JP3302182B2 - 圧迫止血用ベルト - Google Patents
圧迫止血用ベルトInfo
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Description
を行なった後、カテーテル挿入傷口を止血するために用
いられる圧迫止血用ベルトに関するものである。
近動脈カテーテル検査が行なわれるようになっている。
心臓カテーテル検査は、少数例として切開方式で行なう
場合もあるが、殆ど大部分はカテーテルを鼠蹊部の大腿
動静脈から心臓に向けて進行させる、所謂カテーテル穿
刺法(セルジンガー法)によって行なわれている。この
検査方式では、大腿動静脈に穿刺したカテーテルを通し
て造影剤や各種の薬剤を注入したり、エンポリゼーショ
ン、術前・術後の各種検査を行なうものであるが、検査
終了後、鼠蹊部の大腿動静脈からのカテーテルの抜去に
よるカテーテル挿入傷口からの出血を防止するため、相
当長時間に亘って傷口を圧迫する必要がある。このよう
な傷口の圧迫止血手段として、従来より絆創膏止血方
法、或いは、伸縮止血帯方法(特開昭60−92746号公
報、特開昭60−198139号公報参照)が提案されている。
前者は、傷口にガーゼを当て、この上に布製絆創膏を3
〜4本貼着して上記ガーゼの上から傷口を圧迫し、更に
上記絆創膏の上に500〜1000gの砂のうを載せ、これを
絆創膏で固定して12〜24時間維持する方法である。しか
し、この方法では、砂のうのずれによって圧迫部位にず
れが生じやすいことから、傷口の止血が不完全になると
いう問題があった。また、絆創膏を使用しているため、
患者に突っ張り感や痛み、或いは、掻痒感を与えるとと
もに、皮膚炎や水泡等の発生を招きやすいといった不具
合がある。一方、後者は、上記絆創膏の代わりに伸縮性
の止血帯を用いる方法であるが、巻き方が複雑で、しか
も、圧迫負荷状態が不安定であるという問題がある。ま
た、伸縮性の止血帯を使用するため、コストが高くつ
き、血液感染症の発生という衛生上の問題があるにも拘
らず1回限りの使い捨てが難しい。このため、再使用す
る場合には、血液感染症防止のための滅菌処理を行なわ
なければならず、衛生的見地からだけではなく看護作業
の省力化の促進に対しても実用上大きな制約が認められ
るという問題がある。
血手段として、特願平4−20793号において、図5に示す
如き、圧迫止血用ベルトを提案している。
は、非伸縮性もしくは低伸縮性の繊維或いはフィルム等
からなる帯体(1)の所定位置にポケット(2)を形成
し、このポケット(2)の内部に硬質ケース(3)およ
びバルーン(4)を収容して構成される。上記硬質ケー
ス(3)は合成樹脂等の硬質部材でお碗形状に形成され
たものであり、また、上記バルーン(4)はゴム等で形
成されたもので、帯体(1)のポケット(2)内で逆止
弁(5)を有する流体供給管(6)を外部に突出させた
状態で硬質ケース(3)内に収容される。このバルーン
(4)の流体供給管(6)には、例えば、手動操作式の
ポンプ(7)および圧力計(8)が必要に応じて接続さ
れるようになっており、圧力計(8)を眺めながらポン
プ(7)を操作することによって流体が流体供給管
(6)を通してバルーン(4)に充填されて当該バルー
ン(4)が膨張するようになっている。
を説明する。
(A)にガーゼ(B)を当て、このガーゼ(B)の上
に、硬質ケース(3)およびバルーン(4)を収容した
ポケット(2)を硬質ケース(3)の開口側をガーゼ
(B)側に向けた状態で置いた後、図7に示すように、
帯体(1)を患者の身体に巻き付ける。即ち、帯体
(1)を足部に対してX字状に交差させ巻き、残りの部
分を腰部の周りに1回以上捲回してその端部を絆創膏等
で係止する。この後、バルーン(4)の流体供給管
(6)に手動操作式のポンプ(7)および圧力計(8)
を接続し、圧力計(8)を眺めながらポンプ(7)を操
作してバルーン(4)内に流体を充填することにより、
図6の2点鎖線に示すように、バルーン(4)を硬質ケ
ース(3)で傷口(A)の反対側への膨張を抑制し乍ら
傷口(A)側に膨張させ、ガーゼ(B)を介して傷口
(A)を圧迫すると同時に、帯体(1)を患者にしっか
りと固定する。
ルーン(4)の膨張を利用して傷口(A)を圧迫するの
で、傷口(A)のみを圧迫することができ、それ以外の
部位には圧迫感が殆ど伝播しない。また、圧力計(8)
を眺めながらポンプ(7)を操作することによって、傷
口(A)に付加される圧迫力の大きさを自由に選択で
き、かつ、逆止弁(5)によって選択した圧迫力を長時
間に亘って維持することも可能である。更に、帯体
(1)に非伸縮性もしくは低伸縮性の繊維布を使用して
いるから、突っ張り感や痛み、或いは掻痒感の発生が回
避されるとともに、皮膚炎や水泡も予防され、しかも、
安価に提供できて1回限りの使い捨てが可能で衛生管理
面の改善と省力化の促進に対しても注目すべき効果が発
揮されるといった種々の特徴を備えるものである。
止血用ベルトは、帯体(1)がストレートであるため、
足部に対してX字状に巻き付けた場合、フィット性が悪
くて長時間圧迫止血を行なう間に位置ずれや緩みが生
じ、傷口の圧迫が不十分になるという問題があった。ま
た、帯体(1)の足部や腰部に巻き付けられる部分に皺
やよじれが生じやすいため、患者に不快感を与えるだけ
でなく、皺やよじれによって位置ずれや緩みが生じて安
定した圧迫力を付与し難い。更に、帯体(1)の端部を
絆創膏等で係止するため、帯体(1)の端部を係止する
際にいちいち絆創膏等を用意する必要があり、面倒であ
った。
向上を図り、しかも、皺やよじれを防止するとともに、
帯体の巻き付けが容易で、かつ、帯体の端部の係止が簡
単であるという圧迫止血用ベルトを提供することを目的
とする。
するため、非伸縮性もしくは低伸縮性の繊維、不織布ま
たはフィルム等からなる帯体の所定位置に流体を充填す
ることによって膨張可能なバルーンを任意の取付手段で
取り付けた圧迫止血用ベルトにおいて、上記帯体のう
ち、少なくとも身体への巻付時に足部に相当する部分を
曲線形状に形成し、上記帯体に両端にスリット孔を有す
るバックルを回転可能に取り付けるとともに、帯体の両
端部にワンタッチで着脱可能な係止手段を設けたもので
ある。
足部および腰部に相当する部分に芯材を埋設したもので
ある。
足部および腰部に相当する部分を補強部材により形成し
たものである。
させる硬質ケースに貫通孔を有する部材を介して帯体と
ともに一体に取り付けたものである。
に相当する部分を曲線形状に形成したことにより、足部
に対するフィット性が良好になり、長時間の圧迫止血を
行なっても位置ずれや緩みが生じなくなった。
および腰部に相当する部分に芯材を埋設したり、当該部
分を補強部材により形成したことにより、足部や腰部の
皺や捩れを防止することができるようになった。
ックルを回転可能に取り付けるとともに、帯体の両端部
にワンタッチで着脱可能な係止手段を設けたことによ
り、帯体を身体に簡単に巻き付けることでき、しかも、
巻き残った帯体の端部を簡単に係止して処理することが
できるようになった。
質ケースに貫通孔を有する部材を介して帯体とともに一
体に取り付けたことにより、バルーンの膨張状態が容易
に確認し得るようになった。
て説明する。
面図である。この圧迫止血用ベルトは、図5に示す従来
品と同様に、非伸縮性もしくは低伸縮性の繊維、不織布
またはフィルム等からなる帯体(1)の所定位置にポケ
ット(2)を形成し、このポケット(2)内に硬質ケー
ス(3)およびバルーン(4)を収容して構成される。
上記硬質ケース(3)は合成樹脂等の硬質部材でお碗形
状に形成されたものであり、また、上記バルーン(4)
はゴム等で形成されたもので、帯体(1)のポケット
(2)内で逆止弁(5)を有する流体供給管(6)を外
部に突出させた状態で硬質ケース(3)内に収容され
る。
も身体への巻付時に足部に巻き付ける足部巻付部(1
a)を曲線形状に形成するとともに、この足部巻付部
(1a)および腰部に巻き付ける腰部巻付部(1b)
に、PETや厚紙等の材料からなる芯材(9)および
(10)を埋設する。そして、足部巻付部(1a)に挿入
する芯材(9)は股間部にすれないように窪みをもたせ
ている。これにより、巻付時、帯体(1)の足部巻付部
(1b)を足部に巻き付ける際に、曲線形状を利用して
容易に、しかも良好なフィット性で巻き付けることが可
能になるとともに、芯材(9)および(10)により足部
巻付部(1a)および腰部巻付部(1b)に皺やよじれ
を生じることなく、帯体(1)を身体に確実に巻き付け
ることが可能になる。従って、足部に対するフィット性
が良好になることにより、長時間の圧迫止血を行なって
も位置ずれや緩みが生じることなく、効率的な圧迫止血
をなし得るものである。また、皺や捩れの防止によって
患者に不快感を与えることもなくなるとともに、皺やよ
じれによる位置ずれや緩みもなくすることができるよう
になった。
帯体(1)のポケット(2)内に収容された硬質ケース
(3)と一体に両端部にスリット孔(11a)(11a)を
有するバックル(11)を中央に貫通孔(12a)を有する
センターピン(12)を介して回転自在に取り付けるとと
もに、帯体(1)の両端部に夫々両面テープ、マジック
テープ、ボタン等のワンタッチ式の着脱可能な係止部材
(13)(13)を配置する。これにより、回転可能なバッ
クル(11)を利用して帯体(1)を身体に簡単に巻き付
けることが可能になるとともに、巻き残った帯体(1)
の端部を係止部材(13)(13)を利用して簡単に係止す
ることが可能になる。また、センターピン(12)の貫通
孔(12a)からバルーン(4)の膨張を確認することが
可能になった。従って、回転可能なバックル(11)を利
用して帯体(1)を身体に巻き付けることにより、体形
の違いによる巻いた時点の角度差の浮きを防止すること
ができて位置ずれが生じなくすることができる。また、
巻き残った帯体(1)の両端部をその部分に取り付けた
ワンタッチ式の着脱可能な係止部材(13)(13)を利用
して係止することにより、帯体(1)の端部を係止する
際にいちいち絆創膏を用意する手間がなくなり、スムー
ズに帯体(1)の端部を係止することができるようにな
った。更に、センターピン(12)の中央に貫通孔(12
a)を設けたことにより、バルーン(4)の膨張の確認
が目視、或いは指ざわり、或いはゲージ等で容易に行な
うことができるようになった。
身体への巻付要領を説明する。
(1)の足部巻付部(1a)を足部の周りに巻き付け、
続いて、帯体(1)の腰部巻付部(1b)を腰部の後方
から前方に引回した後、図4(ロ)に示すように、帯体
(1)の両端部をバックル(11)のスリット孔(11a)
(11a)に夫々通し、その後、図4(ハ)に示すよう
に、帯体(1)の両端部を係止部材(13)(13)により
足部巻付部(1a)および腰部巻付部(1b)の夫々の
端部に係止する。
の巻付時に足部および腰部に相当する部分(1a)およ
び(1b)に対する皺やよじれの防止手段として、その
内部に芯材(9)および(10)を挿入するようにしてい
るが、これ以外にもその部分(1a)および(1b)を
樹脂をコーティングさせた繊維、或いは樹脂を含浸させ
た繊維、或いは不織布等からなる補強部材で製作しても
良い。
ックテープ、ボタン等のワンタッチ式の着脱可能な係止
部材(13)(13)により帯体(1)の両端部を係止する
ようにしているが、これ以外にもバックル(11)のスリ
ット孔(11a)(11a)を開閉可能にして帯体(1)の
端部を挟持して係止したり、バックル(11)のスリット
孔(11a)(11a)に突設した突起物を帯体(1)に穿
設した孔に挿入して係止する等しても良い。
よびバルーン(4)を帯体(1)に形成したポケット
(2)内に収容するようにしているが、バックル(11)
を帯体(1)および硬質ケース(4)にセンターピン
(12)を介して一体化するのでポケット(2)を形成し
なくても良い。
足部に対するフィット性が良好になり、長時間の圧迫止
血を行なっても位置ずれや緩みが生じることなく、効率
的な圧迫止血をなし得るようになった。また、足部や腰
部の皺や捩れを防止することができ、これによって患者
に不快感を与えることもなくなるとともに、皺やよじれ
による位置ずれや緩みもなくすることができるようにな
った。更に、バックルにより帯体を身体に簡単に巻き付
けることでき、しかも、巻き残った帯体の端部を簡単に
係止して処理することができるから、看護作業の省力化
の向上が図れるとともに、患者の体形に適合した巻付状
態を得ることができる。更に、バルーンの膨張を確認す
ることが可能であるから、必要以上の圧迫による鬱血や
皮下血腫等の発生も防止することができる。
る。
る。
図である。
要領を説明する図面である。
部断面図である。
である。
Claims (4)
- 【請求項1】 非伸縮性もしくは低伸縮性の繊維、不織
布またはフィルム等からなる帯体の所定位置に流体を充
填することによって膨張可能なバルーンを任意の取付手
段で取り付けた圧迫止血用ベルトにおいて、 上記帯体のうち、少なくとも身体への巻付時に足部に相
当する部分を曲線形状に形成し、上記帯体に両端にスリ
ット孔を有するバックルを回転可能に取り付けるととも
に、帯体の両端部にワンタッチで着脱可能な係止手段を
設けたことを特徴とする圧迫止血用ベルト。 - 【請求項2】 上記帯体のうち、身体への巻付時に足部
および腰部に相当する部分に芯材を埋設したことを特徴
とする請求項1の圧迫止血用ベルト。 - 【請求項3】 上記帯体のうち、身体への巻付時に足部
および腰部に相当する部分を補強部材により形成したこ
とを特徴とする請求項1の圧迫止血用ベルト。 - 【請求項4】 上記バックルを上記バルーンを収容させ
る硬質ケースに貫通孔を有する部材を介して帯体ととも
に一体に取り付けたことを特徴とする請求項3の圧迫止
血用ベルト。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18561494A JP3302182B2 (ja) | 1994-08-08 | 1994-08-08 | 圧迫止血用ベルト |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18561494A JP3302182B2 (ja) | 1994-08-08 | 1994-08-08 | 圧迫止血用ベルト |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4325049A Division JP2545678B2 (ja) | 1992-12-04 | 1992-12-04 | 圧迫止血用ベルト |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07143989A JPH07143989A (ja) | 1995-06-06 |
JP3302182B2 true JP3302182B2 (ja) | 2002-07-15 |
Family
ID=16173890
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18561494A Expired - Lifetime JP3302182B2 (ja) | 1994-08-08 | 1994-08-08 | 圧迫止血用ベルト |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3302182B2 (ja) |
-
1994
- 1994-08-08 JP JP18561494A patent/JP3302182B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07143989A (ja) | 1995-06-06 |
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