JP3307617B2 - 網点またはイメージデータの調整方法、イメージデータの調整プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体および電子殖版装置 - Google Patents

網点またはイメージデータの調整方法、イメージデータの調整プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体および電子殖版装置

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JP3307617B2 JP26214899A JP26214899A JP3307617B2 JP 3307617 B2 JP3307617 B2 JP 3307617B2 JP 26214899 A JP26214899 A JP 26214899A JP 26214899 A JP26214899 A JP 26214899A JP 3307617 B2 JP3307617 B2 JP 3307617B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、網点またはイメー
ジデータの調整方法、イメージデータの調整プログラム
を記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体および
電子殖版装置に係り、特にラスタ・イメージ・プロセッ
サによりビットマップ形式に形成されたイメージデータ
に含まれる網点の調整を行うものに関する。
【0002】
【従来の技術】印刷物の原稿作成から印刷に至るまでの
工程は、近年、イメージデータをコンピュータによりデ
ジタル化し、このデジタルデータを印刷に用いることが
一般化している。デジタルデータを用いた工程は、概ね
以下に述べるようなものである。
【0003】すなわち、図5に示すように、まず、DT
P(Desktop Publishing)40において印刷原稿をデジ
タルデータとして作成する。なお、DTPはデジタルデ
ータを作成するソフトウェアを指す場合と、デジタルデ
ータを作成するための専用装置を指す場合とがある。次
に、RIP(Raster Image Processing)42により、
イメージデータファイルの画像を印刷用の網点で構成さ
れる画像に展開(RIP展開)し、これをビットマップ
形式(TIFF)のファイルとして保存する。具体的に
は、文字の場合ならば、図6に示すように、アウトライ
ンフォント(ベクトルデータ)からなる文字をビットマ
ップフォント(網点)からなる文字に変換する処理であ
る。
【0004】次に、イメージセッタ46により、ビット
マップ形式のファイルから刷版を作成するためのフィル
ム48を作成する。次に、フィルム48の面付を行った
後に版に画像を焼き付けて刷版52を作成する。あるい
は、この方法とは別に、CTP(Conputer to Plate)
50により直接刷版52を作成する。そして、作成した
刷版52を用いて印刷機54で印刷を行い、印刷物56
を得る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述の工程
においては、印刷物56を所定の品質をものとするため
に、いきなり本刷りを行うことはせず、まず校正用刷版
を作成して校正刷りを行っている。校正刷りの結果、色
合い等の変更が必要な場合は、矢印Bに示すように、再
びDTP40の工程に戻って、元のイメージデータファ
イルの色合い等を調整し、続いて上記の各工程を実行し
て再び校正刷りを行う。そして、このような校正を繰り
返して所定の品質を満足するものとなった時に本刷りを
行う。
【0006】しかしながら、上記のような校正のための
工程を繰り返すと、DTPに続くすべての工程を繰り返
すことになり、本刷りに至るまでに相当な作業時間を要
することになる。また、DTP40の所在地に対して、
印刷機54が遠隔地にある場合も多く、DTP40のオ
ペレータと印刷機54のオペレータとの意志疎通を十分
に行えないことも作業時間を要する原因となっている。
【0007】そこで本発明は、上記従来技術に係る問題
点に着目し、RIP展開したビットマップ形式のファイ
ルのイメージを直接調整することにより、DTPの工程
に戻る必要のない網点またはイメージデータの調整方
法、イメージデータの調整プログラムを記録したコンピ
ュータ読み取り可能な記録媒体および電子殖版装置を提
供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明において
は、上記した課題を解決するための手段として、イメー
ジデータを構成し小さなドットの集合体として前記イメ
ージデータの階調に対応する大きさに生成されている
点の調整方法において、メモリ上の前記網点および前記
網点とは異なる網点を構成するドットの論理和または積
を論理演算手段により求め、前記論理和または積に適合
するドットにより新たな網点を生成し、前記網点を前記
新たな網点に置換することにより階調を調整可能とし
【0009】また、上記した網点の調整方法において、
前記異なる網点は、前記網点を所定の方向に所定のドッ
ト数分平面移動して生成された仮想網点からなる構成と
した。なお、網点の平面移動は、イメージデータ上にお
いて当該網点に隣接する網点に接するもしくは重なるこ
とのない範囲で行うことが望ましい。
【0010】また、上記した網点の調整方法において、
前記異なる網点は、前記網点を同一平面上の複数の方向
に所定のドット数分移動して生成された複数の仮想網点
からなる構成とした。また、上記した網点の調整方法に
おいて、前記異なる網点は、前記網点を2次元座標の原
点に配置し、前記網点をX軸上の正方向とY軸上の正方
向と正方向の前記X、Y軸のなす角度を等分する線上と
に前記網点を所定のドット数シフトして生成された3つ
の仮想網点からなる構成とした。
【0011】また、上記した網点の調整方法において、
前記異なる網点は、前記網点を2次元座標の原点に配置
し、前記網点をX軸上とY軸上との前記X、Y軸のなす
角度を等分する線上とに前記網点を正負両方向に所定の
ドット数シフトして生成された8つの仮想網点からなる
構成とした。
【0012】さらに、ラスタ・イメージ・プロセッサに
よりビットマップ形式に形成されたイメージデータの調
整方法において、前記イメージデータの調整対象領域に
含まれイメージデータの階調に対応する大きさに生成さ
れている網点をメモリに格納し、前記網点を、所定の方
向と、前記所定の方向と直行する方向と、前記所定の方
向および前記直行する方向がなす角度を2分する方向
と、に前記網点を所定ドット数シフトして、第1、第2
および第3の仮想網点を生成し、論理演算手段により前
記網点、前記第1、前記第2および前記第3の仮想網点
を構成する各ドットの論理和または積を求め、当該論理
和または積に適合するドットにより第1または第2の調
整用網点を生成し、前記メモリの前記網点を前記第1ま
たは前記第2の調整用網点と置換することにより、前記
網点の大きさを変えて階調を調整する構成とした。
【0013】さらに、ラスタ・イメージ・プロセッサに
よりビットマップ形式に形成されたイメージデータの調
整プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記
録媒体において、前記イメージデータの調整対象領域に
含まれイメージデータの階調に対応する大きさに生成さ
れている網点をメモリに格納し、前記網点を、所定の方
向と、前記所定の方向と直行する方向と、前記所定の方
向および前記直行する方向がなす角度を2分する方向
と、に前記網点を所定ドット数シフトして、第1、第2
および第3の仮想網点を生成し、論理演算手段により前
記網点、前記第1、前記第2および前記第3の仮想網点
を構成する各ドットの論理和または積を求め、当該論理
和または積に適合するドットにより第1または第2の調
整用網点を生成し、前記メモリの前記網点を前記第1ま
たは前記第2の調整用網点と置換することにより、前記
網点の大きさを変えて階調をする構成とした。
【0014】くわえて、電子殖版装置において、ラスタ
・イメージ・プロセッサによりビットマップ形式に形成
されたイメージデータを読み込み可能な画像メモリと、
前記画像メモリに読み込まれた画像を表示する手段と、
前記イメージデータの調整対象領域を指定する手段と、
前記調整対象領域内にてイメージデータの階調に対応す
る大きさに生成されている網点を、所定の方向と、前記
所定の方向と直行する方向と、前記所定の方向および前
記直行する方向がなす角度を2分する方向と、に前記網
点を所定ドット数シフトして、第1、第2および第3の
仮想網点を生成する手段と、前記網点、前記第1、前記
第2および前記第3の仮想網点を構成する各ドットの論
理和または積を演算する手段と、前記論理和または積に
適合するドットにより第1または第2の調整用網点を生
成し、前記メモリの前記網点を前記第1または前記第2
の調整用網点と置換する手段と、を少なくとも有してイ
メージデータの階調を調整可能とした
【0015】
【作用】上記した、メモリ上の前記網点および前記網点
とは異なる網点を構成するドットの論理和または積を論
理演算手段により求め、前記論理和または積に適合する
ドットにより新たな網点を生成し、メモリ上の前記網点
を前記新たな網点に置換する構成にしたので、異なる網
点の大きさや、元の網点に対する位置や大きさを適宜変
更することにより、新たな網点の大きさや形状を自在に
変更することができる。よって、RIP展開されたビッ
トマップ形式のイメージデータに含まれる網点の大きさ
や形状を自在に変更でき、RIP展開以前のイメージデ
ータの修正までさかのぼらずに校正印刷を行うことが可
能となる。
【0016】また、上記の構成において、前記異なる網
点は、前記網点を所定の方向に所定のドット数分平面移
動して生成された仮想網点からなるものとしたので、元
の網点に対する仮想網点の位置設定の手順が簡易なもの
となる。また、上記の構成において、前記異なる網点
は、前記網点を同一平面上の複数の方向に所定のドット
数分移動して生成された複数の仮想網点からなるものと
したので、元の網点に対する新たな網点の大きさや位置
をより自由に設定することが可能である。
【0017】また、上記の構成において、前記異なる網
点は、前記網点を2次元座標の原点に配置し、前記網点
をX軸上の正方向とY軸上の正方向と正方向の前記X、
Y軸のなす角度を等分する線上とに前記網点を所定のド
ット数シフトして生成された3つの仮想網点からなるも
のとしたので、新たな網点の形状を、網点の形状として
一般的に用いられている円形状に近づけることが容易に
できる。また、上記の構成において、前記異なる網点
は、前記網点を2次元座標の原点に配置し、前記網点を
X軸上とY軸上との前記X、Y軸のなす角度を等分する
線上とに前記網点を正負両方向に所定のドット数シフト
して生成された8つの仮想網点からなるものとしたの
で、新たな網点の形状を、網点の形状として一般的に用
いられている円形状に相当程度近似させることができ
る。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施形態を添付し
た図面に従って詳細に説明する。なお、前記従来技術に
おいて説明した部分については、同一の符号を付してそ
の説明を省略する。図1は、本発明の実施の形態におけ
る網点の調整方法の概略を示す説明図であり、(1)は
仮想網点の設定方法を示す説明図であり、(2)は網点
を構成するドットの増減の状態を示す説明図である。ま
た、図2は、本発明の実施の形態における電子殖版装置
の概略を示すブロック図である。また、図3は、本発明
の実施の形態における網点の調整方法の概略を示すフロ
ー図である。また、図4は、本発明の実施の形態におけ
るDTPから印刷までの流れを示す説明図である。
【0019】最初に網点について簡単に説明する。網点
は、人間が視認しにくいほど小さな点であり、主として
円形、場合により四角形を呈する点として形成されてい
る。その大きさは100段階ほどある。また、一定面積
内に配置される網点の数は、その大きさに関係なく一定
である。これら100段階の大きさの網点は、それぞれ
の大きさに応じて原稿となる画像の階調と対応づけられ
ている。
【0020】具体的には、写真、文字などの原稿となる
画像を多数の区画に等分し、各区画に含まれる画像の階
調を濃淡(明暗)に応じて100階調に分ける。そし
て、元の画像をそれぞれの階調に対応する大きさの網点
に変換し、大きさの異なる100段階の網点を各区画ご
とに等間隔に配置し、かつ各区画の網点の密度を同一
(同一個数)にすることにより、写真等の連続的な階調
の変化を表現できるようにしたものである。なお、網点
は、デジタルデータとして扱われる場合には、それぞれ
の網点を極めて小さなドット(点)の集合体から構成さ
れるものとしている。ドットはそれぞれ同じ大きさを有
するので、網点の大きさとその網点を構成するドット数
とは比例する。
【0021】ところで、写真等を印刷するのに使われる
紙は、通常白または白に近い色であるが、例えば、この
紙に白黒写真を印刷する場合、濃淡を濃く(黒っぽく)
したい部分には、大きな黒い網点を配置しすることによ
り、紙の表面がこれらの網点群で塗りつぶされる、また
は塗りつぶしたのに近い状態になり、人間の視覚上濃い
ものとして認識される。逆に淡く(白っぽく)したい部
分には、小さな黒い網点を配置しすることにより、紙の
地色が多く現れるので、人間の視覚上淡いものとして認
識される。
【0022】また、カラー印刷をする場合は、通常、色
材の3原色である「シアン」(Cyan、以下「C」で表
す)、「マゼンタ」(Magenta、以下「M」で表す)、
「イエロー」(Yellow、以下「Y」で表す)、およびブ
ラック(Black、以下「K」で表す)の4色の網点を使
う。これは、3原色を混合することですべての色を表す
ことができると言う減色混合の理論に基づくものであ
り、3原色にくわえて、深みのある黒を表現するために
ブラックを使う。原稿の画像をこれら4色にカラー分解
することにより、これらの色に応じた網点の大きさを割
り出し、4色の網点を並べ配して印刷することにより、
画像の色彩を表現することができる。
【0023】続けて、本発明の実施の形態について説明
する。本発明の実施の形態に係る電子殖版装置は、後述
する方法により、網点の大きさ、形状を調整することで
ビットマップ形式に形成されたイメージデータの調整を
行うものである。すなわち、図2に示すように、電子殖
版装置10は、TIFFファイルからイメージデータを
取り込み格納する画像メモリ14と、画像メモリ14に
格納されたイメージデータを表示するディスプレイ16
と、後述する論理演算処理により網点の調整等を行うC
PU18とを有する。さらに、CPU18からの命令に
より各種データを記憶、消去するとともに、画像メモリ
14との間でイメージデータの受け渡しが可能なメモリ
20と、イメージデータの調整対象領域の指定や、電子
殖版装置1の操作を可能にする入力手段としてのマウス
22、キーボード24とを有する。この構成により、T
IFFファイル12から取り込まれたイメージデータの
網点の調整を行う。
【0024】なお、取り込むイメージデータのファイル
形式は、TIFFに限られるものでなく、ビットマップ
形式のものであるならばBMPなどでも良い。また、T
IFファイル12の読み込みは、FDからFDDを介し
て読み込むものとしても良く、Ethernetなどの
ネットワークを介して読み込むものとしても良い。ま
た、調整前後のイメージデータを保存するために、MO
Dなどの外部記憶手段を設けることが好ましい。また、
イメージセッタ等30へのイメージデータの受け渡し作
業を省略可能にするために、電子殖版装置とイメージセ
ッタ等30とを一体化に設け、イメージデータを1つの
外部記憶手段で共有するものとしても良い。
【0025】次に、上記の電子殖版装置における網点の
具体的な調整方法について述べる。デジタルデータ化さ
れた網点は、前述したように、極めて小さなドットの集
合として生成されている。そこで、本発明は、調整対象
となる網点に対して仮想網点を用意し、調整対象となる
網点に仮想網点を所定の距離ずらして重ね合わせ、重ね
合わせた状態における2つの網点のドットの論理和また
は積を求め、論理和または積に適合するドットから新た
な網点を生成ようにしたものである。
【0026】すなわち、図1(1)に示すように、ま
ず、調整対象となる元の網点Aにおいて、元の網点Aを
1ドット分矢印bの方向にシフトした仮想網点Bを生成
する。次に、元の網点Aを1ドット分矢印cの方向にシ
フトした仮想網点Cを生成する。次に、元の網点Aを1
ドット分矢印dの方向にシフトした仮想網点Dを生成す
る。このようにして生成された仮想網点B、C、Dを元
の網点Aに重ね合わせる。重ね合わされた元の網点Aお
よび仮想網点B、C、Dは、それぞれ1ドット分ずつず
れたものとなる。
【0027】そして、重ね合わされた元の網点Aおよび
仮想網点B、C、Dにおいて、これらの網点を構成する
ドットの論理和(OR)を算出し、これに適合するもの
を表すと、図1(2)の(A)に示すものとなる。すな
わち、元の網点Aを構成するドット1に対して、網点A
と仮想網点BのORで付加されるドット2Bと、網点A
と仮想網点CのORで付加されるドット2Cと、網点A
と仮想網点DのORで付加されるドット2Dとが加わっ
たものになる。これらのドットの総数は、元の網点Aを
構成するドット1の総数よりも多くなる。よって、論理
和に適合するドット全体で新たな網点を生成すれば、こ
の新たな網点は網点Aよりも大きなものとなる。
【0028】逆に、重ね合わされた元の網点Aおよび仮
想網点B、C、Dにおいて、これらの網点を構成するド
ットの論理積(AND)を算出し、これに適合するもの
を表すと、図1(2)の(B)に示すものとなる。すな
わち、元の網点Aを構成するドット1に対して、論理積
に適合せずに除外されるドット3が出現する。元の網点
Aを構成するドット1からドット3を除外すれば、残っ
たドット1の総数は、元のドット1の総数よりも少なく
なる。よって、論理積に適合するドット全体で新たな網
点を生成すれば、この新たな網点は網点Aよりも小さな
ものとなる。さらに、以上の説明においてはb、c、d
の方向に1ドットずつシフトするものとしたが、シフト
するドット数を増やし、上記の論理和または積を求めれ
ば、より大きな、あるいはより小さな網点を生成するこ
とが可能となる。
【0029】そこで、ビットマップ形式のイメージデー
タにおいて、調整対象となる領域、つまり網点の大きさ
を調整する領域を予め設定しておき、その領域に含まれ
る各網点に対してそれぞれ仮想網点を生成し、元の網点
と仮想網点との論理和または積を求め、その論理和また
は積に適合する新たな網点を生成し、元の網点を新たな
網点に置換すれば網点の大きさを調整することが可能と
なる。前述したように、カラーイメージにおいては、C
MYKの4色、あるいはメタリックカラーやロゴ等で指
定された色に対応する網点が存在するが、それぞれの色
の網点の大きさを適宜調整すれば、そのカラーイメージ
の彩度や明度を自在に調整することが可能となる。
【0030】なお、図(1)のものにおいては、元の網
点を3方向にシフトし、3つの仮想網点を生成するもの
とした。これは、3つの仮想網点を生成し、これらと元
の網点との論理和または積を求める場合、新たに生成さ
れる網点が元の網点の形状に近似したものになるからで
ある。さらに、元の網点に対する近似度を高めたい場合
は、仮想網点の数を8つなどさらに多くすることが好ま
しい。すなわち、元の網点を中心としてその周囲に45
度間隔で所定のドット数シフトすると、元の網点を取り
囲む8つの仮想網点が生成される。そこで、これら8つ
の網点と元の網点との論理和または積を求めれば、元の
網点により近似した新たな網点を生成することができ
る。
【0031】また、元の網点に対して異形となる網点が
必要な場合、例えば新たな網点を印刷品質の検査の目印
や、何らかの情報伝達のための符号とする場合などは、
仮想網点の数は1つないし2つ、あるいはそれ以外の数
としても良い。例えば仮想網点の数を1つとした場合、
新たな網点の形状は、論理和を求めた場合は略だるま形
状となり、論理積を求めた場合は略楕円形状にすること
なり、元の網点の形状と異なる形状の網点を生成するこ
とが容易にできる。さらに、仮想網点を3つとする場合
でも、それぞれの仮想網点のシフトするドット数を異な
るものとすることにより、異形となる網点を生成するこ
とができる。よって、本発明の網点の調整方法によれ
ば、網点の大きさばかりでなく、形状の調整も非常に容
易にできる。ひいては、イメージデータ全体についても
明度等の調整を自在に行うことができる。
【0032】次に、上述の電子殖版装置を用いた網点の
調整手順について図3に従って説明する。まず、電子殖
版装置10に読み込んだTIFFファイルに含まれるイ
メージデータのうち、どのイメージデータを調整の対象
とするか、マウス22またはキーボード24で指定する
(S100)。なお、この際TIFFファイルに含まれ
る各イメージデータについてディスプレイ16にサムネ
イル等を表示するようにすることが好ましい。
【0033】次に、調整対象とするイメージデータにお
いて、どの色(CMYKまたはメタリックカラー等)を
調整の対象とするか、マウス22またはキーボード24
で指定する(S102)。次に、調整対象色のイメージ
データを画像メモリ14に読み込んでディスプレイ16
に表示する(S104)。
【0034】次に、ディスプレイ16に表示されたイメ
ージデータの色調整対象領域をマウス22またはキーボ
ード24を操作することによりディスプレイ16上で指
定する(S106)。次に、マウス22またはキーボー
ド24から色の増減量を指定する(S108)。なお、
網点の形状の変更のみが必要な場合は、色の増減量を指
定せず、網点形状の変更の有無と変更後の形状について
指定できるようにすることが好ましい。
【0035】次に、CPU18において、色の増量の指
定があった場合はS112に進み、色の減量の指定があ
った場合、つまり色の増量の指定がない場合はS114
に進む(S110)。そして、色の増量の指定があった
場合は、色調整領域の網点について増量に応じた拡大が
できるように仮想網点をシフトし、元の網点と仮想網点
との論理和の演算を行い、論理和に応じた新たな網点を
生成し、元の網点と置換する(S112)。逆に、色の
増量の指定を指定がない場合は、色調整領域の網点につ
いて減量に応じた縮小ができるように仮想網点をシフト
し、元の網点と仮想網点との論理積の演算を行い、論理
積に応じた新たな網点を生成し、元の網点と置換する
(S114)。
【0036】次に、新たな網点に置換されて調整を終え
たイメージデータをTIFFファイルに読み込んで古い
イメージデータを上書きする(S116)。次に、さら
に、別な色について調整を継続する場合はS102に戻
り、別な色について調整を行わない場合は処理を終了す
る(S118)。
【0037】以上の手順によりイメージデータの調整を
行うことが可能となる。なお、上記の手順に代えて、同
時に複数の色について色の増減量を指定し、指定された
色について連続的に色の増減処理を行うものとしても良
い。また、色の増減と網点の形状の変更とを同時に行え
るようにしても良い。
【0038】したがって、従来技術においては、図5に
示したように、印刷物56の校正を行う場合に矢印Bに
示されるようにDTPにまで遡って調整作業を行う必要
があるのに対し、以上説明した電子殖版装置によれば、
図4に示すように、矢印Aにに示す流れ、すなわち電子
殖版装置10において当初のTIFFファイルのイメー
ジデータを直接調整できる。よって、校正の工程におい
てはDTPおよびRIPの工程が不要となり、DTP4
0の所在地に対して、印刷機54が遠隔地にある場合で
もスムーズに作業を行うことが可能となる。
【0039】なお、上述した電子殖版装置の網点調整の
方法をプログラムとして記録媒体に記録し、パーソナル
コンピュータやグラフィックワークステーションに適宜
インストールして使用するものとしても良い。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明において
は、イメージデータを構成し小さなドットの集合体とし
て前記イメージデータの階調に対応する大きさに生成さ
れている網点の調整方法において、メモリ上の前記網点
および前記網点とは異なる網点を構成するドットの論理
和または積を論理演算手段により求め、前記論理和また
は積に適合するドットにより新たな網点を生成し、メモ
リ上の前記網点を前記新たな網点に置換することにより
階調を調整可能としたので、RIP展開したイメージデ
ータを直接調整することが可能となり、印刷物の校正作
業等の作業効率を著しく改善することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における網点の調整方法の
概略を示す説明図であり、(1)は仮想網点の設定方法
を示す説明図であり、(2)は網点を構成するドットの
増減の状態を示す説明図である。
【図2】本発明の実施の形態における電子殖版装置の概
略を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態における網点の調整方法の
概略を示すフロー図である。
【図4】本発明の実施の形態におけるDTPから印刷ま
での流れを示す説明図である。
【図5】従来技術におけるDTPから印刷までの流れを
示す説明図である。
【図6】文字のRIP展開を示す説明図である。
【符号の説明】
1 元の網点Aを構成するドット 2B 網点Aと仮想網点BのORで付加されるドット 2C 網点Aと仮想網点CのORで付加されるドット 2D 網点Aと仮想網点DのORで付加されるドット 3 除外されるドット 10 電子殖版装置 12 TIFFファイル 14 画像メモリ 16 ディスプレイ 18 CPU 20 メモリ 22 マウス 24 キーボード 30 イメージセッタ等 40 DTP 42 RIP 44 TIFFファイル 46 イメージセッタ 48 フィルム 50 CTP 52 刷版 54 印刷機 56 印刷物 A 元の網点 B 仮想網点 C 仮想網点 D 仮想網点

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イメージデータを構成し小さなドットの
    集合体として前記イメージデータの階調に対応する大き
    さに生成されている網点の調整方法において、 メモリ上の前記網点および前記網点とは異なる網点を構
    成するドットの論理和または積を論理演算手段により求
    め、 前記論理和または積に適合するドットにより新たな網点
    を生成し、 前記網点を前記新たな網点に置換することにより階調を
    調整可能としたことを特徴とする網点の調整方法。
  2. 【請求項2】 前記異なる網点は、前記網点を所定の方
    向に所定のドット数分平面移動して生成された仮想網点
    からなることを特徴とする請求項1に記載の網点の調整
    方法。
  3. 【請求項3】 前記異なる網点は、前記網点を同一平面
    上の複数の方向に所定のドット数分移動して生成された
    複数の仮想網点からなることを特徴とする請求項1に記
    載の網点の調整方法。
  4. 【請求項4】 前記異なる網点は、前記網点を2次元座
    標の原点に配置し、前記網点をX軸上の正方向とY軸上
    の正方向と正方向の前記X、Y軸のなす角度を等分する
    線上とに前記網点を所定のドット数シフトして生成され
    た3つの仮想網点からなることを特徴とする請求項1に
    記載の網点の調整方法。
  5. 【請求項5】 前記異なる網点は、前記網点を2次元座
    標の原点に配置し、前記網点をX軸上とY軸上との前記
    X、Y軸のなす角度を等分する線上とに前記網点を正負
    両方向に所定のドット数シフトして生成された8つの仮
    想網点からなることを特徴とする請求項1に記載の網点
    の調整方法。
  6. 【請求項6】 ラスタ・イメージ・プロセッサによりビ
    ットマップ形式に形成されたイメージデータの調整方法
    において、 前記イメージデータの調整対象領域に含まれイメージデ
    ータの階調に対応する大きさに生成されている網点をメ
    モリに格納し、 前記網点を、所定の方向と、前記所定の方向と直行する
    方向と、前記所定の方向および前記直行する方向がなす
    角度を2分する方向と、に前記網点を所定ドット数シフ
    トして、第1、第2および第3の仮想網点を生成し、 論理演算手段により前記網点、前記第1、前記第2およ
    び前記第3の仮想網点を構成する各ドットの論理和また
    は積を求め、当該論理和または積に適合するドットによ
    り第1または第2の調整用網点を生成し、前記メモリの
    前記網点を前記第1または前記第2の調整用網点と置換
    することにより、前記網点の大きさを変えて階調を調整
    することを特徴とするイメージデータの調整方法。
  7. 【請求項7】 ラスタ・イメージ・プロセッサによりビ
    ットマップ形式に形成されたイメージデータの調整プロ
    グラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体
    において、 前記イメージデータの調整対象領域に含まれイメージデ
    ータの階調に対応する大きさに生成されている網点をメ
    モリに格納し、 前記網点を、所定の方向と、前記所定の方向と直行する
    方向と、前記所定の方向および前記直行する方向がなす
    角度を2分する方向と、に前記網点を所定ドット数シフ
    トして、第1、第2および第3の仮想網点を生成し、 論理演算手段により前記網点、前記第1、前記第2およ
    び前記第3の仮想網点を構成する各ドットの論理和また
    は積を求め、当該論理和または積に適合するドットによ
    り第1または第2の調整用網点を生成し、前記メモリの
    前記網点を前記第1または前記第2の調整用網点と置換
    することにより、前記網点の大きさを変えて階調を調整
    することを特徴とするイメージデータの調整プログラム
    を記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  8. 【請求項8】 ラスタ・イメージ・プロセッサによりビ
    ットマップ形式に形成されたイメージデータを読み込み
    可能な画像メモリと、 前記画像メモリに読み込まれた画像を表示する手段と、 前記イメージデータの調整対象領域を指定する手段と、 前記調整対象領域内にてイメージデータの階調に対応す
    る大きさに生成されている網点を、所定の方向と、前記
    所定の方向と直行する方向と、前記所定の方向および前
    記直行する方向がなす角度を2分する方向と、に前記網
    点を所定ドット数シフトして、第1、第2および第3の
    仮想網点を生成する手段と、 前記網点、前記第1、前記第2および前記第3の仮想網
    点を構成する各ドットの論理和または積を演算する手段
    と、 前記論理和または積に適合するドットにより第1または
    第2の調整用網点を生成し、前記メモリの前記網点を前
    記第1または前記第2の調整用網点と置換する手段と、 を少なくとも有してイメージデータの階調を調整可能と
    したことを特徴とする電子殖版装置。
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