステープラ10のように、“ILA"ステープラ200は、第
１および第２の構造部材212,214の延長の方向に対して
全体的に直角に配置されていて且つ顎部分220,222と対
面している係合面258を有する手動で係合可能な突出部2
56を具備する。第１構造部材212と第２構造部材214の係
合面258は、ユーザの手の親指が発射タブ250を操作する
ために用いられている間に、ユーザの手の指と係合され
るようになっている。

本発明と従来の技術の“ILAステープラ”ステープル
止め装置／カートリッジ組体の組み合わせを区別し、な
おかつ、ステープラ200に使い尽くされたステープラカ
ートリッジが装填される時にステープラ200の顎部分22
0,222が組織に近づけられる或いはクランプされること
を防止する、カートリッジ組体130の新規な構造が、図1
8および図19に示されている。

図18は、その全体を参照符号130によって表わされる
“ILA"タイプのステープラ200を具備して使用して本発
明に従うカートリッジ組体の第４の実施例を示してい
る。周知のステープラカートリッジのように、カートリ
ッジ組体130は顎部分222上にかつ顎部分222に沿って配
置された細長い固定された又は着脱可能なアンビル240
を具備していて、なおかつ、第１構造部材212の顎部分2
20はカートリッジ組体130のカートリッジハウジングま
たはカートリッジ本体241を受容するようになっている
細長い溝239を有する。カートリッジ本体241は、構造部
材212,214がそれらの閉鎖位置にある時にアンビル240と
反対側の顎部分220に関して縦方向に向けられている列
に配置されている複数のステープル243を具備してい
る。更に、カートリッジ組体130は、ドライブロッド244
の一端部に固定されていて且つ発射タブ250を手動で押
すことによってカートリッジ本体241の縦方向のスリッ
トを経由して移動されるように適応される、カムのよう
な駆動部またはプッシャ245を具備する一対の手動手段
を具備している。プッシャ245のスリットは、オプショ
ンのナイフに適したクリアランスとするためにカートリ
ッジ本体241の中央部から偏倚される。タブ250が手動で
押されると、駆動部またはプッシャ245は、ステープル2
43の下のカムプランジャ247を用いてカートリッジ本体2
41からステープル243を順次放出する。カムプランジャ2
47は、ステープル243をアンビル240と反対側のカートリ
ッジ本体241の表面に向けて押すので、構造部材212,214
がそれらの閉鎖位置にある時に顎部分220,222間の組織
内にステープル243を係合させかつ閉じるために、押し
出されたステープル243をアンビル240の特別な形状をし
た表面に向けて押す。

周知のステープルカートリッジと異なり、カートリッ
ジ組体130は、第１および第２の端部を有する一つ又は
複数の安全本体131と、肩面132と、取付面133と、第１
端部に位置する当接面134とを具備している。取付面133
は、第１構造部材212のＵ字形支承面232による完全な係
合に細長い錠止部材28のピン230の動きを与える発射前
位置（図18において破線で示す）と、安全本体131の当
接面134が細長い錠止部材228の端部Ｅ上に位置する安全
ストッパ面233と係合する位置に設定されるように適応
される発射位置（図18において実線で示す）との間にお
ける安全本体132の旋回移動のために、安全本体131の第
１端部をカートリッジハウジング241上に取り付けてい
る。安全本体131は、細長い錠止部材228のピン230が第
１構造部材212のＵ字形支承面232による完全な係合に入
ることを妨げる障害物を提供するので、顎部分220,222
は開放位置から閉鎖位置に移動することが防止される。
そこで、安全本体131は、カム面234が第２構造部材214
上のカム（図示しない）と係合することを妨げるので、
錠止部材228がその解放位置からその錠止位置に完全に
移動することを防止することになる。

安全本体131を発射位置に板ばね137の形態で駆動する
手段136が設けられる。板ばね137は、プッシャ245の切
欠き139と元々係合離脱可能に係合している遠位端部138
を有する。切欠き139を包囲するプッシャ245の表面は、
プッシャ245が引っ込められた位置にある時に板ばね137
を発射前位置に保持し、なおかつ、プッシャ245が引っ
込められた位置から延ばされた位置に移動される時に板
ばね137を解放して安全本体131を発射前位置から発射位
置に移動させる動きを提供する。ひとたびプッシャ245
が延ばされた位置に移動されると、板ばね137の遠位端
部138が解放され、板ばね137の遠位端部138は、次に安
全本体132の肩面132と係合して、安全本体131を発射位
置に向けて駆動する。

安全アーム110のように、安全本体131は、発射前位置
と発射位置間の中間位置（図示しない）に移動する。引
っ込められた位置から延ばされた位置へのプッシャ245
の移動中に、なおかつ、第１および第２の構造部材212,
214が閉鎖位置にある時に、安全本体131は、それが細長
い錠止部材228の干渉面と係合するので、発射位置に完
全に移動することができない。ひとたび第１および第２
の構造部材212,214が閉鎖位置から開放位置に移動され
ると、安全本体131は、板ばね137の作用に基づいて発射
位置に移動する。その後で、第１構造部材212に使い尽
くされたカートリッジが装填されたままの状態の時に、
第１および第２の構造部材212,214を閉鎖位置に置こう
とする任意の試みは、当接面134が安全ストッパ面233と
接触する位置にあるので妨げられ、細長い錠止部材28の
ピン230が第１構造部材212のＵ字形支承面232による完
全な係合に入ることが防止される。

カートリッジ組体130は一つの安全本体131または複数
の安全本体を具備することができる。例えば、カートリ
ッジ組体130は、オプションのブレードのためにチャン
ネルの反対側に横方向に間隔を隔てられた二つの安全本
体131（図示しない）を具備することができると考えら
れる。安全本体131または複数の安全本体は、オプショ
ンのブレードまたはナイフおよびそれに対応するドライ
ブロッドに適したクリアランスを与えるために、カート
リッジ本体241の中央部から偏倚されるべきである。

図19は、カートリッジ組体130の部品と基本的に同じ
であり且つ添字“A"が付記されている同じ参照数字によ
って表わされる数多くの部品を備えていてその全体を参
照符号140によって表わされる本発明によるカートリッ
ジ組体の第５の実施例を示している。図18および図19に
示されている実施例の主な違いは、図18の板ばね137が
トーションばね142に代わっていることである。カート
リッジ組体140の機能は、他の点では、カートリッジ組
体130の機能と同じである。

本発明は、これまで、その幾つかの実施例を参照して
説明された。数多くの変更または追加が本発明の範囲を
逸脱せずに説明された実施例に実施されることができる
ことは、当業者にとって明らかなことと思われる。例え
ば、安全アーム110は、カートリッジ組体２より、むし
ろステープラ10に取り付けられるかも知れない。また、
安全部材を自由移動位置に係合離脱可能に保持し且つ安
全部材を解放する手段は、ばねで付勢された安全アーム
上に取り付けられたリリース部材を具備することができ
る。リリース部材は、リリース部材がばねの付勢力に抗
してハウジングの保持面と係合されている錠止位置と、
リリース部材が保持面から間隔を隔てられる解放位置と
の間における動きのために、安全部材の上に回転可能な
状態で取り付けられることもできる。この実施例の場
合、プッシャは、安全部材を作動するベアリング面を具
備できる。従って、本発明の範囲は、本出願で説明され
た構造に限定されず、請求項の語句によって説明される
構造およびこれらの構造の同等物によってだけ限定され
るべきである。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 フォスリーン，フロイド エル. アメリカ合衆国，ミネソタ 55133− 3427，セントポール，ポスト オフィス ボックス 33427 (72)発明者 バーカー，ジョン エム. アメリカ合衆国，ミネソタ 55133− 3427，セントポール，ポスト オフィス ボックス 33427 (72)発明者 ペトリッチ，ロバート ダブリュ. アメリカ合衆国，ミネソタ 55133− 3427，セントポール，ポスト オフィス ボックス 33427 (56)参考文献 特開 平１−250238（ＪＰ，Ａ) 特開 昭56−121543（ＪＰ，Ａ) 特開 平２−228955（ＪＰ，Ａ) 欧州特許出願公開489436（ＥＰ，Ａ １) 米国特許4955959（ＵＳ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) A61B 17/068

Claims (12)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ステープルカートリッジ組体（２）を具備
   する外科用ステープラ（10）であって、該外科用ステー
   プラ（10）は夫々第１の方向に細長い第１および第２構
   造部材（12,14）を有し、前記第１構造部材（12）は第
   １および第２端部（7,9）を備えたハンドル部分（16）
   を有し、前記第２構造部材（14）は第１および第２端部
   （3,5）を備えた基部（８）を有し、前記構造部材の各
   々は前記ハンドル部分（16）及び前記基部（８）の前記
   第１端部（3,7）から突出する顎部分（20,22）を有し、
   前記顎部分（20,22）は前記構造部材（12,14）の第１端
   部（3,7）に隣接する近位端部および前記近位端部から
   間隔を隔てた遠位端部を有し、 前記ハンドル部分（16）と前記基部（８）は、前記第１
   方向と垂直な面において自由に係合したり、係合が外れ
   たりするようになっていて、係合している時に、前記顎
   部分（20,22）が接近して間隔を隔てた関係にある閉鎖
   位置と、前記顎部分（20,22）が前記閉鎖位置における
   よりも更に互いに間隔を隔てた開放位置との間の、前記
   面における前記構造部材（12,14）の相対的な旋回移動
   を与えるためのピボット手段（25）を前記第２端部（5,
   9）に有し、前記第１構造部材（12）の前記ハンドル部
   分（16）と前記閉鎖位置の前記第２構造部材（14）の前
   記基部（８）は、前記構造部材が前記閉鎖位置にある時
   に、前記第１端部（3,7）と第２端部（5,9）の間の距離
   の殆どにわたって前記構造部材（12,14）間に空間を構
   成し、 細長い錠止部材（28）は、第１および第２の端部（4,
   6）と、錠止部材ハンドル部分と、錠止部材（28）の第
   １端部（４）に隣接する枢軸点（29）とを有し、前記錠
   止部材（28）の枢軸点（29）は、前記第２構造部材（1
   4）の基部（８）にほぼ整列した錠止位置と、前記錠止
   部材（28）の第２端部（６）が前記第２構造部材（14）
   の第２端部（５）から間隔を隔てた解放位置と、の間で
   前記第１方向とほぼ垂直な軸を中心に旋回移動するよう
   に、前記第２構造部材（14）の第１端部（３）に隣接し
   て前記第２構造部材（14）に取り付けられ、前記錠止部
   材（28）の前記第１端部（４）と前記第１構造部材（1
   2）の第１端部（７）に隣接する前記第１構造部材（1
   2）の前記ハンドル部分（16）は、前記ピボット手段（2
   5）が前記開放位置において前記構造部材（12,14）と係
   合している時に、前記構造部材（12,14）を前記閉鎖位
   置に強く移動させるように、前記解放位置から前記錠止
   位置への前記錠止部材（28）の移動中係合するようにな
   った表面（30,32）を有し、 前記錠止部材（28）を前記錠止位置に保持するために前
   記細長い錠止部材（28）と前記第２構造部材（14）との
   間で解放可能に係合するようになった手段（80）を備
   え、 前記第１構造部材（12）は前記ステープルカートリッジ
   組体（２）を受け入れるようになっており且つ前記第２
   構造部材（14）の前記顎部分（22）はアンビル（40）を
   受け入れるようになっており、 前記第２構造部材（14）は前記顎部分（22）の近位端部
   に隣接して安全ストッパ面（33）を有している、外科用
   ステープラにおいて、 前記ステープルカートリッジ組体（２）は、 複数のステープル（43）を囲むカートリッジハウジング
   （41）と、 前記構造部材（12,14）が前記閉鎖位置にある時に前記
   顎部分（20,22）の間の組織内で複数のステープル（4
   3）に係合してこれを閉じるために、前記カートリッジ
   ハウジング（41）内の前記複数のステープル（43）を前
   記アンビル（40）に向かってを順次押すプッシャ（45）
   と、を有し、前記プッシャ（45）は、前記複数のステー
   プル（43）が前記カートリッジハウジング（41）内に囲
   われている引っ込められた位置と前記複数のステープル
   が組織内で閉じられている延ばされた位置との間を前記
   第１方向に移動でき、更に、 前記プッシャ（45）を前記引っ込められた位置から前記
   延ばされた位置に移動させるために前記第１構造部材
   （12）の前記ハンドル部分（16）と前記第２構造部材
   （14）の前記基部（８）との間の前記空間内にある手動
   で作動できる手段（52）と、 第１および第２端部を有し、前記第１端部に隣接する基
   部（113）と、前記安全ストッパ面（33）に当接するよ
   うになっている、前記第２端部に隣接する当接面（11
   2）とを有する前記安全アームと、 前記構造部材（12,14）を前記閉鎖位置と開放位置との
   間で移動させるための発射前位置と前記安全アーム（11
   0）の前記当接面（112）が前記安全ストッパ面（33）と
   係合しているようになっている発射位置との間で前記安
   全アーム（110）を旋回移動させるように前記安全アー
   ム（110）の前記第１端部を前記カートリッジハウジン
   グ（41）に取り付けるための旋回取付手段（114）と、 前記安全アーム（110）を前記発射位置に向けて付勢す
   るための付勢手段（111）と、 前記プッシャ（45）が前記引っ込められた位置にある時
   に前記安全アームを前記発射前位置に保持するために前
   記安全アーム（110）と前記カートリッジハウジング（4
   1）との間で解放可能な係合をするようになっているラ
   ッチ手段（116）と、 前記プッシャ（45）を前記引っ込められた位置から前記
   延ばされた位置に移動させる時に前記安全アーム（11
   0）を前記発射前位置から前記発射位置に移動させるよ
   うに前記ラッチ手段（116）を解放するための解放手段
   （120）と、を有し、 前記プッシャ（45）を前記引っ込められた位置から前記
   延ばされた位置に移動させ、前記ラッチ手段（116）を
   解放し、前記付勢手段（111）が前記安全アーム（110）
   を前記発射前位置から前記発射位置に移動し、かつ、前
   記第１および第２の構造部材（12,14）を前記閉鎖位置
   から前記開放位置に移動させると、前記当接面（112）
   は、前記第１および第２構造部材（12,14）が係合され
   るのを防止する位置にあり、それにより、偶発的な組織
   外傷を防止する、外科用ステープラ。
2. 【請求項２】前記ラッチ手段（116）が前記カートリッ
   ジハウジング（41）に保持面（121）を有し、 前記安全アーム（110）は、遠位端部部分（125）を備え
   た一体の可撓性突出部（124）を有し、前記突出部は、
   前記安全アーム（110）を前記発射前位置に保持するた
   めに端部部分（125）が前記保持面（121）に係合するラ
   ッチ位置と、前記付勢手段（111）の作用で前記リリー
   スアーム（110）を前記発射位置に移動させるために、
   前記端部部分（125）が前記保持面（121）から間隔を隔
   てた非ラッチ位置と、の間で前記端部部分（125）を移
   動させ、前記解放手段（120）は、前記プッシャ（45）
   を前記引っ込められた位置から前記延ばされた位置に向
   けて移動させる時に、前記端部部分を前記ラッチ位置か
   ら前記非ラッチ位置に移動させるために、前記端部部分
   （125）に係合するようになった、前記プッシャ（45）
   のカム面（126）を含む、請求項１に記載の外科用ステ
   ープラ。
3. 【請求項３】錠止部材の第１端部（４）に近接する前記
   細長い錠止部材（28）の前記枢軸点（29）は、前記安全
   アームが、前記発射前位置から前記発射位置に向かう移
   動中中間リリース位置で前記安全アーム（110）によっ
   て係合されるようになった表面部を有するピン（29）に
   よって前記第２構造部材（14）に取り付けられている、
   請求項１に記載の外科用ステープラ。
4. 【請求項４】前記カートリッジ組体（２）は、前記カー
   トリッジハウジング（41A）の中間部に前記第１方向に
   延びる長手方向のチャンネル（102）と、 前縁部と後縁部を有し、組織を切断するために前記前縁
   部に切断面を有するブレード又はナイフ（42）と、を更
   に含み、前記ブレード又はナイフ（42）が前記第１構造
   部材（12A）の前記顎部分（20A）の近位端部に隣接する
   引っ込められた位置と前記第１構造部材（12A）の前記
   顎部分（20A）の遠位端部に隣接する延ばされた位置と
   の間で前記チャンネル（102）内で前記第１方向に移動
   するようになっている、請求項１に記載の外科用ステー
   プラ。
5. 【請求項５】前記カートリッジ組体は、前記アンビル
   （40）を前記ステープルカートリッジ組体（2;100）に
   対して整列させるための手段（78,79;78A.79A）を有し
   ている、請求項１に記載のステープルカートリッジ組
   体。
6. 【請求項６】カートリッジ保持部（41）とアンビル部
   （40）を有する外科用ステープラに使用されるようにな
   っているステープルカートリッジ組体（２）であって、
   前記カートリッジ保持部とアンビル部は、カートリッジ
   保持部とアンビル部がその間でステープル止めされるべ
   き組織をクランプするための近接して間隔を隔てた関係
   にある閉鎖位置と、カートリッジ保持部とアンビル部が
   閉鎖位置におけるよりも互いに更に間隔を隔てた開放位
   置と、の間で相対的な移動ができ、 発射前位置と発射位置との間で移動できる、ステープル
   を発射するための発射組体（50）と、安全部材（110）
   と、 前記開放位置と閉鎖位置の間で前記カートリッジ保持部
   （41）と前記アンビル部（40）の移動を与える自由移動
   位置と、前記カートリッジ保持部（41）と前記アンビル
   部（40）が前記閉鎖位置に移動することを防止するブロ
   ッキング位置との間で移動可能に、安全部材（110）を
   前記カートリッジ組体（２）に取り付ける手段と、 前記安全部材（110）を前記自由移動位置に解放可能に
   保持するための、及びカートリッジ保持部（41）とアン
   ビル部（40）が開放位置に移動する時、使用済のカート
   リッジをステープラに装填している間、安全部材（11
   0）が、カートリッジ部（41）とアンビル部（40）を閉
   鎖位置に移動させるのを防止するように、前記発射組体
   （50）を前記発射前位置から前記発射位置に移動させる
   時に、前記安全部材（110）を前記ブロッキング位置に
   向って移動をさせるべく前記安全部材を解放するための
   手段（116,125）を具備している、前記カートリッジ組
   体。
7. 【請求項７】前記発射組体（50）は、前記カートリッジ
   保持部とアンビル部が前記閉鎖位置にある時に前記顎部
   分（20,22）の間の組織内のステープルに係合してこれ
   を閉鎖するために前記ステープル（43）を前記アンビル
   部（40）に順次押しつけるプッシャ（45）を含み、 前記安全部材（110）を前記自由移動位置に解放可能に
   保持するための及び前記安全部材を解放するための前記
   手段（116,125）が前記カートリッジ組体（41）に設け
   られた保持面（121）からなり、前記安全部材（110）
   は、遠位端部部分（125）を有する一体の可撓性の突出
   部（124）を備え、前記突出部（124）は、端部部分（12
   5）が前記安全部材（110）を前記発射前位置に保持する
   ために前記保持面（121）に係合しているラッチ位置
   と、前記端部部分（125）が前記リリースアームを前記
   発射位置に移動させるために前記保持面（121）から間
   隔を隔てた非ラッチ位置と、の間で前記端部部分を移動
   させ、前記プッシャ（45）には、前記プッシャ（45）を
   前記発射前位置から前記発射位置に向って移動させる時
   に前記端部部分（125）を前記ラッチ位置から非ラッチ
   位置に移動させるために、前記端部部分（125）に係合
   するようになったカム面（126）が設けてある、請求項
   ６に記載のステープルカートリッジ組体。
8. 【請求項８】前記カートリッジ組体は、前記カートリッ
   ジ部（100）の中間部分に前記第１方向に延びる長手方
   向のチャンネル（102）を構成する面を更に有し、組織
   を切断するための切断面を有する前縁部を備えたブレー
   ド又はナイフ（42）を有し、前記ブレードは、引っ込め
   られた位置と延ばされた位置との間で前記チャンネル
   （102）内で前記第１方向に移動するようになってい
   る、請求項６に記載のステープルカートリッジ組体。
9. 【請求項９】前記安全部材（110）がポリカーボネート
   またはポリエーテルイミドから成るグループから選ばれ
   た材料で作られている請求項６に記載のステープルカー
   トリッジ組体。
10. 【請求項１０】前記カートリッジ組体が前記安全部材
    （310）を前記自由移動位置（図8A）から前記ブロッキ
    ング位置（図8C）に向って付勢するための付勢手段（11
    1B）を含み、 前記発射手段は、前記カートリッジ保持部（12B）とア
    ンビル部（14B）が前記閉鎖位置（図8A）にある時に、
    前記顎部分（20B,22B）の間の組織内のステープルに係
    合してこれを閉じるために、前記ステープル（43B）を
    前記アンビル部（22B）に順次押しつけるためのプッシ
    ャ（45B）を含み、 前記安全部材（310）を前記自由移動位置に解放可能に
    保持するための及び前記安全部材を解放するための前記
    手段は、 ベアリング面（302）を構成する面を有する前記プッシ
    ャ（45B）と、 前記ベアリング面（302）に係合するようになっている
    肩面を備えた、第１の端部（322）、および前記第２端
    部（324）は前記安全部材（310）の保持面（312）に係
    合するようになっているラッチ面を備えた第２の端部
    （324）を有するリリース部材（320）と、 前記安全部材（310）を前記付勢手段（111B）の付勢に
    抗して前記自由移動位置に保持するために前記ラッチ面
    が前記保持面（312）と係合されている保持位置（図8
    A）と、前記安全部材（310）を前記ブロッキング位置
    （図8C）に向って移動させるために前記ラッチ面が前記
    保持面（312）から間隔を隔てたリリース位置（図8b,図
    8C）との間で移動可能に前記リリース部材（320）を前
    記カートリッジ組体（300）に取り付ける手段（324）
    と、を含み、 前記プッシャ（45B）の前記ベアリング面（302）は、前
    記プッシャ（45B）を前記の発射前位置から前記発射位
    置に移動させる時に、前記リリース部材（320）の前記
    第１端部（322）を前記保持位置から前記リリース位置
    に移動させるために、前記リリース部材（320）の前記
    第１端部に係合するようになっている、請求項６に記載
    のステープルカートリッジ組体。
11. 【請求項１１】カートリッジ保持部（41,241）とアンビ
    ル部（40,240）を有する外科用ステープラに使用される
    ようになっているステープルカートリッジ組体（2,13
    0）であって、前記カートリッジ保持部とアンビル部
    は、カートリッジ保持部とアンビル部がその間でステー
    プル止めされるべき組織をクランプするための近接して
    間隔を隔てた関係にある閉鎖位置と、カートリッジ保持
    部とアンビル部が閉鎖位置におけるよりも互いに更に間
    隔を隔てた開放位置間との相対的な移動ができ、 発射前位置と発射位置との間で移動できる、ステープル
    を発射するための発射組体（50）と、安全部材（110,13
    1）と、 自由移動位置とブロッキング位置との間で移動可能に安
    全部材を前記カートリッジ組体（2,130）に取り付ける
    手段と、 前記安全部材（110,131）を前記自由移動位置に解放可
    能に保持するための、及びカートリッジ保持部（41,24
    1）とアンビル部（40,240）が開放位置に移動する時、
    使用済のカートリッジをステープラに装填している間、
    安全部材が、カートリッジ部とアンビル部を閉鎖位置に
    後に移動させるのを防止するように、前記発射組体（5
    0）を前記発射前位置から前記発射位置に移動させる時
    に、前記安全部材を前記ブロッキング位置に向って移動
    させるべく前記安全部材を解放するための手段を具備し
    ている、前記カートリッジ組体。
12. 【請求項１２】第１方向に各々延長する第１構造部材お
    よび第２の構造部材（212,214）を備えていて且つ各々
    第１と第２の端部を備えたハンドル部分（216,218）と
    前記第１端部から突出する顎部分（220,222）を具備す
    る外科用ステープラに使用するようになったステープル
    カートリッジ組体（130）を具備する外科用ステープラ
    （200）であって、 前記構造部材（212,214）は、前記第１方向と垂直な面
    において自由に係合したり係合が外れたりするようにな
    っていて、係合している時に、前記顎部分（220,222）
    が接近して間隔を隔てた関係にある閉鎖位置と、前記顎
    部分が前記閉鎖位置におけるよりも互いに更に間隔を隔
    てた開放位置と、の間の、前記の面に於ける前記構造部
    材（212,214）の相対的な旋回移動を与えるためのピボ
    ット手段を前記第２端部に有し、前記閉鎖位置の前記構
    造部材（212,214）の前記ハンドル部分（216,218）は、
    前記構造部材が前記閉鎖位置にある時に、前記の第１端
    部と第２端部との間の距離の殆どにわたって前記ハンド
    ル部分の間に空間を構成し、 細長い錠止部材（228）は、第１端部と第２端部と、錠
    止部材の第１端部に隣接する安全ストッパ面と、錠止部
    材（228）の第１端部に隣接する枢軸点（229）と、を有
    し、前記止部材の枢軸点（229）は、前記第２構造部材
    （214）のハンドル部分（218）にほぼ整列した錠止位置
    と、前記錠止部材（228）の第２端部が前記第２構造部
    材（214）の第２端部から間隔を隔てた解放位置と、の
    間で前記第１方向とほぼ垂直な軸を中心に旋回移動する
    ように前記第２構造部材の第１端部に隣接して前記第２
    構造部材（214）に取り付けられ、前記錠止部材（228）
    の前記第１端部と前記第１構造部材の第１端部に隣接す
    る前記第１構造部材（212）の前記ハンドル部分（216）
    は、前記ピボット手段が前記開放位置において前記構造
    部材（212,214）と係合している時に、前記構造部材（2
    12,214）を前記閉鎖位置に強く移動させるように、前記
    解放位置から前記錠止位置への前記錠止部材（228）の
    移動中係合するようになった表面を有し、 前記の錠止部材を前記錠止位置に保持するために前記細
    長い錠止部材（228）と前記第２構造部材（214）との間
    で解放可能に係合するようになった手段を備え、 前記第１構造部材（212）は前記ステープルカートリッ
    ジ組体（130）を受け入れるようになっており且つ前記
    第２構造部材（214）の前記顎部分（22）はアンビル（2
    40）を受け入れるようになっており、 前記ステープルカートリッジ組体（130）は、 複数のステープル（243）を囲むカートリッジハウジン
    グ（241）と、 前記構造部材（212,214）が前記閉鎖位置にある時に前
    記顎部分（220,222）の間の組織内で複数のステープル
    （243）に係合してこれを閉じるために、前記カートリ
    ッジハウジング（241）内の前記の複数のステープル（2
    43）を前記アンビル（240）に向って順次押すプッシャ
    （245）と、を有し、前記プッシャ（245）は、前記複数
    のステープルが前記カートリッジハウジング（241）内
    に囲われている引っ込められた位置と、前記複数のステ
    ープル（243）が組織内で閉じられている延ばされた位
    置との間を前記第１方向に移動でき、更に、 前記プッシャ（245）を前記引っ込められた位置から前
    記延ばされた位置に移動させるために前記ハンドル部分
    （216,218）の間の前記空間内にある手動で作動できる
    手段と、 第１および第２端部を有し、前記第１端部と第２端部の
    間に肩面（132）および安全ストッパ面（233）に当接す
    るようになっている、前記の第２端部にほぼ隣接する位
    置に当接面（134）を有する安全本体（131）と、 前記構造部材（212,214）を前記閉鎖位置と開放位置と
    の間で移動させるための発射前位置と、前記安全本体
    （131）の前記当接面（134）が前記安全ストッパ面（23
    3）と係合しているようになっている発射位置と、の間
    で前記安全本体（131）を旋回移動させるように前記安
    全本体（131）の前記第１端部を前記カートリッジハウ
    ジング（241）に取り付けるための旋回取付手段と、 前記安全本体を前記発射位置に向けて付勢するために前
    記安全本体（131）の前記肩面（132）によって受けられ
    るようになっている付勢手段（136,137）と、 前記プッシャ（245）が前記引っ込められた位置にある
    時に前記付勢手段（136,137）を前記係合位置に保持す
    るための、及び前記プッシャ（245）を前記引っ込めら
    れた位置から前記延ばされた位置に向って移動させる時
    に、前記付勢手段の作用で前記安全本体（131）を前記
    発射位置に向って移動させるように前記付勢手段（136,
    137）を解放するための、前記付勢手段（136,137）と前
    記プッシャ（245）との間で解放可能な係合をする手段
    と、を有し、 前記プッシャ（245）を前記引っ込められた位置から前
    記延ばされた位置に移動させ、前記付勢手段（136,13
    7）が前記安全本体（131）を前記発射前位置から前記発
    射位置に移動し、且つ前記第１および第２構造部材（21
    2,214）を前記閉鎖位置から前記開放位置に移動させる
    と、前記当接面（134）は、前記第１および第２構造部
    材（212,214）が前記閉鎖位置に移動されるのを防止す
    る位置にあり、それにより、偶発的な組織外傷を防止す
    る、外科用ステープラ。