JP3310582B2 - 平衡型ベーンポンプ構造 - Google Patents

平衡型ベーンポンプ構造

Info

Publication number
JP3310582B2
JP3310582B2 JP11902397A JP11902397A JP3310582B2 JP 3310582 B2 JP3310582 B2 JP 3310582B2 JP 11902397 A JP11902397 A JP 11902397A JP 11902397 A JP11902397 A JP 11902397A JP 3310582 B2 JP3310582 B2 JP 3310582B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vane
rotor
balanced
pump
peripheral surface
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP11902397A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10306783A (ja
Inventor
勝行 楢井
長谷川  隆
敬 中村
健二 山根
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP11902397A priority Critical patent/JP3310582B2/ja
Publication of JPH10306783A publication Critical patent/JPH10306783A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3310582B2 publication Critical patent/JP3310582B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、産業機械や自動車
用機器等の油圧装置に使用される平衡型ベーンポンプの
構造に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、平衡型ベーンポンプは、内部に
略楕円形状のポンプ室を有するハウジングと、このハウ
ジング内に回転可能に収納されたロータと、このロータ
のベーン溝に出没自在にかつ等間隔に設けられたベーン
とから概略構成されている。この構成において、ハウジ
ング内に収納されたロータが回転すると、ベーンがロー
タの外周から押し出されてハウジングの内周面に摺接し
ながら回転する。これにより、ポンプ室内において各ベ
ーンで仕切られたポンプ空間(ロータの外周面と、隣り
合う2つのベーンと、ポンプ室の内周面とで仕切られた
空間)が大きくなりながらオイルを吸引し、小さくなり
ながらオイルを吐出する。
【0003】この場合、ベーンはロータの回転に伴って
常時出没動作を繰り返し、ベーンの外径側端部はポンプ
室内周面に摺接しながら移動する必要がある。この出没
動作を可能ならしめるために、ベーンはロータから突出
する方向に付勢されるようになっている。このベーンの
付勢手段として、平衡型ベーンポンプ自身が作りだす油
圧をベーン内周端部に作用させて、この油圧をベーンの
突出圧として用いる方法がある。また、スプリングをベ
ーン背部(内径側端部)に設け、スプリング力によりベ
ーンを押し出すようにしたものもある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記構
成の従来の平衡型ベーンポンプのように、平衡型ベーン
ポンプ自身が作りだす油圧をベーン突出圧として利用す
る場合には、ポンプの起動時においてベーンの動作が不
安定になりやすいという問題がある。これは、ロータの
停止時には、ロータの上側に位置するベーンは自重によ
ってベーン溝内に引き込まれおり、圧力を作りだすため
のポンプ空間がベーン先端(外径側端部)において開放
された状態となる。このため、ロータの回転初期の段階
においては、この開放された部分を介して油が漏れ出る
ため、十分な圧力を作りだすことができず、必然的にベ
ーン背部に十分な圧力を供給することができなくなる。
この結果、相乗的に吐出圧が不安定になってしまい、平
衡型ベ−ンポンプに要求されるオイル吐出圧を得るまで
に時間がかかってしまうという問題がある。
【0005】この問題は、特に寒冷地等の気温の低いと
ころで平衡型ベーンポンプを起動させる場合におこりや
すい。即ち、温度が低いとオイルの粘度が高くなってお
り、ベーンもベーン溝内において動きずらくなってい
る。このため、平衡型ベーンポンプの起動時に、ベーン
溝内に引き込まれたベーンが吐出し、かつスムーズに出
没動作するに足るだけの十分な圧力を作り出すのに時間
がかかってしまう。この結果、平衡型ベ−ンポンプに要
求されるオイル吐出圧を得るまでに時間がかかってしま
うという問題がある。なお、この問題はポンプ室内に空
気が残留しているときも同様に起きる。
【0006】また、スプリングによってベーンを強制的
に押し出す場合には、スプリングがベーンを付勢する力
がどの回転位置においても一定であるため、摺動抵抗が
増大してしまうという問題がある。特に、ベーンがベー
ン溝内に押し込まれるときにベーンの先端がポンプ室の
内周面に強く押しつけられて摺動抵抗が増大してしまう
という問題がある。
【0007】本発明は、前記問題点に鑑みてなされたも
ので、摺動抵抗を増大させることなく、起動時のベーン
の突出作動を確実に行わせ、所望のオイル吐出圧を短時
間で得ることができる平衡型ベーンポンプ構造を提供す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】このような目的達成のた
め、本発明においては、放射状に設けられた溝にベーン
をはめ込んだロータと、このロータが回転可能に組み込
まれるハウジングとからなり、ロータの回転に伴ってベ
ーンの外径側先端が摺接移動する略楕円形状の内周面を
有したポンプ室がハウジングに形成されてなる平衡型ベ
ーンポンプ構造において、ベーンの内径側背部に接触
し、ロータの回転に伴ってベーンをロータの回転軸心か
ら半径方向外方へ押し出すカム機構を設け、このカム機
構により、ロータの回転に伴ってベーンの外径側先端が
内周面に接触する直前の位置までベーンを半径方向外方
へ押し出すように構成している。
【0009】このような構成の平行型ベーンポンプ構造
の場合には、ポンプの起動時において、ロータが回転を
始めると、このロータにはめ込まれたベーンも同時に回
転する。そして、この回転に伴ってベーン背部がカム機
構に摺接して押し出される。これにより、平衡型ベーン
ポンプの起動時において、ベーン背部に十分な圧力を供
給できない状態でも、ベーンが確実に押し出され、平衡
型ベ−ンポンプに要求されるオイル吐出圧を短時間にか
つ確実に得ることができる。なお、このようにしてロー
タの回転に応じてカム機構がベーンを半径方向外方に押
し出すときに、ベーンの外径側先端がポンプ室の内周面
に接触する直前の位置まで押し出すように、すなわち、
ポンプ室の内周面とカム機構との間にベーンが挟み決ま
れない程度の押し出しを行うように構成されているの
で、カム機構によりベーンを半径方向外方に押し出す力
がベーンの外径側先端とポンプ室の内周面との接触力と
して作用することがなく、ロータの回転に応じてベーン
を内周面に沿って滑らかに摺接移動させることができ
る。
【0010】なお、カム機構を、ロータの回転に伴いベ
ーンが下死点から上死点まで移動する範囲内においての
み、ベーンの外径側先端がポンプ室の内周面に接触する
直前の位置までベーンを半径方向外方へ押し出すように
構成するのが好ましい。ロータの回転に伴ってベーンが
ポンプ室の内周面に摺接しながら移動するときに、ベー
ンは下死点から上死点まで押し上げられるように移動
し、上死点から下死点までは押し下げられるように移動
する。この場合に、上死点から下死点までの押し下げ移
動は、ベーンの外径側先端がポンプ室の内周面に摺接移
動することにより押し下げられるものであり、カム機構
がなくても確実に押し下げ移動が行われる。逆に言え
ば、ベーンが上死点から下死点まで押しさげ移動される
ときにはカム機構が邪魔でしかなく、カム機構はベーン
が下死点から上死点まで移動する範囲内においてのみ作
用するように構成する方が好ましく、また、カム機構は
これだけで十分にその機能を発揮する。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の一実施形態を図
1および図2を基に説明する。この平衡型ベーンポンプ
1は主に、内部にポンプ室2Aを有するハウジング2
と、このハウジング2内に収納され回転軸3を中心にし
て回転するロータ4と、このロータ4の外周に出没自在
に設けられたベーン5とから概略構成されている。
【0012】このハウジング2は、内部にポンプ室2A
を構成する本体7と、ロータ4の回転軸3を回転可能に
支持した状態で本体7の一側(図2中の下側)を塞ぐと
共にポンプ室2A内にオイルを吸入する吸入口8及びポ
ンプ室2A内からオイルを吐出させる吐出口9を備えた
一側蓋体10と、ロータ4の回転軸3を回転可能に支持
した状態で本体7の他側を塞いでポンプ室2Aを画成す
る他側蓋体11とから構成されている。本体7は所定の
厚さの円盤状で、内部に楕円形状の内周面2Bを有した
ポンプ室2Aが形成されている。一側蓋体10の吸入口
8及び吐出口9はポンプ室2Aに面して2つづつ設けら
れている。各吸入口8及び吐出口9はポンプ室2Aの楕
円形の長径方向(図1中の上下方向)にそれぞれ対向し
て設けられている。これにより、ポンプ室2A内の長径
方向両側でポンピングが行われるようになっている。
【0013】ロータ4は、一側蓋体10及び他側蓋体1
1によって回転可能に支持された回転軸3に取り付けら
れ、ハウジング2内に収納された状態で回転軸3によっ
て回転駆動されるようになっている。このロータ4は、
肉厚の円盤状に形成され、その外周に一定間隔をおいて
放射状のベーン溝15が形成されている。このベーン溝
15の基端部は拡大されており、この部分と前記吐出口
9とが接続されて、吐出圧の一部が供給されるようにな
っている。各ベーン溝15には、ほぼ長方形板状のベー
ン5が出没自在に挿入され、拡大された基端部に供給さ
れた吐出圧によって、ロ−タ4から押し出される方向に
付勢されている。なお、ロータ4の他側蓋体11側に
は、後述するガイドプレート17の装着を許容するため
の円形凹部4Aが形成されている。
【0014】他側蓋体11側には、カム機構としてのガ
イドプレート17が取り付けられている。このガイドプ
レート17は、ベーン5のベーン背部に接触し、ロータ
4の回転に伴ってベーン5をロ−タ4の回転軸心から半
径方向外方へ押し出すためのカム機構である。このガイ
ドプレート17は、その外周形状を前記ハウジング2の
ポンプ室2Aの内周面形状とほぼ同様に構成されてい
る。ガイドプレート17の寸法は、ベーン5がガイドプ
レート17の外周とハウジング2のポンプ室2Aの内周
とに間に挟み込まれない程度に、かつ吸入口8を閉じる
ことができる最小限の押し出し量となるように設定され
ている。
【0015】次に、前記構成の平衡型ベーンポンプ1の
動作について説明する。平衡型ベーンポンプ1の起動に
より、回転軸3が回転すると、ロータ4が回転する。こ
れによってベーン5がハウジング2のポンプ室2A内で
回転する。この起動時においては、平衡型ベーンポンプ
1自身の吐出圧は低いため、ベーン5をロータ4のベー
ン溝15から押し出すだけの圧力を供給することはでき
ない。
【0016】しかし、ロータ4と共に回転するベーン5
は、その基端部がガイドプレート17に摺接するので、
このガイドプレート17に押されて、ハウジング2のポ
ンプ室2A内周面に沿って出没する。これにより、ポン
プ室2Aに、各ベーン5で仕切られた空間(ロータ4の
外周面と、隣り合う2つのベーン5と、ポンプ室2Aの
内周面と、一側蓋体10及び他側蓋体11の内面とで画
成される空間)が確実に作られる。そして、ロータ4の
回転により、この空間が大きくなりながらオイルを吸入
口8から吸引し、小さくなりながらオイルを吐出口9か
ら吐出する。この吐出されたオイルの圧力の一部はベー
ン溝15にも供給され、ベーン5が通常の付勢力でポン
プ室2Aの内周面に付勢される。
【0017】これにより、平衡型ベ−ンポンプ1に要求
されるオイル突出圧を短時間にかつ確実に得ることがで
きるようになる。この結果、寒冷地等でオイルの粘性が
高くなっている状態やポンプ室2A内にエアが混入して
いる状態でも、短時間に、かつ確実に平衡型ベーンポン
プ1を起動させることができるようになる。
【0018】さらに、ガイドプレート17は、その設定
寸法から、ベーン5をポンプ室2Aの内周面2Bに接触
する状態まで押し出すことはなく、接触直前位置まで押
し出すだけである。ベ−ン5がポンプ室2Aの内周面2
Bに接触する状態では、平衡型ベーンポンプ1自身の吐
出圧のみが作用する。この結果、ベーン5をポンプ室2
Aの内周面に過度に押し付けることがなく、摺動抵抗が
増大することもなくなる。
【0019】
【変形例】前記実施形態では、ガイドプレート17をポ
ンプ室2Aの内周面2Bの形状と同様に構成したが、図
3に示すように、吸入口8に面した部分においてのみ
(すなわち、ロータ4の回転に伴ってベーン5が下死点
から上死点まで移動する範囲内においてのみ)ベーン5
のベーン背部に接触し、ロータ4の回転に伴ってベーン
5をロータ4の回転軸心から半径方向外方へ押し出すよ
うに、ガイドプレート17の外周面形状を設定してもよ
い。これにより、ロータ4が回転すると、吸入口8に面
する位置でベーン5がガイドプレート17によって押し
出され、平衡型ベーンポンプ1の起動時においてもポン
プ室2A内に確実にオイルが吸い込まれる。一方、吐出
口9においては、ベーン5はポンプ室2Aの内周面と摺
接しながら、ベーン溝15内に押し込まれるだけなの
で、オイルは確実に吐出口9から吐出される。この結
果、平衡型ベ−ンポンプ1に要求されるオイル突出圧を
短時間にかつ確実に得ることができる。
【0020】また、前記実施形態では、ガイドプレート
17を他側蓋体11側に設けたが、吸入口8及び吐出口
9を塞がない状態で一側蓋体10側に設けてもよい。こ
れによっても、前記実施形態同様の作用、効果を奏する
ことができる。
【0021】さらに、ガイドプレート17を一側蓋体1
0側及び他側蓋体11側にそれぞれ設けてもよい。この
場合、ベーン5をその上下から同時に押すので、ベーン
5をより確実に押し出すことができるようになる。
【0022】
【応用例】上記の構成のベーンポンプを用いたベルト式
無段変速機の一例を図4に示している。さらに、この変
速機における入力側の構成部分(トルクコンバータ、ベ
ーンポンプおよび前後進切換機構等を有する部分)Aを
図5に示し、Vベルト式無段変速機構構成部分Bを図6
に示し、出力側伝達ギヤ部および終減速機構の構成部分
Cを図7に示している。
【0023】この変速機は、金属ベルト35、ドライブ
プーリ36およびドリブンプーリ37によって作り出さ
れるプーリ比に応じて変速を行う無段変速機構34を採
用し、低速から高速までの全域をスムーズで爽快な走り
と低燃費を両立させた電子制御オートマティックトラン
スミッションである。
【0024】基本的には、変速機はエンジン出力軸に直
列に配設され、終減速機構40はトルクコンバータケー
ス31とミッションケース32,33に囲まれた空間内
に内蔵されている。エンジンクランクシャフトに直結さ
れたトルクコンバータ21はスタータリングギヤ付き
で、フライホイールマスにもなっている。トルクコンバ
ータ21内にロックアップクラッチを内蔵し、ロックア
ップ時、エンジン動力をダイレクトに変速機入力軸に伝
える。
【0025】トルクコンバータの端部のハブには、ポン
プ駆動用ギヤが取り付けられており、チェーン22を介
してオイルポンプ1(本発明に係るベーンポンプ)を常
時駆動している。トルクコンバータのタービンにスプラ
イン係合している変速機入力軸は、プラネタリタイプの
前後進切換機構25のプラネタリギヤ構成とスプライン
係合している。ドライブプーリ36のインプットシャフ
ト側には、前進クラッチがスプライン係合されている。
また、後進ブレーキは、プラネタリギヤ構成の外周側に
配置されている。ドリブンプーリ37により駆動される
動力伝達ギヤ列45を介して終減速機構40を駆動す
る。なお、この変速機には合計3個の回転センサが取り
付けられ、ギヤの回転を常時監視している。
【0026】ポンプ1は、変速機下部のオイルパンに内
蔵されたストレーナを介してオイルを吸引する。この吸
引オイルは、変速機ケース下部およびバルブボディ内に
構成されたサクション油路を経由し、フローティング構
造のジョイントパイプを経て、オイルポンプ1に至る。
オイルポンプ1はトルクコンバータケース31の油路合
わせ面に取り付けられており、トルクコンバータ21か
らチェーン22を介してエンジンにより駆動される。
【0027】ポンプ1により吸引・吐出されたオイル
は、トルクコンバータケース油路を経て、油圧制御回路
を介して、変速に必要な制御油圧、トルクコンバータ系
統、潤滑、冷却等に使用される。
【0028】
【発明の効果】以上、詳述したように、本発明の平衡型
ベーンポンプ構造では、ベーンのベーン背部に接触し、
ロータの回転に伴ってベーンの外径側先端がポンプ室の
内周面に接触する直前の位置までベーンを半径方向外方
へ押し出すように構成されたカム機構を設けたので、寒
冷地等でオイルの粘性が高くなっている状態やハウジン
グ内にエアが混入している状態でも、短時間に、かつ確
実に平衡型ベーンポンプを起動させて、所望の油圧を発
生させることができるようになる。なお、このカム機構
は、ベーンをハウジングの内周面に接触する状態まで押
し出すことはなく、接触直前の位置まで押し出すだけで
あるので、ベーンの外径側先端が内周面と接触する状態
においては平衡型ベーンポンプ自身の吐出圧のみが作用
するだけであり、ベーンをハウジングの内周面に過度に
押し付けることがなく、摺動抵抗を低く抑えることがで
きる。なお、カム機構を、ロータの回転に伴いベーンが
下死点から上死点まで移動する範囲内においてのみ、ベ
ーンの外径側先端がポンプ室の内周面に接触する直前の
位置までベーンを半径方向外方へ押し出すように構成す
るのが好ましい。ロータの回転に伴ってベーンが上死点
から下死点まで移動するときには、ベーンの外径側先端
はポンプ内周面に摺接しながら半径方向内方に押し下げ
られるように移動し、カム機構は不要である。さらに言
えば、ベーンが上死点から下死点まで押しさげ移動され
るときにはカム機構が邪魔でしかなく、カム機構はベー
ンが下死点から上死点まで移動する範囲内においてのみ
作用するように構成する方が好ましく、また、カム機構
はこれだけで十分にその機能を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る平衡型ベーンポンプを概略的に示
す正面図である。
【図2】本発明に係る平衡型ベーンポンプの概略側面断
面図である。
【図3】本発明に係る平衡型ベーンポンプの変形例を示
す正面図である。
【図4】本発明に係るベーンポンプを用いたベルト式無
段変速機の一例を示す断面図である。
【図5】この変速機における入力側の構成部分(トルク
コンバータ、ベーンポンプおよび前後進切換機構等を有
する部分)を示す断面図である。
【図6】この変速機におけるVベルト式無段変速機構構
成部分を示す断面図である。
【図7】この変速機における出力側伝達ギヤ部および終
減速機構の構成部分を示す断面図である。
【符号の説明】
1:平衡型ベーンポンプ 2:ハウジング 2A:ポンプ室 4:ロータ 5:ベーン 7:本体 15:ベーン溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山根 健二 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (56)参考文献 特開 昭61−83492(JP,A) 実開 平4−54990(JP,U) 実開 昭57−152482(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F04C 2/344 341

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放射状に設けられた溝にベーンをはめ込
    んだロータと、このロータが回転可能に組み込まれるハ
    ウジングとからなり、前記ロータの回転に伴って前記ベ
    ーンの外径側先端が摺接移動する略楕円形状の内周面を
    有したポンプ室が前記ハウジングに形成されてなる平衡
    型ベーンポンプ構造であって、 前記ベーンの内径側背部に接触し、前記ロータの回転に
    伴って前記ベーンを前記ロータの回転軸心から半径方向
    外方へ押し出すカム機構を設けた平衡型ベーンポンプ構
    造において、 前記カム機構は、前記ロータの回転に伴って前記ベーン
    の外径側先端が前記内周面に接触する直前の位置まで前
    記ベーンを半径方向外方へ押し出すように構成されてい
    ことを特徴とする平衡型ベーンポンプ構造。
  2. 【請求項2】 前記カム機構が、前記ロータの回転に伴
    い前記ベーンが下死点から上死点まで移動する範囲内に
    おいてのみ、前記ベーンの外径側先端が前記内周面に接
    触する直前の位置まで前記ベーンを半径方向外方へ押し
    出すように構成されていることを特徴とする請求項1に
    記載の平衡型ベーンポンプ構造。
JP11902397A 1997-05-09 1997-05-09 平衡型ベーンポンプ構造 Expired - Lifetime JP3310582B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11902397A JP3310582B2 (ja) 1997-05-09 1997-05-09 平衡型ベーンポンプ構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11902397A JP3310582B2 (ja) 1997-05-09 1997-05-09 平衡型ベーンポンプ構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10306783A JPH10306783A (ja) 1998-11-17
JP3310582B2 true JP3310582B2 (ja) 2002-08-05

Family

ID=14751081

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11902397A Expired - Lifetime JP3310582B2 (ja) 1997-05-09 1997-05-09 平衡型ベーンポンプ構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3310582B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5282681B2 (ja) 2009-06-30 2013-09-04 株式会社ジェイテクト ベーンポンプ
JP6411228B2 (ja) * 2015-01-19 2018-10-24 アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 伝達装置
JP2016145635A (ja) * 2015-01-30 2016-08-12 アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 車両用駆動装置
KR101697148B1 (ko) * 2016-03-04 2017-01-17 황광선 원심 흡입식 하이브리드 베인 유체기계

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10306783A (ja) 1998-11-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7803076B2 (en) Belt type continuously variable transmission
EP1643169A2 (en) Parking mechanism
US20060068963A1 (en) Layout of oil pump for automatic transmission
KR100494600B1 (ko) 자동 변속기용 입력 클러치 윤활 제어 장치
JP2007107611A (ja) 補機駆動装置
JP3310582B2 (ja) 平衡型ベーンポンプ構造
JP5081714B2 (ja) 無段変速機
JP2009270657A (ja) 無段変速機
JPH09280337A (ja) 無段変速機
JP2004286144A (ja) 補機駆動装置
KR100828753B1 (ko) 무단 변속을 이용한 차량용 오일 펌프
JPS59147155A (ja) 流体継手付動力伝達機構
JP2005344846A (ja) 流体式トルク伝達装置のロックアップ装置
JP4329457B2 (ja) ベルト式無段変速機
JP2000046145A (ja) トロイダル式無段変速機
KR100410337B1 (ko) 차량용 가변식 오일 펌프
JP2019052705A (ja) 動力伝達装置
JPH0321776B2 (ja)
JP2002340052A (ja) 自動車用油圧ポンプ
KR0168394B1 (ko) 차량용 무단 변속장치
JP2000073958A (ja) 車両用電動ポンプの始動制御装置
EP1239190A2 (en) Transmission unit
JPS63259269A (ja) トルクコンバ−タのロツクアツプ装置
JP3164081B2 (ja) 変速比無限大無段変速機
JP2689641B2 (ja) 車両用動力伝達装置の副変速装置