JP3303389B2 - 誘電体バリヤ放電ランプを使用した処理方法 - Google Patents

誘電体バリヤ放電ランプを使用した処理方法

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JP3303389B2
JP3303389B2 JP2353593A JP2353593A JP3303389B2 JP 3303389 B2 JP3303389 B2 JP 3303389B2 JP 2353593 A JP2353593 A JP 2353593A JP 2353593 A JP2353593 A JP 2353593A JP 3303389 B2 JP3303389 B2 JP 3303389B2
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barrier discharge
discharge lamp
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fluid
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    • Y02W10/37Wastewater or sewage treatment systems using renewable energies using solar energy

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光化学反応を利用した
処理方法、例えば、フロンガス、各種の廃ガスの処理、
あるいは上水、下水、各種の工場廃水の処理、あるいは
洗浄、または太陽電池などに使用される水素化アモルフ
ァスシリコン薄膜等を製造する成膜方法などに関する。
特に、光化学反応用の光源として誘電体バリヤ放電ラン
プを使用した処理方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明に関連した技術としては、例え
ば、日本国公開特許公報平3−211283号には、誘
電体バリヤ放電(別名オゾナイザ放電あるいは無声放
電。電気学会発行改定新版「放電ハンドブック」平成1
年6月再版7刷発行第263ページ参照)を使用したラ
ンプから放射される紫外線を利用したCVD法による薄
膜の製造装置について記載されている。また、1988
年発行のJAPANESE JOURNAL OF APPLIED PHYSICS 第26
巻6号の805から811ページには、被処理物である
シリコンウエハと処理用流体であるジシランガスと酸素
の混合ガスを収納した処理室の外側から、重水素ランプ
とキセノンランプからの放射光でシリコンウエハとジシ
ランガスと酸素の混合ガスを照射し、該シリコンウエハ
上に酸化シリコンの薄膜を形成する方法が記されてい
る。
【0003】誘電体バリヤ放電ランプを利用した処理方
法は、誘電体バリヤ放電ランプが従来の低圧水銀放電ラ
ンプや高圧アーク放電ランプには無い種々の特長、特に
狭い波長領域に単色光的に光を放射する、管壁温度が低
いなどの特徴を有しているため、特長ある処理が得られ
るため、有用である。しかし、一般的に、ある物質を光
化学反応によって活性化、分解、イオン化あるいは合成
するのに最適な条件、すなわち照射する紫外線の波長と
強度などは、物質の種類によって異なる。従って、被処
理物と処理用流体を接触させて該被処理物を処理する方
法において、被処理物と処理用流体に誘電体バリヤ放電
ランプからの1種の紫外線照射を照射して処理する方法
は、処理が不完全であったり、あるいは処理の速度ある
いは処理効率が必ずしも十分ではないという問題があっ
た。また、従来のアーク放電ランプは広い波長範囲に渡
って放射光を有しているので、むしろ処理にとって有害
である波長の光も同時に照射されることになり、従来の
アーク放電ランプを2種類使用したとしても、1種類の
ランプを使用した場合に比較し、改善は必ずしも十分で
はなかった。
【0004】
【本発明が解決しようとする課題】 本発明の課題は、各
種の処理を高品位で行い、かつ、高速度であるいは高効
率で行うことが出来る誘電体バリヤ放電ランプを利用し
た処理方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記本発明の目的は、被
処理物と処理用流体を接触させた状態で、波長の異なる
光を放射する少なくとも2種類以上の光源によって、前
記被処理物と処理用流体を同時に照射して処理する方法
であって、前記光源の少なくとも1種類を誘電体バリヤ
放電ランプとし、且つ、この誘電体バリヤ放電ランプ
を、前記被処理物と前記処理用流体を収納している処理
室内に配置して処理することを特徴とする
【0006】
【上記手段の有する作用】被処理物と処理用流体を接触
させた状態において、波長の異なる光を放射する少なく
とも2種類以上の光源によって該被処理物と処理用流体
を同時に照射して該被処理物を処理する処理方法におい
て、該光源の少なくとも1種を誘電体バリヤ放電ランプ
し、且つ該誘電体バリア放電ランプを該被処理物と処
理用流体を収納している処理室内に設けたことにより、
該誘電体バリヤ放電ランプは、狭い波長領域に単色的に
高効率で光を放射する、ランプへの入力電力を変化させ
ることによって分光分布を変えること無く光出力を変化
できるなど、従来のアーク放電ランプにはない特徴を有
しているため、従来のアーク放電ランプだけの組み合わ
せでは得ることの出来ない特徴ある分光分布の光を高効
率で照射することが可能になり、従って小型の装置で高
効率、高速度で、高品位の処理が可能になる。
【0007】また、処理室と光源の間の窓部材による吸
収が無くなり、かつ被処理物と光源が近接するため、高
効率で照射することが可能になり、従って小型の装置で
高効率、高速で、高品位の処理が可能になる。更に、該
誘電体バリヤ放電ランプは、形状の自由度が大きい、管
壁の温度変化による光出力特性、特に分光分布の変化が
無い、管壁の温度が低いなど、従来のアーク放電ランプ
などの光源を処理室内に設けた場合に問題となる事項を
解決できるという、従来のアーク放電ランプにはない特
長を有しているため、小型の装置で高効率、高速で高品
位の処理が可能になる。
【0008】該誘電体バリヤ放電ランプが、気密な放電
空間を有し、紫外線を透過する光取り出し窓部材を通し
て紫外線を放射する場合には、nm単位で表した波長範
囲180から200、165から190、240から2
55、200から240、120から190、および3
00から320の波長範囲の紫外線を放射させる事によ
り、高効率、高品位の処理方法が達成される。なぜな
ら、上記の波長範囲の紫外線は、少なくとも、それぞれ
主たる発光用ガスとして、アルゴンとフッ素、アルゴン
と塩素、クリプトンとフッ素、クリプトンと塩素、キセ
ノン、およびキセノンと塩素の混合ガスを使用すること
により、それぞれの混合ガスのエキシマ分子によって発
光可能であるが、これらのガスを使用することにより、
発光用ガスの劣化が少なく、かつ光取り出し窓部材の劣
化が少ない状態を実現できるからである。
【0009】
【0010】
【実施例】本発明の第1の実施例である水処理方法の概
略図を図1に示す。箱型の反応容器5内には異なった波
長の紫外線を放射する第1の誘電体バリヤ放電ランプ6
a,6bおよび第2の誘電体バリヤ放電ランプ7a,7
bの2種類の誘電体バリヤ放電ランプが交互に設けられ
ている。第1の実施例に使用した同軸円筒形誘電体バリ
ヤ放電ランプの概略図を図2に示す。放電容器13は石
英ガラス製で内側管14と外側管15を同軸に配置して
中空円筒状にしたものである。内側管14と外側管15
は誘電体バリヤ放電の誘電体バリヤと光取り出し窓部材
を兼任しており、それぞれの外面に光を透過する金属網
からなる電極16,17が設けられている。放電空間1
9の一端にリング状のゲッター18が設けられている。
気密に形成された放電空間19内に誘電体バリヤ放電に
よってエキシマ分子を形成する放電用ガスを封入して、
誘電体14,15の表面に設けられた金属網からなる透
明電極16,17に交流電源26によって電圧を印加す
ると、放電空間19内にいわゆる誘電体バリヤ放電、別
名オゾナイザ放電あるいは無声放電が発生して、誘電体
14,15、透明電極16,17を通して、高効率で紫
外線が放射される。図には示していないが、必要に応じ
て、透明電極16,17の表面を紫外線透過性の樹脂、
ガラスなどで覆い電気的に絶縁する。また、被処理物あ
るいは処理用流体に直接接触する外側の電極17は、ア
ース電位で使用することが望ましい。
【0011】第1の誘電体バリア放電ランプ6a,6b
は、発光ガスの主成分としてキセノンガスが封入されて
おり、172nm付近で最大値を有する120から19
0nmの波長範囲の紫外線を放出する。また、第2の誘
電体バリヤ放電ランプ7a,7bは、発光ガスの主成分
としてクリプトンと塩素の混合ガスが封入されており、
222nm付近で最大値を有する200から240nm
の波長範囲の紫外線を放出する。処理用流体である酸素
1が処理用流体供給口2から多孔質の泡発生器8を通し
て泡状にして反応容器5に供給され、被処理物供給口4
から反応容器5に供給された被処理物である水3に混合
される。該被処理物である水と処理用流体である酸素の
混合物に、反応空間領域10,11において第2および
第1の誘電体バリヤ放電ランプ7a,7bおよび6a,
6bからの紫外線が同時に照射される。第1の誘電体バ
リヤ放電ランプ6a,6bから放射される紫外線によっ
て酸素から非常に活性である酸素原子とオゾンとが生成
される。該オゾンは第2の誘電体バリヤ放電ランプ7
a,7bから放射される紫外線と第1の誘電体バリヤ放
電ランプ6a,6bら放射される紫外線によって活性酸
素原子と酸素分子に分解されるが、第1の紫外線と第2
の紫外線のオゾンによる吸収係数が異なるので、反応空
間領域10,11の広い範囲において活性酸素原子が生
成される。
【0012】上記のようにして生成したオゾンと、第1
と第2の誘電体バリヤ放電ランプから放射された紫外線
が同時に被処理物に作用する結果、水に不純物として含
まれているメタノール、イソプロピルアルコール、メチ
ルエチルケトン、トリクロルエチレン、ドデシルベンゼ
ンスルフォン酸、ポリオキシエチレンオクチルフェニル
エーテル、トリメチルアミン、テトラメチルアンモニウ
ムハイドロオキサイド等が分解され、無害な炭酸ガス、
水等に変換される。処理された水は、排出口12から排
出される。
【0013】本実施例の利点として、第1に、オゾンの
生成とオゾンの分解用のランプを別の種類に構成したの
で、それぞれの化学反応が最適になるように紫外線の波
長および強度を調節でき、且つ、第1および第2の光源
が誘電体バリヤ放電ランプなのでランプへの入力電力を
調節することによって分光分布を変えること無く光出力
を変更することが出来るので、従って高効率の処理が可
能になり、第2に、被処理物と処理用流体の混合物に、
第2の誘電体バリヤ放電ランプからの紫外線に加えて、
第1の誘電体バリヤ放電ランプによって従来の低圧水銀
放電ランプや高圧アークランプでは発生できない短波長
の紫外線を高効率で照射することが出来るので、従来の
方法では分解が困難であったトリメチルアミン、テトラ
メチルアンモニウムハイドロオキサイド等が分解可能に
なり、第3に、第1および第2の誘電体バリヤ放電ラン
プの光出力特性が周囲温度によって変化しないので、比
較的低温度でしかも温度の一定化には多大のエネルギー
が必要である水の処理を安定に行うことが出来、第4
に、第1および第2の誘電体バリヤ放電ランプの形状の
変更に大きな自由度があるので、反応容器に合致した最
適なランプ形状にする事が可能であり、従って高効率の
処理が出来る等が生じる。
【0014】該2種類の誘電体バリヤ放電ランプの一種
を、254nmを効率よく発生できかつ少量の185n
mの紫外線も発生できる従来の低圧水銀ランプに置き換
えると、254nmと185nmの強度比及び強度を自
由に変更できない等の不利点があるが、誘電体バリヤ放
電ランプは進相負荷であるのに対して低圧水銀ランプの
点灯システムは遅相負荷なので、両者を同時に使用する
ことによって力率を1に近い状態にすることが出来、従
って主電源の電流容量を小さく出来るという利点が生じ
る。
【0015】本発明の第2の実施例は、第1の実施例に
おいて、被処理物供給口4を閉じてしまい、被処理物3
と処理用流体1の混合物を処理用流体供給口2から混合
供給する方法である。この方法は装置が簡単になる利点
がある。本発明の第3の実施例は、第1あるいは第2の
実施例において、処理用流体として過酸化水素水を使用
したものである。供給された過酸化水素水は、紫外線の
照射によってヒドロキシラジカルを生成する。被処理物
と過酸化水素水の混合物に、反応空間領域10,11に
おいて両ランプからの紫外線が同時に照射され、被処理
物が処理される。本発明の第4の実施例は、第1から第
3の実施例において、被処理物を工業廃水や、下水とし
たものである。この実施例においても、被処理物に含ま
れている固形物の分離などの前処理工程が必要になる場
合があるが、第1から第3の実施例と同様の機構で被処
理物が処理される。
【0016】第1から第4までの実施例は被処理物が液
体であったが、第5の実施例は第1から第4の実施例に
おける被処理物を、ガスに置き換えたものである。例え
ば、被処理物を成層圏オゾン層を破壊するCFC−1
1,CFC−12,CFC−114およびCFC−11
2等のフロンガスとし、処理用流体として過酸化水素水
を使用すると、炭素、塩素、フッ素の化合物であるフロ
ンを、該処理方法によって無害な低級フッ素樹脂、炭酸
ガス、或いは塩化水素に変換する事が可能になる。な
お、塩化水素ガスは、別工程でナトリウム化合物等にし
て処理する。四塩化炭素やメチルクロロホルムなどを含
む工業廃ガスなど各種の廃ガスも第5の実施例の方法で
処理することが出来る。
【0017】第6の実施例である湿式洗浄方法の概略図
を図3に示す。箱形の洗浄槽30内の両側に第1の誘電
体バリヤ放電ランプ6a,6b,6c,6dと第2の誘
電体バリヤ放電ランプ7a,7b,7c,7dが交互に
設置されている。誘電体バリヤ放電ランプの構造は、実
施例1と実質的に同一である。第1の誘電体バリヤ放電
ランプ群は、発光ガスの主成分としてキセノンガスが封
入されており、172nm付近で最大値を有する120
から190nmの波長範囲の紫外線を放出する。また、
第2の誘電体バリヤ放電ランプ群は、発光ガスの主成分
としてクリプトンとフッ素の混合ガスが封入されてお
り、249nm付近で最大値を有する240から255
nmの波長範囲の紫外線を放出する。処理用流体である
空気1と水1aが処理用流体供給口2および2aから支
持具35によって支持された被処理物、例えばプラスチ
ックの瓶34の周辺に供給される。被処理物と処理用流
体が接触した状態において、第1の誘電体バリヤ放電ラ
ンプ群から放射される172nm付近で最大値を有する
120から190nmの範囲の紫外線によって空気1中
の酸素から非常に活性な酸素原子とオゾンが生成され
る。該オゾンは、第2の誘電体バリヤ放電ランプ群から
放射される249nm付近で最大値を有する240から
255nmの波長範囲の紫外線を照射され、活性酸素原
子と酸素分子に分解される。上記したように被処理物、
例えばプラスチックの瓶34の外表面付近には高濃度の
オゾンと活性酸素原子が存在し、且つ、第1および第2
の誘電体バリヤ放電ランプからの紫外線の同時照射を受
けるので、外表面が洗浄される。該洗浄によって、瓶3
4の外表面への印刷などが高品位で行えるようになる。
支持具35を回転させることにより被処理物であるプラ
スチックの瓶34を回転させる方法や、処理用流体の温
度を変えることによって、処理速度を大きくすることが
できる。尚、処理後の水は、排出口12から排出され
る。
【0018】第7の実施例であるフォトレジストの灰化
方法の概略図を図4に示す。灰化ダクト40内に第1の
誘電体バリヤ放電ランプ41a,41b,41cと第2
の誘電体バリヤ放電ランプ42a,42bが被処理物で
あるフォトレジストが塗布されたシリコンウエハ43に
近接して設けられている。第1の誘電体バリヤ放電ラン
プ41a,41b,41cが、比較的波長の短い180
から200nm,160から190nm,120から1
90nmの範囲の紫外線を放射するように発光物質を選
択し、第2の誘電体バリヤ放電ランプ42a,42b
が、比較的波長の長い240から255nm,200か
ら240nm,300から320nmの範囲の紫外線を
放射するように発光物質を選択する。処理用流体供給口
2より注入された処理用流体酸素1は、灰化ダクト40
内に設けられた第1の誘電体バリヤ放電ランプ群から放
射される短波長の紫外線によって非常に活性な酸素原子
とオゾンに変換される。さらに、オゾンは第2の誘電体
バリヤ放電ランプ群から放射された紫外線によって活性
な酸素原子と酸素分子に分解される。上記の活性な酸素
原子、オゾン、酸素分子の混合物と接触した状態で、被
処理物であるフォトレジストに第1の誘電体バリヤ放電
ランプと第2の誘電体バリヤ放電ランプから放射された
紫外線が同時に照射され、被処理物であるシリコンウエ
ハ43に塗布されたフォトレジストは灰化される。
【0019】誘電体バリヤ放電ランプへの入力電力を調
整する事により、第2の誘電体バリヤ放電ランプから放
射される比較的波長の長い紫外線の量に対する第1の誘
電体バリヤ放電ランプから放射される短波長の紫外線の
割合を大きくすると、フォトレジストに照射される短波
長の該紫外線は、酸素分子の吸収断面積が大きいので基
板表面近くにおいて化学活性の高い酸素原子の密度を極
めて高くすることが出来、かつ、シリコンウエハ43に
照射される光子のエネルギーが大きいので、イオンが注
入されて灰化しにくくなったフォトレジストも灰化する
ことが出来るという利点が生じる。また、第2の誘電体
バリヤ放電ランプから放射される比較的波長の長い紫外
線の量を多くすると、フォトレジストに照射される光子
のエネルギーが小さいので、基板であるシリコンウエハ
を損傷することが少ないという利点が生じる。
【0020】第8の実施例である表面改質方法は第7の
実施例と類似である。第8の実施例における被処理物
は、シリコンウエハ43の代わりにプラスチックであ
り、第1の誘電体バリヤ放電ランプ41a,41b,4
1cが、比較的波長の短い160から190nmの範囲
の紫外線を放射するように発光物質を選択し、第2の誘
電体バリヤ放電ランプ42a,42bが、比較的波長の
長い300から320nmの範囲の紫外線を放射するよ
うに発光物質を選択する。その他は第7の実施例と同一
である。処理用流体供給口2より注入された処理用流体
酸素1は、処理ダクト40内に設けられた第1の誘電体
バリヤ放電ランプ群から放射される短波長の紫外線によ
って非常に活性な酸素原子とオゾンに変換される。第1
の誘電体バリヤ放電ランプから放射された比較的短波長
の紫外線が被処理物に強く照射されないように、第1の
誘電体バリヤ放電ランプへの入力電力と、第1の誘電体
バリヤ放電ランプと被処理物との距離を調節する。上記
の活性な酸素原子、オゾン、酸素分子の混合物と接触し
た状態で、被処理物であるプラスチックに第2の誘電体
バリヤ放電ランプから放射された紫外線が照射される
と、表面に存在する分子の結合が切断され、表面に−C
00H基、−OH基が形成される。上記のような処理に
よって、プラスチック表面への印刷、接着などが高品位
で出来るようになる。第2の誘電体バリヤ放電ランプか
ら放射される紫外線の波長が比較的長いので、被処理物
であるプラスチックの幹ポリマーが分解される等の被処
理物の損傷が無いという利点が生じる。さらに、この実
施例では被処理物は大気圧以上の雰囲気にあるので、被
処理物の移動が簡単であるという利点が生じる。
【0021】第9の実施例である成膜方法の概略図を図
5に示す。反応容器70の上部に設けられた発光用ガス
供給口75に近接して窓部材を有さない第1の誘電体バ
リヤ放電ランプ6a,6bと、第2の誘電体バリヤ放電
ランプ7a,7b,7cが設けられている。発光用ガス
供給口75から発光用ガスアルゴン74が供給されるの
で、第1の誘電体バリヤ放電ランプ群からはアルゴンの
エキシマ分子から放射される107から165nmの波
長範囲の紫外線が放射される。第2の誘電体バリヤ放電
ランプ群は、比較的長い波長の紫外線を放射する。処理
用流体供給口2から供給された処理用流体モノシランガ
スとメタンガスの混合ガス1は基板71と接触した状態
で第1と第2の誘電体バリヤ放電ランプから同時に照射
され、107から165nmの波長範囲の紫外線によっ
て分解、活性化され、被処理物である基板71の表面に
おいて第2の誘電体バリヤ放電ランプ群からの紫外線の
支援のもとに水素化アモルファス炭化シリコンの薄膜を
形成する。第2の誘電体バリヤ放電ランプ群として比較
的長い波長の紫外線を放射するランプを採用し、第1と
第2の誘電体バリヤ放電ランプの紫外線の出力を調整す
ることにより、膜を損傷することが少なく、高品質の膜
を生成することが出来る。
【0022】被処理物支持装置72に被処理物の温度を
調整する機構を組み込み被処理物の温度を調整したり、
支持具73によって被処理物と第1の誘電体バリヤ放電
ランプとの距離を調整することにより、さらに良質の膜
を形成することが可能になる。尚、76は使用済みガス
の排出口である。
【0023】第10の実施例である乾式洗浄方法は第7
の実施例と類似である。図4において、第10の実施例
における被処理物は、シリコンウエハ43の代わりに成
型後のプラスチックであり、第1の誘電体バリヤ放電ラ
ンプ41a,41b,41cが、比較的波長の短い16
0から190nmの範囲の紫外線を放射するように発光
物質を選択し、第2の誘電体バリヤ放電ランプ42a,
42bが、比較的波長の長い300から320nmの範
囲の紫外線を放射するように発光物質を選択する。処理
用流体供給口2より注入された処理用流体酸素1は、処
理ダクト40内に設けられた第1の誘電体バリヤ放電ラ
ンプ群から放射される短波長の紫外線によって非常に活
性な酸素原子とオゾンに変換される。上記の活性な酸素
原子、オゾン、酸素分子の混合物と接触した状態で、被
処理物であるプラスチックに第1の誘電体バリヤ放電ラ
ンプ群と第2の誘電体バリヤ放電ランプ群から放射され
た紫外線が同時に照射され、プラスチックの外面に付着
した有機物を短時間で分解、除去することが出来る。
【0024】第11の実施例であるエッチング方法の概
略図を図6に示す。処理ダクト40内に第1の誘電体バ
リヤ放電ランプ41a,41b,41cと第2の誘電体
バリヤ放電ランプ42a,42bが被処理物に近接して
設けられている。第1の誘電体バリヤ放電ランプ41
a,41b,41cが、比較的波長の短い180から2
00nm,160から190nm,120から190n
mの範囲の紫外線を放射するように発光物質を選択し、
第2の誘電体バリヤ放電ランプ42a,42bが、比較
的波長の長い240から255nm,200から240
nm,300から320nmの範囲の紫外線を放射する
ように発光物質を選択する。処理ダクト40に注入され
た処理用流体である塩素ガス1は、処理ダクト40内に
設けられた誘電体バリヤ放電ランプ群のランプの間を通
過する間に誘電体バリヤ放電ランプ群から放射された紫
外線によって、活性塩素原子に変換される。この活性塩
素原子は、酸化シリコン61でマスクされたシリコン基
板62に吹きつけられ、第1と第2の誘電体バリヤ放電
ランプからの紫外線の同時照射のもとにシリコン基板と
反応して塩化シリコンを生成し、シリコン基板をエッチ
ングする。第2の誘電体バリヤ放電ランプからの比較的
波長の長い紫外線はシリコン基板に直接作用するので、
異方性エッチングが可能になる。
【0025】
【発明の効果】上記したように、本発明によれば、各種
の処理を高品質で、高効率で、十分な速度で行うことが
できる処理方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を使用した水処理方法の説明図である。
【図2】誘電体バリヤ放電ランプの概略図である。
【図3】本発明を使用した湿式洗浄方法の説明図であ
る。
【図4】本発明を使用したフォトレジストの灰化方法の
説明図である。
【図5】本発明を使用した成膜方法の説明図である。
【図6】本発明を使用したシリコン基板のエッチング方
法の説明図である。
【符号の説明】 6a,6b,7a,7b 誘電体バリヤ放電ランプ 10,11 反応空間領域 14,15 誘電体 16,17 透明電極 18 ゲッター 19 放電空間 20 交流電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−7122(JP,A) 実開 昭63−197697(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C02F 1/30 - 1/32

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水からなる被処理物と処理用流体を接触
    させた状態で、波長の異なる光を放射する少なくとも2
    種類以上の光源によって、前記被処理物と処理用流体を
    同時に照射して処理する水処理方法であって、 前記処理用流体は酸素を含む流体からなり、 前記光源の少なくとも1種類を誘電体バリヤ放電ランプ
    とし、且つ、この誘電体バリヤ放電ランプを、前記被処
    理物と前記処理用流体を収納している処理室内に配置し
    て処理することを特徴とする誘電体バリヤ放電ランプを
    使用した処理方法。
  2. 【請求項2】 廃水からなる被処理物と処理用流体を接
    触させた状態で、波長の異なる光を放射する少なくとも
    2種類以上の光源によって、前記被処理物と処理用流体
    を同時に照射して処理する廃水処理方法であって、 前記処理用流体は酸素を含む流体からなり、 前記光源の少なくとも1種類を誘電体バリヤ放電ランプ
    とし、且つ、この誘電体バリヤ放電ランプを、前記被処
    理物と前記処理用流体を収納している処理室内に配置し
    て処理することを特徴とする誘電体バリヤ放電ランプを
    使用した処理方法。
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