JP3306097B2 - 自動二輪車等の触媒付内燃機関用排気装置 - Google Patents

自動二輪車等の触媒付内燃機関用排気装置

Info

Publication number
JP3306097B2
JP3306097B2 JP17234692A JP17234692A JP3306097B2 JP 3306097 B2 JP3306097 B2 JP 3306097B2 JP 17234692 A JP17234692 A JP 17234692A JP 17234692 A JP17234692 A JP 17234692A JP 3306097 B2 JP3306097 B2 JP 3306097B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
exhaust
catalyst
muffler
pipe
expansion chamber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP17234692A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0610659A (ja
Inventor
洋介 石田
勝美 鈴木
一弘 奈良
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yamaha Motor Co Ltd filed Critical Yamaha Motor Co Ltd
Priority to JP17234692A priority Critical patent/JP3306097B2/ja
Publication of JPH0610659A publication Critical patent/JPH0610659A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3306097B2 publication Critical patent/JP3306097B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Exhaust Gas After Treatment (AREA)
  • Exhaust Silencers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動二輪車等に用いる
内燃機関の排気装置、特に内部に触媒を設けて排気浄化
を目的とする排気装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から車両の排気浄化を達成するため
に排気系内に触媒を介装することが行われている。一
方、従来自動二輪車等に用いられる排気装置としては、
互いに連通する複数の膨脹室を有するマフラーの内部に
排気管の後部を導入し、その排気管の後部、詳細にはマ
フラー内に導入された部分をエンジン性能向上のために
後方に拡径させたタイプの排気装置があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記したタイプの排気
装置は触媒を備えていないが、排気浄化を達成するため
に内部に触媒を設けることは熱望されている。しかし、
拡径した排気管が導入されているマフラーの内部に触媒
を設けることは、その配置によってマフラー、すなわち
排気装置が大きくなったり、エンジン性能が低下したり
する等の問題点があったため実用化には至っていなかっ
た。そこで本発明は、上記した従来の排気装置の問題点
に鑑みて、排気装置の大きさを大きくしたり、エンジン
性能を低下させることなくマフラーの内部に触媒を収納
して有効な浄化効果が得られる自動二輪車等の触媒付内
燃機関用排気装置を提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために本発明に係る自動二輪車等の触媒付内燃機関用排
気装置は、エンジンからのびる排気管を、マフラーの前
端から後方にマフラー内に導入し、この導入された排気
管を末広がりに拡径させると共に、マフラー内部に少な
くとも一つの仕切壁を設けてマフラー内を互いに連通す
る複数の膨張室に分割し、マフラーの後端に位置する膨
張室に排気管の後端開口を臨ませ、この膨張室で排気管
内を後方に流れる排気を前方に反転し、最下流の膨張室
をテールパイプを介して外気に開放した排気装置であっ
て、排気管における前記拡径した部分より上流側にあ
り、マフラーの内部に位置する細径部を、マフラーの軸
線方向直角断面における中央から一側に偏らせ、かつ、
マフラーの軸線方向と略平行になるように配設すると共
に、該排気管を、その後端開口がマフラーの軸線方向直
角断面における略中央に位置するように折り曲げて形成
し、軸線方向に網目状通気通路が形成される筒状のハニ
カム式触媒を、前記排気管の細径部と略平行に 並ぶよう
にマフラー内に設けられた前記仕切壁で支持して、その
網目状通気通路で膨張室間の連通路を形成するように構
成したことを特徴とするものである。
【0005】
【作用】上記したように構成した本発明に係る自動二輪
車等の触媒付内燃機関用排気装置においては、エンジン
からの排気は、排気管内を後方に向かって流れ、マフラ
ー内の後端に位置する膨張室内に流入し、この膨張室で
前方に反転した後、ハニカム式触媒の網目状通気通路を
通過して、最下流の膨張室内に流れ、そこからテールパ
イプを通って、外気に開放される。上記したハニカム式
触媒は、マフラーの軸線方向直角断面における中央から
一側に偏らせ、かつ、マフラーの軸線方向と略平行にな
るように配置された排気管の細径部と略並行に並ぶよう
に設けられているので、マフラー内に効率よくコンパク
トに収容され、触媒を設けることによってマフラーが大
きくなる等の弊害はなく、かつ、比較的上流側にある細
径部と略並行に並ぶように配置されているので、排気管
からの熱が触媒に伝熱され、触媒の浄化性能が向上す
る。
【0006】
【実施例】以下、添付図面を参照して本発明に係る自動
二輪車等の触媒装置付内燃機関用排気装置(以下、単に
排気装置と称する)の一実施例について説明する。図1
は本発明の排気装置を搭載した自動二輪車の概略側面
図、図2は排気装置の概略上面断面図、図3は図2にお
けるa−a断面図、図4(a)は図2におけるb−b断
面図、(b)は図2におけるc−c断面図、(c)は図
2におけるd−d断面図である。図中1はスクータ型自
動二輪車(以下、単に自動二輪車と称する)であり、フ
レーム2に上下に揺動自在に2サイクルのユニットスイ
ング式エンジン3を連結し、このエンジン3で支持され
た後輪4を前記エンジン3で駆動させるように構成され
ている。また、この自動二輪車1にはエンジン3からの
排気を消音、浄化する排気装置が設けられており、これ
は排気管5とマフラー6とから構成されている。
【0007】この排気管5は、エンジン3の図示してい
ない排気孔から車体後方に延びており、筒状の管5aの下
流端をその管5aより若干大径の筒状の管5bの上流端に嵌
合して接続し、前記管5bの下流端をその管5bより若干大
径で下流方向に向かって若干テーパー状に形成された筒
状の管5cの上流端に嵌合して接続し、さらに前記管5cの
下流端を下流方向に向かってテーパー状に形成された管
5dに嵌合して構成されている。上記のように構成された
排気管5は、前記管5cの上流端に当たる部分から後方は
マフラー6内に挿入されて後述する複数の遮蔽板14,15
及び支持板22で保持されている。前記した排気管5の管
5bに当たる部分は筒状の保護材7で覆われて2重管構造
とされ、また、管5bに固定された半割筒状の部材8,8
と前記保護材7との間にマフラー6に固着された連結部
材9を嵌合して排気管5とマフラー6の連結部分を強固
に固定している。また、前記排気管5の管5b及び管5dに
当たる部分の内壁には各々白金等の触媒金属10a',10b'
が担持され(以下これらを各々第1副触媒10a ,第2副
触媒10b と称する)、管5dの上流側には排気ガスの一部
を後述する主触媒18に導くための孔11が穿設されてい
る。前記排気管5の管5cに当たる部分の一部はパンチン
グされており、その外周はグラスウール等の吸音材12で
囲繞され、さらに前記吸音材12は筒状の管13で排気管5
に固定されている。
【0008】前記したマフラー6はその内部を第1遮蔽
板14,第2遮蔽板15で仕切った多段膨脹式のものであ
り、略対称な形をした2つの外殻16,16 をもなか状に接
合して構成されている。第1遮蔽板14はマフラー6内
を、マフラー6の後端に位置する第1膨脹室A最下
流に位置する第3膨脹室Cに区画し、排気管5を構成
する管5c及び第3膨脹室Cから第1膨脹室Aを貫通して
外気に開放しているテールパイプ17,第1膨脹室Aと第
2膨脹室Bを連通させる主触媒18を支持している。ま
た、第2遮蔽板15は前記第3膨脹室Cと第2膨脹室Bを
区画し、排気管5を構成する管5c及び第2膨脹室Bと第
3膨脹室Cを連通させる連通管19,前記主触媒18を支持
している。その主触媒18は薄いステンレス鋼板で形成さ
れた平板状帯材と波板状帯材とを相互に当接するように
階層状に重積して軸方向に排気が通過し得る多数の網目
状通気孔路を形成したハニカム状積層体に白金,ロジウ
ム等の触媒金属を担持させ、それを両端が開口した筒状
の金属ケース内に填装して構成されたいわゆるハニカム
式触媒であり、既知のとおりこの内部を排気が通過する
時に排気のHC,CO等の成分が前記した触媒金属と酸
化反応を起こして浄化される。このハニカム式触媒は従
来公知のものであるので図面による説明は省略する。
【0009】前記外殻16,16 の第1膨脹室Aに相当する
部分の内側には各々グラスウールで成形された吸音材2
0,20 が張設されており、該吸音材20はパンチングされ
た鋼板21,21 及び支持板22で前記外殻16の内側にしっか
り固定されている。前記支持板22は図4(c) に示すよう
に複数の通気口22a が穿設されており、吸音材20を支持
する一方排気管5を構成する管5d及びテールパイプ17も
支持している。また、前記外殻16の第2膨脹室B,第3
膨脹室Cに相当する部分の内側にも各々グラスウール2
3,24 が張設されており、これらのグラスウール23,24
は各々鋼板25,26 で外殻16の内側にしっかり固定され、
主触媒18で高温となった排気ガスの熱が外殻16に伝わる
のを防止する、いわゆる断熱材的機能を果たしている。
【0010】次に上記したように構成された排気装置の
作用を説明する。エンジン3の排気孔から排出される排
気ガスは排気管5を通ってマフラー6内に導かれる。そ
して排気管5を構成する管5bを通過する時にその内部に
設けられた第1副触媒10a と酸化反応を起こして第1の
浄化がなされる。この第1副触媒10a 、排気経路の中で
は比較的上流に位置するため、ここを通る排気ガスは高
温となっており効率のよい浄化作用が行われ、この時の
反応熱によって排気温度が高温に保たれたまま下流方向
に導かれる。この時に管5bで発生する熱は前記した管5b
を覆う保護材7によって保温、断熱されている。管5bで
第1の浄化がなされた排気ガスはそれと接続する管5c内
を流れる。この時排気ガスの騒音は、該管5cのパンチン
グされた部分を囲繞する吸音材12によって吸音される。
その後排気ガスは管5dの内部を通過する時にさらにそこ
に設けられた第2副触媒10b によって浄化され、その反
応熱で排気温度を高温に保持したまま管5dの端部から第
1膨脹室Aに開放される。この時に膨脹作用と該第1膨
脹室Aの内部に張設された吸音材20の作用によって排気
ガスはさらに吸音され騒音の効率的な低減が図られる。
排気ガスはこの第1膨脹室Aで流れの方向が反転させら
れて主触媒18に流入する。
【0011】ところで、前記管5dの内部を通過する排気
ガスは前記したようにそのほとんどが端部から第1膨脹
室Aに開放されるのであるが、その一部は管5dの上流側
に穿設された孔11から流出する。この孔11から流出した
排気ガスは高温に保持されたまま主触媒18に流入する。
この孔11から流出する排気ガスは管5dの端部から排出す
る排気ガスに比べて主触媒への距離が短いので主触媒18
に流入する時の温度を高温に保持しておくことができ、
主触媒18の浄化効率を向上させる。また、図面から明ら
かなように主触媒18は第1副触媒10a の作用で高温に保
持された排気ガスが通過する排気管5の細径部、すなわ
ち管5cと並設されているので、排気ガスによって熱くな
った管5cの温度によっても温められて浄化効率が向上す
る。前記管5dの端部から第1膨脹室Aに開放され、吸音
材20等の作用で十分に騒音が低減された排気ガスは、前
記したようにその配置位置及び孔11から流出する排気ガ
スの作用で浄化効率の向上した主触媒18で十分に浄化さ
れてた後、第2膨脹室Bに流入する。排気ガスはさらに
第2膨脹室Bでその流れの方向を反転させられて連通管
19を介して第3膨脹室Cに流入し、さらにそこからテー
ルパイプ17を通過して大気に開放される。排気ガスの騒
音はこれら複数の膨脹室を通過する過程でさらに効率よ
く低減される。
【0012】図5図6は各々本発明の排気装置の第2
実施例、第3実施例を示す概略図であり、その詳細な構
成(例えば外殻の構成等)は第1実施例の排気装置6と
同じであるので、詳細な説明は省略し、図面には要部の
みを示した。
【0013】次に、図5を参照して本発明の排気装置の
第2実施例を説明する。図6(a) は本発明の排気装置の
第3実施例を第1実施例のA−A断面図(すなわち図
3)と ほぼ同じ位置で切断してその要部のみを示した概
略断面図であり、図5(b) は図5(a) における a3-a3断
面図、図5(c) は図5(a) における b3-b3断面図、図5
(d) は図5(a) における c3-c3断面図である。この排気
装置は一端が図示していないエンジンの排気孔に繋がる
排気管45とマフラー40とから成る。
【0014】前記マフラー40は第1遮蔽板41,第2遮蔽
板42によってその内部を3つの膨脹室に区画した多段膨
脹式のものである。前記第1遮蔽板41はマフラー40内を
第1膨脹室A3 及び第3膨脹室C3 に区画しており、図
5(b) に示すように第3膨脹室C3 から第1膨脹室A3
を貫通して大気に開放しているテールパイプ43及び第1
膨脹室A3 と第2膨脹室B3 を連通している主触媒44,
排気管45を保持している。また前記第2遮蔽板42はマフ
ラー40内を第3膨脹室C3 と第2膨脹室B3 に区画して
おり、図5(c) に示すように第2膨脹室B3 と第3膨脹
室C3 を連通している主触媒44及び第2膨脹室B3 と第
3膨脹室C3 を連通している連通管46,排気管45を保持
している。排気管45は下流側の端部がマフラー40内部の
第2膨脹室B3 及び第3膨脹室C3 を貫通して第1膨脹
室A3 まで達するようにマフラー40内に挿入され、この
マフラー40に挿入された部分は下流方向に向かって拡径
されている。その排気管45のマフラー40の内部の第1膨
脹室A3 に相当する部分は、図5(a),(d) に示すように
多重管構造になっており、そこに白金,ロジウム等の触
媒金属47' を担持して副触媒47を形成している。
【0015】上記のように構成された本発明の第2実施
例の排気装置の作用を説明すると、図示していないエン
ジンの排気孔から排出された高温の排気は排気管45内に
流入し、該排気管45を通ってマフラー40の第1膨脹室A
3 に開放される。この時排気は排気管45の下流部分に形
成された副触媒47によって浄化され、その時の反応熱で
高温に保持されている。副触媒47によって浄化された排
気は第1膨脹室A3 で流れの方向を反転して主触媒44に
流入し、これを通過して第2膨脹室B3 に流れる。この
時に排気は副触媒47の反応熱の作用で高温に保持されて
おり、さらに主 触媒44が、並設された高温の排気が通過
する排気管45の細径部の熱で温められているので、主触
媒44の浄化効率は向上して十分な浄化が成される。前記
主触媒44で浄化された排気は第2膨脹室B3 でさらにそ
の流れの方向を反転して連通管46を通過して第3膨脹室
C3 内に流入し、さらにその後テールパイプ43を通過し
て大気に開放される。この排気はこれら複数の膨脹室を
通過する間に十分にその騒音が低減させられ、さらに副
触媒47、主触媒44の作用でそのHC,CO等の成分も十
分に浄化される。なお図示していないが、このマフラー
40には適当な場所にグラスウール等の吸音材及び保温、
断熱材が設けられていることはもちろんである。上記し
た第2実施例のように排気管45の後部を多重管構造に
し、そこに白金等の触媒金属47' を担持させて副触媒47
とすると、排気の副触媒47に接触する面積を増やすこと
ができ、そこで排気の温度を十分に高温に保持すること
ができるので、排気管の上流側に副触媒をもうける必要
がなくなるという効果を奏する。
【0016】つづいて、図6を参照して本発明の排気装
置の第3実施例を説明する。図6(a) は本発明の排気装
置の第4実施例を第1実施例のA−A断面図(すなわち
図3)とほぼ同じ位置で切断してその要部のみを示した
概略断面図であり、図6(b) は図6(a) における a4-a4
断面図、図6(c) は図6(a) における b4-b4断面図であ
る。この排気装置は一端が図示していないエンジンの排
気孔に繋がる排気管55とマフラー50とから成る。
【0017】前記マフラー50は、第1遮蔽板51及び第2
遮蔽板52によってその内部を3つの膨脹室に区画した多
段膨脹式のものである。前記第1遮蔽板51はマフラー50
内を第1膨脹室A4 及び第3膨脹室C4 に区画してお
り、図6(b) に示すように第3膨脹室C4 から第1膨脹
室A4 を貫通して大気に開放しているテールパイプ53及
び第1膨脹室A4 と第2膨脹室B4 を連通している主触
媒54,排気管55を保持している。また、前記第2遮蔽板
52はマフラー50内を第3膨脹室C4 と第2膨脹室B4 に
区画しており、図6(c) に示すように第2膨脹室B4 と
第3膨脹室C4 を 連通している主触媒54及び第2膨脹室
B4 と第3膨脹室C4 を連通している連通管57,排気管
55を保持している。各断面図(図6(b),(c) )に示すよ
うに前記主触媒54はその側面が前記排気管55の側面に接
触するように並設されている。前記した排気管55はその
下流側の端部がマフラー50内部の第2膨脹室B4 及び第
3膨脹室C4 を貫通して第1膨脹室A4 まで達するよう
にマフラー50内に挿入されており、そのマフラー50内に
挿入された部分は下流方向に向かって拡径されており、
また前記主触媒54と接触していない部分に相当する内面
には触媒金属56' を担持して副触媒56を形成している。
【0018】上記のように構成された本発明の第3実施
例の排気装置の作用を説明すると、図示していないエン
ジンの排気孔から排出された高温の排気は排気管55内に
流入し、該排気管55内を通過する際にその内壁に設けら
れた副触媒56によって浄化され、その温度はこの時の反
応熱で高温に保持される。副触媒56によって浄化された
排気は第1膨脹室A4 で流れの方向を反転して主触媒54
に流入するのであるが、この時主触媒54は反応熱によっ
て高温となった排気が流れる排気管55に接触するように
並設されているので、その排気管55から温度が伝わって
加熱されており、さらに排気自体も副触媒56によって第
1膨脹室A4 に開放される寸前まで浄化反応をしていて
その時の反応熱で高温に保持されているので、主触媒54
の浄化効率は向上して十分な浄化がなされる。
【0019】また、副触媒56は主触媒54と接触している
部分には設けられていないので、副触媒56及び主触媒54
の反応熱で、第3膨脹室内C4 が異常なほど高温になる
ことはない。さらに主触媒54によって浄化された排気ガ
スは第2膨脹室B4 に流入し、そこで流れの方向が反転
され連通管57を通って第3膨脹室C4 に流入し、その
後、テールパイプ53を通って大気中に開放される。排気
ガスはこれら複数の膨脹室を通過する間に十分にその騒
音が低減され、さらに副触媒56及び主触媒54の作用でH
C,CO等の成分も十分に浄化される。なお図示してい
ないが、このマフラー50には適当な場所にグラスウール
等の吸音材及び保温、断熱材が設けられているこ とはも
ちろんである。
【0020】本実施例では全て主触媒にハニカム触媒を
用いた排気装置について説明しているが、本発明の排気
装置に用いられる触媒はこれに限定されることなく、排
気ガスに含まれるHC,CO等の成分を浄化できる触媒
であれば任意の触媒でよく、例えば触媒金属を粒状にし
て所望に容器内に詰めたペレット状触媒でもよい。本実
施例における第1及び第2実施例の排気装置に設けられ
た排気ガスの一部を主触媒に導くための孔(第1実施例
における孔11、第2実施例における孔37)は、本実施例
に限定されることなく、副触媒での浄化作用で温度が高
温に保持された排気ガスの一部若しくはそのほとんど
を、高温のまま主触媒に導けるような構成であれば任意
の構成でよく、例えば、図3に仮想線で示すように積極
的に主触媒に排気ガスを導くように案内管60を設けて構
成してもよい。
【0021】本実施例の排気装置は第1実施例,第3実
施例,第4実施例共に反転式のマフラー内の遮蔽板に主
触媒を前記排気管の細径部と平行になるように配設して
いるので、排気経路を十分に長く採れて、装置自体がコ
ンパンクとになるという効果を奏する。本実施例の排気
装置は第1実施例,第3実施例,第4実施例共に主触媒
の下流側、詳細にはマフラー内に挿入された排気管の内
部に副触媒を設けて該副触媒での反応熱で排気の温度を
高温に保持したまま、主触媒に流れるように構成してい
るので排気経路の下流側に主触媒を設けても、排気の温
度が低下することによる浄化効率の低下を招くことがな
いという効果を奏する。
【0022】また、本実施例の排気装置は第1実施例,
第2実施例,第3実施例共に排気管の内面に副触媒を設
けているのであるが、その副触媒を設ける位置を主触媒
から外れた位置にしているので、詳細には主触媒は並設
されている細径部には副触媒を設けていないので、副触
媒による反応熱と主触媒による反応熱によって高温にな
りすぎることはないという効果を奏する。さらに、本実
施例排気装置は第1実施例,第3実施例,第4実施例共
に排気管 の細径部に主触媒を並設しているので、排気管
内に抵抗がでるこがなく、エンジン性能を低下させるこ
とがないという効果を奏する。
【0023】
【発明の効果】本発明に係る自動二輪車等の触媒付内燃
機関用排気装置は、排気管における前記拡径した部分よ
り上流側にあり、マフラーの内部に位置する細径部を、
マフラーの軸線方向直角断面における中央から一側に偏
らせ、かつ、マフラーの軸線方向と略平行になるように
配設すると共に、該排気管を、その後端開口がマフラー
の軸線方向直角断面における略中央に位置するように折
り曲げて形成し、軸線方向に網目状通気通路が形成され
る筒状のハニカム式触媒を、前記排気管の細径部と略平
行に並ぶようにマフラー内に設けられた前記仕切壁で支
持して、その網目状通気通路で膨張室間の連通路を形成
するように構成しているので、エンジン出力の向上を図
るために末広がりに拡径した排気管に適用するマフラに
て、マフラの断面形状や全長の増大を招くことなく、触
媒をマフラ内にコンパクトに収容することができるとい
う効果を奏する。また、この構成により、触媒の通気通
路も充分に確保できるようになるので、浄化性能やエン
ジン性能が低下することもないという効果を奏する。ま
た、末広がりに拡径した部分よりも上流側にあって温度
の高い排気が流れる細径部と略平行に並ぶように筒状の
ハニカム式触媒を設けているので、排気管からの熱が触
媒に伝熱され、触媒の浄化性能が向上するという効果を
奏し、さらに、ハニカム式触媒についても単純な筒状形
状とすることができるので製造が容易になるという効果
を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の排気装置を搭載した自動二輪車の概略
側面図である。
【図2】本発明の排気装置の一部破断した概略上面図で
ある。
【図3】図2における概略a−a断面図である。
【図4】(a) 図2における概略b−b断面図である。 (b) 図2における概略c−c断面図である。 (c) 図2における概略d−d面図である。
【図5】(a) 本発明の排気装置の第3実施例を示す概略
側面図である。 (b) 図5(a) における概略a3 −a3 断面図である。 (c) 図5(a) における概略b3 −b3 断面図である。 (d) 図5(a) における概略c3 −c3 断面図である。
【図6】(a) 本発明の排気装置の第4実施例を示す概略
側面図である。 (b) 図6(a) における概略a4 −a4 断面図である。 (c) 図6(a) における概略b4 −b4 断面図である。
【符号の説明】
1 自動二輪車 2 フレーム 3 エンジン 4 後輪 5 排気管 5a 管 5b 管 5c 管 5d 管 6 マフラー 7 保護材 8 半割筒状の保護材 9 連結部材 10a 第1副触媒 10b 第2副触媒 10a' 触媒金属 10b' 触媒金属 11 孔 12 吸音材 13 管 14 第1遮蔽板 15 第2遮蔽板 16 外殻 17 テールパイプ 18 主触媒 19 連通管 20 吸音材 21 鋼板 22 支持材 22a 通気孔 23 グラスウール 24 グラスウール 25 鋼板 26 鋼板 A 第1膨脹室 B 第2膨脹室 C 第3膨脹室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−72414(JP,A) 特開 平1−290915(JP,A) 実開 平4−27108(JP,U) 実開 平1−173313(JP,U) 実開 昭60−173619(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F01N 1/08 F01N 3/28 - 3/28 301

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンからのびる排気管を、マフラーの
    前端から後方にマフラー内に導入し、この導入された排
    気管を末広がりに拡径させると共に、 マフラー内部に少なくとも一つの仕切壁を設けてマフラ
    ー内を互いに連通する複数の膨張室に分割し、 マフラーの後端に位置する膨張室に排気管の後端開口を
    臨ませ、この膨張室で排気管内を後方に流れる排気を前
    方に反転し、最下流の膨張室をテールパイプを介して外
    気に開放した排気装置であって、 排気管における前記拡径した部分より上流側にあり、マ
    フラーの内部に位置する細径部を、マフラーの軸線方向
    直角断面における中央から一側に偏らせ、かつ、マフラ
    ーの軸線方向と略平行になるように配設すると共に、該
    排気管を、その後端開口がマフラーの軸線方向直角断面
    における略中央に位置するように折り曲げて形成し、 軸線方向に網目状通気通路が形成される筒状のハニカム
    式触媒を、前記排気管の細径部と略平行に並ぶようにマ
    フラー内に設けられた前記仕切壁で支持して、その網目
    状通気通路で膨張室間の連通路を形成するように構成し
    たことを特徴とする自動二輪車等の触媒付内燃機関用排
    気装置。
JP17234692A 1992-06-30 1992-06-30 自動二輪車等の触媒付内燃機関用排気装置 Expired - Fee Related JP3306097B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17234692A JP3306097B2 (ja) 1992-06-30 1992-06-30 自動二輪車等の触媒付内燃機関用排気装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17234692A JP3306097B2 (ja) 1992-06-30 1992-06-30 自動二輪車等の触媒付内燃機関用排気装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0610659A JPH0610659A (ja) 1994-01-18
JP3306097B2 true JP3306097B2 (ja) 2002-07-24

Family

ID=15940209

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17234692A Expired - Fee Related JP3306097B2 (ja) 1992-06-30 1992-06-30 自動二輪車等の触媒付内燃機関用排気装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3306097B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100451305C (zh) * 2004-08-13 2009-01-14 雅马哈发动机株式会社 机车的排气管
JP4550684B2 (ja) * 2005-07-29 2010-09-22 本田技研工業株式会社 揺動三輪車の吸気系構造
JP6979238B1 (ja) * 2020-06-17 2021-12-08 株式会社國商 内燃機関の排気促進装置及び排気系改良方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0610659A (ja) 1994-01-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3314241B2 (ja) 自動二輪車用エンジンの排気浄化装置
TWI299379B (ja)
JPH10141050A (ja) 触媒内蔵マフラ
JP3335097B2 (ja) 消音装置
JP4673789B2 (ja) 排気管
JP3306097B2 (ja) 自動二輪車等の触媒付内燃機関用排気装置
JP3159813B2 (ja) スクータ型自動二輪車
JPH05187217A (ja) 排気マフラ
JP4687354B2 (ja) 自動二輪車の排気マフラー
JP3306096B2 (ja) 触媒付内燃機関用排気装置
JP2002195027A (ja) 車両の排気マフラー装置
JP3827208B2 (ja) エンジン用マフラおよび自動二輪車
JPH05280329A (ja) 触媒付きマフラー
JP3257963B2 (ja) 触媒付き排気装置
JP4030172B2 (ja) 内燃機関における触媒付き排気系装置
JP2534722Y2 (ja) 触媒コンバータ付きマフラ
JP3886194B2 (ja) 触媒付排気装置
JP2002235537A (ja) 車両の排気マフラー装置
JPH0721854Y2 (ja) サイレンサ−
JPS595138Y2 (ja) 排気浄化器兼用消音器
JPH09177538A (ja) 車両の排気装置
JP3618721B2 (ja) エンジン用マフラおよび自動二輪車
JPH11117723A (ja) 触媒装着マフラー
JPH09317452A (ja) 排気ガス浄化装置
JP2001012235A (ja) エンジンの排気浄化器

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees