JP3310192B2 - 有機性排水の処理方法およびその装置 - Google Patents
有機性排水の処理方法およびその装置Info
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- JP3310192B2 JP3310192B2 JP07192297A JP7192297A JP3310192B2 JP 3310192 B2 JP3310192 B2 JP 3310192B2 JP 07192297 A JP07192297 A JP 07192297A JP 7192297 A JP7192297 A JP 7192297A JP 3310192 B2 JP3310192 B2 JP 3310192B2
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゴミ埋め立て地か
らの浸出水、し尿水、産業廃水、またはその生物処理水
などからCOD成分、色度等を除去するに適した有機性
排水の処理方法およびその装置の改良に関する。
らの浸出水、し尿水、産業廃水、またはその生物処理水
などからCOD成分、色度等を除去するに適した有機性
排水の処理方法およびその装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、二酸化マンガンなどの金属系触媒
を収納した反応槽において、前記のような有機性排水を
オゾンのような酸化剤によって酸化処理する触媒酸化法
が知られている。その1例を図3に示すフロー図によっ
て説明すると、反応槽1には、金属系触媒を担持した担
体を集合した触媒充填層11を内蔵しており、処理され
る原水は、原水槽2からその反応槽1上部に供給され、
触媒充填層11を下向きに通過して、下部から取り出さ
れ処理水槽4へ送られるよう構成されている。一方、オ
ゾナイザ3から供給されるオゾンガスは、反応槽1下部
において散気され、触媒充填層11を上昇しながら通過
することになるが、その間に向流する原水を酸化処理し
た後、上部から抜き出され、排気処理装置5で残留オゾ
ンなどが処理されるのである。
を収納した反応槽において、前記のような有機性排水を
オゾンのような酸化剤によって酸化処理する触媒酸化法
が知られている。その1例を図3に示すフロー図によっ
て説明すると、反応槽1には、金属系触媒を担持した担
体を集合した触媒充填層11を内蔵しており、処理され
る原水は、原水槽2からその反応槽1上部に供給され、
触媒充填層11を下向きに通過して、下部から取り出さ
れ処理水槽4へ送られるよう構成されている。一方、オ
ゾナイザ3から供給されるオゾンガスは、反応槽1下部
において散気され、触媒充填層11を上昇しながら通過
することになるが、その間に向流する原水を酸化処理し
た後、上部から抜き出され、排気処理装置5で残留オゾ
ンなどが処理されるのである。
【0003】この触媒酸化法では、酸化処理の効率を向
上させるためには、処理温度を高めるのが有用な手段の
一つであり、類似の技術に高温高圧下で処理を行う触媒
湿式酸化法が知られているが、従来は、加熱用のボイラ
ーなどを設置し、その発生熱を利用して、前記反応槽内
を所定の温度に加熱していたが、このため、上記の触媒
湿式酸化システムには、ボイラーなどの設備費を必要と
したうえ、ランニングコストが増大するという問題があ
った。
上させるためには、処理温度を高めるのが有用な手段の
一つであり、類似の技術に高温高圧下で処理を行う触媒
湿式酸化法が知られているが、従来は、加熱用のボイラ
ーなどを設置し、その発生熱を利用して、前記反応槽内
を所定の温度に加熱していたが、このため、上記の触媒
湿式酸化システムには、ボイラーなどの設備費を必要と
したうえ、ランニングコストが増大するという問題があ
った。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
点を解決するためになされたものであり、関連装置の廃
熱、または余熱の有効活用を図って、触媒酸化システム
全体としてのエネルギー効率を向上できる有機性排水の
処理方法およびその装置を提供する。
点を解決するためになされたものであり、関連装置の廃
熱、または余熱の有効活用を図って、触媒酸化システム
全体としてのエネルギー効率を向上できる有機性排水の
処理方法およびその装置を提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の問題を解決するた
めの第1の発明は、金属系触媒を充填した触媒充填層に
おいてオゾンガスと有機性排水を接触させ、その有機性
排水を酸化処理するに際して、その酸化処理水の一部を
取り出し、触媒充填層に返送して循環させるとともに、
熱交換器を介してオゾン発生機の発生熱を該酸化処理水
に伝達し、前記オゾンガスと接触させる有機性排水を加
温する有機性排水の処理方法に、酸化処理水を電気透析
により脱塩処理するに際して、電気透析水の余熱を利用
して、前記オゾンガスと接触させる有機性排水を加温す
ること付加したことを特徴とする有機性排水の処理方法
である。
めの第1の発明は、金属系触媒を充填した触媒充填層に
おいてオゾンガスと有機性排水を接触させ、その有機性
排水を酸化処理するに際して、その酸化処理水の一部を
取り出し、触媒充填層に返送して循環させるとともに、
熱交換器を介してオゾン発生機の発生熱を該酸化処理水
に伝達し、前記オゾンガスと接触させる有機性排水を加
温する有機性排水の処理方法に、酸化処理水を電気透析
により脱塩処理するに際して、電気透析水の余熱を利用
して、前記オゾンガスと接触させる有機性排水を加温す
ること付加したことを特徴とする有機性排水の処理方法
である。
【0006】また、同じく第2の発明は、有機性排水を
導入して酸化処理するための金属系触媒を充填した触媒
充填層を内蔵した反応槽、その反応槽にオゾンガスを供
給するためのオゾン発生機、反応槽の下部から酸化処理
水の一部を取り出し、上部に返送して循環する循環ライ
ンとを具備し、その循環ラインには、冷却水によって取
り出されたオゾン発生機の発生熱を前記循環ラインの酸
化処理水に伝達する熱交換器を設けて、前記反応槽の被
処理水を加温するようにした有機性排水の処理装置に、
前記反応槽から取り出した酸化処理水を脱塩処理する電
気透析装置、および前記電気透析装置による電気透析水
の余熱を前記反応槽の被処理水に伝達する熱交換器とを
付加したことを特徴とする有機性排水の処理装置であ
る。
導入して酸化処理するための金属系触媒を充填した触媒
充填層を内蔵した反応槽、その反応槽にオゾンガスを供
給するためのオゾン発生機、反応槽の下部から酸化処理
水の一部を取り出し、上部に返送して循環する循環ライ
ンとを具備し、その循環ラインには、冷却水によって取
り出されたオゾン発生機の発生熱を前記循環ラインの酸
化処理水に伝達する熱交換器を設けて、前記反応槽の被
処理水を加温するようにした有機性排水の処理装置に、
前記反応槽から取り出した酸化処理水を脱塩処理する電
気透析装置、および前記電気透析装置による電気透析水
の余熱を前記反応槽の被処理水に伝達する熱交換器とを
付加したことを特徴とする有機性排水の処理装置であ
る。
【0007】
【0008】
【0009】
【発明の実施の形態】次に、図1、2を参照して、本発
明の実施形態について説明する。第1および第2の発明
は、以下の事項に着目してなされたものである。すなわ
ち、触媒酸化法において用いられるオゾンガスを発生さ
せるオゾナイザは、オゾンを発生させるための電気利用
効率が低く、大半は熱エネルギに変化して機器の温度を
上昇させるが、オゾン発生システムの効率は温度が低い
方が好ましいという技術的背景から、オゾン発生の過程
で生じる発生熱は、冷却装置によって取り除かれている
点である。特に、オゾナイザ内の放電装置は、冷却水に
より冷却する必要があり、冷却水は冷却後には約30℃
まで上昇するので、外部のクーリングタワーで動力を用
いて水温を低下させるているという実態に鑑み、この相
当な温度になる冷却水に着目したのである。
明の実施形態について説明する。第1および第2の発明
は、以下の事項に着目してなされたものである。すなわ
ち、触媒酸化法において用いられるオゾンガスを発生さ
せるオゾナイザは、オゾンを発生させるための電気利用
効率が低く、大半は熱エネルギに変化して機器の温度を
上昇させるが、オゾン発生システムの効率は温度が低い
方が好ましいという技術的背景から、オゾン発生の過程
で生じる発生熱は、冷却装置によって取り除かれている
点である。特に、オゾナイザ内の放電装置は、冷却水に
より冷却する必要があり、冷却水は冷却後には約30℃
まで上昇するので、外部のクーリングタワーで動力を用
いて水温を低下させるているという実態に鑑み、この相
当な温度になる冷却水に着目したのである。
【0010】先ず、第2の発明である有機性排水の処理
装置から先に説明すると、図1において、反応槽1に
は、上部には原水槽2から有機性排水を導入する原水ラ
イン21と、下部には酸化処理水を排出して処理水槽4
に送る処理水ライン41が接続して設けられ、また内部
には、有機性排水を酸化処理するための、二酸化マンガ
ン、二酸化チタンなどの金属系触媒を充填した触媒充填
層11を内蔵している。そして、その反応槽1の下部に
配置した散気装置とオゾナイザ3とはオゾン供給ライン
31によって接続され、反応槽1の上部から排気処理装
置5に接続される排気ライン51が設けられている。
装置から先に説明すると、図1において、反応槽1に
は、上部には原水槽2から有機性排水を導入する原水ラ
イン21と、下部には酸化処理水を排出して処理水槽4
に送る処理水ライン41が接続して設けられ、また内部
には、有機性排水を酸化処理するための、二酸化マンガ
ン、二酸化チタンなどの金属系触媒を充填した触媒充填
層11を内蔵している。そして、その反応槽1の下部に
配置した散気装置とオゾナイザ3とはオゾン供給ライン
31によって接続され、反応槽1の上部から排気処理装
置5に接続される排気ライン51が設けられている。
【0011】この有機性排水の処理装置の特徴は、前記
のオゾン発生機であるオゾナイザ3の発生熱を、反応槽
1内の被処理水に伝達する熱交換器32を具備したとこ
ろにある。すなわち、この熱交換器32の熱交換流路の
一方は、オゾナイザ3の熱発生源、例えば、放電装置を
冷却するための冷却水などの熱媒体の循環ライン33に
接続され、他方は反応槽1内の被処理水を下部から取り
出し上部に送り返す循環ライン12にそれぞれ接続さ
れ、オゾナイザ3の発生熱は反応槽1内の被処理水に伝
達されるのである。
のオゾン発生機であるオゾナイザ3の発生熱を、反応槽
1内の被処理水に伝達する熱交換器32を具備したとこ
ろにある。すなわち、この熱交換器32の熱交換流路の
一方は、オゾナイザ3の熱発生源、例えば、放電装置を
冷却するための冷却水などの熱媒体の循環ライン33に
接続され、他方は反応槽1内の被処理水を下部から取り
出し上部に送り返す循環ライン12にそれぞれ接続さ
れ、オゾナイザ3の発生熱は反応槽1内の被処理水に伝
達されるのである。
【0012】なお、第1の発明である有機性排水の処理
方法の実施形態について述べると、上記の説明で明らか
なように、反応槽1内に配置された金属系触媒を充填し
た触媒充填層11においてオゾンガスと有機性排水を接
触させその有機性排水を酸化処理するに際して、オゾナ
イザ3の発生熱を冷却水などの熱媒体によって取り出
し、熱交換器32を介して、前記反応槽1の下部から取
出され上部に送返される循環ライン中の循環水を加熱す
ることにより、反応槽1内の有機性排水を所定の温度に
保持するのである。
方法の実施形態について述べると、上記の説明で明らか
なように、反応槽1内に配置された金属系触媒を充填し
た触媒充填層11においてオゾンガスと有機性排水を接
触させその有機性排水を酸化処理するに際して、オゾナ
イザ3の発生熱を冷却水などの熱媒体によって取り出
し、熱交換器32を介して、前記反応槽1の下部から取
出され上部に送返される循環ライン中の循環水を加熱す
ることにより、反応槽1内の有機性排水を所定の温度に
保持するのである。
【0013】ここで、第1および第2の発明に基づく実
施形態の運転条件の事例を示すと、次の通りであった。
反応槽の処理水量を1.2m3 /日とし、原水のCO
Dが100mg/l、LVが25m/日であって、オゾ
ン使用量が30g/hrであるケースでは、オゾナイザ
の冷却水は、3.0m3 /日を必要とし、その温度は
30℃で取り出され、熱交換後は27℃に低下した。ま
た、反応槽内処理水の循環量は1.2m3 /日であ
り、熱交換器により15℃の槽内処理水を20℃に上昇
させることができた。そしてこの場合のCOD除去率
は、62%(15℃)から70%(20℃)に向上(ア
ップ率として13%)させることができた。
施形態の運転条件の事例を示すと、次の通りであった。
反応槽の処理水量を1.2m3 /日とし、原水のCO
Dが100mg/l、LVが25m/日であって、オゾ
ン使用量が30g/hrであるケースでは、オゾナイザ
の冷却水は、3.0m3 /日を必要とし、その温度は
30℃で取り出され、熱交換後は27℃に低下した。ま
た、反応槽内処理水の循環量は1.2m3 /日であ
り、熱交換器により15℃の槽内処理水を20℃に上昇
させることができた。そしてこの場合のCOD除去率
は、62%(15℃)から70%(20℃)に向上(ア
ップ率として13%)させることができた。
【0014】次に、続けて第1および第2の発明の後段
の実施形態について説明すると、これらの発明は、先に
説明したオゾナイザの関する実態に加えて、酸化処理水
をさらに脱塩処理する際に電気透析装置から発生する余
熱によって、電気透析後の脱塩水が約5℃程度温度が上
昇するという実態に着目してなされたものである。
の実施形態について説明すると、これらの発明は、先に
説明したオゾナイザの関する実態に加えて、酸化処理水
をさらに脱塩処理する際に電気透析装置から発生する余
熱によって、電気透析後の脱塩水が約5℃程度温度が上
昇するという実態に着目してなされたものである。
【0015】先ず、有機性排水の処理装置に係る第2の
発明から説明する。図2において、原水槽2から反応槽
1を経て処理水槽4にいたる配置、オゾナイザ3から排
気処理装置5にいたる配置、およびオゾン発生機オゾナ
イザ3の発生熱を反応槽1内の被処理水に伝達する熱交
換器32等の配置とそれぞれの関係は先に述べた第2の
発明の場合と同じである。しかし、この実施形態では、
酸化処理後の処理水槽4の後に、電気透析装置6が配置
され、これには、脱塩処理のため処理水を一旦貯溜し、
かつ脱塩水を還流させる脱塩水槽61と、濃縮水を貯溜
する濃縮水槽62が配設され、脱塩処理が終了したとき
に脱塩処理ラインから取り出された脱塩水を貯溜するた
めの脱塩処理水槽63が設けられている。
発明から説明する。図2において、原水槽2から反応槽
1を経て処理水槽4にいたる配置、オゾナイザ3から排
気処理装置5にいたる配置、およびオゾン発生機オゾナ
イザ3の発生熱を反応槽1内の被処理水に伝達する熱交
換器32等の配置とそれぞれの関係は先に述べた第2の
発明の場合と同じである。しかし、この実施形態では、
酸化処理後の処理水槽4の後に、電気透析装置6が配置
され、これには、脱塩処理のため処理水を一旦貯溜し、
かつ脱塩水を還流させる脱塩水槽61と、濃縮水を貯溜
する濃縮水槽62が配設され、脱塩処理が終了したとき
に脱塩処理ラインから取り出された脱塩水を貯溜するた
めの脱塩処理水槽63が設けられている。
【0016】そして、この実施形態では、前記電気透析
装置との間で脱塩水を循環させる脱塩水槽61には、脱
塩水の一部を取り出し、熱交換器64に送って原水を加
熱して、還流させる熱交換ライン65が設けられている
のが特徴である。かくして、この構成により、電気透析
装置から発生する余熱を前記反応槽の被処理水に伝達し
加温するので、酸化処理の効率をよりよく向上させるこ
とができる。
装置との間で脱塩水を循環させる脱塩水槽61には、脱
塩水の一部を取り出し、熱交換器64に送って原水を加
熱して、還流させる熱交換ライン65が設けられている
のが特徴である。かくして、この構成により、電気透析
装置から発生する余熱を前記反応槽の被処理水に伝達し
加温するので、酸化処理の効率をよりよく向上させるこ
とができる。
【0017】なお、ここで第1の発明である有機性排水
の処理方法の実施形態について述べると、上記の説明で
明らかなように、反応槽1内に配置された金属系触媒を
充填した触媒充填層11においてオゾンガスと有機性排
水を接触させその有機性排水を酸化処理した後、電気透
析により脱塩処理するに際して、前記の第1、第2の発
明の場合のように、オゾン発生機の発生熱によって原水
である有機性排水を加温することに加えて、電気透析装
置から発生する余熱によって加温された脱塩水の一部を
熱交換器に送り込むことにより反応槽1に供給される原
水を加温する処理方法であり、かくして、オゾン発生機
と電気透析装置の余熱が活用でき、かつ酸化処理の効率
を向上させることができるのである。
の処理方法の実施形態について述べると、上記の説明で
明らかなように、反応槽1内に配置された金属系触媒を
充填した触媒充填層11においてオゾンガスと有機性排
水を接触させその有機性排水を酸化処理した後、電気透
析により脱塩処理するに際して、前記の第1、第2の発
明の場合のように、オゾン発生機の発生熱によって原水
である有機性排水を加温することに加えて、電気透析装
置から発生する余熱によって加温された脱塩水の一部を
熱交換器に送り込むことにより反応槽1に供給される原
水を加温する処理方法であり、かくして、オゾン発生機
と電気透析装置の余熱が活用でき、かつ酸化処理の効率
を向上させることができるのである。
【0018】ここで、前記第1および第2の発明に基づ
く実施形態の事例を示すと、次の通りであった。反応槽
の処理水量、原水のCOD、LVおよびオゾン使用量に
ついては先の実施形態の場合と同様にした。このとき、
オゾナイザの冷却水は、先の例と同じく3.0m3 /
日を必要とし、熱交換器入口側で30℃であったが出口
側では27℃に低下した。この場合、反応槽内処理水の
循環量は、先の例と同じ1.2m3 /日としたが、交
換器64を介した電気透析装置の余熱により、12℃の
原水が15℃の加温されて反応槽1に供給されるように
なり、また交換器32を介したオゾナイザの余熱によ
り、15℃の槽内処理水を20℃に上昇させることがで
きた。そしてこの場合のCOD除去率は、総合的に57
%(12℃)から70%(20℃)に向上(アップ率=
約23%)させることができた。
く実施形態の事例を示すと、次の通りであった。反応槽
の処理水量、原水のCOD、LVおよびオゾン使用量に
ついては先の実施形態の場合と同様にした。このとき、
オゾナイザの冷却水は、先の例と同じく3.0m3 /
日を必要とし、熱交換器入口側で30℃であったが出口
側では27℃に低下した。この場合、反応槽内処理水の
循環量は、先の例と同じ1.2m3 /日としたが、交
換器64を介した電気透析装置の余熱により、12℃の
原水が15℃の加温されて反応槽1に供給されるように
なり、また交換器32を介したオゾナイザの余熱によ
り、15℃の槽内処理水を20℃に上昇させることがで
きた。そしてこの場合のCOD除去率は、総合的に57
%(12℃)から70%(20℃)に向上(アップ率=
約23%)させることができた。
【0019】なお、本発明の有機性排水の処理装置おい
ては、前記反応槽に内蔵した触媒充填層の上側にオゾン
接触媒体充填層を配置し、その反応槽の上部に有機性排
水の供給口を設け、下部には、酸化処理水の排液口とオ
ゾンガスの散気装置を設けたものとした形態として好ま
しく具体化することができる。このように構造におい
て、オゾン接触媒体とは、触媒を担持しないものである
が、球体、柱体、台形体、またはそれらを組み合わせた
形状、それらの変形など各種形状、各種サイズの合成樹
脂またはセラミックス製の3次元接触媒体である。これ
らの充填層において有機性排水とオゾンガスが曲がりく
ねりしながら対向して流動するので、オゾンが有機性排
水に溶解し易くなり、オゾン濃度が大となった有機性排
水が下流の触媒充填層に流入するので、酸化反応が行わ
れ易くなるという効果が得られることになる。
ては、前記反応槽に内蔵した触媒充填層の上側にオゾン
接触媒体充填層を配置し、その反応槽の上部に有機性排
水の供給口を設け、下部には、酸化処理水の排液口とオ
ゾンガスの散気装置を設けたものとした形態として好ま
しく具体化することができる。このように構造におい
て、オゾン接触媒体とは、触媒を担持しないものである
が、球体、柱体、台形体、またはそれらを組み合わせた
形状、それらの変形など各種形状、各種サイズの合成樹
脂またはセラミックス製の3次元接触媒体である。これ
らの充填層において有機性排水とオゾンガスが曲がりく
ねりしながら対向して流動するので、オゾンが有機性排
水に溶解し易くなり、オゾン濃度が大となった有機性排
水が下流の触媒充填層に流入するので、酸化反応が行わ
れ易くなるという効果が得られることになる。
【0020】
【発明の効果】本発明の有機性排水の処理方法およびそ
の処理装置は、以上に説明したように構成されているの
で、酸化処理のための加熱用ボイラーなどの熱源施設が
不要となり、オゾン発生機の冷却装置を簡略化すること
ができる。また、電気透析装置の余熱も活用して酸化処
理の効率を向上できるなど、関連装置の廃熱、または余
熱の有効活用を図って、触媒酸化システム全体としての
エネルギー効率を向上させるという優れた効果がある。
よって本発明は従来の問題点を解消した有機性排水の処
理方法およびその装置として、その工業的価値は極めて
大なるものがある。
の処理装置は、以上に説明したように構成されているの
で、酸化処理のための加熱用ボイラーなどの熱源施設が
不要となり、オゾン発生機の冷却装置を簡略化すること
ができる。また、電気透析装置の余熱も活用して酸化処
理の効率を向上できるなど、関連装置の廃熱、または余
熱の有効活用を図って、触媒酸化システム全体としての
エネルギー効率を向上させるという優れた効果がある。
よって本発明は従来の問題点を解消した有機性排水の処
理方法およびその装置として、その工業的価値は極めて
大なるものがある。
【図1】本発明の実施形態を説明するための装置フロー
図。
図。
【図2】本発明の他の実施形態を説明するための装置フ
ロー図。
ロー図。
【図3】酸化処理の装置フロー図。
1 反応槽、11 触媒充填層、12 循環ライン、2
原水槽、21 原水ライン、3 オゾナイザ、31
オゾン供給ライン、32 熱交換器、33 循環ライ
ン、4 処理水槽、41 処理水ライン、5 排気処理
装置、51 排気ライン、6 電気透析装置、61 脱
塩水槽、62 濃縮水槽、63 脱塩処理水槽、64
熱交換器、65 熱交換ライン。
原水槽、21 原水ライン、3 オゾナイザ、31
オゾン供給ライン、32 熱交換器、33 循環ライ
ン、4 処理水槽、41 処理水ライン、5 排気処理
装置、51 排気ライン、6 電気透析装置、61 脱
塩水槽、62 濃縮水槽、63 脱塩処理水槽、64
熱交換器、65 熱交換ライン。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C02F 1/00 C01B 13/00
Claims (3)
- 【請求項1】 金属系触媒を充填した触媒充填層におい
てオゾンガスと有機性排水を接触させ、その有機性排水
を酸化処理するに際して、その酸化処理水の一部を取り
出し、触媒充填層に返送して循環させるとともに、熱交
換器を介してオゾン発生機の発生熱を該酸化処理水に伝
達し、前記オゾンガスと接触させる有機性排水を加温す
る有機性排水の処理方法に、酸化処理水を電気透析によ
り脱塩処理するに際して、電気透析水の余熱を利用し
て、前記オゾンガスと接触させる有機性排水を加温する
こと付加したことを特徴とする有機性排水の処理方法。 - 【請求項2】 有機性排水を導入して酸化処理するため
の金属系触媒を充填した触媒充填層を内蔵した反応槽、
その反応槽にオゾンガスを供給するためのオゾン発生
機、反応槽の下部から酸化処理水の一部を取り出し、上
部に返送して循環する循環ラインとを具備し、その循環
ラインには、冷却水によって取り出されたオゾン発生機
の発生熱を前記循環ラインの酸化処理水に伝達する熱交
換器を設けて、前記反応槽の被処理水を加温するように
した有機性排水の処理装置に、前記反応槽から取り出し
た酸化処理水を脱塩処理する電気透析装置、および前記
電気透析装置による電気透析水の余熱を前記反応槽の被
処理水に伝達する熱交換器とを付加したことを特徴とす
る有機性排水の処理装置。 - 【請求項3】 前記反応槽に内蔵した触媒充填層の上側
にオゾン接触充填層を配置し、その反応槽の上部に有機
性排水の供給口を設け、下部には、酸化処理水の流出口
とオゾンガスの散気装置を設けたものとした請求項2に
記載の有機性排水の処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07192297A JP3310192B2 (ja) | 1997-03-25 | 1997-03-25 | 有機性排水の処理方法およびその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07192297A JP3310192B2 (ja) | 1997-03-25 | 1997-03-25 | 有機性排水の処理方法およびその装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10263565A JPH10263565A (ja) | 1998-10-06 |
JP3310192B2 true JP3310192B2 (ja) | 2002-07-29 |
Family
ID=13474521
Family Applications (1)
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JP07192297A Expired - Fee Related JP3310192B2 (ja) | 1997-03-25 | 1997-03-25 | 有機性排水の処理方法およびその装置 |
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JP (1) | JP3310192B2 (ja) |
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1997
- 1997-03-25 JP JP07192297A patent/JP3310192B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH10263565A (ja) | 1998-10-06 |
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