JP3306762B2 - 光磁気記録媒体 - Google Patents

光磁気記録媒体

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は書き換えが可能な光磁気
記録媒体のなかで、再生層の磁化状態を変化させながら
記録信号を読み取る光磁気記録媒体に係わる。
【0002】
【従来の技術】光磁気記録媒体は書き換え可能な光記録
媒体であり、相変化型光記録媒体などと比較して繰り返
し消去/書き込み耐久性や消去比率に優れ、可搬型大容
量の記録媒体として注目されている。
【0003】光磁気記録媒体は、レ−ザ−光照射による
局所加熱によって記録ビットを形成し、これをカ−効果
により読み出す記録再生方法が取られる。記録ビットの
間隔はレ−ザ−光照射パワ−、記録磁界の強度などの調
整でレ−ザ−スポット径よりもかなり小さくすることが
可能であるが、読みだしは再生時のレ−ザ波長、レンズ
の開口率などによって制約を受ける。
【0004】このような再生時の制約から決まる記録密
度を越えて、読み出すための改善の試みとして、少なく
とも再生層と記録保持層を有し再生層の磁化状態を変化
させながら記録信号を読み取る方法がMSR(Magn
etically induced Super Re
solution)と呼ばれて近年注目されている。例
えば、消滅型MSRあるいはFAD(Front Ap
erture Detection)とよばれる方式は
特開平1−143041号公報や特開平1−14304
2号公報に開示され、記録ビットを再生時に拡大、縮小
させながら再生することにより再生分解能が向上する技
術である。この方式は、記録磁性層を再生層、中間層、
記録保持層からなる交換結合多層膜とし、再生光照射に
よる温度上昇を利用し、中間層のキュリ−温度以上の高
温領域で再生層を再生磁界の方向に常に向けることによ
り、ビ−ムスポットを部分的にいわばマスクするもの
で、再生時の符号間干渉を減少させ、光の回折限界以下
の周期の信号を再生可能とするものである。
【0005】また、浮き出し型MSRあるいはRAD
(Rear Aperture Detection)
とよばれる方式は特開平3−93058号公報に開示さ
れ、再生前に初期化磁石で再生層の磁化の向きを揃えた
後、記録保持層の記録ビットを再生層に転写しながら、
再生することにより再生分解能が向上する技術である。
さらに、CAD(Central Aperture
Detection)とよばれる方式が、マグネト−オ
プティカル レコーディング インターナショナル シ
ンポジウム(Magneto−Optical Rec
ordingInternational Sympo
sium)´92のMq−16において報告され、再生
層に希土類金属リッチの面内膜のGdFeCoを用いて
記録保持層と積層し、再生温度でGdFeCoが垂直磁
化膜になることを利用して記録保持層の記録ビットを再
生層に転写しながら、再生することにより再生分解能が
向上する技術である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、上記のようなMSR媒体に対して、解像度
をさらに高めることを可能とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記のような現状に鑑
み、本発明者等は鋭意検討を重ねた結果、透明基板上に
設けられた誘電体層の表面粗さ(Ra,Rmax)が解
像度に影響を与えていることを見出し、本発明を完成す
るに至った。
【0008】即ち、本発明は透明基板上に誘電体層を介
して、少なくとも再生層と記録保持層を有し、上記再生
層の磁化状態を変化させながら記録信号を読み出す光磁
気記録媒体において、透明基板上の誘電体層の表面粗さ
がRaで15オングストローム以下、かつRmaxで7
0オングストローム以下であることを特徴とする光磁気
記録媒体に関する。
【0009】以下、本発明を詳細に説明する。
【0010】本発明は、透明基板上に誘電体層を介して
少なくとも再生層と記録保持層を有するMSR媒体であ
れば、いかなる構造のMSR媒体にも適用される。例え
ば、FAD方式の媒体は、透明基板上に誘電体層を介し
て再生層、中間層、記録保持層の構造を、RAD方式の
媒体は透明基板上に誘電体層を介して再生層、再生補助
層、中間層、記録保持層の構造を、CAD方式の媒体は
透明基板上に誘電体層を介して再生層、記録保持層の構
造を通常している。更に所望するならば、これらの層の
他に誘電体層、反射層、保護コート層等を設けてもよ
い。
【0011】透明基板としては、ガラスやポリカーボネ
ート、ポリメチルメタクリレート等の透明樹脂を使用す
ることができる。
【0012】透明基板上の誘電体層としては窒化ケイ素
が好ましいが、材料は特に限定されるものではなく、酸
窒化ケイ素、酸化タンタル、希土類ド−プ酸化ケイ素な
ど多種があげられる。
【0013】本発明では、この誘電体層の表面粗さを、
Raで15オングストローム以下、かつRmaxで70
オングストローム以下にすることを特徴とする。好まし
いRaおよびRmaxは、Raが10オングストローム
以下、Rmaxが50オングストローム以下である。な
お、本発明でいうRaとは、JISB0601に規定さ
れているものを示す。
【0014】誘電体層は通常スパッタ法で形成される
が、その表面粗さはガス圧、成膜速度、スパッタガス種
などのスパッタ条件により制御することができる。ま
た、スパッタ後の誘電体層表面をエッチングして所定の
表面粗さにすることも本発明の範囲に含まれる。
【0015】再生層の材料としてはGdFeCoを主体
として、これに必要に応じて耐蝕性を高めるためにC
r、Ti、Taなどを、保磁力調整のためにTb,Dy
などを、短波長レ−ザ−に対応するためにNdなどを添
加したものが主に用いられるが、Pt/Coなどの人工
格子なども適用される。
【0016】記録保持層の材料としては、TbFeC
o、DyFeCo、GdTbFeCo等の比較的保磁力
の大きな垂直磁気異方性材料が好ましい。
【0017】FAD方式の中間層やRAD方式の再生補
助層には、キュリー温度が比較的低くて垂直磁気異方性
も大きく、かつ、記録保持層に比べてCo量が少ないT
bFeCo、DyFeCoや、TbFeCoにアルミニ
ウム、ケイ素、タンタル、クロム等の非磁性金属を添加
してキュリー温度を下げた材料などを用いることができ
る。更に、RAD方式の中間層には、GdFeCo等の
垂直磁気異方性の小さな材料を用いることができる。
【0018】本発明によりMSR媒体の解像度が改善さ
れる理由は現在検討中であるが、透明基板上の誘電体層
の表面が平らになることで、再生層の磁化状態のミクロ
な欠陥などが減少することおよび再生層の垂直磁気異方
性を高めて交換結合を強めるためにマスク領域のコント
ラストを向上させるためと思われる。しかしながら、こ
のような推測は、何等本発明を限定するものではない。
【0019】
【実施例】以下、実施例をもって本発明を更に詳細に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0020】実施例1 図1に示すようなFAD方式のMSR光磁気記録媒体を
製造した。ポリカ−ボネ−ト基板1上に、窒化ケイ素か
らなる誘電体層2(膜厚:800オングストローム)を
成膜後、GdFeCoからなる再生層3(膜厚:300
オングストローム、磁化:20emu/cc(室温)、
キュリー温度:340℃)、TbFeCoSiからなる
中間層4(膜厚:100オングストローム、保磁力:7
kOe、キュリー温度:160℃)、TbFeCoから
なる記録保持層5(膜厚:400オングストローム、保
磁力:>12kOe、キュリー温度:260℃)、さら
に窒化ケイ素層6(膜厚:800オングストローム)、
アルミニウム層7(膜厚:200オングストローム)を
スパッタ法で形成した。
【0021】アルゴン、窒素ガス流量を調節することに
よってスパッタ成膜圧力を制御して、窒化ケイ素からな
る誘電体層2の表面粗さを変化させて数種類MSR録媒
体を試作した。
【0022】表面粗さの測定は、試料としては基板上に
誘電体層のみを種々の成膜条件で形成したものを使用
し、表面形状はAFMを用いて測定した。装置はセイコ
−電子工業製、商品名「SFA300」を用い、探針
は、セイコ−電子工業製マイクロカンチレバ−、商品名
「SPI916B003」で、探針先端の曲率半径は2
0μmであった。基準長さL(測定長さ)は330nm
とし、測定された粗さ曲線f(x)の標高中心線からの
変位を|f(x)|とした時に式1で表される値をRa
とした。
【0023】
【化1】
【0024】次に、この光磁気記録媒体を記録再生装置
にセットして、線速度5.65m/secで回転させな
がら780nmの波長のレ−ザ−ビ−ムを33%のデュ
−ティ−において3.7MHz(マ−ク長0.76μ
m)および7.1MHz(マ−ク長0.4μm)で変調
させながら6mWのレ−ザ−パワ−で記録を行なった。
記録時のバイアス磁界は250Oeであった。
【0025】消去方向に300Oeのバイアス磁界(H
r)をかけながらレ−ザ−パワ−を2mWで再生したと
きのC/Nの値と表面粗さとの関係を表1に示した。
【0026】比較例1 実施例1と同じ構造のFAD方式のMSR光磁気記録媒
体において、誘電体層2(膜厚:800オングストロー
ム)の表面粗さをRa:16.8オングストローム、R
max:85オングストロームで成膜(0.6Pa)し
た以外は、実施例1と同様の工程を経て光磁気記録媒体
を得た。
【0027】この光磁気記録媒体に対して、実施例1と
同様の記録再生を行った結果を表1に示す。
【0028】実施例2 実施例1と同じ構造のFAD方式のMSR光磁気記録媒
体において、誘電体層2(膜厚:800オングストロー
ム)の表面粗さをRa:19.5オングストローム、R
max:108をオングストロームで成膜(0.7P
a)した後、アルゴンガス中で40オングストロームの
深さに相当するエッチングをおこない、その後、再生
層、中間層、記録保持層、窒化ケイ素層およびアルミニ
ウム層をスパッタ法で形成した。
【0029】この光磁気記録媒体に対して、実施例1と
同様の記録再生を行った結果を表2に示す。
【0030】比較例2 アルゴンガス中で40オングストロームの深さに相当す
るエッチングを行わなかったほかは、実施例2と同様の
工程を経て光磁気記録媒体を得た。
【0031】この光磁気記録媒体に対して、実施例1と
同様の記録再生を行った結果を表2に示す。
【0032】実施例3 以下に示すようなCAD方式の光磁気記録媒体を製造し
た。ポリカ−ボネ−ト基板1上に、窒化ケイ素からなる
誘電体層2(膜厚:800オングストローム)を0.7
Paの圧力で成膜後、アルゴンガス中でエッチングを行
い、GdFeCoからなる再生層3(膜厚:500オン
グストローム、磁化:200emu/cc(希土類優
勢、室温)、キュリー温度:330℃)、TbFeCo
からなる記録保持層4(膜厚:400オングストロー
ム、保磁力:>12kOe、キュリー温度:260
℃)、さらに窒化ケイ素層5(膜厚:800オングスト
ローム)、アルミニウム層6(膜厚:200オングスト
ローム)を形成した。
【0033】この光磁気記録媒体に対して、実施例1と
同様の記録再生を行った結果を表2に示す。
【0034】比較例3 誘電体層2にアルゴンガスによるエッチングを行わなか
ったほかは、実施例2と同様の工程を経て光磁気記録媒
体を得た。
【0035】この光磁気記録媒体に対して、実施例1と
同様の記録再生を行った結果を表2に示す。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】
【発明の効果】本発明によりMSR媒体の解像度が向上
し、光磁気記録媒体の記録密度のさらなる向上が期待で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のMSR媒体の一例を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−250742(JP,A) 特開 平7−78364(JP,A) 特開 平5−282722(JP,A) 特開 平6−84216(JP,A) 特開 平6−231498(JP,A) 特開 平6−60450(JP,A) 特開 平7−6417(JP,A) 特開 平5−54450(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 11/105

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基板上に誘電体層を介して、少なく
    とも再生層と記録保持層を有し、上記再生層の磁化状態
    を変化させながら記録信号を読み出す光磁気記録媒体に
    おいて、透明基板上の誘電体層の表面粗さについて、R
    aが15オングストローム以下、かつRmaxが70オ
    ングストローム以下であることを特徴とする光磁気記録
    媒体。
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