JP3307568B2 - プログラム式表示装置 - Google Patents

プログラム式表示装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、工業用あるいは
家庭用など各種のプログラム式表示装置であって、特に
音響を発生するものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来この種の表示装置は、ディスプレイ
上にグラフや図形を使用して表示動作を行うことによ
り、視覚に訴えた表示動作を行うものが一般的である。
また、ディスプレイに表示すべきテキスト内容を音声で
表示することにより、聴覚に訴えた表示が行えるものも
提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た音声表示は何れも、ディスプレイ上に表示すべき文字
情報の全体あるいはその一部を単に音声化して表示する
ものであり、変化に富んだ表示をすることは難しい。
【0004】本発明はかかる問題に鑑みてなされたもの
であって、簡単な設定でイベントの発生に即応した音声
表示が行えるプログラム式表示装置を提供することを目
的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明にかかるプログラ
ム式表示装置22は、図1にその全体的な構成を概略的
に示す如く、所定の外部装置10と通信路12を介して
接続され、その通信路12を通じて外部装置10と例え
ば状態データ記憶手段32との間でデータの受け渡しを
可能とするデータ通信手段14と、処理すべき動作内容
を特定する参照情報を含む複数の処理指示語を記憶可能
とする事象データ記憶手段16と、その事象データ記憶
手段16に備えた処理指示語を解読し、各処理指示語で
参照される例えば状態データ記憶手段32内の状態デー
タ等の各種情報に対応した表示のための信号出力を行う
表示制御手段18と、その表示制御手段18からの信号
入力と連動して所定の表示動作を行う表示手段20とを
備えている。
【0006】上記した表示手段20は、視覚に対する表
示動作を可能とするディスプレイ24と、聴覚に対する
表示動作を可能とする音響発生部26とを備えるととも
に、その音響発生部26が、処理指示語が参照する例え
ば音響データ記憶手段34内に格納した音声データに対
応した音声による表示を可能とすることを特徴とする。
【0007】上記したディスプレイ24は、その表示画
面上における指示座標および指示時期を個別に検出可能
とするタッチパネル42の様な指示入力手段30を備
え、上記した処理指示語は、指示入力手段30を介した
表示画面上の指示座標を特定する座標情報と、表示画面
上の指示時期に対応した指示時期情報とを備えるととも
に、図6(a)で例示する如く、少なくとも表示画面上
の指示開始時期と終了時期とを個別に検出可能とし、各
時期に対応して互いに異なった内容の音声表示を行う様
に構成することが可能である。
【0008】上記した処理指示語は、図6(b)に例示
する如く、指示入力部30における指示開始時期から指
示終了時期までの指示期間τ’が設定値τを下回る場合
には、音声出力動作を行わない様に構成してもよい。
【0009】
【発明の効果】本発明は上記の如く、表示画面に対する
1回の指示入力に対して複数種類の制御信号を出力さ
せ、各信号に対応させて異なった音声表示を行うことに
より、簡単な設定で変化に富んだ表示動作が実現でき
る。
【0010】
【発明の実施の形態】以下本発明を、プログラム式表示
装置に接続する外部装置として図2の様に工業用のPL
Cを使用した例に基づいて具体的な説明を行うが、外部
装置として汎用あるいは専用のコンピュータあるいはそ
の他の制御装置を使用したもの、あるいは家庭内におけ
る各種電気製品の動作を制御する装置にあっても、略同
様に実施できることは勿論である。更にプログラム式表
示装置の構成も一例であって、その構成が限定されるも
のではない。
【0011】プログラム式表示装置22は、PLC36
とともにターゲットシステム38の操作卓などに一体に
組み込み、あるいはそれ自身が独立して配備され、ター
ゲットシステム38に対する操作および表示盤として使
用されるものであって、後述する処理指示語を用いて各
種の設定あるいは制御動作を行なわせる。
【0012】ターゲットシステム38を制御するPLC
36は、CPUユニットやメモリユニットなどの必要と
する個別の機能毎に回路がユニット化され、各ユニット
を必要に応じて適宜増減可能に並列接続することによ
り、PLC36における全体として達成される機能を変
更可能とする従来と略同様な構成のものである。
【0013】また、ターゲットシステム38に対して入
出力される各種情報の格納場所が、制御あるいは表示す
べきターゲットシステム38上に備えたレベル計やリミ
ットスイッチの様な受動部品あるいはリレーやモータの
様な能動部品毎にメモリユニット上に確保され、入出力
されるデータが数値の様なワードデータに対してはワー
ドデバイスが、オンオフ情報の様なビットデータに対し
てはビットデバイスが指定されるとともに、各デバイス
に対して例えば「D100」の様な機種固有のデバイス
名を予め設定することにより、デバイス名の指定によっ
て格納場所を特定可能に必要なデータがメモリユニット
内に格納されている。
【0014】従って、PLC36の内外部からメモリユ
ニット内における任意のワードデバイスあるいはビット
デバイスに対してデバイス名を指定してアクセスするだ
けで、PLC36内の実際のアドレスを知ることなく、
ターゲットシステム38の対応位置を制御し或いはその
動作状態に関するデータが個別に取り出せる様にしてい
る。
【0015】プログラム式表示装置22はパソコン装置
と略同様の構成であって、図2に示す表示制御回路40
を備えるとともに、図3の如く、ディスプレイ24にお
ける表示画面28の前面を透明なタッチパネル42によ
り密着状態で覆い、タッチパネル42に対する押圧操作
による指示は、タッチパネルコントローラ44を介して
取り込まれて座標が解析され、テスト時、システム全体
としての運転開始前における初期設定時あるいは運転中
における指先による各種手動操作を可能とする。
【0016】ここでプログラム式表示装置22において
は、図3に例示する如く、表示内容に変更を要しないベ
ース画面46およびそのベース画面46上で形状変化や
点滅あるいは色変化させるスイッチ図形の様な機能部品
図形48を、必要とする表示単位毎に1つのファイル番
号Fを指定し格納しておく。
【0017】一方、図5の如く、事象データ用メモリ5
0a内に予め格納しておいた図4(a)で例示する処理
指示語Wを微小時間毎に間欠的に読み出し、各処理指示
語Wの事象名Nで特定される内容の動作をPLC36側
から通信コントローラ51を介して状態データ用メモリ
50bに取り出されたデータを参照しながら順次に実行
することにより、PLC36側のビットデバイスあるい
はワードデバイスの内容変化に即応して部品図形が変化
する表示動作が行われる。
【0018】すなわち処理指示語Wの基本的な構成は、
表示制御動作を実行すべきベース画面46のファイル番
号Fと、そのベース画面46上で実行すべき動作内容を
特定する事象名Nと、各実行事象毎に参照される1又は
複数のデータからなる参照情報rとを1組として備えて
いる。
【0019】例えば、図4(b)に示す処理指示語WT
は、タッチパネル42に対する押圧操作と連動して、状
態データ用メモリ50b内の所定ビット位置のデータを
反転可能とするものである。すなわち、ベース画面46
のファイル番号F1、タッチパネル42の操作を特定す
る例えば「T」から始まる事象名N1、タッチパネル4
2からの入力操作を有効とする入力座標範囲X・Y、タ
ッチパネル42の押し操作と連動してデータを書き換え
るべきビット位置Aを備えている。
【0020】更に図4(c)に示す処理指示語WLは、
上記したタッチパネル42の操作と連動して、対応位置
に所定の図形を表示可能とするものである。すなわち、
状態データ用メモリ50b内の所定ビット位置の変化に
対応して、ベース画面46上の所定位置に所定の機能部
品図形48を表示可能とするものであって、ベース画面
46のファイル番号F1、機能部品図形48の表示を特
定する例えば「L」から始まる事象名N2、機能部品図
形48の表示座標範囲X・Y、呼び出す部品図形を特定
するファイル番号FL、部品図形を表示時に参照する状
態データ用メモリ52内のビット位置Aを備えている。
【0021】そこで図5(a)の様に、座標範囲X・Y
と参照ビット位置Aとを一致させた2つの処理指示語W
L1・WT1を事象データ用メモリ50aに設定してお
く。また、状態データ用メモリ50bのビット位置Aの
データが「0」の場合、それをスイッチのオフ状態に予
め対応させておくと、PLC36ではスイッチ接点のオ
フ動作を行う。それと同時に、スイッチのオフ状態に対
応する部品図形のデータFLをグラフィック用メモリ5
0cから読み出し、ベース画面46上の座標範囲X・Y
に展開して表示する。
【0022】更に、タッチパネル42におけるスイッチ
形状の機能部品図形48の表示場所を押すと、タッチパ
ネル42用の処理指示語WTを検索し、タッチパネル4
2を介してなされた指示座標から該当の座標を含む範囲
を参照情報rとして有する処理指示語WTの有無を判定
する。
【0023】例えば、座標範囲X・Yの内の一点が押さ
れた場合、上記の様にして構成された処理指示語WT1
に対応するので、図5(b)に示す如く、該当のビット
位置Aにおけるデータ値を「0」から「1」に反転し、
PLC36により該当のスイッチ接点をオンさせる。そ
れと同時に、処理指示語WL1は参照ビットが「1」に
変化したことを判断し、機能部品図形48におけるスイ
ッチのオン状態に対応するデータFL’をグラフィック
用メモリ50cから読み出して該当の座標範囲X・Y上
に表示することにより、ディスプレイ24上に表示され
たスイッチ形状の機能部品図形48も、オフ状態からオ
ン状態へと変更されるのである。
【0024】本発明は、上記構成に加えて音響の発生手
段を備え、処理指示語を利用して所定の音響発生動作を
可能としたことを特徴とする。ここで音響発生手段は従
来と略同様の構成であって、予め音響データ用メモリ5
0c上にファイル名および格納アドレスを特定して複数
種類の音響データを記憶する一方、必要時期にその音響
データを音響発生部26に読み出し、音響発生部26に
備えたD/A変換器を介して音響データに対応した音響
信号を再生してその音響信号に対応した音響をスピーカ
56を通じて表示可能とする。
【0025】一方、上記した汎用的な処理指示語に加え
て、図4(d)に示す音響処理専用の処理指示語WSを
備えている。この処理指示語WSは、ベース画面46の
ファイル番号F1、音響の表示を特定する例えば「S」
から始まる事象名N3、呼び出す音響データを特定する
ファイル番号FS、音響データを表示時に参照する状態
データ用メモリ50b内のビット位置A、音響を参照ビ
ットAのオン時に対応して1回発生させるか、オン期間
中に対応して繰り返し表示するかを決定する表示モード
情報Mとから構成される。
【0026】ここで、例えば表示すべき音響データFS
として「スイッチがオンされました」という様なスイッ
チ操作と関連した内容の音声データを所定のフォーマッ
トで圧縮記憶する一方、表示モード情報Mを1回の音響
発生に設定するとともに、上記したタッチパネル42と
連動してオンされる番地に参照ビット位置Aを一致させ
た処理指示語WS1を事象データ用メモリ50aに記憶
しておく。
【0027】すると、上記したスイッチのオン操作と連
動してスイッチ形状が変化することにより視覚によって
操作状態が表示されるのと同時に、スイッチ操作がされ
た旨を示す音響が発生され、聴覚に訴えた表示がなされ
るのである。
【0028】なお、上記した音響発生部26を介して表
示される音響は、所定の意味を伴った人間の音声に限ら
ず、ベル音の様な単音、旋律を伴ったメロディ音、ある
いは動物の鳴声や人工的な合成音など、適宜変更して実
施できる。
【0029】更に、上記の様にスイッチ操作と連動して
音響を発生するのに代えて、エラーメッセージの表示画
面28上への表示時期の様な所定のイベントの発生を監
視しておき、そのイベントの発生と連動させてそのイベ
ントの内容に対応させた音響表示をさせることもでき
る。その場合にあっては、固定のメッセージを表示させ
るのに代えて、表示画面28上へ表示されるテキストデ
ータに基づいて、そのデータ内容を音声合成により表示
することもできる。
【0030】図6(a)に示す説明図は、図4(b)に
示すタッチパネル42に対する操作を処理するための処
理指示語の他の動作例を示すものであって、上記の様な
1回の操作毎にオンオフ状態が反転するトグル動作をさ
せるのに代えて、スイッチのオン操作中に対応してオン
状態を持続するが、オン操作をやめるとオフ状態に復帰
するインチング動作を可能とするものである。
【0031】更にスイッチ操作と連動してオンオフされ
るビットを、A、BおよびCの様に複数備えたことを特
徴とする。ここでビット位置Aは、図5の場合と略同様
に、スイッチがオン操作された期間中に対応してオンさ
せることにより、そのビット位置Aを参照してスイッチ
図形の表示、あるいはロボットアームの様なインチング
動作をさせるべき機器を駆動可能とすることにより、タ
ッチパネル42の押し操作中にのみ所定の動作が連続し
て行える様にする。
【0032】一方、ビット位置Bはスイッチのオン開始
時期に対応して所定の短時間だけオンさせ、ビット位置
Cは逆にスイッチのオフ時期に対応させて所定の短時間
だけオンさせる。
【0033】更に音響データとして、「機械が動作中で
危険です。」という様なスイッチのオン操作中に対応し
た音声データaに加えて、「スイッチがオンされまし
た」という様なスイッチ操作の開始を示す音声データ
b、「スイッチがオフされました」というようなスイッ
チ操作の終了を示す音声データcを予め記憶しておく。
【0034】そして、上記した音声データaをビット位
置Aに、音声データbをビット位置Bに、音声データc
をビット位置Cに各々対応させることにより、1回のス
イッチ操作に対応して複数種類の音声表示が簡易に行え
るのである。
【0035】図6(b)は更に他の実施例を示し、タッ
チパネル42に対するオン操作の継続時間が設定値τを
下回る場合にあっては、タッチパネル42の操作時期を
示すビット位置Aは反転せず、更に、ビット位置Aが反
転しない場合には操作の開始時を示すビット位置Bも反
転しない様に構成している。かかる構成により、誤って
スイッチ操作をしても不要な音響発生が未然に防止され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施するプログラム式表示装置の概略
的な構成を例示する説明図でる。
【図2】プログラム式表示装置の一例を示すブロック図
である。
【図3】表示画面の一例を示す説明図である。
【図4】処理指示語の構成を示す説明図であって、
(a)は処理指示語の基本的な構成、(b)はタッチパ
ネルを用いたデータ入力用の処理指示語の構成、(c)
は図形表示用の処理指示語の構成、(d)は音響発生用
の処理指示語の構成を各々示す。
【図5】図4に例示した処理指示語を使用したプログラ
ム式表示装置の動作手順を例示す説明図である。
【図6】タッチパネル操作用の処理指示語の動作の一例
を示す説明図である。
【符号の説明】
10 外部装置 12 通信路 14 データ通信手段 16 事象データ記憶手段 18 表示制御手段 20 表示手段 22 プログラム式表示装置 24 ディスプレイ 26 音響発生部 28 表示画面 30 指示入力手段 32 状態データ記憶手段 34 音響データ記憶手段 36 PLC 40 表示制御回路 42 タッチパネル 48 機能部品図形 50a 事象データ用メモリ 50b 状態データ用メモリ 50c 音響データ用メモリ 51 通信コントローラ 56 スピーカ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06F 3/02 G06F 3/14 G06F 3/033 G06F 3/16

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の外部装置(10)と通信路(1
    2)を介して接続され、該通信路(12)を通じて外部
    装置(10)側とデータの受け渡しを可能とするデータ
    通信手段(14)と、 処理すべき動作内容を特定する参照情報を含む複数の処
    理指示語を記憶可能とする事象データ記憶手段(16)
    と、 該事象データ記憶手段(16)に備えた処理指示語を解
    読し、各処理指示語で参照される情報に対応した表示を
    行う表示制御手段(18)と、 該表示制御手段(18)からの信号入力と連動して所定
    の表示動作を行う表示手段(20)と、該表示手段(20)に対する指示入力手段(30)と
    備えたプログラム式表示装置であって、前記 表示手段(20)は、視覚に対する表示動作を可能
    とするディスプレイ(24)と、聴覚に対する表示動作
    を可能とする音響発生部(26)とを備え 前記指示入力手段(30)は、前記ディスプレイ(2
    4)の表示画面(28)上における指示座標および指示
    時期を個別に検出可能とするものであり、 前記 音響発生部(26)前記 処理指示語が参照する音響データに対応した音響で
    あって、少なくとも前記指示入力手段(30)による指
    示開始時期と終了時期に対応して互いに異なった内容の
    音響表示を行うことを特徴とするプログラム式表示装
    置。
  2. 【請求項2】 前記音響発生部(26)は、 前記指示入力部(30)における指示開始時期から指示
    終了時期までの指示期間が設定値を下回る場合には音響
    出力動作を行わない 請求項1記載のプログラム式表示装
    置。
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