JP3308578B2 - ビスマレイミド樹脂とゴムとの接着複合体の製造方法 - Google Patents
ビスマレイミド樹脂とゴムとの接着複合体の製造方法Info
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
- B29C66/00—General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts
- B29C66/70—General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts characterised by the composition, physical properties or the structure of the material of the parts to be joined; Joining with non-plastics material
- B29C66/71—General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts characterised by the composition, physical properties or the structure of the material of the parts to be joined; Joining with non-plastics material characterised by the composition of the plastics material of the parts to be joined
Landscapes
- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ビスマレイミド樹脂と
ゴムとからなる接着複合体の製造方法に関する。
ゴムとからなる接着複合体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ビスマレイミド樹脂は、その卓越した耐
熱性により接着剤や繊維強化プラスチックのマトリック
ス樹脂として広く使用されている。特にビスマレイミド
樹脂をマトリックス樹脂とする繊維強化プラスチック
は、耐熱性に加えてその優れた強度、剛性 (弾性) 等の
機械的物性を有しているため、これをゴム成形品に接着
一体化することができれば、ビスマレイミド樹脂自体又
はこの樹脂をマトリックス樹脂とする繊維強化プラスチ
ックの優れた物性とゴム弾性等ゴムに固有の物性とを併
せ有する接着複合体を得ることができ、タイヤ、ホー
ス、ベルト等の製品の性能を向上し、用途を拡大するこ
とが可能である。しかしながら、ビスマレイミド樹脂
は、通常のゴム、特に汎用ゴムとして知られている天然
ゴム (NR) 、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム (S
BR) 、ポリブタジエンゴム (BR) 等に対して接着性
を有していないため、このような接着複合体を製造する
ことができなかった。
熱性により接着剤や繊維強化プラスチックのマトリック
ス樹脂として広く使用されている。特にビスマレイミド
樹脂をマトリックス樹脂とする繊維強化プラスチック
は、耐熱性に加えてその優れた強度、剛性 (弾性) 等の
機械的物性を有しているため、これをゴム成形品に接着
一体化することができれば、ビスマレイミド樹脂自体又
はこの樹脂をマトリックス樹脂とする繊維強化プラスチ
ックの優れた物性とゴム弾性等ゴムに固有の物性とを併
せ有する接着複合体を得ることができ、タイヤ、ホー
ス、ベルト等の製品の性能を向上し、用途を拡大するこ
とが可能である。しかしながら、ビスマレイミド樹脂
は、通常のゴム、特に汎用ゴムとして知られている天然
ゴム (NR) 、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム (S
BR) 、ポリブタジエンゴム (BR) 等に対して接着性
を有していないため、このような接着複合体を製造する
ことができなかった。
【0003】本発明者は、ビスマレイミド樹脂と各種ゴ
ムとの接着方法について鋭意検討を進めた結果、汎用ゴ
ムではないが、ゴムの中では耐熱性と耐油性に優れたア
クリロニトリル・ブタジエン共重合体ゴム (NBR) と
クロルスルホン化ポリエチレンゴム (CSM) は、ビス
マレイミド樹脂に対して選択的に接着させることが可能
であることを見出したものである。
ムとの接着方法について鋭意検討を進めた結果、汎用ゴ
ムではないが、ゴムの中では耐熱性と耐油性に優れたア
クリロニトリル・ブタジエン共重合体ゴム (NBR) と
クロルスルホン化ポリエチレンゴム (CSM) は、ビス
マレイミド樹脂に対して選択的に接着させることが可能
であることを見出したものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ビス
マレイミド樹脂とゴムとを接着一体化した接着複合体の
製造方法を提供することにある。
マレイミド樹脂とゴムとを接着一体化した接着複合体の
製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
る本発明は、ビスマレイミド樹脂からなる未硬化の成形
材料と、アクリロニトリル・ブタジエン共重合体ゴム
(以下NBRと略す) 又はクロルスルホン化ポリエチレ
ンゴム (以下CSMと略す) を含有する未加硫のゴムシ
ートと積層し、加熱することを特徴とするものである。
る本発明は、ビスマレイミド樹脂からなる未硬化の成形
材料と、アクリロニトリル・ブタジエン共重合体ゴム
(以下NBRと略す) 又はクロルスルホン化ポリエチレ
ンゴム (以下CSMと略す) を含有する未加硫のゴムシ
ートと積層し、加熱することを特徴とするものである。
【0006】このようにビスマレイミド樹脂成形材料を
未硬化の状態で、他方、NBR又はCSMを含有するゴ
ム組成物を未加硫のシート状態で、積層し加熱し、樹脂
成形材料を硬化させると同時にゴムシートを加硫させる
と、両者が強固に接着した複合体を得ることができる。
本発明に使用するビスマレイミド樹脂としては、特に限
定されるものではないが、例えばビスマレイミド樹脂と
しては A. 下式[I]で示されるマレイミド基を含有するポリ
マレイミド化合物と
未硬化の状態で、他方、NBR又はCSMを含有するゴ
ム組成物を未加硫のシート状態で、積層し加熱し、樹脂
成形材料を硬化させると同時にゴムシートを加硫させる
と、両者が強固に接着した複合体を得ることができる。
本発明に使用するビスマレイミド樹脂としては、特に限
定されるものではないが、例えばビスマレイミド樹脂と
しては A. 下式[I]で示されるマレイミド基を含有するポリ
マレイミド化合物と
【0007】(式中、R0 は多価の有機基、R1、R2 は
それぞれ水素原子又はアルキル基、kは1以上の整数)
を示す。) B. 下式[II]で表されるジアミン H2N−R3−NH2 [II] あるいは C. 分子内に少なくとも1個のアリル基を有する1種又
は2種以上のアリル化合物とから構成される。
それぞれ水素原子又はアルキル基、kは1以上の整数)
を示す。) B. 下式[II]で表されるジアミン H2N−R3−NH2 [II] あるいは C. 分子内に少なくとも1個のアリル基を有する1種又
は2種以上のアリル化合物とから構成される。
【0008】Aの式[I]で示されるポリマレイミド化
合物の具体例としては、4, 4'−ビスマレイミド−ジフ
ェニルメタン、4, 4'−ビスマレイミドジフェニルエー
テル、4, 4'−ビスマレイミドジフェニルスルホン、
1, 4'−ビスマレイミド−2−メチルベンゼン、N,
N'−パラキシリレン−ビスマレイミド及びN, N'−パ
ラフェニレン・ビスマレイミドが挙げられる。
合物の具体例としては、4, 4'−ビスマレイミド−ジフ
ェニルメタン、4, 4'−ビスマレイミドジフェニルエー
テル、4, 4'−ビスマレイミドジフェニルスルホン、
1, 4'−ビスマレイミド−2−メチルベンゼン、N,
N'−パラキシリレン−ビスマレイミド及びN, N'−パ
ラフェニレン・ビスマレイミドが挙げられる。
【0009】Bの式[II]で表されるジアミンの具体例
としては、4, 4'−ジアミノジフェニルメタン、α−ア
ミノ−安息香酸ヒドラジド、4, 4'−ジアミノジフェニ
ルエーテル、4, 4'−ジアミノジフェニルスルホン、パ
ラキシリレンジアミン及びパラフェニレンジアミンが挙
げられる。Cの分子内に少なくとも1個のアリル基を有
するアリル化合物としては、公知のアリル化合物がすべ
て含まれる。代表的なアリル化合物の例としては、フタ
ル酸ジアリル、イソフタル酸ジアリル、テレフタル酸ジ
アリル、安息香酸アリル、トリメリット酸トリアリル、
トリメシン酸トリアリル、ピロメリット酸テトラリル、
酢酸アリル、マロン酸ジアリル、コハク酸ジアリル、マ
レイン酸ジアリル、アクリル酸アリル、メタクリル酸ア
リル、p−クロル安息香酸アリル、4−メチルフタル酸
ジアリル、イソシアヌル酸トリアリル、シアヌル酸トリ
アリル、ヘキサアリルメラミン、2, 4−ビス (ジアリ
ルアミノ) −6−フェニル−sym−トリアジンやフェノ
ール類のアリルエーテル類、さらに、これらを高温で熱
処理し、いわゆるクライゼン転移せしめて得られるアリ
ルフェノール類及びその誘導体がある。
としては、4, 4'−ジアミノジフェニルメタン、α−ア
ミノ−安息香酸ヒドラジド、4, 4'−ジアミノジフェニ
ルエーテル、4, 4'−ジアミノジフェニルスルホン、パ
ラキシリレンジアミン及びパラフェニレンジアミンが挙
げられる。Cの分子内に少なくとも1個のアリル基を有
するアリル化合物としては、公知のアリル化合物がすべ
て含まれる。代表的なアリル化合物の例としては、フタ
ル酸ジアリル、イソフタル酸ジアリル、テレフタル酸ジ
アリル、安息香酸アリル、トリメリット酸トリアリル、
トリメシン酸トリアリル、ピロメリット酸テトラリル、
酢酸アリル、マロン酸ジアリル、コハク酸ジアリル、マ
レイン酸ジアリル、アクリル酸アリル、メタクリル酸ア
リル、p−クロル安息香酸アリル、4−メチルフタル酸
ジアリル、イソシアヌル酸トリアリル、シアヌル酸トリ
アリル、ヘキサアリルメラミン、2, 4−ビス (ジアリ
ルアミノ) −6−フェニル−sym−トリアジンやフェノ
ール類のアリルエーテル類、さらに、これらを高温で熱
処理し、いわゆるクライゼン転移せしめて得られるアリ
ルフェノール類及びその誘導体がある。
【0010】上記フェノールのアリルエーテル類及びア
リルフェノール類を形成する原料フェノール類として
は、フェノール、p−クレゾール、m−クレゾール、o
−クレゾール、レゾルシン、ハイドロキノン、カテコー
ル、p−クロロフェノール、m−クロロフェノール、ピ
ロガロール、フロログルシン、p−ニトロフェノール、
m−ニトロフェノール、p−アミフェノール、m−アミ
ノフェノール、p−アミノフェノール、2, 2−ビス
(p−ヒドロキシフエニル) プロパン、2− (p−ヒド
ロキシフエニル) −2− (p−アミノフエニル) プロパ
ン、ビス (p−ヒドロキシフエニル) エーテル、ビス
(p−ヒドロキシフエニル) スルフイド、ビス(p−ヒド
ロキシフエニル) スルホン、ビス (p−ヒドロキシフエ
ニル) ケトン、1, 5−ジヒドロキシナフタレン、2,
6−ジヒドロキシナフタレンなどを挙げることができ
る。
リルフェノール類を形成する原料フェノール類として
は、フェノール、p−クレゾール、m−クレゾール、o
−クレゾール、レゾルシン、ハイドロキノン、カテコー
ル、p−クロロフェノール、m−クロロフェノール、ピ
ロガロール、フロログルシン、p−ニトロフェノール、
m−ニトロフェノール、p−アミフェノール、m−アミ
ノフェノール、p−アミノフェノール、2, 2−ビス
(p−ヒドロキシフエニル) プロパン、2− (p−ヒド
ロキシフエニル) −2− (p−アミノフエニル) プロパ
ン、ビス (p−ヒドロキシフエニル) エーテル、ビス
(p−ヒドロキシフエニル) スルフイド、ビス(p−ヒド
ロキシフエニル) スルホン、ビス (p−ヒドロキシフエ
ニル) ケトン、1, 5−ジヒドロキシナフタレン、2,
6−ジヒドロキシナフタレンなどを挙げることができ
る。
【0011】フェノール類のアリルエーテルは、通常ハ
ロゲン化アリルと各種フェノール類を、脱塩化水素剤の
存在下に縮合することによって得られる。さらに、アリ
ルフェノール類は、フェノール類のアリルエーテルを、
通常 180℃以上に加熱して、クライゼン転移させて得ら
れる。また、上記のアリル化合物の低分子量重合体で残
存する二重結合を有するもの (オリゴマーまたはプレポ
リマー) も本発明のアリル化合物成分と同様に用いられ
る。
ロゲン化アリルと各種フェノール類を、脱塩化水素剤の
存在下に縮合することによって得られる。さらに、アリ
ルフェノール類は、フェノール類のアリルエーテルを、
通常 180℃以上に加熱して、クライゼン転移させて得ら
れる。また、上記のアリル化合物の低分子量重合体で残
存する二重結合を有するもの (オリゴマーまたはプレポ
リマー) も本発明のアリル化合物成分と同様に用いられ
る。
【0012】このビスマレイミド樹脂から得られる未硬
化の成形材料は、ガラス繊維、炭素繊維、炭化ケイ素繊
維、ボロン繊維、アラミド繊維等の繊維で補強した繊維
強化プラスチックであってもよい。また、本発明に使用
するNBRを含有する未加硫ゴムシート又はCSMを含
有する未加硫ゴムシートは、特に限定されるものではな
く公知のNBRやCSMを含有する各種ゴム組成物から
なるゴムシート材料を使用することができる。
化の成形材料は、ガラス繊維、炭素繊維、炭化ケイ素繊
維、ボロン繊維、アラミド繊維等の繊維で補強した繊維
強化プラスチックであってもよい。また、本発明に使用
するNBRを含有する未加硫ゴムシート又はCSMを含
有する未加硫ゴムシートは、特に限定されるものではな
く公知のNBRやCSMを含有する各種ゴム組成物から
なるゴムシート材料を使用することができる。
【0013】CSMとしては、ポリエチレンを溶液中で
塩素ガス及び亜硫酸ガスとで反応させて塩素化するとと
もにクロルスルホニル基を導入して架橋させたポリマー
であって、塩素を少なくとも20%以上 (45%位ま
で) 含有するSP値が8.1〜10.6* の高い極性を
示すものが挙げられる。また、NBRとしては、アクリ
ロニトリルとブタジエンとを重合して得られる、粘度法
による分子量が1000〜60万、アクリロニトリルの
含有量が約15〜50%でSP値が8. 7〜10. 5*
(汎用の中高ニトリルグレードで9. 6〜9. 7) と高
いものが挙げられる。
塩素ガス及び亜硫酸ガスとで反応させて塩素化するとと
もにクロルスルホニル基を導入して架橋させたポリマー
であって、塩素を少なくとも20%以上 (45%位ま
で) 含有するSP値が8.1〜10.6* の高い極性を
示すものが挙げられる。また、NBRとしては、アクリ
ロニトリルとブタジエンとを重合して得られる、粘度法
による分子量が1000〜60万、アクリロニトリルの
含有量が約15〜50%でSP値が8. 7〜10. 5*
(汎用の中高ニトリルグレードで9. 6〜9. 7) と高
いものが挙げられる。
【0014】これらNBR又はCSMのゴム成分には、
それぞれ硫黄等の加硫剤、カーボンブラック等の補強
剤、老化防止剤、加硫促進剤、その他の各種ゴム薬品
を、所定量配合したゴム組成物を使用することができ
る。この場合、ゴム成分のNBR又はCSMと少なくと
も50重量%配合するのがよい。これらビスマレイミド
樹脂、NBR又はCSM含有ゴム組成物は、それぞれ積
層可能なシート状又は板状にプレフォームして未硬化の
成形材料又は未加硫ゴムシートに成形される。成形され
たビスマレイミド樹脂成形材料は未硬化状態で、NBR
又はCSM含有ゴム組成物からなるゴムシートは未加硫
状態で積層され、次いで加熱される。ビスマレイミド樹
脂成形材料が硬化していたり、未加硫ゴムシートが加硫
していたりするときは、両者を強固に接着させることが
できなくなる。
それぞれ硫黄等の加硫剤、カーボンブラック等の補強
剤、老化防止剤、加硫促進剤、その他の各種ゴム薬品
を、所定量配合したゴム組成物を使用することができ
る。この場合、ゴム成分のNBR又はCSMと少なくと
も50重量%配合するのがよい。これらビスマレイミド
樹脂、NBR又はCSM含有ゴム組成物は、それぞれ積
層可能なシート状又は板状にプレフォームして未硬化の
成形材料又は未加硫ゴムシートに成形される。成形され
たビスマレイミド樹脂成形材料は未硬化状態で、NBR
又はCSM含有ゴム組成物からなるゴムシートは未加硫
状態で積層され、次いで加熱される。ビスマレイミド樹
脂成形材料が硬化していたり、未加硫ゴムシートが加硫
していたりするときは、両者を強固に接着させることが
できなくなる。
【0015】積層されたビスマレイミド樹脂成形材料と
NBR又はCSM含有ゴムシートとは加熱されるが、加
熱条件としては、未硬化のビスマレイミド樹脂が硬化を
開始し、NBR又はCSM含有ゴム組成物が加硫を開始
する温度であればよい。このましくは130℃〜240
℃の温度範囲がよい。本発明方法により得られた接着複
合体は、ヒズマレイミド樹脂の優れた耐熱性と、NBR
の優れた耐油性又はCSMの優れた耐熱性,耐候性とに
より、幅広い使用環境での接着複合体の軽量化に極めて
有用である。
NBR又はCSM含有ゴムシートとは加熱されるが、加
熱条件としては、未硬化のビスマレイミド樹脂が硬化を
開始し、NBR又はCSM含有ゴム組成物が加硫を開始
する温度であればよい。このましくは130℃〜240
℃の温度範囲がよい。本発明方法により得られた接着複
合体は、ヒズマレイミド樹脂の優れた耐熱性と、NBR
の優れた耐油性又はCSMの優れた耐熱性,耐候性とに
より、幅広い使用環境での接着複合体の軽量化に極めて
有用である。
【0016】
実施例1,2、比較例1, 2 未硬化のビスマレイミド樹脂成形材料として、4, 4'−
ビスマレイミド−ジフエニルメタン100gに2, 2'−
ビス (m−アリル−p−ヒドロキシフエニル)プロパン
75. 2gを混合し、これを炭素繊維からなる平織織物
に塗付含浸した大きさが150mm×50mm×2.5
mmの未硬化のプレプリグを作製した。このプリプレグ
の炭素繊維含有量は60vol%である。
ビスマレイミド−ジフエニルメタン100gに2, 2'−
ビス (m−アリル−p−ヒドロキシフエニル)プロパン
75. 2gを混合し、これを炭素繊維からなる平織織物
に塗付含浸した大きさが150mm×50mm×2.5
mmの未硬化のプレプリグを作製した。このプリプレグ
の炭素繊維含有量は60vol%である。
【0017】表1に示すNBR、CSM、SBR、NR
をゴム成分とするゴム組成物1〜4を使用し、それぞれ
の未加硫のゴムシートを成形した。上記未硬化のビスマ
レイミド樹脂成形材料に対して、それぞれNBR、CS
M、SBR及びNRを含有する未加硫のゴムシートをそ
れぞれ積層し、170℃で30分間加熱し、ビスマレイ
ミド樹脂成分材料を硬化させると同時に未加硫のゴムシ
ートを加硫させ、本発明複合体1,2及び比較複合体
1,2を製作した。
をゴム成分とするゴム組成物1〜4を使用し、それぞれ
の未加硫のゴムシートを成形した。上記未硬化のビスマ
レイミド樹脂成形材料に対して、それぞれNBR、CS
M、SBR及びNRを含有する未加硫のゴムシートをそ
れぞれ積層し、170℃で30分間加熱し、ビスマレイ
ミド樹脂成分材料を硬化させると同時に未加硫のゴムシ
ートを加硫させ、本発明複合体1,2及び比較複合体
1,2を製作した。
【0018】
【表1】
【0019】また、 *1−a) はN−フェニル−N' −
イソプロピル−p−フェニレンジアミン *1−b) はニッケルジブチルジチオカーバメート *2はN−t−ブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェ
ンアミド *3はベンゾチアジルジスルフィド *4はジペンタメチレンチウラムテトラサルファイドで
ある。
イソプロピル−p−フェニレンジアミン *1−b) はニッケルジブチルジチオカーバメート *2はN−t−ブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェ
ンアミド *3はベンゾチアジルジスルフィド *4はジペンタメチレンチウラムテトラサルファイドで
ある。
【0020】これら4種類の接着複合体について、下記
の接着性評価方法により接着性を評価し、その結果を表
2に示した。接着性の評価方法 :接着複合体の接着性は、接着力の大
きさで評価するのは正確ではない。そこで、幅20mm
のサンプルを作製して剥離テストを行い、界面剥離が起
こった場合にはたとえ接着力が高くても不良 (×) と評
価した。他方、界面剥離を起こさなかった場合は、接着
複合体の接着界面を中心にして約0. 5mmの厚さのシ
ートをカミソリにて切り出し、その接着界面付近にカミ
ソリにてキズを入れ、剥離テストを5回行い、ゴムが内
部にて凝集破壊を起こすほどに界面が強い場合を接着性
良好 (○) と評価した。
の接着性評価方法により接着性を評価し、その結果を表
2に示した。接着性の評価方法 :接着複合体の接着性は、接着力の大
きさで評価するのは正確ではない。そこで、幅20mm
のサンプルを作製して剥離テストを行い、界面剥離が起
こった場合にはたとえ接着力が高くても不良 (×) と評
価した。他方、界面剥離を起こさなかった場合は、接着
複合体の接着界面を中心にして約0. 5mmの厚さのシ
ートをカミソリにて切り出し、その接着界面付近にカミ
ソリにてキズを入れ、剥離テストを5回行い、ゴムが内
部にて凝集破壊を起こすほどに界面が強い場合を接着性
良好 (○) と評価した。
【0021】 表1から、実施例1,2の本発明複合体はいずれも良好
な接着性を有していたが、比較例1,2の比較複合体は
いずれも接着性が不良であった。
な接着性を有していたが、比較例1,2の比較複合体は
いずれも接着性が不良であった。
【0022】比較例3,4 実施例1において、プレプリグを170℃で30分間加
熱し硬化させたものを使用した以外は、同様に未加硫ゴ
ムシートを積層した後加熱して比較複合体3を作製し
た。また、実施例2において、未加硫ゴムシートを16
0℃で20分間加熱して加硫させたものを使用した以外
は、同様に未加硫のプレプレグを積層した後加熱して比
較複合体4を作製した。これら比較複合体3,4の接着
性を評価した結果、いずれも接着性は×であった。
熱し硬化させたものを使用した以外は、同様に未加硫ゴ
ムシートを積層した後加熱して比較複合体3を作製し
た。また、実施例2において、未加硫ゴムシートを16
0℃で20分間加熱して加硫させたものを使用した以外
は、同様に未加硫のプレプレグを積層した後加熱して比
較複合体4を作製した。これら比較複合体3,4の接着
性を評価した結果、いずれも接着性は×であった。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、ビスマレイミド樹脂成
形材料を未硬化の状態で、他方、NBR又はCSMを含
有するゴムシートを未加硫状態で積層加熱し、上記樹脂
成形材料を硬化させると同時にゴムシートを加硫させる
ことにより、両者が強固に接着した複合体を得ることが
できる。
形材料を未硬化の状態で、他方、NBR又はCSMを含
有するゴムシートを未加硫状態で積層加熱し、上記樹脂
成形材料を硬化させると同時にゴムシートを加硫させる
ことにより、両者が強固に接着した複合体を得ることが
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 65/70 B32B 1/00 - 35/00 C08J 5/12
Claims (1)
- 【請求項1】 ビスマレイミド樹脂からなる未硬化の成
形材料と、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム
又はクロルスルホン化ポリエチレンゴムを含有する未加
硫のゴムシートとを積層した後加熱して接着一体化する
ビスマレイミド樹脂とゴムとの接着複合体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03074692A JP3308578B2 (ja) | 1992-02-18 | 1992-02-18 | ビスマレイミド樹脂とゴムとの接着複合体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03074692A JP3308578B2 (ja) | 1992-02-18 | 1992-02-18 | ビスマレイミド樹脂とゴムとの接着複合体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05220845A JPH05220845A (ja) | 1993-08-31 |
JP3308578B2 true JP3308578B2 (ja) | 2002-07-29 |
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ID=12312249
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03074692A Expired - Fee Related JP3308578B2 (ja) | 1992-02-18 | 1992-02-18 | ビスマレイミド樹脂とゴムとの接着複合体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3308578B2 (ja) |
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---|---|---|---|---|
CN111040163B (zh) * | 2019-11-29 | 2022-09-16 | 航天特种材料及工艺技术研究所 | 一种双马来酰亚胺树脂、热压罐成型用气囊及其制备方法 |
-
1992
- 1992-02-18 JP JP03074692A patent/JP3308578B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05220845A (ja) | 1993-08-31 |
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