JP3306914B2 - エンジンの排気浄化装置 - Google Patents

エンジンの排気浄化装置

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JP3306914B2 JP22612092A JP22612092A JP3306914B2 JP 3306914 B2 JP3306914 B2 JP 3306914B2 JP 22612092 A JP22612092 A JP 22612092A JP 22612092 A JP22612092 A JP 22612092A JP 3306914 B2 JP3306914 B2 JP 3306914B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジンの排気浄化装
置に関するものであり、特に詳しくは、エンジン等から
排出される排気ガスに含まれる有害成分の内、炭化水素
(HC)を、前記排気ガスの温度が低い場合でも有効に
浄化する事の出来るエンジンの排気浄化装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】自動車の排気ガス浄化には、貴金属(白
金、ロジウム等)またはその他の金属を担持した触媒が
従来より使われている。このような触媒は排気ガス中の
有害成分(HC,CO,NOx )を酸化、もしくは環元
させることによって浄化している。このうち、特に炭化
水素(HC)の、触媒による浄化は、排気ガス温度の影
響が強く、一般に、350〜400℃以上の環境温度を
必要とする。そのため、エンジン始動直後では、排気ガ
ス温度が低く、使用されている触媒がその活性温度(3
50〜400℃)以上に達しないため前記炭化水素(H
C)の浄化はほとんど行われない。さらにエンジンの冷
間時には前記炭化水素(HC)の排出が非常に多いため
上記した期間における排気ガス温度が低いときには大量
の炭化水素(HC)を大気に放出してしまうという問題
があった。そこで上記問題を解決するため、従来からエ
ンジンの排気系に、一般的に使用されている触媒を配備
し、その上流側に、エンジンの冷間時に放出された炭化
水素(HC)を吸着するための吸着剤を納めたHCトラ
ッパーを配備したものが提案されている(例えば、特開
平2−75327、特開平3−194113等を参
照)。処で特開平2−75327公報では、触媒の上流
側にゼオライト系吸着剤を用い、吸着剤と触媒とを併用
し、排気ガス低温時には吸着剤に炭化水素(HC)をト
ラップさせ、排気ガス高温時には吸着剤から脱離した炭
化水素(HC)およびエンジンからの排出される炭化水
素(HC)を触媒で浄化させるものである。また、特開
平3−194113公報では、吸着剤を触媒と並列に配
備し、吸着剤を含む排気管は、触媒を含む排気管の上流
側と下流側をバイパスするように接続されている。さら
に上記2つの排気管の結合部(すなわち下流側分岐部)
には切換バルブを設けエンジン始動直後から特定の時
間、バルブ開度を調節し、炭化水素(HC)を吸着剤に
吸着させる。また、脱離時には、排気ガスが高温になっ
ているため上記バルブを半開して高温排気ガスを吸着剤
に流し、炭化水素(HC)を脱離させ脱離したHCは触
媒の上流に戻って浄化される。様に構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記した従
来における様にエンジンの冷間時にエンジン等から排出
される炭化水素(HC)(以後コールドHCと呼ぶ)の
吸着・脱離装置は、触媒の上流側に配備されているた
め、耐熱性が問題となる。したがって特開平2−753
27公報などでは、耐熱性の高いゼオライト系吸着剤を
用いている。しかし、極低温時(特に50℃以下)で
は、ゼオライトの炭化水素(HC)吸着能力は必ずしも
優れているわけではなく、むしろ活性炭のほうがよい結
果が得られている。また、他の吸着剤でも、温度が低い
ほど吸着性能がよいため、触媒の上流側に吸着剤を配備
することは炭化水素(HC)の吸着力向上には不利にな
る、といった問題が生じる。また、上記公報では吸着物
の脱離を排気ガスの熱に依存するため、脱離速度が遅
く、吸着剤の再生に時間がかかる、といった問題も生じ
る。
【0004】従って、本発明の目的は、上記した従来技
術の欠点を改良し、エンジン等から排出される排気ガス
に含まれる有害成分の内、特に炭化水素(HC)を、前
記排気ガスの温度が低い場合でも有効に浄化する事の出
来る、エンジンの排気浄化装置を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記した目的を
達成するため、以下に記載されたような技術構成を採用
するものである。即ち、請求項1に記載のエンジンの排
気浄化装置によれば、主排気流路中に触媒を担持した第
1の浄化処理部が設けられている排気系に於いて、前記
該第1の浄化処理部の下流に、前記主排気通路から分岐
し、所定の距離をおいて、当該主排気通路に帰還する様
に構成された、バイパス流路が設けられると共に、該バ
イパス流路中に吸着剤を担持した第2の浄化処理部が設
けられ、さらに、前記バイパス流路に設けられた前記第
2の浄化処理部の下流側に於ける前記バイパス流路に於
いて、前記バイパス流路と前記主排気流路との分岐部と
前記第2の浄化処理部と間の適宜の位置に、前記主排気
流路と前記バイパス流路とを短絡させる脱離流路が設け
られている。また、請求項2に記載のエンジンの排気浄
化装置によれば、請求項1においてさらに流路切換手段
が、前記バイパス流路と前記脱離流路との分岐部の近傍
に設けられている。また、請求項3に記載のエンジンの
排気浄化装置によれば、前記流路切換手段は、前記温度
センサの出力に応答して作動するものである。また、請
求項4に記載のエンジンの排気浄化装置によれば、請求
項1〜3の何れか1つにおいて、前記主排気流路に於け
る、前記主排気流路と前記脱離流路との分岐部の近傍
に、前記脱離流路内の静圧降下手段が設けられている。
さらに、請求項5に記載のエンジンの排気浄化装置によ
れば、請求項1〜4の何れか1つにおいて、前記バイパ
ス流路に於ける前記第2の浄化処理部の下流側に、触媒
が担持された第3の浄化処理部が設けられている。さら
に、請求項6に記載のエンジンの排気浄化装置によれ
ば、請求項5において前記第3の浄化処理部には加熱手
段が備えられている。
【0006】
【作用】請求項1に記載の発明によれば、上記した通り
の技術構成を採用しているので、エンジン等からの排気
ガスの温度が低い場合には、前記排気ガスを前記バイパ
ス流路に設けた第2の浄化処理部を通過させて、前記排
気ガス中に含まれる炭化水素(HC)を前記第2の浄化
処理部に担持されている吸着剤に吸着させるものであ
り、一方エンジン等からの排気ガスの温度が高くなっ
て、触媒が活性化される状態になった場合には、前記排
気ガスは、前記バイパス流路を通過させずに、主排気流
路に設けられている前記触媒を含む第1の浄化処理部の
みで浄化処理を実行するものであるから、前記排気ガス
の温度に応じて、適切な浄化処理を行う事が出来、効率
的且つ確実に前記炭化水素(HC)を脱離及び浄化する
ことが可能となる。また、請求項1に記載の発明によれ
ば、前記バイパス流路と前記主排気流路との分岐部と前
記第2の浄化処理部との間の適宜の位置に前記主排気流
路と前記バイパス流路とを短絡させる脱離流路を設けて
いるため、前記第2の浄化処理部から炭化水素を脱離さ
せる際に排気ガスを前記バイパス流路に流して前記第2
の浄化処理部を通過させ、前記脱離流路を通して主排気
流路に流すことができる。このことは、前記主排気流路
を流れる排気ガスの流れによって、前記脱離流路内の静
圧を降下させることが可能となり、その降下した圧力で
前記バイパス流路を流れる排気ガスを吸い込むため、前
記第2の浄化処理部からの炭化水素を脱離させる脱離性
能が向上する。さらに、請求項2に記載の発明によれ
ば、流路切換手段によってバイパス流路に流した排気ガ
スの全部を前記脱離流路を通して前記主排気流路に流す
ことができ、請求項1の効果を一層アシストすることが
できる。また、請求項3に記載の発明によれば、前記流
路切換手段によって、温度センサで検出された排気ガス
の温度に応じて、前記バイパス流路と前記脱離流路を確
実に切り換えることができる。また、請求項4に記載の
発明によれば、前記脱離流路内の静圧降下手段を備えて
いるから、前記脱離流路内の静圧をより一層降下させる
ことができるので、前記第2の浄化処理部からの炭化水
素の脱離性能をより向上させることができる。さらに請
求項5に記載の発明によれば、前記第2の浄化処理部の
下流側に触媒を担持した第3の浄化処理部を設けたの
で、前記第3の浄化処理部にて前記第2の浄化処理部か
ら脱離した炭化水素を効果的に浄化することができる。
この場合、請求項6に記載の発明のように、前記第3の
浄化処理部に加熱手段を備えたから、前記加熱手段にて
前記第3の浄化処理部の触媒の活性化を図り、従って前
記第3の浄化処理部での炭化水素の浄化性能を一段と向
上させることができる。
【0007】尚、本発明に係る他の態様としては、前記
排気ガスの温度が高くなって、触媒が活性化される状態
になった場合には、前記吸着剤は、吸着した炭化水素
(HC)を脱離する機能を発揮するので、エンジンの排
気浄化装置の長期的な有効使用を確実にする事が可能と
なる。
【0008】
【実施例】以下に、本発明に係るエンジンの排気浄化装
置の具体例を図面を参照しながら詳細に説明する。図1
は、本発明に係るエンジンの排気浄化装置の一具体例の
構成を説明する図であり、図中、主排気流路2中に、触
媒3を担持した第1の浄化処理部4が設けられている排
気系100に於いて、前記該第1の浄化処理部4の下流
に、前記主排気通路2から分岐し、所定の距離をおい
て、当該主排気通路2に帰還する様に構成された、バイ
パス流路5が設けられると共に、該バイパス流路5中に
吸着剤6を担持した第2の浄化処理部7が設けられてい
るエンジンの排気浄化装置1が示されている。
【0009】前記主排気流路2と前記バイパス流路5と
の分岐部B1の少なくとも一方の近傍には、前記排気
を、前記主排気流路2と前記バイパス流路5の何れかに
導く為の第1の流路切換手段11が設けられている。更
に、前記主排気流路2と前記バイパス流路5の少なくと
も一方に、前記排気ガスの温度を測定する為の温度セン
サ9が設けられている事も好ましい。
【0010】又、前記第1の流路切換手段11は、前記
温度センサ9の出力に応答して作動するものである。つ
まり、本発明においては、吸着剤を触媒下流側(たとえ
ばマフラー手前)に配備しているため、コールドHCの
吸着力が向上できさらに脱離した炭化水素(HC)を浄
化するために吸着剤下流にヒータ付触媒を配備する。ま
た炭化水素(HC)を効率よく脱離させるために、排気
ガス流の圧力を降下させ、その圧力で脱離させる圧力ス
イング式脱離を用い、炭化水素(HC)の高吸着、高浄
化を行うことが可能となる。
【0011】以下に本発明に係る前記エンジンの排気浄
化装置の第1の態様に付いて、その構成例を説明する。
図1に本発明の構成を示すものであり、排ガス浄化手段
を構成する第2の浄化処理部7は図示しないエンジンお
よび図中に示される触媒3を含む第1の浄化処理部4の
下流側に設けられている。前記第2の浄化処理部7は排
気系のメイン流路2から分岐してこれと並列に設けられ
たバイパス流路5の中に配備されている。本発明におけ
る前記第2の浄化処理部7には炭化水素(HC)を吸着
する吸着剤6が充填され担持されているものであり、そ
れ等は適宜の吸着筒10の中に収納されている。又本発
明で使用される公知の吸着剤の型はペレット、フォー
ム、ハニカム、メッシュ型、いずれでもよい。又、本具
体例においては前記した主排気流路2とバイパス流路5
との分岐点B1 には、前記した第1の流路切換手段11
として適宜の切替バルブが配備されている。
【0012】又、本具体例に於いては、前記バイパス流
路5に設けられた前記第2の浄化処理部7の下流側に於
ける前記バイパス流路5に於いて、前記バイパス流路5
と前記主排気流路2との分岐部B2の近傍に第2の流路
切換手段12が設けられていても良い。更に、本具体例
に於いては、前記排気ガスの温度を測定し、その出力を
適宜の演算制御回路13に伝達して、前記第1若しくは
第2の流路切換手段11若しくは12を駆動させ、前記
排気ガスを前記主排気流路2と前記バイパス流路5の少
なくとも一方に選択的に通過させる為、前記排気ガスの
温度を測定する為の温度センサ9が設けられているもの
であり、従って、前記第1若しくは第2の流路切換手段
11若しくは12は、前記温度センサ9の出力に応答し
て作動するものである。
【0013】又、上記の温度センサ9は、主として、前
記主排気流路2に設けられるものであり、より具体的に
は、前記第1の浄化処理部4の下流で然かもバイパス流
路5と前記主排気流路2との分岐部B1との間に設けら
れる事が好ましい。又、前記温度センサ9は、前記バイ
パス流路5上で、前記第2の浄化処理部7の上流の位置
に設ける事も出来る。
【0014】次に、本具体例に於ける他の構成として
は、例えば、前記バイパス流路5に設けられた前記第2
の浄化処理部7の下流側に於ける前記バイパス流路5に
於いて、前記バイパス流路5と前記主排気流路2との分
岐部B2と前記第2の浄化処理部7と間の適宜の位置
に、前記主排気流路2と前記バイパス流路5とを短絡さ
せる他のバイパス流路14が設けられているものであ
り、かかる他のバイパス流路14は、前記排気ガスの温
度が上昇して、前記吸着剤6に吸着されていた炭化水素
(HC)が前記吸着剤から脱離するのを促進する為の脱
離流路として機能するものである。
【0015】その為、前記主排気流路2に於ける、前記
主排気流路2と前記脱離流路14との分岐部B4の近傍
に、前記脱離流路14内に低圧を発生させる為の静圧降
下手段15が設けられたいる事が好ましい。又、係る静
圧降下手段15としては、例えばディフューザ、ベンチ
ュリ管等を配置形成するものであり、主排気流路2内の
流れの圧損を小さくし、且つ前記脱離流路14内に大き
な静圧降下を発生させるものであれば如何なるものでも
使用出来る。
【0016】更に、本具体例に於いては、前記した第2
の流路切換手段12を、前記バイパス流路と前記脱離流
路との分岐部B3の近傍に設けるもので有っても良い。
係る第2の流路切換手段12も、前記温度センサの出力
に応答して作動する様に構成する事も出来る。従って、
本発明に於ける前記第1の流路切換手段11は、前記排
気ガスの温度に応じて、前記制御回路13の指令に応答
して駆動され、前記主排気流路2と前記バイパス流路5
とを切り換えると共に、第2の流路切換手段12も同様
にして排気ガスの温度に応じて、前記バイパス流路5と
前記脱離流路14とを切り換える操作を実行するもので
ある。
【0017】又、本具体例に於いては、前記の第2の浄
化処理部7に外部から積極的に空気を送り込む為のチェ
ックバルブ16が設けれていても良く、係るチェックバ
ルブ16は、前記バイパス流路5に於ける前記第2の浄
化処理部7の上流側であれば如何なる位置に設けられて
いても良い。更に、本具体例に於いては、前記バイパス
流路5に於ける前記第2の浄化処理部7の下流側に、触
媒と加熱手段とが一体的に担持された第3の浄化処理部
17が設けられていても良く、係る第3の浄化処理部1
7を設ける事によって、前記第2の浄化処理部7に担持
されている吸着剤から脱離される炭化水素(HC)を積
極的に浄化する事が可能となり、本発明に係るエンジン
の排気浄化システムに於ける浄化効率を向上させる事が
出来る。
【0018】前記第3の浄化処理部17に設けられてい
る触媒は、前記第1の浄化処理部4に設けられている触
媒3と同一のもので有って良く、又前記加熱手段は、前
記制御回路13の制御に従って、電気的にその発熱温度
が制御されるものである事が望ましい。以下に、上記し
た本発明に係るエンジンの排気浄化装置の具体例に於け
る動作に付いて説明する。
【0019】本発明に係る上記具体例の作用を図1に従
って説明する。図示しないエンジン(左側)の始動直
後、排気ガス温度は低く、エンジンは大量のコールドH
Cを含んだ排気ガスを排出する。また、排気ガス温度が
低い間は、触媒3は活性温度(350〜400℃)に達
してないため、コールドHCは触媒内ではほとんど浄化
されずに、図1の主排気流路2内を流れてくる。この時
の排気ガス温度は排気温センサ9によってモニタされて
いる。上記状態のように排気ガス温度が低い場合、制御
回路13からの信号により、第1の切換手段11である
切替バルブが図示のように位置することにより主排気流
路2を閉鎖し排気ガス流はバイパス流路5を流れる。そ
れによって排気ガス中に含まれるコールドHCは第2の
浄化処理部7内に設けられている吸着剤6に吸着され、
コールドHCの大気放出を防止する。一方、上記吸着状
態のときは、制御回路13の信号により第2の切換手段
12は図の点線の位置に移動し、脱離流路を閉じてい
る。その後エンジンが暖機し、排気ガス温度が高くなっ
て第1の浄化処理部4における触媒3が活性化する温度
を越えると第2の浄化処理部7における吸着剤6の吸着
力が低下し、吸着剤6はHCを脱離してしまうので、第
1の切換手段11の切替バルブ8を作動させて図の点線
の位置に移動させることによりバイパス流路5を閉じ、
排気ガスを主排気流路2に流すようにする。吸着剤4の
種類と、吸着可能温度、脱離温度、耐熱温度の例を表1
に示す。
【0020】 吸着剤種 HC吸着可能温度 HC脱離温度 耐熱温度 活性炭 100℃以下 100〜400 ℃ 400〜600 ℃ ゼオライト 300℃以下 300〜800 ℃ 800〜1000℃ γ−アルミナ 150℃以下 150〜300 ℃ 650〜750 ℃ 表 1 この中で、コールドHCの極低温(50℃以下)吸着量
は活性炭が優れており、活性炭を使用する場合は、第2
の浄化処理部7を第1の浄化処理部4の触媒から極力離
して配備する。第1の浄化処理部4の触媒3と第2の浄
化処理部7の吸着剤6との距離は、吸着剤6が脱離温度
になる時に、触媒3がすでに活性温度(350〜400
℃)になる様な関係に維持されるように設定する。この
時、即ち上記状態にて第1の切換手段11の切替バルブ
が作動し、排気ガスが主排気流路2を流れる時には、排
気ガスはすでに上流側の触媒3で浄化されており炭化水
素(HC)の大気放出を防ぐことができる。次に、排気
ガス低温時に第2の浄化処理部における吸着剤に吸着さ
れたコールドHCを脱離、浄化する方法について説明す
る。排気ガスが高温(前記吸着剤6の脱離温度と同等か
それ以上)で主排気流路2を流れている間、制御回路1
3はバイパス流路5内に設けられた第3の浄化処理部1
7に設けられたヒータ付き触媒に通電し、その触媒を活
性温度(350〜400℃以上)に高めておく。前記触
媒が活性温度になったかどうかの判定は、例えば通電時
間から判定する。あるいは、第3の浄化処理部17の下
流に、図2に示すように排気温センサ18を設け、その
近傍における雰囲気温度から判定してもよい。前記触媒
が活性温度になり、かつ排気ガスが吸着剤6の脱離温度
以上であり、さらに前記吸着剤6の耐熱温度以下の時、
第1と第2の切換手段11と12を作動させ、バイパス
流路5に排気ガスを流す。この場合、第1の切換手段1
1のバルブは前記吸着剤6に吸着されている炭化水素H
Cを脱離させるのに必要な流量を流す分だけバイパス流
路5の流入口を開かせる。一方第2の切換手段12は、
図中の実線の位置に移動して、バイパス流路5を閉鎖し
て、脱離流路14を開放する。そのため後述する圧力ス
イングおよび排気ガス熱によって、吸着剤6に吸着され
ていたコールドHCは脱離し、下流へ流れる。その時、
第2の浄化処理部7の下流にはすでに活性温度に達した
ヒータ付き触媒を有する第3の浄化処理部17があり、
脱離したHCはここで浄化される。さらに、HC浄化性
能を上げるため、チェックバルブ16から空気(2次エ
ア)を導入し、酸素補充するようにしてもよい。チェッ
クバルブ16は排気ガスの圧力脈動によって大気を吸い
込むものである。また、第3の浄化処理部17を出た排
気ガスは、脱離流路14を通り、主排気流路2へ流れ込
む。上記脱離流路14は主排気流路2内に設けられた静
圧降下機構15に連結されており、第1の切換手段11
にて分岐された排気ガスの一部が上記静圧降下機構15
を通過する時に、前記脱離流路14内の静圧が大きく降
下する。その降下した圧力でバイパス流路5を流れた排
気ガスを吸い込むため、吸着剤6から炭化水素(HC)
を脱離させる脱離性能は、単に排気ガス熱だけによる脱
離性能よりも向上する(圧力スイング脱離法)。上記の
脱離および浄化の終了判定には、操作を行うために第2
の切換手段12が上記脱離流路をオープンにした時点か
ら総開弁時間を計算し、所定の時間を超えたかどうかで
判定する。上記一連の作動を図3のフローチャートで説
明する。
【0021】即ち、図3は、本発明に係るエンジンの排
気浄化装置の操作の手順を示すフローチャートであり、
スタート後、ステップ(1)に於いて、前記第1の流路
切換手段11は、点線の位置におかれ、前記バイパス流
路5の入口を閉鎖しており、又前記第2の流路切換手段
12は、点線に位置におかれて前記脱離流路14の入口
を閉鎖している。
【0022】そしてステップ(2)に於いて、例えばイ
グニッションキーが入りエンジン等が稼働し始めるとス
テップ(3)に於いて、前記第1の流路切換手段11
は、実線で示す位置に移動して、バイパス流路5が開口
され、温度の低い排気ガスは、前記第1の浄化処理部4
を通過した後、前記バイパス流路5に流入し、第2の浄
化処理部7に至り、前記第2の浄化処理部7内に担持さ
れた吸着剤6に前記排気ガスに含まれている炭化水素
(HC)が吸着され、前記炭化水素(HC)を除かれた
排気ガスは、バイパス流路5を経て分岐部B2から前記
主排気流路2内に還流されるものである。
【0023】次いで、ステップ(4)に於いて、前記排
気ガスの温度(TE )が前記吸着剤6の吸着可能温度
(TA )より高いか否かが判断され、NOであればステ
ップ(3)の戻って、上記の工程を繰り返し、YESで
あればステップ(5)に進む。ステップ(5)において
は、第1の流路切換手段11は、図1の点線で示される
位置に移動して、前記主排気流路2を開放すると同時
に、前記バイパス流路5の中にも排気ガスの一部が流入
する様に、前記バイパス流路5を僅かに開放した様な状
態に位置せしめられる。
【0024】これによって、前記第1の浄化処理部4の
触媒3により、炭化水素(HC)がかなり除去された排
気ガスは、その殆どは、主排気流路2内を流通するが、
その一部はバイパス流路5を通って、前記第2の浄化処
理部7に於ける吸着剤6に到達し、前記吸着剤6に吸着
された炭化水素(HC)を脱離する。係るステップ
(5)に於けるバイパス流路5を流通する一部の排気ガ
スは、上記第2の浄化処理部7に設けられている吸着剤
から、前記炭化水素(HC)を脱離させる作用を促進す
るものである。
【0025】この間、第2の流路切換手段12は、ステ
ップ(3)と同様、点線の位置におかれて前記脱離流路
14の入口を閉鎖している。その後、ステップ(6)に
於いて、中央演算手段13の指令に基づいて、第3の浄
化処理部17に設けられている触媒の加熱手段を所定の
温度に迄加熱して、前記吸着剤6から脱離されてきた炭
化水素(HC)を浄化する。
【0026】次いで、ステップ(7)に進み、前記排気
ガスの温度(TE )が、前記吸着剤6から前記吸着剤6
に吸着された炭化水素(HC)を脱離するに必要な脱離
温度(TD )より高いか否かが判断され、NOであれば
ステップ(5)に戻って、上記の各工程が繰り返され、
又YESであればステップ(8)に進んで、前記排気ガ
スの温度(TE )が、前記吸着剤6の耐熱温度(TB
よりも低いか否かが判断され、NOであればステップ
(5)に戻って、上記の各工程が繰り返され、又YES
であればステップ(9)に進んで、前記第2の流路切換
手段12を作動させて、前記切り換えバルブを図1の実
線の位置に移動させ、前記バイパス流路5内に排気ガス
が流入する事を防止すると同時に、前記脱離流路14の
入口部を開放して、前記第3の浄化処理部17を出た排
気ガスを前記脱離流路14を経由して主排気流路2に流
れる様に構成するものである。
【0027】次いでステップ(10)に進んで、前記第
2の流路切換手段12が、前記脱離流路14を開放して
おく総時間t1が、予め定められた所定の時間tmax
を越えるか否かが判断され、YESであれば、ステップ
(12)に進んで、前記第2の流路切換手段12を作動
させ、前記脱離流路14を閉鎖する。又ステップ(1
0)においてNOである場合には、ステップ(11)に
進んで、前記排気ガスの温度(TE )が、脱離温度(T
D )より高いか否かが判断され、NOであればステップ
(5)に戻って、上記の各工程が繰り返され、又YES
であればステップ(8)に戻って、上記の各工程が繰り
返される。
【0028】次に本発明における他の具体例を図4及び
図5を参照しながら説明する。以上述べた実施例では、
吸着剤6から炭化水素(HC)を脱離させるには排気ガ
ス温度が吸着剤6の脱離温度になってからで、かつ圧力
スイング脱離方式を併用して行っている。しかし、吸着
剤6を担持している第2の浄化処理部7にヒータを配備
し、吸着剤6を加熱すると、さらに炭化水素(HC)の
脱離が促進される。上記具体例構成は図4に示すが、用
いられる加熱手段、ヒータはPTC、ニクロム等、どの
ようなものでもよい。上記具体例における作動を図5の
フローチャートに示す。即ち、図5のフローチャートに
於いては、基本的には図3のフローチャートと同一であ
るが、図3に於けるステップ(7)がステップ(7’)
に変更され、前記第2の浄化処理部7に設けられた加熱
手段を作動させて、前記吸着剤を所定の温度に上昇させ
るものである。
【0029】従って、本具体例に於いては図3に於ける
ステップ(11)が不用となっている。本具体例に於い
ては、排気ガスに含まれる炭化水素(HC)の脱離及び
浄化は、排気ガス温度が吸着剤6の耐熱温度以下のあれ
ば何時でも実施出来ると言う効果がある。
【0030】次に、本発明に係るエンジンの排気浄化装
置の別の具体例を図6を参照しながら説明する。図6に
示されている具体例は、前記第2の浄化処理部7に担持
されている前記吸着剤6は、所定の成分を吸着、脱離す
る特性を事にする少なくとも2種の吸着剤が層状に配列
されて構成されているものである。
【0031】即ち、第1、第2の実施例では、吸着剤は
単一層であり、例えば活性炭のみでは排気ガス温度10
0℃までしか炭化水素(HC)を吸着できない。又ゼオ
ライトのみでは300℃まで吸着することができるが、
極低温時(50℃以下)では吸着能力が活性炭より劣
る。そこで第2の浄化処理部7内の吸着剤6を図示のと
おり二層構造とし、前層即ちバイパス流路の上流側を例
えば活性炭とし後層即ちバイパス流路の下流側を例えば
ゼオライトとするものである。本実施例の作動は図3と
同じであるが、本実施例では吸着可能温度TA はゼオラ
イトの、脱離温度TD は活性炭の、それぞれ最大値を用
いる。また、耐熱温度TB は2種類の吸着剤種のうち、
低いほう、即ち活性炭のTB を用いる。ことが好まし
い。
【0032】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係るエンジンの排気浄化装置
の一具体例の構成を示す図である。
【図2】図2は、本発明に係るエンジンの排気浄化装置
の他の具体例の構成を示す図である。
【図3】図3は、本発明に係るエンジンの排気浄化装置
の操作手順を説明するフローチャートである。
【図4】図4は、本発明に係るエンジンの排気浄化装置
の別の具体例の構成を示す図である。
【図5】図5は、図4に示すエンジンの排気浄化装置の
操作手順を説明するフローチャートである。
【図6】図6は、本発明に係るエンジンの排気浄化装置
の更に他の具体例の構成を示す図である。
【符号の説明】
1…エンジンの排気浄化装置 2…主排気流路 3…触媒 4…第1の浄化処理部 5…バイパス流路 6…吸着剤 7…第2の浄化処理部 9…排気ガス温度センサ 10…吸着筒 11…第1の流路切換手段 12…第2の流路切換手段 13…制御回路 14…脱離流路 15…静圧降下機構 16…チェックバルブ 17…第3の浄化処理部 20…加熱手段 21…活性炭層 22…ゼオライト層
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−311618(JP,A) 特開 昭57−159908(JP,A) 特開 平5−113117(JP,A) 特開 平5−149131(JP,A) 特開 平6−33747(JP,A) 特開 平4−17710(JP,A) 実開 平2−67020(JP,U) 実開 平4−105925(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F01N 3/08 - 3/38 F01N 9/00 - 11/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主排気流路中に、触媒を担持した第1の
    浄化処理部が設けられている排気系に於いて、前記第1
    の浄化処理部の下流に、前記主排気通路から分岐し、所
    定の距離をおいて、当該主排気通路に帰還する様に構成
    された、バイパス流路が設けられると共に、該バイパス
    流路中に吸着剤を担持した第2の浄化処理部が設けら
    さらに、前記バイパス流路に設けられた前記第2の浄化
    処理部の下流側に於ける前記バイパス流路に於いて、前
    記バイパス流路と前記主排気流路との分岐部と前記第2
    の浄化処理部と間の適宜の位置に、前記主排気流路と前
    記バイパス流路とを短絡させる脱離流路 が設けられてい
    る事を特徴とするエンジンの排気浄化装置。
  2. 【請求項2】 さらに、流路切換手段が、前記バイパス
    流路と前記脱離流路との分岐部の近傍に設けられている
    事を特徴とする請求項1記載のエンジンの排気浄化装
    置。
  3. 【請求項3】 前記流路切換手段は、温度センサの出力
    に応答して作動するものである事を特徴とする請求項2
    記載のエンジンの排気浄化装置。
  4. 【請求項4】 前記主排気流路に於ける、前記主排気流
    路と前記脱離流路との分岐部の近傍に、前記脱離流路内
    の静圧降下手段が設けられている事を特徴とする請求項
    1〜3の何れか1つに記載のエンジンの排気浄化装置。
  5. 【請求項5】 前記バイパス流路に於ける前記第2の浄
    化処理部の下流側に、触媒が担持された第3の浄化処理
    部が設けられている事を特徴とする請求項1〜4の何れ
    か1つに記載のエンジンの排気浄化装置。
  6. 【請求項6】 前記第3の浄化処理部には加熱手段が備
    えられている事を特徴とする請求項5に記載のエンジン
    の排気浄化装置。
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