JPH08222497A - 反射型マスク - Google Patents

反射型マスク

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JPH08222497A
JPH08222497A JP2186395A JP2186395A JPH08222497A JP H08222497 A JPH08222497 A JP H08222497A JP 2186395 A JP2186395 A JP 2186395A JP 2186395 A JP2186395 A JP 2186395A JP H08222497 A JPH08222497 A JP H08222497A
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JP
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substrate
mask
reflective
curved surface
reflection
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JP2186395A
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Motohide Kageyama
元英 影山
Katsuhiko Murakami
勝彦 村上
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70216Mask projection systems
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F1/00Originals for photomechanical production of textured or patterned surfaces, e.g., masks, photo-masks, reticles; Mask blanks or pellicles therefor; Containers specially adapted therefor; Preparation thereof
    • G03F1/22Masks or mask blanks for imaging by radiation of 100nm or shorter wavelength, e.g. X-ray masks, extreme ultraviolet [EUV] masks; Preparation thereof
    • G03F1/24Reflection masks; Preparation thereof

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高反射率を確保した状態で厳密な形状精度及
び面精度の両方を満たしその結果、歪曲や像面歪曲を補
正することが可能な曲面形状の反射マスク面を有する反
射型マスクを提供すること。 【構成】 曲面3を有する基板1の該曲面3に、反射率
分布を有する反射部材2を接合し曲面形状のマスクパタ
ーン反射面4を形成してなる反射型マスク。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、曲面形状の反射マスク
面を有する反射型マスクに関するものであり特にX線光
学系に用いて好適な反射型マスクに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体集積回路素子の微細化に伴
い、光の回折限界によって制限される光学系の解像力を
向上させるために、従来の紫外線に代わって、これより
波長の短いX線を使用した投影リソグラフィー技術が開
発されている。この技術に使用されるX線縮小投影露光
装置は、主としてX線発生器13、X線照明光学系1
4、マスク15、X線結像光学系16、レジスト付きウ
ェハー17のステージ等により構成される(図4参
照)。
【0003】X線発生器13には、放射光光源やレーザ
ープラズマX線源等が使用される。X線照明光学系14
は、反射面に斜め方向から入射したX線を反射させる斜
入射ミラー、反射面が多層膜により形成される多層膜ミ
ラー、および所定波長のX線のみを反射または透過させ
るフィルター等により構成され、マスク15上を所望の
波長のX線で照明する。
【0004】マスク15には透過型マスクと反射型マス
クとがある。透過型マスクは、X線が透過しやすい物質
からなる厚さ1μm以下の薄い自立膜(メンブレン)上
にX線を吸収しやすい物質を所定形状に設けることによ
ってパターンを形成したものである。一方、反射型マス
クは、例えば、X線を反射する多層膜上に反射率の低い
部分を所定形状に設けることによってパターンを形成し
たものである。
【0005】透過型マスクは、メンブレンの強度が非常
に弱いため大面積のマスクの製造が困難であり、しかも
照射X線を受けたときに発生する熱によりメンブレンが
変形しやすいという問題がある。そこで、例えば、図5
に示すような反射型のマスクが提案されている。図5
(a)の反射型マスクは、X線反射多層膜5の一部をエ
ッチング等により除去して所望のマスクパターンを形成
したもの、図5(b)の反射型マスクはX線反射多層膜
5の表面にX線を吸収しやすい物質からなる吸収層6を
設けて所望のマスクパターンを形成したもの、図5
(c)の反射型マスクは、X線反射多層膜5の一部7の
周期構造をイオン注入等によって破壊することにより所
望のマスクパターンを形成したものである。
【0006】反射型マスクは、メンブレンよりも厚くて
強度が大きい基板上にマスクパターンを形成するので、
大面積のマスク製造が容易であり、またマスクが熱によ
り変形しやすいという問題もない。このようなマスク1
5上に形成されたパターンは、複数の多層膜ミラー等で
構成されたX線結像光学系16により、フォトレジスト
が塗布されたウェハー17上に結像することで該レジス
トに転写される。なお、X線は大気に吸収されて減衰す
るため、その光路は排気装置19により所定真空度に維
持された真空容器18内に配置されている。
【0007】一般的に、実際の結像光学系においては、
光束の幅が広いか、或いは、光束が光軸に対して大きな
角度で進行する場合が多いので、近軸領域での結像にお
いて成立する第1近似が成立しなくなり、例えば、点状
の物体を結像しても、実際の像は点状の像(理想像)と
ならない。この実際の像と理想像とのズレは収差と呼ば
れ、かかる収差には球面収差、コマ収差、非点収差、像
面歪曲、歪曲の五種類の収差(ザイデルの5収差)があ
る。
【0008】X線光学系においては、ザイデルの5収差
のうちの球面収差、コマ収差、及び非点収差を光学設計
の適正化により、比較的容易に除去することができる
が、像面歪曲と歪曲については、除去が困難である。そ
こで、歪曲を低減するために、球面及び非球面の曲面反
射光学系等による光学系の改良が試みられているが、像
面歪曲に対しては、改良が殆どなされていないのが現状
である。
【0009】ここで、像面歪曲について説明する。真直
な物体をレンズを通して見たとき、その像は必ずしも真
直になるとは限らない。即ち、物体の中心軸上にある物
体部分に対する像位置と、軸外にある物体部分に対する
像位置は、必ずしも同一平面上にあるとは限らない。例
えば、図6において、真直な物体(APB)20の像2
2が曲がって(A’P’B’)形成される。このような
場合、中央部分に結像させると縁部分がぼけるし、縁部
分に結像させると中央部分がぼける。これを像面歪曲と
いう。
【0010】X線光学系における像面歪曲を補正する方
法として、図7に示すように、反射マスク面4を予め湾
曲させることで、例えば、真直な物体を真直に結像させ
る方法が提案されている(Andrew M.Hawryluk and Lynn
G.Seppala:J.Vac.Sci.Technol.B6(6),Nov/Dec 1988
参照)が、X線光学系における反射マスク面には特に高
い(厳密な)形状精度及び面精度が要求されるので、か
かる湾曲した反射マスク面を実際に形成することは、非
常に困難である。
【0011】図7において、X線発生器13は、レーザ
ープラズマX線源を用い、2枚のX線照明光学系14,
14’を通して直接、反射部材2を照明し、2枚のX線
結像光学系16,16’を通して反射部材の像をレジス
ト付ウェハ17に投影する。反射部材2は、曲面形状の
反射面4を有しているが、曲面形状の基板に反射面をパ
ターニングするためには、多くの技術的課題の解決を要
する。
【0012】しかしながら、かかる曲面形状の反射マス
ク面が、その形状精度及び面精度の両方の要求精度を満
たし、しかも高反射率を確保することができるならば、
前述のX線投影露光装置の反射型マスクとして使用でき
る。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】従来、反射型マスク
(例えば、X線光学用反射型マスク)は、主として反射
面が平面のものが加工製作されてきた。これは、従来の
加工製作方法では、厳密な形状精度及び面精度の両方を
満たし、しかも高反射率を確保できる曲面形状の反射マ
スク面を形成することが非常に困難であるためである。
【0014】そのため、歪曲や像面歪曲を補正できる反
射面を有する反射型マスクを提供できないという問題点
があった。本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもの
であり、高反射率を確保した状態で厳密な形状精度及び
面精度の両方を満たし、その結果、歪曲や像面歪曲を補
正することが可能な曲面形状の反射マスク面を有する反
射型マスクを提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】そのため、本発明は第一
に「曲面を有する基板の該曲面に、反射率分布を有する
反射部材を接合し、曲面形状のマスクパターン反射面を
形成してなる反射型マスク(請求項1)」を提供する。
また、本発明は第二に「前記基板と前記反射部材とが陽
極接合法により接合されてなることを特徴とする請求項
1記載の反射型マスク(請求項2)」を提供する。
【0016】また、本発明は第三に「前記基板の曲面を
球面としたことを特徴とする請求項1または2記載の反
射型マスク(請求項3)」を提供する。また、本発明は
第四に「反射面にX線反射多層膜を設けたことを特徴と
する請求項1〜3記載の反射型マスク(請求項4)」を
提供する。
【0017】
【作用】高反射率を確保した状態で厳密な形状精度及び
面精度の両方を満たし、その結果、歪曲や像面歪曲を補
正することが可能な曲面形状の反射マスク面を有する反
射型マスクは、曲面3を有する基板1の該曲面3に、反
射分布を有する反射部材2を接合し、曲面形状のマスク
パターン反射面4を形成してなる反射型マスク(請求項
1)により実現することができる(図1参照)。
【0018】本発明の反射型マスクを製造する方法の一
例を示すと、先ず、面精度良好な表面(例えば、最大表
面粗さ0.001 μm以下)を有する平行平面の平板状部材
(例えばシリコン単結晶)2aと、形状精度が良好な曲
面3を有する基板1を用意する(図1参照)。そして、
平板状部材2a上に、X線反射多層膜5とX線吸収層6
からなる反射マスク面を設けて、反射分布を有する反射
部材(接合前)2’を作製する(図1A参照)。
【0019】次に、基板1の曲面3に、反射部材(接合
前)2’を陽極接合法により接合して(図1B参照)、
曲面3を有する基板1の該曲面3に、反射分布を有する
反射部材2を接合し、曲面形状のマスクパターン反射面
4を形成してなる反射型マスクが完成する(図1C参
照)。なお、陽極接合法については、後で詳述する。基
板1の曲面3と反射部材(接合前)2’の接合を行うと
き、特に、接合面である基板1の曲面3が凹面の場合に
は、凹面に最近接した部材2’の接合面3’部分から接
合が行われるので、接合部分に空気溜まりができやす
い。
【0020】そのため、空気溜まりができないように、
空気抜きのための穴を基板1又は部材2’に、或いは両
方に設けることが好ましい(図1参照、基板1に空気抜
き穴8を設けた例)。空気抜きの穴8を基板1に設ける
場合、穴8はその上に位置する反射部材2の反射面部分
の変形に影響を及ぼすので、光学特性が特に要求されな
い反射面部分の下側に位置する基板部分に、必要最小限
の大きさにて設けることが好ましい。また、空気抜きの
穴を反射部材2に設ける場合は、光学特性が特に要求さ
れない反射面部分に穴を設けることが好ましい。
【0021】従って、反射型マスクの機能に問題がない
場合には、空気抜きの穴8を例えば基板1又は反射部材
2の中心に最小限の大きさにて設けることが好ましい。
以上、本発明の反射型マスクを製造する方法の一例を示
した。本発明の反射型マスクにかかる基板1の曲面3と
反射部材(接合前)2’の接合により基板曲面3の曲面
形状が接合後の反射部材2に転写される。即ち、良好な
面精度を有する部材2’は接合後、基板曲面3にならっ
て変形することで、形状精度が良好な基板曲面3の曲面
形状が接合後の反射部材2の反射マスク面4(面精度良
好)に転写される(図1C参照)。即ち、反射マスク面
4の形状は、良好な面精度及び形状精度を有する曲面形
状となる。
【0022】曲面3を有する基板1の該曲面3に、反射
部材(接合前)2’を接合する方法としては、有機系接
着剤、ロウ付又はハンダ付などで用いられる金属系接着
剤、ガラス系接着剤等の接着剤を用いる接合法と、レー
ザー溶接、シーム溶接、超音波溶接等の溶接による接合
法と、さらに陽極接合法をあげることができる。なお、
溶接による接合法には、接合材を介して二つの部材を接
合する方法と接合材を介さないで直接二つの部材を接合
する方法がある。
【0023】かかる接合法のうち、接着剤又は接合材を
用いる接合法により前記基板曲面3及び部材2’を接合
した場合、基板曲面(基板の接合面)3と部材2’の接
合面3’との間に接着剤層又は接合材層が介在すること
になるが、この層の厚さが大きいと、基板曲面3の形状
を接合後の反射部材2に転写することが困難となる。ま
た、基板曲面(基板の接合面)3と部材2’の接合面
3’との間に接着剤層又は接合材層が介在すると、熱膨
張率や塑性の相違による接合強度の低下という問題や、
経年変化による接合強度の劣化という問題が起こりやす
くなる。
【0024】接合材を用いない溶接法により、基板1と
部材2’を接合する場合は、基板1又は部材2’をその
融点又は軟化点以上に加熱する必要があるので、形状精
度を保持したまま接合することが困難である。従って、
接合法としては、比較的低温での接合が可能であり、し
かも接合材を用いる必要がなく、そのため、基板曲面3
の形状を接合後の反射部材2に正確に転写することがで
きる陽極接合法が好ましい(請求項2)。
【0025】また、曲面3の形状を球面にすると、像面
歪曲を補正する上で特に効果的な反射面を有する反射型
マスクとすることができるので好ましい(請求項3)。
陽極接合法は、接合を行う2部材間に直流電圧を印加す
ることにより、本来(直流電圧を印加しない場合)の接
合温度よりも低い温度での接合を可能とする接合法であ
り、誘電体(例えば、ガラスやセラミックス)と金属類
(単位金属、合金、半導体)の接合に適用できる。
【0026】陽極接合を行う場合、先ず、接合される誘
電体及び金属類の各接合面を研磨して平滑化することが
好ましい。この平滑化により、接合強度増大の効果が得
られる。例えば、0.05μm以下の最大表面粗さにするこ
とが好ましい。陽極接合においては、両材料の接合面を
重ね合わせて、誘電体の軟化点及び金属類の融点よりも
低い温度で加熱し、比較的高い直流電圧を両材料間に印
加することで、両者の接合がなされる。このときの極性
は、金属類側を+、誘電体側を−にする。
【0027】加熱温度は、材料の組み合わせや接合面の
平滑度に依存するが、300〜600°Cの場合が多
い。接合面の平滑度が良い程、また誘電体の硬度が小さ
い程、より低い加熱温度での接合が可能となる。印加す
る電圧は直流電圧であり、交流電圧の場合には接合はな
されない。また極性は金属類側を必ず+にする。印加電
圧の大きさは、材料の組み合わせ、接合面の平滑度、加
熱温度に依存するが、200〜2000Vの場合が多
く、一般には1000V前後が適当である。上限値は、
スパークによる破壊を起こさない上限の値となる。
【0028】電圧の印加時間(接合が完了する時間)
は、加熱温度及び印加電圧に依存するが、加熱温度が高
い程、印加電圧が高い程、短時間となり、一般には数分
程度である。陽極接合は、一般には空気中で行われる
が、酸素、スチーム、窒素、水素、アルゴン、真空、ホ
ーミングガスの雰囲気下でも行うことができる。
【0029】陽極接合による接合強度を増大するため
に、被接合材料である誘電体と金属類の熱膨張率の差が
小さい組み合わせを選択することが好ましい。例えば、
熱膨張率の差が50%以下の組み合わせが好ましい。陽
極接合に好適な誘電体としては、例えば、軟質ガラス
(例えば、ホウケイ酸ガラス)、硬質ガラス、光学ガラ
ス、セラミック(例えば、βアルミナセラミックス)、
溶融石英、サファイア、磁器類などがあり、またこれら
の誘電体それぞれとの組み合わせとして好適な金属類と
しては、例えば、コバール、クロム合金、タンタル、シ
リコン、ゲルマニウム、モリブデン、タングステン、G
aAsなどがある。
【0030】前記好適な誘電体と、該誘電体との熱膨張
率の差が50%よりも大きい金属類との組み合わせの場
合でも、金属類を薄膜状にすれば、接合強度の増大が可
能である。このような金属類としては、例えば、銅、
鉄、ニッケル、鉄−ニッケル合金、クロム、アルミニウ
ム、マグネシウム、チタン、ベリリウムなどがある。以
上の材料の組み合わせのうち、陽極接合に特に好適なも
のは、汎用性と加工精度の点から、ホウケイ酸ガラスと
シリコンの組み合わせである。この組み合わせによる陽
極接合では、比較的低い接合温度で、しかも短時間で接
合を行うことができる。
【0031】本発明にかかる反射型マスクの反射面にX
線反射多層膜5を設けると、X線光学用反射型マスクと
して使用できる(請求項4)が、かかるX線反射用多層
膜としては、例えば、Mo/Si、Mo/Si化合物、
Ru/Si、Ru/Si化合物、Rh/Si、Rh/S
i化合物、W/C、W/Si、Ni/C、Cr/C、M
o/B4 C、Mo/SiC、Ru/B4 C、Ni/V2
5 、Cr/V2 5の組み合わせのうち、いずれか一
つの組み合わせで、交互に複数回積層したものが使用で
きる。
【0032】ところが、前述したように陽極接合におい
て、加熱(例えば、300〜600°C)の工程がある
ので、部材2’に設けたX線反射用多層膜5も加熱され
ることになる。X線反射用多層膜5を加熱すると、周期
構造の劣化や周期長の変化を生じて、反射率が大きく低
下することがある。そこで、本発明にかかるX線反射用
多層膜5としては、耐熱性のよい組み合わせが好まし
く、例えば、Mo/SiC、Ni- Cr/V2 5 、M
o/SiO2/Si/SiO2 等の交互多層膜が特に好
ましい。
【0033】本発明にかかる反射型マスクは、各種露光
装置のマスクとして用いることができる。さらに、多層
膜5を設けた反射型マスクは、X線リソグラフィー装置
のマスクとして用いることができる。また、本発明の反
射型マスクを製造する方法はマスクだけでなく各種機械
系要素の製造にも適用できる。以下、本発明を実施例に
より更に具体的に説明するが、本発明はこれらの例に限
定されるものではない。
【0034】
【実施例1】図1は本実施例の反射型マスクを製造する
方法を示す工程図であり、図1Cは完成した反射型マス
クの概略側面図である。以下、本実施例の反射型マスク
を作製する手順を示す。先ず、面精度の良好な表面(最
大表面粗さ0.001 μm以下)を有する平行平面の平板状
部材(例えば、厚さ0.5 mmのシリコン単結晶)2a
と、形状精度が良好な曲面3及び空気抜きの穴8を有す
る基板(ホウケイ酸ガラス)1を用意した(図1参
照)。なお、曲面3は、像面歪曲を効果的に補正できる
ように、球面とした。
【0035】次に、部材2aの表面に、X線反射多層膜
5とその上に部分的に設けたX線吸収層6からなる反射
マスク面を形成した。即ち、X線吸収層6を設けていな
いX線反射多層膜5部分(高反射率部分)とX線吸収層
6を設けた部分(低反射率部分)が形成された、反射率
分布を有する反射部材(接合前)2’を作製した。ここ
で、X線反射多層膜5には、Mo/SiCの交互多層膜
(50〜100ペア)を、X線吸収層6には、タングス
テンを用いた。なお、X線吸収層6としては、融点が陽
極接合を行う際の加熱温度より高く、X線を吸収しやす
いものであればよい。
【0036】陽極接合を行う前に、基板1及び接合され
る部材2’の各接合面3,3’を研磨して平滑化(0.05
μm以下の最大表面粗さ)した。陽極接合は、Mo/S
iCの耐熱温度が約600°Cであることを考慮して、
部材2’及び基板1を約400℃に加熱した状態にお
き、部材2’側電極9の極性を+、基板1側電極9’の
極性を−にして、直流電圧約700Vを印加して行った
(図1B参照)。
【0037】約10分で接合が完了し、球面形状の曲面
3を有する基板1の該曲面3に、反射率分布を有する反
射部材(接合後)2を接合し、球面形状のマスクパター
ン反射面4を形成してなる反射型マスクが完成した(図
1C参照)。なお、基板1の曲面3と部材2’の接合を
行うとき、接合面である基板1の曲面3が凹面であるの
で、凹面に最近接した部材2’の接合面3’部分から接
合が行われるので、接合部分に空気溜まりができやす
い。
【0038】そのため、空気溜まりができないように、
空気抜きのための穴8を基板1に設けた。また、空気抜
きの穴8は、その上に位置する反射部材2の反射面部分
の変形に影響を及ぼすので、光学特性が特に要求されな
い反射面部分の下側に位置する基板部分、即ち基板1の
中心に最小限の大きさにて設けた。基板1の曲面3と部
材2’の接合により基板曲面3の球面形状が接合後の反
射部材2に転写された。即ち、良好な面精度を有する部
材2’は接合後、基板曲面3にならって変形すること
で、形状精度が良好な基板曲面3の球面形状が接合後の
反射部材2の反射面4(面精度良好)に転写された(図
1C参照)。即ち、反射面4の形状は良好な面精度及び
形状精度を有する球面の反射面形状であった。
【0039】
【実施例2】図2は本実施例の反射型マスクの概略側面
図である。該光学素子は、形状精度が良好な球面形状の
曲面3を有する基板(ステンレス)1の該曲面3に誘電
体層(ホウケイ酸ガラス層、厚さ0.4 μm)11を設
け、該誘電体層11を介して、面精度の良好な表面(最
大表面粗さ0.001 μm以下)及び平行面を有する反射部
材2(X線反射多層膜5とX線吸収層6からなる反射マ
スク面を設けた単結晶シリコン)と、基板1とを陽極接
合して、球面形状の反射面4を形成してなる反射型マス
クである。
【0040】
【実施例3】図3は本実施例の反射型マスクの概略側面
図である。該光学素子は、接合前の平行平面の平板状部
材(X線反射多層膜5とX線吸収層6からなる反射マス
ク面を設けたホウケイ酸ガラス)2’にシリコン層(厚
さ0.4 μm)12を設け、該シリコン層12を介して、
面精度良好な表面(最大表面粗さ0.001 μm以下)及び
平行面を有する反射部材2と、形状精度が良好な球面形
状の曲面3を有する基板1を陽極接合して、球面形状の
反射面4を形成してなる反射型マスクである。
【0041】以上の実施例における、X線反射多層膜の
成膜には、イオンビームスパッタ装置やマグネトロンス
パッタ装置等の成膜装置を用いた。また、実施例の反射
型マスクは、X線反射光学素子として使用することがで
きしかも、そのマスク反射面が、高反射率を確保した状
態で厳密な形状精度及び面精度の両方を満たし、その結
果、歪曲や像面歪曲を補正することが可能となったの
で、歪曲や特に像面歪曲を良好に補正することができ、
X線露光領域を大幅に拡大することができた。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の反射型マ
スクは、そのマスク反射面が、高反射率を確保した状態
で厳密な形状精度及び面精度の両方を満たし、その結
果、歪曲や像面歪曲を補正することが可能となったの
で、高い光学性能が要求される光学系に使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、実施例1の反射型マスクを製造する方法を
示す工程図である。
【図2】は、実施例2の反射型マスクの概略側面図であ
る。
【図3】は、実施例3の反射型マスクの概略側面図であ
る。
【図4】は、X線縮小投影露光装置(一例)の構成図で
ある。
【図5】は、X線反射型マスクの例を示す概略断面図で
ある。
【図6】は、像面歪曲の説明図である。
【図7】は、X線光学系における像面歪曲の補正例を示
す説明図である。
【主要部分の符号の説明】
1・・・基板 2・・・反射部材(基板1に接合された後のもの) 2a・・平行平面を有する平板状部材 2’・・反射部材(基板1に接合される前のもの) 3・・・基板の曲面 3’・・反射部材2’の接合面 4・・・曲面形状の反射面 5・・・X線反射多層膜 6・・・X線吸収膜 7・・・周期構造が破壊されたX線反射多層膜 8・・・空気抜き穴 9・・・反射部材2’側電極 9’・・基板1側電極 10・・・直流電源 11・・・誘電体(ホウケイ酸ガラス)層 12・・・シリコン層 13・・・X線発生器 14,14’・・・X線照明光学系 15・・・マスク 16,16’・・・X線結像光学系 17・・・レジスト付きウェハ 18・・・真空容器 19・・・排気装置 20・・・物体面 21・・・レンズ 22・・・像面 23・・・主光線 24・・・瞳 25・・・曲率中心 以 上

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 曲面を有する基板の該曲面に、反射率分
    布を有する反射部材を接合し、曲面形状のマスクパター
    ン反射面を形成してなる反射型マスク。
  2. 【請求項2】 前記基板と前記反射部材とが陽極接合法
    により接合されてなることを特徴とする請求項1記載の
    反射型マスク。
  3. 【請求項3】 前記基板の曲面を球面としたことを特徴
    とする請求項1または2記載の反射型マスク。
  4. 【請求項4】 反射面にX線反射多層膜を設けたことを
    特徴とする請求項1〜3記載の反射型マスク。
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