JP3307071B2 - 心拍変動波形解析方法及び装置 - Google Patents
心拍変動波形解析方法及び装置Info
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- JP3307071B2 JP3307071B2 JP08008394A JP8008394A JP3307071B2 JP 3307071 B2 JP3307071 B2 JP 3307071B2 JP 08008394 A JP08008394 A JP 08008394A JP 8008394 A JP8008394 A JP 8008394A JP 3307071 B2 JP3307071 B2 JP 3307071B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は心拍変動波形解析方法及
び装置に関し、特に心電図のR波(心室の収縮に対応す
る電位変化、周波数とも高く検出が容易な電圧パルス)
による心拍変動波形解析方法及び装置に関するものであ
る。なお、本発明は当然、心電図のR波の代用として脈
波、心音のピーク値等、心拍間隔を抽出し得るデータを
用いる場合にも適用可能なものである。
び装置に関し、特に心電図のR波(心室の収縮に対応す
る電位変化、周波数とも高く検出が容易な電圧パルス)
による心拍変動波形解析方法及び装置に関するものであ
る。なお、本発明は当然、心電図のR波の代用として脈
波、心音のピーク値等、心拍間隔を抽出し得るデータを
用いる場合にも適用可能なものである。
【0002】心拍のR波間隔より生成した心拍変動波形
の解析を行うことにより、心拍変動性指標(以下、HR
Vと略称することがある)と呼ばれる指標を得ることが
できる。
の解析を行うことにより、心拍変動性指標(以下、HR
Vと略称することがある)と呼ばれる指標を得ることが
できる。
【0003】このHRVは、交感・副交感神経系の活動
水準を反映しており、その周波数成分中の低周波(L
F)成分(又はMWSA成分と呼ばれる0.05〜0.15サイ
クル/ビートの周波数成分)、高周波(HF)成分(又
はRSA成分と呼ばれる0.15〜0.45サイクル/ビートの
周波数成分)のピークパワー値等を検討することで精神
的作業負荷、心的作業負荷、覚醒度、緊張度の定量化が
行える可能性が示唆されており、医学的に検討価値の高
い指標として知られている。
水準を反映しており、その周波数成分中の低周波(L
F)成分(又はMWSA成分と呼ばれる0.05〜0.15サイ
クル/ビートの周波数成分)、高周波(HF)成分(又
はRSA成分と呼ばれる0.15〜0.45サイクル/ビートの
周波数成分)のピークパワー値等を検討することで精神
的作業負荷、心的作業負荷、覚醒度、緊張度の定量化が
行える可能性が示唆されており、医学的に検討価値の高
い指標として知られている。
【0004】即ち、LF成分とは交換神経系を反映する
血圧変動性の成分が低周波であることから重要となって
いる成分であり、そのパワーは精神的緊張の増大、起立
性の刺激(姿勢の変化)などにより増大するものとして
認識されている。また、HF成分とは呼吸変動性の成分
が高周波であることからこのように称されるものであ
り、安静状態や睡眠中に高い値を示し緊張度の増大によ
り消失傾向に向かうことが知られているものである。
血圧変動性の成分が低周波であることから重要となって
いる成分であり、そのパワーは精神的緊張の増大、起立
性の刺激(姿勢の変化)などにより増大するものとして
認識されている。また、HF成分とは呼吸変動性の成分
が高周波であることからこのように称されるものであ
り、安静状態や睡眠中に高い値を示し緊張度の増大によ
り消失傾向に向かうことが知られているものである。
【0005】従って、被験者が安静状態に有るか否か、
言い換えれば覚醒度が低下しているか否かを容易に判定
できるHRV指標が望まれている。
言い換えれば覚醒度が低下しているか否かを容易に判定
できるHRV指標が望まれている。
【0006】
【従来の技術】この様なHRVに利用されるピークパワ
ー(パワースペクトル)値を求めるための従来の方法及
び装置について以下に説明する。
ー(パワースペクトル)値を求めるための従来の方法及
び装置について以下に説明する。
【0007】先ず、図11に示すように人体20に生体
用電極21〜23を張り付け、人体20の心臓活動に対
応する皮膚表面の電位を交流アンプ24により電極21
と23及び電極22と23の差電圧を求めて増幅し、出
力信号A,BとしてそれぞれA/D変換器25に送り、
ここでディジタル信号に変換した後、それぞれ演算部2
6に与えることにより、出力信号A−B間の電位差を図
12に示すような心電図として記録し且つそのパワース
ペクトル密度(PSD)を求めている。
用電極21〜23を張り付け、人体20の心臓活動に対
応する皮膚表面の電位を交流アンプ24により電極21
と23及び電極22と23の差電圧を求めて増幅し、出
力信号A,BとしてそれぞれA/D変換器25に送り、
ここでディジタル信号に変換した後、それぞれ演算部2
6に与えることにより、出力信号A−B間の電位差を図
12に示すような心電図として記録し且つそのパワース
ペクトル密度(PSD)を求めている。
【0008】この様な心電図のR波を用いて演算部26
がパワースペクトル値を求めるときの従来例が図13乃
至図17に示されている。
がパワースペクトル値を求めるときの従来例が図13乃
至図17に示されている。
【0009】図13においては、まず同図(1)におい
てR波ピーク時点を検出し、同図(2)に示すようにR
波ピーク時点からR−R間隔(以下、RRIと略称す
る)を計測する。例えば、同図(1)に示すようにR波
のピーク間隔RRI1が0.8秒であれば、同図(2)
に示すようにその間隔RRI1を「0.8」とする。
てR波ピーク時点を検出し、同図(2)に示すようにR
波ピーク時点からR−R間隔(以下、RRIと略称す
る)を計測する。例えば、同図(1)に示すようにR波
のピーク間隔RRI1が0.8秒であれば、同図(2)
に示すようにその間隔RRI1を「0.8」とする。
【0010】この様にして心拍に応じて生成されたR波
間隔RRIは、同図(3)に示すように直線補間するこ
とにより横軸を拍数とし縦軸をR波間隔RRIとした原
心拍振変動波形が生成される。
間隔RRIは、同図(3)に示すように直線補間するこ
とにより横軸を拍数とし縦軸をR波間隔RRIとした原
心拍振変動波形が生成される。
【0011】なお、以下、このRRI波形は後述する種
々の処理を施した心拍変動波形と区別するため、原心拍
変動波形と称する。
々の処理を施した心拍変動波形と区別するため、原心拍
変動波形と称する。
【0012】この様に生成したRRI波形により図示の
如く一定の区間だけ切り出してサンプリング周波数5Hz
でFFT演算(高速フーリエ変換演算)またはAR(自
己回帰モデル)などにより求めたパワースペクトル密度
が図14に示されている。
如く一定の区間だけ切り出してサンプリング周波数5Hz
でFFT演算(高速フーリエ変換演算)またはAR(自
己回帰モデル)などにより求めたパワースペクトル密度
が図14に示されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】この図14のパワース
ペクトル推定図から判るように、推定されたパワーの殆
どは0Hzを中心周波数とするドリフト成分であり、これ
は図13(3)に示す原心拍変動波形が多くの非周期性
成分を含んでいるためである。
ペクトル推定図から判るように、推定されたパワーの殆
どは0Hzを中心周波数とするドリフト成分であり、これ
は図13(3)に示す原心拍変動波形が多くの非周期性
成分を含んでいるためである。
【0014】この為、上述したようにHRVとして本来
の検討対象であるLF成分又はHF成分の確認が困難と
なる。
の検討対象であるLF成分又はHF成分の確認が困難と
なる。
【0015】上記のような周波数の解析法は周期的な変
動と定常的な不規則波形により構成された波形データの
解析を目的としており、FFT法はその典型で任意の周
期変動波形が単純な正弦波や余弦波の合成で表されるこ
とをその前提としている。
動と定常的な不規則波形により構成された波形データの
解析を目的としており、FFT法はその典型で任意の周
期変動波形が単純な正弦波や余弦波の合成で表されるこ
とをその前提としている。
【0016】従って、これらの解析法は0を中心として
±の変動を持ち、なお且つこの変動の総和が0となるよ
うな波形データに対してのみ有効であり、これに当ては
まらない波形データに対しては直流成分除去法等を施し
て解析の前提に当てはまるようにするための前処理が必
要である。
±の変動を持ち、なお且つこの変動の総和が0となるよ
うな波形データに対してのみ有効であり、これに当ては
まらない波形データに対しては直流成分除去法等を施し
て解析の前提に当てはまるようにするための前処理が必
要である。
【0017】図15は、この様な直流成分除去処理を施
したときのRRI波形を想定したものであり、同図
(1)は図13(3)に示したRRI波形に対応するも
のであるが、この波形から予め直流成分を除去すると同
図(2)に示すような0を中心として上下に変動する波
形となるが、図15(1)に示す区間Aで切り出したと
きのパワースペクトル値は図16に示すような特性とな
る。
したときのRRI波形を想定したものであり、同図
(1)は図13(3)に示したRRI波形に対応するも
のであるが、この波形から予め直流成分を除去すると同
図(2)に示すような0を中心として上下に変動する波
形となるが、図15(1)に示す区間Aで切り出したと
きのパワースペクトル値は図16に示すような特性とな
る。
【0018】この場合、区間A内の波形は線型的な推移
であるので、この区間Aの幅を半周期から1周期とする
周波数近傍に誤ったパワースペクトル部分Bが出現して
しまう。
であるので、この区間Aの幅を半周期から1周期とする
周波数近傍に誤ったパワースペクトル部分Bが出現して
しまう。
【0019】また、推移に波形の連続性が保証されない
ため、FFT法を利用するに当たっては窓関数処理が必
要となり、この窓関数処理を行った場合には線型的推移
はデータ長を周期とする周波数波形に変換されてしま
い、より高い周波数に誤ったパワースペクトル部分が出
現してしまうとともに、この窓関数処理に要する演算時
間も大きくなってしまい精度も劣化してしまう。
ため、FFT法を利用するに当たっては窓関数処理が必
要となり、この窓関数処理を行った場合には線型的推移
はデータ長を周期とする周波数波形に変換されてしま
い、より高い周波数に誤ったパワースペクトル部分が出
現してしまうとともに、この窓関数処理に要する演算時
間も大きくなってしまい精度も劣化してしまう。
【0020】上記のようにRRI波形を短い区間で区切
らずに、図17(1)に示すようにより長い区間で切り
出した場合、今度は図16の様な誤ったスペクトルは生
じない代わりに、推定されるパワーの殆どが直流近似成
分となり、図17(2)に示すように周期成分のピーク
が殆ど特定出来ない様な波形になってしまう。
らずに、図17(1)に示すようにより長い区間で切り
出した場合、今度は図16の様な誤ったスペクトルは生
じない代わりに、推定されるパワーの殆どが直流近似成
分となり、図17(2)に示すように周期成分のピーク
が殆ど特定出来ない様な波形になってしまう。
【0021】問題点のまとめ 安静状態での心拍は当然正の値のみしか持たないが、あ
る平均値を中心に平均値からの±の変動の総和が0とな
る波形に近い形で推移する。従って、直流成分除去など
の前処理を施せば前述したフーリエ変換などの解析の前
提に当てはまることとなる。
る平均値を中心に平均値からの±の変動の総和が0とな
る波形に近い形で推移する。従って、直流成分除去など
の前処理を施せば前述したフーリエ変換などの解析の前
提に当てはまることとなる。
【0022】ところが、車両運転などを含む日常生活で
は心拍の平均値が常に安定した状態にあることはなく様
々な外的な要因の変化(刺激)により大きく変化する。
は心拍の平均値が常に安定した状態にあることはなく様
々な外的な要因の変化(刺激)により大きく変化する。
【0023】このため、外的要因の変化は非定常的でラ
ンダムなものとなり周期性を持つことが少なくなってし
まい、外的要因変化に起因する心拍の変化も周期性の変
動ではなく非定常的でランダムな変化となる。
ンダムなものとなり周期性を持つことが少なくなってし
まい、外的要因変化に起因する心拍の変化も周期性の変
動ではなく非定常的でランダムな変化となる。
【0024】通常の解析は非定常的でランダムな変動を
前提としていないため解析上以下のような問題が発生す
る。
前提としていないため解析上以下のような問題が発生す
る。
【0025】見かけの低周波成分の増大:一般に解析
では時間軸上でのすべての変動が周波数領域上でのパワ
ーとして計算され、本来、非定常的でランダムな変化で
ある心拍変化も異常に低い周波数成分を有する周期成分
として計算されてしまうため、心拍変化の大きなデータ
では低周波側のパワーが全体的に上昇し、上昇したパワ
ーの為、本来の検討対象であるLF成分の確認が困難と
なる。
では時間軸上でのすべての変動が周波数領域上でのパワ
ーとして計算され、本来、非定常的でランダムな変化で
ある心拍変化も異常に低い周波数成分を有する周期成分
として計算されてしまうため、心拍変化の大きなデータ
では低周波側のパワーが全体的に上昇し、上昇したパワ
ーの為、本来の検討対象であるLF成分の確認が困難と
なる。
【0026】切り出しデータ数による誤ピークの出
現:解析上当然留意する問題ではあるが、算出する周期
成分の低周波側の信頼の限界は解析対象とした区間に1
周期以上含まれるまでのものとなる。
現:解析上当然留意する問題ではあるが、算出する周期
成分の低周波側の信頼の限界は解析対象とした区間に1
周期以上含まれるまでのものとなる。
【0027】例えば線型的な変化を含むRRI波形をF
FT、AR推定法で解析した場合、FFT法では波形の
連続性が前提となるため、データ切り出し区間両端のデ
ータは0として扱われるが、これでは現実の波形データ
に即しない場合も多く、解析の精度上問題となる。
FT、AR推定法で解析した場合、FFT法では波形の
連続性が前提となるため、データ切り出し区間両端のデ
ータは0として扱われるが、これでは現実の波形データ
に即しない場合も多く、解析の精度上問題となる。
【0028】そこで、波形データの両端が0でない場
合、窓関数処理を施し波形データの両端を0に揃える前
処理が一般的であるが、これを非定常的でランダムな変
化を含む波形データに当てはめた場合、存在しない周期
成分が発生してしまう。
合、窓関数処理を施し波形データの両端を0に揃える前
処理が一般的であるが、これを非定常的でランダムな変
化を含む波形データに当てはめた場合、存在しない周期
成分が発生してしまう。
【0029】従って、心拍変動波形の解析の主要な検討
項目であるLF成分又はHF成分のピークパワーの検出
や、絶対ピークパワーの推定が困難であるなど、従来知
られている解析法より心拍変動波形解析を行っても、緊
張度又は覚醒度評価が必要とする解析結果が得られない
と言う問題点があった。
項目であるLF成分又はHF成分のピークパワーの検出
や、絶対ピークパワーの推定が困難であるなど、従来知
られている解析法より心拍変動波形解析を行っても、緊
張度又は覚醒度評価が必要とする解析結果が得られない
と言う問題点があった。
【0030】従って本発明は、非定常的でランダムな心
拍変化の大きなデータに対してもHRVの差異を比較し
得るような精度の良い周波数成分結果が得られる方法及
び装置を実現することを目的とする。
拍変化の大きなデータに対してもHRVの差異を比較し
得るような精度の良い周波数成分結果が得られる方法及
び装置を実現することを目的とする。
【0031】
【課題を解決するための手段及び作用】〔1〕本発明方法(その1):図1及び図2 本発明に係る心拍変動波形解析方法によれば、心拍変動
波形周波数成分解析の基となる心拍変動波形を、心拍間
隔時間を基準とした絶対変位データからR波の隣接する
心拍間隔の差を求めて相対変位データに変換し、この相
対変位RRI波形データを用いた解析を行うことによ
り、その周波数成分の推定を行うようにしている。
波形周波数成分解析の基となる心拍変動波形を、心拍間
隔時間を基準とした絶対変位データからR波の隣接する
心拍間隔の差を求めて相対変位データに変換し、この相
対変位RRI波形データを用いた解析を行うことによ
り、その周波数成分の推定を行うようにしている。
【0032】HRVの周波数成分推定が問題となるのは
周期的な変動であり、絶対的な変化ではなく相対的な変
化に着目した変動性である。
周期的な変動であり、絶対的な変化ではなく相対的な変
化に着目した変動性である。
【0033】従って、HRVによって求めようとする周
波数成分はRRIの前後データの差の波形にも保存され
ることが判る。
波数成分はRRIの前後データの差の波形にも保存され
ることが判る。
【0034】そこで、隣接するRRI波形同士の差を取
り、RRI波形データを絶対的な変化量のデータから相
対的な変化量のデータとすることで周波数的に考えると
非常に低い心拍の非定常的でランダムな推移の成分を除
去する事が出来、より精度の高い解析を行うことができ
る。
り、RRI波形データを絶対的な変化量のデータから相
対的な変化量のデータとすることで周波数的に考えると
非常に低い心拍の非定常的でランダムな推移の成分を除
去する事が出来、より精度の高い解析を行うことができ
る。
【0035】これを図1により原理的に説明すると、心
電図からのR波時刻より同図(1)に示すようにR波間
隔RRI1〜RRInを算出する。
電図からのR波時刻より同図(1)に示すようにR波間
隔RRI1〜RRInを算出する。
【0036】この様にR波間隔を抽出した後、今度は隣
接したRRI同士の差を演算して同図(2)に示す波形
(RRI’波形)を生成する。
接したRRI同士の差を演算して同図(2)に示す波形
(RRI’波形)を生成する。
【0037】この様に生成されたRRIn−RRI(n-
1)の波形を図13(3)と同様に補間することにより図
1(3)に示す様な横軸を拍数とする波形RRI(n-1)
を得る。
1)の波形を図13(3)と同様に補間することにより図
1(3)に示す様な横軸を拍数とする波形RRI(n-1)
を得る。
【0038】この結果、パワースペクトル計算によって
得られた特性は図2に示すようになり、この特性によ
り、心拍の非定常的でランダムな推移が異なる条件下で
のLF成分及びHF成分のピークパワー位置が比較的容
易に推定することが可能となる。
得られた特性は図2に示すようになり、この特性によ
り、心拍の非定常的でランダムな推移が異なる条件下で
のLF成分及びHF成分のピークパワー位置が比較的容
易に推定することが可能となる。
【0039】〔2〕本発明装置(その1): 上記の本発明方法(その1)を実現する装置としては、
心拍ピックアップと、該ピックアップの出力信号を所定
の周波数帯域について増幅する増幅器と、該増幅器の出
力信号をディジタル信号に変換するA/D変換器と、該
ディジタル信号によるピーク値の間隔を計測して補間し
た原心拍変動波形を生成し、さらに該原心拍変動波形の
隣接するピーク点の間隔差を求めて補間した相対変位心
拍変動波形を生成した後、該相対変位心拍変動波形の一
定区間を切り出してパワースペクトルを求め、その周波
数成分を推定する演算部とで構成することが出来る。
心拍ピックアップと、該ピックアップの出力信号を所定
の周波数帯域について増幅する増幅器と、該増幅器の出
力信号をディジタル信号に変換するA/D変換器と、該
ディジタル信号によるピーク値の間隔を計測して補間し
た原心拍変動波形を生成し、さらに該原心拍変動波形の
隣接するピーク点の間隔差を求めて補間した相対変位心
拍変動波形を生成した後、該相対変位心拍変動波形の一
定区間を切り出してパワースペクトルを求め、その周波
数成分を推定する演算部とで構成することが出来る。
【0040】〔3〕本発明方法(その2):図3及び図
4 上記の本発明(その1)では、本来緩慢な心拍変動変化
を急峻な心拍変動波形に変換してしまうことがある。
4 上記の本発明(その1)では、本来緩慢な心拍変動変化
を急峻な心拍変動波形に変換してしまうことがある。
【0041】これを図3で説明すると、例えば同図
(1)に示す如くRRI2からRRI3への変化に比べ
てRRI1からRRI2への変化やRRI3からRRI
4への変化が小さい原心拍変動波形(RRI波形)か
ら、RRI波形の隣接する間隔差を求めて相対変位心拍
変動波形(RRI’波形)を生成すると、RRI1から
RRI4に至る緩慢な上昇傾向の心拍変動であるにも関
わらず同図(2)に示すように急峻に変化する心拍変動
に変換されてしまう。
(1)に示す如くRRI2からRRI3への変化に比べ
てRRI1からRRI2への変化やRRI3からRRI
4への変化が小さい原心拍変動波形(RRI波形)か
ら、RRI波形の隣接する間隔差を求めて相対変位心拍
変動波形(RRI’波形)を生成すると、RRI1から
RRI4に至る緩慢な上昇傾向の心拍変動であるにも関
わらず同図(2)に示すように急峻に変化する心拍変動
に変換されてしまう。
【0042】このような心拍変動波形は多くのデータを
とると、同図(3)に示すようにHF成分を多く含む波
形になってしまう。
とると、同図(3)に示すようにHF成分を多く含む波
形になってしまう。
【0043】そこで本発明では、心拍によって生じたR
波のピーク点間隔を計測して補間した原心拍変動波形を
生成した後、該原心拍変動波形から1/fゆらぎ成分波
形1/f(n)を生成し該原心拍変動波形から該1/f
ゆらぎ成分波形を減算して、その減算した波形の一定区
間を切り出してパワースペクトルを求め、その周波数成
分を推定するという手法を採っている。
波のピーク点間隔を計測して補間した原心拍変動波形を
生成した後、該原心拍変動波形から1/fゆらぎ成分波
形1/f(n)を生成し該原心拍変動波形から該1/f
ゆらぎ成分波形を減算して、その減算した波形の一定区
間を切り出してパワースペクトルを求め、その周波数成
分を推定するという手法を採っている。
【0044】これを図4により説明すると、まず同図
(1)に示すような長時間算出した場合のRRI波形の
一部を拡大して示すと同図(2)に示すようになり、こ
のRRI波形から相対変位心拍変動波形を生成せずに例
えば同図(3)に示すようなロー・パス・フィルタ処理
又は移動平滑化処理を施すことにより1/fゆらぎ成分
波形を推定する。
(1)に示すような長時間算出した場合のRRI波形の
一部を拡大して示すと同図(2)に示すようになり、こ
のRRI波形から相対変位心拍変動波形を生成せずに例
えば同図(3)に示すようなロー・パス・フィルタ処理
又は移動平滑化処理を施すことにより1/fゆらぎ成分
波形を推定する。
【0045】そして、同図(1)の原心拍変動波形から
同図(4)の1/fゆらぎ成分波形を減算することによ
り、同図(5)に示すようなHRVの検討対象周波数以
外の成分を著しく抑制した形の心拍変動波形(RRI”
波形)が得られることとなる。
同図(4)の1/fゆらぎ成分波形を減算することによ
り、同図(5)に示すようなHRVの検討対象周波数以
外の成分を著しく抑制した形の心拍変動波形(RRI”
波形)が得られることとなる。
【0046】〔4〕本発明装置(その2): 上記の本発明方法(その2)を実現する本発明に係る心
拍変動波形解析装置は、心拍ピックアップと、該ピック
アップの出力信号を所定の周波数帯域について増幅する
増幅器と、該増幅器の出力信号をディジタル信号に変換
するA/D変換器と、該ディジタル信号によるピーク値
の間隔を計測して補間した原心拍変動波形を生成した
後、該原心拍変動波形から1/fゆらぎ成分波形を生成
し該原心拍変動波形から該1/fゆらぎ成分波形を減算
して、その減算した波形の一定区間を切り出してパワー
スペクトルを求め、その周波数成分を推定する演算部
と、で構成されている。
拍変動波形解析装置は、心拍ピックアップと、該ピック
アップの出力信号を所定の周波数帯域について増幅する
増幅器と、該増幅器の出力信号をディジタル信号に変換
するA/D変換器と、該ディジタル信号によるピーク値
の間隔を計測して補間した原心拍変動波形を生成した
後、該原心拍変動波形から1/fゆらぎ成分波形を生成
し該原心拍変動波形から該1/fゆらぎ成分波形を減算
して、その減算した波形の一定区間を切り出してパワー
スペクトルを求め、その周波数成分を推定する演算部
と、で構成されている。
【0047】この場合、演算部は、該周波数成分を推定
するため、ディジタル波形をアナログ波形に変換するD
/A変換器と、該アナログ波形を整流する整流回路と、
該整流回路の出力信号を一定時間積分する積分回路とで
構成することができる。
するため、ディジタル波形をアナログ波形に変換するD
/A変換器と、該アナログ波形を整流する整流回路と、
該整流回路の出力信号を一定時間積分する積分回路とで
構成することができる。
【0048】
【実施例】図5は本発明に係る心拍変動波形解析装置の
共通の一実施例を示したもので、基本的には図11に示
した装置構成と同様に、交流アンプ部24とA/D変換
部25と演算部26とで構成されており、交流アンプ部
24の入力信号は図示していないが図11と同様に人体
に張り付けた生体用電極から得ている。
共通の一実施例を示したもので、基本的には図11に示
した装置構成と同様に、交流アンプ部24とA/D変換
部25と演算部26とで構成されており、交流アンプ部
24の入力信号は図示していないが図11と同様に人体
に張り付けた生体用電極から得ている。
【0049】そしてこの実施例では、交流アンプ部24
を作動入力アンプ1とバンドパスフィルタ2との直列回
路で構成しており、バンドパスフィルタ2はR波のみを
抽出するために8〜18Hzの通過帯域に設定されてい
る。
を作動入力アンプ1とバンドパスフィルタ2との直列回
路で構成しており、バンドパスフィルタ2はR波のみを
抽出するために8〜18Hzの通過帯域に設定されてい
る。
【0050】また、A/D変換部25はバンドパスフィ
ルタ2に接続されたアンプ3とサンプルホールド回路4
とA/D変換器5とバッファメモリ6との直列回路で構
成されている。
ルタ2に接続されたアンプ3とサンプルホールド回路4
とA/D変換器5とバッファメモリ6との直列回路で構
成されている。
【0051】更に、演算部26はバッファメモリ6に接
続されたデータバス7に相互接続されたRAM8と演算
アルゴリズム用ROM9とCPU10とこれらRAM8
及びCPU10と接続されてCPU10を経由せずにR
AM8にデータを格納させる為のDMAコントローラ1
1と、CPU10及びDMAコントローラ11に一定の
クロック信号を与えるための水晶発振回路12とで構成
されている。
続されたデータバス7に相互接続されたRAM8と演算
アルゴリズム用ROM9とCPU10とこれらRAM8
及びCPU10と接続されてCPU10を経由せずにR
AM8にデータを格納させる為のDMAコントローラ1
1と、CPU10及びDMAコントローラ11に一定の
クロック信号を与えるための水晶発振回路12とで構成
されている。
【0052】尚、A/D変換部25には水晶発振回路1
2からのクロック信号を分周してA/D変換器5に与え
るための分周器13が設けられており、DMAコントロ
ーラ11はサンプルホールド回路4及びA/D変換器5
をも制御するようになっている。
2からのクロック信号を分周してA/D変換器5に与え
るための分周器13が設けられており、DMAコントロ
ーラ11はサンプルホールド回路4及びA/D変換器5
をも制御するようになっている。
【0053】図6は図5に示したCPU10の処理手順
であって上記の本発明方法・装置(その1)に対応した
実施例を示したもので、以下、この図6の処理手順並び
に図1及び図2に示した波形図を参照して図5の実施例
の動作を説明する。
であって上記の本発明方法・装置(その1)に対応した
実施例を示したもので、以下、この図6の処理手順並び
に図1及び図2に示した波形図を参照して図5の実施例
の動作を説明する。
【0054】まず、心電図のR波、脈波、心音のピーク
値等の心拍間隔を検出する心拍ピックアップからの出力
信号は交流アンプ部24において差動入力アンプ1で増
幅されると共にバンドパスフィルタ2でR波のみが取り
出される。
値等の心拍間隔を検出する心拍ピックアップからの出力
信号は交流アンプ部24において差動入力アンプ1で増
幅されると共にバンドパスフィルタ2でR波のみが取り
出される。
【0055】このR波はA/D変換部25においてアン
プ3で増幅された後、DMAコントローラ11の制御下
のサンプルホールド回路4によりサンプルホールドされ
てA/D変換器5によりディジタル信号に変換され、バ
ッファメモリ6からデータバス7を介してCPU10に
取り込まれる。
プ3で増幅された後、DMAコントローラ11の制御下
のサンプルホールド回路4によりサンプルホールドされ
てA/D変換器5によりディジタル信号に変換され、バ
ッファメモリ6からデータバス7を介してCPU10に
取り込まれる。
【0056】CPU10では処理を開始するとR波形デ
ータを読み込み(ステップS1)、そのR波時刻を検出
する(ステップS2)。
ータを読み込み(ステップS1)、そのR波時刻を検出
する(ステップS2)。
【0057】この様にして求めたR波時刻より図1
(1)に示すようにRRI1〜RRInを算出する(ス
テップS3)。
(1)に示すようにRRI1〜RRInを算出する(ス
テップS3)。
【0058】この様にR波間隔を抽出した後、今度は隣
接したRRI同士の差を演算して(ステップS4)、同
図(2)に示す波形を生成する。
接したRRI同士の差を演算して(ステップS4)、同
図(2)に示す波形を生成する。
【0059】この様に生成されたRRIn−RRI(n-
1) の波形を図13(3)と同様に補間することにより
図1(3)に示す様な横軸を拍数とする波形RRI を
得る。
1) の波形を図13(3)と同様に補間することにより
図1(3)に示す様な横軸を拍数とする波形RRI を
得る。
【0060】この変換されたデータをRRI’nとする
と、このデータRRI’nをRAM8に格納しておく
(ステップS5)。
と、このデータRRI’nをRAM8に格納しておく
(ステップS5)。
【0061】一方、CPU10はこの解析を行うに際し
て解析開始点から終了点までのパラメータを設定してお
き(ステップS11)、RAM8からデータRRI’を
読み出して(ステップS12)、好ましくはARモデル
のパラメータを推定し(ステップS13)スペクトル計
算を行う(ステップS14)。
て解析開始点から終了点までのパラメータを設定してお
き(ステップS11)、RAM8からデータRRI’を
読み出して(ステップS12)、好ましくはARモデル
のパラメータを推定し(ステップS13)スペクトル計
算を行う(ステップS14)。
【0062】この結果、パワースペクトル計算によって
得られた波形は図2に示すようなものとなり、上述のよ
うに、LF成分及びHF成分のピークパワー位置が比較
的容易に推定することが出来る。
得られた波形は図2に示すようなものとなり、上述のよ
うに、LF成分及びHF成分のピークパワー位置が比較
的容易に推定することが出来る。
【0063】図7は図5に示したCPU10の処理手順
であって上記の本発明方法・装置(その2)に対応した
実施例を示したもので、図6と比べてステップS4及び
S5が異なっている。
であって上記の本発明方法・装置(その2)に対応した
実施例を示したもので、図6と比べてステップS4及び
S5が異なっている。
【0064】即ち、ステップS4に対応したステップS
4’では、RRI(n) より1/f(n) を算出する。これ
は、図4(1),(2)に示したRRI波形において、
次式の如く3点サンプルにより平均値を求めることによ
り1/fゆらぎ成分波形を推定することができる。
4’では、RRI(n) より1/f(n) を算出する。これ
は、図4(1),(2)に示したRRI波形において、
次式の如く3点サンプルにより平均値を求めることによ
り1/fゆらぎ成分波形を推定することができる。
【0065】
【数1】
【0066】また、この平均値はアナログ回路としての
ロー・パス・フィルタを用いることによっても求めるこ
とができる。
ロー・パス・フィルタを用いることによっても求めるこ
とができる。
【0067】そして、ステップS5に対応したステップ
S5’では、ステップS3で算出したRRI波形データ
からステップS4’で求めた1/fゆらぎ成分波形デー
タを減算することによりRRI''(n) の波形データを求
めている。
S5’では、ステップS3で算出したRRI波形データ
からステップS4’で求めた1/fゆらぎ成分波形デー
タを減算することによりRRI''(n) の波形データを求
めている。
【0068】図8は本発明方法・装置(その1)に関す
るフィルタ特性シミュレーション図を示しており、同図
(1)に示す原心拍変動波形としての白色ノイズのパワ
ースペクトルと、相対変位心拍変動波形(RRI’波
形)生成後のパワースペクトルとを比較すると、HRV
の検討対象である低周波領域での減衰が高いことが分か
る。
るフィルタ特性シミュレーション図を示しており、同図
(1)に示す原心拍変動波形としての白色ノイズのパワ
ースペクトルと、相対変位心拍変動波形(RRI’波
形)生成後のパワースペクトルとを比較すると、HRV
の検討対象である低周波領域での減衰が高いことが分か
る。
【0069】これに対して、本発明方法・装置(その
2)に関するフィルタ特性シミュレーションでは、図9
に示すように、同図(1)に示す図8(1)と同じ原心
拍変動波形としての白色ノイズのパワースペクトルに対
して、相対変位心拍変動波形(RRI’波形)生成後の
パワースペクトルは、HRVの検討対象である低周波領
域での減衰特性が大きく改良されていることが分かる。
2)に関するフィルタ特性シミュレーションでは、図9
に示すように、同図(1)に示す図8(1)と同じ原心
拍変動波形としての白色ノイズのパワースペクトルに対
して、相対変位心拍変動波形(RRI’波形)生成後の
パワースペクトルは、HRVの検討対象である低周波領
域での減衰特性が大きく改良されていることが分かる。
【0070】図10は、図6及び図7に示した周波数成
分推定(パワースペクトル計算:ステップS14)の変
形例を示したもので、ここではハードウェア構成によっ
て実現している。
分推定(パワースペクトル計算:ステップS14)の変
形例を示したもので、ここではハードウェア構成によっ
て実現している。
【0071】即ち、D/A変換器31では、本発明方法
・装置(その1)により生成された相対変位心拍変動波
形(RRI’波形)又は本発明方法・装置(その1)に
より生成された相対変位心拍変動波形(RRI波形)を
入力してディジタル波形をアナログ波形に変換する。
・装置(その1)により生成された相対変位心拍変動波
形(RRI’波形)又は本発明方法・装置(その1)に
より生成された相対変位心拍変動波形(RRI波形)を
入力してディジタル波形をアナログ波形に変換する。
【0072】そして、整流回路32では、D/A変換器
31から出力されたアナログ心拍変動波形を整流する。
31から出力されたアナログ心拍変動波形を整流する。
【0073】整流回路32で整流された波形は、時間計
測器33によって規定される一定時間に渡って積分回路
34で積分される。
測器33によって規定される一定時間に渡って積分回路
34で積分される。
【0074】このようにして、積分回路34から得られ
る出力信号はFFT演算等によるパワースペクトル計算
を行わずにHRVのHF成分を簡易に検出することが可
能となる。
る出力信号はFFT演算等によるパワースペクトル計算
を行わずにHRVのHF成分を簡易に検出することが可
能となる。
【0075】このことから、本発明で得られる心拍変動
波形(RRI’波形並びにRRI''波形)は図6,図7
のようにパワースペクトル推定されるだけでなく、図1
0のようにその周波数成分も推定されることとなる。
波形(RRI’波形並びにRRI''波形)は図6,図7
のようにパワースペクトル推定されるだけでなく、図1
0のようにその周波数成分も推定されることとなる。
【0076】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る心拍
変動波形解析方法及び装置によれば、心拍の間隔から原
心拍変動波形を生成し、さらに該原心拍変動波形の隣接
する間隔差を求めて相対変位心拍変動波形を生成する
か、或いは該原心拍変動波形から1/fゆらぎ成分波形
を生成して該原心拍変動波形から該1/fゆらぎ成分波
形を減算し、以てその周波数成分を推定するように構成
したので、例えば実路運転時における運転者の心拍デー
タから医学的に検討可能なHRVのLF/HFパワーを
高精度に推定することが出来、居眠り運転等の警報を発
することができる。
変動波形解析方法及び装置によれば、心拍の間隔から原
心拍変動波形を生成し、さらに該原心拍変動波形の隣接
する間隔差を求めて相対変位心拍変動波形を生成する
か、或いは該原心拍変動波形から1/fゆらぎ成分波形
を生成して該原心拍変動波形から該1/fゆらぎ成分波
形を減算し、以てその周波数成分を推定するように構成
したので、例えば実路運転時における運転者の心拍デー
タから医学的に検討可能なHRVのLF/HFパワーを
高精度に推定することが出来、居眠り運転等の警報を発
することができる。
【0077】また、本発明(その1)の方法及び装置に
おいては、データ2点ごとに処理が可能なため、これま
で行われて来た波形処理の技術である全体平均値による
直流成分除去や窓関数処理と比較してリアルタイム性の
高い処理が可能となり、HRVにより人間の生理状態を
準リアルタイムで監視する装置等を構成する場合も非常
に有効となる。
おいては、データ2点ごとに処理が可能なため、これま
で行われて来た波形処理の技術である全体平均値による
直流成分除去や窓関数処理と比較してリアルタイム性の
高い処理が可能となり、HRVにより人間の生理状態を
準リアルタイムで監視する装置等を構成する場合も非常
に有効となる。
【図1】本発明に係る心拍変動波形解析方法及び装置
(その1)の動作原理を説明するための波形図である。
(その1)の動作原理を説明するための波形図である。
【図2】本発明によってパワースペクトル推定された波
形を示したグラフ図である。
形を示したグラフ図である。
【図3】本発明に係る心拍変動波形解析方法及び装置
(その1)の問題点を説明するための波形図である。
(その1)の問題点を説明するための波形図である。
【図4】本発明に係る心拍変動波形解析方法及び装置
(その2)の動作原理を説明するための波形図である。
(その2)の動作原理を説明するための波形図である。
【図5】本発明に係る心拍変動波形解析装置の共通の一
実施例を示したブロック図である。
実施例を示したブロック図である。
【図6】本発明に係る心拍変動波形解析装置(その1)
の演算部における演算処理を示したフローチャート図で
ある。
の演算部における演算処理を示したフローチャート図で
ある。
【図7】本発明に係る心拍変動波形解析装置(その2)
の演算部における演算処理を示したフローチャート図で
ある。
の演算部における演算処理を示したフローチャート図で
ある。
【図8】本発明に係る心拍変動波形解析方法及び装置
(その1)のフィルタ特性を示したシミュレーション図
である。
(その1)のフィルタ特性を示したシミュレーション図
である。
【図9】本発明に係る心拍変動波形解析方法及び装置
(その2)のフィルタ特性を示したシミュレーション図
である。
(その2)のフィルタ特性を示したシミュレーション図
である。
【図10】本発明に係る心拍変動波形解析装置における
HRV代用指標の回路例を示したブロック図である。
HRV代用指標の回路例を示したブロック図である。
【図11】一般的な心拍変動波形解析装置としてのパワ
ースペクトルの測定系を示したブロック図である。
ースペクトルの測定系を示したブロック図である。
【図12】心電図を示した波形図である。
【図13】従来の心拍変動波形生成手順を示した波形図
である。
である。
【図14】従来例によってパワースペクトル推定された
グラフ図である。
グラフ図である。
【図15】直流成分除去処理をした後のRRI波形を処
理した場合の従来例による波形図である。
理した場合の従来例による波形図である。
【図16】図55によって得られたパワースペクトル推
定されたグラフ図である。
定されたグラフ図である。
【図17】データの比較的長い切り出し区間によるパワ
ースペクトル推定を示したグラフ図である。
ースペクトル推定を示したグラフ図である。
20 人体 21〜23 生体用電極 24 交流アンプ 25 AD変換部 26 演算部 8 RAM 9 ROM 10 CPU 図中、同一符号は同一または相当部分を示す。
Claims (6)
- 【請求項1】 心拍によって生じたR波のピーク点間隔
を計測して補間した原心拍変動波形を生成し、さらに該
原心拍変動波形の隣接するピーク点の間隔差を求めて補
間した相対変位心拍変動波形を生成した後、該相対変位
心拍変動波形の一定区間を切り出してパワースペクトル
を求め、その周波数成分を推定することを特徴とした心
拍変動波形解析方法。 - 【請求項2】 心拍によって生じたR波のピーク点間隔
を計測して補間した原心拍変動波形を生成した後、該原
心拍変動波形から1/fゆらぎ成分波形を生成し該原心
拍変動波形から該1/fゆらぎ成分波形を減算して、そ
の減算した波形の一定区間を切り出してパワースペクト
ルを求め、その周波数成分を推定することを特徴とした
心拍変動波形解析方法。 - 【請求項3】 該1/fゆらぎ成分波形が該原心拍変動
波形をロー・パス・フィルタ処理又は移動平滑化処理す
ることにより生成されることを特徴とした請求項2に記
載の心拍変動波形解析方法。 - 【請求項4】 心拍ピックアップと、該ピックアップの
出力信号を所定の周波数帯域について増幅する増幅器
と、該増幅器の出力信号をディジタル信号に変換するA
/D変換器と、該ディジタル信号によるピーク値の間隔
を計測して補間した原心拍変動波形を生成し、さらに該
原心拍変動波形の隣接するピーク点の間隔差を求めて補
間した相対変位心拍変動波形を生成した後、該相対変位
心拍変動波形の一定区間を切り出してパワースペクトル
を求め、その周波数成分を推定する演算部と、を備えた
ことを特徴とする心拍変動波形解析装置。 - 【請求項5】 心拍ピックアップと、該ピックアップの
出力信号を所定の周波数帯域について増幅する増幅器
と、該増幅器の出力信号をディジタル信号に変換するA
/D変換器と、該ディジタル信号によるピーク値の間隔
を計測して補間した原心拍変動波形を生成した後、該原
心拍変動波形から1/fゆらぎ成分波形を生成し該原心
拍変動波形から該1/fゆらぎ成分波形を減算して、そ
の減算した波形の一定区間を切り出してパワースペクト
ルを求め、その周波数成分を推定する演算部と、を備え
たことを特徴とする心拍変動波形解析装置。 - 【請求項6】 該演算部が、該周波数成分を推定するた
め、ディジタル波形をアナログ波形に変換するD/A変
換器と、該アナログ波形を整流する整流回路と、該整流
回路の出力信号を一定時間積分する積分回路とで構成さ
れていることを特徴とした請求項4または5に記載の心
拍変動波形解析装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08008394A JP3307071B2 (ja) | 1993-07-30 | 1994-04-19 | 心拍変動波形解析方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18996193 | 1993-07-30 | ||
JP5-189961 | 1993-07-30 | ||
JP08008394A JP3307071B2 (ja) | 1993-07-30 | 1994-04-19 | 心拍変動波形解析方法及び装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0788094A JPH0788094A (ja) | 1995-04-04 |
JP3307071B2 true JP3307071B2 (ja) | 2002-07-24 |
Family
ID=26421127
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP08008394A Expired - Fee Related JP3307071B2 (ja) | 1993-07-30 | 1994-04-19 | 心拍変動波形解析方法及び装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3307071B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0956686A (ja) * | 1995-08-28 | 1997-03-04 | Casio Comput Co Ltd | 心電計 |
JP6352826B2 (ja) * | 2015-01-27 | 2018-07-04 | 日本電信電話株式会社 | R−r間隔補間方法および心拍変動計測装置 |
-
1994
- 1994-04-19 JP JP08008394A patent/JP3307071B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0788094A (ja) | 1995-04-04 |
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---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
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