JP3306456B2 - カラーフィルターの製造方法 - Google Patents
カラーフィルターの製造方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,撮像素子の色分解や,
カラー液晶ディスプレーの色合成等に用いられるカラー
フィルターの製造方法に関するものである。
カラー液晶ディスプレーの色合成等に用いられるカラー
フィルターの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】カラーフィルターの用途は,年々広範な
ものとなっている。撮像素子と組み合わせて,カメラの
みならず,FAX,複写機やイメージスキャナー等の用
途が展開され,一方,液晶ディスプレーと組み合わせ
て,OA用のディスプレー,テレビ,投影機,ビデオカ
メラ用ビューファインダー等に用いられるに至ってい
る。その一方で,カラーフィルターを構成する着色画素
の微細化,高耐久性の要求も今迄以上に強いものになっ
ている。
ものとなっている。撮像素子と組み合わせて,カメラの
みならず,FAX,複写機やイメージスキャナー等の用
途が展開され,一方,液晶ディスプレーと組み合わせ
て,OA用のディスプレー,テレビ,投影機,ビデオカ
メラ用ビューファインダー等に用いられるに至ってい
る。その一方で,カラーフィルターを構成する着色画素
の微細化,高耐久性の要求も今迄以上に強いものになっ
ている。
【0003】特開昭60−129738号公報,特開昭
60−129707号公報,特開昭60−129742
号公報,特開昭60−129739号公報によって開示
された着色組成物等は,その要求に応えるものとして提
案されたものである。すなわち,着色部材として,極微
細な顔料等を高感度な感光性樹脂に分散せしめ,高い耐
久性を有する,微細な着色画素を形成できると共に,工
程的には,染料により着色する工程を不要にすることに
より,工程簡略化を可能とするものであった。上記のカ
ラーフィルターの製造方法は,いわゆる「顔料分散法」
とよばれているものである。
60−129707号公報,特開昭60−129742
号公報,特開昭60−129739号公報によって開示
された着色組成物等は,その要求に応えるものとして提
案されたものである。すなわち,着色部材として,極微
細な顔料等を高感度な感光性樹脂に分散せしめ,高い耐
久性を有する,微細な着色画素を形成できると共に,工
程的には,染料により着色する工程を不要にすることに
より,工程簡略化を可能とするものであった。上記のカ
ラーフィルターの製造方法は,いわゆる「顔料分散法」
とよばれているものである。
【0004】かかる「顔料分散法」によれば,高い耐久
性(特に耐光性,耐熱性)を有する着色画素が,最小サ
イズで20〜30μm□程度の大きさで形成することが
可能である。従って,耐久性が要求される液晶ディスプ
レーの組み合わせにおけるカラーフィルターの製造方法
として広く用いられてきた。
性(特に耐光性,耐熱性)を有する着色画素が,最小サ
イズで20〜30μm□程度の大きさで形成することが
可能である。従って,耐久性が要求される液晶ディスプ
レーの組み合わせにおけるカラーフィルターの製造方法
として広く用いられてきた。
【0005】一方,デバイス等の製造分野において,光
リソグラフィ−法の微細化検討が種々行われて,光露光
によりサブミクロンの線幅加工を可能にする製造方法あ
るいは材料の提案がされてきた。その中で,CEL(C
ontrast Enhanstment Laye
r)による方法も一つの手法として提案されてる。具体
的には,ホトレジスト(感光性樹脂)にコントラスト増
強層を含ませ,露光時のコントラストを増大させる方法
(特開昭61−198237号公報),ホトレジスト上
にコントラストを高める特性を有するパターン形成層を
積層する方法(特開昭61−250634号公報,特開
昭63−52133号公報など)が開示されている。
リソグラフィ−法の微細化検討が種々行われて,光露光
によりサブミクロンの線幅加工を可能にする製造方法あ
るいは材料の提案がされてきた。その中で,CEL(C
ontrast Enhanstment Laye
r)による方法も一つの手法として提案されてる。具体
的には,ホトレジスト(感光性樹脂)にコントラスト増
強層を含ませ,露光時のコントラストを増大させる方法
(特開昭61−198237号公報),ホトレジスト上
にコントラストを高める特性を有するパターン形成層を
積層する方法(特開昭61−250634号公報,特開
昭63−52133号公報など)が開示されている。
【0006】しかし,CELによる製造方法では,光褪
色性部材に与えるエネルギーが100mJ/cm2 程度
必要なこと,ホトレジストの微細化が,1〜2割程度改
善されるに留まることにより,デバイス等の製造分野で
受け入れられるにはいたっていない。
色性部材に与えるエネルギーが100mJ/cm2 程度
必要なこと,ホトレジストの微細化が,1〜2割程度改
善されるに留まることにより,デバイス等の製造分野で
受け入れられるにはいたっていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前述のように,カラー
フィルターの用途の広がりと共に,「顔料分散法」によ
るカラーフィルターの高い耐久性を維持しつつ,更に微
細な着色画素が要求されている。具体的には,ビデオカ
メラ用ビューファインダーに用いられる液晶ビューファ
インダー用であり,一方では,小型複写機,FAXに用
いられる撮像素子用のカラーフィルターである。これら
のカラーフィルターに要求される着色画素のサイズは,
10〜15μm□程度になってきており,従来開示され
ていた「顔料分散法」によっては,これらの着色画素の
形成は,困難であった。
フィルターの用途の広がりと共に,「顔料分散法」によ
るカラーフィルターの高い耐久性を維持しつつ,更に微
細な着色画素が要求されている。具体的には,ビデオカ
メラ用ビューファインダーに用いられる液晶ビューファ
インダー用であり,一方では,小型複写機,FAXに用
いられる撮像素子用のカラーフィルターである。これら
のカラーフィルターに要求される着色画素のサイズは,
10〜15μm□程度になってきており,従来開示され
ていた「顔料分散法」によっては,これらの着色画素の
形成は,困難であった。
【0008】「顔料分散法」によるカラーフィルターの
着色画素の微細化を阻む主たる要因は,2つある。1つ
は,着色した感光性樹脂中に顔料が分散されているた
め,この顔料粒子による光の乱反射があり,図2に示す
ように,線幅が大になるという問題点があった。また,
2つめは,現在主流となっている露光法が,図3に示す
ように,生産性を向上させるために,プロキシミティー
法を採用していることにある。この露光法によれば,フ
オトマスクが,感光性樹脂に直接接触しないため,生産
性は向上するものの,光が回り込み,当該部分が露光さ
れ,画素の微細化を困難なものにしていた。
着色画素の微細化を阻む主たる要因は,2つある。1つ
は,着色した感光性樹脂中に顔料が分散されているた
め,この顔料粒子による光の乱反射があり,図2に示す
ように,線幅が大になるという問題点があった。また,
2つめは,現在主流となっている露光法が,図3に示す
ように,生産性を向上させるために,プロキシミティー
法を採用していることにある。この露光法によれば,フ
オトマスクが,感光性樹脂に直接接触しないため,生産
性は向上するものの,光が回り込み,当該部分が露光さ
れ,画素の微細化を困難なものにしていた。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は,以上の問題点
を解決すべく研究した結果得られたものであり,その要
旨は,以下のものである。すなわち,基板上に繰り返し
て着色画素が配列してなる顔料分散法によるカラーフィ
ルターの製造方法において,少なくとも着色材とジアゾ
系染料の塩化亜鉛塩からなる光褪色性部材とポリビニル
アルコールからなる樹脂とを含む感光性樹脂を塗布する
工程と、プロキシミティー法による露光工程とを包含す
ることを特徴とするカラーフィルターの製造方法であ
る。
を解決すべく研究した結果得られたものであり,その要
旨は,以下のものである。すなわち,基板上に繰り返し
て着色画素が配列してなる顔料分散法によるカラーフィ
ルターの製造方法において,少なくとも着色材とジアゾ
系染料の塩化亜鉛塩からなる光褪色性部材とポリビニル
アルコールからなる樹脂とを含む感光性樹脂を塗布する
工程と、プロキシミティー法による露光工程とを包含す
ることを特徴とするカラーフィルターの製造方法であ
る。
【0010】着色材で着色した感光性樹脂としては,例
えば,特開昭60−129738号公報,特開昭60−
129707号公報,特開昭60−129742号公
報,特開昭60−129739号公報によって開示され
たものが使用できる。
えば,特開昭60−129738号公報,特開昭60−
129707号公報,特開昭60−129742号公
報,特開昭60−129739号公報によって開示され
たものが使用できる。
【0011】一方,光褪色性部材は,代表例として,光
褪色性染料が挙げられる。この条件として,光を吸収す
る波長が,紫外線から短波長可視域であること,また,
光吸収エネルギーは,概ね100mJ/cm2 以下が望
ましい。これを満足するものは,ジアゾ系染料に多く,
具体的には,以下のようなものが挙げられる。〔 〕内
はCAS No.を示す。4−N,N−ジエチルアミノ
ベンゼンジアゾニウム塩化亜鉛複塩〔13533−17
−0〕,4−(4’−メトキシベンゾイルアミノ)−
2,5−ジエトキシベンゼンジアゾニウム塩化亜鉛複塩
〔52543−24−5〕, 4−モルホリノ−2,5−
ジブトキシ−ベンゼンジアゾニウム塩化亜鉛複塩〔14
726−58−0〕, 4−N,N−ジエチルアミノベン
ゼンジアゾニウム テトラフッ化ホウ酸塩〔347−4
6−6〕,4−モルホリノ−2,5−ジブトキシ−ベン
ゼンジアゾニウム テトラフッ化ホウ酸塩〔50543
−78−7〕,4−(4’−メチルフェニルチオ−2,
5−ジエトキシベンゼンジアゾニウム テトラフッ化ホ
ウ酸塩〔74577−10−9〕,4−モルホリノベン
ゼンジアゾニウム テトラフッ化ホウ酸塩〔2248−
34−2〕,4−ピロリジノ−3−メチルベンゼンジア
ゾニウム−テトラフッ化ホウ酸塩〔36422−95−
4〕,4−N,N−ジメチルアミノベンゼンジアゾニウ
ム ヘキサフッ化ホウ酸塩〔733−51−7〕,4−
モルホリノ−2,5−ジブトキシ−ベンゼンジアゾニウ
ム ヘキサフッ化ホウ酸塩〔68015−88−3〕,
4−(4’−メチルフェニルチオ)−2,5−ジエトキ
シベンゼンジアゾニウム−ヘキサフッ化ホウ酸塩〔38
686−70−3〕,4−ピロリジノ−3−メチルベン
ゼンジアゾニウム−ヘキサフッ化ホウ酸塩〔68015
−90−7〕がある。このうち,塩化亜鉛塩を構成して
いるものは,水に可溶であるため,水溶性樹脂に溶解さ
せることができる。
褪色性染料が挙げられる。この条件として,光を吸収す
る波長が,紫外線から短波長可視域であること,また,
光吸収エネルギーは,概ね100mJ/cm2 以下が望
ましい。これを満足するものは,ジアゾ系染料に多く,
具体的には,以下のようなものが挙げられる。〔 〕内
はCAS No.を示す。4−N,N−ジエチルアミノ
ベンゼンジアゾニウム塩化亜鉛複塩〔13533−17
−0〕,4−(4’−メトキシベンゾイルアミノ)−
2,5−ジエトキシベンゼンジアゾニウム塩化亜鉛複塩
〔52543−24−5〕, 4−モルホリノ−2,5−
ジブトキシ−ベンゼンジアゾニウム塩化亜鉛複塩〔14
726−58−0〕, 4−N,N−ジエチルアミノベン
ゼンジアゾニウム テトラフッ化ホウ酸塩〔347−4
6−6〕,4−モルホリノ−2,5−ジブトキシ−ベン
ゼンジアゾニウム テトラフッ化ホウ酸塩〔50543
−78−7〕,4−(4’−メチルフェニルチオ−2,
5−ジエトキシベンゼンジアゾニウム テトラフッ化ホ
ウ酸塩〔74577−10−9〕,4−モルホリノベン
ゼンジアゾニウム テトラフッ化ホウ酸塩〔2248−
34−2〕,4−ピロリジノ−3−メチルベンゼンジア
ゾニウム−テトラフッ化ホウ酸塩〔36422−95−
4〕,4−N,N−ジメチルアミノベンゼンジアゾニウ
ム ヘキサフッ化ホウ酸塩〔733−51−7〕,4−
モルホリノ−2,5−ジブトキシ−ベンゼンジアゾニウ
ム ヘキサフッ化ホウ酸塩〔68015−88−3〕,
4−(4’−メチルフェニルチオ)−2,5−ジエトキ
シベンゼンジアゾニウム−ヘキサフッ化ホウ酸塩〔38
686−70−3〕,4−ピロリジノ−3−メチルベン
ゼンジアゾニウム−ヘキサフッ化ホウ酸塩〔68015
−90−7〕がある。このうち,塩化亜鉛塩を構成して
いるものは,水に可溶であるため,水溶性樹脂に溶解さ
せることができる。
【0012】そして,予め着色材で着色した感光性樹脂
の中に,前述した光褪色性部材を添加して溶解させたも
のを塗布することができる。例えば,特開昭60−12
9738号公報で開示された着色画素においては,基質
が水溶性のPVAであるので,この中に,前述のジアゾ
系染料の塩化亜鉛塩を添加し,十分に溶解する。このよ
うな操作により,「予め着色し光褪色性部材を含む感光
性樹脂」を得ることができる。このような感光性樹脂に
よれば,同一出願人が,別途提案したような,塗布時に
予め着色した感光性樹脂の層と光褪色性部材の層の2層
を形成する必要がなく,常法による製版工程で,着色画
素を得ることができる。塗布工程は,一般に,スピン塗
布法が用いられるが,所定膜厚と分光特性が得られれば
良いため,種々の塗布法,たとえば,ロ−ルコート法,
ミヤバーコート法等も採用しうる。
の中に,前述した光褪色性部材を添加して溶解させたも
のを塗布することができる。例えば,特開昭60−12
9738号公報で開示された着色画素においては,基質
が水溶性のPVAであるので,この中に,前述のジアゾ
系染料の塩化亜鉛塩を添加し,十分に溶解する。このよ
うな操作により,「予め着色し光褪色性部材を含む感光
性樹脂」を得ることができる。このような感光性樹脂に
よれば,同一出願人が,別途提案したような,塗布時に
予め着色した感光性樹脂の層と光褪色性部材の層の2層
を形成する必要がなく,常法による製版工程で,着色画
素を得ることができる。塗布工程は,一般に,スピン塗
布法が用いられるが,所定膜厚と分光特性が得られれば
良いため,種々の塗布法,たとえば,ロ−ルコート法,
ミヤバーコート法等も採用しうる。
【0013】図4に,光褪色性部材(ジアゾ系;4−モ
リホリノ−2,5−ジブトキシ−ベンゼンジアゾニウム
塩化亜鉛塩の光露光前後の光の透過率の変化を示す。実
線は,光照射前であり,点線は,光照射後の透過率であ
る。光照射により,光褪色性部材の紫外域の吸収が失わ
れ透過するようになることがわかる。
リホリノ−2,5−ジブトキシ−ベンゼンジアゾニウム
塩化亜鉛塩の光露光前後の光の透過率の変化を示す。実
線は,光照射前であり,点線は,光照射後の透過率であ
る。光照射により,光褪色性部材の紫外域の吸収が失わ
れ透過するようになることがわかる。
【0014】
【作用】図2,図3について前述したように,顔料によ
り着色された感光性樹脂単独では,光の照射により,顔
料粒子による光の乱反射が生ずる。また,感光性樹脂を
硬化させるに十分な光照射を行うと,光の乱反射による
線巾の太りを避けることができない。ここで,図5に示
すように,光褪色性部材を感光性樹脂に含ませると,乱
反射による光は,光褪色性部材に吸収される作用があ
る。従って,感光性樹脂を硬化させるに十分な光照射を
行っても光の乱反射が大巾により軽減される結果,線巾
の太りを防止することができ,着色画素の微細化が実現
する。同じように,回り込み光についても光褪色性部材
に吸収される作用があり,線巾の太りを防止することが
できる。
り着色された感光性樹脂単独では,光の照射により,顔
料粒子による光の乱反射が生ずる。また,感光性樹脂を
硬化させるに十分な光照射を行うと,光の乱反射による
線巾の太りを避けることができない。ここで,図5に示
すように,光褪色性部材を感光性樹脂に含ませると,乱
反射による光は,光褪色性部材に吸収される作用があ
る。従って,感光性樹脂を硬化させるに十分な光照射を
行っても光の乱反射が大巾により軽減される結果,線巾
の太りを防止することができ,着色画素の微細化が実現
する。同じように,回り込み光についても光褪色性部材
に吸収される作用があり,線巾の太りを防止することが
できる。
【0015】
【実施例】次に,以上の発明の構成を更に詳細に,図面
を参照しながら,実施例を用いて説明する。 (実施例1) 「着色し光褪色性部材を含む感光性樹脂」の調整 調整方法としては,例えば,赤色顔料は,次のような処
理で作られた。シムラフアストピラゾロンレッドBT
(大日本インキ化学社製顔料)80gを平均分子量15
00,ケン化度約88%のポリビニルアルコール100
gと重クロム酸アンモニウム30gを水780gで溶解
させた感光性樹脂に混合し,得られた混合物をサンドミ
ルで練肉分散した後,10000rpmで20分間遠心
分離した。次いで,光褪色性部材として,ジアゾ系染料
DH−300(ダイトー化学社製)10gを添加し,攪
拌した後,1μmのメンブランフィルターでー濾過し,
赤色着色の感光性樹脂組成物を得た。同様の方法で緑
色,青色の感光性樹脂組成物を作成した。これらの感光
性樹脂組成物の組成例を表1に示す。
を参照しながら,実施例を用いて説明する。 (実施例1) 「着色し光褪色性部材を含む感光性樹脂」の調整 調整方法としては,例えば,赤色顔料は,次のような処
理で作られた。シムラフアストピラゾロンレッドBT
(大日本インキ化学社製顔料)80gを平均分子量15
00,ケン化度約88%のポリビニルアルコール100
gと重クロム酸アンモニウム30gを水780gで溶解
させた感光性樹脂に混合し,得られた混合物をサンドミ
ルで練肉分散した後,10000rpmで20分間遠心
分離した。次いで,光褪色性部材として,ジアゾ系染料
DH−300(ダイトー化学社製)10gを添加し,攪
拌した後,1μmのメンブランフィルターでー濾過し,
赤色着色の感光性樹脂組成物を得た。同様の方法で緑
色,青色の感光性樹脂組成物を作成した。これらの感光
性樹脂組成物の組成例を表1に示す。
【0016】
【表1】
【0017】(実施例2) カラーフィルターの製造 図1は,本発明のカラーフィルターの製造工程を説明す
る図であり,図1(a)に示す,6インチφのシリコン
ウェーハーに面付けされた一次元ラインセンサー(基板
1)上に,図1(b)に示すように,実施例1で作成し
た赤色着色感光性樹脂を膜厚2.0μmになるように,
スピン塗布した後,60℃のホットプレート上で5分間
乾燥させた。次いで,次いで,図1(c)に示すよう
に,所望のパターンを有するフオトマスク4を介して,
20μmのプロキシミティギャップで300mJ/cm
2 の紫外線を照射した。更に,図1(d)に示すよう
に,水を用いて30秒間現像し,150℃のオーブンで
30分間硬化させた後,所望の赤色の着色画素3aを得
た。かかる工程を緑,青と同様に繰り返し,最後に保護
膜として光感光性アクリル樹脂FVR−10(富士薬品
工業社製)を塗布,露光,現像を行い,必要部位のみ製
版することにより保護膜を形成した。以上のようにし
て,完成させたカラーフィルター付の一次元ラインセン
サーをイメージスキャナーに組み込んで画像出力を試み
たところ良好な画質の画像が得られた。図6には,青色
に着色した感光性樹脂について,Aの光褪色性部材を添
加しない着色した感光性樹脂のみを使用した場合に対比
して,Bの光褪色性部材としてジアゾ系染料DH−30
0(ダイトー化学社製)を添加した場合について,それ
ぞれ露光量(mJ/cm2 )と解像度(μm)の変化を
示した。露光量が一定の場合に,本発明では,着色した
感光性樹脂のみを使用した場合に比べて,約60〜70
%に微細化されたライン・アンド・スペース・パターン
を形成できるほど解像度が向上していることがわかる。
る図であり,図1(a)に示す,6インチφのシリコン
ウェーハーに面付けされた一次元ラインセンサー(基板
1)上に,図1(b)に示すように,実施例1で作成し
た赤色着色感光性樹脂を膜厚2.0μmになるように,
スピン塗布した後,60℃のホットプレート上で5分間
乾燥させた。次いで,次いで,図1(c)に示すよう
に,所望のパターンを有するフオトマスク4を介して,
20μmのプロキシミティギャップで300mJ/cm
2 の紫外線を照射した。更に,図1(d)に示すよう
に,水を用いて30秒間現像し,150℃のオーブンで
30分間硬化させた後,所望の赤色の着色画素3aを得
た。かかる工程を緑,青と同様に繰り返し,最後に保護
膜として光感光性アクリル樹脂FVR−10(富士薬品
工業社製)を塗布,露光,現像を行い,必要部位のみ製
版することにより保護膜を形成した。以上のようにし
て,完成させたカラーフィルター付の一次元ラインセン
サーをイメージスキャナーに組み込んで画像出力を試み
たところ良好な画質の画像が得られた。図6には,青色
に着色した感光性樹脂について,Aの光褪色性部材を添
加しない着色した感光性樹脂のみを使用した場合に対比
して,Bの光褪色性部材としてジアゾ系染料DH−30
0(ダイトー化学社製)を添加した場合について,それ
ぞれ露光量(mJ/cm2 )と解像度(μm)の変化を
示した。露光量が一定の場合に,本発明では,着色した
感光性樹脂のみを使用した場合に比べて,約60〜70
%に微細化されたライン・アンド・スペース・パターン
を形成できるほど解像度が向上していることがわかる。
【0018】
【発明の効果】露光量が一定の場合,光褪色性部材を添
加する前のものに比べ,解像度が3〜4割程度向上し
た。デバイス等の製造分野で用いられるCELでは,1
〜2割程度の解像度が向上するのに比べ,可視領域の特
定の領域の光を透過する分光特性を有する感光性樹脂で
は,その効果は,著しく大きいものであった。また,光
褪色性部材による光吸収は,約100mJ/cm2 であ
ったが,もともと光褪色性部材を含む着色された感光性
樹脂の感度が数100mJ/cm2 であるため,減感の
比率も軽微であり,生産性の大巾な低下はなかった。
(なお,デバイス等の製造分野で使用される感光性樹脂
は,例えば,ノボラック系樹脂で50〜100mJ/c
m2 であるため,減感の比率が大になる)
加する前のものに比べ,解像度が3〜4割程度向上し
た。デバイス等の製造分野で用いられるCELでは,1
〜2割程度の解像度が向上するのに比べ,可視領域の特
定の領域の光を透過する分光特性を有する感光性樹脂で
は,その効果は,著しく大きいものであった。また,光
褪色性部材による光吸収は,約100mJ/cm2 であ
ったが,もともと光褪色性部材を含む着色された感光性
樹脂の感度が数100mJ/cm2 であるため,減感の
比率も軽微であり,生産性の大巾な低下はなかった。
(なお,デバイス等の製造分野で使用される感光性樹脂
は,例えば,ノボラック系樹脂で50〜100mJ/c
m2 であるため,減感の比率が大になる)
【図1】本発明のカラーフィルターの製造工程を説明す
る図である。
る図である。
【図2】従来の「顔料分散法」における顔料粒子による
光の乱反射を説明する図である。
光の乱反射を説明する図である。
【図3】従来の「顔料分散法」における光の回り込み状
況を説明する図である。
況を説明する図である。
【図4】本発明で使用する光褪色性部材例の光露光前後
の光の透過率を説明する図である。
の光の透過率を説明する図である。
【図5】本発明の作用を説明する図である。
【図6】本発明と従来法とを対比した露光量と解像度と
の関連を説明する図である。
の関連を説明する図である。
1 基板 2 顔料分散感材(着色した感光性樹脂) 3 着色材と光褪色性部材を含む感光性樹脂 3a 着色画素 4 フオトマスク 5 光 5a 乱反射光 5b 回り込み光
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−75751(JP,A) 特開 平1−106048(JP,A) 特開 昭62−133444(JP,A) 特開 昭63−314501(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 5/20 101 G02F 1/1335 505
Claims (1)
- 【請求項1】 基板上に繰り返して着色画素が配列して
なる顔料分散法によるカラーフィルターの製造方法にお
いて,少なくとも着色材とジアゾ系染料の塩化亜鉛塩か
らなる光褪色性部材とポリビニルアルコールからなる樹
脂とを含む感光性樹脂を塗布する工程と、プロキシミテ
ィー法による露光工程とを包含することを特徴とするカ
ラーフィルターの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16336593A JP3306456B2 (ja) | 1993-06-08 | 1993-06-08 | カラーフィルターの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16336593A JP3306456B2 (ja) | 1993-06-08 | 1993-06-08 | カラーフィルターの製造方法 |
Publications (2)
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---|---|
JPH06347633A JPH06347633A (ja) | 1994-12-22 |
JP3306456B2 true JP3306456B2 (ja) | 2002-07-24 |
Family
ID=15772503
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16336593A Expired - Fee Related JP3306456B2 (ja) | 1993-06-08 | 1993-06-08 | カラーフィルターの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3306456B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7390617B2 (en) | 2004-06-30 | 2008-06-24 | Eastman Kodak Company | Selective light absorption shifting layer and process |
-
1993
- 1993-06-08 JP JP16336593A patent/JP3306456B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06347633A (ja) | 1994-12-22 |
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