JP3304784B2 - 極低温冷凍機 - Google Patents

極低温冷凍機

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JP3304784B2 JP27832896A JP27832896A JP3304784B2 JP 3304784 B2 JP3304784 B2 JP 3304784B2 JP 27832896 A JP27832896 A JP 27832896A JP 27832896 A JP27832896 A JP 27832896A JP 3304784 B2 JP3304784 B2 JP 3304784B2
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昌和 岡本
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディスプレーサの
往復動によりヘリウム等の作動ガスを膨張させて極低温
レベルの寒冷を発生させる極低温冷凍機に関する技術分
野に属する。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種の極低温冷凍機とし
て、シリンダ内に膨張空間を区画するディスプレーサを
備えてなり、このディスプレーサの往復動に伴い、上記
膨張空間に供給された高圧の作動ガスを膨張させて極低
温レベルの寒冷を発生させるとともに、膨張後の低圧の
作動ガスを膨張空間からシリンダ外に排出するようにし
たGM(ギフォード・マクマホン)冷凍機はよく知られ
ている。
【0003】そして、例えば特開平6―300378号
公報に示されるものでは、ディスプレーサをクランク軸
を介してモータに連結して、モータの作動によりディス
プレーサを往復動させる機械駆動式GM冷凍機におい
て、クランク軸と一体的に回転するバルブプレートに摺
接してそれを開閉するバルブ本体を外部から回転可能と
し、このバルブ本体のバルブプレートに対する相対位置
を変えることにより、シリンダ内の膨張空間に高圧作動
ガスを供給するタイミングと、膨張空間内で膨張した低
圧の作動ガスを排出するタイミングとを連係して可変と
することが提案されている。
【0004】また、シリンダ内に、高低圧の中間圧力に
設定された中間圧室を区画し、この中間圧室に連通する
圧力室及び膨張空間でのガス圧の圧力差によってピスト
ンをディスプレーサと共に往復動させるようにしたガス
圧駆動式(改良ソルベー式)のGM冷凍機についても知
られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記ガス圧
駆動式のGM冷凍機では、通常、ピストンの外周面に、
上記中間圧室に連通する圧力室と膨張空間との連通を阻
止するシールリングが1つしか設けられていない。ま
た、ピストンが、シリンダの端部を構成する閉塞部材に
摺接可能に外嵌合される中空円筒形状をなすものでは、
そのピストンの内周面にも、上記圧力室と膨張空間との
連通を阻止するシールリングが1つしか設けられていな
い。
【0006】しかし、シールリングが内外周面にそれぞ
れ1つずつしか設けられていない場合、シール性能に大
きな固体差が生じ、冷凍機毎にピストンつまりディスプ
レーサの挙動が異なって冷凍能力がばらつくという問題
がある。また、ディスプレーサのストロークを大きくし
ようとすると、シール性能が悪い冷凍機では、中間圧室
に連通する圧力室と膨張空間とのガス圧力差が小さくな
るので、ピストンの駆動力が十分に得られず、ディスプ
レーサがフルストローク動かないことがある。これは、
特に、温度が従来のものよりもさらに低い4K程度の寒
冷を発生させようとする場合に顕著となる。
【0007】本発明は斯かる点に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、上記ガス圧駆動式の極
低温冷凍機において、ピストンのシール構造を改良する
ことによって、そのシール性能を安定的に向上化させ
て、ディスプレーサのストロークを大きくしかつ冷凍機
毎の冷凍能力のばらつきを低減化させようとすることに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明では、ピストンの外周面に、中間圧室に
連通する圧力室と膨張空間との連通を阻止する複数の外
側シールリングをピストンの中心線方向に並んで設ける
ようにした。
【0009】具体的には、請求項1の発明では、シリン
ダ(2)内に、膨張空間(29)〜(31)を区画する
ディスプレーサ(22)と、該ディスプレーサ(22)
に連結され、かつ高圧及び低圧作動ガスの中間圧力に設
定された中間圧室(8)に連通する圧力室(20)及び
上記膨張空間(29)〜(31)の圧力差により移動す
るピストン(17)とを備え、該ピストン(17)によ
るディスプレーサ(22)の往復動に伴い、上記膨張空
間(29)〜(31)に供給された高圧作動ガスを膨張
させる一方、膨張後の低圧作動ガスを膨張空間(29)
〜(31)からシリンダ外に排出して極低温レベルの寒
冷を発生させるようにした極低温冷凍機を前提とする。
【0010】そして、上記ピストン(17)は、シリン
ダ(2)の端部を構成する閉塞部材(9)に摺動可能に
外嵌合される中空円筒形状をなし、上記ピストン(1
7)の外周面に、上記圧力室(20)と膨張空間(2
9)〜(31)との連通を阻止する複数の外側シールリ
ング(46),(46)がピストン(17)の中心線方
向に並んで設けられ、上記ピストン(17)の内周面
に、圧力室(20)と膨張空間(29)〜(31)との
連通を阻止する複数の内側シールリング(45),(4
5)がピストン(17)の中心線方向に並んで設けられ
ているものとする。
【0011】このことにより、中間圧室(8)に連通す
る圧力室(20)と膨張空間(29)〜(31)との連
通が確実に防止され、シール性能が安定的に向上する。
このため、圧力室(20)及び膨張空間(29)〜(3
1)のガス圧力差が十分に確保され、ピストン(17)
の駆動力が確実に得られる。よって、ディスプレーサ
(22)のストロークを大きくすることができるととも
に、冷凍機毎の冷凍能力のばらつきを低減化させること
ができる。
【0012】さらに、ピストン(17)が中空円筒形状
をなす場合に、その内周面側のシール性能をも安定的に
向上させることができる。
【0013】請求項2の発明では、請求項1の発明にお
いて、内側シールリング(45),(45)同士及び外
側シールリング(46),(46)同士はそれぞれ互い
に近接した位置に配置されているものとする。
【0014】この発明により、圧力室(20)及び膨張
空間(29)〜(31)の連通がより有効に防止され、
シール性能がさらに安定化する。よって、ディスプレー
サ(22)のストロークのさらなる増大化を図ることが
でき、しかも、冷凍機毎の冷凍能力を安定向上化させる
ことができる。
【0015】請求項3の発明では、請求項1の発明にお
いて、外側シールリング(46),(46)は、互いに
離隔した位置に配置されているものとする。
【0016】このことにより、外側シールリング(4
6),(46)を、ピストン(17)がシリンダ(2)
に対して傾かないようにバランスよく配置することがで
きる。よって、ピストン(17)の動きを滑らかにさ
せ、冷凍機の冷凍能力を向上させることができる。
【0017】請求項4の発明では、請求項2の発明にお
いて、各シールリング(45),(46)は、その一部
が切離されたカット部(45a),(46a)を有し、
内側又は外側シールリング(45),(46)のカット
部(45a),(46a)は、該シールリング(4
5),(46)に隣り合うシールリング(45),(4
6)のカット部(45a),(46a)と互いに円周方
向にずれた位置となるように設けられているものとす
る。
【0018】このようにすることで、各シールリング
(45),(46)のカット部(45a),(46a)
からのガスの漏れを効果的に防止することができる。よ
って、請求項2の発明の作用効果をより一層助長するこ
とができる。
【0019】
【発明の実施の形態】(実施形態1) 図2は本発明の実施形態に係る極低温冷凍機(R)の全
体構成を示し、この極低温冷凍機(R)は、後述の如く
シリンダ(2)内でディスプレーサ(22)をヘリウム
ガス圧により往復動させて高圧のヘリウムガス(作動ガ
ス)を膨張させるガス圧駆動式のGMサイクル(ギフォ
ード・マクマホン・サイクル)の膨張機で構成されてい
る。
【0020】すなわち、極低温冷凍機(R)は密閉状の
モータヘッド(1)と、該モータヘッド(1)の上面に
気密状に連設され、下側の大径部(2a)及び上側の小
径部(2b)からなる大小2段構造のシリンダ(2)と
を備えている。上記モータヘッド(1)の側面には高圧
ガス入口(4)とその上側に位置する低圧ガス出口
(5)とが形成され、高圧ガス入口(4)は図外の圧縮
機の吐出側に高圧配管を介して、また低圧ガス出口
(5)は同圧縮機の吸入側に低圧配管を介してそれぞれ
接続されている。
【0021】モータヘッド(1)の内部には、上記高圧
ガス入口(4)に連通するモータ室(6)と、該モータ
室(6)の上側に位置しかつ内部空間が下端にてモータ
室(6)に連通する上下方向の貫通孔からなる装着孔
(7)と、この装着孔(7)の周囲に位置する略環状の
空間からなる中間圧室(8)とが形成されている。
【0022】また、モータヘッド(1)のシリンダ
(2)との境界部分にはシリンダ(2)の下端部を構成
する閉塞部材としてのバルブステム(9)が嵌挿されて
いる。このバルブステム(9)は、上記装着孔(7)に
気密嵌合されたバルブシート部(9a)と、シリンダ
(2)の大径部(2a)の内径よりも小径に形成され、
このシリンダ大径部(2a)内下部に同心に突出するピ
ストン支持部(9b)と、上記中間圧室(8)の上壁を
構成するフランジ部(9c)とを備えてなり、バルブシ
ート部(9a)の下面と装着孔(7)の壁面とで囲まれ
る空間により、高圧ガス入口(4)とモータ室(6)を
介して連通するバルブ室(10)が形成されている。
【0023】上記バルブステム(9)には、図3及び
にも示すように、下半部が2股状に分岐されかつ上記
バルブ室(10)をシリンダ(2)内に連通する第1ガ
ス流路(12)と、一端が該第1ガス流路(12)に後
述するロータリバルブ(35)の低圧ポート(37)を
介して連通するとともに、他端が上記低圧ガス出口
(5)にモータヘッド(1)に形成した連通路(13)
を介して連通する第2ガス流路(14)とが貫通形成さ
れ、上記第1ガス流路(12)はその途中にてキャピラ
リー管(15)を介して上記中間圧室(8)に常時連通
されている。上記両ガス流路(12),(14)は、バ
ルブ室(10)に臨むバルブステム(9)のバルブシー
ト(9a)下面において、第2ガス流路(14)にあっ
てはバルブステム(9)中心部に、分岐された第1ガス
流路(12),(12)にあっては該第2ガス流路(1
4)に対して対称な位置にそれぞれ開口されている。
【0024】一方、シリンダ(2)の大径部(2a)内
の下端部には、上壁を有する中空円筒形状をなすスラッ
クピストン(17)がその内周面を上記バルブステム
(9)のピストン支持部(9b)の外周面に、またその
外周面をシリンダ(2)の大径部(2a)の内周面にそ
れぞれ摺動案内せしめた状態で往復動可能に嵌合され、
このスラックピストン(17)によりシリンダ(2)内
上部に上側圧力室(29)が、またシリンダ(2)内下
端に下側圧力室(20)がそれぞれ区画形成され、上記
下側圧力室(20)は上記モータヘッド(1)内の中間
圧室(8)にオリフィス(21)を介して常時連通され
ている。従って、下側圧力室(20)は高圧及び低圧の
ヘリウムガスの中間圧力に設定されており、この下側圧
力室(20)と上側圧力室(29)との各ガス圧の圧力
差によってスラックピストン(17)がディスプレーサ
(22)と共に往復動するようになされている。上記ス
ラックピストン(17)の上壁の中心部には大径の中心
孔(18)が貫通形成され、周縁角部にはピストン(1
7)内外を連通する複数の連通孔(19),(19),
…が形成されている。
【0025】上記スラックピストン(17)の内周面及
び外周面には、図1に詳細に示すように、上記下側圧力
室(20)と上側圧力室(29)との連通を阻止する内
側シールリング(45),(45)及び外側シールリン
グ(46),(46)がそれぞれ2つずつピストン(1
7)の中心線方向に並んで設けられている。この各シー
ルリング(45),(46)は、スラックピストン(1
7)の内周面及び外周面にそれぞれ形成した各シール溝
(17a)内に各Oリング(47)を介装して嵌め込ま
れている。そして、2つの内側シールリング(45),
(45)同士はピストン(17)の下部に互いに近接し
て配置され、2つの外側シールリング(46),(4
6)同士はピストン(17)の上部に互いに近接して配
置されている。具体的には、内側シールリング(4
5),(45)及び外側シールリング(46),(4
6)は、それぞれその対向する面の距離が各シールリン
グ(45),(46)の厚み以下となるように配置され
ている。
【0026】上記シリンダ(2)内にはディスプレーサ
(22)(置換器)が往復動可能に嵌合されている。こ
のディスプレーサ(22)は、シリンダ(2)の大径部
(2a)の略上半部内を摺動する密閉円筒状の大径部
(22a)と、該大径部(22a)上端に移動一体に結
合され、シリンダ(2)の小径部(2b)内を摺動する
密閉円筒状の小径部(22b)とからなり、このディス
プレーサ(22)により、スラックピストン(17)上
方のシリンダ(2)内の膨張空間(29)〜(31)が
下側から順に上記上側圧力室(29)、第1段及び第2
段膨張室(30),(31)に区画されている。上記デ
ィスプレーサ(22)の大径部(22a)内の空間は上
記第1段膨張室(30)に連通孔(23)を介して常時
連通され、この大径部(22a)内の空間には蓄冷型熱
交換器よりなる第1段蓄冷器(24)が嵌装されてい
る。また、ディスプレーサ(22)の小径部(22b)
内の空間は上記第1段膨張室(30)に連通孔(25)
を介して、また第2段膨張室(31)に連通孔(26)
を介してそれぞれ常時連通され、このディスプレーサ小
径部(22b)内の空間には上記第1段蓄冷器(24)
と同様の第2段蓄冷器(27)が嵌装されている。
【0027】また、上記ディスプレーサ(22)の大径
部(22a)下端には、その大径部(22a)内の空間
を上記上側圧力室(29)に連通する管状の係止片(3
3)が一体に突設されている。この係止片(33)の下
部は上記スラックピストン(17)上壁の中心孔(1
8)を貫通してピストン(17)内部に所定寸法だけ延
び、その下端部にはピストン(17)上壁に係合するフ
ランジ状の係止部(33a)が一体に形成されており、
スラックピストン(17)の上昇移動時、ピストン(1
7)が所定ストロークだけ上昇した時点でその上壁上面
とディスプレーサ(22)下面との当接により、ディス
プレーサ(22)がピストン(17)に駆動されて上昇
開始する一方、スラックピストン(17)の下降移動
時、ピストン(17)が所定ストロークだけ下降した時
点でその上壁下面と係止片(33)の係止部(33a)
との係合により、ディスプレーサ(22)がピストン
(17)に駆動されて下降開始するように、つまりディ
スプレーサ(22)が所定ストロークの遅れをもってピ
ストン(17)に追従移動するように構成されている。
【0028】さらに、上記モータヘッド(1)のバルブ
室(10)内には、シリンダ(2)内の膨張空間として
の上側圧力室(29)及び膨張室(30),(31)に
高圧ヘリウムガスを供給する高圧開弁状態と、上側圧力
室(29)及び膨張室(30),(31)のヘリウムガ
スを排出する低圧開弁状態とに交互に切り換わるバルブ
手段としてのロータリバルブ(35)が配設され、該ロ
ータリバルブ(35)は、モータ室(6)に配置したバ
ルブモータ(39)により回転駆動される。そして、こ
のロータリバルブ(35)の切換動作により、高圧ガス
入口(4)つまり該高圧ガス入口(4)に連通するバル
ブ室(10)と、低圧ガス出口(5)つまり該低圧ガス
出口(5)に連通する連通路(13)とをシリンダ
(2)内の上側圧力室(29)、第1段及び第2段膨張
室(30),(31)に対し交互に連通するようになさ
れている。
【0029】すなわち、上記ロータリバルブ(35)の
下面中心部にはバルブモータ(39)の出力軸(39
a)が回転一体に係合されている。また、バルブ(3
5)下面とモータ(39)との間にはスプリング(図示
せず)が縮装されており、このスプリングのばね力とバ
ルブ室(10)の高圧ヘリウムガスの圧力とによりロー
タリバルブ(35)上面をバルブステム(9)のバルブ
シート部(9a)下面に対し一定の押圧力で押し付ける
ようにしている。
【0030】一方、上記ロータリバルブ(35)の上面
には、その半径方向に対向する外周縁から中心方向に所
定長さだけ切り込んでなる1対の高圧ポート(36),
(36)と、該高圧ポート(36),(36)に対しロ
ータリバルブ(35)の回転方向(同図で矢印にて示す
方向)に略90°の角度間隔をあけて配置され、バルブ
(35)上面の中心から外周縁近傍に向かって直径方向
に切り欠いてなる有端凹溝状の低圧ポート(37)とが
形成されており、バルブモータ(39)の駆動によりロ
ータリバルブ(35)をその上面がバルブステム(9)
下面に圧接した状態で回転させて開閉切換えさせ、この
ロータリバルブ(35)の切換えにより上側圧力室(2
9)と下側圧力室(20)との間に圧力差を生じさせ
て、この圧力差によりスラックピストン(17)及びデ
ィスプレーサ(22)をシリンダ(2)内で往復動させ
るようにしている。つまり、ロータリバルブ(35)の
回転により、図3に示すように、その上面の高圧ポート
(36),(36)の内端がそれぞれバルブステム
(9)のバルブシート部(9a)下面に開口する第1ガ
ス流路(12)の2つの開口端に合致したときには、バ
ルブ室(10)(高圧ガス入口(4))を高圧ポート
(36),(36)及び第1ガス流路(12)を介して
シリンダ(2)内の上側圧力室(29)、第1段及び第
2段膨張室(30),(31)に連通させて、これら各
室(29)〜(31)に高圧ヘリウムガスを導入充填す
るとともに、その高圧となった上側圧力室(29)と下
側圧力室(20)とのガス圧の差によってスラックピス
トン(17)をディスプレーサ(22)と共に下降させ
る。一方、図4に示す如く、バルブシート部(9a)下
面に開口する第2ガス流路(14)に中央部にて常時連
通する低圧ポート(37)の両外端がそれぞれ上記第1
ガス流路(12)の両開口端に合致したときには、上記
シリンダ(2)内の各室(29)〜(31)を第1ガス
流路(12)、低圧ポート(37)、第2ガス流路(1
4)及び連通路(13)を介して低圧ガス出口(5)に
連通させて、各室(29)〜(31)に充填されている
ヘリウムガスをサイモン膨張させながら低圧ガス出口
(5)に排出するとともに、この低圧となった上側圧力
室(29)と下側圧力室(20)とのガス圧の差によっ
てスラックピストン(17)をディスプレーサ(22)
と共に上昇させる。その膨張に伴う温度降下により極低
温レベルの寒冷を発生させ、その寒冷により第1段膨張
室(30)に対応するシリンダ(2)の大径部(2a)
先端(上端)の第1ヒートステーション(41)を所定
温度レベルに、また小径部(2b)先端(上端)の第2
ヒートステーション(42)を上記第1ヒートステーシ
ョン(41)よりも低い温度レベルにそれぞれ冷却保持
するように構成されている。
【0031】上記ディスプレーサ(22)の往復動の1
サイクルにおける低圧ヘリウムガスの排出時間の割合は
高圧ヘリウムガスの供給時間の割合よりも長く、すなわ
ち、ロータリバルブ(35)による低圧開弁状態の割合
が高圧開弁状態の割合よりも大に設定されている。尚、
このロータリバルブ(35)の低圧開弁状態の割合を変
えるには、例えばロータリバルブ(35)の高低圧ポー
ト(36),(37)やバルブステム(9)のガス流路
(12),(14)の形状、大きさ、形成位置等を変え
たり、ロータリバルブ(35)の1回転中の回転速度を
可変としたりすることで達成できる。
【0032】次に、上記実施形態の作用について説明す
る。
【0033】極低温冷凍機(R)の作動は基本的に通常
のものと同様に行われる。すなわち、冷凍機(R)にお
けるシリンダ(2)内の圧力が低圧であって、スラック
ピストン(17)とディスプレーサ(22)とが上昇端
位置にある状態において、バルブモータ(39)の駆動
によるロータリバルブ(35)の回転により、その高圧
ポート(36),(36)がバルブステム(9)下面の
第1ガス流路(12)の両開口端に合致してロータリバ
ルブ(35)が高圧側に開く高圧開弁状態になると、冷
凍機(R)の高圧ガス入口(4)及びモータ室(6)を
介してバルブ室(10)に供給されている常温の高圧ヘ
リウムガスが上記ロータリバルブ(35)の高圧ポート
(36),(36)及び第1ガス流路(12)を介して
スラックピストン(17)上方の上側圧力室(29)に
導入されるとともに、さらにこの上側圧力室(29)か
ら、順次ディスプレーサ(22)の各蓄冷器(24),
(27)を通って各膨張室(30),(31)に充填さ
れ、この蓄冷器(24),(27)を通る間に熱交換に
よって冷却される。
【0034】そして、上記スラックピストン(17)上
側の上側圧力室(29)のガス圧が下側の下側圧力室
(20)よりも高くなると、両圧力室(20),(2
9)間の圧力差によってピストン(17)が下降し、こ
のピストン(17)の下降ストロークが所定値に達した
ときに、該ピストン(17)の上壁下面とディスプレー
サ(22)下端における係止片(33)の係止部(33
a)とが係合して、ディスプレーサ(22)は圧力変化
に対し遅れを持ってピストン(17)により引き下げら
れ、このディスプレーサ(22)の下降移動によりその
上方の膨張室(30),(31)にさらに高圧ガスが充
填される。
【0035】この後、上記ロータリバルブ(35)が閉
じると、その後もディスプレーサ(22)は慣性力によ
って下降し、これに伴い、ディスプレーサ(22)上方
の上側圧力室(29)内のヘリウムガスが膨張室(3
0),(31)に移動する。
【0036】このディスプレーサ(22)が下降端位置
に達した後、ロータリバルブ(35)の低圧ポート(3
7)が上記バルブステム(9)下面の第1ガス流路(1
2)の開口端に合致してバルブ(35)が低圧側に開く
低圧開弁状態となり、この開弁に伴い、上記ディスプレ
ーサ(22)上方の各膨張室(30),(31)内のヘ
リウムガスがサイモン膨張し、このガスの膨張に伴う温
度降下により第1ヒートステーション(41)が所定温
度レベルに、また第2ヒートステーション(42)が第
1ヒートステーション(41)よりも低い温度レベルに
それぞれ冷却される。
【0037】上記膨張室(30),(31)で低温状態
となったヘリウムガスは、上記ガス導入時とは逆に、デ
ィスプレーサ(22)内の蓄冷器(24),(27)を
通って上記上側圧力室(29)内に戻り、その間に蓄冷
器(24),(27)を冷却しながら自身が常温まで暖
められる。そして、この常温のヘリウムガスは、さらに
上側圧力室(29)内のガスと共に第1ガス流路(1
2)、バルブ(35)の低圧ポート(37)、連通路
(13)を介して冷凍機(R)外に排出され、低圧ガス
出口(5)を通って圧縮機に流れてそれに吸入される。
このガス排出に伴い上記上側圧力室(29)内のガス圧
が低下し、その下側圧力室(20)との圧力差によりス
ラックピストン(17)が上昇し、このピストン(1
7)の上壁上面がディスプレーサ(22)の下面に当接
した後は該ディスプレーサ(22)が押圧されて上昇
し、このディスプレーサ(22)の上昇移動により膨張
室(30),(31)内のガスが冷凍機(R)外にさら
に排出される。
【0038】次いで、ロータリバルブ(35)が閉じる
が、この後もディスプレーサ(22)は上昇端位置まで
上昇移動し、膨張室(30),(31)内のガスが排出
されて最初の状態に戻る。以上によりディスプレーサ
(22)の動作の1サイクルが終了して、以後は上記と
同様な動作が繰り返され、各ヒートステーション(4
1),(42)の温度は極低温レベルに向かって次第に
降下する。
【0039】そして、ディスプレーサ(22)の往復動
の1サイクルにおけるロータリバルブ(35)による低
圧開弁状態の割合が高圧開弁状態の割合よりも大とされ
ているので、その低圧開弁状態が長い分だけ、第1ガス
流路(12)にキャピラリー管(15)を介して常時連
通されている中間圧室(8)のガス圧及び該中間圧室
(8)にオリフィス(21)を介して常時連通されてい
る下側圧力室(20)のガス圧が下がり、この下側圧力
室(20)のガス圧は高圧及び低圧ヘリウムガスのガス
圧の範囲において相対的に低圧側に近付く。このため、
高圧ヘリウムガスの供給時の上側圧力室(29)と下側
圧力室(20)とのガス圧の差が大きくなる一方、低圧
ヘリウムガスの排出時の上側圧力室(29)と下側圧力
室(20)との差圧が小さくなり、ロータリバルブ(3
5)の高圧開弁状態では、ピストン(17)はディスプ
レーサ(22)と共に素早く下降移動する一方、低圧開
弁状態では、ディスプレーサ(22)の移動速度が上記
高圧開弁状態よりも遅くなる。その結果、このようなデ
ィスプレーサ(22)の昇降速度の差等に起因して、ガ
ス圧駆動式の極低温冷凍機(R)の能力を向上させるこ
とができる。
【0040】したがって、上記実施形態1では、中空円
筒形状のスラックピストン(17)の内周面及び外周面
に、上側圧力室(29)と下側圧力室(20)との連通
を阻止する内側シールリング(45),(45)及び外
側シールリング(46),(46)がそれぞれ2つずつ
設けられているので、上側圧力室(29)と下側圧力室
(20)との連通が確実に防止され、シール性能が安定
的に向上する。このため、スラックピストン(17)を
上下移動させるための上側圧力室(29)と下側圧力室
(20)との圧力差が十分に確保されるので、スラック
ピストン(17)つまりディスプレーサ(22)のスト
ロークを大きくしたとしても、ディスプレーサ(22)
がフルストローク動かなくなるということはない。よっ
て、ディスプレーサ(22)のストロークを大きくする
ことができるとともに、冷凍機毎の冷凍能力のばらつき
を低減化させることができる。
【0041】また、内側シールリング(45),(4
5)同士及び外側シールリング(46),(46)同士
はそれぞれ互いに近接した位置に配置されているので、
上側圧力室(29)と下側圧力室(20)との連通がよ
り有効に防止され、シール性能がさらに安定化する。よ
って、ディスプレーサ(22)のストロークのさらなる
増大化を図ることができ、しかも、冷凍機(R)毎の冷
凍能力を安定向上化させることができる。
【0042】(実施形態2)図5 は本発明の実施形態2を示し(尚、以下の各実施形
態では、図1と同じ部分については同じ符号を付してそ
の詳細な説明は省略し、他の異なる箇所のみを説明す
る)、スラックピストン(17)外周面における2つの
外側シールリング(46),(46)の配置を上記実施
形態1と異ならせたものである。
【0043】すなわち、この実施形態では、2つの外側
シールリング(46),(46)はスラックピストン
(17)外周面の上部と下部とに、内周面の下部に互い
に近接して配置した2つの内側シールリング(45),
(45)を挟むように互いに離隔して配置されている。
【0044】したがって、この実施形態2では、外側シ
ールリング(46),(46)が互いに離隔して配置さ
れているので、スラックピストン(17)のシリンダ
(2)に対する傾きを小さくすることができる。よっ
て、スラックピストン(17)の動きをスムーズにさ
せ、冷凍機(R)の冷凍能力を向上させることができ
る。
【0045】尚、上記実施形態2では、外側シールリン
グ(46),(46)をスラックピストン(17)外周
面の上部と下部とに配置したが、その対向する面の距離
が1つの外側シールリング(46)の厚みよりも大きく
なるように配置すれば、スラックピストン(17)外周
面のどこであってもよい。
【0046】(実施形態3)図6 及び図7は本発明の実施形態3を示し、各シールリ
ング(45),(46)は、スラックピストン(17)
の中空円筒部(17b)の各シール溝(17a)に嵌め
込むためにその一部が切離されたカット部を有するが、
2つのシールリング(45)同士のカット部の位置を考
慮したものである。
【0047】すなわち、この実施形態では、スラックピ
ストン(17)の内周面の下部及び外周面の上部には、
それぞれ1つのシール溝(17a)が設けられ、この各
シール溝(17a)の幅は1つの内側又は外側シールリ
ング(45),(46)の厚みの略2倍とされている。
この各シール溝(17a)にそれぞれ1つのOリング
(47)を介装して2つの内側シールリング(45),
(45)同士及び外側シールリング(46),(46)
同士が重ねられた状態で嵌め込まれている。上記各内側
及び外側シールリング(45),(46)は、図7に示
すように、その一部が外周面から内周面に亘って切離さ
れたカット部(45a),(46a)をそれぞれ有す
る。そして、内側シールリング(45)のカット部(4
5a)は、その内側シーリング(45)に隣り合う内側
シールリング(45)のカット部(45a)と互いに円
周方向に180°ずれた位置となるように設けられてい
る。また、外側シールリング(46)のカット部(46
a)も、その外側シーリング(46)に隣り合う外側シ
ールリング(46)のカット部(46a)と互いに円周
方向に180°ずれた位置となるように設けられてい
る。尚、内側及び外側シーリング(45),(46)の
カット部(45a),(46a)同士は、どのような位
置関係であってもよい。
【0048】したがって、上記実施形態3では、内側及
び外側シールリング(45),(46)のカット部(4
5a),(46a)が、それぞれその内側及び外側シー
リング(45),(46)に隣り合う内側及び外側シー
ルリング(45),(46)のカット部(45a),
(46a)と互いに円周方向に180°ずれた位置とな
るように設けられているので、各シールリング(4
5),(46)のカット部(45a),(46a)から
のガスの漏れを効果的に防止することができる。よっ
て、実施形態1の作用効果をより一層高めることができ
る。
【0049】尚、上記実施形態3では、1つのシール溝
(17a)に2つの内側シールリング(45),(4
5)及び外側シールリング(46),(46)をそれぞ
れ重ねた状態で嵌め込むようにしたが、実施形態1と同
様に、内側シールリング(45),(45)同士及び外
側シールリング(46),(46)同士をそれぞれ近接
した位置に配置した場合でも、その内側シールリング
(45),(45)のカット部(45a),(45a)
同士及び外側シールリング(46),(46)のカット
部(46a),(46a)同士をそれぞれ互いに円周方
向に180°ずれた位置となるように設けることによ
り、上記実施形態3と同様の作用効果を得ることができ
る。
【0050】
【実施例】次に、具体的に実施した実施例について説明
する。
【0051】スラックピストンを交換できるようにした
試験装置を用いて、スラックピストンを変えた場合の冷
凍能力測定及びPV測定を行った。スラックピストンと
して、5種類の上記実施形態1と同様のもの(サンプル
1〜5)と中空円筒部の内外の各周面にそれぞれ1つの
シールリングを設けたもの(比較例)とを作製した。こ
のとき、各シールリングの厚みを、上記サンプル1,2
では3.8mmとし、上記サンプル3〜5では2.9mmと
した。また、比較例では、各シールリングの厚みを上記
サンプル1,2と同じ3.8mmとした。
【0052】そして、各スラックピストン毎に、ロータ
リバルブを120rpm で回転させた状態で低圧開弁状態
の割合(低圧開度)を変化させたときの第1及び第2ヒ
ートステーションでの冷凍能力を測定するとともに、第
1ガス流路での圧力とディスプレーサのストロークとを
測定してPV測定を行った。また、中間圧と高圧又は低
圧とを連通する通路を形成してその通路にブリード
(弁)を設け、そのブリードにより中間圧を調整するこ
とで冷凍能力を最適化した場合について、各スラックピ
ストン毎に冷凍能力測定及びPV測定を行った。尚、い
ずれの場合も第1ヒートステーションの温度は35K、
第2ヒートステーションの温度は4.2Kであった。
【0053】この冷凍能力測定結果を表1に、またPV
測定結果を図8図13にPV線図としてそれぞれ示
す。尚、スラックピストン毎に最適低圧開度が異なる
が、これは、PV線図の形状つまりディスプレーサの挙
動が異なるためであり、そのディスプレーサの挙動が異
なるのは、同一低圧開度にもかかわらず、中間圧が異な
るためである。この中間圧を上記ブリードにより調整す
ることで、シールリングが同じものではスラックピスト
ンによる冷凍能力の固体差を低減させることができ、こ
の場合、最適な低圧開度は約60%となる。
【0054】
【表1】
【0055】この結果、本実施例のスラックピストンが
比較例のものよりも冷凍能力が優れ、また、厚みの大き
いシールリングを使用したスラックピストンの方が厚み
の小さいシールリングを使用したものよりも固体差が小
さく、冷凍能力を安定的に向上させ得ることが判る。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よると、シリンダ内に、ディスプレーサと、そのディス
プレーサに連結され、かつ高圧及び低圧作動ガスの中間
圧力に設定された中間圧室に連通する圧力室及び膨張空
間の圧力差により移動するピストンとを備え、このピス
トンによるディスプレーサの往復動に伴い、上記膨張空
間に供給された高圧作動ガスを膨張させる一方、膨張後
の低圧作動ガスを膨張空間からシリンダ外に排出して極
低温レベルの寒冷を発生させるようにした極低温冷凍機
に対して、シリンダの端部を構成する閉塞部材に摺接可
能に外嵌合される中空円筒形状をなすピストンの外周面
に、上記圧力室と膨張空間との連通を阻止する複数の外
側シールリングを設け、上記ピストンの内周面に、圧力
室と膨張空間との連通を阻止する複数の内側シールリン
グを設けたことにより、ピストンが中空円筒形状をなす
場合に、ディスプレーサのストロークの増大化を図るこ
とができるとともに、冷凍機毎の冷凍能力のばらつきの
低減化を図ることができる
【0057】請求項2の発明によると、内側シールリン
グ同士及び外側シールリング同士をそれぞれ互いに近接
した位置に配置したことにより、ディスプレーサのスト
ロークのさらなる増大化を図ることができるとともに、
冷凍機毎の冷凍能力の安定向上化を図ることができる。
【0058】請求項3の発明によると、外側シールリン
グを互いに離隔した位置に配置したことにより、ピスト
ンの動きを円滑にさせることができ、冷凍能力の向上化
を図ることができる。
【0059】請求項4の発明によると、各シールリング
は、その一部が切離されたカット部を有し、内側又は外
側シールリングのカット部を、そのシールリングに隣り
合うシールリングのカット部と互いに円周方向にずれた
位置となるように設けたことにより、請求項2の発明の
作用効果のさらなる助長化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】スラックピストンの内側及び外側シールリング
を示す拡大断面図である。
【図2】本発明の実施形態に係る極低温冷凍機の全体構
成を示す断面図である。
【図3】ロータリバルブの高圧開弁状態を示す拡大断面
図である。
【図4】ロータリバルブの低圧開弁状態を示す拡大断面
図である。
【図5】実施形態2を示す図1相当図である。
【図6】実施形態3を示す図1相当図である。
【図7】内側及び外側シールリングの各カット部の位置
関係を示す平面図である。
【図8】サンプル1のスラックピストンを使用したとき
のPV測定結果を示すPV線図である。
【図9】サンプル2のスラックピストンを使用したとき
の図8相当図である。
【図10】サンプル3のスラックピストンを使用したと
きの図8相当図である。
【図11】サンプル4のスラックピストンを使用したと
きの図8相当図である。
【図12】サンプル5のスラックピストンを使用したと
きの図8相当図である。
【図13】従来例のスラックピストンを使用したときの
図8相当図である。
【符号の説明】
(R) 極低温冷凍機 (2) シリンダ (8) 中間圧室 (9) バルブステム(閉塞部材) (17) スラックピストン (20) 下側圧力室 (22) ディスプレーサ (29) 上側圧力室(膨張空間) (30),(31) 膨張室(膨張空間) (45) 内側シールリング (46) 外側シールリング (45a),(46a) カット部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−170751(JP,A) 特開 平2−199370(JP,A) 特開 平3−129258(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F25B 9/14 510 F25B 9/14 530

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダ(2)内に、膨張空間(29)
    〜(31)を区画するディスプレーサ(22)と、該デ
    ィスプレーサ(22)に連結され、かつ高圧及び低圧作
    動ガスの中間圧力に設定された中間圧室(8)に連通す
    る圧力室(20)及び上記膨張空間(29)〜(31)
    の圧力差により移動するピストン(17)とを備え、該
    ピストン(17)によるディスプレーサ(22)の往復
    動に伴い、上記膨張空間(29)〜(31)に供給され
    た高圧作動ガスを膨張させる一方、膨張後の低圧作動ガ
    スを膨張空間(29)〜(31)からシリンダ外に排出
    して極低温レベルの寒冷を発生させるようにした極低温
    冷凍機において、 上記 ピストン(17)は、シリンダ(2)の端部を構成
    する閉塞部材(9)に摺動可能に外嵌合される中空円筒
    形状をなし、上記ピストン(17)の外周面に、上記圧力室(20)
    と膨張空間(29)〜(31)との連通を阻止する複数
    の外側シールリング(46),(46)がピストン(1
    7)の中心線方向に並んで設けられ、 上記 ピストン(17)の内周面に、圧力室(20)と膨
    張空間(29)〜(31)との連通を阻止する複数の内
    側シールリング(45),(45)がピストン(17)
    の中心線方向に並んで設けられていることを特徴とする
    極低温冷凍機。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の極低温冷凍機において、 内側シールリング(45),(45)同士及び外側シー
    ルリング(46),(46)同士はそれぞれ互いに近接
    した位置に配置されていることを特徴とする極低温冷凍
    機。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の極低温冷凍機において、 外側シールリング(46),(46)は、互いに離隔し
    た位置に配置されていることを特徴とする極低温冷凍
    機。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の極低温冷凍機において、 各シールリング(45),(46)は、その一部が切離
    されたカット部(45a),(46a)を有し、 内側又は外側シールリング(45),(46)のカット
    部(45a),(46a)は、該シールリング(4
    5),(46)に隣り合うシールリング(45),(4
    6)のカット部(45a),(46a)と互いに円周方
    向にずれた位置となるように設けられていることを特徴
    とする極低温冷凍機。
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