JP3306248B2 - 内燃機関の動弁装置 - Google Patents

内燃機関の動弁装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、吸気弁あるいは排気
弁の開閉時期およびその開度を機関の運転状態に応じて
制御可能な動弁装置に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関の吸気あるいは排気を司る動弁
装置として、低中速回転時の燃費と高速回転時の出力ト
ルクの向上とを両立させるために、機関の運転状態に応
じて吸気弁または排気弁のリフト特性を異ならせ、これ
によって、吸・排気弁の開閉時期および開度を制御可能
な動弁装置が知られている。
【0003】この種の動弁装置として、例えば特開昭6
3−117109号公報に改良された技術が提案されて
いる。これは、内燃機関のクランク軸によって回転駆動
されるカム軸と、該カム軸の外周に設けられて、吸・排
気弁を開動作させる高速用カムおよび低速用カムと、シ
リンダヘッドに形成したガイド孔内に摺動自在に設けら
れて、前記高速用カムおよび低速用カムのリフトを前記
吸・排気弁に伝達するバルブリフタとを備えている。前
記吸・排気弁は1気筒あたり2個備えられており、前記
バルブリフタは各吸・排気弁に対応して設けられてい
る。また、各吸・排気弁に対応する第1バルブリフタと
第2バルブリフタとの間には、高速用カムのリフトにし
たがって摺動する第3バルブリフタが設けられ、さら
に、これら第1乃至第3バルブリフタの各上端部にはこ
れら第1乃至第3バルブリフタを相互に連結可能な連結
手段が設けてある。
【0004】そして、機関の低速回転時には、連結手段
による第1乃至第3バルブリフタの相互の連結を解除し
て、各吸・排気弁は第1バルブリフタおよび第2バルブ
リフタを介して、低速用カムのバルブリフト特性にした
がって開閉動作する。
【0005】一方、低速回転から高速回転に移行する
と、連結手段によって第1乃至第3バルブリフタを一体
的に連結し、各吸・排気弁は第3バルブリフタと一体的
に連結された第1バルブリフタおよび第2バルブリフタ
を介して、高速用カムのバルブリフト特性にしたがって
開閉動作する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の動弁装置にあっては、低速用カムに接する第1およ
び第2バルブリフタの他に、高速用カムに接する第3バ
ルブリフタを備えた構成であるから、バルブリフタ全体
の大形化と重量の増加が余儀なくされる。したがって、
作動時の慣性力が大きくなり、特に高速回転時に円滑な
動作が得られなくなる虞がある。これを対策するために
バルブスプリングのセット荷重を増加させると、カムと
バルブリフタとの間の摺動抵抗が増加することになり、
好ましくない。
【0007】本発明は斯かる従来の実情に鑑みて案出さ
れたもので、バルブリフタ全体の小小形化と軽量化を図
り、適性荷重のバルブスプリングを用いて摺動抵抗の低
減が可能な動弁装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで本発明は、内燃機
関のクランク軸によって回転駆動されるカム軸と、該
ム軸の外周に設けられて、吸・排気弁を開動作させる高
速用カムおよび低速用カムと、シリンダヘッドに形成し
たガイド孔内に摺動自在に設けられて、前記高速用カム
および低速用カムのリフトを吸・排気弁に伝達するバル
ブリフタとを備えた内燃機関の動弁装置において、前記
バルブリフタの上端内部に形成した摺動用孔に収容さ
れ、カム軸の軸方向に摺動可能な伝達部材と、該伝達部
材の背面側に摺動用孔よりも小さい開口面積をもって形
成した貫通孔内に摺動可能に収容され、伝達部材に接す
る制御ピストンと、上面に低速用カムが摺接するバルブ
リフタの上壁部に開口し、前記高速用カムの外周カム面
を前記摺動用孔内に臨ませる開口窓と、前記制御ピスト
ンを機関の運転状態に応じて往復摺動させて、この制御
ピストンに接する前記伝達部材の上面を高速用カムのカ
ム面に対して当接または、非接触状態に接離させる駆動
機構と、を備えた構成にしてある。
【0009】また、前記伝達部材を左右一対のスライダ
で形成すると共に、該両スライダを前記駆動機構により
相互に接近または離間させて、両スライダの各上面を高
速用カムのカム面に対して接離するように構成してあ
る。
【0010】
【作用】機関の低速回転時には、駆動機構によって伝達
部材が所定位置に置かれ、この伝達部材の上面と高速用
カムのカム面との摺接は解除される。したがって、バル
ブリフタは上面に摺接する低速用カムのカムプロフィー
ルに応じて摺動し、これによって、吸・排気弁が低速用
カムによるバルブリフト特性にしたがって開閉動作す
る。
【0011】このとき、高速用カムはその外周カム面が
開口窓内から摺動用穴内に臨み、何等他の部材と接触す
ることなく空転状態で回転している。
【0012】一方、低速回転域から高速回転域に移行し
た場合は、駆動機構によって制御ピストンが移動制御さ
れて、伝達部材をカム軸の軸方向に移動させ、この伝達
部材の上面を高速用カムのカム面に摺接させるようにな
す。したがって、バルブリフタは伝達部材の上面に摺接
する高速用カムのカムプロフィールに応じて摺動し、こ
れによって、吸・排気弁が高速用カムによるバルブリフ
ト特性にしたがって開閉動作する。
【0013】このとき、低速用カムはバルブリフタの上
面に対して非接触状態である。
【0014】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
述する。
【0015】図1は本発明に斯かる動弁装置を多気筒内
燃機関の吸気側に施用した実施例を示す要部平面図、図
2は図1のA−A線断面図である。図において1はカム
軸、2はシリンダヘッドで、前記カム軸1はシリンダヘ
ッド2の上端部に図外のブラケットを介して軸受けさ
れ、図外のクランク軸によって回転駆動される。3はシ
リンダヘッド2内の吸気ポートを開閉する吸気弁で、1
気筒当たり1個設けてある。4は吸気弁3を常時閉弁方
向に付勢するバルブスプリングである。
【0016】前記カム軸1には、吸気弁3のバルブステ
ム3aの軸心方向に合致して配置された1つの高速用カ
ム6と、この高速用カム6の両側に対峙配設された一対
の低速用カム5,5がそれぞれ一体に形成してある。低
速用カム5,5は、カム面5a,5aが図5のXで示す
バルブリフト特性となるようなプロフィールにそれぞれ
設定してある。一方、高速用カム6は、外周のカム面6
aが図5のYで示すバルブリフト特性となるようなプロ
フィールに設定してある。また、高速用カム6の軸方向
幅寸法Wは低速用カム5の幅寸法wよりも大きく設定し
てある。
【0017】7はバルブステム3aの端部に固定したコ
ッタで、このコッタ7の外周にバルブスプリング4の一
端が接するスプリングリテーナ7aが固定してある。
【0018】8はバルブステム3aの上端と各カム5,
5,6との間に設けられたバルブリフタで、このバルブ
リフタ8は金属材料からなり、図1に示すように断面が
長円状の長円筒形状で、シリンダヘッド2の上端部に形
成した断面が長円状のガイド孔9内に摺動可能に収容し
てある。詳しくは、このバルブリフタ8は、図2および
図3に示すように、上壁部10と、この上壁部10の外
周縁から垂下する周壁部11と、この周壁部11の内周
に固定したインナパッド12と、このインナパッド12
と上壁部10との間に形成した摺動用孔13と、この摺
動用孔13内に摺動自在に収装した伝達部材たる左右一
対のスライダ14,14と、この伝達部材たる一対のス
ライダ14,14の背面側に摺動用孔13よりも小さい
開口面積をもって形成した貫通孔16,16内に摺動可
能に収容した制御ピストン17とを主要素として構成し
てある。
【0019】前記上壁部10の中央部には前記高速用カ
ム6の外周カム面6aを摺動用孔13内に臨ませる開口
窓15が形成してある。この開口窓15は図1に示すよ
うにカム軸1の軸直角方向に長い略矩形状である。ま
た、上壁部10の上面10aには、前記低速用カム5の
カム面5aが摺接している。
【0020】前記周壁部11は、図1に示すように、長
軸方向の対向する内面11a,11aが略平坦状に形成
されていると共に、短軸方向の対向する壁の中央に、摺
動用孔13よりも小さい開口面積をもつ貫通孔16,1
6が形成してあり、この貫通孔16,16はシリンダヘ
ッド2内に形成したオイルギャラリ18,18に臨んで
開口している。
【0021】前記インナパッド12は、その外周部が周
壁部11の内周面段差部11bに液密的に嵌合され、上
壁部10と共働して摺動用孔13を形成している。ま
た、このインナパッド12の上面中央にはストッパ12
aが突設してあり、下面中央には凸部12bが形成して
ある。さらに、このインナパッド12には摺動用孔13
と連通する連通孔12cが貫通形成してある。なお、凸
部12bには、下面が吸気弁3のバルブステム3aの上
端部に接する、断面が凹字状のシム19が固定される。
【0022】前記伝達部材たる一対のスライダ14,1
4は、カム軸1の軸直角方向に長いブロック状で、摺動
用孔13内に向かい合わせて収装され、この摺動用孔1
3内でカム軸1の軸方向に摺動可能である。各スライダ
14,14の摺動方向の厚さは、これらが最大に離間し
た際に形成される隙間Cの寸法L2よりも小さく設定し
てある。また、前端面14a,14aの略中央には、後
述するコイルばねを収容する孔14b,14bが形成し
てある。図2において左側のスライダ14に形成した孔
14bの底部には貫通孔14dが形成され、同じく右側
のスライダ14に形成した孔14bの底部は、後述する
コイルばねの挿入を容易ならしめるために、好ましくは
貫通孔を有するプラグ21によって閉止してある。さら
に、前端面14a,14aの下端縁中央部には、前記イ
ンナパッド12のストッパ12aに内端面が当接して各
スライダの最大接近位置を規制する係止用溝20,20
が形成してある。
【0023】制御ピストン17,17は、前記伝達部材
たるスライダ14,14の背面側に形成した貫通孔1
6,16内にそれぞれ摺動可能に収容され、各スライダ
14,14に接している。この制御ピストン17は、薄
鋼板材料からなり、全体として有底円筒状で、底部17
aがオイルギャラリ18側に面し、開口部に設けた鍔部
17bがスライダ14に接しており、この鍔部17bは
制御ピストン17の抜脱の防止と各スライダ14,14
の後退位置でのストッパとを兼ねている。なお、要すれ
ばこの制御ピストン17には、スライダ14の孔14b
の底部に形成した貫通孔14cを介しての摺動用孔13
内とインナパッド12に形成した連通孔12cとの連通
を容易ならしめるために、溝、孔、切欠等の連通手段を
設けることを可とする。
【0024】前記制御ピストン17を機関の運転状態に
応じて往復摺動させて、この制御ピストンに接するスラ
イダ14,14を相互に接近あるいは離間する方向へ摺
動させ、スライダ14,14の上面14cを高速用カム
6のカム面6aに対して接離させる駆動機構は、制御ピ
ストン17,17およびスライダ14,14を互いに離
間する方向に付勢するコイルばね22と、このコイルば
ね22のばね力に抗して制御ピストン17,17および
スライダ14,14を互いに接近する方向に移動させる
油圧回路23とを備えている。
【0025】コイルばね22は、スライダ14,14に
形成した孔14b,14b内に、各端部が各孔14b,
14bの底部に接した状態で収容してある。
【0026】油圧回路23は、オイルギャラリ18にオ
イルパン24から作動油を導く油通路25と、この油通
路25内に設けられたポンプ26と、このポンプ26よ
りも下流側でオイルギャラリ18側の油通路25をドレ
ン通路27とポンプ26側の油通路25とに切り換える
電磁切換弁28を備えている。
【0027】前記電磁切換弁28はコントローラ30か
らのON−OFF信号によって作動するようになってお
り、このコントローラ30は、クランク角センサからの
信号、エアフローメータからの機関回転数および吸入空
気量信号、水温センサからの冷却水温信号等が入力さ
れ、機関の現在の運転状態を監視し、電磁切換弁28に
ON−OFF信号を出力する。
【0028】次に、この実施例の作用について説明す
る。まず、機関の低速回転域では、コントローラ30か
らOFF信号が電磁切換弁28に入力され、電磁切換弁
28はオイルギャラリ18側の油通路25をドレン通路
28に連通する。これによって、オイルギャラリ18に
は作動油が供給されず、各スライダ14,14はコイル
ばね22のばね力によって相互に離間する方向に、背面
が制御ピストン17の鍔部17bに当接するまで後退す
る。
【0029】したがって、高速用カム6は、カム面6a
が両スライダ14,14の上面14c,14cに当接す
ることなく、両スライダ14,14間の隙間部C内を非
接触状態で回転することになる。
【0030】これにより、低速用カム5,5は、カム面
5a,5aがバルブリフタ8の上壁部10の上面10a
に当接し、このバルブリフタ8を低速用カム5,5のカ
ムプロフィルにしたがって上下動させる。このため、吸
気弁3は図5のXに示すバルブリフト特性にしたがって
開閉動作する。
【0031】この結果、図外の排気弁とのオーバラップ
が小さくなり、燃焼室内の残留ガスを少なくすることが
可能となるため、燃焼状態が改善されて燃費を向上させ
ることができる。
【0032】一方、低速回転域から高速回転域に移行し
た場合は、コントローラ30から電磁切換弁28にON
信号が入力される。これにより、油通路25とドレン通
路27との連通が遮断されて、ポンプ26からの圧油が
油通路25に導かれ、オイルギャラリ18に供給され
る。これにより、制御ピストン17,17が両スライダ
14,14をコイルばね22のばね力に抗して相互に接
近する方向に移動させる。
【0033】ここで、両スライダ14,14は、高速用
カム6によるリフト時、つまりカムリフト部が摺動用孔
13内に位置するときは、各前端面14a,14aが高
速用カム6の両側面に当接してそれ以上接近方向へは移
動しないが、カムベースサークル域ではカムリフト部が
摺動用孔13内から後退するため、図6、および図7に
示すように係止用溝20,20の内端面がストッパ17
の外周縁に当接するまで相互に接近する方向に移動す
る。これによって、隙間部Cが消失して高速用カム6は
カム面6aが両スライダ14,14の上面14a,14
aに跨がった状態で当接する。
【0034】したがって、バルブリフタ8は、高速用カ
ム6の回転に伴い両スライダ14,14およびインナパ
ッド12を介して高速用カム6のカムプロフィルにした
がって上下方向に摺動する(図6、図7参照)。このた
め、吸気弁3は、図5のYに示すバルブリフト特性にし
たがって開閉動作する。この結果、吸気充填効率が向上
し、機関の高トルク出力が得られる。
【0035】このとき、低速用カム5,5は図6および
図7に示すように高速用カム6のベースサークルがスラ
イダ14,14の上面14a,14aに摺接するときに
のみ、カム面5b,5bがバルブリフタ8に上面10a
に摺接するだけで、高速用カム6のカムリフト時には上
面10aから離間した状態となる。
【0036】このように、本実施例では、一対の低速用
カム5,5と高速用カム6とが昇降動作させるバルブリ
フタ8を共通化して単一化できるため、全体の小形化と
軽量化が図れる。このため、バルブリフタ8の上下動時
の慣性力を可及的に小さくすることができ、適性荷重の
バルブスプリングを用いて摺動抵抗を低減し、機関の高
回転化に有利に適用できる。
【0037】しかも、機関の低速回転域では、高速用カ
ム6は、そのカム面6aが各スライダ14,14と非接
触状態となって、空回転状態となるため、摺動摩擦抵抗
の大幅な低減が図れる。
【0038】また、両スライダ14,14は摺動用孔1
3よりも小さい受圧面積の制御ピストン17,17によ
って相互に接近する方向に移動されるため、オイルギャ
ラリ18にに導かれる少量の作動油で移動することが可
能である。したがって、コイルばね22による復帰時間
の迅速化を含めて、作動の応答性の迅速化が成就でき
る。
【0039】図8は本発明の別の実施例を示す図面で、
この実施例は制御ピストン17Aの抜脱を防止するため
に、前記実施例において形成した鍔部17bに替えて、
制御ピストン17aの外周に周溝17cを設け、この周
溝17c内にC型の止め輪31を取付けた構成にしてあ
る。なお、他の構成は前記実施例と略同様であるから、
前記実施例と同一構成部分には同一符号を付しその重複
する説明を省略する。
【0040】斯く構成することにより、前記実施例と同
様の作用効果が得られるのに加え、鍔部を廃止したこと
によって制御ピストン17Aの形状が簡略化でき、製造
が容易になる。
【0041】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、内燃機関のクランク軸によって回転駆動される
カム軸と、該カム軸の外周に設けられて,吸・排気弁を
開動作させる高速用カムおよび低速用カムと、シリンダ
ヘッドに形成したガイド孔内に摺動自在に設けられて、
前記高速用カムおよび低速用カムのリフトを前記吸・排
気弁に伝達するバルブリフタとを備えた内燃機関の動弁
装置において、前記バルブリフタの上端内部に形成した
摺動用孔に収容され、カム軸の軸方向に摺動可能な伝達
部材と、該伝達部材の背面側に摺動用孔よりも小さい開
口面積をもって形成した貫通孔内に摺動可能に収容さ
れ、伝達部材に接する制御ピストンと、上面に低速用カ
ムが摺接するバルブリフタの上壁部に開口し、前記高速
用カムの外周カム面を前記摺動用孔内に臨ませる開口窓
と、前記制御ピストンを機関の運転状態に応じて往復摺
動させて、この制御ピストンに接する前記伝達部材の上
面を高速用カムのカム面に対して当接または、非接触状
態に接離させる駆動機構と、を備えたことにより、一対
の低速用カムと高速用カムとが昇降動させるバルブリフ
タを共通化して単一化できるため、全体の小型化と軽量
化が図れる。このため、バルブリフタの上下動時の慣性
力を可及的に小さくすることができ、適正荷重のバルブ
スプリングを用いて摺動抵抗を低減し、機関の高速化に
有利に適用できる。
【0042】また、機関の低速回転域では、高速用カム
は、そのカム面が各スライダと非接触状態となって、空
回転状態となるため、摺動摩擦抵抗の大幅な低減が図れ
る。
【0043】さらに、両スライダは摺動用孔よりも小さ
い受圧面積の制御ピストンによって相互に接近する方向
に移動されるため、オイルギャラリに導かれる少量の作
動油で移動することが可能である。したがって、駆動機
構による作動の応答性の迅速化が成就できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す動弁装置の要部平面図で
ある。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】図1のB−B線断面図である。
【図4】図1のスライダの斜視図である。
【図5】本実施例のバルブリフト特性図である。
【図6】本実施例の作動状態を示す図2と同様な図面で
ある。
【図7】本実施例の作動状態を示す図2と同様な図面で
ある。
【図8】本発明の別の実施例を示す動弁装置の要部断面
図である。
【符号の説明】
1 カム軸 3 シリンダヘッド 5 低速用カム 6 高速用カム 8 バルブリフタ 9 ガイド孔 13 摺動用孔 14 スライダ(伝達部材) 15 開口窓 16 貫通孔 17 制御ピストン 22 コイルばね(駆動機構) 23 油圧回路(駆動機構)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関のクランク軸によって回転駆動
    されるカム軸と、該カム軸の外周に設けられて、吸・排
    気弁を開動作させる高速用カムおよび低速用カムと、シ
    リンダヘッドに形成したガイド孔内に摺動自在に設けら
    れて、前記高速用カムおよび低速用カムのリフトを前記
    吸・排気弁に伝達するバルブリフタとを備えた内燃機関
    の動弁装置において、 前記バルブリフタの上端内部に形成した摺動用孔に収容
    され、カム軸の軸方向に摺動可能な伝達部材と、 該伝達部材の背面側に摺動用孔よりも小さい開口面積を
    もって形成した貫通孔内に摺動可能に収容され、伝達部
    材に接する制御ピストンと、 上面に低速用カムが摺接するバルブリフタの上壁部に開
    口し、前記高速用カムの外周カム面を前記摺動用孔内に
    臨ませる開口窓と、 前記制御ピストンを機関の運転状態に応じて往復摺動さ
    せて、この制御ピストンに接する前記伝達部材の上面を
    高速用カムのカム面に対して当接または、非接触状態に
    接離させる駆動機構と、を備えたことを特徴とする内燃
    機関の動弁装置。
  2. 【請求項2】 前記伝達部材を左右一対のスライダで形
    成すると共に、該両スライダを前記駆動機構により相互
    に接近または離間させて、両スライダの各上面を高速用
    カムのカム面に対して接離するようにしたことを特徴と
    する請求項1記載の内燃機関の動弁装置。
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JPH08284628A (ja) 1996-10-29

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