JP3301291B2 - シリコーンゴム製水泳帽の製造方法 - Google Patents

シリコーンゴム製水泳帽の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水泳帽に多色の模
様、絵柄、文字等の表示部を形成したシリコーンゴム製
水泳帽の製造方法に関し、更に詳述すると、複雑なデザ
インを有する模様、絵柄、文字などの多色表示部を精度
よく簡単に形成することができるシリコーンゴム製水泳
帽の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年、
水泳帽においては、プール内の衛生化などの本来の実用
上の目的だけでなく、フィット性やファッション性の嗜
好的要素を求める傾向が強くなっている。これは高伸縮
性などの材質の改善がフィット性の向上をもたらした結
果である。水泳帽の材質としては、布やラテックス、シ
リコーンゴム等の各種ゴム製のものなど様々であり、そ
れぞれの材質の特徴により市場での占有率やその成長性
が違うものとなっているが、いずれの材質の水泳帽と
も、水泳帽の色彩や光沢、柄などを工夫することにより
ファッション性を高め、またブランド名やキャラクター
マークなどの印刷を施すことにより付加価値を高める傾
向にある。
【0003】従来、水泳帽への印刷方法は、材質によっ
ていくつか選択できるが、例えば、シリコーンゴム系の
水泳帽には、主にスクリーン印刷によって水泳帽本体へ
直接印刷することが行われている。
【0004】しかしながら、従来のスクリーン印刷法に
よる水泳帽への直接印刷は簡単なデザインのものに限ら
れ、多色印刷も簡単なデザインに可能であるにすぎなか
った。即ち、カラー印刷のような複雑かつ精度を有する
デザインの多色印刷は、水泳帽本体の肉厚が伸縮性に富
むことや位置合わせの難しさによる色ズレが発生した
り、また一色印刷ごとにインクを硬化させる必要がある
など生産効率が悪くなる要素が多く、供給面やコスト面
で問題があるため、多色印刷された水泳帽は一般に提供
するまでに至っておらず、複雑かつ精度を有するデザイ
ンの多色印刷は、実用面からは行われていないのが現状
である。
【0005】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、水泳帽に複雑かつ精度を有する多色の表示部を簡単
にしかも精度よく形成でき、ファッション性や商品価値
を高めたシリコーンゴム製水泳帽を生産効率よく製造す
る方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた
結果、シリコーンゴムよりなる水泳帽に対して多色の表
示部を形成するに際し、印刷法としてパッド印刷法を採
用し、互いに異色のシリコーン系インク組成物を順次パ
ッド印刷して多色の印刷部を形成すること、この場合各
印刷部は印刷途中では硬化させず、順次未硬化状態の印
刷部を形成し、印刷が完了した後、一挙同時に各印刷部
を硬化することにより、複雑で精度を有する多色の表示
部を生産効率よく簡単に形成でき、多色の模様、図柄、
文字などを通常のカラー印刷と同等の品質で表示したシ
リコーンゴム製水泳帽が得られることを知見し、本発明
をなすに至ったものである。
【0007】従って、本発明は、シリコーンゴムよりな
る水泳帽の表面の全面又は一部に多色の表示部を形成す
るに際し、重合度が3〜10の無官能性環状低分子量シ
ロキサン含有量が1,000ppm以下のシリコーン系
インク組成物をシリコーンゴム製パッド印刷機によりパ
ッド印刷して表示部の第1色目を形成し、この第1色目
の印刷部を硬化することなく上記シリコーン系インク組
成物と異色のシリコーン系インク組成物を用いて第2色
目をパッド印刷することを繰り返して多色の未硬化印刷
部を形成し、最後に上記シリコーン系インク組成物から
なる多色の未硬化印刷部を同時に硬化して、多色の表示
部を形成することを特徴とする水泳帽の製造方法を提供
する。
【0008】以下、本発明のシリコーンゴム製水泳帽の
製造方法につき、更に詳しく説明する。本発明のシリコ
ーンゴム製水泳帽の本体は、その硬化機構にとらわれる
ことなく、過酸化物硬化タイプ、付加硬化タイプ、縮合
硬化タイプ、紫外線硬化タイプなど、シリコーンゴムな
ら特に制限されないが、感触、商品価値を含め、JIS
−A硬度が10〜40度のシリコーンゴムが好ましく、
特に前記硬度を有し、形成した水泳帽の表面部より打ち
抜いたダンベルの物性値が、伸び600〜2,000%
であり、かつ50%モジュラスが2〜6kgf/cm2
を有するものが好ましい。なお、水泳帽本体は、上述し
た加硫形態のシリコーン材質のものを、インジェクショ
ン成形、コンプレッション成形、ブロー成形、プレス成
形等の公知の製造方法で製造すればよい。
【0009】本発明においては、この水泳帽本体に対
し、その表面全面又はその一部に互いに異色のシリコー
ン系インク組成物を用いて順次パッド印刷を行い、それ
ぞれ未硬化の多色の印刷部を形成する。
【0010】ここで、この印刷に用いるシリコーン系イ
ンク組成物としては、シリコーンゴム製水泳帽の伸びに
追随し得る硬化物を与える点から、その硬化物が25℃
において500%以上の伸び率を与えるものが好まし
い。また、種々の硬化タイプのものを選択使用すること
ができるが、特に作業性の点から付加硬化型のシリコー
ン系インク組成物を用いることが好ましい。特に接着
性、耐久性等の点から下記の付加硬化型シリコーン系イ
ンク組成物が好ましい。 (A)下記平均組成式(1) RaSiO(4-a)/2 …(1) (式中、Rは1価炭化水素基、aは1.9〜2.1の正
数である。)で示され、一分子中に少なくとも2個のア
ルケニル基を有し、25℃における粘度が300cSt
以上であるオルガノポリシロキサン:100重量部、 (B)SiO2単位、R1 3SiO1/2単位及びR1 22
iO1/2単位(式中、R1はアルキル基、R2はアルケニ
ル基を示す。)を含有し、R1 3SiO1/2単位とR1 22
SiO1/2単位との合計量がSiO2単位1モルに対して
0.6〜1.2モルの範囲にあり、かつアルケニル基含
有量が1〜3重量%であるオルガノポリシロキサン:5
〜20重量部、 (C)下記平均組成式(2) R3 bcSiO(4-b-c)/2 …(2) (式中、R3は1価炭化水素基であり、bは1.0〜
2.1、cは0.5〜1.0で、b+c=1.5〜2.
6を満足する正数である。)で示され、一分子中に少な
くとも3個のSiH結合を含有するオルガノハイドロジ
ェンポリシロキサン:上記(A)及び(B)成分中のア
ルケニル基の合計量1モル当り、上記SiH結合が3モ
ル以上となる量 (D)顔料 (E)触媒量の白金又は白金系化合物
【0011】ここで、(A)成分は、上記式(1)で示
されるオルガノポリシロキサンであるが、式(1)にお
いて、Rは好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは
1〜8の非置換又は置換1価炭化水素基であり、例え
ば、メチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基、
フェニル基、トリル基等のアリール基、ビニル基、アリ
ル基等のアルケニル基、シクロヘキシル基等のシクロア
ルキル基、及びこれらの基の炭素原子に結合した水素原
子の一部または全部をハロゲン原子、シアノ基等で置換
した基、具体的には、クロロメチル基、トリフルオロプ
ロピル基、シアノエチル基等を例示することができる。
このオルガノポリシロキサンにおいては、アルケニル基
を1分子中に少なくとも2個有していることが必要であ
り、かかるアルケニル基としては、特にビニル基が好適
であるが、アルケニル基は置換基R中、0.01〜3.
0モル%、特に0.02〜1.0モル%含有しているこ
とが好ましい。
【0012】なお、アルケニル基は分子鎖末端に存在し
ても分子鎖途中に存在してもよいが、インク組成物は、
高伸長のシリコーンゴム製水泳帽に印刷されるものであ
るため、その硬化物の伸びが小さいと、水泳帽を着脱す
る際の伸びにインク硬化物が追従できず、ひび割れが生
じてしまうことがあるので、水泳帽本体に匹敵し得る伸
びを有する硬化物を与えるインク組成物が望まれる。こ
のような点から、(A)成分のアルケニル基含有オルガ
ノポリシロキサンは、その官能基間の分子量が架橋密
度、即ち伸びに影響するため、両末端ビニル基で重合度
の高いオルガノポリシロキサンが望ましい。
【0013】更にこのオルガノポリシロキサンは、作業
性の見地から、25℃における粘度が300cSt以
上、特に300〜10万cStの範囲にあるものが好適
である。
【0014】本発明において、このような(A)成分の
オルガノポリシロキサンの具体例として下記のものを挙
げることができるが、これに限定されるものではない。
【0015】
【化1】 (式中、k、m、n、pは正の整数であり、粘度が上記
範囲となるような数である。)
【0016】これらのオルガノポリシロキサンは、粘度
が上述した範囲内にある限りにおいて、2種以上を組み
合わせて使用することもできる。
【0017】次に、上記(B)成分は、シリコーン系イ
ンク組成物に接着性、流動性及び強度を向上させるため
に使用されるものである。このオルガノポリシロキサン
はSiO2単位とR1 3SiO1/2単位とR1 22SiO1/2
単位(R1はアルキル基、R2はアルケニル基を示す)と
を必須単位としてなるものであり、R1 3SiO1/2単位
とR1 22SiO1/2単位(即ち、M単位)の合計量がS
iO2単位(Q単位)1モルに対して0.6〜1.2モ
ルの範囲にあり、かつアルケニル基含有量が(B)成分
のオルガノポリシロキサン全体の1〜3重量%にあるオ
ルガノポリシロキサンである。ここで、M単位とQ単位
のモル比及びアルケニル基量が上記範囲に入らないと、
水泳帽本体との接着性やシリコーン系インク組成物が硬
化した表示部の強度が不十分となることがある。
【0018】なお、R1は好ましくは炭素数1〜10、
特に1〜8のアルキル基であり、メチル基、エチル基、
プロピル基等を例示することができるが、好ましくはメ
チル基である。また、R2は好ましくは炭素数2〜5、
特に2〜3のアルケニル基であり、ビニル基、アリル
基、プロペニル基等を例示することができるが、好まし
くはビニル基である。
【0019】この(B)成分のオルガノポリシロキサン
は、上記(A)成分のオルガノポリシロキサン100重
量部当り、5〜20重量部、特に10〜15重量部の割
合で配合される。この配合量が5重量部未満では、接着
強度が低下し、20重量部を超えるとシリコーン系イン
ク組成物の硬化皮膜の柔軟性が劣ったものとなる。
【0020】本発明で用いるインク組成物の(C)成分
は、上記式(2)で示される一分子中に3個以上のSi
H基を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンで
ある。ここで、式(2)において、R3は非置換又は置
換の炭素数1〜10、特に1〜8の1価炭化水素基であ
ることが好ましく、R1と同様の基を例示できるが、脂
肪族不飽和結合を有さないことが好ましい。なお、式
(2)において、bは1.0〜2.1の正数、cは0.
5〜1.0の正数で、b+c=1.5〜2.6である。
【0021】かかるオルガノハイドロジェンポリシロキ
サンとして具体的には、メチルハイドロジェンポリシロ
キサン、メチルハイドロジェンポリシロキサンとジメチ
ルポリシロキサンとの共重合体、メチルハイドロジェン
ポリシロキサンとメチルフェニルポリシロキサンとの共
重合体、メチルハイドロジェンポリシロキサンとジメチ
ルポリシロキサンとメチルフェニルポリシロキサンとの
共重合体等が好適に使用される。
【0022】上記(C)成分のオルガノハイドロジェン
ポリシロキサンは、上記(A)、(B)成分中のアルケ
ニル基の合計量1モル当り上記SiH結合が3モル以
上、好ましくは3〜20モルとなる量で使用する。
【0023】上記インク組成物の(D)成分は顔料で、
これはインク組成物に着色性を付与するものであり、目
的とする着色度、隠蔽度等に応じてその種類が決定され
るものである。その使用量は、(A)成分100重量部
に対し0〜100重量部、好ましくは1〜100重量
部、より好ましくは10〜50重量部の範囲であること
が物性上から好ましい。上記顔料としては、ウルトラマ
リン、ベンガラ、チタンホワイト、チタンイエロー、カ
ーボンブラック、酸化鉄、ジンクホワイト、クロムグリ
ーン等の無機顔料、アンスラキノンバイオレッド、アン
スラキノンブルー、フタロシアニンブルー、インダスレ
ンブルー、アリザニングリーン、フタロシアニングリー
ン、ペリソンレッド等の有機顔料、アルミニウム粉、ブ
ロンズ粉、銅粉、スズ粉等の金属粉顔料、酸化亜鉛系蓄
光顔料等を例示できる。更には、カラーコピーに用いる
アゼンダ、シアンイエロー、ブラックのトナー等も用い
ることができる。
【0024】インク組成物の(E)成分としては、触媒
量の白金若しくは白金系化合物を用いる。これは上記
(C)成分に含まれるSiH基と、上記(A)成分及び
上記(B)成分に含まれるアルケニル基との付加反応を
促進させるための硬化触媒として使用される。具体的に
は、白金ブラック、塩化白金酸、塩化白金酸とエチレ
ン、プロピレン等のオレフィンとの錯体、米国特許第
3,220,972号明細書に開示されている塩化白金
酸のアルコール変成物等が例示されている。これらは触
媒量で良く、例えば、白金換算で上記(A)、(B)合
計量に対して1〜1,000ppm程度の量で使用され
る。
【0025】上記インク組成物には、このインク組成物
の硬化物の強度を高める観点から、フュームドシリカ、
湿式シリカ、またはこれらをハロゲン化シラン、シラザ
ンなどで表面処理したシリカ等のシリカ系補強性充填剤
を配合してもよい。このシリカ系充填剤としては、BE
T比表面積が少なくとも50m2/g、好ましくは、1
00〜400m2/gである微粉末シリカが好ましい。
なお、かかるシリカ系充填剤の配合量は、(A)成分1
00重量部に対し0〜50重量部、特に5〜20重量部
であることが好ましい。
【0026】更に、インク組成物には、必要に応じて前
記(A)、(B)成分と(C)成分との付加反応を制御
するためにアルコール系化合物や、ビニル基含有低分子
量シロキサン、又はポリエーテル等のチクソトロピー性
付与剤を添加してもよい。
【0027】本発明で用いるシリコーン系インク組成物
は、パッド印刷する場合に近年主流となっているシリコ
ーンゴム系パッドの使用を考慮すると、下記式で示され
るような重合度(シリコン原子数)が3〜10の無官能
性環状低分子量シロキサン含有量が1,000ppm以
下、より好適には500ppm以下であることが好まし
い。
【0028】
【化2】
【0029】上記低分子量シロキサンが1,000pp
mを超えて含有される場合には、シリコーンゴム系パッ
ドへシリコーン系インク組成物中の上記低分子量シロキ
サンが浸透し、シリコーンゴム系パッドが膨潤により変
形するため連続印刷が不可能となり、またはシリコーン
系インク組成物の離型性が悪いためにシリコーン系イン
ク組成物のシリコーンゴム製水泳帽表面への転写が不十
分となり、所望の色合にならないなどの不具合が起こる
ほか、1色印刷毎にパッドのクリーニングが必要となる
など、生産効率が低下する。
【0030】なお、このように低分子量シロキサン含有
量を少なくするためには、上記(A)、(B)、(C)
成分として低分子量シロキサンを除去してその含有量を
低減させたものを配合することにより達成されるが、か
かる無官能性環状低分子量シロキサンを除去する方法と
しては、ストリップ、分子蒸留等の公知の方法を採用す
ることができる。
【0031】また、本発明で用いる上記シリコーン系イ
ンク組成物の好ましい粘度範囲は25℃において500
〜3,000,000cPとされ、より好ましくは、
5,000〜1,000,000cPとされる。500
cP未満では、シリコーンゴム製水泳帽に印刷した場合
にインクが硬化するまでの間に流れてしまい滲みが発生
し、また、3,000,000cPを超えると作業性が
極端に悪くなると共に印刷精度が悪くなる場合が生じ
る。
【0032】本発明においては、上記の如きインク組成
物を用いて水泳帽にパッド印刷を施す。ここで、本発明
に使用されるパッド印刷機は一般に市販されているもの
を使用することができ、パッドの材質は、ゼラチン、シ
リコーンゴム等が使用できるが、耐久性、印刷の仕上が
りの良さからシリコーン製のものが好適である。
【0033】更に、シリコーンゴム製のパッドは、JI
S−A硬度が5〜45度の範囲のものが好適であり、よ
り好ましくは15〜35度のものがシリコーンゴム製の
水泳帽には良好である。硬度が5度未満の場合には、転
写時にシリコーン系インクが滲んでしまい、45度を超
えるとシリコーン系インクを判から転写する場合及び再
転写時にパッドにかかる応力が大きくなり、特にシリコ
ーンゴム製水泳帽への転写圧が大きくなって水泳帽の変
形による印刷ズレが発生し、精密な印刷ができない場合
が生じる。
【0034】本発明によりシリコーンゴム製水泳帽の表
面の全面又は一部に多色の表示部を形成する場合は、ま
ずシリコーン系インク組成物をパッド印刷して表示部の
第1色目を形成し、次にこの第1色印刷部を硬化せずに
第1色目と異なる色彩のシリコーン系インク組成物をパ
ッド印刷し、更に第1、2色印刷部を硬化することなく
同様に第3色目の印刷部を形成するというように、順次
未硬化状態の所望の多色の印刷部を形成した後、これら
多色の未硬化印刷部を同時に硬化させるものである。硬
化条件はインク組成物の硬化タイプ、組成等により公知
の条件を選択すればよい。なお、上述した(A)〜
(E)成分を含有するインク組成物を用いた場合、その
硬化条件は80〜200℃で、数秒〜1時間程度であ
る。
【0035】ここで、図1、2を参照して本発明の水泳
帽を得る方法を説明する。特にここではカラー印刷を例
に説明すると、カラー写真等のデザインを4色カラー分
解し、スチール版又は樹脂版を1色毎に作成し、図1に
示す4連(1色あたり1台のパッド印刷機)のパッド印
刷機1A、1B、1C、1Dにより、シリコーン系イン
ク組成物を途中硬化することなく連続して印刷し、最後
に硬化することで、カラー写真のデザインの施されたシ
リコーンゴム製水泳帽を製造することができる。即ち、
ベルトコンベア2により可動できる印刷ステージ3上に
シリコーンゴム製水泳帽4をしわにならないように固定
し、パッド印刷機1Aに搬送する。一方、シリコーン系
インク組成物を版5に刻まれた溝にスキージ6により均
一に充填する。シリコーンゴム製パッド7に版5から第
1色目のシリコーン系インク組成物を転写する(図
2)。印刷ステージ3上に固定されたシリコーンゴム製
水泳帽4表面に該シリコーンゴム製パッド2を押しつけ
ることにより第1色目のシリコーン系インク組成物を再
転写し、その後にパッド印刷機1Bに搬送する。また、
該シリコーンゴム製パッド7は必要に応じて粘着テープ
を配したクリーニングステージ8に移動し、押しつける
ことによりシリコーンゴム製パッド7表面に残ったシリ
コーン系インク組成物を粘着テープに移行させてシリコ
ーンゴム製パッド7の表面を次の印刷に備えて清掃す
る。次に、パッド印刷機1Bにより上記1Aと同様操作
により第2色目のシリコーン系インク組成物をシリコー
ンゴム製水泳帽4表面に印刷する。順次、印刷を繰り返
し、4色シリコーン系インク組成物を印刷した後、印刷
ステージ3を硬化炉9に搬送し、インク組成物を硬化す
ることにより、シリコーンゴム製水泳帽に多色の表示部
を接着させることにより、カラー写真等のデザインの施
こされたシリコーンゴム製水泳帽を製造することができ
る。なお、図1、2中、10は駆動シリンダーである。
【0036】
【発明の効果】本発明のシリコーンゴム製水泳帽の製造
方法によれば、水泳帽に複雑かつ精度を有する多色印刷
を簡単に効率よく施すことができ、ファッション性や商
品価値を高めたシリコーンゴム製水泳帽を簡単に製造す
ることができる。
【0037】
【実施例】以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体
的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるも
のではない。なお、下記例において、成分A−1〜6、
B、C、D、E及び制御剤は下記の通りである。A−1、3、5 :25℃における粘度が5,000cS
tで両末端がジメチルビニルシリル基で封鎖されたジメ
チルポリシロキサン。但し、A−1、3、5はストリッ
プ条件が異なり、従って無官能性環状低分子量シロキサ
ン含有量が異なる。A−2、4、6 :25℃における粘度が約50万cSt
で両末端がジメチルビニルシリル基で封鎖され、かつビ
ニル基含有量が総有機基量(R量)の0.15モル%で
あるジメチルポリシロキサン。但し、A−2、4、6は
ストリップ条件が異なり、従って無官能性環状低分子量
シロキサン含有量が異なる。 :SiO2単位1モルに対し、(CH33SiO1/2
位、(CH32(CH2=CH)SiO1/2単位の合計量
が1モルで、ビニル基含有量が2重量%のポリシロキサ
:下記式のメチルハイドロジェンポリシロキサン :顔料 :塩化白金酸の2重量%イソプロピルアルコール溶液制御剤 :2−メチルシクロヘキサノールの50重量%の
トルエン溶液
【0038】
【化3】
【0039】[実施例1]シリコーンゴム材料としてK
E127U(過酸化物加硫タイプ、信越化学工業株式会
社製商品名)を使用し、熱プレス成形により平均肉厚が
0.5mmの成人用水泳帽を成形し、表1に示す組成例
1〜4のシリコーン系インク組成物をそれぞれ図1、2
に示すパッド印刷機の1A〜1Dに対応するように黄
色、赤色、青色、黒色の順でパッド印刷を行い、硬化炉
により180℃で3分間硬化したところ、図3に示すカ
ラー写真印刷11の施されたシリコーンゴム製水泳帽4
が得られた。次に、連続して1,000枚の印刷を5時
間かけて行ったが、印刷精度、色調等に変化はなく、良
好なカラー写真印刷の施されたシリコーンゴム製水泳帽
が得られた。
【0040】
【表1】
【0041】[参考例] シリコーンゴム材料としてKE127U(過酸化物加硫
タイプ、信越化学工業株式会社製商品名)を使用し熱プ
レス成形により平均肉厚が0.5mmの成人用水泳帽を
成形し、表2に示す組成例5〜8のシリコーン系インク
組成物をそれぞれ図1に示すパッド印刷機の1A〜1B
に対応するように黄色、赤色、青色、黒色の順でパッド
印刷を行ったところ、連続成形100枚までは印刷精
度、色調とも良好に印刷できたが、100枚を超えると
シリコーンゴム製のパッド表面に付着したインクがクリ
ーニングできず、少し色むらが発生したほか、パッドが
膨潤によりわずかに変形してしまい少し印刷ズレが発生
した。
【0042】
【表2】
【0043】[比較例]シリコーンゴム材料としてKE
127U(過酸化物加硫タイプ、信越化学工業株式会社
製商品名)を使用し熱プレス成形により平均肉厚が0.
5mmの成人用水泳帽を成形し、上記表1の組成例1〜
4のシリコーン系インクをスクリーン印刷機で実施例と
同一のデザインにて黄色、赤色、青色、黒色の順で途中
硬化することなく印刷した。途中硬化していないため、
スクリーン版の裏面に前工程のインクが水泳帽から移行
付着し色むらが発生したほか、印刷圧力により水泳帽が
変形したことにより位置ズレが発生し、印刷できなかっ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造工程の一例を示す概略図である。
【図2】同工程におけるパッド印刷機の概略図である。
【図3】同工程によりカラー写真印刷の施されたシリコ
ーンゴム製水泳帽を示す正面図である。
【符号の説明】
1A、1B、1C、1D パッド印刷機 2 ベルトコンベア 3 印刷ステージ 4 シリコーンゴム製水泳帽 5 版(インク) 6 スキージ 7 パッド 8 クリーニングステージ 9 硬化炉 10 駆動シリンダー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡見 健英 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社 シリコーン電 子材料技術研究所内 (56)参考文献 特開 平6−145580(JP,A) 特開 平6−251424(JP,A) 特開 昭63−312110(JP,A) 特開 昭63−9460(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A63B 33/00 A42B 1/12 B05D 5/06 B05D 7/24

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコーンゴムよりなる水泳帽の表面の
    全面又は一部に多色の表示部を形成するに際し、重合度
    が3〜10の無官能性環状低分子量シロキサン含有量が
    1,000ppm以下のシリコーン系インク組成物をシ
    リコーンゴム製パッド印刷機によりパッド印刷して表示
    部の第1色目を形成し、この第1色目の印刷部を硬化す
    ることなく上記シリコーン系インク組成物と異色のシリ
    コーン系インク組成物を用いて第2色目をパッド印刷す
    ることを繰り返して多色の未硬化印刷部を形成し、最後
    に上記シリコーン系インク組成物からなる多色の未硬化
    印刷部を同時に硬化して、多色の表示部を形成すること
    を特徴とする水泳帽の製造方法。
  2. 【請求項2】 シリコーン系インク組成物が、25℃に
    おいて500%以上の伸び率を有する硬化物を与えるも
    のである請求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 シリコーン系インク組成物が (A)下記平均組成式(1) RaSiO(4-a)/2 ・・・(1) (式中、Rは1価炭化水素基、aは1.9〜2.1の正
    数である。)で示され、一分子中に少なくとも2個のア
    ルケニル基を有し、25℃における粘度が300cSt
    以上であるオルガノポリシロキサン:100重量部、 (B)SiO2単位、R1 3SiO1/2単位及びR1 22
    iO1/2単位(式中、R1はアルキル基、R2はアルケニ
    ル基を示す。)を含有し、R1 3SiO1/2単位とR1 22
    SiO1/2単位との合計量がSiO2単位1モルに対して
    0.6〜1.2モルの範囲にあり、かつアルケニル基含
    有量が1〜3重量%であるオルガノポリシロキサン:5
    〜20重量部、 (C)下記平均組成式(2) R3 bcSiO(4-b-c)/2 ・・・(2) (式中、R3は1価炭化水素基であり、bは1.0〜
    2.1、cは0.5〜1.0で、b+c=1.5〜2.
    6を満足する正数である。)で示され、一分子中に少な
    くとも3個のSiH結合を含有するオルガノハイドロジ
    ェンポリシロキサン:上記(A)及び(B)成分中のア
    ルケニル基の合計量1モル当り、上記SiH結合が3モ
    ル以上となる量、 (D)顔料、 (E)触媒量の白金又は白金系化合物を必須成分とする
    付加硬化型シリコーン系インク組成物である請求項1又
    は2記載の製造方法。
  4. 【請求項4】シリコーンゴム製パッドのJIS−A硬度
    が5〜45度である請求項1,2又は3記載の製造方
    法。
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