JP3309451B2 - Ti合金バルブ用銅合金製バルブガイド - Google Patents

Ti合金バルブ用銅合金製バルブガイド

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、Ti合金バルブと組
み合わせて使用するに適した銅合金製バルブガイドに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、内燃機関のバルブは各種耐熱鋼
で製造されている。この各種耐熱鋼製バルブ用バルブガ
イドとして、例えば、Zn:8〜18%、Ti:0.2
〜2%、鉄族金属:1.3〜5%、Cr:0.05〜1
%を含有し、さらに必要に応じて、Al:0.05〜
0.5%、Zr:0.01〜0.5%を含有し、残りが
Cuおよび不可避不純物からなる組成を有するCu合金
製バルブガイドが知られている(特開平3−19933
3号公報参照)。
【0003】近年、内燃機関の燃費の向上のための軽量
化が計られており、内燃機関のバルブとして軽量で耐熱
性のあるTi合金バルブが使用されるようになってき
た。このTi合金バルブは、主に、Ti−6%Al−4
%V(%は質量%。以下%は、質量%を示す。)合金で
作製されている。かかるTi合金バルブに対するバルブ
ガイドも従来のCu合金製バルブガイドが使用されてい
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記Ti合金
バルブのバルブガイドとして前記従来のCu合金製バル
ブガイドを使用すると、前記従来のCu合金製バルブガ
イドはTi合金バルブを激しく摩耗し、Ti合金製バル
ブの寿命が短くなるなどの問題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
上述のような観点から、従来よりもTi合金バルブを摩
耗させることの少ない新しいCu合金製バルブガイドを
開発すべく研究を行った結果、 Zn:21〜42%、 Al:2〜6%、 Ti:1〜4%、 FeおよびNiのうち1種または2種を合計で2〜6
%、 を含有し、残りがCuおよび不可避不純物からなり、か
つ、ZnおよびAlの含有量が、42%≦Zn+3.5
Al≦49%の関係を満足するCu合金製バルブガイド
は、β相組織を有し、Ti合金バルブに対する摩耗が大
幅に軽減されるという知見を得たのである。
【0006】この発明は、かかる知見にもとづいてなさ
れたものであって、以下に、この発明のCu合金製バル
ブガイドの成分組成を前記のごとく限定した理由につい
て説明する。
【0007】(a) Zn Znは、Cuとともに合金の素地を形成し、バルブガイ
ドの強度および靭性を向上させる作用があり、さらにT
i合金バルブの高温での耐焼付き性および耐摩耗性を改
善する作用を有するが、21%未満ではその効果がな
く、一方、42%を越えて含有すると、熱伝導度が低下
するとともに高温下での耐焼付き性が低下するようにな
る。したがって、Znの含有量は、21〜42%に定め
た。
【0008】(b) Al Alは、素地に固溶して酸化性雰囲気での強度を向上さ
せる作用があり、さらに高温での耐摩耗性および耐焼付
き性を改善する作用を有するが、これらの成分は、2%
未満ではその効果がなく、一方、6%をそれそれ越えて
含有すると逆に耐焼付き性が低下し相手攻撃性が増すの
で好ましくない。したがって、Alの含有量は2〜6%
に定めた。
【0009】(c) Ti Tiは、素地に固溶して耐熱疲労性を向上させるほかF
eおよびNiと金属間化合物を形成して素地中に微細均
一に析出し、高温下での耐摩耗性を向上させる作用を有
するが、その含有量が1%未満ではその効果がなく、一
方、4%を越えて含有すると、熱伝導性を低下させるの
で好ましくない。したがって、Tiの含有量は1〜4%
に定めた。
【0010】(d) FeおよびNi これらの成分は、いずれもTiとともに金属間化合物を
形成して素地中に分散させ、高温での耐摩耗性を向上さ
せる作用があるが、その含有量が合計で2%未満では、
所望の効果が得られず、一方、その含有量が6%を越え
て含有すると熱伝導度が低下する。したがって、Feお
よびNiの含有量は合計で2〜6%に定めた。
【0011】(e) 42%≦Zn+3.5Al≦49
% ZnとAlの量によりバルブガイドのCu合金組織を変
えることができ、Zn+3.5Alが42%より少ない
とα相またはα+β相が現れてTi合金バルブの摩耗を
増加させ、一方、Zn+3.5Alが49%を越える
と、γ相が現れてβ+γ相となり、Ti合金バルブの摩
耗を増加させる。すなわち、Zn+3.5Alが42%
未満または49%超ではTi合金バルブに対する相手攻
撃性の少ないβ相組織を形成することができないところ
からZn+3.5Al:42〜49%に定めた。
【0012】
【実施例】つぎに、この発明のTi合金バルブ用Cu合
金製バルブガイドを実施例により具体的に説明する。通
常の高周波溶解炉を用い、黒鉛るつぼの中で、それぞれ
表1〜表2に示される成分組成のCu合金を5Kgづつ
溶製し、金型に鋳造した後、面削し、通常の条件で熱間
鍛造を施し、ついで、550℃、1.5時間保持の条件
で均質化処理を施したものから、外径:11mm、内
径:6.2mm、長さ:45mmの寸法を有するパイプ
を削り出し、表1〜表2に示される組織を有する本発明
Ti合金バルブ用Cu合金製バルブガイド(以下、本発
明バルブガイドという)1〜9、比較Ti合金バルブ用
Cu合金製バルブガイド(以下、比較バルブガイドとい
う)1〜8および従来Ti合金バルブ用Cu合金製バル
ブガイド(以下、従来バルブガイドという)1〜2を作
製した。
【0013】
【表1】
【0014】
【表2】
【0015】前記本発明バルブガイド1〜9、比較バル
ブガイド1〜8および従来バルブガイド1〜2につい
て、電気伝導率を測定してバルブガイドの熱伝導度を評
価し、さらに下記の摩耗試験を行った。
【0016】(1) 加熱磨耗試験 Ti−6%Al−4%Vからなり、直径:6.1mm、
長さ:150mmの寸法を有する丸棒を用意し、この丸
棒を前記表1〜表2に示される本発明バルブガイド1〜
9、比較バルブガイド1〜8および従来バルブガイド1
〜2に挿通し、丸棒の一端をバーナーで加熱し、440
℃に保持した状態で前記本発明バルブガイド1〜9、比
較バルブガイド1〜8および従来バルブガイド1〜2に
それぞれ押付荷重:5Kgで押付け、オイルを滴下しな
がら、バルブガイド孔の軸方向にストローク摺動距離:
12mm、4000ストローク/分で30分間摺動の条
件の摩耗試験を行い、バルブガイドおよび加熱丸棒の最
大摩耗量を測定してそれらの結果結果を表3〜表4に示
し、高温時における耐摩耗性および相手攻撃性を評価し
た。
【0017】(2) 常温磨耗試験 本発明バルブガイド1〜9、比較バルブガイド1〜8お
よび従来バルブガイド1〜2を構成する合金と同一成分
組成の縦:20mm、横:50mm、厚さ:7mmの寸
法を有する合金板それぞれ用意した。一方、Ti−6%
Al−4%Vからなり、直径:30mm、厚さ:10m
mの寸法を有するディスクを用意し、このディスクに前
記合金板をそれぞれ荷重:18.2Kgで押付け、無潤
滑下、ディスクを0.94m/sで回転させ、100m
摩擦後の比磨耗量を測定してその測定結果を表3〜表4
に示し、本発明バルブガイド1〜9、比較バルブガイド
1〜8および従来バルブガイド1〜2の常温における耐
摩耗性も評価した。
【0018】
【表3】
【0019】
【表4】
【0020】
【発明の効果】表1〜表4に示される結果から、本発明
バルブガイド1〜9は、従来バルブガイド1〜2に比べ
て、電気伝導度は差がないことから熱伝導度はほぼ同等
であるが、本発明バルブガイド1〜9を構成する合金板
の常温磨耗試験による比磨耗量が少ないことから常温下
での本発明バルブガイド1〜9の摩耗量は少なく、ま
た、高温下での本発明バルブガイド1〜9の摩耗量も格
段に少なく、さらに、本発明バルブガイド1〜9は従来
バルブガイド1〜2に比べて加熱丸棒を摩耗させること
も少ないところからTi合金バルブに対する相手攻撃性
も少ないことが分かる。
【0021】しかし、比較バルブガイド1〜8に見られ
るように、この発明の条件から外れると、常温または高
温下で摩耗量が増加したり、さらに加熱丸棒の摩耗が増
加するなどして相手攻撃性も強まり、バルブガイドとし
て好ましくない性質が現れることが明らかである。上述
のように、この発明の銅合金製バルブガイドは、Ti合
金バルブのためのバルブガイドとして優れた性能を発揮
することができ、工業上優れた効果をもたらすものであ
る。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭53−100913(JP,A) 特開 昭56−81650(JP,A) 特開 平3−199333(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C22C 9/00 - 9/10 F16K 29/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 質量%で、 Zn:21〜42%、 Al:2〜6%、 Ti:1〜4%、 FeおよびNiのうち1種または2種を合計で2−6
    %、 を含有し、残りがCuおよび不可避不純物からなり、 かつ、ZnおよびAlの含有量が、42%≦Zn+3.
    5Al≦49%の関係を満足する組成を有し、さらにそ
    の組織はβ相組織であることを特徴とするTi合金バル
    ブ用銅合金製バルブガイド。
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