JP3301249B2 - 反射用光学素子及びその製造方法 - Google Patents

反射用光学素子及びその製造方法

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JP3301249B2 JP01045595A JP1045595A JP3301249B2 JP 3301249 B2 JP3301249 B2 JP 3301249B2 JP 01045595 A JP01045595 A JP 01045595A JP 1045595 A JP1045595 A JP 1045595A JP 3301249 B2 JP3301249 B2 JP 3301249B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、反射用光学素子に関す
るものであり、特にX線縮小投影露光装置、X線顕微鏡
等のX線光学機器の照明系に好適な反射用光学素子に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体集積回路素子の微細化に伴
い、光の回折限界によって制限される光学系の解像力を
向上させるために、従来の紫外線に代わって、これより
波長の短いX線を使用した投影リソグラフィー技術が開
発されている。この技術に使用されるX線縮小投影露光
装置は、主としてX線源、照明光学系、マスク、結像光
学系、ウェハーステージ等により構成される。
【0003】X線源には、放射光やレーザープラズマX
線源等が使用される。照明光学系は反射面に斜め方向か
ら入射したX線を反射させる斜入射ミラー、反射面が多
層膜により形成される多層膜ミラー、および所定波長の
X線のみを反射または透過させるフィルター等により構
成され、マスク上を所望の波長のX線で照明する。
【0004】マスクには透過型マスクと反射型マスクと
がある。透過型マスクは、X線を良く透過する物質から
なる薄いメンブレン上にX線を吸収する物質を所定形状
に設けることによってパターンを形成したものである。
一方、反射型マスクは、例えば、X線を反射する多層膜
上に反射率の低い部分を所定形状に設けることによって
パターンを形成したものである。
【0005】このようなマスク上に形成されたパターン
は、複数の多層膜ミラー等で構成された投影結像光学系
により、フォトレジストが塗布されたウェハー上に結像
することで該レジストに転写される。なお、X線は大気
に吸収されて減衰するため、その光路は全て所定真空度
に維持されている。一般に、光学系の収差が充分に小さ
くて収差の影響が無視できるような回折限界の結像にお
いては、光学系の解像力は結像系の性能だけでなく、物
体(リソグラフィーの場合はマスク)の照明方法に左右
される。
【0006】結像系の入射側開口数に対する照明光の開
口数の比をコヒーレンスファクターσという。σ=0の
場合をコヒーレント照明による結像といい、この場合に
は、物体は単一な方向から入射する平行光束で照明され
る。この時、光学系の伝達関数(OTF)は、図9に示
すように、NA/λ(NAは結像系の出射側開口数、λ
は照明光の波長)で決まる空間周波数までは一定の値を
示すが、この空間周波数を越えると0になり解像しな
い。
【0007】一方、σ=1の場合をインコヒーレント照
明による結像といい、この場合には物体は結像系の入射
側開口全体を満たすような発散角を持つ光線で照明され
る。この時、OTFは空間周波数が高くなるに従い徐々
に低下するが、2NA/λの空間周波数までは0になら
ない。従って、像のコントラストは低下するものの、イ
ンコヒーレント照明の方が高い空間周波数のパターンま
で解像することができる。そこで、回折限界の解像力が
要求される露光装置の照明光学系には、解像力とコント
ラストとを勘案して0<σ<1の部分コヒーレント照明
が用いられている。
【0008】実際の露光装置において、マスク上の例え
ば120×120mm程度の広い領域を照明する場合に
は、前述のような部分コヒーレント照明の条件を満たす
ことと、照度を均一にすることが要求される。そのよう
な条件を満たす照明光学系として、図10に示すような
ケーラー照明光学系が広く一般に使用されている。以下
にケーラー照明光学系の機能を簡単に説明する。
【0009】光源22から出射した光線は、まず第1の
レンズ23により平行光束に変換された後、オプティカ
ルインテグレーター24へ入射する。オプティカルイン
テグレーター24は平行光束を空間的に分割し、さらに
分割した各光束を集束させるので、光源22の多重化さ
れた像25が形成される。紫外光を用いた露光装置にお
いては、オプティカルインテグレーター24としてフラ
イアイレンズが一般に用いられている。
【0010】次に、この光源像25から発散する光線
は、第2のレンズ26により平行光束に変換された後、
物体27を照明する。異なる光源像25から発した光線
束は異なる方向から物体27へ入射する。この時、途中
(第1のレンズ23とオプティカルインテグレーター2
4の間)の平行光束の太さが照明光のNA(開口数)を
決め、多重化された光源像25からの発散角が照明領域
の大きさを決めることになる。点光源から発した光線を
平行光束に変換して物体を照明するので、照度ムラは小
さい。また、照明の開口数の変更も容易である。
【0011】X線投影露光装置において、以上のような
ケーラー照明光学系を実現するためには、図10に示し
たものと等価な光学系を全て反射光学系(例えば多層膜
ミラーを用いたもの)で構成する必要がある。そのよう
な光源を多重化するための光学素子として、図11に示
すようなケーラー照明用ミラーがJ.B.Murphyらによって
提案されている(Appl. Opt.,32(34)6920(1993))。
【0012】かかるケーラー照明用ミラーの提案は、理
論的なものであり、実物が存在するわけではない。該ケ
ーラー照明用ミラーは、その反射面の厳密な形状精度及
びあらさ精度の両方が要求されるので、作製が非常に困
難であるからである。しかし、かかるケーラー照明用ミ
ラーがもし存在すれば、前述のX線投影露光装置のよう
にレンズ光学系を適用できないX線光学系や、その他の
光学系にも用いることができるので、その適用範囲は様
々な装置に広がる。
【0013】例えば、近年急速に進歩している医学や生
物工学の分野では、通常の可視光(λ=約400nm〜
800nm)を用いる顕微鏡よりも分解能が高く、しか
も生きた試料(以下生物試料という、例えば、細胞、バ
クテリア、精子、染色体、ミトコンドリア、べん毛な
ど)も鮮明に観察することができる高解像度顕微鏡とし
て、可視光に代えて波長λ=2〜5nmの軟X線を用い
るX線顕微鏡が検討され開発されつつある。
【0014】例えば、図12は、このようなX線顕微鏡
の簡単な構造と光学系を示したものである。図12にお
いて、X線発生器15から出射したX線は、X線照明光
学系16により集光されて試料カプセル17中の試料に
照射される。そして、試料を透過したX線は、X線拡大
光学系18により、試料の像をX線撮像装置19上に結
像させる。X線発生器15からX線撮像装置19までの
光路長は、例えば2m程度である。
【0015】20は真空排気容器で、21はこの容器内
を真空にするための装置である。X線照明光学系16に
前記ケーラー照明用ミラーを用いることができれば、ケ
ーラー照明光学系を構成することができる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】前記ケーラー照明用ミ
ラーは、点光源からの光束を広げ、またムラをなくすた
めに、光束を分割平面で反射させて1点に集束させる機
能を満足しなければならない。前記ケーラー照明用ミラ
ーの反射面形状は、連続的な凹面鏡の反射凹面に似た形
状であるが、連続的な凹面鏡の反斜面形状とは異なる。
前記ケーラー照明用ミラーの反射面は、複数の平面が互
いに隔離されて配列されたものであり、その配列は、各
平面の中心部における法線が1点に集まるようになされ
ている。
【0017】従来、反射ミラーは、軸対称であろうと自
由曲面であろうと、主としてNC工作機により加工製作
されてきた。しかし、このような従来の加工方法では、
前記ケーラー照明用ミラーのように厳密な形状精度及び
あらさ精度(面精度)が要求される反射用光学素子を作
製することはできなかった。
【0018】そのため、前記ケーラー照明用ミラーの提
案のように、厳密な形状精度及びあらさ精度が要求され
る反射用光学素子は、単に理論的なものであり、実際に
は利用することができない(実物が存在しない)という
問題点があった。本発明はかかる問題点に鑑みてなされ
たものであり、厳密な形状精度及びあらさ精度を満たす
反射用光学素子(例えば、前記理論的なケーラー照明用
ミラーと同等の機能を有する反射用光学素子)を提供す
ることを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】そのため、本発明は第一
に、「溝部により隔てた複数の反射平面又は反射略平面
を表面に有し、かつ、複数の突起部を前記溝部の反対面
に有する反射部材の該突起部を、曲面を有する基板の該
曲面に接合してなる反射用光学素子(請求項1)」を提
供する。
【0020】また、本発明は第二に「前記基板の曲面が
球面であり、かつ、前記複数の反射平面又は反射略平面
の各法線が前記球面の中心を通るように、前記球面に前
記反射部材の突起部が接合されてなることを特徴とする
請求項1記載の反射用光学素子(請求項2)」を提供す
る。また、本発明は第三に「溝部の平面投影形状を回転
対称な格子形状とし、かつ、前記突起部を前記溝部の交
点位置の反対面に設けたことを特徴とする請求項2記載
の反射用光学素子(請求項3)」を提供する。
【0021】また、本発明は第四に「前記基板と前記反
射部材の突起部とが陽極接合法により接合されてなるこ
とを特徴とする請求項1〜3記載の反射用光学素子(請
求項4)」を提供する。また、本発明は第五に「反射面
にX線反射用多層膜を設けたことを特徴とする請求項1
〜4記載の反射用光学素子(請求項5)」を提供する。
【0022】
【作用】厳密な形状精度及びあらさ精度を満たす反射用
光学素子(例えば、前記理論的なケーラー照明用ミラー
と同等機能を有する反射用光学素子)は、溝部3により
隔てた複数の反射平面又は反射略平面6を表面に有し、
かつ、複数の突起部4を前記溝部3の反対面に有する反
射部材2の該突起部4を、曲面5を有する基板1の該曲
面5に接合してなる反射用光学素子(請求項1)により
実現することができる(図1参照)。
【0023】本発明の反射用光学素子を製造する方法の
一例を示すと、先ず、平板状部材(例えば、シリコンウ
ェハ)2aを用意し、該部材2aに溝部3及び突起部4
を形成して反射部材2を作製する(図5の1.参照)。
溝部3は例えば、ダイシング加工又はエッチング加工に
より形成できる。溝部3をダイシング加工により形成す
る場合には、溝部3の幅はダイシングのブレードの幅
(例えば20μm、100μm)に対応する大きさとな
るが、溝部3をエッチング加工により形成する場合に
は、さらに小さい幅にすることができる。
【0024】ダイシング加工には、エッチング加工にお
けるフォトリソ工程のように手間のかかる工程がないの
で、加工機さえ用意できれば、簡単に加工を行うことが
できる。しかし、前記したように、ダイシング加工で
は、ブレードの幅等の機械的な制約のために細い溝のよ
うな精度の高い形状を加工するのに限界がある。そこ
で、より高い精度が要求される場合には、工程は長くな
るが、エッチング加工により溝部3を形成するとよい。
【0025】また、突起部4は例えば、エッチング加工
により形成できる。図6(A)に、エッチング加工によ
り溝部3及び突起部4を形成する工程の一例を示す。先
ず、平板状部材の一例であるシリコンウェハ2aを用意
する(A1)。そしてシリコンウェハ2aの両面にSi
2 膜11、11’(又はSi3 4 膜)を蒸着する
(A2)。さらに、溝部を形成する面側の膜11上にレ
ジスト12を塗布した後、マスク13を用いてフォトリ
ソを行って、溝部に対応したレジストパターンを形成す
る(A3)。この際、溝部3形成部分と突起部4形成部
分との位置合わせ用のアライメントマーク14に対応す
るレジストパターン14’も形成する。 次に、レジス
トパターンをマスクにして、CHF3 ガスを用いたRI
E(リアクティブ・イオン・エッチング)法によりSi
2 膜11のドライエッチングを行って、パターン化さ
れたSiO2 膜を形成する(A4)。
【0026】次に、レジスト12を剥離した後、パター
ン化されたSiO2 膜をマスクにして、シリコンウェハ
の異方性エッチングを行って溝部3及びアライメントマ
ーク14を形成する(A5)。異方性エッチングは、ウ
ェットエッチング又はドライエッチングのどちらでも行
うことができる。ウェットエッチングによる異方性エッ
チングでは、例えば、KOH水溶液によるウェットエッ
チングにおいて、面方位によってエッチング速度が異な
ることを利用すればよい。また、ドライエッチングによ
る異方性エッチングでは、例えばCl2 +CHF3 にお
けるRIEの側面保護効果を利用すればよい。
【0027】工程A5により溝部3を形成した後、溝部
3を形成した面とは反対側の面に突起部4を形成する。
先ず、溝部3形成のフォトリソ工程と同様にして(マス
ク13’を用いる)、突起部に対応したレジストパター
ン12’を形成する(A6)。この際、前記アライメン
トマーク14を用いて、突起部の形成位置を精度よく設
定することができる。
【0028】次に、レジストパターン12’をマスクに
して、CHF3 ガスを用いたRIE(リアクティブ・イ
オン・エッチング)法によりSiO2 膜11’のドライ
エッチングを行って、パターン化されたSiO2 膜を形
成する(A7)。次に、レジスト12’を剥離した後、
パターン化されたSiO2 膜をマスクにして、シリコン
ウェハの異方性エッチングを行って、突起部4を形成す
る(A8)。
【0029】最後に、表面のSiO2 膜をHFによるウ
ェットエッチングにより除去して、反射部材2が完成す
る(A9)。図6(B)は、エッチング加工とダイシン
グ加工の組み合わせにより溝部3及び突起部4を形成す
る工程の一例を示す。先ず、平板状部材の一例であるシ
リコンウェハ2aを用意する(B1)。そしてシリコン
ウェハ2aの片面に、SiO2 膜11’(又はSi3
4 膜)を蒸着する(B2)。さらに、溝部を形成する面
側にレジスト12を塗布した後、マスク13を用いてフ
ォトリソを行って、溝部に対応したレジストパターンを
形成する(B3)。この際、溝部3形成部分と突起部4
形成部分との位置合わせ用のアライメントマーク14に
相当するレジストパターンも形成する。
【0030】次に、レジストパターンを目印にしてダイ
シング加工を行って溝部3を形成する(B4)。工程B
4により溝部3を形成した後、溝部3を形成した面とは
反対側の面に突起部4を図6(A)の工程と同様に形成
して(B5〜B8)、反射部材2が完成する。
【0031】作製した反射部材2(図5の1.参照)を
曲面5を有する基板1の該曲面5に、例えば陽極接合法
により接合して(図5の2.参照)、反射用光学素子が
完成する(図5の3.参照)。陽極接合法については、
後で詳述する。以上、本発明の反射用光学素子を製造す
る方法の一例を示した。本発明の反射用光学素子にかか
る基板1の曲面5と反射部材2の接合により、基板曲面
5の形状精度が接合後の反射部材2に転写される。即
ち、反射部材2の接合面は接合後、基板曲面5にならっ
て変形することで、基板曲面5の形状精度が接合後の反
射部材2に転写される(図5の3.参照)。
【0032】反射部材2の接合面は接合後、基板曲面5
にならって変形するが、本発明では反射部材2の反射面
側に複数の反射面(反射平面又は反射略平面)6を隔て
る溝部3を設け、かつ、反射部材2の接合面側に複数の
突起部4を設けている。そのため、反射部材2の接合面
が変形する際に生じる応力を該突起部4及び溝部3形成
部分に集中させて、複数の反射面6の変形を抑制するこ
とができる。
【0033】また、反射部材2において、反射面6部分
と突起部4及び溝部3形成部分との剛性差を大きくする
程、前記応力を突起部4及び溝部3形成部分に集中させ
て、複数の反射面6の変形を抑制する効果が増大する。
但し、前記剛性差が大きすぎて、突起部4及び溝部3形
成部分への応力集中による該部分の変形が過大になる
と、基板曲面5の形状精度が接合後の反射部材2に転写
される度合いが低下してしまう。
【0034】従って、前記反射面6の変形抑制及び前記
形状精度の転写の両方を考慮した剛性差を持たせること
が好ましい。前記反射面6の変形抑制及び前記形状精度
の転写の両方を、より的確に達成するためには、突起部
4は、溝部3の平面投影座標位置範囲の反対面に設ける
ことが好ましい。例えば、平面投影形状が図1(a)に
示す回転対称な格子形状になるように溝部3が設けられ
ている場合には、突起部4は、溝部3の交点位置Pの反
対面に設けることが好ましい。
【0035】前記剛性差を大きくするには、例えば、反
射面6部分の厚さを突起部4及び溝部3形成部分の厚さ
に対して大きくするか、或いは、溝部3又は突起部4の
幅(一辺の長さ)を反射面6部分(溝部3により隔てら
れた各反射面部分)の幅(一辺の長さ)に対して小さく
すれば良い。なお、溝部3の幅を反射面6部分の幅に対
して小さくすることは、反射面6全体の面積を大きくし
て反射光学素子としての機能を増大する上でも好まし
い。
【0036】溝部3の好ましい幅は、10〜200μm
である。突起部4の好ましい幅は、接合方法によって異
なるが、陽極接合法で接合する場合には、50〜200
μmである。反射面6部分の好ましい幅は、1〜5mm
である。また、溝部3形成部分の好ましい厚さは、50
〜200μmである。突起部4の好ましい厚さは、30
〜100μmである。反射面6部分の好ましい厚さは、
0.5 〜2mmである。
【0037】溝部3の平面投影形状は、容易に加工で
き、しかも平面座標系において表示しやすい形状が好ま
しく、例えば、図1(a)に示す回転対称な格子形状が
好ましい。本発明の反射用光学素子において、前記基板
1の曲面5が球面であり、かつ、前記複数の反射平面又
は反射略平面6の各法線が前記球面の中心Cを通るよう
に、前記球面に前記反射部材2が接合されてなる反射用
光学素子(請求項2)は、前記理論的なケーラー照明用
ミラーと同等の機能を有する。
【0038】なお、前記複数の反射平面又は反射略平面
6の各法線が前記球面(曲面5)の中心Cを通るよう
に、前記球面に前記反射部材2を接合するためには、例
えば、溝部3の平面投影形状を回転対称な格子形状と
し、かつ、突起部4を溝部3の交点位置Pの反対面に設
けるとよい(請求項3)。また、本発明の反射用光学素
子は、基板曲面5と反射部材2の接合が陽極接合法によ
りなされたものが好ましい(請求項4)。
【0039】接合法としては、有機系接着剤、ロウ付又
はハンダ付などで用いられる金属系接着剤、ガラス系接
着剤等の接着剤を用いる接合法と、レーザー溶接、シー
ム溶接、超音波溶接等の溶接による接合法と、さらに陽
極接合法をあげることができる。なお、溶接による接合
法には、接合材を介して二つの部材を接合する方法と接
合材を介さないで直接二つの部材を接合する方法があ
る。
【0040】かかる接合法のうち、接着剤又は接合材を
用いる接合法により、前記基板曲面5及び反射部材2を
接合した場合、基板曲面(基板の接合面)5と反射部材
2の接合面との間に接着剤層又は接合材層が介在するこ
とになるが、この層の厚さが大きいと、基板曲面5の形
状精度を接合後の反射部材2に転写することが困難とな
る。
【0041】また、基板曲面(基板の接合面)5と反射
部材2の接合面との間に接着剤層又は接合材層が介在す
ると、熱膨張率や塑性の相違による接合強度の低下とい
う問題や、経年変化による接合強度の劣化という問題が
起こりやすくなる。接合材を用いない溶接法により、基
板1と反射部材2を接合する場合は、基板1又は反射部
材2をその融点又は軟化点以上に加熱する必要があるの
で、形状精度を保持したまま接合することが困難であ
る。
【0042】従って、接合法としては、比較的低温での
接合が可能であり、しかも接合材を用いる必要がなく、
そのため、基板曲面5の形状精度を接合後の反射部材2
に正確に転写することができる陽極接合法が好ましい。
陽極接合法は、接合を行う2部材間に直流電圧を印加す
ることにより、本来(直流電圧を印加しない場合)の接
合温度よりも低い温度での接合を可能とする接合法であ
り、誘電体(例えば、ガラスやセラミックス)と金属類
(単位金属、合金、半導体)の接合に適用できる。
【0043】陽極接合を行う場合、先ず、接合される誘
電体及び金属類の各接合面を研磨して平滑化することが
好ましい。この平滑化により、接合強度増大の効果が得
られる。例えば、0.05μm以下の表面粗さにすることが
好ましい。陽極接合においては、両材料の接合面を重ね
合わせて、誘電体の軟化点及び金属類の融点よりも低い
温度で加熱し、比較的高い直流電圧を両材料間に印加す
ることで、両者の接合がなされる。このときの極性は、
金属類側を+、誘電体側を−にする。
【0044】加熱温度は、材料の組み合わせや接合面の
平滑度に依存するが、300〜600°Cの場合が多
い。接合面の平滑度が良い程、また誘電体の硬度が小さ
い程、より低い加熱温度での接合が可能となる。印加す
る電圧は直流電圧であり、交流電圧の場合には接合はな
されない。また極性は金属類側を必ず+にする。印加電
圧の大きさは、材料の組み合わせ、接合面の平滑度、加
熱温度に依存するが、200〜2000Vの場合が多
く、一般には1000V前後が適当である。上限値は、
スパークによる破壊を起こさない上限の値となる。
【0045】電圧の印加時間(接合が完了する時間)
は、加熱温度及び印加電圧に依存するが、加熱温度が高
い程、印加電圧が高い程、短時間となり、一般には数分
程度である。陽極接合は、一般には空気中で行われる
が、酸素、スチーム、窒素、水素、アルゴン、真空、ホ
ーミングガスの雰囲気下でも行うことができる。
【0046】陽極接合による接合強度を増大するため
に、被接合材料である誘電体と金属類の熱膨張率の差が
小さい組み合わせを選択することが好ましい。例えば、
熱膨張率の差が50%以下の組み合わせが好ましい。陽
極接合に好適な誘電体としては、例えば、軟質ガラス
(例えば、ホウケイ酸ガラス)、硬質ガラス、光学ガラ
ス、セラミック(例えば、βアルミナセラミックス)、
溶融石英、サファイア、磁器類などがあり、またこれら
の誘電体それぞれとの組み合わせとして好適な金属類と
しては、例えば、コバール、クロム合金、タンタル、シ
リコン、ゲルマニウム、モリブデン、タングステン、G
aAsなどがある。
【0047】前記好適な誘電体と、該誘電体との熱膨張
率の差が50%よりも大きい金属類との組み合わせの場
合でも、金属類を薄膜状にすれば、接合強度の増大が可
能である。このような金属類としては、例えば、銅、
鉄、ニッケル、鉄−ニッケル合金、クロム、アルミニウ
ム、マグネシウム、チタン、ベリリウムなどがある。以
上の材料の組み合わせのうち、陽極接合に特に好適なも
のは、汎用性と加工精度の点から、ホウケイ酸ガラスと
シリコンの組み合わせである。この組み合わせによる陽
極接合では、比較的低い接合温度で、しかも短時間で接
合を行うことができる。
【0048】本発明の反射用光学素子の反射面にX線反
射用多層膜を設けると(請求項5)該素子をX線光学素
子として使用することができる。X線反射用多層膜とし
ては、例えば、Mo/Si、Mo/Si化合物、Ru/
Si、Ru/Si化合物、Rh/Si、Rh/Si化合
物、W/C、W/Si、Ni/C、Cr/C、Mo/B
4 C、Mo/SiC、Ru/B4 C、Ni/V25
Cr/V2 5 の組み合わせのうち、いずれか一つの組
み合わせで、交互に複数回積層したものが使用できる。
【0049】反射面にX線反射用多層膜を設けた光学素
子(請求項5)を製作する方法としては大きくわけて、
多層膜を形成した後に陽極接合を行う方法と、陽極接合
した後に多層膜を形成する方法がある。基板と反射部材
との接合面の曲面度(例えば曲率)が小さい場合には、
接合後でも所望の多層膜(構成層の膜厚比及び各構成層
の膜厚が一定の交互多層膜)を形成しやすいが、曲面度
(例えば曲率)が大きい場合には、接合後に所望の多層
膜を形成しようとすると、成膜条件の設定等、成膜工程
が煩雑になる。そのため接合面の曲面度(例えば曲率)
が大きい場合には、接合前に多層膜を形成するとよい。
【0050】本発明においては、両方法を提案すること
で、反射面にX線反射用多層膜を設けた光学素子(請求
項5)の製法を接合面の形状に関わらずに提供できる。
本発明にかかる反射用光学素子は、各種装置の光学系
(例えば、顕微鏡等の照明光学系)に用いることができ
る。さらに、多層膜を成膜した光学素子はX線顕微鏡や
X線リソグラフィー装置の照明光学系にも適用すること
ができる。また、本発明の反射用光学素子を製造する方
法は、光学素子だけでなく各種機械系要素の製造にも適
用できる。
【0051】以下、本発明を実施例により更に具体的に
説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものでは
ない。
【0052】
【実施例1】図1は本実施例の光学素子の平面図(a)
及び断面図(b)であり、該光学素子は、溝部3により
隔てた複数の反射平面又は反射略平面6を表面に有し、
かつ複数の突起部4を裏面に有する反射部材2の該突起
部4を、曲面5を有する基板1の該曲面5に接合してな
る反射用光学素子である。
【0053】前記基板1の曲面5は形状精度のよい球面
であり、かつ、前記複数の反射面6の各法線が前記球面
の中心Cを通るように、前記球面に前記反射部材2が接
合されている。基板1の材料にはホウケイ酸ガラスを、
反射部材2の材料にはシリコンを使用した。また、基板
1と反射部材2の接合は、陽極接合法により行った。
【0054】以下、本実施例の光学素子を作製する手順
を示す。先ず、平板状部材(例えば、シリコンウェハ)
2aを用意し、該部材2aに溝部3及び突起部4を形成
して反射部材2を作製した(図5の1.参照)。溝部3
は、ダイシング加工又はエッチング加工により形成し、
突起部4はエッチング加工により形成した(図6の工程
参照)。
【0055】作製した反射部材2を曲面5を有する基板
1の該曲面5に、陽極接合法により接合して(図5の
2.参照)、反射用光学素子を作製した(図5の3.参
照)。陽極接合の際には、接合を行う前に、先ず、反射
部材2の反射面部分を研磨して最大表面粗さを0.001 μ
m以下とした。また、接合される反射部材(シリコン)
2及び基板(ホウケイ酸ガラス)1の各接合面を研磨し
て平滑化(0.05μm以下の最大表面粗さ)した。
【0056】陽極接合は、反射部材(シリコン)2及び
基板(ホウケイ酸ガラス)1を約400℃に加熱した状
態において、反射部材(シリコン)2側8の極性を+、
基板(ホウケイ酸ガラス)1側8’の極性を−にして、
直流電圧約600Vを印加して行い約10分で接合が完
了した。図1(a)に示すように、溝部3の平面投影形
状は、容易に加工でき、しかも平面座標系において表示
しやすい形状である、回転対称な格子形状とした。また
溝部3の交点位置Pの反対面に突起部4を設けた。
【0057】反射部材2において、反射面6部分と溝部
3形成部分及び突起部4との剛性差を大きくするため
に、溝部3の幅と溝部形成部分の厚さ、及び突起部4の
幅と厚さに対して、反射面部分の厚さ及び一辺の長さ
(幅)を大きくした。即ち、溝部3の幅100μm、溝
部形成部分の厚さ150μm、及び突起部4の幅100
μmと厚さ100μmに対して、反射面部分の厚さ2m
m及び一辺の長さ2mmとした。
【0058】基板1と反射部材2を陽極接合したとき、
溝部3形成部分及び突起部4において最大変形量0.1 μ
mの変形が生じたのに対して、反射面6部分では殆ど変
形が起こらず、反射面6部分の最大表面粗さを0.001 μ
m以下に保持することができた。尚、接合面である基板
の曲面形状によっては、前記最大変形量の値がさらに大
きくなるが、その場合には、反射面6部分の厚さをさら
に大きくすることで、反射面6の変形量が光学系で要求
される表面粗さ精度の範囲に入るようにすればよい。
【0059】
【実施例2】図2は本実施例の光学素子の断面図であ
る。該光学素子は、曲面を有する基板1の該曲面上に誘
電体層9を設け、該誘電体層9を介して前記基板1と、
溝部3により隔てた複数の反射平面又は反射略平面6を
表面に有し、かつ複数の突起部4を裏面に有する反射部
材2(の突起部4)を接合してなる反射用光学素子であ
る。
【0060】前記基板1の曲面は球面であり、かつ、前
記複数の反射面6の各法線が前記球面の中心を通るよう
に、前記球面に前記反射部材2が接合されている。な
お、誘電体層9はパイレックスガラス(ホウケイ酸ガラ
ス)を基板1上に蒸着することにより設けた。誘電体層
9の厚さは0.2 〜2μmが好ましいが、本実施例では0.
4 μmとした。
【0061】基板1の材料にはステンレスを、反射部材
2の材料にはシリコンを使用した。また、基板1と反射
部材2の接合は、陽極接合法により行った。基板1と反
射部材2を陽極接合したとき、溝部3形成部分及び突起
部4において最大変形量0.1 μmの変形が生じたのに対
して、反射面6部分では殆ど変形が起こらず、最大表面
粗さ0.001 μm以下の反射面6とすることができた。
【0062】
【実施例3】図3は本実施例の光学素子の断面図であ
る。該光学素子は、溝部3により隔てた複数の反射平面
又は反射略平面6を表面に有し、かつ複数の突起部4を
裏面に有する反射部材2の突起部4に金属類層(シリコ
ン薄膜層)10を設け、該金属類層10を介して前記反
射部材2と、曲面5を有する基板1の該曲面5とを接合
してなる反射用光学素子である。金属類層10の厚さは
0.2 〜2μmが好ましいが、本実施例では0.4 μmとし
た。
【0063】前記基板1の曲面5は球面であり、かつ、
前記複数の反射面6の各法線が前記球面の中心を通るよ
うに、前記球面に前記反射部材2が接合されている。基
板1及び反射部材2の材料にはホウケイ酸ガラスを使用
した。また、基板1と反射部材2の接合は、陽極接合法
により行った。基板1と反射部材2を陽極接合したと
き、溝部3形成部分及び突起部4において最大変形量0.
1 μmの変形が生じたのに対して、反射面6部分では殆
ど変形が起こらず、最大表面粗さ0.001 μm以下の反射
面6とすることができた。
【0064】
【実施例4】図4は本実施例の光学素子の断面図であ
る。該光学素子は、曲面5を有する基板1の該曲面5
に、溝部3により隔てた複数の反射平面又は反射略平面
6を表面に有し、かつ複数の突起部4を裏面に有する反
射部材2の該突起部4を接合してなり、さらに前記反射
面6上にはX線反射多層膜7が形成されてなる反射用光
学素子である。
【0065】前記基板1の曲面5は球面であり、かつ、
前記複数の反射面6の各法線が前記球面の中心を通るよ
うに、前記球面に前記反射部材2が接合されている。基
板1の材料にはホウケイ酸ガラスを、反射部材2の材料
にはシリコンを使用した。また、基板1と反射部材2の
接合は、陽極接合法により行った。前記反射面6上への
多層膜7の形成は、陽極接合を行う前に行った。即ち、
先ずシリコンを材料とする平板状部材2aを用意し、該
部材2aにダイシング法及びエッチング法、又はエッチ
ング法単独により溝部3及び突起部4を形成して反射部
材2を作製した(図7の1.参照)。
【0066】次に、反射部材2の反射面部分を研磨して
最大表面粗さを0.001 μm以下とした後、反射部材2上
に多層膜7を成膜し(図7の2.参照)、さらに陽極接
合により反射部材2を基板1の球面に接合して(図7の
3.参照)、本実施例のX線用反射光学素子を作製した
(図7の4.参照)。なお、X線反射多層膜7の成膜に
は、イオンビームスパッタ装置やマグネトロンスパッタ
装置等の成膜装置を用いた。多層膜7は、Mo/Siを
50〜100ペア成膜して形成した。
【0067】反射部材2を前記基板1の球面上に陽極接
合により接合する際(図7の3.参照)基板1より大き
めの反射部材2を用いて、その端部に電極8を接続すれ
ばよい。また、基板1と同じ大きさの反射部材を用いる
ときは、反射部材2の端部反射面に多層膜7を成膜しな
いで、或いは、成膜した多層膜のうち、反射部材2の端
部反射面上の多層膜7を剥離して、該端部反射面に電極
8を接続すればよい。
【0068】基板1と反射部材2を陽極接合したとき、
溝部3形成部分及び突起部4において最大変形量0.1 μ
mの変形が生じたのに対して、反射面6部分では殆ど変
形が起こらず、最大表面粗さ0.001 μm以下の反射面6
を有する光学素子を作製できた(図7 4.参照)。本
実施例の光学素子は、X線光学素子として使用すること
ができた。
【0069】
【実施例5】図4は本実施例の光学素子の断面図であ
る。該光学素子は、曲面5を有する基板1の該曲面5
に、溝部3により隔てた複数の反射平面又は反射略平面
6を表面に有し、かつ複数の突起部4を裏面に有する反
射部材2の該突起部4を接合してなり、さらに前記反射
面6上にはX線反射多層膜7が形成されてなる反射用光
学素子である。
【0070】前記基板1の曲面5は球面であり、かつ、
前記複数の反射面6の各法線が前記球面の中心を通るよ
うに、前記球面に前記反射部材2が接合されている。基
板1の材料にはホウケイ酸ガラスを、反射部材2の材料
にはシリコンを使用した。また、基板1と反射部材2の
接合は、陽極接合法により行った。前記反射面6上への
多層膜7の形成は、陽極接合を行った後に行った(図8
の4.参照)。即ち、先ず、実施例1と同様の工程(図
8の1.2.3.参照)にて光学素子を作製した後、該
光学素子の反射面6に多層膜7を成膜した。
【0071】光学素子の反射面6に多層膜7を成膜する
この方法は、多層膜を用いる光学素子において一般的に
行われている製造方法の一つである。この一般的な方法
が使用できるので、作業上の大きな変更がなく、反射面
上への多層膜7の形成を陽極接合を行う前に行う実施例
4の場合よりも、X線光学素子作製の作業性が良かっ
た。
【0072】なお、X線反射多層膜7には、Mo/Si
の交互多層膜を用いた。本実施例の光学素子は、X線光
学素子として使用することができた。以上説明した実施
例にかかる反射用光学素子は、点光源を多重化できるケ
ーラー照明用のミラーとして適用できる。また、反射面
にX線反射多層膜を形成することにより、レンズ光学系
の組めないX線光学系においても、ケーラー照明用ミラ
ーとして適用できる。その結果、X線顕微鏡、X線リソ
グラフィ装置等におけるX線照明光学系の性能を向上さ
せることができる。
【0073】実施例では、本発明にかかる光学素子の製
法も開示しているが、同形状の光学素子を機械加工等に
よって製作する方法と比べると、基板準備、溝部及び突
起部の形成、陽極接合と大きく分けて3つある工程全部
でも、加工に要する時間が短くてすみ、しかも、汎用技
術を適用できるので、加工技術レベルの点で容易であ
る。
【0074】実施例では、X線反射多層膜の形成につい
ても2種類の製法を開示しているがその工程は、通常基
板に多層膜を成膜する場合と同様であり、特別な装置を
用いないで短時間に該光学素子を製造することができ
る。
【0075】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の反射用光
学素子は、厳密な形状精度及びあらさ精度の両方を満足
するので、例えば、前記理論的なケーラー照明用ミラー
と同等の機能を有する反射用光学素子として実用に供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、実施例1の光学素子の平面図(a)及び断
面図(b)である。
【図2】は、実施例2の光学素子の断面図である。
【図3】は、実施例3の光学素子の断面図である。
【図4】は、実施例4、5の光学素子の断面図である。
【図5】は、実施例1の光学素子を製造する方法の工程
説明図である。
【図6】は、反射部材を製造する方法の工程説明図であ
る。
【図7】は、実施例4の光学素子を製造する方法の工程
説明図である。
【図8】は、実施例5の光学素子を製造する方法の工程
説明図である。
【図9】は、σの各値におけるOTFと空間周波数の関
係を示す説明図である。
【図10】は、ケーラー照明光学系の概念を説明する説
明図である。
【図11】は、理論的なケーラー照明用ミラーの概念を
説明する説明図である。
【図12】は、一般的なX線顕微鏡の構成図である。
【主要部分の符号の説明】
1・・・基板 2・・・反射部材 2a・・・平板状部材 3・・・溝部 4・・・突起部 5・・・基板の曲面(接合面) 6・・・反射面 7・・・X線反射多層膜 8・・・電極(反射部材側) 8’・・電極(基板側) 9・・・誘電体(ホウケイ酸ガラス)層 10・・・金属類(シリコン)層 11・・・SiO2 膜 11’・・SiO2 膜 12・・・レジスト 12’・・レジスト 13・・・マスク 13’・・マスク 14・・・アライメントマーク 14’・・アライメントマークに対応するレジストパタ
ーン 15・・・X線発生器 16・・・X線照明光学系 17・・・試料カプセル 18・・・X線拡大光学系 19・・・X線撮像装置 20・・・真空排気容器 21・・・排気するための装置(排気系) 22・・・光源 23・・・第1のレンズ 24・・・オプティカルインテグレーター 25・・・多重化された光源像 26・・・第2のレンズ 27・・・物体 28・・・入射光
以 上
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−257100(JP,A) 特開 平5−256717(JP,A) 特開 平4−363698(JP,A) 特開 昭63−146000(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G21K 1/06 G02B 5/10

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溝部により隔てた複数の反射平面又は反
    射略平面を表面に有し、かつ、複数の突起部を前記溝部
    の反対面に有する反射部材の該突起部を、曲面を有する
    基板の該曲面に接合してなる反射用光学素子。
  2. 【請求項2】 前記基板の曲面が球面であり、かつ、前
    記複数の反射平面又は反射略平面の各法線が前記球面の
    中心を通るように、前記球面に前記反射部材の突起部が
    接合されてなることを特徴とする請求項1記載の反射用
    光学素子。
  3. 【請求項3】 溝部の平面投影形状を回転対称な格子形
    状とし、かつ、前記突起部を前記溝部の交点位置の反対
    面に設けたことを特徴とする請求項2記載の反射用光学
    素子。
  4. 【請求項4】 前記基板と前記反射部材の突起部とが陽
    極接合法により接合されてなることを特徴とする請求項
    1〜3記載の反射用光学素子。
  5. 【請求項5】 反射面にX線反射用多層膜を設けたこと
    を特徴とする請求項1〜4記載の反射用光学素子。
  6. 【請求項6】 溝部により隔てた複数の反射平面又は反
    射略平面を反射部材の表面に設け、かつ、複数の突起部
    を前記反射部材の溝部の反対面に設ける反射部材作製手
    順と、 前記突起部を、曲面を有する基板の該曲面に接合する接
    合手順と、 を含むことを特徴とする反射用光学素子製造方法。
  7. 【請求項7】 前記接合手順は、前記基板の曲面を球面
    に形成し、かつ、前記複数の反射平面又は反射略平面の
    各法線が前記球面の中心を通るように、前記球面に前記
    反射部材の突起部を接合する手順を含むことを特徴とす
    る請求項6記載の反射用光学素子製造方法。
  8. 【請求項8】 前記反射部材作製手順は、溝部の平面投
    影形状を回転対称な格子形状に形成し、かつ、前記突起
    部を前記溝部の交点位置の反対面に設ける手順を含むこ
    とを特徴とする請求項7記載の反射用光学素子製造方
    法。
  9. 【請求項9】 前記接合手順は、前記基板と前記反射部
    材の突起部とを陽極接合法により行う手順を含むことを
    特徴とする請求項6〜8記載の反射用光学素子製造方
    法。
  10. 【請求項10】 前記反射部材作製手順と前記接合手順
    の間に、前記複数の反射平面又は反射略平面にX線反射
    用多層膜を設ける手順を含むことを特徴とする請求項6
    〜9記載の反射用光学素子製造方法。
  11. 【請求項11】 前記接合手順の後に、前記複数の反射
    平面又は反射略平面にX線反射用多層膜を設ける手順を
    含むことを特徴とする請求項6〜9記載の反射用光学素
    子製造方法。
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