JP3301817B2 - アルミニウム容器及びその製造方法 - Google Patents

アルミニウム容器及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルミニウム板を有底
のカップ形状に打ち抜き、絞りしごき加工して形成した
アルミニウム容器及びその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、飲料缶等に使用されるアルミDI
缶は、アルミニウム板を有底のカップ形状に打ち抜き、
その開口端部を絞りしごき加工して缶体を形成し、次い
で前記加工工程で付着した缶内外面の油分を脱脂、水洗
して化成処理を施した後、さらに水洗、乾燥し、外面印
刷、内面塗装を行うことにより製造されている。前記製
造方法では、化成処理後、水洗、乾燥した缶体を搬送ベ
ルト等からなる搬送路上に直立状態で載置して、外面印
刷を行う印刷工程に搬送する際に、前記搬送路の一部に
は前記缶体を一列に整列させて搬送する区間がある。と
ころが、前記化成処理された缶体は外面印刷される前の
段階では缶体表面の動摩擦係数が大きく、前記のように
一列に整列させる際に直立状態の缶体同士が互いにぶつ
かり合って缶胴部で接触すると離れにくくなり、集合し
た缶体を滑らかに整列させて一列で搬送されるべき区間
に供給しにくいという問題がある。
【0003】また、前記缶体の外面に印刷を行うときに
は、缶体の内面に保持マンドレルを挿入して、該缶体を
内面側から保持しなければならないが、前記のように缶
体表面の動摩擦係数が大きいと前記保持マンドレルの出
し入れに円滑を欠くとの問題がある。
【0004】そこで、前記問題を解決するために、化成
処理が施された缶体について、外面印刷される前の段階
における缶体表面の滑り性を改良する手段が種々提案さ
れている。例えば、特開平4−66671号公報には、
リン酸イオン、縮合リン酸イオン及び水溶性樹脂を含む
アルミニウム及びアルミニウム合金の表面処理液が開示
されている。
【0005】前記公報の記載によれば、アルミニウム板
を有底のカップ形状に打ち抜き、その開口端部を絞りし
ごき加工して缶体を形成し、前記加工工程で付着した缶
内外面の油分を脱脂、水洗したのち、前記表面処理液を
塗布することにより、耐食性及び塗料密着性に優れた化
成被膜が得られ、さらにこの化成被膜によれば、外面印
刷のされる前の段階で該缶体の滑り性が改良されるとさ
れている。
【0006】しかしながら、前記表面処理液により形成
される化成被膜はリン酸塩と樹脂とを主成分とする有機
−無機複合被膜であって金属表面が樹脂と直接反応して
形成されるものであるので、前記表面処理液はリン酸−
ジルコニウム水溶液などによる化成処理が施されたアル
ミニウム容器には適用が難しいとの不都合がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、リン酸−ジ
ルコニウム水溶液による化成処理が施され外面印刷され
る前の段階で優れた滑り性を有するアルミニウム容器及
びその製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、本発明のアルミニウム容器は、アルミニウム板を
有底のカップ形状に打ち抜き、絞りしごき加工して形成
したアルミニウム容器において、該アルミニウム容器の
表面をリン酸−ジルコニウム水溶液で処理することによ
り化成被膜を設け、該化成被膜上にさらにN,N−ジポ
リオキシアルキレン−アルキルアミン系カチオン界面活
性剤を付着させることを特徴とする。
【0009】本発明のアルミニウム容器は、アルミニウ
ム板を有底のカップ形状に打ち抜き、絞りしごき加工し
てアルミニウム容器を形成する容器形成工程と、前記の
アルミニウム容器を脱脂、水洗したのち、その表面をリ
ン酸−ジルコニウム水溶液で処理して化成被膜を形成す
る化成被膜形成工程と、前記化成被膜が形成されたアル
ミニウム容器の表面を、N,N−ジポリオキシアルキレ
ン−アルキルアミン系カチオン界面活性剤で処理する界
面活性剤処理工程と、を有するアルミニウム容器の製造
方法により、有利に製造することができる。
【0010】本発明の製造方法では、前記化成処理工程
の前に前記界面活性剤で処理すると、前記界面活性剤が
付着したアルミニウム容器は前記リン酸−ジルコニウム
水溶液をはじきやすく、均一な化成処理ができず、耐食
性に優れたアルミニウム容器を得ることができない。従
って、前記界面活性剤による処理は前記化成処理工程の
後で行う必要がある。
【0011】前記界面活性剤による処理は、前記界面活
性剤の溶液を前記化成処理が施されたアルミニウム容器
の内外面に適正な温度で適正な時間スプレーするか、前
記界面活性剤の溶液に前記化成処理が施されたアルミニ
ウム容器を浸漬し、次いで水洗、乾燥することにより行
われる。
【0012】前記界面活性剤で処理されたアルミニウム
容器は水洗せずに後工程に搬送すると、該アルミニウム
容器自体は優れた滑り性を有し、一列で搬送されるべき
区間に複数のアルミニウム容器が一度に供給されたり、
外面印刷を行うときに前記保持マンドレルの出し入れに
円滑を欠く等の問題は解決できるものの、該アルミニウ
ム容器に必要以上の前記界面活性剤が付着しているため
に、余分な界面活性剤が搬送路に付着してコンベアを汚
染するとの問題が生じる。また、前記搬送路の途中には
前記アルミニウム容器を加熱するオーブン等の加熱手段
が設けられており、前記界面活性剤に汚染されたコンベ
アが前記オーブン内を通過すると前記界面活性剤がコン
ベアに強固に付着して落とせなくなる。
【0013】前記界面活性剤は、130〜350ppm
の範囲の濃度の溶液で用いられることが好ましい。13
0ppm未満では滑り性を改良する効果が十分に得られ
ないことがある。また、350ppmを超えると前記界
面活性剤溶液の発泡性が高くなるので工程管理が困難に
なったり、前記界面活性剤処理工程の後で水洗しても前
記余分な界面活性剤が十分に除去できないことがある。
【0014】前記界面活性剤の好適例としては、下記化
1で示されるN,N−ジポリオキシエチレン−アルキル
アミン或は下記化2で示されるクロライド化合物との4
級アンモニウム塩を挙げることができる。
【0015】
【化1】
【0016】化1中のR1 は炭素数16〜18のアルキ
ル基、n+mは3〜7である。
【0017】
【化2】
【0018】化2中のR2 ,R3 はアルキル基、アリル
基或はアルキルアリル基であり、具体的にはベンジル基
を挙げることができる。n+mは3〜7である。
【0019】前記界面活性剤は前記アンモニウム塩とし
て用いることにより、前記界面活性剤の水溶液への溶解
性、分散性が良くなり、前記化成被膜と反応して均一か
つ強固に付着しやすくなる。
【0020】前記界面活性剤は単独で水溶液として用い
てもよいが、前記界面活性剤水溶液で処理された前記ア
ルミニウム容器に水溶性塗料を用いて外面印刷を行うと
水性塗料をはじいて塗装不良を起こすことがあるので、
リン酸−ジルコニウム水溶液に溶解した状態で使用する
ことが好ましい。尚、使用に当たっては所望により消泡
剤を少量使用しても差し支えない。前記界面活性剤をリ
ン酸−ジルコニウム水溶液に溶解することにより、付着
された界面活性剤に対する前記塗装不良が防止され塗料
密着性が向上する。
【0021】前記界面活性剤を前記リン酸−ジルコニウ
ム水溶液に溶解させて用いるときには、溶媒の前記リン
酸−ジルコニウム水溶液による化成処理反応が同時に進
行するが、このとき形成される化成被膜は前記化成被膜
形成工程で形成される化成被膜との合計量で、ジルコニ
ウムの付着量に換算して5〜25mg/m2 の範囲であ
ることが好ましく、20mg/m2 以下であることがさ
らに好ましい。ジルコニウムの付着量が前記の量を超え
ると、付着する界面活性剤に対する塗料密着性が低減
し、缶の加工工程で塗料の剥離が起きることがある。
【0022】前記界面活性剤を前記リン酸−ジルコニウ
ム水溶液に溶解させて用いるときには、前記界面活性剤
による処理を5〜25秒の範囲の時間で行うことが好ま
しい。前記処理に要する時間が5秒未満では滑り性を改
良する効果が十分に得られないことがあり、25秒を超
えると前記界面活性剤の付着量が多くなりすぎて、水洗
しても余分の界面活性剤を除去しきれないことがあり、
また同時に形成される化成被膜のジルコニウムの付着量
が増大する。
【0023】また、前記界面活性剤を前記リン酸−ジル
コニウム水溶液に溶解させて用いるときには、前記界面
活性剤が溶解されている前記リン酸−ジルコニウム水溶
液の液温が30〜50℃の範囲であることが好ましい。
液温が30℃未満では滑り性を改良する効果が十分に得
られないことがあり、50℃を超えると溶媒のリン酸−
ジルコニウム水溶液による化成処理反応が進行して界面
活性剤処理と同時に形成される化成被膜のジルコニウム
の付着量が増大する。
【0024】
【作用】本発明のアルミニウム容器によれば、アルミニ
ウム容器の表面をリン酸−ジルコニウム水溶液で処理す
ることにより化成被膜が設けられ、さらにN,N−ジポ
リオキシアルキレン−アルキルアミン系カチオン界面活
性剤で処理して界面活性剤が付着されるので、該界面活
性剤により動摩擦係数が低減され、優れた滑り性が付与
されている。
【0025】本発明の好適なアルミニウム容器製造方法
によれば、まず、アルミニウム板を有底のカップ形状に
打ち抜き、絞りしごき加工して形成されたアルミニウム
容器を脱脂、水洗したのち、その表面をリン酸−ジルコ
ニウム水溶液で化成処理することにより、その表面にリ
ン酸ジルコニウムを主成分とする化成被膜が形成され
る。
【0026】次に、前記化成被膜が形成されたアルミニ
ウム容器の表面を、前記リン酸ジルコニウム処理液に所
定量のN,N−ジポリオキシアルキレン−アルキルアミ
ン系カチオン界面活性剤を溶存させた水溶液を用いて所
定の温度、時間だけスプレー或は浸漬処理し、次いで水
洗、乾燥処理することにより、適正な量の該界面活性剤
が前記化成被膜に強固に付着する。
【0027】その結果、該界面活性剤により動摩擦係数
が低減され優れた滑り性が付与されたアルミニウム容器
が得られる。
【0028】前記界面活性剤は、130〜350ppm
の範囲の濃度の溶液で用いられることにより、前記アル
ミニウム容器に滑り性を付与するために好適な量の前記
界面活性剤が前記化成被膜に付着する。
【0029】前記界面活性剤は、前記N,N−ジポリオ
キシアルキレン−アルキルアミンの4級アンモニウム塩
であることにより、該アンモニウム塩が前記化成被膜と
反応するので、前記界面活性剤が均一かつ強固に付着
し、後工程で脱落することがない。
【0030】前記界面活性剤は、リン酸−ジルコニウム
水溶液に溶解されていることにより、付着した界面活性
剤に対する塗装不良が防止され塗料密着性が向上する。
【0031】前記界面活性剤をリン酸−ジルコニウム水
溶液に溶解させて用いるときには、該界面活性剤による
処理と同時に、溶媒の前記リン酸−ジルコニウム水溶液
による化成処理反応が進行するが、このとき形成される
化成被膜と前記化成被膜形成工程で形成される化成被膜
との合計量は、ジルコニウムの付着量に換算して5〜2
5mg/m2 の範囲とすることにより、優れた耐食性、
滑り性、塗料密着性が得られる。
【0032】前記界面活性剤をリン酸−ジルコニウム水
溶液に溶解させて用いるときには、前記界面活性剤によ
る処理を5〜25秒の範囲の時間で行うことにより、前
記アルミニウム容器に滑り性を付与するために好適な量
の前記界面活性剤が前記化成被膜に付着される。
【0033】また、前記界面活性剤をリン酸−ジルコニ
ウム水溶液に溶解させて用いるときには、その液温を3
0〜50℃の範囲とすることにより、前記アルミニウム
容器に滑り性を付与するために好適な量の前記界面活性
剤が前記化成被膜に付着される。
【0034】
【実施例】次に、本実施例のアルミニウムDI缶1の製
造方法について説明する。
【0035】まず、原料のアルミニウム板を常法に従っ
て、有底のカップ形状に打ち抜き、絞りしごき加工して
アルミニウム缶体を形成する。
【0036】前記アルミニウム缶体の表面には、前記ア
ルミニウム板から形成される工程で油分が付着してい
る。そこで、常法に従って脱脂、水洗することにより、
アルミニウム缶体に付着している油分を除去する。
【0037】次に、脱脂されたアルミニウム缶体の内外
面に、リン酸−ジルコニウム水溶液を35℃で20秒間
スプレー処理する。前記リン酸−ジルコニウム水溶液に
は、リン酸に換算して50ppm、ジルコニウムに換算
して50ppmの成分が含まれている。前記スプレー処
理により、アルミニウム缶体の内外面にリン酸ジルコニ
ウムを主成分とする化成被膜が形成される。
【0038】次に、化成被膜が形成されたアルミニウム
缶体の内外面に、界面活性剤溶液を35℃で20秒間ス
プレー処理する。
【0039】本実施例では、界面活性剤として、N,N
−ジポリオキシエチレン−ステアリルアミン(化1にお
けるn+m=5)とベンジルクロライドとを反応させて
得られるN,N−ジポリオキシエチレン−ステアリル−
ベンジルアンモニウム塩を主体とする界面活性剤をリン
酸−ジルコニウム水溶液に130〜350ppmの濃度
で溶解させて用いる。前記界面活性剤を溶解するリン酸
−ジルコニウム水溶液としては、前記化成被膜の形成に
使用したものと同じものを使用する。
【0040】前記スプレー処理により、アルミニウム缶
体の内外面には、N,N−ジポリオキシエチレン−ステ
アリル−ベンジルアンモニウム塩が化成被膜と共に強固
に付着しているが、この時点では化成被膜に強固に付着
していないN,N−ジポリオキシエチレン−ステアリル
−ベンジルアンモニウム塩も同時に表面に付いている。
このような状態では、アルミニウムDI缶を後工程に搬
送したときに搬送路の汚染の原因となるので、次いで前
記界面活性剤が塗布されたアルミニウム缶体を水洗し、
余分の界面活性剤を除去する。
【0041】そして、前記水洗されたアルミニウム缶体
を乾燥させることにより、化成被膜の上にN,N−ジポ
リオキシエチレン−ステアリル−ベンジルアンモニウム
塩からなる界面活性剤を付着させ、アルミニウムDI缶
を得る。
【0042】次に、前記界面活性剤の濃度を0〜500
ppmの範囲で変量したときの、界面活性剤溶液の状
態、アルミニウムDI缶1表面の動摩擦係数、滑り性、
水性塗料の密着性の指標として水に対する濡れ性を評価
した。評価結果を表1に示す。
【0043】
【表1】
【0044】表1から、前記界面活性剤の濃度が130
ppm未満のときには滑り性が低く、400ppmより
高いときには界面活性剤溶液が発泡して処理しにくく、
また得られたアルミニウムDI缶1表面の水に対する濡
れ性が低くなることが明らかである。従って、前記界面
活性剤は130〜350ppmの濃度で使用することが
適している。
【0045】
【発明の効果】以上のことから明らかなように、本発明
のアルミニウム容器によれば、化成被膜の上に付着され
た界面活性剤により動摩擦係数が低減され、優れた滑り
性が付与されているので、多数個缶体が後工程に搬送さ
れる際、及び次第に一列に整列されて搬送される区間に
おいて缶同士が滑らかに動き、アルミニウム容器がぶつ
かり、ブリッジを組む等の問題を避けることができる。
また、外面印刷を行うときに前記保持マンドレルの出し
入れを円滑に行うことができる。
【0046】また、本発明のアルミニウム容器の製造方
法によれば、リン酸−ジルコニウム水溶液で処理してな
る化成被膜を、さらにN,N−ジポリオキシアルキレン
−アルキルアミン系カチオン界面活性剤で処理して、該
界面活性剤を前記化成被膜に強固に付着させることによ
り、動摩擦係数が低減され優れた滑り性が付与されたア
ルミニウム容器を得ることができる。
【0047】前記界面活性剤は、130〜350ppm
の範囲の濃度の溶液で用いることにより、前記アルミニ
ウム容器に滑り性を付与するために好適な量の前記界面
活性剤を前記化成被膜に付着させることができる。
【0048】本発明のアルミニウム容器の製造方法で
は、前記界面活性剤として前記N,N−ジポリオキシア
ルキレン−アルキルアミンの4級アンモニウム塩を用い
ることにより、前記界面活性剤が均一に水溶液中に溶
解、分散し、前記化成被膜に対し均一かつ強固に付着
し、後工程で脱落することがない。
【0049】前記界面活性剤は、リン酸−ジルコニウム
水溶液に溶解されていることにより、付着している界面
活性剤に対する塗装不良を防止することができ、優れた
塗料密着性が得られる。
【0050】前記界面活性剤をリン酸−ジルコニウム水
溶液に溶解させて用いるときには、該界面活性剤による
処理と同時に形成される化成被膜をジルコニウムの付着
量に換算して5〜25mg/m2 の範囲とすることによ
り、優れた塗料密着性が得られる。
【0051】前記界面活性剤をリン酸−ジルコニウム水
溶液に溶解させて用いるときには、前記界面活性剤によ
る処理を5〜25秒の範囲の時間で行うことにより、前
記アルミニウム容器に滑り性を付与するために好適な量
の前記界面活性剤を前記化成被膜に付着させることがで
きる。
【0052】また、前記界面活性剤をリン酸−ジルコニ
ウム水溶液に溶解させて用いるときには、その液温を3
0〜50℃の範囲とすることにより、前記アルミニウム
容器に滑り性を付与するために好適な量の前記界面活性
剤を前記化成被膜に付着させることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B65D 1/12 B65D 1/12 (72)発明者 服部 宗久 埼玉県岩槻市鹿室839−1 北海製罐株 式会社技術本部内 (56)参考文献 特開 平3−32835(JP,A) 特開 平1−208477(JP,A) 特開 平3−243781(JP,A) 特開 昭60−28497(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 22/00 - 22/86 B05D 3/10 B05D 7/14 101 B21D 51/18 B65D 1/12

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルミニウム板を有底のカップ形状に打ち
    抜き、絞りしごき加工して形成したアルミニウム容器に
    おいて、該アルミニウム容器の表面をリン酸−ジルコニ
    ウム水溶液で処理することにより化成被膜を設け、該化
    成被膜上にさらにN,N−ジポリオキシアルキレン−ア
    ルキルアミン系カチオン界面活性剤を付着させることを
    特徴とするアルミニウム容器。
  2. 【請求項2】アルミニウム板を有底のカップ形状に打ち
    抜き、絞りしごき加工してアルミニウム容器を形成する
    容器形成工程と、 前記アルミニウム容器を脱脂、水洗したのち、その表面
    をリン酸−ジルコニウム水溶液で処理して化成被膜を形
    成する化成被膜形成工程と、 前記化成被膜が形成されたアルミニウム容器の表面を、
    N,N−ジポリオキシアルキレン−アルキルアミン系カ
    チオン界面活性剤で処理する界面活性剤処理工程と、を
    有することを特徴とするアルミニウム容器の製造方法。
  3. 【請求項3】前記界面活性剤が130〜350ppmの
    範囲の濃度の溶液で用いられることを特徴とする請求項
    2記載のアルミニウム容器の製造方法。
  4. 【請求項4】前記界面活性剤がN,N−ジポリオキシア
    ルキレン−アルキルアミンの4級アンモニウム塩である
    ことを特徴とする請求項2記載のアルミニウム容器の製
    造方法。
  5. 【請求項5】前記界面活性剤がリン酸−ジルコニウム水
    溶液に溶解されていることを特徴とする請求項2記載の
    アルミニウム容器の製造方法。
  6. 【請求項6】前記界面活性剤が溶解されているリン酸−
    ジルコニウム水溶液により形成される化成被膜が、前記
    化成被膜形成工程で形成される化成被膜との合計量で、
    ジルコニウムの付着量に換算して5〜25mg/m2
    範囲であることを特徴とする請求項5記載のアルミニウ
    ム容器の製造方法。
  7. 【請求項7】前記界面活性剤がリン酸−ジルコニウム水
    溶液に溶解されているときに、前記界面活性剤による処
    理を5〜25秒の範囲の時間で行うことを特徴とする請
    求項5記載のアルミニウム容器の製造方法。
  8. 【請求項8】前記界面活性剤がリン酸−ジルコニウム水
    溶液に溶解されているときに、前記界面活性剤溶液の液
    温が30〜50℃の範囲であることを特徴とする請求項
    5記載のアルミニウム容器の製造方法。
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