JP3302674B2 - 蛍光ランプおよびその製造方法 - Google Patents

蛍光ランプおよびその製造方法

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JP3302674B2
JP3302674B2 JP2000116705A JP2000116705A JP3302674B2 JP 3302674 B2 JP3302674 B2 JP 3302674B2 JP 2000116705 A JP2000116705 A JP 2000116705A JP 2000116705 A JP2000116705 A JP 2000116705A JP 3302674 B2 JP3302674 B2 JP 3302674B2
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glass
sealing
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紀幸 内田
信之 椿原
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  • Manufacture Of Electron Tubes, Discharge Lamp Vessels, Lead-In Wires, And The Like (AREA)
  • Discharge Lamp (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アマルガムを用い
て放電管内の水銀蒸気圧を調整した蛍光ランプに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】蛍光ランプは、ガラス管内壁に形成され
た蛍光体層を管内に発生した紫外線によって刺激し、得
られる蛍光を光源として利用したものである。紫外線と
しては、水銀の共鳴線が広く利用されている。通常、蛍
光ランプのガラス管内には純水銀が封入されている。こ
のような蛍光ランプは、ランプ最冷部の温度が約40℃
であり、ランプ周囲の温度が約25℃であるときに、ガ
ラス管内の水銀蒸気圧が好適な値となり最大の発光効率
が得られる。しかし、U字形などの屈曲した形状のガラ
ス管で構成したり、複数のガラス管を連結して構成した
コンパクト蛍光ランプにおいては、ランプの周囲温度が
上昇し易いため、ランプ温度が高温になる傾向がある。
【0003】そこで、蛍光ランプが高温になった場合で
もガラス管内の水銀蒸気圧が適正な範囲に調整されるよ
うに、蛍光ランプの最冷部に相当する部分に水銀アマル
ガム粒を配置する方法が提案されている。水銀アマルガ
ム粒は、通常、放電管であるガラス管と連通するように
設けられたガラス細管内に配置される。この場合、ガラ
ス細管には、水銀アマルガム粒の位置を規制し、水銀ア
マルガム粒の放電管内への移動を防止する手段が設けら
れている。このような手段を設けた蛍光ランプの構造と
しては、例えば、図7に示すように、蛍光体層11が形
成されたガラス管10の端部に、ガラス細管14を貫通
させた封止部12が形成されており、このガラス細管1
4の封止部12から外部に突出した部分に、絞り部15
を形成した構造(実公平2−16513号公報)が提案
されている。図7に示す蛍光ランプにおいては、ガラス
細管14の封止された端部と絞り部15との間に、水銀
アマルガム粒13が保持される。また、別の構造として
は、ガラス管の封止部にガラス細管を貫通させ、このガ
ラス細管内に、アマルガム粒の移動を抑制する阻止部材
を挿入した構造が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】近年、電球形などのコ
ンパクト蛍光ランプにおいては、更なる小形化の要望に
伴って、放電管として細いガラス管が使用されるように
なり、水銀アマルガム粒を収容するガラス細管について
も、更に細く、短いものが使用される傾向にある。
【0005】図7に示すような従来の構造では、短いガ
ラス細管を使用する場合、ガラス細管14の封止部12
から突出した部分も短くなるため、水銀アマルガム粒1
3を収容する部分を十分に確保しながら絞り部15を形
成することが困難であった。また、細いガラス細管を使
用する場合は、絞り部15を形成する際に、ガラス細管
14が押し潰されるおそれがあった。
【0006】また、ガラス細管内に阻止部材を挿入する
構造では、蛍光ランプの製造においてガラス細管を排気
管として使用する場合、阻止部材が円滑な排気を阻害す
るため、排気不良の蛍光ランプが発生するおそれがあっ
た。
【0007】本発明は、このような問題を解決するため
になされたものであり、水銀アマルガム粒を収容する部
分を十分に確保しながら、水銀アマルガム粒のガラス管
内への移動を確実に抑制できる蛍光ランプ製造方法を
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の蛍光ランプの製
造方法は、互いに直径の異なる大径部および小径部を有
する成形棒をガラス細管に挿入する工程と、ガラス管の
内壁に蛍光体層を形成する工程と、前記ガラス管の開口
端に、前記成形棒の前記大径部が前記小径部よりも前記
ガラス管の外部側に位置するように、前記ガラス細管を
配置する工程と、前記ガラス管の前記開口端を封止した
後、前記ガラス細管から前記成形棒を抜き取る工程と、
前記ガラス細管内に水銀アマルガム粒を配置する工程
と、前記ガラス細管の前記ガラス管の外部側にある開口
端を封止する工程とを含み、 前記ガラス管の開口端を
封止する工程において、前記ガラス細管の少なくとも前
記小径部が挿入された部分を前記ガラス管に融着させる
とともに、前記ガラス細管の内径を、前記大径部が挿入
された部分においては、前記水銀アマルガム粒の粒径よ
りも大きく保ちながら、前記小径部が挿入され且つ前記
ガラス管に融着される部分においては、前記水銀アマル
ガム粒の粒径よりも小さく縮小させることを特徴とす
る。
【0009】なお、「互いに直径の異なる大径部および
小径部を備える」とは、成形棒が互いに直径の異なる二
つの部分を備えており、その二つの部分のうち直径が大
きい方を大径部、直径が小さい方を小径部とすることを
意味する。
【0010】このような製造方法によれば、水銀アマル
ガム粒の移動を抑制する部分を、封止部内に形成するこ
とができる。そのため、ガラス細管の封止部から突出し
た部分の長短に関わらず、水銀アマルガム粒を収容する
部分の容積を十分に確保しながら、水銀アマルガム粒の
移動を抑制することが可能な蛍光ランプを製造すること
ができる。また、このような水銀アマルガム粒の移動抑
制部を、ガラス細管の成形工程を別に設けることなく、
ガラス管の封着と同時に形成することができる。また、
ガラス細管は、封止工程を経ても、成形棒の大径部が挿
入された部分の内径は水銀アマルガム粒よりも大きくな
るため、水銀アマルガム粒を収容する部分を確保が容易
である。また、ガラス細管の特定部分の内径を縮小する
工程において、ガラス細管には成形棒が挿入されている
ため、ガラス細管の内径が必要以上に縮小することを回
避できる。よって、ガラス細管を排気管として用いて
も、十分な排気効率を確保することができる。
【0011】前記製造方法においては、前記ガラス細管
に水銀アマルガム粒を配置する工程の前に、前記ガラス
細管を排気管として用いて前記ガラス管内を排気するこ
とが好ましい。排気管として、ガラス細管以外の別の部
材を使用する場合、ガラス細管に水銀アマルガム粒を投
入してから排気が終了するまでの間、水銀アマルガム粒
からの水銀放出を防止するために、ガラス管およびガラ
ス細管を冷却する必要がある。しかし、この好ましい例
によれば、ガラス細管を排気管として使用し、ガラス管
内を排気した後に水銀アマルガム粒を投入するため、前
述のような冷却操作が不要である。
【0012】前記本発明の製造方法により製造される蛍
光ランプの一例は、内面に蛍光体層を備えたガラス管
と、前記ガラス管の端部に形成された封止部と、前記ガ
ラス管の内部と連通し且つ外部と隔絶した内部空間を有
する収容部と、前記収容部内に収容された水銀アマルガ
ム粒とを含み、前記封止部に前記ガラス管と前記収容部
とを連通させるための貫通孔が形成されており、前記貫
通孔の前記封止部内に位置する部分の少なくとも一部
が、前記水銀アマルガム粒の粒径よりも小さい内径を有
する。
【0013】このような構成の蛍光ランプにおいては、
水銀アマルガム粒の移動を抑制する部分が封止部内に形
成されるため、収容部の封止部から突出した部分の長短
に関わらず、収容部の容積を十分に確保しながら、水銀
アマルガム粒の移動を抑制することが可能である。ま
た、収容部および貫通孔の内部には、阻止部材に相当す
るような部材、すなわち水銀アマルガム粒以外の部材が
存在しないため、収容部および貫通孔を排気管として用
いる場合でも、十分な排気効率を確保することができ
る。
【0014】前記蛍光ランプにおいては、前記収容部の
少なくとも一部が、前記封止部内に配置されていること
が好ましい。この好ましい例によれば、収容部の封止部
から突出した部分が短い場合であっても、収容部の容積
を十分に確保することが容易である。
【0015】また、前記本発明の製造方法により製造さ
れる蛍光ランプの別の一例は、内面に蛍光体層を備えた
ガラス管と、前記ガラス管の端部に形成された封止部
と、前記ガラス管の内部と連通し且つ外部と隔絶した内
部空間を有するガラス細管と、前記ガラス細管内に収容
された水銀アマルガム粒とを含み、前記ガラス細管が、
前記水銀アマルガム粒の粒径よりも小さい内径を有する
小径部と、前記水銀アマルガム粒の粒径よりも大きい内
径を有する大径部とを有しており、前記小径部を前記封
止部内に配置し、前記大径部を前記小径部よりも前記ガ
ラス管の外部側に配置させるように、前記ガラス管に融
着されている。
【0016】このような構成の蛍光ランプにおいても、
ガラス細管の封止部から突出した部分の長短に関わら
ず、水銀アマルガム粒を収容する部分の容積を十分に確
保しながら水銀アマルガム粒の移動を抑制することが可
能であり、且つ、ガラス細管を排気管として用いる場合
でも十分な排気効率を確保できる。
【0017】前記蛍光ランプにおいては、前記大径部の
少なくとも一部が、前記封止部内に配置されていること
が好ましい。この好ましい例によれば、ガラス細管の封
止部から突出した部分が短い場合であっても、水銀アマ
ルガム粒を収容する部分の容積を十分に確保することが
容易である。
【0018】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の第1の実施形態
に係る蛍光ランプの一例を示す断面図である。この蛍光
ランプにおいては、放電管として、3本のU字形モール
ドバルブ1を内部空間が連通するように接続したガラス
管が用いられており、その内面には蛍光体層2が形成さ
れている。各U字形モールドバルブ1は封止部によって
封止されており、内部には所定量の不活性ガス(例え
ば、アルゴンなど)が封入されている。少なくとも1
つ、好ましくは全てのU字形モールドバルブ1には、水
銀アマルガム粒7を収容したガラス細管8が設けられて
いる。また、両端に配置されたU字形モールドバルブ1
は、各々、フィラメント電極3、リード線4およびガラ
スビーズ5で構成された電極体を備えている。
【0019】図2は、図1の蛍光ランプを構成するU字
形モールドバルブのうち、端部に配置されるものの構造
を示したものである。
【0020】U字形モールドバルブ1は、両端を封止部
によって封止されている。一方の封止部には、2本のリ
ード線4が貫通している。2本のリード線4間にはフィ
ラメント電極3が架設されており、このフィラメント電
極3はU字形モールドバルブ1内に配置されている。な
お、リード線4間の間隔は、ガラスビーズ5によって規
制されている。他方の封止部6には、水銀アマルガム粒
7を収容したガラス細管8が設けられている。
【0021】図3は、封止部6周辺の構造を示したもの
である。封止部6には、ガラス細管8が貫通している。
ガラス細管8は、一端が開口し、他端が閉塞したガラス
管であり、閉塞端を含む部分がU字形モールドバルブ1
の外部に突出し、開口端がU字形モールドバルブ1の内
部に配置されるように設けられている。
【0022】また、ガラス細管8は、互いに内径の異な
る小径部8aおよび大径部8bが接合した形状を有して
おり、大径部8b内に水銀アマルガム粒7が収容されて
いる。すなわち、大径部8bが、水銀アマルガム粒7を
収容する収容部を構成し、小径部8aが、大径部(収容
部)8bとU字形モールドバルブ1の内部空間とを連通
させるための貫通孔を構成している。
【0023】大径部8bは、その少なくとも一部が、封
止部6からU字形モールドバルブ1の外部に突出するよ
うに設けられる。大径部8bの内径は、水銀アマルガム
粒7を収容できるように、少なくとも一部において水銀
アマルガム粒7の粒径よりも大きく設定されている。
【0024】小径部8aは、U字形モールドバルブ1の
内部空間と、大径部8bの内部空間とを連通させるため
の通路となる部分である。小径部8aは、大径部8bよ
りもU字形モールドバルブ1の内部側に位置し、少なく
ともその一部が封止部6内に位置している。小径部8a
の内径は、水銀アマルガム粒7の通過を阻止できるよう
に、少なくとも一部において水銀アマルガム粒7の粒径
よりも小さく設定されている。
【0025】小径部8aと大径部8bとの境界部分にお
いては、図3に示すように、内径が段階的に変化してお
り、段差が形成されている。また、この境界部分におい
ては、内径が連続的に変化して、傾斜が形成されていて
もよい。
【0026】小径部8aおよび大径部8bの内径は、前
述したように、内部に収容される水銀アマルガム粒7の
粒径に応じて設定される。以下に、具体的な寸法の一例
を挙げる。水銀アマルガム粒7の粒径は、例えば2〜
2.5mm、好ましくは2.2mmである。小径部8a
の内径は、例えば0.5〜2mm、好ましくは1.2m
mである。また、大径部8bの内径は、例えば3.0〜
3.5mm、好ましくは3.1mm程度である。
【0027】大径部8bの長さは、水銀アマルガム粒7
の粒径よりも大きければ特に限定されるものではなく、
例えば3〜15mm、好ましくは3〜10mm、更に好
ましくは4mm程度である。本実施形態においては、こ
の大径部8bの長さが、ガラス細管8の封止部6から突
出した部分の長さに相当する。
【0028】また、小径部8aの長さは、ガラス細管の
全長に応じて適宜決定されるが、例えば3〜15mm、
好ましくは4〜13mm、更に好ましくは4〜10m
m、最も好ましくは6mm程度である。
【0029】図4は、本発明の第2の実施形態に係る蛍
光ランプの一例を示す部分断面図である。この形態は、
特に、短いガラス細管を使用する場合に好適である。な
お、図4および図3において、互いに対応する部材に
は、同一番号を付している。
【0030】第2の実施形態においては、小径部8aお
よび大径部8bを有するガラス細管8が封止部6に設け
られており、小径部8aと大径部8bの一部とが、封止
部6内に位置している。すなわち、第2の実施形態に係
る蛍光ランプにおいては、水銀アマルガム粒7を収容す
る収容部を構成する大径部8bが、その一部を封止部6
内に埋設された状態で設けられている。
【0031】本実施形態においては、大径部8bの一部
が封止部6内に埋設されるため、小径部8aの長さが第
1の実施形態に比べて短くなる。この小径部8aの長さ
は、例えば0.5〜8mm、好ましくは1〜5mm、更
に好ましくは1〜3mmである。なお、小径部8aの内
径については、第1の実施形態と同様に設定することが
できる。
【0032】また、大径部8bの一部が封止部6内に埋
設されるため、大径部8bの封止部6から突出した部分
の長さが、第1の実施形態に比べて短くなる。大径部8
bの封止部6から突出した部分(すなわち、封止部6内
に埋設されていない部分)の長さは、例えば2〜10m
m、好ましくは2〜8mm、更に好ましくは2〜5mm
である。
【0033】なお、大径部8bの全長は、水銀アマルガ
ム粒7の粒径よりも大きければ特に限定されるものでは
なく、第1の実施形態と同様に設定することができる。
また、大径部8bの内径についても、第1の実施形態と
同様に設定することができる。
【0034】この第2の実施形態によれば、大径部8b
の一部を封止部6内に配置させることにより、水銀アマ
ルガム粒を収容する部分の容積を更に十分に確保するこ
とができる。また、第1の実施形態に比べて小径部8a
が短くなるため、製造時にガラス細管8を排気管として
使用した場合であっても、良好な排気効率を実現でき
る。
【0035】次に、本発明に係る蛍光ランプの製造方法
の一例について説明する。図5は、図1に示した蛍光ラ
ンプの製造方法の一例を示す工程図である。
【0036】まず、直管状のガラス管を成形ブロックに
よりU字形に成形し、U字形モールドバルブ1を作製す
る(図5(a))。次に、U字形モールドバルブ1の内
面に蛍光体層2を形成した後(図5(b))、U字形モ
ールドバルブ1の両端の蛍光体層2を除去する(図5
(c))。
【0037】その一方で、2本のリード線4の一端部間
にフィラメント電極3を架設し、リード線4同士の間隔
を規制するようにガラスビーズ5を配置して、電極体を
作製する。
【0038】続いて、U字形モールドバルブ1の一端
を、電極体を挿入した状態で封止する。更に、U字形モ
ールドバルブ1の他端を、ガラス細管8を挿入した状態
で封止し、封止部6を形成する(図5(d))。これら
の封止は、U字形モールドバルブ1の端部を軟化するま
で加熱した後、ピンチャーで挟持することにより実施さ
れる。
【0039】続いて、図1に示した構造に対応するよう
に、U字形モールドバルブ1を、別に用意した2本のU
字形モールドバルブと接続し、一体化する。更に、ガラ
ス細管8を排気管として用いて、U字形モールドバルブ
1内を排気した後、フィラメント電極3の活性化、放電
空間内への不活性ガスの注入、ガラス細管8への水銀ア
マルガム粒7の挿入、ガラス細管8の封止を順に実施
し、本発明に係る蛍光ランプを得る(図5(e))。
【0040】次に、図6を参照しながら、図5(c)か
ら図5(e)に至る工程について更に詳しく説明する。
なお、図6は、図3に示した部分に対応している。
【0041】まず、ガラス細管8に成形棒9を挿入す
る。ガラス細管8は、実質的に一様であって、後にガラ
ス細管8に収容される水銀アマルガム粒の粒径よりも大
きい内径を有する、直管状のガラス管である。また、成
形棒9は、水銀アマルガム粒の粒径よりも小さい直径を
有する小径部と、水銀アマルガム粒の粒径よりも大きい
直径を有する大径部とを備えた棒である。成形棒9とし
ては、例えば、タングステン、ステンレス鋼または真鍮
など、ガラスに対して離型性を有する金属を使用するこ
とができる。また、成形棒9は、例えば、鋳型を用いて
形成することができる。
【0042】U字形モールドバルブ1の開口端に、成形
棒9が挿入されたガラス細管8を配置する(図6
(a))。このとき、ガラス細管8は、挿入されている
成形棒9の小径部が、大径部よりもU字形モールドバル
ブ1の内部側となるように配置される。
【0043】続いて、ガラス細管8が配置されたU字形
モールドバルブ1の開口端を加熱し、ピンチャーで封止
する(図6(b))。加熱温度は、U字形モールドバル
ブ1およびガラス細管8の軟化点(例えば、665℃)
以上であればよく、例えば900〜1250℃、好まし
くは1000〜1200℃である。
【0044】この工程により、U字形モールドバルブ1
の端部に、ガラス細管8が貫通した封止部6が形成され
る。また、同時に、ガラス細管8の封止部6を貫通して
いる部分の内面が、段付き成形棒9を象った形状に成形
される。換言すれば、ガラス細管8に、後に収容される
水銀アマルガム粒の粒径よりも小さい内径を有する小径
部8aが形成され、これよりもU字形モールドバルブ1
の外部側に位置する部分に、水銀アマルガム粒7の粒径
よりも大きい内径を有する大径部8bが形成される。
【0045】その後、ガラス細管8から成形棒9が抜き
取られ(図6(c))、U字形モールドバルブ1の内部
と外部とをガラス細管8を介して連通させる。
【0046】続いて、U字形モールドバルブ1を、別に
用意した2本のU字形モールドバルブと接続した後、ガ
ラス細管8を排気管として用いて、U字形モールドバル
ブ1内を排気する。フィラメント電極3の活性化、U字
形モールドバルブ1内への不活性ガスの注入を行った
後、ガラス細管8内に水銀アマルガム粒7を挿入する。
その後、ガラス細管8の端部を封止し、蛍光ランプを得
る(図6(d))。
【0047】なお、以上の説明においては、放電管とし
て、複数のU字形モールドバルブを一体化させたガラス
管を使用したコンパクト蛍光ランプを例に挙げたが、本
発明はこれに限定されるものではない。例えば、直管形
蛍光ランプ、ダブルU字形蛍光ランプなど、あらゆる形
状の蛍光ランプに適用することができる。
【0048】以上説明したように、本発明の蛍光ランプ
の製造方法においては、互いに直径の異なる大径部およ
び小径部を有する成形棒をガラス細管に挿入し、このガ
ラス細管を前記ガラス管の開口端に配置し、前記ガラス
管の前記開口端を封止して、前記ガラス細管の少なくと
も前記小径部が挿入された部分を前記ガラス管に融着さ
せるとともに、前記ガラス細管の内径を、前記大径部が
挿入された部分においては、前記水銀アマルガム粒の粒
径よりも大きく保ちながら、前記小径部が挿入され且つ
前記ガラス管に融着される部分においては、前記水銀ア
マルガム粒の粒径よりも小さく縮小させた後、前記ガラ
ス細管から前記成形棒を抜き取るため、水銀アマルガム
粒の移動を抑制する部分を、ガラス管の封着と同時に形
成することができる。また、ガラス細管は、封止工程を
経ても、成形棒の大径部が挿入された部分の内径は水銀
アマルガム粒よりも大きくなるため、水銀アマルガム粒
を収容する部分を容易に確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態に係る蛍光ランプの
一部切失正面図。
【図2】 図1の蛍光ランプの一部を拡大した一部切失
正面図。
【図3】 図1の蛍光ランプの水銀アマルガム粒が収容
される部分の構造を示す拡大正面断面図。
【図4】 本発明の第2の実施形態に係る蛍光ランプ
の、水銀アマルガム粒が収容される部分の構造を示す拡
大正面断面図。
【図5】 本発明に係る蛍光ランプの製造方法を説明す
るための図。
【図6】 図5(c)から図5(e)に至る工程を、蛍
光ランプの水銀アマルガム粒が収容される部分の周辺に
ついて説明するための図。
【図7】 従来の蛍光ランプの水銀アマルガム粒が収容
される部分の構造を示す拡大正面断面図。
【符号の説明】
1、10 U字形モールドバルブ 2、11 蛍光体層 3 フィラメント電極 4 リード線 5 ガラスビーズ 6、12 封止部 7、13 水銀アマルガム粒 8、14 ガラス細管 9 金属棒 15 絞り部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平11−345592(JP,A) 特開2000−48768(JP,A) 特開 平6−290746(JP,A) 特開 平8−190893(JP,A) 特開 平9−106782(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 9/24 H01J 9/32 H01J 9/385 H01J 61/28 H01J 61/32 H01J 61/36

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス管の内壁に蛍光体層を形成する工
    程と、互いに直径の異なる大径部および小径部を有する
    成形棒をガラス細管に挿入する工程と、前記成形棒の前
    記大径部が前記小径部よりも前記ガラス管の外部側に位
    置するように、前記ガラス管の開口端に前記ガラス細管
    を配置する工程と、前記ガラス管の前記開口端を封止し
    た後、前記ガラス細管から前記成形棒を抜き取る工程
    と、前記ガラス細管内に水銀アマルガム粒を配置する工
    程と、前記ガラス細管の前記ガラス管の外部側にある開
    口端を封止する工程とを含み、 前記ガラス管の開口端を封止する工程において、前記ガ
    ラス細管の少なくとも前記小径部が挿入された部分を前
    記ガラス管に融着させるとともに、前記ガラス細管の内
    径を、前記大径部が挿入された部分においては、前記水
    銀アマルガム粒の粒径よりも大きく保ちながら、前記小
    径部が挿入され且つ前記ガラス管に融着される部分にお
    いては、前記水銀アマルガム粒の粒径よりも小さく縮小
    させることを特徴とする蛍光ランプの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記ガラス細管に水銀アマルガム粒を配
    置する工程の前に、前記ガラス細管を排気管として用い
    て前記ガラス管内を排気する請求項1に記載の蛍光ラン
    プの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記ガラス管の開口端を封止する工程に
    おいて、前記ガラス細管の前記大径部が挿入された部分
    の少なくとも一部を、前記ガラス管に融着する請求項1
    または2に記載の蛍光ランプの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記成形棒が金属である請求項1〜3の
    いずれかに記載の蛍光ランプの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記成形棒が、タングステン、ステンレ
    ス鋼および真鍮からなる群より選ばれる少なくとも1種
    の金属である請求項4に記載の蛍光ランプの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記ガラス細管の、前記大径部が挿入さ
    れた部分の内径を、3〜3.5mmとする請求項1〜5
    のいずれかに記載の蛍光ランプの製造方法。
  7. 【請求項7】 前記ガラス細管の、前記小径部が挿入さ
    れ且つ前記ガラス管と融着される部分の内径を、0.5
    〜2mmとする請求項1〜6のいずれかに記載 の蛍光ラ
    ンプの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記ガラス細管の、前記小径部が挿入さ
    れ且つ前記ガラス管と融着される部分の長さを、0.5
    〜15mmとする請求項1〜7のいずれかに記載の蛍光
    ランプの製造方法。
  9. 【請求項9】 前記ガラス細管の、前記ガラス管の封止
    された端部から外部に突出した部分の長さを、2〜15
    mmとする請求項1〜8のいずれかに記載の蛍光ランプ
    の製造方法。
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